JP3544067B2 - 燃料給油車の給油ノズル保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料給油車の給油ノズル保持装置に関する。すなわち、空港にて燃料油を航空機に給油する燃料給油車において、給油ホースの先端の給油ノズルを不使用時に保持する、給油ノズル保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、燃料給油車による給油状態の1例を示す、側面説明図である。同図にも示したように、この種の燃料給油車1では、燃料油を、機械室2の給油機器類が配された給油配管を経た後、リフター3上から先端に給油ノズル4を備えた給油ホース5にて、航空機Aに対し翼Bの給油口Cから圧送,給油していた。そして、給油ホース5の不使用時において、収納された給油ノズル4は、リフター3側に付設された給油ノズル保持装置6に、差し込み収納され保持されるようになっている。そして従来、この給油ノズル保持装置6は図示したように、例えばリフター3の傾斜した縦枠7に付設されていた。
【0003】
図5および図6は、この種従来例の給油ノズル保持装置6の正断面図および側面説明図である。この給油ノズル保持装置6について概説しておくと、8はその容器であり、容器8は図面上では上面が開放された箱状をなし、リフター3の縦枠7に不動に取付け固定されており、開放された上面が蓋部9にて開閉される。そして、給油ホース5の不使用時において、その先端の給油ノズル4が、このような給油ノズル保持装置6の容器8内に、蓋部9を開閉することにより図面上では上側から差し込み収納されて、その首部が上下の枕部10にて挟持され、もって不動に保持されるようになっている。枕部10は、容器8側と蓋部9側とに、上下に対向してそれぞれ突設されている。なお図5中11は、給油ノズル4が差し込み収納されたことを検出する検出スイッチであり、この検出スイッチ11は、容器8内に付設された受レバー12が給油ノズル4にて、引張バネ13に抗し図中実線表示の状態から想像線表示の状態へとピン14を中心に押動されると、ローラーやスイッチレバーを介し、給油ノズル4の差し込み収納を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1に、上述したように従来の給油ノズル保持装置6にあっては、給油ホース5の先端の給油ノズル4自体を、その容器8内の狭いスペースに、所定の姿勢で正確に差し込み収納しなければならず、特に図5に示したように、所定角度で(図面上では上側から水平に)容器8内に差し込み収納して、不動に保持させなければならなかった。これに対し給油ホース5は、不使用時においては、例えばリフター3上にて直線的ではなくわん曲収納されており、その軸廻りや軸方向に沿って、ねじれたりたわみやすかった。
【0005】
そこで、このような給油ホース5の先端の給油ノズル4を、給油ノズル保持装置6の容器8内の狭いスペースに対し、所定角度の姿勢を取るように角度合わせしつつ、差し込み収納,不動に保持せしめることは容易でなかった。このように、従来の給油ノズル保持装置6については、給油ノズル4の差し込み収納操作が面倒であり、作業者は、給油ノズル4そして給油ホース5側に力を加え、無理に給油ノズル4を給油ノズル保持装置6に合わせるべく角度合わせしなければならず、作業者の負担が大きい、という問題が指摘されていた。
【0006】
第2に、このように従来の給油ノズル保持装置6への差し込み収納に際しては、給油ノズル4そして給油ホース5に無理な力が加わることが多いと共に、給油ノズル保持装置6への差し込み収納後においても、給油ノズル4側が不動に保持,規制されている給油ホース5が、反力や重力にて角度や向きが変化し、新たなねじれ,たわみが生じることも多かった。もって、これらに起因して、給油ホース5更には給油ノズル4が損傷,破損しやすく、その寿命が短くなる、という問題も指摘されていた。
【0007】
