JP3545916B2 - トナー補給機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光プリンター、複写機、ファクシミリ等の、静電潜像の形成とトナーによる現像とを行う画像形成装置の現像装置にトナーを供給するためのトナーカートリッジ、特に円筒状でスパイラル溝を持つトナーボトルを備えたトナー補給機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記の如き画像形成装置の現像装置にトナーを供給するためのトナーカートリッジ、特に円筒状でスパイラル溝を持つトナーボトルを備えたトナー補給機構においては、通常トナーボトルを横向きに倒した状態で載置し、トナーボトルを回転駆動することによって内部のトナーをスパイラルに沿ってトナー吐出口へ向けて移動し、吐出されたトナーを現像装置に供給する。
【0003】
資源の有効利用という観点から、トナーボトル内のトナーをできるだけ最後まで使いきることは重要である。そのため、トナーボトル周壁面に突起を設けるとともに、この突起に板バネ等のたたき部材を接触させ、トナーボトルの回転に伴いこの板バネによってトナーボトルに衝撃すなわち振動を与えることで、トナーボトルの内壁面に付着しているトナーを剥離することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような振動付与手段は板バネ等のたたき部材を必要とするため、部品点数の増加を招き、コスト上昇を生じる不具合がある。
【0005】
本発明は、部品点数を増加させることなくトナーボトルに振動を与えることによりトナーボトル内のトナー残量の低減を図り、上記不具合を解決するトナー補給機構を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、トナー吐出口を有するトナーボトルを一方向に回転することにより、上記トナー吐出口からトナーを補給される現像手段を有する画像形成装置に備えられたトナー補給機構において、回転軸方向に移動可能であって、上記トナーボトルの底部に形成された被係合部と係合し、このトナーボトルを上記一方向に回転させる係合部を有するジョイントと、このジョイントを回転駆動する正逆回転可能な回転駆動手段と、上記ジョイントを上記トナーボトルの底部側に付勢する付勢手段と、を有し、上記係合部は、上記ジョイントが正回転するとき、トナーボトルを上記一方向に回転させるための、上記被係合部と係合する略垂直面と、上記ジョイントが逆回転するとき、トナーボトルを回転させることなく上記被係合部を乗り越え、上記ジョイントを上記付勢手段に抗して移動させる傾斜部とを有し、上記係合部が上記被係合部を乗り越えて上記ジョイントが上記付勢手段によって上記トナーボトルの底部側に急激に移動することにより、上記トナーボトルに振動を与えることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のトナー補給機構において、上記画像形成装置による画像形成開始時および/または画像形成時に、上記トナーボトルに振動を与えることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のトナー補給機構において、トナーボトル内のトナー残量を検知する検知手段を有し、この検知手段により上記トナー残量の少ないことが検知されたときに、上記トナーボトルに振動を与えることを特徴とする。
【0012】
【実施例】
図1は、本発明を適用したトナー補給機構を備えた画像形成装置の概略構成例を示している。同図において、画像形成装置2は、図示しない画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジ4と、このプロセスカートリッジ4に着脱自在に装着されるトナー補給機構としてのトナー補給装置6を備えており、プロセスカートリッジ4には、像担持体としての感光体8と、現像手段としての現像装置10とが一体的に収納されている。
【0013】
感光体8の周囲には、帯電ローラ12、転写ローラ14、クリーニングブレード16等が備えられており、現像装置10には、攪拌スクリュー18,20、現像スリーブ22、ドクターブレード24等が備えられている。図1中、符号26はトナーリサイクルベルトを、符号28は検出手段としてのトナー濃度センサを示している。
【0014】
作像動作は次のように行なわれる。
