JP3545452B2 - 透明導電膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、蛍光表示管、タッチパネル、太陽電池等の透明電極、ならびに航空機、自動車、冷凍ショーケース等の窓の防曇または氷着防止用の透明発熱体あるいは赤外線反射膜等として使用される透明導電膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
透明導電膜の製造方法は、一般に気相法と溶液法とに大別される。
【0003】
気相法による透明導電膜の製造方法には、真空蒸着法、スパッタリング法等の物理的方法と、CVD法等の化学的方法とがある。また溶液法には、スプレー法、浸漬法及びスクリーン印刷法等による塗布法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
気相法による透明導電膜の製造方法は、抵抗値が低く、高い導電性を示す透明導電膜を得ることが可能であるが、高真空系での精密な雰囲気の制御が必要であり、また特殊な加熱またはイオン発生加速装置が必要であり、製造装置が複雑で大型化するために、必然的に製造コストが高くなるという問題がある。また、薄膜の大面積化あるいは複雑な形状のものを製造することが困難であるという問題がある。
【0005】
他方、塗布法による透明導電膜の製造方法のうちのスプレー法によるものは、塗液の利用効率が悪く、成膜条件の制御が困難である等の問題がある。
【0006】
また、浸漬法及びスクリーン印刷法等による塗布法を利用する透明導電膜の製造方法は、成膜原料の利用効率が良く、大量生産や設備コスト面での有利さがあるが、塗布法により得られる透明導電膜は気相法により得られる透明導電膜に比較して光透過性及び導電性に劣るという問題がある。
【0007】
近年、塗布法によって優れた光透過性及び導電性を有する透明導電膜を得る方法として、インジウム及びスズの水酸化物微粒子をインジウム化合物及び/又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に分散してなる分散液を、基板上に塗布し、焼成する方法が提案された(特開平3−171515号公報)。
【0008】
この透明導電膜の製造方法は、大量生産や設備コスト面では有利であるが、透明導電膜の製造工程中に高温での焼成過程を必要とするため、基板と塗布膜との収縮度の違い等により皮膜の均一性が十分でなく、気相法により得られる透明導電膜に比較した場合に、依然として光透過性及び導電性が劣るという欠点を有する。
【0009】
これに対して本発明は、光透過性及び導電性において極めて優れた性質を有する透明導電膜を、大量生産や設備コスト面で有利な塗布法によって形成する方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液を、基板上に塗布、乾燥した後、これを焼成することを特徴とする透明導電膜の製造方法によって達成することができる。
【0012】
本発明の透明導電膜の製造方法に使用される無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の製造方法としては、水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物を溶解した溶液に、例えばアンモニア水等の塩基を、溶液のpHが8〜9になるように徐々に滴下し、インジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させる方法を使用するのが好適である。
【0013】
上記水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物としては、インジウム及びスズの鉱酸塩が好ましく、例えば、In2 (SO4 )3 、InCl3 、In(NO3 )3 、Sn(SO4 )、Sn(SO4 )2 、SnCl2 、SnCl4 、Sn(NO3 )2 、Sn(NO3 )4 等が挙げられる。また、これらの化合物は水和物であってもよい。
【0014】
無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を得るに際しての無機インジウム化合物と無機スズ化合物とを含有する水溶液の濃度は、無機インジウム化合物と無機スズ化合物との合計で1〜15重量%程度である。この無機インジウム化合物と無機スズ化合物とを含有する水溶液における無機インジウム化合物と無機スズ化合物とは、インジウムとスズの合計の原子数に対するスズの原子数の比{Sn×100/(In+Sn)}が1〜30重量%程度が好ましく、また5〜20重量%がより好ましい。
【0015】
無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を得るに際しての無機インジウム化合物と無機スズ化合物とを含有する水溶液において、無機インジウム化合物と無機スズ化合物とが、インジウムとスズの合計の原子数に対するスズの原子数の比{Sn×100/(In+Sn)}において1重量%未満の場合、あるいは30重量%を超えるような場合には、得られる透明導電膜の導電性及び透明性が低下する虞れがある。
【0016】
上記した共沈によって得た無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の微粒子を、遠心分離した後に水洗し、これの全重量を未乾燥のまま、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に分散させて分散液を調整する。
