JP3542193B2 - 升蓋の取付構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は升蓋の取付構造に関し、特にはコンクリート内に埋設される受枠に対し升蓋を開閉自在に取り付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、側溝に設けられる下水や雨水などの集排水部を覆う升蓋は、所定の蓋形状に形成された枠板と前記枠板内に掛けわたされる桟材よりなり、コンクリートなどの施工部に埋設された受枠に対して、点検ならびに清掃などの必要性から開閉自在に取り付けられている。
【0003】
図8および図9に、このような升蓋の取り付け構造の従来例が示される。両図中の符号50は升蓋、51は前記升蓋50の枠板で桟材52(主部材52aおよびツイストバー52bともいう)が図のような格子状に形成されている。受枠53は前記升蓋50が嵌め外し可能な枠形状に形成されており、下面には前記升蓋50を受ける受板部54、両側部外面にはアンカー部55が設けられている。この受枠53は、あらかじめコンクリートなどの中に埋設しておく場合もある。前記升蓋50は、前記受枠53内に落とし込み、四方をボルト56などで当該受枠53に固定される。符号57は前記ボルト56が螺着されるねじ孔である。その際、スパナやボルトの挿入など前記ボルト56による固定作業がしやすいように、前記枠板51の所定位置には、図のように、桟材52の一部を切除した切欠部分58が必要となる。
【0004】
しかしながら、このような構造にあっては、前記桟材52の切欠部分58にハイヒールのかかとなどが嵌まるなどの歩行上の問題があり、またこの切欠部分58に小石やゴミが詰まって開閉作業がしにくくなるなどの問題があった。そのため、施行責任者である公共団体によっては、図9のように、当該切欠部分58にキャップ59を嵌めることを要求することもある。しかしながら、このようなキャップ59の装着はコスト的にも作業的にも不利であるばかりでなく、使用につれ破損したりやがて外れて紛失したりして、効果的にも満足できるものではなかった。
【0005】
そこで、近年、升蓋を受枠に回動自在に取り付けることにより、開閉させる構造が提案され実施されている。その一例として例えば実開平6−71582号公報に示されるように、升蓋の両側板の後部に第1軸孔および第2軸孔を形成し、受枠には、その一方の側板には前記第1軸孔に対応する固定ピンを受枠内方へ突設し、他方の側板には前記第2軸孔に対応して、スプリング受け部材に収納されたスプリングによって受枠内に出入り自在に構成された可動ピンを設けることによって、前記固定ピンに升蓋の第1軸孔を嵌め、次いで可動ピンに第2軸孔を嵌め合わせるものである。
【0006】
上記のような構造によれば、ボルトが不要であるので、そのためのキャップなども不要となるが、受枠にスプリング受け部材に収納されたスプリングによって受枠内に出入り自在に構成された可動ピンを設ける必要があり、構造が複雑で部品や製作上のコスト的な問題があった。また、この可動ピンを出入り自在に保持するスプリングおよびスプリング受け部材のために受枠に突出部が形成されるので、受枠をコンクリート固定するためのより大きいスペースが必要とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような問題点を解決するために提案されたものであって、極めて簡単な構造で升蓋を容易かつ確実に取り付けることができ、しかもボルトなどを必要としない、作業性にも経済性にも優れた升蓋の取付構造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明は、コンクリート内に埋設される受枠に対し升蓋を開閉自在に取り付ける構造であって、前記升蓋の両側板の後部にはプレス加工によってそれぞれ外側へ突出する第1突部および第2突部が形成されており、前記受枠の両側板の前記第1突部および第2突部に対応する位置には、該受枠の側板の孔部に差込固定された有底筒部材によって、前記第1突部および第2突部を回動自在に収容することができる第1保持筒部および第2保持筒部がそれぞれ前記受枠の側板から内側に向かって突設されているとともに、前記第1保持筒部および第2保持筒部の少なくともいずれか一方の保持筒部の筒面の斜め上部位置には当該保持筒部に対応する前記升蓋側板の突部を差し入れることができる差込切欠が形成されていることを特徴とする升蓋の取付構造に係る。
【0009】
【実施例】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明の升蓋の取付構造の一例を示す斜視図、図2は升蓋を受枠に取り付ける状態を示す一部を省略した断面図、図3は第1保持筒部および第2保持筒部を並べて示した斜視図、図4は突部の一例を示す斜視図、図5は升蓋の取付完了状態を示す一部を省略した断面図、図6は差込切欠に突部が差し入れられる状態を示す断面図、図7は突部が完全に差し入れられた状態を示す断面図である。
【0010】
