JP3541720B2 - 亜硝酸メチルの回収方法 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガス、中でも一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域より導出されるガスから抜き出されるパージガス中の有効成分である亜硝酸メチルと一酸化窒素を効率的かつ安全に回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
亜硝酸メチル生成帯域、中でも一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域から導出されるガスは、一酸化炭素と亜硝酸メチルを固体触媒の存在下で気相接触反応させて炭酸ジメチルを工業的に製造する方法などにおいて循環使用される。
【0003】
その炭酸ジメチルの製造方法は、例えば、特願平3−269950号(特開平6−2510号公報)に開示されているように、一酸化炭素と亜硝酸メチルを反応器で固体触媒の存在下に気相接触反応させて炭酸ジメチルを生成させる第1工程、第1工程において生成した炭酸ジメチルを含む反応ガスを炭酸ジメチル吸収塔(吸収塔)で吸収溶媒のシュウ酸ジメチルと接触させて吸収液と非凝縮ガスに分離する第2工程、第2工程における非凝縮ガス中の一酸化窒素を亜硝酸メチル再生塔(再生塔)で分子状酸素及びメタノールと接触させて亜硝酸メチルを生成させる第3工程、及び第2工程においてシュウ酸ジメチルに吸収分離された炭酸ジメチルを抽出蒸留塔及び炭酸ジメチル蒸留塔で蒸留分離する第4工程から成っている。
【0004】
上記の方法において、一酸化炭素及び亜硝酸メチルを含有するガスは、第1工程、第2工程及び第3工程の間を循環しているが、このガス(循環ガス)は、炭酸ガスのような上記気相接触反応で副生するガスや亜硝酸メチルの合成のために再生塔に補給されるNOxガスに同伴する窒素等の不活性ガスを含有している。このため、上記の方法においては、これらのガスが循環ガス中に高濃度に蓄積されることを防ぐために、循環ガスの一部(再生塔から導出されるガスの一部)がガス循環系から連続的にパージされる。
【0005】
そして、このパージガス(一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを再生する再生塔より導出されるガスから抜き出されるパージガス)中には、高濃度の亜硝酸メチルと一酸化窒素が含有されているので、パージガスからの亜硝酸メチルと一酸化窒素の回収が行われる。
【0006】
このようなパージガスからの亜硝酸メチルと一酸化窒素の回収方法としては、例えば、特開平1−121250号公報に開示されているように、亜硝酸メチル生成帯域から回収されるパージガスに分子状酸素及びメタノールを接触させて、パージガス中に含まれる一酸化窒素を亜硝酸メチルを再生すると共に、生成した亜硝酸メチルをパージガス中に含まれていた亜硝酸メチルと併せてメタノールに吸収させて亜硝酸メチル生成帯域に戻す方法が知られている。
【0007】
しかしながら、この方法においては、一酸化窒素を全量亜硝酸メチルに再生して回収するために、一酸化窒素に対して分子状酸素含有ガスを理論量又はそれ以上添加する必要があり、パージガス中に分子状酸素が残存することになる。従って、高濃度の亜硝酸メチルを含むガス中に分子状酸素が存在することになって、爆発性の気体を生成する危険性が生じてくる。
また、パージガス中に既に高濃度の亜硝酸メチルが含まれている状態で亜硝酸メチルが生成するために、ガス中の亜硝酸メチル濃度が更に高くなって、亜硝酸メチルがメタノールに充分吸収されないという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガス中の亜硝酸メチルと一酸化窒素の回収に伴う、回収上及び安全上の問題を解決して、パージガス中の有効成分である亜硝酸メチルと一酸化窒素を効率的かつ安全に回収することができる、亜硝酸メチルの回収方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガスを、亜硝酸メチル回収塔でメタノールと接触させて、パージガス中の亜硝酸メチルをメタノールに吸収させ、得られた亜硝酸メチルのメタノール溶液を回収し、