【0017】
インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液としては、例えば無機インジウム化合物及び無機スズ化合物の一方または両者を溶解した水溶液に、0.01〜3.0規定程度の硫酸、硝酸、塩酸等の鉱酸や酢酸等のカルボン酸を添加し、pH3〜4程度に調整した酸性水溶液が使用される。
【0018】
インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液の調整に使用されるインジウム化合物又はスズ化合物としては、上記したような無機インジウム化合物や無機スズ化合物が好適であり、例えばインジウムの鉱酸塩やスズの鉱酸塩、具体的には、In2 (SO4 )3 、InCl3 、In(NO3 )3 、Sn(SO4 )、Sn(SO4 )2 、SnCl2 、SnCl4 、Sn(NO3 )2 、Sn(NO3 )4 等が挙げられる。
【0019】
インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させた分散液においては、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液におけるインジウムとスズとの合計の原子数が、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物におけるインジウムとスズとの合計の原子数の30〜180重量%の範囲にあることが好ましい。
【0020】
本発明の透明導電膜の製造方法において使用するインジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に対しては、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の分散性が良好であるという特性を有する。すなわち、本発明の透明導電膜の製造方法において使用するインジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液は、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の分散性能において優れた作用を奏する。
【0021】
また、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に対して、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させる際に、超音波処理を施すことにより、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物のより良好な分散状態が得られる。
【0022】
さらに、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させる溶液中に酸が存在していることにより、得られる透明導電膜の機械的強度が向上する作用も果たされる。
【0023】
前述の水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物を溶解した溶液に、例えばアンモニア水等の塩基を、溶液のpHが8〜9になるように徐々に滴下し、インジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させて得た無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の微粒子を乾燥工程を経ることなく、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に分散させた分散液を使用することにより、高導電性、高光透過性及び高機械的強度を有する透明導電膜が得られる。
【0024】
本発明の透明導電膜の製造方法において使用する塗布液である無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の分散液には、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加する。
【0025】
この成膜助剤に使用する無機インジウム化合物としては、例えばInCl3 やIn(NO3 )3 が、有機スズ化合物としては、カルボン酸塩やジカルボン酸塩等が使用される。また有機溶剤としては、インジウムとスズとのいずれにも配位可能なものであり、本発明の透明導電膜の製造方法において使用する塗布液中の有機化合物や無機化合物を溶解するもの、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、アセチルアセトン、アセトン、ジエチルケトン等のケトン類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のエーテル類、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0026】
本発明の透明導電膜の製造方法において使用する塗布液中の前記成膜助剤は、塗布液の成膜性を著しく向上させる機能を果たすものであり、従来の塗布法によって得られる透明導電膜に比較して、極めて高度の導電性、光透過性及び機械的強度を有する透明導電膜が得られる。