感光体8は除電光32により除電され、表面電位が0〜−150Vの基準電位に平均化される。次に帯電ローラ12により帯電され、表面電位が−1100V前後となる。次に露光光34で露光され、光が照射された部分(画像部)は表面電位が0〜−290Vとなる。現像スリーブ22には−800V前後のバイアス電圧がかけられているため、現像スリーブ22上の負極性トナーが上記画像部分に付着する。
【0015】
トナー像が作られた感光体8は回転移動し、図示しない給紙部より用紙先端部と画像先端部とが転写ローラ14部位で一致するようなタイミングで転写紙が送られ、転写ローラ14部で感光体8表面のトナー像が転写紙へ転写される。その後転写紙は図示しない定着部へ送られ、熱と圧力によりトナー像が転写紙へ融着されてコピーとして排出される。
【0016】
感光体8上に残った残留トナーはクリーニングブレード16により掻き落とされ、その後感光体8は除電光32により残留電荷を除電され、再び次の作像工程へ移る。
感光体8、帯電ローラ12、現像装置10及びクリーニングブレード16等は、一体の感光体回りケース内に納められている。クリーニングブレード16を有するクリーニング装置で回収された残留トナーは図示しないプーリと同軸に設けられたトナー搬送コイル29により、紙面を貫く方向上の位置に設けられたトナーリサイクルベルト26の位置まで搬送される。そして、トナーリサイクルベルト26により攪拌スクリュー18,20を有する現像剤攪拌部へ送られ、トナーがリサイクルされる仕組みになっている。
【0017】
次に、現像装置10について説明する。
現像スリーブ22は、内部に5極の磁石を配置した固定軸を有し、この外周面を非磁性のパイプ材で覆う構成で、このパイプ材が回転することで現像剤が現像スリーブ22とともに移動する。現像剤は、キャリアと呼ばれる小さな鉄粉とトナーより構成される2成分タイプである。現像剤は攪拌スクリュー18,20で攪拌されながら循環し、これによってトナーは電荷を持ち、キャリアに付着して感光体8表面まで運ばれ、静電気力の作用で感光体8へ付着可能となる。現像剤のうち、キャリアは循環しているが、トナーは感光体8上の画像部分へ付着して消費されるので、適宜補給する必要がある。現像剤は感光体8への供給量を一定にしないと、画像濃度不良や濃度ムラを発生するので、現像剤の流入量を規制するドクターブレード24が配置されている。
【0018】
図1に示すように、トナー補給装置6には、概略、トナー収容容器としてのトナーボトル38と、トナーホッパ部40を一体に有してトナーボトル38を収容するトナー受台42と、トナーホッパ部40に装着されてトナーボトル38と一体的に回転するボトル保持部材44が備えられており、ボトル保持部材44は複数の押し出し部材46を有している。トナーホッパ部40には開口部48が形成されており、この開口部48の外面にはトナー補給量を適正にするための弾性を有する補給量規制部材50が設けられている。開口部48の外方にはトナー導入カバー52が取り付けられており、このトナー導入カバー52の下端には水平状に開口するトナー供給口54が形成されている。
【0019】
一方、プロセスカートリッジ4側には、現像装置10の攪拌スクリュー20の上部位置をもって、同じく水平状に開口するトナー受入口56が形成されており、トナー補給装置6の装着位置でトナー供給口54とトナー受入口56は対向するようになっている。
【0020】
トナーボトル38のトナー吐出口38aからトナーホッパ部40に流出したトナーは(矢印A)、ボトル保持部材44の押し出し部材46で押し上げられ(矢印B)、開口部48を通ってトナー導入カバー52に入り込み(矢印C)、連通状態にあるトナー供給口54とトナー受入口56を通って現像装置10内へ補給される(矢印D)。
そして、これらのトナー供給口54とトナー受入口56はそれぞれ後述するシャッター部材で開閉されるようになっている。
【0021】
次に、トナー補給装置6を図2乃至図11に基づいて詳細に説明する。