更に、亜硝酸メチルが吸収分離されたパージガス中に残存する一酸化窒素を、一酸化窒素回収塔で分子状酸素及びメタノールと接触させて亜硝酸メチルを生成させ、得られた亜硝酸メチルのメタノール溶液を回収することを特徴とする亜硝酸メチルの回収方法によって解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳しく説明する。
亜硝酸メチル生成帯域としては、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域(例えば、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを再生する亜硝酸メチル再生塔)が挙げられる。そして、亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガスは、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域より導出されるガスから抜き出されるパージガス(例えば、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを再生する亜硝酸メチル再生塔より導出されるガスから抜き出されるパージガス)として得ることができる。
【0011】
なお、前記のような亜硝酸メチル生成帯域を有するプロセスとしては、一酸化炭素と亜硝酸メチルを固体触媒存在下で気相接触反応させて炭酸ジメチルを工業的に製造する方法や、前記特開平1−121250号公報記載の一酸化炭素と亜硝酸メチルを固体触媒存在下で気相接触反応させてシュウ酸ジメチルを工業的に製造する方法などが挙げられる。
【0012】
前記の炭酸ジメチルの製造方法は、次の4工程から成る。
即ち、その第1工程は、白金族金属及び/又はその化合物と助触媒が担持された固体触媒を充填した反応器に、一酸化炭素及び亜硝酸メチルを含有するガスを原料ガスとして導入して気相接触反応させることによって、炭酸ジメチルを生成させ、炭酸ジメチルを含有する反応ガスを得る、炭酸ジメチル合成工程である。
【0013】
その第2工程は、第1工程における反応ガスを炭酸ジメチル吸収塔(以下、吸収塔と称する)に導き、吸収溶媒として添加されるシュウ酸ジメチルと接触させて(好ましくはメタノールと更に接触させて)、第1工程の気相接触反応で生成した炭酸ジメチルを吸収した吸収液と、一酸化窒素を含有する非凝縮ガスに分離する、炭酸ジメチル吸収工程である。
【0014】
その第3工程は、第2工程における非凝縮ガスを亜硝酸メチル再生塔(以下、再生塔と称する)に導き、供給される分子状酸素及びメタノールと接触させて、非凝縮ガス中の一酸化窒素を亜硝酸メチルに再生し、これを第1工程の反応器に循環供給する、亜硝酸メチル再生工程である。
その第4工程は、第2工程における吸収液から抽出蒸留によってメタノールを除き、次いで炭酸ジメチルを蒸留分離する、炭酸ジメチル精製工程である。
【0015】
前記の一酸化炭素及び亜硝酸メチルを含有するガスは、第1工程の反応器から炭酸ジメチルを含有するガス(反応ガス)として第1工程の反応器から導出され、次いで第2工程の吸収塔から炭酸ジメチルが吸収分離された非凝縮ガスとして導出され、最後に第3工程の再生塔から亜硝酸メチルが再生されたガス(再生ガス)として導出される。そして、例えば、第3工程と第1工程の間の導管に設置されたガス循環機により加圧され、再び第1工程の反応器に循環供給されて原料ガスとして再使用される。ここで、一酸化炭素及び亜硝酸メチルを含有するガスが循環する、第1工程の反応器、第2工程の吸収塔及び第3工程の再生塔からなる系はガス循環系と称する。
【0016】
このとき、第1工程、第2工程及び第3工程からなる系を循環するガス中には、前記気相接触反応で副生した炭酸ガスや、亜硝酸メチル再生のために再生塔に補給されるNOxガスに伴う窒素等の不活性ガスが含まれているので、これらの副生ガスや不活性ガスの蓄積を防ぐため、第3工程の再生塔と前記ガス循環機の間の導管からパージするなどによって、循環ガスの一部(再生塔から導出されるガス(再生ガス)の一部)がパージガスとしてパージされる。
