JP3542413B2 - カール修正装置および画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置におけるシートのカール修正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子複写機等の電子写真方式を用いた画像形成装置においては、一般に、電子写真感光体ドラムによってトナー像を用紙等のシートに転写した後、加熱ローラ方式の定着装置によってトナーを溶融することにより画像を定着し、その後、機外へ排出するようになっている。
【0003】
また、前記画像形成装置に対して、ソーター等の後処理装置を配置することにより、記録用紙のソート、ステイプル、パンチ穴あけ、製本等の後処理を容易に行ない得るように構成することも、従来から良く知られている。
【0004】
加熱定着後の記録用紙は、トナーの収縮や用紙の吸湿による膨張により、カールが生じ易いため、前記画像形成装置と前記後処理装置との間に、用紙のカール修正装置を設けている場合がある。
【0005】
記録用紙のカール量は、転写するトナー量等の画像情報、用紙の材質、周囲の温度,湿度環境等の諸条件により変化することが知られている。よって、常に適切な用紙のカール修正を行うために、カール修正装置は、画像形成装置内で検知される上記の諸条件に応じて、カール修正量を多段階に切り換え可能な構成をとっている場合が多い。
【0006】
ここで、従来のカール修正装置の一例について、図7を用いて説明する。図7において、カール修正装置51は、シリコンスポンジ等の弾性体からなる軟質の大径上ローラ52と、金属製の硬質の小径下ローラ53とにより構成されている。
【0007】
そして、小径下ローラ53を大径上ローラ52に押し付けることにより、硬質の小径下ローラ53が軟質の大径上ローラ52に侵入し、小径下ローラ53の外周に沿って上に凸形状のニップ部が形成される。そして、画像形成後に正カール(下に凸のカール)が形成された用紙Pが図7の矢印b方向から前記ニップ部に進入し、図7の矢印a方向に回転する大径上ローラ52により搬送されて、前記ニップ部を通過することで、前記正カール(下に凸のカール)が修正される。
【0008】
用紙Pが前記ニップ部を通過することによるカール修正能力は、金属製の硬質の小径下ローラ53が、弾性体からなる軟質の大径上ローラ52に対して侵入する侵入量xを変えることにより調節可能であり、該侵入量xの変化は、小径下ローラ53を支持すると共に、支軸55を中心に回動可能に設けられた加圧アーム54のカム当接部54aに偏心カム56を当接回転させて小径下ローラ53を揺動させることにより行う構成となっている。
【0009】
正カール(下に凸にカール)した用紙Pに関しては、上述のカール修正装置51によりカール量に応じたカール修正を行い、また、逆カール(上に凸にカール)した用紙Pに関してはカール修正装置51の前記侵入量xを極力零に近づけた状態で搬送を行い、用紙P自体の自重によりカールがならされる。上記の作用により、用紙Pのカールを適宜修正することで、後処理装置における弊害も少なくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来のカール修正装置51では、侵入量xの設定は、偏心カム56の角度設定位置によって大径上ローラ52の回転軸52aと、小径下ローラ53の回転軸53aとの軸間距離が固定される構成であるため、用紙Pが図7の矢印a方向に回転する大径上ローラ52により最低限の搬送力を得るためには、弾性体からなる軟質の大径上ローラ52の外周面と金属製の硬質の小径下ローラ53の外周面との間に常に浮きが生じることのないように、少なくとも大径上ローラ52と小径下ローラ53との径変化量や偏心量等の部品公差を見込んだ分の所定の侵入量xが予め設定されていた。
【0011】
従って、上に凸にカールした逆カール用紙Pがカール修正装置51を通過する際に、少量ではあるが、逆カールを増長する方向のカールが付与される場合があり、特に、このような逆カール用紙が多数枚積載された場合には、後処理装置における積載の不揃いや、ステイプルやパンチ穴のずれ等の不整合が生じる場合があった。