第3に、作業者は、給油ノズル4を給油ノズル保持装置6に差し込み収納する際、まず上述した第1のように、給油ノズル4の角度合わせをしなければならないと共に、他方では、給油ノズル保持装置6の蓋部9を開閉し、ロックハンドル15やロック装置16を操作しなければならない。このように、作業者は従来、一方の片手で図5に示したように、給油ノズル4をもって、給油ノズル保持装置6の容器8に差し込み収納しつつ、他方の片手で図6に示したように、容器8の蓋部9の開閉,そのロックハンドル15の開閉,そのバネ等を用いたロック装置16のロック解除やロック操作等を、同時併行的に行わなければならず、作業者の負担が大きかった。つまり作業者は、片手で、給油ホース5付の給油ノズル4を持たなければならず、これらの重量が非常に重いことに鑑み、この面からも作業者の負担が大きい、という問題が指摘されていた。
【0008】
第4に、このように従来の給油ノズル保持装置6では、給油ノズル4の差し込み収納に際し、作業者が片手で給油ホース5付の給油ノズル4を持たなければならなかったので、誤って、給油ノズル4を手から離し落としてしまうことがあった。もって、この面からも給油ノズル4更には給油ホース5が損傷,破損しやすく、その寿命が短くなる、という問題が指摘されていた。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例における課題を解決すべくなされたものであって、給油ノズル側にホルダーを介し取付けられたリンク部の球部を、収納部に差し込み収納可能とすると共に、球部のロック位置とロック解除位置に変位可能なシャフトを、ロック位置に付勢するスプリングや、ロック解除位置に変位せしめるレバーを有してなることにより、第1に、角度合わせの必要がなく、作業者の負担が軽減されると共に、第2に、給油ホースや給油ノズルに無理な力が加わらず、その損傷,破損が防止され、第3に、更にロックが自動化し、この面からも作業者の負担が軽減されると共に、第4に、給油ノズルを落としてしまうことも少なく、この面からも給油ノズルや給油ホースの損傷,破損が防止され、第5に、しかもこれらが簡単な構成により実現される、燃料給油車の給油ノズル保持装置を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明の技術的手段は、次のとおりである。この燃料給油車の給油ノズル保持装置は、燃料油を、給油機器類が配された給油配管を経た後、先端に給油ノズルを備えた給油ホースにて航空機に圧送,給油する燃料給油車において、不使用時に該給油ノズルをリフター等の車体側にて保持すべく用いられ、次のホルダ,リンク部,収納部,シャフト,スプリング,レバー等を有してなる。すなわち、該給油ノズル側に常時取付けられるホルダと、該ホルダに取付けられると共に球部が突設されたリンク部と、該リフター等の車体側に設けられ該リンク部の球部を差し込み収納可能な収納部と、該収納部の開口側に向け配され該収納部に収納された該リンク部の球部を引き抜き不能にロックするロック位置とロック解除位置に進退動変位可能で、先端部のロック面が該球部に見合った凹曲状をなすシャフトと、該シャフトをロック位置に向け付勢するスプリングと、該スプリングの付勢力に抗し該シャフトをロック解除位置へと変位せしめることが可能なレバーと、を有してなる。そして、該リンク部の球部の該収納部への差し込み収納に際し、該スプリングの付勢力に抗し、該シャフトがロック位置からロック解除位置へと一旦変位するようになっていること、を特徴とする。
【0011】
この給油ノズル保持装置は、このように構成されているので、次のようになる。まず▲1▼、非給油時において、収納された給油ホースの先端の給油ノズルは、給油ノズル保持装置にて保持されている。すなわち、給油ノズル側にホルダを介し取付けられたリンク部の球部が、リフター等の車体側に設けられた収納部に差し込み収納され、スプリングの付勢力にて前進してロック位置を取るシャフトにてロックされ、引き抜き不能となっている。
【0012】
これに対し▲2▼、給油に際しては、給油ノズル保持装置による給油ノズルの保持が解かれ、給油ホースの先端の給油ノズルが、航空機の給油口に接続されて、給油が開始される。そして、このような給油開始に際しては、まず、レバーを常時位置から作動位置に引き、スプリングの付勢力に抗しシャフトを後退させ、ロック位置からロック解除位置へと変位せしめた後、収納部に差し込み収納されていたリンク部の球部が、引き抜かれる。なおその後、スプリングの付勢力にてシャフトが前進せしめられ、ロック解除位置から元のロック位置へと復帰すると共に、レバーも作動位置から元の常時位置へと復帰する。