図1および図2に示されるように、升蓋10は両側板11,12および前板13,後板14とによって所定の蓋形状に形成され、その内側には複数本の主部材15が並べて架け渡されている。符号16は前記升蓋10の強度を補強するツイストバーで、前記升蓋10の上面を前記主部材15の架け渡し方向に直交して設けられ、前記升蓋10の表面を格子状となす。
【0011】
前記升蓋10の両側板11,12の後部には、それぞれ第1突部21および第2突部22が形成されている。その一例を図4に示す。この第1突部21,第2突部22は、前記升蓋10を開閉する回動軸となるもので、前記両側板11,12から外側へ突出している。このような突部21,22は側板11,12をあらかじめプレス加工しておくことによって容易に形成することができる。また、突部形状は回動可能であれば特に限定はなく、適当な幅(または直径)および高さの角柱状や円柱状などである。
【0012】
一方、受枠30は両側板31,32および前板33と後板(升蓋10後方;図示せず)によって前記升蓋10が嵌め外し可能な枠形状に形成され、図2のようにあらかじめコンクリートC内に埋設しておくことができる。それによって、前記コンクリートCが受枠30と一体となって硬化し、その養生が確実に終了してから升蓋10の取付を行うことができる。符号34は前記升蓋10を受ける受板部、35はアンカー部である。
【0013】
前記受枠30において、前記升蓋10の片側の側板11と対応する側板31には、当該升蓋10の第1突部21に対応する位置に第1保持筒部41が設けられている。この第1保持筒部41は、前記受枠30の側板31から内側に向かって突設され、升蓋10を受枠30に取り付けた際には、前記第1突部21を回動自在に収容することができるようになっている。
【0014】
また、前記受枠30において、前記升蓋10のもう一方の側板12と対応する側板32には、当該升蓋10の前記第2突部22に対応する位置に第2保持筒部42が、前記受枠30の内側に向かって突設されている。この第2保持筒部42も、前記第1保持筒部41と同様に、第2突部32を回動自在に収容することができる。図1に図示した受枠30では、図の手前側の筒部を第1保持筒部41、奥側を第2保持筒部42としている。この第1保持筒部41,第2保持筒部42は、図4に示されるように、升蓋10の取付完了時に、それぞれ第1突部21,第2突部22が回動自在に収容されて、升蓋開閉の軸受けとなる。前記第1保持筒部41および第2保持筒部42は、前記第1突部21および第2突部22がそれぞれ容易に収容され、内部で充分に回動することができる筒内の直径および深さを有している。
【0015】
さらに、前記第1保持筒部41および第2保持筒部42は、図3に示されるように、それぞれ底板43,44を有する有底筒部材よりなる。そして、図2から理解されるように、前記受枠30の側板31,32において、前記第1保持筒部41,第2保持筒部42を形成する位置には保持筒部取付孔部36,37を設け、前記保持筒部41,42の筒面を、側板31,32の外側から受枠30の内側に向かって差し込み、前記底板を側板に溶接することにより固定される。なお、前記各保持筒部41,42を前記各側板31,32から突出させるために、各保持筒部の長さを側板の厚さより長く形成しておくことは言うまでもない。
【0016】
前記第1保持筒部41および第2保持筒部42において、その少なくともいずれか一方の筒面には差込切欠45が設けられている(本例では第1保持筒部41)。この差込切欠45は、升蓋10の取付時に、対応する側板の突部(本実施例では第1突部21)を差し入れて、その筒部内に収容するためのもので、前記突部が挿入可能な形状に形成される。さらに、前記差込切欠45は、第1保持筒部41の筒面の斜め上部位置に設けられていることより、上枠30上側からの升蓋10の取り付けが効率よく行えるようになる。
【0017】
次に、この発明の升蓋10の取り付け方法について説明する。
まず、図2に示すように、前もってコンクリートC内に埋設された受枠30内に、前記突部を保持筒部内に収容することにより、升蓋10の一方の側板が嵌められる。その側板は、受枠30に差込切欠45が形成されていない方の保持筒部に対応する側板から先に嵌められ、本例では側板12の第2突部22が第2保持筒部42に差し入れられる。
次いで、受枠30の他方の側板31に設けられた第1保持筒部41内に、側板11の後部に設けられた第1突部21を差し込んで収容する。その際、図4に示されるように、前記第1突部21は、差込切欠45を介して第2保持筒部41内に挿入され収容される。
それによって、図5から理解されるように、第1突部21は第1保持筒部41に、第2突部22は第2保持筒部42にそれぞれ確実に挿入されしかも、各保持筒部が突部の軸受けとなるので、前記升蓋10が受枠30に対して回動自在に取り付けることができる。
【0018】
また、升蓋10を受枠30に取り付ける際には、図6から理解されるように、升蓋10は当該受枠30の斜め上方から差し入れられる。そのため、前記したように、前記差込切欠45を第1保持筒部41の筒面の斜め上部位置に設ければ、差込切欠45が突部21の挿入方向に向かって開口することとなるので、升蓋の取付が一層簡単かつ確実となる。