【0027】
本発明の透明導電膜の製造方法は、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液からなる塗布液を、基板上に塗布、乾燥し、焼成するものであり、基板に対する塗布液の塗布手段としては、例えばスクリーン印刷法、ロールコート法、ディップコート法、スピンコート法等が好適である。
【0028】
基板上に塗布液を塗布した後の乾燥工程は、30〜60℃の空気中で30分以上に亙って行なうのが良く、塗膜の焼成工程は、透明導電膜形成用物質が分解する温度以上で、かつ基板の熱変形温度以下であれば良く、400〜800℃において1時間以上に亙って行なうのが良い。
【0029】
【作用】
本発明の透明導電膜の製造方法は、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液を、基板上に塗布、乾燥し、焼成することからなるものであり、前述の極めて高度の導電性、光透過性及び機械的強度を有する透明導電膜が、容易かつ的確に得られる。
【0031】
【実施例】
本発明の透明導電膜の製造方法の具体的な構成を、実施例に基づいて説明する。
【0032】
実施例1
硫酸インジウムの水和物「In2 (SO4 )3 ・9H2 O」25g及び硫酸第1スズSn(SO4 )1.4g「配合割合:Sn×100/(In+Sn)=7.5原子重量%」を水300gに溶解した溶液に、アンモニア水を、溶液のpHが8.5になるまで徐々に滴下し、溶液中のインジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させた。
【0033】
次いで、この共沈物を遠心分離した後に水洗して得られた固形分の全量を、乾燥工程に付すことなく、塩化インジウム(InCl3 )10gを添加した0.03規定の塩酸水溶液300gに混合し、超音波処理を付すによって分散させ、透明な分散液(A)を得た。
【0034】
他方、硝酸インジウムの水和物「In(NO3 )3 ・3H2 O」10gをアセチルアセトン8gに溶解した溶液に、スズアセチルアセトナート塩酸塩1gをアセチルアセトン15gに溶解した溶液13.42gを混合し、さらに全液量中の固形分濃度が20重量%となるようにアセトンで調整した。次いで、この溶液を140℃で4時間還流し、室温に冷却し、成膜助剤(B)を得た。
【0035】
然る後に、先の透明な分散液(A)と成膜助剤(B)とを混合し、透明導電膜形成用塗布液(C)を得た。
【0036】
この透明導電膜形成用塗布液(C)にコーニング (株) 製7059ガラス板を浸漬し、25cm/min.の速度で引き上げることにより、ガラス板に透明導電膜形成用塗布液(C)の塗布膜を形成した。
【0037】
続いて、この透明導電膜形成用塗布液(C)の塗布膜を形成したガラス板を55℃の空気中で30分間乾燥した後、600℃で1時間の焼成を行なうことにより、ガラス板に対して積層された厚さ1500Åの透明導電膜を得た。
【0038】
得られた透明導電膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、透明導電膜の表面は平滑で、かつ緻密であり、数十nmのインジウム酸化物微粒子と数十nmのスズ酸化物微粒子とで構成されていることが確認できた。
【0039】
またこの透明導電膜の表面抵抗を測定したところ、240Ω/□であり、高導電性を有することが確認できた。
【0040】
さらにこの透明導電膜の光透過率を測定したところ、可視光領域での光透過率が90%を超えていることが確認できた。
【0041】
さらにまた、この透明導電膜のX線回折パターンを測定したところ、最強ピークの位置が立方晶酸化インジウム(In2 O3 )の最強ピークに一致し、スパッタ法や蒸着法で形成されるITO膜と同じ結晶構造を有していることが確認できた。
【0042】
比較例1
実施例1で使用した無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させた透明な分散液(A)に、コーニング (株) 製7059ガラス板を浸漬し、25cm/min.の速度で引き上げることにより、ガラス板に透明な分散液(A)による塗布膜を形成した。
【0043】
続いて、この分散液(A)による塗布膜を形成したガラス板を55℃の空気中で30分間乾燥した後、600℃で1時間の焼成を行なことにより、ガラス板に対して積層された厚さ1500Åの透明導電膜を得た。
【0044】
得られた透明導電膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、透明導電膜の表面には割れが存在しており、緻密ではなかった。
【0045】
またこの透明導電膜の表面抵抗を測定したところ、1.5×104 Ω/□であり、導電性が低かった。
【0046】
さらにこの透明導電膜の光透過率を測定したところ、可視光領域での光透過率は80%であった。
【0047】
比較例2
実施例1で使用した成膜助剤(B)にコーニング (株) 製7059ガラス板を浸漬し、25cm/min.の速度で引き上げることにより、ガラス板に成膜助剤(B)による塗布膜を形成した。
【0048】
続いて、この成膜助剤(B)による塗布膜を形成したガラス板を55℃の空気中で30分間乾燥した後、600℃で1時間の焼成を行なうことにより、ガラス板に対して積層された厚さ1500Åの透明導電膜を得た。
【0049】