図2はトナーボトル38をトナー補給装置6に装着した状態の外観図であり、図3はトナー補給装置6の部品構成図である。トナーボトル38は、装置本体後側板58に固定された回転駆動手段としての駆動部60によって回転駆動される。この駆動部60は、ジョイント62、モータ及び軸を内蔵したケース部66から構成されており、図4に示すように、ジョイント62の先端側の面には第2の係合部としての4つの凸部62aと円柱状凸部62bとが形成されている。これに対応してトナーボトル38の後端である底部38hには、凸部62aに係合する第2の係合部としての4つの凸部38cと、凸部62bが入り込む凹部38bとが形成されている。円柱状凸部62bの高さは凸部62aの高さよりも高く、円柱状凸部62bの凹部38bへの嵌入によってトナーボトル38の底部が保持される。各凸部62aの、矢印E方向における前方側の面はジョイント62の先端側の面に対して略垂直な面62dをなしているので、付勢手段としてのスプリング64によるトナーボトル38と駆動部60とを当接させる方向への付勢力とジョイント62の矢印E方向への回転とにより、凸部62aが凸部38cに係合してトナーボトル38の回転が得られるものである。よって図2に示すように、駆動部60のジョイント62が矢印E方向に回転すると、トナーボトル38も同一方向に回転する。また、図4、11において、各凸部62aの、矢印Hにおける前方側の面は、矢印H側に向けて高さが減少する傾斜をなす傾斜部62cとなっている。
【0022】
図3に示すように、トナーボトル38にはその内壁面に螺旋状の突起38dが形成されており、回転させることによりトナー吐出口38aからトナーが吐出する。このトナー吐出口38aにはトナーが不使用時に吐出するのを防止するキャップ68がはめ込まれている。
【0023】
ボトル保持部材44の先端側には複数のリブ44aが一体形成されており、これらのリブ44aに押し出し部材46が両面テープ等で貼り付けられている。押し出し部材46はマイラーやゴム等の弾性材料から成る。ボトル保持部材44の内壁面にはリブ44bが形成されており、このリブ44bがトナーボトル38の頭部に設けられた平面部38eあるいは凸片部に引っ掛かって両者が一体的に回転するようになっている。
【0024】
図3において、符号70はキャップ68を摘んだり離したりするコレットチャックで、円筒ケース72に内蔵され、ネジ74によって軸部材76と一体化されている。符号78はシール材、80はシール部材、82はコレットチャック70、円筒ケース72、軸部材76等の一連の部品をトナーボトル38側へ常時加圧するコイルバネを示す。これらの組付部品はトナーホッパ部40内に保持されている。符号84はキャップ68を開閉栓するためのハンドルを示す。ハンドル84はこれとであり、一体に形成された軸部84aがトナー受台42の先端部に形成された軸穴42aに支持されて回転可能となっている。
【0025】
符号86は軸部材76に形成された穴76aに入るスライド軸を示す。スライド軸86は、ハンドル84に形成されたカム部84bに接触しており、ハンドル84を図2に示すF方向へ回転させ、前記コレットチャック70等の一連の部品をトナーボトル38から離れる方向にスライドさせると、キャップ68がトナー吐出口38aから抜けてトナーボトル38内のトナーがトナーホッパ部40内へ吐出する(図9,図10)。これについての詳細は後述する。
【0026】
次にトナー供給口54を開閉するシャッター部材等について説明する。
図3に示すように、トナーホッパ部40の開口部48に設けられる補給量規制部材50はマイラーやゴム等の弾性材料で形成されており、スリット穴50a(細長い角穴)を有している。このスリット穴50aの幅設定によりトナー補給量を適正にしている。なお、補給量規制部材50は開口部48に両面テープ等で貼り付けられている。
【0027】
開口部48の外方に取り付けられるトナー導入カバー52の内方にはトナー供給口54を開閉するシャッター部材88が上下方向に移動可能に、すなわち、水平状に開口されたトナー供給口54に対して垂直状態(交差状態)に設けられている。シャッター部材88は、シャッター本体としての湾曲可能な弾性部材90と、これを支持する支持部材92と、この支持部材92に一体形成された円柱状の突起部94とから構成されており、支持部材92はシャッター部材88を常時閉じるように付勢するバネ部材96を有している。この実施例では弾性部材90はマイラー等のポリエステルフィルムで形成されており、両面テープ等で支持部材92に貼り付けられている。トナー導入カバー52には突起部94が移動するための移動用孔52aが形成されている。
【0028】
トナー導入カバー52には、図5に示すように、底面にトナー供給口54が形成されているとともに、シャッター部材88の弾性部材90を案内する円弧状のガイド部98,98が一体に形成されている。また、ガイド部98の終端側には、弾性部材90の先端を食い込ませてトナー飛散を防止するための弾性シール部材としてのスポンジシール部材100が設けられている。
【0029】