【0019】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明の升蓋の取付構造によれば、升蓋をボルトまたはスプリングなど特別な部材を要することなく、極めて簡単な構造で受枠に開閉自在に取り付けることができる。
従って、升蓋にボルトのための切欠を設ける必要がなく、靴のかかとなどが嵌まるおそれがないだけでなく、キャップなどの別部材の調製およびその取付作業も不要で極めて経済的である。
さらに、スプリングやその受け部材も不要であるので、経済的にも取付スペース等の施行上にも極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の升蓋の取付構造の一例を示す斜視図である。
【図2】升蓋を受枠に取り付ける状態を示す一部を省略した断面図である。
【図3】第1保持筒部および第2保持筒部を並べて示した斜視図である。
【図4】突部の一例を示す斜視図である。
【図5】升蓋の取付完了状態を示す一部を省略した断面図である。
【図6】差込切欠に突部が差し入れられる状態を示す断面図である。
【図7】突部が完全に差し入れられた状態を示す断面図である。
【図8】一般的な升蓋の取付構造を示す斜視図である。
【図9】その他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 升蓋
11 側板
12 側板
21 第1突部
22 第2突部
30 受枠
31 側板
32 側板
41 第1保持筒部
42 第2保持筒部
45 差込切欠
【産業上の利用分野】
この発明は升蓋の取付構造に関し、特にはコンクリート内に埋設される受枠に対し升蓋を開閉自在に取り付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、側溝に設けられる下水や雨水などの集排水部を覆う升蓋は、所定の蓋形状に形成された枠板と前記枠板内に掛けわたされる桟材よりなり、コンクリートなどの施工部に埋設された受枠に対して、点検ならびに清掃などの必要性から開閉自在に取り付けられている。
【0003】
図8および図9に、このような升蓋の取り付け構造の従来例が示される。両図中の符号50は升蓋、51は前記升蓋50の枠板で桟材52(主部材52aおよびツイストバー52bともいう)が図のような格子状に形成されている。受枠53は前記升蓋50が嵌め外し可能な枠形状に形成されており、下面には前記升蓋50を受ける受板部54、両側部外面にはアンカー部55が設けられている。この受枠53は、あらかじめコンクリートなどの中に埋設しておく場合もある。前記升蓋50は、前記受枠53内に落とし込み、四方をボルト56などで当該受枠53に固定される。符号57は前記ボルト56が螺着されるねじ孔である。その際、スパナやボルトの挿入など前記ボルト56による固定作業がしやすいように、前記枠板51の所定位置には、図のように、桟材52の一部を切除した切欠部分58が必要となる。
【0004】
しかしながら、このような構造にあっては、前記桟材52の切欠部分58にハイヒールのかかとなどが嵌まるなどの歩行上の問題があり、またこの切欠部分58に小石やゴミが詰まって開閉作業がしにくくなるなどの問題があった。そのため、施行責任者である公共団体によっては、図9のように、当該切欠部分58にキャップ59を嵌めることを要求することもある。しかしながら、このようなキャップ59の装着はコスト的にも作業的にも不利であるばかりでなく、使用につれ破損したりやがて外れて紛失したりして、効果的にも満足できるものではなかった。
【0005】
そこで、近年、升蓋を受枠に回動自在に取り付けることにより、開閉させる構造が提案され実施されている。その一例として例えば実開平6−71582号公報に示されるように、升蓋の両側板の後部に第1軸孔および第2軸孔を形成し、受枠には、その一方の側板には前記第1軸孔に対応する固定ピンを受枠内方へ突設し、他方の側板には前記第2軸孔に対応して、スプリング受け部材に収納されたスプリングによって受枠内に出入り自在に構成された可動ピンを設けることによって、前記固定ピンに升蓋の第1軸孔を嵌め、次いで可動ピンに第2軸孔を嵌め合わせるものである。
【0006】
上記のような構造によれば、ボルトが不要であるので、そのためのキャップなども不要となるが、受枠にスプリング受け部材に収納されたスプリングによって受枠内に出入り自在に構成された可動ピンを設ける必要があり、構造が複雑で部品や製作上のコスト的な問題があった。