【0012】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、軟質の第1の回転体と硬質の第2の回転体との径変化量や偏心量等の部品公差によらず、軟質の第1の回転体に対する硬質の第2の回転体の侵入量を選択的に略零に保つことを可能としたことで、シートの適正なカール修正を行ない得るカール修正装置およびこれを備えた画像形成装置を提供せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、搬送されるシートのカールを修正するためのカール修正装置において、少なくとも一つの軟質の第1の回転体と、少なくとも一つの硬質の第2の回転体と、前記第2の回転体を前記第1の回転体に対して当接または侵入させると共に、前記第2の回転体の回転軸と前記第1の回転体の回転軸との軸間距離が一定となるように付勢する第1の付勢手段と、前記第2の回転体の前記第1の回転体に対する付勢力が一定となるように付勢する第2の付勢手段と、を有し、前記第1の付勢手段は偏心カムにより構成され、前記第2の付勢手段は弾性部材で構成し、前記第1の付勢手段による付勢動作と、前記第2の付勢手段を構成している前記弾性部材のみによる付勢動作とを選択的に切り換え可能に構成したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係るシートのカール修正装置およびこれを備えた画像形成装置の一例として電子写真画像形成装置に適用した場合の実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係るシートのカール修正装置の第1実施形態の主要部を示す斜視説明図、図2〜図4は本発明に係るシートのカール修正装置の第1実施形態のカール修正能力の切り換えの構成を説明する断面説明図、図5は本発明に係るシートのカール修正装置を画像形成装置と後処理装置との間に接続した場合の断面説明図である。尚、以下の説明では、シートの一例として、用紙,OHPシートを用いて説明するが、他の材質で構成されるシートにも適用可能である。
【0015】
先ず、本発明に係るカール修正装置の第1実施形態の構成について、図1〜図5を用いて詳細に説明する。図1において、カール修正装置1は、第1の回転体としてのシリコンスポンジ等の弾性体からなる軟質の大径上ローラ2に対して第2の回転体としての金属製の硬質の小径下ローラ3が対向して配置されている。
【0016】
前記大径上ローラ2に対して前記小径下ローラ3を当接または侵入させると共に、大径上ローラ2の回転軸2aと小径下ローラ3の回転軸3aとの軸間距離が一定となるように付勢可能な第1の付勢手段は、小径下ローラ3を回転可能に軸支すると共に、支軸5により装置本体フレームに対して回動可能に軸支された支持体となる加圧アーム4の裏面に固定されたカムフォロアー7に対して、駆動軸6aにより回転可能に軸支された偏心カム6の突起部6bが当接可能に構成される。
【0017】
前記偏心カム6は、詳細には図2〜図4に示すように、駆動軸6aからの外径が連続的に変化するように構成されており、カムフォロアー7に対して接触すると共に、外径が連続的に変化する突起部6bとカムフォロアー7に接触しない逃げ部6cとを有して形成されている。
【0018】
小径下ローラ3の大径上ローラ2に対する付勢力が一定となるように付勢する第2の付勢手段は、一端が装置本体フレームに固定された弾性部材としての圧縮バネ32が加圧アーム4の裏面に当接することにより構成される。
【0019】
前記第1の付勢手段により小径下ローラ3を大径上ローラ2に押し付けることにより、硬質の小径下ローラ3が軟質の大径上ローラ2に侵入し、小径下ローラ3の外周に沿って図1において上に凸形状のニップ部が形成される。また、前記第2の付勢手段により小径下ローラ3を大径上ローラ2に押し付けることにより、硬質の小径下ローラ3を軟質の大径上ローラ2の外周面を変形させない状態で当接させることが出来る。
【0020】
大径上ローラ2は、図示しない駆動源により図1の矢印a方向に回転駆動され、小径下ローラ3は大径上ローラ2の回転に従動回転する。画像形成後に正カール(図1において、下に凸のカール)が形成された用紙Pが図1の矢印b方向から前記ニップ部に進入し、図1の矢印a方向に回転駆動される大径上ローラ2により搬送されて前記ニップ部を通過することで、用紙Pの正カールが修正される。
【0021】
偏心カム6は、駆動制御装置33により制御されるモータ8により駆動軸6aが回転駆動されることで所定方向に回転する。駆動制御装置33は、詳しくは後述する検出回路9による検出情報に基づいてカール修正量を算出するカール修正量算出回路34により出力されたカール修正量情報に対応してモータ8を駆動制御する。
【0022】