【0017】
本発明では、亜硝酸メチル生成帯域(一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域)から回収されるパージガス、即ち、このようなガス循環系からのパージガス(一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを再生する再生塔より導出されるガスから抜き出されるパージガス)の中に含まれる亜硝酸メチルを効率的に回収するために、まず、該パージガスを亜硝酸メチル回収塔でメタノールと接触させて、パージガス中の亜硝酸メチルをメタノールに吸収させ、得られた亜硝酸メチルのメタノール溶液を回収することが行われる。
【0018】
即ち、前記ガス循環系からのパージガスに含まれる亜硝酸メチルと一酸化窒素を回収するために、メタノールは、従来、例えば、図3に示されるように導管19を通して再生塔に直接フィードされていたが(図3参照)、本発明では、再生塔にフィードする前にパージガスと接触させて、予めパージガス中の亜硝酸メチルをメタノールに吸収させた後に再生塔へフィードされる(図1、2参照)。その結果、パージガスを分子状酸素含有ガスと混合する際に局部的に爆発性の気体を生じるという危険性がなくなる。
【0019】
そして、更に、亜硝酸メチルが吸収分離されたパージガス中に残存する一酸化窒素を回収するために、そのパージガスを一酸化窒素回収塔で分子状酸素及びメタノールと接触させて、再生塔におけると同様に亜硝酸メチルを生成させ(ガス中に含有されている一酸化窒素を亜硝酸メチルに再生し)、得られた亜硝酸メチルのメタノール溶液を回収することが行われる。その結果、ガス中の亜硝酸メチル回収工程(本発明では一酸化窒素回収塔)における亜硝酸メチルの吸収効率が高くなって亜硝酸メチルのロスを減少させることができるようになる。
【0020】
次に、炭酸ジメチル製造の第1工程から第3工程、及び本発明の亜硝酸メチルの回収を含む第5工程を詳しく説明する。
「炭酸ジメチル製造の第1工程」
炭酸ジメチル製造の第1工程における炭酸ジメチルの合成は、白金族金属及び/又はその化合物ならびに助触媒が担持された固体触媒を充填した反応器に、一酸化炭素及び亜硝酸メチルを含有する原料ガスを導入して気相接触反応を行うことにより行われる。
【0021】
上記の固体触媒としては、例えば、特開平3−141243号公報などに記載されている白金族金属及び/又はその化合物ならびに助触媒が担持されたものが有効である。
これらの固体触媒で白金族金属及び/又はその化合物として担体に担持される白金族金属としては、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム及びロジウムが挙げられるが、中でもパラジウムが最も好ましい。また、白金族金属以外に、銅、鉄、ビスマス、セリウムなどの金属の化合物が助触媒として少なくとも1種担持されていても差し支えない。担体としては、活性炭、アルミナ、シリカ、珪藻土、ゼオライト、粘度鉱物などを使用することができる。
【0022】
一酸化炭素及び亜硝酸メチルは、通常、窒素、炭酸ガスなどの反応に不活性なガスで希釈されて、前記固体触媒との接触時間が通常10秒以下、好ましくは0.2〜5秒であるように原料ガスとして反応器にフィードされる。なお、固体触媒を充填する反応器としては、単管式又は多管式反応器が好適である。
【0023】
原料ガス中の亜硝酸メチルの濃度は反応速度及び安全性の面から決定される。即ち、満足すべき反応速度を得るためには亜硝酸メチルの濃度が好適には1容量%以上であることが必要であるが、亜硝酸メチルが爆発性の化合物であることから、亜硝酸メチルは余りに高濃度であることは好ましくなく、通常3〜25容量%の濃度が好適である。
また、原料ガス中の一酸化炭素の濃度は広範囲に変えられるが、連続プロセスでは、前記のように循環ガスの一部をパージするため、その濃度が高くなると系外へのロスが増えて経済的に好ましくない。従って、好適な一酸化炭素の濃度は工業的には通常1〜50容量%、更には5〜30容量%である。
【0024】