【0013】
さて▲3▼、給油が終了すると、給油ノズルは、航空機の給油口に対する接続が解かれ、再び給油ノズル保持装置にて保持される。すなわち、給油ノズル側のリンク部の球部を収納部に押し込むと、スプリングの付勢力に抗しシャフトが押圧されて後退し、ロック位置からロック解除位置へと一旦変位する。そして、リンク部の球部が収納部に完全に差し込み収納されると、シャフトがスプリングの付勢力にて前進してロック位置を取り、リンク部の球部を引き抜き不能にロックする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4は、本発明の実施の形態の説明に供し、図1は、シャフトがロック位置にある状態を示す正断面図であり、図2は、シャフトがロック解除位置にある状態を示す正断面図であり、図3は平面図であり、図4は側面図である。図7は、前述したように燃料給油車による給油状態の1例を示す、側面説明図である。
【0015】
まず図7により、燃料給油車1について一般的に説明する。燃料給油車1では、燃料油を、給油機器類が配された給油配管を経た後、リフター3上から、先端に給油ノズル4を備えた給油ホース5にて、航空機Aに圧送,給油する。このような燃料給油車1としては、図示のように、地下のハイドラント配管17を介して圧送された燃料油を、取り入れて給油するタイプのサービサと、これとは異なり、車載のタンクに積載した燃料油を、車載のポンプにて給油するタイプのものとがある。
【0016】
そこで、このサービサタイプを例にとり、燃料給油車1について更に詳述する。空港付近には、ハイドラント給油装置18が設けられており、その貯溜タンクからポンプ(図示せず)にて圧送された燃料油は、空港地下のハイドラント配管17を経た後、駐機場近くの地下ピット給油口のハイドラントバルブ19に至る。そして、サービサタイプの燃料給油車1に車載されていた受入ホース20の先端が、結合金具を介しハイドラントバルブ19に接続,結合され、もって、ハイドラント配管17にて圧送されてきた燃料油が、受入ホース20を介し、燃料給油車1の機械室2の給油配管(図示せず)へと、取り入れられる。この機械室2の給油配管には、上流側から下流側に向け、閉止弁,ストレーナ,圧力調節弁,フィルター,計量器,流量制御弁,ベンチュリ等の給油機器類(図示せず)が、順に設けられている。そこで、取り入れられた燃料油は、このような給油配管そして給油機器類を通過することにより、濾過され清浄化されると共に、所定の給油圧力,流量,流速へと調整,制御される。
【0017】
それから燃料油は、給油ホース5を介し、その先端の給油ノズル4にて航空機Aに給油される。すなわち、燃料給油車1の機械室2の例えば後部の車台フレーム21上には、リフト機構22にて昇降可能に給油用作業台たるリフター3が搭載されており、リフター3は、給油に際し作業者Mを載せて、空港の駐機場に駐機された航空機Aの翼B下面の給油口C直下まで上昇される。そして作業者Mは、給油ホース5の先端の給油ノズル4を、航空機Aの翼Bの下面に開口した給油口Cに、接続,結合して給油作業を行う。なお、航空機A側の燃料タンクは、通常複数のタンク室に分割されており、各タンク室は集合配管を介し給油口Cに接続されている。23は、燃料給油車1の運転室、24は、燃料給油車1の車輪であり、7はリフター3の傾斜した縦枠、25はリフター3の床部、26はリフター3の手摺である。燃料給油車1は、一般的にこのようになっている。
【0018】
以下、本発明に係る給油ノズル保持装置27について述べる。この給油ノズル保持装置27は、上述したような燃料給油車1にて用いられ、給油ホース5の不使用時に、リフター3等の車体側に収納された先端の給油ノズル4を、保持すべく使用される。なお、図示例では給油ホース5そして給油ノズル4はリフター3上に収納され、もって給油ノズル保持装置27は、図7中に示したように、リフター3の例えば縦枠7に取付け固定されているが、これによらず、給油ホース5そして給油ノズル4が機械室2側に収納され、もって給油ノズル保持装置27も機械室2側に取付け固定することも考えられる。さて、この給油ノズル保持装置27は、次のホルダ28,リンク部29,収納部30,シャフト31,スプリング32,レバー33、等を有してなる。以下これらについて詳述する。
