JP3541342B2 - 標本化クロック周波数情報伝送方式 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ信号等を標本化するために使用される標本化クロックの周波数と、伝送路クロックの周波数とが同期しない符号化伝送方式に関し、特に、標本化周波数の周波数情報を送信側から受信側に伝送する標本化クロック周波数情報伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、テレビ信号等の画像信号を符号化伝送する伝送方式として、送信側において、画像信号を標本化クロックにより、標本化すると共に、標本化されたサンプルを標本化クロックとは異なる周波数を有する伝送クロックにより符号化して、受信側へ伝送する方式がある。このような伝送方式では、テレビ信号に同期させて標本化クロックを発生すると、標本化クロックと伝送路クロックとは非同期となる。
【0003】
この場合、受信側では、送信側で使用された標本化クロックを再生することが必要となる。受信側において標本化クロックを再生するために、送信側において、一定の周期Tにおけるクロックの数を周波数情報として受信側に送り、この周波数情報に基づいて、送信側と同じ周波数の標本化クロックを受信側で再生する方式が採用されている。
【0004】
このような標本化クロック周波数情報伝送方式として、例えば、特願昭52−117613号公報(以下、引用文献1と呼ぶ)に記載された方式がある。
【0005】
ここで、図4を参照して、引用文献1に記載された伝送方式を説明する。図示されているように、送信側には、標本化クロック発生回路1、カウンタ2、及び、伝送クロック発生回路3が備えられており、標本化クロック発生回路1及び伝送クロック発生回路3は、それぞれ標本化クロック及び伝送クロックを発生する。カウンタ2は、伝送クロックをm分周した周期Tごとの標本化クロックの数をカウントする。
【0006】
この場合、標本化クロックおよび伝送路クロックの変動範囲は予め定められているので、カウントされたクロック数を送信側から全ビット送る必要はない。このため、送信側からは、変化する範囲のクロック数をあらわすビットのうち、下位のビット、例えば、下位8ビットがT周期のクロック数の周波数情報Iとして受信側へ伝送される。
【0007】
受信側では、伝送クロック再生回路7で再生した伝送クロックをm分周した周期Tを求め、周期TごとにVCO回路12で再生した標本化クロックの数をカウンタ9でカウントし、下位8ビットをとり出して受信側の周波数情報を得る。
【0008】
受信側に設けられた減算器8では、送信側から送られて来た周波数情報と受信側の周波数情報との差分が求められる。この差分は、積分回路10で積分された後、D/A変換器11でアナログの制御信号に変換され、電圧制御信号として電圧制御発振器(VCO)12に供給される。この場合、VCO12では、制御信号に応じた周波数の標本化クロックが再生される。
【0009】
再生された標本化クロックの周波数情報は、フィードバック制御により送信側の周波数情報に一致する所で安定する。
【0010】
一方、特開平4−342386号公報(以下、引用文献2と呼ぶ)には、送信側から標本化信号を伝送する際、nフレームにまたがる標本化信号のうち、第1フレームのタイミング情報のみを送信タイミング発生回路で検出し、このタイミング情報をセレクタに加えて、標本化信号と映像信号とを選択する伝送方式が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記した引用文献1に記載された方式では、例えば、8ビットの周波数情報を周期Tごとに全て、送信側から受信側へ送っており、受信側での引込み追従を早くしようとして、クロック情報を送る周期Tを短かくするとクロック情報の伝送に多くのビット数が必要となり、画像信号等を伝送できるビット数がそれだけ少なくなってしまう。
【0012】
他方、引用文献2に記載された方式では、標本化クロックに関する周波数情報の伝送量を減少させることができるが、nフレーム中に、標本化信号が変化した場合、この変化に追従できないと言う欠点がある。
【0013】
本発明の目的は、少ないビット数でクロック情報を送信側から受信側に送ることができる標本化クロック周波数情報伝送方式をを提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、周波数情報を少ないビットで効率的に伝送できることにより、より多くのビットを画像信号に割当てることができる標本化クロック周波数情報伝送方式を提供することである。
【0015】