反応温度は所望の反応速度が得られる限り比較的低温が好ましく、通常50〜200℃、好ましくは80〜150℃である。また、反応圧力は、通常、常圧から10kg/cm2(ゲージ圧)、好ましくは1〜6kg/cm2(ゲージ圧)である。
【0025】
このようにして炭酸ジメチルの合成反応を行って、炭酸ジメチル、シュウ酸ジメチル、一酸化窒素、炭酸ガス、未反応の一酸化炭素及び亜硝酸メチル、更に不活性ガスなどを含む反応ガスが反応器から導出される。目的の炭酸ジメチルは、この反応ガスを第2工程の吸収塔に導いて、吸収塔上部からフィードされるシュウ酸ジメチルに吸収させることによって分離される。
【0026】
「炭酸ジメチル製造の第2工程」
炭酸ジメチル製造の第2工程の炭酸ジメチルの吸収は、次のように吸収塔で上記の反応ガスをシュウ酸ジメチルと接触させることにより行われる。
吸収塔におけるシュウ酸ジメチルのフィード量は、吸収塔に導入される上記反応ガス中の炭酸ジメチルの量によるが、上記反応ガス中の炭酸ジメチルに対して通常3〜10重量倍、好ましくは4〜6重量倍である。
吸収塔の操作温度は、炭酸ジメチルの吸収を効率よく行うために低温である方がよいが、余りに低温であるとシュウ酸ジメチルの固化が起こり、またエネルギー的にも不利であるので、通常0〜100℃、好ましくは30〜80℃がよい。
【0027】
吸収塔で分離された非凝縮ガス中には、少量の炭酸ジメチル及びシュウ酸ジメチルが同伴するが、これらは次の工程に持ち込まれると全くのロスとなるので、吸収塔頂部より少量のメタノールをフィードして同伴する炭酸ジメチル及びシュウ酸ジメチルを回収することが好ましい。このとき、メタノールのフィード量は、通常、上記反応ガス中の炭酸ジメチルに対して5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%である。
なお、この非凝縮ガス中には、未反応の一酸化炭素及び亜硝酸メチル以外に第1工程で生成した多量の一酸化窒素が含まれているため、第3工程の再生塔においてガス中の一酸化窒素が亜硝酸メチルに再生される。
【0028】
このようにしてシュウ酸ジメチルに吸収された炭酸ジメチルは、前記の炭酸ジメチル製造の第4工程で、公知のように、メタノールや副生した微量のギ酸メチルなどの低沸点化合物がシュウ酸ジメチルによる抽出蒸留によって分離された後、更に蒸留により分離される。
【0029】
「炭酸ジメチル製造の第3工程」
炭酸ジメチル製造の第3工程の亜硝酸メチルの再生は、次のように再生塔で前記の非凝縮ガスを分子状酸素(分子状酸素含有ガス)及びメタノールと接触させることにより行われる。このとき、再生塔としては、充填塔、気泡塔、スプレー塔、段塔などの通常の気液接触装置が用いられる。
【0030】
分子状酸素含有ガスとしては、純酸素ガス、窒素等の不活性ガスで希釈された酸素ガス、又は空気が使用される。再生塔では、通常、再生塔に導入されるガス中の一酸化窒素1モルに対して、分子状酸素含有ガスが酸素基準で0.08〜0.2モル供給される。このガスは60℃以下の温度でメタノールと接触させるのがよく、その接触時間は0.5〜2秒であることが好ましい。
【0031】
メタノールは、一酸化窒素と分子状酸素から生成する二酸化窒素及びこれとほぼ等モルの一酸化窒素を完全に吸収反応させるのに必要とされる量以上使用される。その量は、通常、再生塔に導入されるガス中の一酸化窒素1モルに対して2〜5モルであることが好ましい。なお、再生塔で使用されるこのメタノールは、炭酸ジメチル製造の第5工程で説明するように、予め亜硝酸メチル回収塔でパージガスと接触させてパージガス中の亜硝酸メチルを吸収したものが使用される。
【0032】
また、炭酸ジメチル製造などでは、亜硝酸メチル及び一酸化窒素が吸収塔の吸収液や再生塔の缶液への溶解や循環ガスのパージによって失われるため、亜硝酸メチル、あるいは亜硝酸メチル源(一酸化窒素、二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素などのNOxガス、又は硝酸)が補給されるが、通常、NOxガスがこの第3工程の再生塔に補給される。
【0033】
再生塔から導出される液は亜硝酸メチルの再生反応で生成した水を含むメタノール溶液であるので、蒸留などの操作によってメタノール溶液中の水分が通常2容量%以下、好ましくは0.2容量%以下であるように精製した後に、前記の第2工程や第3工程で再利用することが工業的に有利である。