図3において、開口部48の近傍に表示される符号104は、後述する第2シャッター部材を駆動するための水平方向に台形状に突出する第2案内リブを示しており、符号106は弾性部材90の背面側を支持する変形規制ガイドを示している。
【0030】
図6に示すように、受台42はガイド板108上を矢印G方向に着脱可能となっており、ガイド板108は装置本体後側板58と装置本体前側板59に図示しないネジで固定されている。装置本体前側板59には位置決めピン109が形成されており、この位置決めピン109がトナー受台42の位置決め穴42bに入り込むことによってガイド板108とトナー補給装置6との位置決めがなされる。この他にも装置本体前側板59には位置決めピンが形成されており、これは受台42の位置決め穴42cに入り込むようになっている。また、ガイド板108の先端には、ガイド板108に固定された板バネ110で支持された抜け止め用ストッパ112が設けられており、この抜け止め用ストッパ112を下方に押し下げた状態でトナー補給装置6を装着し、装着後抜け止め用ストッパ112を戻すと、図7に示すように、抜け止め用ストッパ112が受台42の先端部に係合し、トナー補給装置6は抜け止め状態に保持される。
【0031】
図8はトナー補給装置6を引き出した状態を示していて、この状態のもとで、トナーボトル38はトナー補給装置6に対して着脱される。この場合の抜け止めは、図6に示すように、トナー受台42に形成された42d,42eの段部がガイド板108に形成された切欠部108a,108bに引っ掛かることによってなされる。なお、プロセスカートリッジ4は、装置本体後側板58と装置本体前側板59に設けられた図示しない位置決めピンにより位置決め、保持され、上ケース41に一体に形成されたストッパ113によって抜け止めされている(図8参照)。
【0032】
図8に示す状態においてトナーボトル38をトナー受台42に載せ、トナー補給装置6を装置本体内に押し込んでセットする。この場合、トナー補給装置6を押し込む前は、シャッター部材88は、バネ部材96の付勢力でトナー導入カバー52の底部に形成したトナー供給口54を閉じた状態にあり、弾性部材90は円弧状のガイド部98に沿って湾曲し、その先端はスポンジシール部材100に食い込んでいる。このため、トナーホッパ部40の開口48とトナー供給口54との間はトナー漏れを生じない状態にシールされている。
【0033】
かかる状態からトナー補給装置6の押し込み操作がなされると、支持部材92に一体に形成された突起部94の円柱部分が現像部上ケース43に一体に形成された案内リブの上り傾斜面114aに当接し、バネ部材96の付勢力に抗して押し上げられ、最終的に案内リブの平坦な頂部で静止する。この動作に伴って弾性部材90もガイド部98に沿って上昇(退避)し、トナー供給口54は開口される。トナー補給装置6を引き出すと、突起部94が傾斜面114aを下ることになるので、バネ部材96の付勢力でシャッター部材88は自動的に閉じる方向に移動し、弾性部材90が垂直状態からトナー供給口54に沿うように湾曲して閉状態となる。
【0034】
トナー補給装置6が押し込まれると、トナー補給装置6のトナー受台42に形成された水平方向に突出する第2案内リブ102の傾斜面に円柱状の第2突起部118が当接し、シャッター本体116は閉状態から水平方向に退避する。第2突起部118が傾斜面を通過した時点でトナー受入口56は完全に開口され、さらにトナー導入カバー52の側面中央部位に達すると、トナー受入口56とトナー供給口54が対向する。このシャッター116の開動作とシャッター部材88の開動作は同時に起こるので、現像装置10とトナー補給装置6間は連通状態となる。
【0035】
図9はトナー供給口54、トナー受入口56が開いた状態、すなわち、トナー補給装置6及びプロセスカートリッジ4を画像形成装置本体に装着した状態を示している。トナーボトル38の頭部は、球形の突起38fとボトル保持部材44との係合及びホッパ部40に係合しているボトル保持部材44のリブ44cへの当接によって位置決めされている。
【0036】
この状態から、図2に矢印Fで示すように、ハンドル84を下方向に回動させると、カム部84bがスライド軸86を図9に示すように矢印J方向に引っ張る。これによって軸部材76もJ方向に移動し始め、コレットチャック70が円筒ケース72の突起72aに突き当たるようになり、これに伴ってコレットチャック70が閉じ始めてキャップ68を摘む。この状態でさらにJ方向の移動が進と、図10に示すように、コレットチャック70によってトナーボトル38のキャップ68が取り外され、トナーボトル38内のトナーがトナー受台42のトナーホッパ部40内に流出可能な状態になる。