得られた透明導電膜の結晶性をX線回折パターンにより測定したところ、気相法で得られる透明導電膜及び実施例1の透明導電膜に比較して、結晶性に劣っていた。
【0050】
またこの透明導電膜の表面抵抗を測定したところ、1.5×103 Ω/□であり、導電性が低かった。
【0051】
さらにこの透明導電膜の光透過率を測定したところ、可視光領域での光透過率は85%であった。
【0052】
【発明の効果】
本発明の透明導電膜の製造方法は、簡単な手法である塗布法を使用するものであって、基板上に均一な薄膜を形成することができ、しかも導電性と可視光領域での光透過率とが共に高く、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、蛍光表示管、タッチパネル、太陽電池等の透明電極、ならびに航空機、自動車、冷凍ショーケース等の窓の防曇または氷着防止用の透明発熱体あるいは赤外線反射膜等に好適な透明導電膜を、容易かつ的確に得ることができる。
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、蛍光表示管、タッチパネル、太陽電池等の透明電極、ならびに航空機、自動車、冷凍ショーケース等の窓の防曇または氷着防止用の透明発熱体あるいは赤外線反射膜等として使用される透明導電膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
透明導電膜の製造方法は、一般に気相法と溶液法とに大別される。
【0003】
気相法による透明導電膜の製造方法には、真空蒸着法、スパッタリング法等の物理的方法と、CVD法等の化学的方法とがある。また溶液法には、スプレー法、浸漬法及びスクリーン印刷法等による塗布法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
気相法による透明導電膜の製造方法は、抵抗値が低く、高い導電性を示す透明導電膜を得ることが可能であるが、高真空系での精密な雰囲気の制御が必要であり、また特殊な加熱またはイオン発生加速装置が必要であり、製造装置が複雑で大型化するために、必然的に製造コストが高くなるという問題がある。また、薄膜の大面積化あるいは複雑な形状のものを製造することが困難であるという問題がある。
【0005】
他方、塗布法による透明導電膜の製造方法のうちのスプレー法によるものは、塗液の利用効率が悪く、成膜条件の制御が困難である等の問題がある。
【0006】
また、浸漬法及びスクリーン印刷法等による塗布法を利用する透明導電膜の製造方法は、成膜原料の利用効率が良く、大量生産や設備コスト面での有利さがあるが、塗布法により得られる透明導電膜は気相法により得られる透明導電膜に比較して光透過性及び導電性に劣るという問題がある。
【0007】
近年、塗布法によって優れた光透過性及び導電性を有する透明導電膜を得る方法として、インジウム及びスズの水酸化物微粒子をインジウム化合物及び/又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に分散してなる分散液を、基板上に塗布し、焼成する方法が提案された(特開平3−171515号公報)。
【0008】
この透明導電膜の製造方法は、大量生産や設備コスト面では有利であるが、透明導電膜の製造工程中に高温での焼成過程を必要とするため、基板と塗布膜との収縮度の違い等により皮膜の均一性が十分でなく、気相法により得られる透明導電膜に比較した場合に、依然として光透過性及び導電性が劣るという欠点を有する。
【0009】
これに対して本発明は、光透過性及び導電性において極めて優れた性質を有する透明導電膜を、大量生産や設備コスト面で有利な塗布法によって形成する方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液を、基板上に塗布、乾燥した後、これを焼成することを特徴とする透明導電膜の製造方法によって達成することができる。
【0012】
本発明の透明導電膜の製造方法に使用される無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の製造方法としては、水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物を溶解した溶液に、例えばアンモニア水等の塩基を、溶液のpHが8〜9になるように徐々に滴下し、インジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させる方法を使用するのが好適である。
【0013】
上記水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物としては、インジウム及びスズの鉱酸塩が好ましく、例えば、In2 (SO4 )3 、InCl3 、In(NO3 )3 、Sn(SO4 )、Sn(SO4 )2 、SnCl2 、SnCl4 、Sn(NO3 )2 、Sn(NO3 )4 等が挙げられる。また、これらの化合物は水和物であってもよい。
【0014】
無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を得るに際しての無機インジウム化合物と無機スズ化合物とを含有する水溶液の濃度は、無機インジウム化合物と無機スズ化合物との合計で1〜15重量%程度である。この無機インジウム化合物と無機スズ化合物とを含有する水溶液における無機インジウム化合物と無機スズ化合物とは、インジウムとスズの合計の原子数に対するスズの原子数の比{Sn×100/(In+Sn)}が1〜30重量%程度が好ましく、また5〜20重量%がより好ましい。