また、この可動ピンを出入り自在に保持するスプリングおよびスプリング受け部材のために受枠に突出部が形成されるので、受枠をコンクリート固定するためのより大きいスペースが必要とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような問題点を解決するために提案されたものであって、極めて簡単な構造で升蓋を容易かつ確実に取り付けることができ、しかもボルトなどを必要としない、作業性にも経済性にも優れた升蓋の取付構造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明は、コンクリート内に埋設される受枠に対し升蓋を開閉自在に取り付ける構造であって、前記升蓋の両側板の後部にはプレス加工によってそれぞれ外側へ突出する第1突部および第2突部が形成されており、前記受枠の両側板の前記第1突部および第2突部に対応する位置には、該受枠の側板の孔部に差込固定された有底筒部材によって、前記第1突部および第2突部を回動自在に収容することができる第1保持筒部および第2保持筒部がそれぞれ前記受枠の側板から内側に向かって突設されているとともに、前記第1保持筒部および第2保持筒部の少なくともいずれか一方の保持筒部の筒面の斜め上部位置には当該保持筒部に対応する前記升蓋側板の突部を差し入れることができる差込切欠が形成されていることを特徴とする升蓋の取付構造に係る。
【0009】
【実施例】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明の升蓋の取付構造の一例を示す斜視図、図2は升蓋を受枠に取り付ける状態を示す一部を省略した断面図、図3は第1保持筒部および第2保持筒部を並べて示した斜視図、図4は突部の一例を示す斜視図、図5は升蓋の取付完了状態を示す一部を省略した断面図、図6は差込切欠に突部が差し入れられる状態を示す断面図、図7は突部が完全に差し入れられた状態を示す断面図である。
【0010】
図1および図2に示されるように、升蓋10は両側板11,12および前板13,後板14とによって所定の蓋形状に形成され、その内側には複数本の主部材15が並べて架け渡されている。符号16は前記升蓋10の強度を補強するツイストバーで、前記升蓋10の上面を前記主部材15の架け渡し方向に直交して設けられ、前記升蓋10の表面を格子状となす。
【0011】
前記升蓋10の両側板11,12の後部には、それぞれ第1突部21および第2突部22が形成されている。その一例を図4に示す。この第1突部21,第2突部22は、前記升蓋10を開閉する回動軸となるもので、前記両側板11,12から外側へ突出している。このような突部21,22は側板11,12をあらかじめプレス加工しておくことによって容易に形成することができる。また、突部形状は回動可能であれば特に限定はなく、適当な幅(または直径)および高さの角柱状や円柱状などである。
【0012】
一方、受枠30は両側板31,32および前板33と後板(升蓋10後方;図示せず)によって前記升蓋10が嵌め外し可能な枠形状に形成され、図2のようにあらかじめコンクリートC内に埋設しておくことができる。それによって、前記コンクリートCが受枠30と一体となって硬化し、その養生が確実に終了してから升蓋10の取付を行うことができる。符号34は前記升蓋10を受ける受板部、35はアンカー部である。
【0013】
前記受枠30において、前記升蓋10の片側の側板11と対応する側板31には、当該升蓋10の第1突部21に対応する位置に第1保持筒部41が設けられている。この第1保持筒部41は、前記受枠30の側板31から内側に向かって突設され、升蓋10を受枠30に取り付けた際には、前記第1突部21を回動自在に収容することができるようになっている。
【0014】
また、前記受枠30において、前記升蓋10のもう一方の側板12と対応する側板32には、当該升蓋10の前記第2突部22に対応する位置に第2保持筒部42が、前記受枠30の内側に向かって突設されている。この第2保持筒部42も、前記第1保持筒部41と同様に、第2突部32を回動自在に収容することができる。図1に図示した受枠30では、図の手前側の筒部を第1保持筒部41、奥側を第2保持筒部42としている。この第1保持筒部41,第2保持筒部42は、図4に示されるように、升蓋10の取付完了時に、それぞれ第1突部21,第2突部22が回動自在に収容されて、升蓋開閉の軸受けとなる。前記第1保持筒部41および第2保持筒部42は、前記第1突部21および第2突部22がそれぞれ容易に収容され、内部で充分に回動することができる筒内の直径および深さを有している。
【0015】
さらに、前記第1保持筒部41および第2保持筒部42は、図3に示されるように、それぞれ底板43,44を有する有底筒部材よりなる。そして、図2から理解されるように、前記受枠30の側板31,32において、前記第1保持筒部41,第2保持筒部42を形成する位置には保持筒部取付孔部36,37を設け、前記保持筒部41,42の筒面を、側板31,32の外側から受枠30の内側に向かって差し込み、前記底板を側板に溶接することにより固定される。なお、前記各保持筒部41,42を前記各側板31,32から突出させるために、各保持筒部の長さを側板の厚さより長く形成しておくことは言うまでもない。
【0016】
前記第1保持筒部41および第2保持筒部42において、その少なくともいずれか一方の筒面には差込切欠45が設けられている(本例では第1保持筒部41)。この差込切欠45は、升蓋10の取付時に、対応する側板の突部(本実施例では第1突部21)を差し入れて、その筒部内に収容するためのもので、前記突部が挿入可能な形状に形成される。さらに、前記差込切欠45は、第1保持筒部41の筒面の斜め上部位置に設けられていることより、上枠30上側からの升蓋10の取り付けが効率よく行えるようになる。