【0019】
まずホルダ28は、給油ノズル4側に常時取付けられている。すなわちホルダ28は、図3等に示したように略U字状をなし、両端にそれぞれ延出された差し込みシャフト34が、給油ノズル4の左右の操作ハンドル35のねじ穴に挿入されて、ナット36にて締付け固定されている。なおホルダ28は、図示例ではリンク部29と直交する位置関係となっているが、これによらず、例えば両者が直線的な位置関係となるように配してもよい。
【0020】
次にリンク部29は、ホルダ28に取付けられると共に、球部37が突設されている。すなわちリンク部29は、図1や図2等に示したように、例えば板部Pを介しホルダ28に取付け固定されており、板部Pとホルダ28間は溶接され、板部Pとリンク部29間はナット36にて締付け固定されている。リンク部29はポール状をなし、先端部に球部37が、一体成形又は一体的に取付け固定されており、リンク部29に比し球部37の方が径大に設定されている。
【0021】
そして、この給油ノズル保持装置27の本体38は、図1,図2,図3,図4の各図に示したように、ブロック状をなし、前述により例えばリフター3の縦枠7(図7を参照)に取付け固定されている。39はブラケットであり、この対向する2枚のブラケット39は、本体38に両側からボルト40にて取付け固定されている。そして、このような本体38内に、上述したリンク部29の球部37を差し込み収納可能な収納部30が形成されている。図1や図2に示した収納部30は、本体38に縦に形成された貫通穴よりなり、連設された同軸の径大部41と径小部42とを備え、径大部41が球部37を出し入れ,収納可能な径よりなり、径小部42は球部37を載置可能な径よりなる。又、径大部41は、径小部42に向け、球部37に見合った凹曲状段部を備えてなる。
【0022】
次にシャフト31は、このような収納部30の径大部41の開口側に向け配され、収納部30に収納されたリンク部29の球部37を引き抜き不能にロックする図1のロック位置Dと、図2のロック解除位置Eとに進退動変位可能で、先端部43のロック面44が、球部37に見合った凹曲状をなす。すなわち、本体38には、縦の貫通穴として形成された収納部30に対し、その径大部41に向け傾斜,開口した貫通穴たる穴部45が形成されており、この穴部45も、収納部30の径大部41側の径大部46と径小部47とが、同軸に連設されてなる。そして、このような穴部45の径大部46内に、シャフト31の径大な先端部43が、摺接ガイドされるように配されており、シャフト31の先端部43の凹曲状をなすロック面44が、収納部30に収納されたリンク部29の球部37に対し、当接,離反可能となっている。つまりシャフト31は、穴部45内を前進後退可能であり、もって、先端部43のロック面44が、球部37を引き抜き不能に当接,ロックするロック位置Dと、球部37から離反したロック解除位置Eとに、変位可能となっている。
【0023】
又、シャフト31の基端部48側は、穴部45の径小部47を貫通して、ストッパ部材49のネジ穴50に螺合されると共に、ストッパ部材49と一体的かつ抜き出し不能に、ナット36にて締付け固定されている。このストッパ部材49は、本体38の穴部45の径小部47付近に対し、当接,離反可能となっている。そして、シャフト31をロック位置Dに向け付勢するスプリング32が、穴部45の径大部46内において、シャフト31の先端部43と、径大部46の径小部47への段部との間に、弾発状態で介装されている。なお、このスプリング32の付勢力は、リンク部29の球部37の収納部30への差し込み収納に際し、押し込まれた球部37の径大部にてシャフト31が押圧され、もって一旦、ロック位置Dからロック解除位置Eに変位可能な程度に設定されている。又、ストッパ部材49には、次のレバー33の下端部51と常時当接する段部状の当接面52が形成されている。
【0024】