カール修正量算出回路34は、画像形成装置10に使用するシートサイズ情報,シート材質情報,シート厚さ情報からなるシート種類情報、および前記画像形成装置内の温度,湿度からなる環境情報、およびシートに転写されるトナー量からなる画像情報等を検出すると共に、前記各情報を比較,演算する検出回路9の検出情報に基づいて用紙Pのカール修正量を算出する。
【0023】
次に、カール修正装置1におけるカール修正能力の切り換え構成について、図2乃至図4を用いて説明する。図2は、カール修正装置1を必要としない小程度の正カール(図2において下に凸のカール)した用紙Pや、図2に示す用紙Pの上面より下面のトナーの量が多い逆カール(図2において上に凸にカール)した用紙や、OHPシートのようなトナーの収縮の影響を受けずカールが生じない剛性の高いシートを搬送する場合のカール修正装置1の状態を示す断面図である。
【0024】
図2では、偏心カム6の逃げ部6cがカムフォロアー7に対向しており、偏心カム6とカムフォロアー7との間にギャップが形成されている。従って、小径下ローラ3は圧縮バネ32の押し上げ力にのみ依存して、大径上ローラ2に付勢されている状態にある。
【0025】
このとき、圧縮バネ32は、小径下ローラ3が大径上ローラ2に対して最低限接触可能な程度のバネ圧に抑えられているため、小径下ローラ3と大径上ローラ2は略点接触の状態となり、図2において上に凸形状のニップ部は形成されないため、搬送される用紙Pに逆カール(図2において上に凸のカール)を付与することはない。
【0026】
ここで、大径上ローラ2に関して成形上のスポンジ外径の偏心や耐久上の外形変化が生じた場合であっても、圧縮バネ32の付勢力により大径上ローラ2の外径にならって小径下ローラ3が自由に揺動可能な構成であるため、大径上ローラ2と小径下ローラ3との互いの外周面間に隙間が生ずることはなく、搬送力不足による用紙Pのスリップや斜行といったトラブルを引き起こすこともない。
【0027】
更に、前述した大径上ローラ2と小径下ローラ3との径変化量や偏心量等の部品公差等による変動量に対し、バネ圧が変化しないように圧縮バネ32のバネ定数を小さく抑えることにより、大径上ローラ2に対する小径下ローラ3の付勢力を常に略一定に保つことが出来る。このために、安定した用紙Pの搬送が可能となる。
【0028】
図3は、中程度の正カール(図3において下に凸のカール)用紙Pをカール修正する場合のカール修正装置1の状態を示す断面図である。図2の状態から偏心カム6を図3の矢印c方向に略90°回転させることにより、偏心カム6の突起部6bがカムフォロアー7に接触して加圧アーム4を支軸5を中心に図3の矢印d方向に回動させ、小径下ローラ3が大径上ローラ2の外周部に対して侵入量xだけ侵入して、図3において上に凸形状のニップ部が形成される。
【0029】
このように、偏心カム6の回転動作により、大径上ローラ2に対する小径下ローラ3の付勢手段を、前述した圧縮バネ32による第2の付勢手段から偏心カム6による第1の付勢手段へと切り換えることが可能となる。
【0030】
図4は、図3の侵入量xでは修正不十分な大程度の正カール(図4において下に凸のカール)用紙Pをカール修正する場合のカール修正装置1の状態を示す。図3の状態から偏心カム6を更に図4の矢印c方向に略90°回転させることにより、偏心カム6の突起部6bの外径が増加して、加圧アーム4が更に図4の矢印d方向に回動し、前記ニップ部に侵入量x(>x)が得られる。これにより、図3より更に大きい正カール量の用紙Pをカール修正可能である。
【0031】
以上説明したように、カール修正を必要としない用紙Pに対しては第2の付勢手段である圧縮バネ32により小径下ローラ3を大径上ローラ2に当接させるだけで用紙Pに対して逆カールを付与せず、しかも常に安定した搬送を行うことが可能である。
【0032】
また、修正を必要とする正カールした用紙Pに対しては、第1の付勢手段である偏心カム6によって小径下ローラ3を大径上ローラ2に侵入させ、用紙Pのカール量に対応して、前述したように、多段階にカール修正能力を切り換え、適切なカール修正を行うことが可能である。
【0033】
図5に前述したカール修正装置1を画像形成装置10と後処理装置11との間に接続した場合の構成図を示す。図5において、画像形成装置10と後処理装置11との間には、前述のカール修正装置1が設けられており、前述したように用紙Pに対して適切なカール修正が実施された後、後処理装置11へと送られる。
【0034】