【0034】
「炭酸ジメチル製造の第5工程(亜硝酸メチルの回収)」
本発明の亜硝酸メチルの回収を含む炭酸ジメチル製造の第5工程における亜硝酸メチルの回収は、次のように、再生塔で使用されるメタノールを、再生塔にフィードする前に、予め亜硝酸メチル回収塔で前記パージガスと接触させることにより行われる。そして、このメタノールに吸収されたパージガス中の亜硝酸メチルはメタノール溶液として前記第3工程の再生塔の上部(好ましくは塔頂部)にフィードされ、一方、亜硝酸メチルが吸収分離されたパージガスは、第5工程の一酸化窒素回収塔にフィードされる。
【0035】
パージガスとメタノールを接触させる装置(亜硝酸メチル回収塔)は特別なものである必要はなく、充填塔、棚段塔、泡鐘塔などの通常用いられる気液接触型の吸収装置であればよい。吸収装置を設置する位置は、循環ガスのパージ箇所とパージガスに酸素含有ガスを混合する箇所との間であればよい。再生塔の塔頂からパージする場合には、再生塔の塔頂にこの吸収装置を直接設置してもよい。
【0036】
パージガスとメタノールを接触させる温度は、この接触が亜硝酸メチルの吸収操作であるので低温であるほど好ましいが、使用されるメタノールの量が通常は充分であるため極端に低くする必要はなく、−5〜30℃の範囲であることが好ましい。亜硝酸メチル回収塔で使用されるメタノールの量は、前記のようにこの工程でパージガス中の亜硝酸メチルを吸収したものが再生塔にフィードされて使用されるため、再生塔で使用される量と等しく、通常、再生塔に導入されるガス中の一酸化窒素1モルに対して2〜5モルであることが好ましい。
【0037】
なお、このパージガスは、前記の第3工程の再生塔から導出されるガス(再生ガス)の一部が抜き出されて第5工程にフィードされるものである。パージガスの量は、循環ガス中の前記副生ガス及び不活性ガスの蓄積の程度によるが、少なくとも前記第3工程のNOxガス補給で循環ガス中に持ち込まれる窒素等の不活性ガスの量以上であり、通常、反応器、吸収塔及び再生塔の三つの装置からなるガス循環系の気相部分の容積の0.1〜30%/hrである。
【0038】
「炭酸ジメチル製造の第5工程(一酸化窒素の回収)」
本発明の亜硝酸メチルの回収を含む炭酸ジメチル製造の第5工程における一酸化窒素の回収は、亜硝酸メチルが吸収分離された前記パージガスを、一酸化窒素回収塔で、前記再生塔におけると同様に分子状酸素(分子状酸素含有ガス)及びメタノールと接触させることにより行われる。そして、パージガス中に残存する一酸化窒素から再生された亜硝酸メチルはこのメタノールに吸収されてメタノール溶液として再生塔の中段に循環供給される。なお、この場合の装置及び操作条件は、分子状酸素含有ガスのフィード量がパージガス中の一酸化窒素1モルに対して酸素基準で0.2モル以上であること、NOxガスが補給されないこと、及びメタノールが亜硝酸メチル回収塔を通さずに直接フィードされることを除けば、前記の再生塔におけると同様である。
【0039】
次に、本発明を、本発明の一実施態様を含む炭酸ジメチル製造プロセスのフローシート(図2)に従って説明する。なお、本発明の一実施態様は図1に示す。白金族金属系固体触媒を反応管に充填した多管式反応器1の上部に、一酸化炭素、亜硝酸メチル及び一酸化窒素を含有する原料ガスが、導管20に設置するガス循環機(図示せず)で加圧され、導管22を通して導入される。そして、反応器1において気相で接触反応が行われ、触媒層を通過した反応ガスが反応器の下部から取出され、導管11を通して吸収塔2に導入される。
【0040】
吸収塔2では、上記反応ガスと導管13、14からそれぞれ導入されるメタノール、シュウ酸ジメチルとの向流接触により、反応ガス中の炭酸ジメチルがシュウ酸ジメチルに吸収されて分離される。炭酸ジメチル、シュウ酸ジメチル及びメタノールからなる液は下部から導管15を通して取り出され、公知の精製工程(図示せず)で分離精製される。一方、未反応の一酸化炭素、亜硝酸メチル及び上記気相接触反応で生成した一酸化窒素などを含む非凝縮ガスは上部から導管12を通して再生塔3の下部に供給される。