本発明の更に他の目的は、標本化信号の変化に迅速に対応できる標本化クロック周波数情報伝送方式を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、周波数情報Ii をデータ圧縮符号の形で伝送し、これによって、周波数情報Ii を少ないビット数で送信側から受信側へ送信する。
【0017】
ここで、通常、テレビ信号のサブキャリア同期信号の周波数は安定しており、したがって、これに同期する標本化クロックの周波数も安定したものになる。信号源によって許容範囲内でのサブキャリアの周波数のずれがあるのでチャンネルを切替等によって信号源が切替った場合にのみ、標本化周波数が大きく変化する。一方、伝送クロックは常に安定しており、温度変化等によってゆっくり変化するだけである。
【0018】
上記したことを考慮して、周波数情報Ii を差分符号化して伝送する。差分信号は0,±1の3つのレベル(2ビット)に量子化して符号化する。
【0019】
映像信号源が切替った場合や、伝送エラーに対応するため周期的に、又は、必要な時に補正を行なうため初期化を行ない、周波数情報Ii の値をそのままのビット数送るようにする。
【0020】
これにより、安定状態では0,±1のいずれかを伝送すればよく、2ビットで周波数情報を伝送できる。0,±1を可変長符号化すれば、さらにビット圧縮ができる。通常、0の発生が多いので、本発明では、平均すると1ビットに近い値で周波数情報を伝送できることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態に係る標本化クロック周波数情報伝送方式は、送信側31及び受信側32とを備えている。図4に示された従来例に比べて、図1に示された標本化クロック周波数情報伝送方式は、送信側31と受信側32とが符号化復号化部4によって接続されている点で、異なっている。当該符号化復号化部4のうち、送信側31に設けられた符号化回路5は、周波数情報Ii をデータ圧縮符号化して、符号化データDi を出力する。他方、受信側32に設けられた復号化回路6は、符号化データDi を復号化して再生し、例えば、8ビットの再生周波数情報Ii ’を出力する。再生周波数情報Ii ’は、減算器8に送出され、図4の場合と同様に処理され、VCO12の制御電圧が制御される。この結果、VCO12は、制御信号に応じた周波数の再生標本化クロックをカウンタ9に送出する。カウンタ9では、伝送クロック再生回路7で再生された伝送クロックを分周した周期内における再生標本化クロックの数をカウントし、カウント値を減算器8に送出する。減算器8では、カウント値の下位8ビットと再生周波数情報Ii ’との差分を求め、差分信号を積分回路10に出力する。
【0022】
図2を参照すると、図1に示された符号化回路5と復号化回路6の具体的構成が示されている。
【0023】
符号化回路5内において、減算器21には、周波数情報Ii と、レジスタで構成される予測器23から供給される予測値とが与えられている。減算器21では、周波数情報Ii と予測値との差分を求め、差分信号を量子化器22へ送出する。量子化器22では、当該差分信号をその量子化特性にしたがって量子化し、量子化信号を出力する。
【0024】
量子化器22は、0,+1,−1の3つのレベル(2ビット)の量子化特性を有し、量子化された差分信号を符号変換器24へ供給する一方、加算器26にも供給する。符号変換器24では量子化出力を2ビットの符号に変換して、伝送路に送り出す。
【0025】
符号化回路5内の加算器26は、予測器23からの予測値と量子化された差分信号とから、局部復号信号を得、予測器23に供給する。予測器23は周期Tのクロックで動作するレジスタで構成され、局部復号信号から次の周期Tにおける周波数情報の予測値を求めて、当該予測値を減算器21及び加算器26に出力する。
【0026】
一方、受信側に設けられた復号化回路6は、符号逆変換器27を備え、符号逆変換機27は、2ビットの符号を受けて、量子化出力信号を再生し、再生された差分信号を加算器28に出力する。予測器29から予測値が与えられている加算器28では、再生された差分信号と予測値とから、周波数情報の復号信号を出力する。復号信号はレジスタによって構成された予測器29にも与えられ、予測器29は、復号信号から次の周期の予測信号を得て、加算器28へ出力する。
【0027】
この場合、伝送路エラーやチャンネル切替等で周波数情報が大きく変化することを考慮して、周期Tをn分周した周期U毎に、符号化回路5に入力された周波数情報の値を符号変換器24で符号化して、そのまま伝送路を介して受信側の復号化回路6に伝送することにより、符号化動作を初期化することができる。
【0028】