【0037】
トナー補給は、トナー濃度センサ28により現像装置10内のトナー濃度を検知することによってなされる。検出値が基準濃度以下になったら、トナー濃度センサ28および駆動部60に接続されており、トナー濃度センサ28とともに検知手段をなす図示しない制御部による制御によって、図2に示すように駆動部60が作動し、ジョイント62を矢印E方向に回転させる。これによってジョイント62がトナーボトル38の底部に係合し、トナーボトル38もE方向に回転する。トナーボトル38が回転すると、口部38aからトナーが吐出して、トナーホッパ部40内に溜まる。一方、トナーボトル38の回転はボトル保持部材44と一体のリブ44bを介して伝達され、押し出し部材46がトナーホッパ部40の内壁面を摺動回転することになり、トナーホッパ部40内に溜まったトナーを掻き上げる。
【0038】
押し出し部材46が補給量規制部材50のスリット穴を通過するときにトナーがスリット穴から押し出される。押し出されたトナーは、トナー導入カバー52内で落下し、下方に位置して開口状態にあるトナー供給口54及びトナー受入口56を通って現像装置10内に補給される。
【0039】
制御部は内部にタイマーを有しており、駆動部60を一定時間作動させてトナー補給を行ってもトナー濃度センサ28による検出値が基準濃度以上とならない場合には、トナー残量の少ないことが検知される。この場合は、図4に示すように、ジョイント62を、トナーボトル38からトナーを吐出させるための回転方向Eとは逆のH方向に回転する。
【0040】
すると、面62dと凸部38cとの係合が解除され、凸部62aはそれまで係合していた凸部38cの隣の凸部38cの方へ移動し、図11(a)に示すように、傾斜部62cが凸部38cに係合する。ジョイント62がさらにH方向に移動すると、凸部38cが傾斜部62cに沿って乗り上げ、図11(b)に示すように、スプリング64(図3)の付勢力に抗してジョイント62が押し下げられる。更にジョイント62がH方向に移動すると、図11(c)に示すように、傾斜部62cと凸部38cとの係合が解除され、スプリング64の付勢力によってジョイント62がトナーボトル38に接近し、円柱状凸部62bが凹部38bに嵌入する。
【0041】
このようにしてジョイント62とトナーボトル38の底部38hとの相対移動が起こり、円柱状凸部62bのトナーボトル38への当接および傾斜部62cが凸部38cを弾くような作用により、トナーボトル38に振動が与えられ、トナーボトル38の内壁面に付着しているトナーが剥離される。この後、ジョイント62が再びE方向に回転されると、剥離されたトナーがトナー吐出口38aから吐出される。トナーボトル38内壁面に付着したトナーを剥離することによって、トナーボトル38内のトナーのほとんどが消費される。
【0042】
ジョイント62のH方向への回転は、画像形成装置2による画像形成開始時および/または画像形成途中で行うこともできる。突起62a、38cの数は4つに限られず、1つ以上であればよい。突起62a、38cの係脱は、ジョイント62が押し下げられ突起62a側がトナーボトル38から離間するのではなく、突起38側がジョイント38から離間するような作用によって行われても良い。例えば、トナーボトル38の底部38hが弾性を有し、この底部38hが押し上げられたのちに突起62a、38c係合の解除により底部38Hが急激にジョイント38側に変位する作用によって行われるものであってもよい。傾斜部は第2の係合部側に設けても良い。ジョイント62に設けられた円柱状突起62bは、必ずしも必要な構成ではない。更に、傾斜部62cをジョイント62の矢印E方向への回転における前方側に設け、トナー補給時にトナーボトル38に振動を与えるように構成することもできる。付勢手段64をトナーボトル38側に設け、トナーボトル38を回転駆動手段60に向けて付勢するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、トナーボトルの底部と回転駆動手段とを相対移動することによってトナーボトルに振動を与え、トナーボトル内壁面に付着したトナーを剥離するので、トナーボトルたたき部材等の部品を不要とすることによる部品点数の減少により低コストでトナーボトル内のトナー残量を低減でき、資源の有効活用に貢献でき、またトナーを使いきるまで安定的にトナー供給ができるトナー補給機構を提供することができる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、画像形成装置による画像形成開始時および/または画像形成時にトナーボトルの底部と回転駆動手段とを相対移動するので、効率良くトナーボトルに振動を与え、トナーボトル内壁面に付着したトナーを剥離することができるトナー補給機構を提供することができる。