【0041】
再生塔3では、非凝縮ガス及び導管16を通して導入される分子状酸素含有ガスと、導管19を通して上部から導入されるメタノールとの向流接触が行われ、亜硝酸メチルが再生される。なお、亜硝酸メチルの再生に必要な窒素源が不足するときは、導管17を通してNOxガスが導入される。
【0042】
再生塔3で生成した再生ガスは、導管20、22を通して、導管21より新しく供給される一酸化炭素と共に反応器1に供給される。一方、再生塔3で副生した水はメタノール溶液の形で下部から導管18を通して取り出される。このメタノール溶液は、蒸留などの操作によって液中の水分が除去された後、導管13、24、27を通して、吸収塔2、亜硝酸メチル回収塔4、一酸化窒素回収塔5に供給されるメタノールとしてそれぞれ循環再使用される。
【0043】
再生塔3で生成した再生ガスの一部はガス循環系からパージされて、亜硝酸メチル回収塔4に導入される。亜硝酸メチル回収塔4では、パージガスと導管24から供給されるメタノールとの向流接触が行われ、亜硝酸メチルがメタノールに吸収されて回収される。このメタノール溶液は下部から取り出され、導管19を通して再生塔3の上部に供給される。
【0044】
亜硝酸メチル回収塔4で亜硝酸メチルが吸収分離された上記パージガスは塔の上部から取り出されて、導管25を通して一酸化窒素回収塔5の下部に導入される。一酸化窒素回収塔5では、再生塔3におけると同様に、パージガス及び導管26を通して導入される分子状酸素含有ガスと、導管27を通して上部から導入されるメタノールとの向流接触が行われて、亜硝酸メチルが再生される。
【0045】
一酸化窒素回収塔5で生成した亜硝酸メチルはメタノール溶液の形で下部から導管29を通して取り出されて、再生塔3の中段に供給される。一酸化窒素回収塔5にフィードされたガスに含まれる窒素ガスや少量の副生ガスは導管28を通して排出される。
【0046】
【実施例】
次に、本発明の一実施態様を含む炭酸ジメチル製造の実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
なお、実施例及び比較例における炭酸ジメチルの空時収量(STY)(kg/m3・hr)は、一酸化炭素と亜硝酸メチルとの接触時間をθ(hr)、その間に生成した炭酸ジメチルの量をa(kg)、反応管への触媒の充填量をb(m3)として、次式により求めた。
【0047】
STY(kg/m3・hr)=a/(b×θ)
【0048】
実施例1
内径27mm、高さ500mmのチューブ6本よりなるステンレス製多管式反応器のチューブ内に、特開平3−141243号公報に示されるような、活性炭(白鷺:武田製)に塩化パラジウムと塩化第二銅を担持した固体触媒(4mmφ×6mm)1.71L(リットル;以下、同様)を充填した。
この触媒層に、上部から、ダイヤフラム式ガス循環ポンプで、4.02kg/cm2(ゲージ圧)に加圧した原料ガス(組成:一酸化炭素20.0容量%、亜硝酸メチル10.0容量%、一酸化窒素4.0容量%、メタノール7.0容量%、炭酸ガス1.0容量%、窒素58.0容量%)を熱交換器で約90℃に予熱した後、6.80Nm3/hrの速度で供給し、反応器のシェル側に熱水を通すことにより触媒層の中央部の温度を約120℃に保持して反応を行った。このとき、炭酸ジメチルの空時収量(STY)は338kg/m3・hrであった。
【0049】
上記触媒層を通過したガス(反応ガス)を、内径100mm、高さ1300mmのラシヒリング充填式気液接触吸収装置(吸収塔)の塔底に導き、塔頂からメタノール0.18L/hrを、また塔頂から200mm下の所からシュウ酸ジメチル2.50kg/hrを導入しながら、塔頂温度35℃、塔底温度55℃で向流接触させた。その結果、塔底から得られた吸収液3.28kg/hrの組成は、シュウ酸ジメチル78.1重量%、炭酸ジメチル16.8重量%、メタノール4.2重量%、ギ酸メチル0.1重量%であった。
【0050】
一方、塔頂から得られた非凝縮ガス(再生塔へ導入するガス)6.64Nm3/hr中の亜硝酸メチルの濃度は亜硝酸メチルが反応で消費されることにより原料ガス中におけるよりも低下しているので、次の再生塔で亜硝酸メチルの再生を行った。また、吸収塔で亜硝酸メチルの一部が吸収液に溶解するため、NOxガスの補給も同時に行った。