【0015】
無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を得るに際しての無機インジウム化合物と無機スズ化合物とを含有する水溶液において、無機インジウム化合物と無機スズ化合物とが、インジウムとスズの合計の原子数に対するスズの原子数の比{Sn×100/(In+Sn)}において1重量%未満の場合、あるいは30重量%を超えるような場合には、得られる透明導電膜の導電性及び透明性が低下する虞れがある。
【0016】
上記した共沈によって得た無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の微粒子を、遠心分離した後に水洗し、これの全重量を未乾燥のまま、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に分散させて分散液を調整する。
【0017】
インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液としては、例えば無機インジウム化合物及び無機スズ化合物の一方または両者を溶解した水溶液に、0.01〜3.0規定程度の硫酸、硝酸、塩酸等の鉱酸や酢酸等のカルボン酸を添加し、pH3〜4程度に調整した酸性水溶液が使用される。
【0018】
インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液の調整に使用されるインジウム化合物又はスズ化合物としては、上記したような無機インジウム化合物や無機スズ化合物が好適であり、例えばインジウムの鉱酸塩やスズの鉱酸塩、具体的には、In2 (SO4 )3 、InCl3 、In(NO3 )3 、Sn(SO4 )、Sn(SO4 )2 、SnCl2 、SnCl4 、Sn(NO3 )2 、Sn(NO3 )4 等が挙げられる。
【0019】
インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させた分散液においては、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液におけるインジウムとスズとの合計の原子数が、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物におけるインジウムとスズとの合計の原子数の30〜180重量%の範囲にあることが好ましい。
【0020】
本発明の透明導電膜の製造方法において使用するインジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に対しては、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の分散性が良好であるという特性を有する。すなわち、本発明の透明導電膜の製造方法において使用するインジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液は、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の分散性能において優れた作用を奏する。
【0021】
また、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に対して、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させる際に、超音波処理を施すことにより、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物のより良好な分散状態が得られる。
【0022】
さらに、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させる溶液中に酸が存在していることにより、得られる透明導電膜の機械的強度が向上する作用も果たされる。
【0023】
前述の水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物を溶解した溶液に、例えばアンモニア水等の塩基を、溶液のpHが8〜9になるように徐々に滴下し、インジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させて得た無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の微粒子を乾燥工程を経ることなく、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に分散させた分散液を使用することにより、高導電性、高光透過性及び高機械的強度を有する透明導電膜が得られる。
【0024】
本発明の透明導電膜の製造方法において使用する塗布液である無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の分散液には、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加する。
【0025】