次にレバー33は、スプリング32の付勢力に抗し、シャフト31をロック解除位置Eへと変位可能せしめることが可能となっている。すなわち、図示のレバー33は、前述した本体38の両側のブラケット39間に設けられたシャフト53を回動軸として、図1の常時位置Fと図2の作動位置Gとに、揺動可能となっている。レバー33が常時位置Fにある場合は、シャフト31はスプリング32の付勢力にて前述したロック位置Dにあり、又、レバー33が上端部54を手で持って作動位置Gに揺動されると、レバー33の下端部51,ストッパ部材49の当接面52等を介し、ストッパ部材49と一体化されたシャフト31が、スプリング32の付勢力に抗し後退せしめられてロック解除位置Eを取る。なおレバー33は、図示例では直線状をなしているが、これによらず途中で折曲された形状のもの、その他各種形状のものも考えられる。
【0025】
本発明に係る給油ノズル保持装置27は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。まず▲1▼、燃料給油車1による非給油時つまり給油ホース5の不使用時において、リフター3等の車体側に収納された給油ホース5の先端の給油ノズル4は、給油ノズル保持装置27にて保持されている(図7を参照)。すなわち、給油ノズル4側にホルダ28を介し取付けられたリンク部29の球部37が、リフター3等の車体側に設けられた給油ノズル保持装置27の収納部30に、差し込み収納されると共に、前進してロック位置Dを取るシャフト31にてロックされており、収納部30から引き抜き不能となっている。つまりシャフト31が、スプリング32の付勢力にてロック位置Dに位置決めされ、先端部43の凹曲状のロック面44にて、給油ノズル4側のリンク部29の球部37を、ロックしている(図1等を参照)。なおレバー33は、常時位置Fにある。
【0026】
これに対し▲2▼、航空機Aへの給油に際しては、作業者Mを載せたリフター3が上昇せしめられる。これと共に、給油ノズル保持装置27による給油ノズル4の保持が解かれ、給油ホース5がリフター3の上方に延ばされて、給油ホース5の先端の給油ノズル4が、航空機Aの翼B下面の給油口Cに接続されて、航空機Aへの給油が開始される(図7を参照)。
【0027】
そして、このような給油開始に際して、作業者Mは給油ノズル保持装置27について、まずレバー33を常時位置Fから作動位置Gに引くことにより、スプリング32の付勢力に抗しシャフト31を後退させ、シャフト31をそれまでのロック位置Dからロック解除位置Eへと変位せしめ、給油ノズル4側のリンク部29の球部37のロックを解除する(図2を参照)。そして、収納部30に差し込み収納されていたリンク部29の球部37を引き抜くことにより、給油ノズル保持装置27による給油ノズル4の保持が、解かれる。なお、このように収納部30からリンク部29の球部37が引き抜かれた後、スプリング32の付勢力にてシャフト31が前進せしめられ、シャフト31がロック解除位置Eから元のロック位置Dへと復帰すると共に、レバー33も作動位置Gから元の常時位置Fへと復帰する(図1を参照)。
【0028】
さて▲3▼、このようにして給油が開始される。そして給油が終了すると、給油ノズル4の航空機Aの翼B下面の給油口Cに対する接続が解かれ、給油ホース5がリフター3上に降ろされた後、リフター3が降下されると共に、給油ノズル4が再び給油ノズル保持装置27にて保持される。
【0029】
すなわち、給油ノズル4側にホルダ28を介し取付けられたリンク部29の球部37を、リフター3等の車体側に設けられた収納部30に差し込み収納すべく押し込むと、スプリング32の付勢力に抗し、シャフト31が球部37の径大部にて押圧されて後退し、前述したロック位置Dからロック解除位置Eへと一旦変位する(図2を参照)。そして、リンク部29の球部37が収納部30に完全に差し込み収納されると(つまり球部37の径大部がシャフト31の先端部43をほぼ通過すると)、シャフト31がスプリング32の付勢力にて前進して再びロック位置Dに復帰し、シャフト31の先端部43の凹曲状のロック面44が、リンク部29の球部37を引き抜き不能にロックする(図1を参照)。このようにして、球部37付のリンク部29そしてホルダ28を介し、給油ノズル4が給油ノズル保持装置27にて保持され、前述した▲1▼の状態となる。さてそこで、この燃料給油車1の給油ノズル保持装置27にあっては、次の第1,第2,第3,第4,第5のようになる。
【0030】