【0045】
請求項3記載の発明によれば、検知手段によってトナーボトル内のトナー残量が少ないことが検知されたときにトナーボトルの底部と回転駆動手段とを相対移動するので、効率良くトナーボトルに振動を与え、トナーボトル内壁面に付着したトナーを剥離することができるトナー補給機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概略の断面図である。
【図2】トナー補給機構の斜視図である。
【図3】トナー補給機構の分解斜視図である。
【図4】トナーボトル底部およびジョイントの拡大斜視図である。
【図5】トナー供給口を有するトナー導入カバーの斜視図である。
【図6】トナー補給機構のトナー受台と装置本体側のガイド板との関係を説明した斜視図である。
【図7】抜け止め用ストッパによるトナー受台の係止状態を説明した斜視図である。
【図8】トナー補給装置を画像形成装置本体から引き出した状態を説明した斜視図である。
【図9】トナー補給機構におけるトナー補給動作を示す図で、トナー収納容器をトナーホッパ部に装着した状態の断面図である。
【図10】トナー補給機構におけるトナー補給動作を示す図で、トナー収納容器のキャップがコレットチャックで引き抜かれてトナーがトナーホッパ部内に流出した状態の断面図である。
【図11】第1、第2の係合部の係脱の過程を示す概略構成図である。
【符号の説明】
2 画像形成装置
6 トナー補給機構
10 現像手段
28 検知手段
38 トナーボトル
38a トナー吐出口
38c 第2の係合部
38e トナーボトルの底部
60 回転駆動手段
62a 第1の係合部
62c 傾斜部
64 付勢手段
Claims (3)
- トナー吐出口を有するトナーボトルを一方向に回転することにより、上記トナー吐出口からトナーを補給される現像手段を有する画像形成装置に備えられたトナー補給機構において、
回転軸方向に移動可能であって、上記トナーボトルの底部に形成された被係合部と係合し、このトナーボトルを上記一方向に回転させる係合部を有するジョイントと、
このジョイントを回転駆動する正逆回転可能な回転駆動手段と、
上記ジョイントを上記トナーボトルの底部側に付勢する付勢手段と、を有し、
上記係合部は、上記ジョイントが正回転するとき、トナーボトルを上記一方向に回転させるための、上記被係合部と係合する略垂直面と、上記ジョイントが逆回転するとき、トナーボトルを回転させることなく上記被係合部を乗り越え、上記ジョイントを上記付勢手段に抗して移動させる傾斜部とを有し、
上記係合部が上記被係合部を乗り越えて上記ジョイントが上記付勢手段によって上記トナーボトルの底部側に急激に移動することにより、上記トナーボトルに振動を与えることを特徴とするトナー補給機構。 - 請求項1記載のトナー補給機構において、上記画像形成装置による画像形成開始時および/または画像形成時に、上記トナーボトルに振動を与えることを特徴とするトナー補給機構。
- 請求項1または2記載のトナー補給機構において、トナーボトル内のトナー残量を検知する検知手段を有し、この検知手段により上記トナー残量の少ないことが検知されたときに、上記トナーボトルに振動を与えることを特徴とするトナー補給機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27028297A JP3545916B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | トナー補給機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27028297A JP3545916B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | トナー補給機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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