この成膜助剤に使用する無機インジウム化合物としては、例えばInCl3 やIn(NO3 )3 が、有機スズ化合物としては、カルボン酸塩やジカルボン酸塩等が使用される。また有機溶剤としては、インジウムとスズとのいずれにも配位可能なものであり、本発明の透明導電膜の製造方法において使用する塗布液中の有機化合物や無機化合物を溶解するもの、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、アセチルアセトン、アセトン、ジエチルケトン等のケトン類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のエーテル類、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0026】
本発明の透明導電膜の製造方法において使用する塗布液中の前記成膜助剤は、塗布液の成膜性を著しく向上させる機能を果たすものであり、従来の塗布法によって得られる透明導電膜に比較して、極めて高度の導電性、光透過性及び機械的強度を有する透明導電膜が得られる。
【0027】
本発明の透明導電膜の製造方法は、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液からなる塗布液を、基板上に塗布、乾燥し、焼成するものであり、基板に対する塗布液の塗布手段としては、例えばスクリーン印刷法、ロールコート法、ディップコート法、スピンコート法等が好適である。
【0028】
基板上に塗布液を塗布した後の乾燥工程は、30〜60℃の空気中で30分以上に亙って行なうのが良く、塗膜の焼成工程は、透明導電膜形成用物質が分解する温度以上で、かつ基板の熱変形温度以下であれば良く、400〜800℃において1時間以上に亙って行なうのが良い。
【0029】
【作用】
本発明の透明導電膜の製造方法は、インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液を、基板上に塗布、乾燥し、焼成することからなるものであり、前述の極めて高度の導電性、光透過性及び機械的強度を有する透明導電膜が、容易かつ的確に得られる。
【0031】
【実施例】
本発明の透明導電膜の製造方法の具体的な構成を、実施例に基づいて説明する。
【0032】
実施例1
硫酸インジウムの水和物「In2 (SO4 )3 ・9H2 O」25g及び硫酸第1スズSn(SO4 )1.4g「配合割合:Sn×100/(In+Sn)=7.5原子重量%」を水300gに溶解した溶液に、アンモニア水を、溶液のpHが8.5になるまで徐々に滴下し、溶液中のインジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させた。
【0033】
次いで、この共沈物を遠心分離した後に水洗して得られた固形分の全量を、乾燥工程に付すことなく、塩化インジウム(InCl3 )10gを添加した0.03規定の塩酸水溶液300gに混合し、超音波処理を付すによって分散させ、透明な分散液(A)を得た。
【0034】
他方、硝酸インジウムの水和物「In(NO3 )3 ・3H2 O」10gをアセチルアセトン8gに溶解した溶液に、スズアセチルアセトナート塩酸塩1gをアセチルアセトン15gに溶解した溶液13.42gを混合し、さらに全液量中の固形分濃度が20重量%となるようにアセトンで調整した。次いで、この溶液を140℃で4時間還流し、室温に冷却し、成膜助剤(B)を得た。
【0035】
然る後に、先の透明な分散液(A)と成膜助剤(B)とを混合し、透明導電膜形成用塗布液(C)を得た。
【0036】
この透明導電膜形成用塗布液(C)にコーニング (株) 製7059ガラス板を浸漬し、25cm/min.の速度で引き上げることにより、ガラス板に透明導電膜形成用塗布液(C)の塗布膜を形成した。
【0037】
続いて、この透明導電膜形成用塗布液(C)の塗布膜を形成したガラス板を55℃の空気中で30分間乾燥した後、600℃で1時間の焼成を行なうことにより、ガラス板に対して積層された厚さ1500Åの透明導電膜を得た。
【0038】
得られた透明導電膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、透明導電膜の表面は平滑で、かつ緻密であり、数十nmのインジウム酸化物微粒子と数十nmのスズ酸化物微粒子とで構成されていることが確認できた。
【0039】
またこの透明導電膜の表面抵抗を測定したところ、240Ω/□であり、高導電性を有することが確認できた。
【0040】
さらにこの透明導電膜の光透過率を測定したところ、可視光領域での光透過率が90%を超えていることが確認できた。
【0041】
さらにまた、この透明導電膜のX線回折パターンを測定したところ、最強ピークの位置が立方晶酸化インジウム(In2 O3 )の最強ピークに一致し、スパッタ法や蒸着法で形成されるITO膜と同じ結晶構造を有していることが確認できた。
【0042】
比較例1
実施例1で使用した無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させた透明な分散液(A)に、コーニング (株) 製7059ガラス板を浸漬し、25cm/min.の速度で引き上げることにより、ガラス板に透明な分散液(A)による塗布膜を形成した。
【0043】
続いて、この分散液(A)による塗布膜を形成したガラス板を55℃の空気中で30分間乾燥した後、600℃で1時間の焼成を行なことにより、ガラス板に対して積層された厚さ1500Åの透明導電膜を得た。
【0044】