第1に、この給油ノズル保持装置27では、給油ノズル4側にホルダ28そしてリンク部29を取付けると共に、リンク部29の球部37を、収納部30に差し込み収納するようになっている。更に、このように差し込み収納されたリンク部29の球部37を引き抜き不能にロックするシャフト31は、先端部43のロック面44が、球部37に見合った凹曲状をなす。従って球部37は、前述したロック位置Dにおいて、不動の収納部30に対し自由に全方位に回動可能であり、給油ノズル4がどのような角度を取っても、回動可能な球部37はこれに一体的に自在に対応可能であり、給油ノズル4は給油ノズル保持装置27にて、その自然の角度のまま保持されるようになる。このように、この給油ノズル保持装置27にあっては、作業者Mが、給油ノズル4の角度を給油ノズル保持装置27に合わせる、角度合わせを実施する必要はない。
【0031】
第2に、そこでこの給油ノズル保持装置27では、保持された給油ノズル4そして給油ホース5について、無理な力が加わることもない。すなわち、上述したように給油ノズル4の角度に対応して、自在にこれを保持可能であり、給油ノズル4について角度合わせを実施する必要がないので、給油ノズル4そして給油ホース5に無理な力が加わることもなく、もって給油ホース5が軸廻りや軸方向に沿って、ねじれたりたわんだりすることもなくなる。
【0032】
第3に、この給油ノズル保持装置27では、給油ノズル4の収納,保持に際し、給油ノズル4側のリンク部29の球部37が、収納部30に完全に差し込み収納されると、シャフト31が、スプリング32の付勢力にて自動的にロック位置Dを取り、球部37を引き抜き不能にロックする。このようにして、給油ノズル4が給油ノズル保持装置27に保持され、そのロックが自動化されており、作業者Mは、給油ノズル4の収納,保持動作、つまりリンク部29の球部37の押し込み,差し込み収納動作に専念でき、片手で同時併行的にロック操作を行う必要はない。
【0033】
第4に、このようにこの給油ノズル保持装置27では、給油ノズル4の収納,保持に際し、作業者Mは、給油ノズル4の収納,保持動作、つまり給油ノズル
4側のリンク部29の球部37の押し込み,差し込み収納動作に専念できる。そこで作業者Mが、給油ノズル4から誤って手を離し、これを落としてしまう危険も少なくなる。
【0034】
第5に、しかもこのような給油ノズル保持装置27は、給油ノズル4側にホルダ28を介し球部37付のリンク部29を取付けると共に、リフター3等の車体側の収納部30にロック用のシャフト31を設け、かつ、シャフト31をロック位置Dに付勢するスプリング32と、シャフト31をロック解除位置Eに変位可能なレバー33と、を付設した構成よりなる。このように、この給油ノズル保持装置27は、簡単な構成よりなる。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る燃料給油車の給油ノズル保持装置は、以上説明したように、給油ノズル側にホルダを介し取付けられたリンク部の球部を、収納部に差し込み収納可能とすると共に、球部のロック位置とロック解除位置に変位可能なシャフトを、ロック位置に付勢するスプリングや、ロック解除位置に変位せしめるレバーを有してなることにより、次の効果を発揮する。
【0036】
第1に、角度合わせの必要がなく、作業者の負担が軽減される。すなわち、この給油ノズル保持装置では、給油ノズル側にホルダそしてリンク部を取付けると共に、リンク部の球部を収納部に差し込み収納するようになっているので、球部は、不動の収納部に対し自由に全方位に回動可能である。従って、給油ノズルの角度を問わず、つまり給油ホースがわん曲収納される等により、その先端の給油ノズルがどのような角度を取っても、回動可能な球部により自在に対応可能であり、その角度のまま保持することができる。つまり、前述したこの種従来例のように、重い給油ホース付の給油ノズル自体を、狭いスペース内で所定角度を取るように角度合わせする必要はなく、作業者の操作が簡単容易化され、その負担が軽減される。
【0037】
第2に、給油ホースや給油ノズルに無理な力が加わらず、その損傷,破損が防止される。すなわち、この給油ノズル保持装置は上述したように、給油ノズルの角度に対応して自在にこれを保持可能なので、給油ノズルそして給油ホースに無理な力が加わることがなく、給油ホースが軸廻りや軸方向に沿ってねじれたりたわむこともない。つまり、前述したこの種従来例のように、給油ノズル自体を差し込み収納して不動に保持,規制する訳ではないので、給油ホース更には給油ノズルに無理な力は加わらず、その損傷,破損が防止され、寿命も長くなる。