この構成では、通常状態では、2ビットの符号が伝送され、周期Uごとに初期化用の8ビットの信号が送られることになる。
【0029】
チャンネルが切替った時に、周波数情報が大きく変化した場合、0,±1の量子化特性の差分符号化で送信すると、入力周波数情報の信号の変化に十分追従できず、符号化できない場合が生じることが考えられる。この場合には、強制的に8ビットで周波数情報を送ることにより、受信側では大きく変化した周波数情報を受信すると、ただちにその値に追従するようにVCO12を制御することによって、送信側と同じ周波数の標本化クロツクを再生することができる。
【0030】
この場合、符号化回路5は、差分信号の大きさを監視していて、大きな差分が連続する場合に強制的な送信を行なうように、構成されれば良い。
【0031】
強制的に8ビットで周波数情報を送る方法としては、8ビットの信号が強制的な情報であることを区別する信号と8ビットの周波数情報とを合わせて送ればよい。この場合、送信するビットの量が強制時、周期Uの時、周期Tの時の各々の場合で異なることになる。
【0032】
次に、他の構成例として周波数情報を送る符号化されたビット数が一定(2ビット)となる例を本発明の第2の実施形態として説明する。
【0033】
量子化特性は0,±1の3レベルであり、2ビットの符号を各レベルに割当てると、例えば0は[00]、1は[01]、−1は[11]とすると、符号[10]が残るので、これを8ビットの周波数情報であることを区別するためのヘッダ信号とする。したがって、2ビットのヘッダ信号と8ビットの周波数情報を伝送する時、周期Tで5タイムスロットの間だけ符号化復号化の処理は止めてその5タイムスロット(10ビット)にヘッダと周波数情報の合計10ビットを2ビットずつ分けて伝送するようにする。
【0034】
符号逆変換器27ではTの周期ごとに2ビットの区切で送られてくる信号を監視しており、[10]の符号が送られて来た場合、その後に続く8ビットが符号化されない周波数情報そのものであるとして加算器28へ出力する。[00],[01],[11]の符号が送られて来た場合には、量子化出力レベルを示す符号として逆変換して、各々、0,1,−1の量子化出力レベルを再生し、加算器28へ供給する。
【0035】
加算器28に周波数情報が供給される時、予測器29からは0の値の予測値が出力され、加算器28の出力には8ビットで送られて来た周波数情報がそのまま再生される。
【0036】
他方、再生された量子化出力レベルが、加算器28へ供給される時、予測器29から、前の周期の復号値が予測信号として供給され、加算器29の出力には周波数情報の復号信号が得られる。
【0037】
次に、図3を参照して、本発明における符号化回路5と復号化回路6の間でのデータの流れと、従来例のデータの流れとを比較して説明する。
【0038】
図3(a)には、従来例におけるデータの流れが示されている。図3(a)に示されているように、従来例の場合、カウンタ2から出力される周波数情報Iiは周期Tごとに8ビットの情報として伝送されている。
【0039】
一方、図3(b)に示された本発明の第1の実施形態の場合、符号化回路5から出力される符号化データDi は量子化出力を符号化したもので、2ビットの長さである。また、周期Uごとに初期化のため8ビットの長さの周波数情報Ii が送られている。図3(b)の例では、I1 とIn が符号化されない8ビットの周波数情報であり、その他のD2 からDn−1 まで、Dn+2 〜D2n−1までの各タイムスロットには、周期Tで2ビットの符号化データが配列され、送信されている。
【0040】
図3(c)には、周期T毎に、2ビットのデータ列に符号化した周波数情報が伝送される本発明の第2の実施形態におけるデータの流れが示されている。強制的な初期化(8ビットの周波数情報をそのまま送る処理)が、例えば、ヘッダ(10)のタイミングで行なわれると。そのタイムスロットから5タイムスロットは、差分符号化による差分データの送出が行なわれない。具体的に説明すると、まず、第1のタイムスロット(2ビット)には、ヘッダを示す符号[10]が送られ、第2〜第5のタイムスロットには、8ビットの周波数情報I1 を2ビットごとに区切った信号I11〜I14が、順次、周期Tごとに送られる。初期化が終ると次のタイムスロットから差分符号化の処理が行なわれ、2ビットの符号化データDi が送出される。
【0041】
更に別の実施形態として、リセットの区間、即ち、I1 のタイムスロットからI5 のタイムスロットの間に値が変化する場合、受信側にはI1 でなくI5 にできるだけ近い値を送ることが周波数応答時間の短縮から望ましい。
【0042】