先ず、画像形成装置10における画像形成プロセスについて説明する。図5において、画像形成装置10の画像形成スタート信号ONと同時に、図示しない第1給紙ローラソレノイドがONし、用紙Pはカセット12から給紙装置内のピックアップローラ13により繰り出され、分離ローラ対13aによって一枚ずつに分離されて送り出され、搬送ローラ14,15を経て、レジストローラ16でタイミングを合わされた後、ベルト搬送部17に載置されて図5の矢印e方向に搬送されつつ一列に並置された第1〜第4画像形成ステーションによって公知の画像形成プロセスで順次画像が転写され、多色画像が形成される。
【0035】
一方、前記画像形成スタート信号ONと同時に、原稿画像読み取り装置18に載置された原稿の画像が、CCD等の光学読み取りセンサ19によって、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色成分に分解され、画像メモリ内に読み込まれ、一時蓄えられる。
【0036】
前記画像メモリ内に蓄えられた原稿の画像情報は、用紙Pが、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各画像形成ステーションを通過する各々のタイミングにて、用紙P上に重ね転写されるように、画像書き込み装置としてのレーザー光学系Lによって各色感光ドラム上に書き込まれる。
【0037】
このような動作によって、画像が重転写された用紙Pは、ベルト搬送部17から、熱定着器20に送り込まれ、該熱定着器20によって熱定着される。そして、片面記録時には、用紙Pは熱定着器20によって画像が定着された後、排紙ローラ21により画像形成装置10より排出され、カール修正装置1を経て後処理装置11に送られる。
【0038】
また、両面記録時には、フラッパ22を図示しないアクチュエータにより切り換えることにより、搬送ローラ23,24を通過し、搬送路分岐部に突入する。この分岐部には、くし歯状の樹脂シート25が設けられ、用紙P突入時には樹脂シート25が変形して用紙Pは樹脂シート25を通過し、反転ローラ26へ送られる。
【0039】
用紙Pの後端が樹脂シート25を通過すると反転ローラ26は逆転し、反転した用紙Pは樹脂シート25により搬送ローラ27の方へ導かれ、オイル清掃部28、搬送ローラ29を通過して中間トレイ30へ第1面目の画像面を上にして積載される。
【0040】
中間トレイ30上に積載された用紙Pは、ピックアップローラ31によって再給紙され、前述の片面記録と同様なプロセスによって第2面目に画像が転写、定着されて画像形成装置10より排出され、カール修正装置1を経て後処理装置11に送られる。
【0041】
以上説明したような画像形成装置10において、片面記録がなされた用紙Pは記録面側が収縮した正カール状態で排出されることが多い。用紙Pの正カールは、後処理装置11における搬送不良や、積載不揃い、ステイプル、パンチ穴のずれ等の不整合、或いはカールによる積載枚数の減少といった不具合の原因となる。
【0042】
また、用紙Pの正カールは、主に熱定着器20において加熱、溶融されたトナーが排出後の空冷により収縮することに起因することが知られている。そして、そのカール量は、画像濃度(トナー量)、用紙の種類(材質、剛性、厚み、サイズ、すき目方向等)及び、周囲の温度,湿度環境により変化し、各変化要因とカール量との間には相関関係があることも知られている。
【0043】
例えば、画像濃度が高く、用紙Pに転写するトナー量が多くなる程、排出後のトナー収縮が用紙Pに与える影響は大きく、カール量は増加する。一方、剛性の高い用紙Pほど、トナーの収縮力の影響を受け難く、カール量は減少する。
【0044】
また、同一の用紙Pであっても高湿度環境下であるほど、熱定着器20で一旦水分が放出された後の用紙Pの再吸湿による伸びは著しく、特にトナー定着により水分が浸透し難い記録面側に対し、非記録面側の吸湿による伸びは大きくなり、カール量は増長する。
【0045】
よって、本発明ではこれらの変化要因をカール情報として事前に前述した検出回路9により検出することにより、用紙Pのカール量を予測し、前述したカール修正能力の切り換え構成を用いて、常に後処理装置11に対して、支障のないレベルまでカール修正が行えるような構成をとっている。
【0046】
カール情報の検出手段としては、例えば用紙Pの種類の検出は既に画像形成装置10の給紙部等に設けられている用紙Pの材質検出(普通紙とOHPシート等の判別)、用紙Pの厚さ検出、用紙Pのサイズ検出手段等の情報、そして温度、湿度検出についても、画像形成装置10内に設けられている環境センサ等の検出情報を利用すればよい。
【0047】