即ち、非凝縮ガスに、酸素ガス78NL/hrと一酸化窒素14.0容量%を含むガス7.5NL/hrを混入した後、これを、内径158mm、高さ1400mmの気液接触吸収装置(再生塔)に導き、亜硝酸メチル回収塔(後述)を通して塔頂から導入したメタノール1.5L/hrと塔頂温度30℃、塔底温度40℃で向流接触させて、亜硝酸メチルの再生を行った。
【0051】
再生塔から導出された再生ガス6.66Nm3/hrの組成は、一酸化炭素17.5容量%、亜硝酸メチル10.1容量%、一酸化窒素4.0容量%、炭酸ガス1.01容量%、窒素60.4容量%であったので、このうち、6.5NL/hrをパージした。
このパージガスを、内径18mm、高さ250mmの気液接触装置(亜硝酸メチル回収塔)に導き、塔頂から導入した10℃に冷却したメタノール1.5L/hrと向流接触させてパージガス中に含まれる亜硝酸メチルをメタノールに吸収させた。亜硝酸メチルを吸収したメタノール溶液は塔底から抜き出して再生塔の塔頂にフィードした。また、亜硝酸メチル回収塔の塔頂から導出したガスは0.2容量%の亜硝酸メチルと4.0容量%の一酸化窒素を含有しているので、更に空気1.0NL/hrを混合して次の一酸化窒素回収塔へフィードした。
【0052】
内径27mm、高さ300mmの気液接触装置(一酸化窒素回収塔)の塔底に導入した前記ガスを塔頂からフィードした5℃に冷却したメタノール0.2L/hrと向流接触させて、パージガス中の一酸化窒素を亜硝酸メチルに再生してメタノールに吸収させた。得られた吸収液は亜硝酸メチルを0.4重量%含んでおり再生塔の中段へフィードした。このとき、一酸化窒素回収塔の塔頂から排出したガス中には、亜硝酸メチルが200容量ppm、一酸化窒素が50容量ppm含まれていた。
【0053】
一部をパージした前記再生ガスは6.66Nm3/hrは前記ガス循環ポンプで加圧した後、一酸化炭素0.15Nm3/hrを追加供給して、一酸化炭素20.0容量%、亜硝酸メチル10.0容量%、一酸化窒素4.0容量%、メタノール7.0容量%、炭酸ガス1.0容量%及び窒素58.0容量%の組成で反応器に導いた。
【0054】
一方、再生塔から導出した2.0重量%の水を含むメタノール1.7L/hrは蒸留によって水を除去した後、吸収塔、再生塔、亜硝酸メチル回収塔及び一酸化窒素回収塔におけるメタノール源として再使用した。なお、炭酸ジメチルは前記吸収塔から導出した吸収液3.28kg/hrから蒸留により0.540kg/hrで連続的に得られた。
【0055】
比較例1
実施例1において亜硝酸メチル回収塔を設置しなかったこと、即ち、図3に示すフローシートにおいて、下記のように一酸化窒素回収塔5においてパージガス中の亜硝酸メチルの吸収及び一酸化窒素の亜硝酸メチルへの再生を同様に行ったこと以外は、実施例1と同様にして炭酸ジメチルの製造を行った。なお、図3に示すフローシートにおけるその他の操作は図2におけると同様である。
【0056】
実施例1と同様に、反応器で炭酸ジメチルを生成させ(STY:338kg/m3・hr)、吸収塔でシュウ酸ジメチルに炭酸ジメチルを吸収させた後、再生塔で亜硝酸メチルを再生して再生塔から導出する再生ガスの一部をパージした。但し、再生塔にフィードするメタノールは導管19より直接再生塔にフィードした。
【0057】
パージガスに空気1.0NL/hrを混合して、内径27mm、高さ300mmの気液接触装置(一酸化窒素回収塔)に導き、塔上部から導入した5℃に冷却したメタノール0.2L/hrと向流接触させてパージガス中に含まれる亜硝酸メチルをメタノールに吸収させると共に、パージガス中の一酸化窒素を亜硝酸メチルに再生してメタノールに吸収させた。得られた吸収液は亜硝酸メチルを1.3重量%含んでおり、再生塔の中段へフィードした。このとき、一酸化窒素回収塔の塔頂から排出したガス中には、亜硝酸メチルが200容量ppm、一酸化窒素が80容量ppm含まれていた。なお、その他の結果は実施例1と同様であった。