初期化の際に送る値をI2 とし、更に、それぞれI3 〜I5 のタイムスロットでI2 の値を送る時、I3 〜I5 の値に近づける補正を行なうようにする。各タイムスロットで補正が行なわれると、送られる周波数情報はI21,I22,I23,I24ではなくて、I21,I32,I43,I54となる。このようにすれば、I5 に近いできるだけ近い値を遅延なく送ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、標本化周波数と伝送路クロックとが同期しない場合、標本化周波数情報を少ないビット数で効率的に伝送できると言う効果がある。更に、本発明では、周波数情報を所定周期毎に配列することにより、周波数応答時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る標本化クロック周波数情報伝送方式を説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示された本発明の符号化復号化回路をより具体的に説明するためのブロック図である。
【図3】本発明及び従来技術における周波数情報のデータの流れを説明するためのタイムチャートである。
【図4】従来における標本化クロック周波数情報伝送方式を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 標本化クロック発生回路
2,9 カウンタ
3 伝送クロック発生回路
4 符号化復号化回路
5 符号化回路
6 復号化回路
7 伝送クロック再生回路
8 減算器
10 積分回路
11 D/A
12 VCO
21 減算器
22 量子化器
23,29 予測器
24 符号変換器
26,28 加算器
27 符号逆変換器
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ信号等を標本化するために使用される標本化クロックの周波数と、伝送路クロックの周波数とが同期しない符号化伝送方式に関し、特に、標本化周波数の周波数情報を送信側から受信側に伝送する標本化クロック周波数情報伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、テレビ信号等の画像信号を符号化伝送する伝送方式として、送信側において、画像信号を標本化クロックにより、標本化すると共に、標本化されたサンプルを標本化クロックとは異なる周波数を有する伝送クロックにより符号化して、受信側へ伝送する方式がある。このような伝送方式では、テレビ信号に同期させて標本化クロックを発生すると、標本化クロックと伝送路クロックとは非同期となる。
【0003】
この場合、受信側では、送信側で使用された標本化クロックを再生することが必要となる。受信側において標本化クロックを再生するために、送信側において、一定の周期Tにおけるクロックの数を周波数情報として受信側に送り、この周波数情報に基づいて、送信側と同じ周波数の標本化クロックを受信側で再生する方式が採用されている。
【0004】
このような標本化クロック周波数情報伝送方式として、例えば、特願昭52−117613号公報(以下、引用文献1と呼ぶ)に記載された方式がある。
【0005】
ここで、図4を参照して、引用文献1に記載された伝送方式を説明する。図示されているように、送信側には、標本化クロック発生回路1、カウンタ2、及び、伝送クロック発生回路3が備えられており、標本化クロック発生回路1及び伝送クロック発生回路3は、それぞれ標本化クロック及び伝送クロックを発生する。カウンタ2は、伝送クロックをm分周した周期Tごとの標本化クロックの数をカウントする。
【0006】
この場合、標本化クロックおよび伝送路クロックの変動範囲は予め定められているので、カウントされたクロック数を送信側から全ビット送る必要はない。このため、送信側からは、変化する範囲のクロック数をあらわすビットのうち、下位のビット、例えば、下位8ビットがT周期のクロック数の周波数情報Iとして受信側へ伝送される。
【0007】
受信側では、伝送クロック再生回路7で再生した伝送クロックをm分周した周期Tを求め、周期TごとにVCO回路12で再生した標本化クロックの数をカウンタ9でカウントし、下位8ビットをとり出して受信側の周波数情報を得る。
【0008】
受信側に設けられた減算器8では、送信側から送られて来た周波数情報と受信側の周波数情報との差分が求められる。この差分は、積分回路10で積分された後、D/A変換器11でアナログの制御信号に変換され、電圧制御信号として電圧制御発振器(VCO)12に供給される。この場合、VCO12では、制御信号に応じた周波数の標本化クロックが再生される。
【0009】
再生された標本化クロックの周波数情報は、フィードバック制御により送信側の周波数情報に一致する所で安定する。