【0017】
次に、この発明の升蓋10の取り付け方法について説明する。
まず、図2に示すように、前もってコンクリートC内に埋設された受枠30内に、前記突部を保持筒部内に収容することにより、升蓋10の一方の側板が嵌められる。その側板は、受枠30に差込切欠45が形成されていない方の保持筒部に対応する側板から先に嵌められ、本例では側板12の第2突部22が第2保持筒部42に差し入れられる。
次いで、受枠30の他方の側板31に設けられた第1保持筒部41内に、側板11の後部に設けられた第1突部21を差し込んで収容する。その際、図4に示されるように、前記第1突部21は、差込切欠45を介して第2保持筒部41内に挿入され収容される。
それによって、図5から理解されるように、第1突部21は第1保持筒部41に、第2突部22は第2保持筒部42にそれぞれ確実に挿入されしかも、各保持筒部が突部の軸受けとなるので、前記升蓋10が受枠30に対して回動自在に取り付けることができる。
【0018】
また、升蓋10を受枠30に取り付ける際には、図6から理解されるように、升蓋10は当該受枠30の斜め上方から差し入れられる。そのため、前記したように、前記差込切欠45を第1保持筒部41の筒面の斜め上部位置に設ければ、差込切欠45が突部21の挿入方向に向かって開口することとなるので、升蓋の取付が一層簡単かつ確実となる。
【0019】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明の升蓋の取付構造によれば、升蓋をボルトまたはスプリングなど特別な部材を要することなく、極めて簡単な構造で受枠に開閉自在に取り付けることができる。
従って、升蓋にボルトのための切欠を設ける必要がなく、靴のかかとなどが嵌まるおそれがないだけでなく、キャップなどの別部材の調製およびその取付作業も不要で極めて経済的である。
さらに、スプリングやその受け部材も不要であるので、経済的にも取付スペース等の施行上にも極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の升蓋の取付構造の一例を示す斜視図である。
【図2】升蓋を受枠に取り付ける状態を示す一部を省略した断面図である。
【図3】第1保持筒部および第2保持筒部を並べて示した斜視図である。
【図4】突部の一例を示す斜視図である。
【図5】升蓋の取付完了状態を示す一部を省略した断面図である。
【図6】差込切欠に突部が差し入れられる状態を示す断面図である。
【図7】突部が完全に差し入れられた状態を示す断面図である。
【図8】一般的な升蓋の取付構造を示す斜視図である。
【図9】その他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 升蓋
11 側板
12 側板
21 第1突部
22 第2突部
30 受枠
31 側板
32 側板
41 第1保持筒部
42 第2保持筒部
45 差込切欠
Claims (1)
- コンクリート内に埋設される受枠に対し升蓋を開閉自在に取り付ける構造であって、
前記升蓋の両側板の後部にはプレス加工によってそれぞれ外側へ突出する第1突部および第2突部が形成されており、
前記受枠の両側板の前記第1突部および第2突部に対応する位置には、該受枠の側板の孔部に差込固定された有底筒部材によって、前記第1突部および第2突部を回動自在に収容することができる第1保持筒部および第2保持筒部がそれぞれ前記受枠の側板から内側に向かって突設されているとともに、前記第1保持筒部および第2保持筒部の少なくともいずれか一方の保持筒部の筒面の斜め上部位置には当該保持筒部に対応する前記升蓋側板の突部を差し入れることができる差込切欠が形成されている
ことを特徴とする升蓋の取付構造。
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JP08182295A JP3542193B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 升蓋の取付構造 |
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JP3542193B2 true JP3542193B2 (ja) | 2004-07-14 |
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CN101949167B (zh) * | 2010-09-10 | 2014-05-14 | 北京四方如钢混凝土制品有限公司 | 连体式雨水口及其构筑方法 |
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1995
- 1995-03-13 JP JP08182295A patent/JP3542193B2/ja not_active Expired - Fee Related
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