また、トナー量検出手段に関しても、従来より用いられているような電位センサ等で感光体ドラム上の電位を測定し、トナー量を算出する構成であったり、読み取り画像をレーザ光に変換する際に、レーザコントローラにおいてカウントされるドット数からトナー量を予測する構成等であればよい。
【0048】
ここで、画像形成装置10において、両面記録がなされた用紙Pに関しては、カール量は、1面目(排出時下面)と2面目(排出時上面)の収縮量の差、即ち、トナー量の差により支配されることが知られている。
【0049】
よって、両面記録が画像形成装置10の操作パネル上で選択された場合には、図1の検出回路9に示すように、用紙Pの第1面目のトナー検出量をメモリーに格納し、第2面目のトナー検出量と比較が行えるシーケンスを設けることで、その比較データをもとにしたカール修正量の算出が可能となり、片面記録の場合と同様に、カール量に応じた適切な用紙Pの正カール修正が行える。
【0050】
(第2実施形態)
前述した第1実施形態では、第2の付勢手段を圧縮バネ32により構成したが、支軸5を中心に小径下ローラ3に同様なモーメントの付勢力を与えるものであるならば、引張バネや板バネ等の他の弾性部材であっても同様な効果が得られる。
【0051】
即ち、圧縮バネ32の代わりに弾性部材として板バネにより加圧アーム4を大径上ローラ2側に付勢して小径下ローラ3を大径上ローラ2に対して付勢するように構成しても良いし、引っ張りバネにより加圧アーム4を大径上ローラ2側に引っ張って付勢し、小径下ローラ3を大径上ローラ2に対して付勢するように構成しても良い。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成し、同様な効果を得ることが出来る。
【0052】
(第3実施形態)
前述した第1実施形態では、カール修正装置1を構成する第1の回転体として軟質の大径上ローラ2と、第2の回転体として硬質の小径下ローラ3との組み合わせにより構成したが、本実施形態では、図6に示すように、第1の回転体としてプーリ35a,35bにより張架されたベルト部材36を用い、ベルト部材36の外周に対して金属製の硬質のローラ3を侵入させることにより、金属ローラ3の外径に沿ったニップ部を形成し、該ニップ部に用紙Pを進入,通過させることで用紙Pのカール修正を行う。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成することで、同様の効果を得ることが出来る。
【0053】
(第4実施形態)
前述した第1実施形態では、偏心カム6を略90°毎に回転させることで、大径上ローラ2と小径下ローラ3とのニップ部を3段階の侵入量xに切り換えるように構成したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば他の複数の段階または連続的に偏心カム6の停止角度を任意に設定できるように構成することでもよい。
【0054】
尚、前記各実施形態では画像形成手段として電子写真画像形成方式により画像を形成する場合について説明したが、他の画像形成装置として、例えば、インクジェット記録方式等で構成された画像形成手段を有する画像形成装置に適用することも可能である。
【0055】
【発明の効果】
本発明は前述したように、カール修正を必要とするシートに対しては偏心カムによって付勢することにより適正なカール修正を行うことが可能となり、カール修正の必要のないシートに対しては弾性部材のみで付勢することにより逆カールを付与することなくスリップや斜行等のない安定したシート搬送が可能となり、シートの状態に応じたカール修正を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートのカール修正装置の第1実施形態の主要部を示す斜視説明図である。
【図2】本発明に係るシートのカール修正装置の第1実施形態のカール修正能力の切り換えの構成を説明する断面説明図である。
【図3】本発明に係るシートのカール修正装置の第1実施形態のカール修正能力の切り換えの構成を説明する断面説明図である。
【図4】本発明に係るシートのカール修正装置の第1実施形態のカール修正能力の切り換えの構成を説明する断面説明図である。
【図5】本発明に係るシートのカール修正装置を画像形成装置と後処理装置との間に接続した場合の断面説明図である。
【図6】本発明に係るシートのカール修正装置の第3実施形態を示す部分断面説明図である。