【0010】
一方、特開平4−342386号公報(以下、引用文献2と呼ぶ)には、送信側から標本化信号を伝送する際、nフレームにまたがる標本化信号のうち、第1フレームのタイミング情報のみを送信タイミング発生回路で検出し、このタイミング情報をセレクタに加えて、標本化信号と映像信号とを選択する伝送方式が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記した引用文献1に記載された方式では、例えば、8ビットの周波数情報を周期Tごとに全て、送信側から受信側へ送っており、受信側での引込み追従を早くしようとして、クロック情報を送る周期Tを短かくするとクロック情報の伝送に多くのビット数が必要となり、画像信号等を伝送できるビット数がそれだけ少なくなってしまう。
【0012】
他方、引用文献2に記載された方式では、標本化クロックに関する周波数情報の伝送量を減少させることができるが、nフレーム中に、標本化信号が変化した場合、この変化に追従できないと言う欠点がある。
【0013】
本発明の目的は、少ないビット数でクロック情報を送信側から受信側に送ることができる標本化クロック周波数情報伝送方式をを提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、周波数情報を少ないビットで効率的に伝送できることにより、より多くのビットを画像信号に割当てることができる標本化クロック周波数情報伝送方式を提供することである。
【0015】
本発明の更に他の目的は、標本化信号の変化に迅速に対応できる標本化クロック周波数情報伝送方式を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、周波数情報Ii をデータ圧縮符号の形で伝送し、これによって、周波数情報Ii を少ないビット数で送信側から受信側へ送信する。
【0017】
ここで、通常、テレビ信号のサブキャリア同期信号の周波数は安定しており、したがって、これに同期する標本化クロックの周波数も安定したものになる。信号源によって許容範囲内でのサブキャリアの周波数のずれがあるのでチャンネルを切替等によって信号源が切替った場合にのみ、標本化周波数が大きく変化する。一方、伝送クロックは常に安定しており、温度変化等によってゆっくり変化するだけである。
【0018】
上記したことを考慮して、周波数情報Ii を差分符号化して伝送する。差分信号は0,±1の3つのレベル(2ビット)に量子化して符号化する。
【0019】
映像信号源が切替った場合や、伝送エラーに対応するため周期的に、又は、必要な時に補正を行なうため初期化を行ない、周波数情報Ii の値をそのままのビット数送るようにする。
【0020】
これにより、安定状態では0,±1のいずれかを伝送すればよく、2ビットで周波数情報を伝送できる。0,±1を可変長符号化すれば、さらにビット圧縮ができる。通常、0の発生が多いので、本発明では、平均すると1ビットに近い値で周波数情報を伝送できることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態に係る標本化クロック周波数情報伝送方式は、送信側31及び受信側32とを備えている。図4に示された従来例に比べて、図1に示された標本化クロック周波数情報伝送方式は、送信側31と受信側32とが符号化復号化部4によって接続されている点で、異なっている。当該符号化復号化部4のうち、送信側31に設けられた符号化回路5は、周波数情報Ii をデータ圧縮符号化して、符号化データDi を出力する。他方、受信側32に設けられた復号化回路6は、符号化データDi を復号化して再生し、例えば、8ビットの再生周波数情報Ii ’を出力する。再生周波数情報Ii ’は、減算器8に送出され、図4の場合と同様に処理され、VCO12の制御電圧が制御される。この結果、VCO12は、制御信号に応じた周波数の再生標本化クロックをカウンタ9に送出する。カウンタ9では、伝送クロック再生回路7で再生された伝送クロックを分周した周期内における再生標本化クロックの数をカウントし、カウント値を減算器8に送出する。減算器8では、カウント値の下位8ビットと再生周波数情報Ii ’との差分を求め、差分信号を積分回路10に出力する。
【0022】
図2を参照すると、図1に示された符号化回路5と復号化回路6の具体的構成が示されている。
【0023】
符号化回路5内において、減算器21には、周波数情報Ii と、レジスタで構成される予測器23から供給される予測値とが与えられている。減算器21では、周波数情報Ii と予測値との差分を求め、差分信号を量子化器22へ送出する。量子化器22では、当該差分信号をその量子化特性にしたがって量子化し、量子化信号を出力する。