得られた透明導電膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、透明導電膜の表面には割れが存在しており、緻密ではなかった。
【0045】
またこの透明導電膜の表面抵抗を測定したところ、1.5×104 Ω/□であり、導電性が低かった。
【0046】
さらにこの透明導電膜の光透過率を測定したところ、可視光領域での光透過率は80%であった。
【0047】
比較例2
実施例1で使用した成膜助剤(B)にコーニング (株) 製7059ガラス板を浸漬し、25cm/min.の速度で引き上げることにより、ガラス板に成膜助剤(B)による塗布膜を形成した。
【0048】
続いて、この成膜助剤(B)による塗布膜を形成したガラス板を55℃の空気中で30分間乾燥した後、600℃で1時間の焼成を行なうことにより、ガラス板に対して積層された厚さ1500Åの透明導電膜を得た。
【0049】
得られた透明導電膜の結晶性をX線回折パターンにより測定したところ、気相法で得られる透明導電膜及び実施例1の透明導電膜に比較して、結晶性に劣っていた。
【0050】
またこの透明導電膜の表面抵抗を測定したところ、1.5×103 Ω/□であり、導電性が低かった。
【0051】
さらにこの透明導電膜の光透過率を測定したところ、可視光領域での光透過率は85%であった。
【0052】
【発明の効果】
本発明の透明導電膜の製造方法は、簡単な手法である塗布法を使用するものであって、基板上に均一な薄膜を形成することができ、しかも導電性と可視光領域での光透過率とが共に高く、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、蛍光表示管、タッチパネル、太陽電池等の透明電極、ならびに航空機、自動車、冷凍ショーケース等の窓の防曇または氷着防止用の透明発熱体あるいは赤外線反射膜等に好適な透明導電膜を、容易かつ的確に得ることができる。
Claims (11)
- インジウム化合物又はスズ化合物を溶解した酸性水溶液に、無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を分散させ、かつ、無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤を添加してなる分散液を、基板上に塗布、乾燥した後、これを焼成することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
- 乾燥を30〜60℃で行ない、焼成を400〜700℃で行なうことを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物の製造を、水溶性の無機インジウム化合物及び無機スズ化合物を溶解した溶液のpHを8〜9に調整し、インジウム及びスズを水酸化物微粒子として共沈させることによって行なうことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物及び無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物を得る際の無機インジウム化合物と無機スズ化合物との水溶液におけるインジウムとスズの合計の原子数に対するスズの原子数の比{Sn×100/(In+Sn)}が、5〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤におけるインジウムとスズの合計の原子数に対するスズの原子数の比{Sn×100/(In+Sn)}が、5〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物のアルカリ部分加水分解物が、硫酸インジウム又は塩化インジウムのアルカリ部分加水分解物であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物のアルカリ部分加水分解物が、硫酸インジウム又は塩化インジウムのアルカリ部分加水分解物であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機スズ化合物のアルカリ部分加水分解物が、硫酸
スズ又は塩化スズのアルカリ部分加水分解物であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。 - 無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤における無機インジウム化合物が、硝酸インジウム又は塩化インジウムであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤における有機スズ化合物が、カルボン酸塩又はジカルボン酸塩であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。
- 無機インジウム化合物と有機スズ化合物とを含む有機溶剤溶液からなる成膜助剤が、インジウム及びスズが配位可能なβ−ジケトン酸類、α−ケトン酸類、β−ケトン酸類、前記ケトン酸類のエステル類、α−アミルアルコール及びβ−アミルアルコールの少なくとも1種類を含んでいることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかの1項に記載の透明導電膜の製造方法。
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