表1に実施例及び比較例におけるパージガス中の亜硝酸メチル及び一酸化窒素の挙動を示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明により、亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガス、中でも一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域より導出されるガスから抜き出されるパージガス中の亜硝酸メチルと一酸化窒素の回収に伴う、回収上及び安全上の問題を解決して、パージガス中の有効成分である亜硝酸メチルと一酸化窒素を効率的かつ安全に回収することができる。
即ち、本発明によれば、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを再生する再生塔より導出されるガス(再生ガス)から抜き出されるパージガス中の亜硝酸メチルを効率的に回収することができる。更に、予めパージガス中の亜硝酸メチルのみをメタノールに吸収させて亜硝酸メチルの濃度を下げておくことによってメタノールに対する亜硝酸メチルの吸収効率が上がるため、亜硝酸メチルに再生されるパージガス中の一酸化窒素も亜硝酸メチルとして殆ど回収できるようになる。また、予めパージガス中の亜硝酸メチルの濃度を下げた状態で一酸化窒素からの亜硝酸メチルの再生に必要な酸素含有ガスを供給するため、爆発性の気体を生じる危険性もなくなり、安全に亜硝酸メチルを回収することができる。
本発明の方法を適用すれば、一酸化炭素と亜硝酸メチルを固体触媒の存在下で気相接触反応させて炭酸ジメチルを製造する方法において、ガス循環系からのパージガス中の有効成分である亜硝酸メチルと一酸化窒素を効率的かつ安全に回収することができ、工業的に好適な炭酸ジメチルの連続製造方法を提供することができる。また、一酸化炭素と亜硝酸メチルを固体触媒の存在下で気相接触反応させてシュウ酸ジメチルを製造する方法においても同様の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施態様を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施態様を含む炭酸ジメチル製造の一実施例を示すフローシートである。
【図3】図3は、本発明の一実施態様を含む炭酸ジメチル製造の一比較例を示すフローシートである。
【符号の説明】
1は反応器、2は吸収塔、3は再生塔、4は亜硝酸メチル回収塔、5は一酸化窒素回収塔、11〜29は導管を示す。
Claims (5)
- 亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガスを、亜硝酸メチル回収塔でメタノールと接触させて、パージガス中の亜硝酸メチルをメタノールに吸収させ、得られた亜硝酸メチルのメタノール溶液を回収し、
更に、亜硝酸メチルが吸収分離されたパージガス中に残存する一酸化窒素を、一酸化窒素回収塔で分子状酸素及びメタノールと接触させて亜硝酸メチルを生成させ、得られた亜硝酸メチルのメタノール溶液を回収することを特徴とする亜硝酸メチルの回収方法。 - 亜硝酸メチル回収塔から回収される亜硝酸メチルのメタノール溶液を亜硝酸メチル生成帯域に供給すると共に、一酸化窒素回収塔から回収される亜硝酸メチルのメタノール溶液を亜硝酸メチル生成帯域に供給する、請求項1記載の亜硝酸メチルの回収方法。
- 亜硝酸メチル生成帯域が、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域である、請求項1又は2記載の亜硝酸メチルの回収方法。
- 亜硝酸メチル生成帯域より回収されるパージガスが、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域より導出されるガスから抜き出されるパージガスである、請求項1又は2記載の亜硝酸メチルの回収方法。
- 一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを生成させる帯域が、一酸化窒素と分子状酸素及びメタノールを接触させて亜硝酸メチルを再生する亜硝酸メチル再生塔である、請求項3又は4記載の亜硝酸メチルの回収方法。
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