【0024】
量子化器22は、0,+1,−1の3つのレベル(2ビット)の量子化特性を有し、量子化された差分信号を符号変換器24へ供給する一方、加算器26にも供給する。符号変換器24では量子化出力を2ビットの符号に変換して、伝送路に送り出す。
【0025】
符号化回路5内の加算器26は、予測器23からの予測値と量子化された差分信号とから、局部復号信号を得、予測器23に供給する。予測器23は周期Tのクロックで動作するレジスタで構成され、局部復号信号から次の周期Tにおける周波数情報の予測値を求めて、当該予測値を減算器21及び加算器26に出力する。
【0026】
一方、受信側に設けられた復号化回路6は、符号逆変換器27を備え、符号逆変換機27は、2ビットの符号を受けて、量子化出力信号を再生し、再生された差分信号を加算器28に出力する。予測器29から予測値が与えられている加算器28では、再生された差分信号と予測値とから、周波数情報の復号信号を出力する。復号信号はレジスタによって構成された予測器29にも与えられ、予測器29は、復号信号から次の周期の予測信号を得て、加算器28へ出力する。
【0027】
この場合、伝送路エラーやチャンネル切替等で周波数情報が大きく変化することを考慮して、周期Tをn分周した周期U毎に、符号化回路5に入力された周波数情報の値を符号変換器24で符号化して、そのまま伝送路を介して受信側の復号化回路6に伝送することにより、符号化動作を初期化することができる。
【0028】
この構成では、通常状態では、2ビットの符号が伝送され、周期Uごとに初期化用の8ビットの信号が送られることになる。
【0029】
チャンネルが切替った時に、周波数情報が大きく変化した場合、0,±1の量子化特性の差分符号化で送信すると、入力周波数情報の信号の変化に十分追従できず、符号化できない場合が生じることが考えられる。この場合には、強制的に8ビットで周波数情報を送ることにより、受信側では大きく変化した周波数情報を受信すると、ただちにその値に追従するようにVCO12を制御することによって、送信側と同じ周波数の標本化クロツクを再生することができる。
【0030】
この場合、符号化回路5は、差分信号の大きさを監視していて、大きな差分が連続する場合に強制的な送信を行なうように、構成されれば良い。
【0031】
強制的に8ビットで周波数情報を送る方法としては、8ビットの信号が強制的な情報であることを区別する信号と8ビットの周波数情報とを合わせて送ればよい。この場合、送信するビットの量が強制時、周期Uの時、周期Tの時の各々の場合で異なることになる。
【0032】
次に、他の構成例として周波数情報を送る符号化されたビット数が一定(2ビット)となる例を本発明の第2の実施形態として説明する。
【0033】
量子化特性は0,±1の3レベルであり、2ビットの符号を各レベルに割当てると、例えば0は[00]、1は[01]、−1は[11]とすると、符号[10]が残るので、これを8ビットの周波数情報であることを区別するためのヘッダ信号とする。したがって、2ビットのヘッダ信号と8ビットの周波数情報を伝送する時、周期Tで5タイムスロットの間だけ符号化復号化の処理は止めてその5タイムスロット(10ビット)にヘッダと周波数情報の合計10ビットを2ビットずつ分けて伝送するようにする。
【0034】
符号逆変換器27ではTの周期ごとに2ビットの区切で送られてくる信号を監視しており、[10]の符号が送られて来た場合、その後に続く8ビットが符号化されない周波数情報そのものであるとして加算器28へ出力する。[00],[01],[11]の符号が送られて来た場合には、量子化出力レベルを示す符号として逆変換して、各々、0,1,−1の量子化出力レベルを再生し、加算器28へ供給する。
【0035】
加算器28に周波数情報が供給される時、予測器29からは0の値の予測値が出力され、加算器28の出力には8ビットで送られて来た周波数情報がそのまま再生される。
【0036】
他方、再生された量子化出力レベルが、加算器28へ供給される時、予測器29から、前の周期の復号値が予測信号として供給され、加算器29の出力には周波数情報の復号信号が得られる。
【0037】
次に、図3を参照して、本発明における符号化回路5と復号化回路6の間でのデータの流れと、従来例のデータの流れとを比較して説明する。
【0038】
図3(a)には、従来例におけるデータの流れが示されている。図3(a)に示されているように、従来例の場合、カウンタ2から出力される周波数情報Iiは周期Tごとに8ビットの情報として伝送されている。
【0039】