【0038】
第3に、更にロックが自動化し、この面からも作業者の負担が軽減される。すなわち、この給油ノズル保持装置によると、作業者は、給油ノズルの収納,保持に際し、給油ノズル側のリンク部の球部を収納部に差し込み収納すればよく、これにより自動的に、スプリングの付勢力に基づきシャフトがロック位置を取るようになっている。つまり、前述したこの種従来例のように、作業者が片手で、重い給油ホース付の給油ノズルを持ちつつ、他方の片手で、ロック操作等を同時併行的に実施しなければならない訳ではなく、ロックが自動化された分だけ、作業者の負担が軽減される。
【0039】
第4に、給油ノズルを落としてしまうことも少なく、この面からも、給油ノズルや給油ホースの損傷,破損が防止される。すなわち、この給油ノズル保持装置では、上述した第3の点で述べたごとく、この種従来例のように、作業者が給油ノズルの収納,保持に際し、給油ノズルを片手で持つ訳ではないので、給油ノズルから誤って手を離し給油ノズルを落としてしまう危険は少ない。もって、この面からも、給油ノズル更には給油ホースの損傷,破損が防止され、寿命も長くなる。
【0040】
第5に、しかもこれは、簡単な構成により容易に実現される。すなわち、この燃料給油車の給油ノズル保持装置は、給油ノズル側にホルダを介し球部付のリンク部を取付けると共に、収納部にロック用のシャフトを設け、これをロック位置に付勢するスプリングと、これをロック解除位置に変位せしめるレバーとを付設してなる、簡単な構成よりなり、容易に上述した第1,第2,第3,第4の各点が実現される。このように、この種従来例における課題が、確実かつ容易に解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料給油車の給油ノズル保持装置について、その発明の実施の形態の説明に供する正断面図であり、シャフトがロック位置にある状態を示す。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供する正断面図であり、シャフトがロック解除位置にある状態を示す。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供する平面図である。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供する側面図である。
【図5】この種従来例の給油ノズル保持装置の正断面図である。
【図6】同この種従来例の給油ノズルの保持装置の側面説明図である。
【図7】燃料給油車による給油状態の1例を示す、側面説明図である。
【符号の説明】
1 燃料給油車
3 リフター
4 給油ノズル
5 給油ホース
27 給油ノズル保持装置
28 ホルダ
29 リンク部
30 収納部
31 シャフト
32 スプリング
33 レバー
37 球部
43 先端部
44 ロック面
A 航空機
D ロック位置
E ロック解除位置
Claims (1)
- 燃料油を、給油機器類が配された給油配管を経た後、先端に給油ノズルを備えた給油ホースにて航空機に圧送,給油する燃料給油車において、不使用時に該給油ノズルをリフター等の車体側にて保持する、給油ノズル保持装置であって、
該給油ノズル側に常時取付けられるホルダと、該ホルダに取付けられると共に球部が突設されたリンク部と、該リフター等の車体側に設けられ該リンク部の球部を差し込み収納可能な収納部と、
該収納部の開口側に向け配され該収納部に収納された該リンク部の球部を引き抜き不能にロックするロック位置とロック解除位置に進退動変位可能で、先端部のロック面が該球部に見合った凹曲状をなすシャフトと、該シャフトをロック位置に向け付勢するスプリングと、該スプリングの付勢力に抗し該シャフトをロック解除位置へと変位せしめることが可能なレバーと、を有してなり、
該リンク部の球部の該収納部への差し込み収納に際し、該スプリングの付勢力に抗し、該シャフトがロック位置からロック解除位置へと一旦変位するようになっていること、を特徴とする燃料給油車の給油ノズル保持装置。
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