【図7】従来のカール修正装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1…カール修正装置、2…大径上ローラ、2a…回転軸、3…小径下ローラ、3a…回転軸、4…加圧アーム、5…支軸、6…偏心カム、6a…駆動軸、6b…突起部、7…カムフォロアー、8…モータ、9…検出回路、10…画像形成装置、11…後処理装置、12…カセット、13,31…ピックアップローラ、13a…分離ローラ対、14,15,23,24,27,29…搬送ローラ、16…レジストローラ、17…ベルト搬送部、18…原稿画像読み取り装置、19…光学読み取りセンサ、20…熱定着器、21…排紙ローラ、22…フラッパ、25…樹脂シート、26…反転ローラ、28…オイル清掃部、30…中間トレイ、32…圧縮バネ、33…駆動制御装置、34…カール修正量算出回路、35a,35b…プーリ、36…ベルト部材、P…用紙、L…レーザー光学系

Claims (9)

  1. 搬送されるシートのカールを修正するためのカール修正装置において、
    少なくとも一つの軟質の第1の回転体と、
    少なくとも一つの硬質の第2の回転体と、
    前記第2の回転体を前記第1の回転体に対して当接または侵入させると共に、前記第2の回転体の回転軸と前記第1の回転体の回転軸との軸間距離が一定となるように付勢する第1の付勢手段と、
    前記第2の回転体の前記第1の回転体に対する付勢力が一定となるように付勢する第2の付勢手段と、
    を有し、
    前記第1の付勢手段は偏心カムにより構成され、
    前記第2の付勢手段は弾性部材で構成し、
    前記第1の付勢手段による付勢動作と、前記第2の付勢手段を構成している前記弾性部材のみによる付勢動作とを選択的に切り換え可能に構成したことを特徴とするカール修正装置。
  2. 前記第1の回転体の外径を前記第2の回転体の外径より大きくなるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のカール修正装置。
  3. 前記軟質の第1の回転体は、少なくとも一つのベルト部材により構成したことを特徴とする請求項1に記載のカール修正装置。
  4. 前記第1の付勢手段は、シートのカール量に対応して前記軸間距離を多段階に切り換え可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のカール修正装置。
  5. 前記第1の付勢手段は、前記硬質の第2の回転体を支持する支持体を前記偏心カムの回動により移動させることにより、前記軸間距離を多段階に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項4に記載のカール修正装置。
  6. 前記支持体から前記偏心カムの当接を離脱させることにより、前記第1の付勢手段による付勢動作から前記第2の付勢手段を構成している前記弾性部材のみによる付勢動作に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項5に記載のカール修正装置。
  7. 前記第2の付勢手段において、前記弾性部材は、圧縮バネ、または引っ張りバネ、または板バネで構成され、前記軟質の第1の回転体を変形させない付勢力で前記硬質の第2の回転体を当接させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のカール修正装置。
  8. シートを搬送するシート搬送手段と、前記シート搬送手段により搬送されたシートに画像情報に応じて画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により画像が形成されたシートのカールを修正する請求項1〜7のいずれか1項に記載のカール修正装置と、を有する画像形成装置において、前記カール修正装置は、画像形成時における所定の条件によりシートのカール修正量を調整するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記所定の条件は、前記画像形成装置に使用するシートサイズ情報,シート材質情報,シート厚さ情報からなるシート種類情報、および前記画像形成装置内の温度,湿度からなる環境情報、およびシートに転写されるトナー量からなる画像情報のうちから選択された一つの条件または複数を組み合わせた条件であり、これらの条件に基づいてカール修正量を算出するように構成したことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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