一方、図3(b)に示された本発明の第1の実施形態の場合、符号化回路5から出力される符号化データDi は量子化出力を符号化したもので、2ビットの長さである。また、周期Uごとに初期化のため8ビットの長さの周波数情報Ii が送られている。図3(b)の例では、I1 とIn が符号化されない8ビットの周波数情報であり、その他のD2 からDn−1 まで、Dn+2 〜D2n−1までの各タイムスロットには、周期Tで2ビットの符号化データが配列され、送信されている。
【0040】
図3(c)には、周期T毎に、2ビットのデータ列に符号化した周波数情報が伝送される本発明の第2の実施形態におけるデータの流れが示されている。強制的な初期化(8ビットの周波数情報をそのまま送る処理)が、例えば、ヘッダ(10)のタイミングで行なわれると。そのタイムスロットから5タイムスロットは、差分符号化による差分データの送出が行なわれない。具体的に説明すると、まず、第1のタイムスロット(2ビット)には、ヘッダを示す符号[10]が送られ、第2〜第5のタイムスロットには、8ビットの周波数情報I1 を2ビットごとに区切った信号I11〜I14が、順次、周期Tごとに送られる。初期化が終ると次のタイムスロットから差分符号化の処理が行なわれ、2ビットの符号化データDi が送出される。
【0041】
更に別の実施形態として、リセットの区間、即ち、I1 のタイムスロットからI5 のタイムスロットの間に値が変化する場合、受信側にはI1 でなくI5 にできるだけ近い値を送ることが周波数応答時間の短縮から望ましい。
【0042】
初期化の際に送る値をI2 とし、更に、それぞれI3 〜I5 のタイムスロットでI2 の値を送る時、I3 〜I5 の値に近づける補正を行なうようにする。各タイムスロットで補正が行なわれると、送られる周波数情報はI21,I22,I23,I24ではなくて、I21,I32,I43,I54となる。このようにすれば、I5 に近いできるだけ近い値を遅延なく送ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、標本化周波数と伝送路クロックとが同期しない場合、標本化周波数情報を少ないビット数で効率的に伝送できると言う効果がある。更に、本発明では、周波数情報を所定周期毎に配列することにより、周波数応答時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る標本化クロック周波数情報伝送方式を説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示された本発明の符号化復号化回路をより具体的に説明するためのブロック図である。
【図3】本発明及び従来技術における周波数情報のデータの流れを説明するためのタイムチャートである。
【図4】従来における標本化クロック周波数情報伝送方式を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 標本化クロック発生回路
2,9 カウンタ
3 伝送クロック発生回路
4 符号化復号化回路
5 符号化回路
6 復号化回路
7 伝送クロック再生回路
8 減算器
10 積分回路
11 D/A
12 VCO
21 減算器
22 量子化器
23,29 予測器
24 符号変換器
26,28 加算器
27 符号逆変換器
Claims (4)
- 標本化クロック周波数情報を送信側から受信側に伝送する標本化クロック周波数情報伝送方式において、
前記送信側は、前記標本化クロック周波数情報に対して3レベルの量子化特性を備えた差分符号化を施し、圧縮符号を生成する符号化手段を備え、
前記受信側は、前記圧縮符号を復号する復号化手段を備えていることを特徴とする標本化クロック周波数情報伝送方式。 - 請求項1において、前記符号化手段は、前記標本化クロック周波数情報と、予測値との間の差分信号を算出し、前記量子化器に出力する減算器と、前記量子化器からの量子化された符号を前記圧縮符号に変換する符号変換器と、前記量子化された符号と前記予測値とから局部復号信号を生成する加算器とを備え、前記局部復号信号は、前記予測値を出力する予測器に与えられることを特徴とする標本化クロック周波数情報伝送方式。
- 請求項1又は2において、前記復号化手段は、前記圧縮符号を逆変換して、再生された量子化信号を出力する符号逆変換器と、該再生された量子化信号と予測値とを受け、復号信号を出力する加算器とを備え、前記復号信号は、前記予測値を生成する予測器に与えられることを特徴とする標本化クロック周波数情報伝送方式。
- 予め定められたビット数を有する標本化クロック周波数情報を伝送する方法において、前記標本化クロック周波数情報を圧縮符号化して圧縮符号を得、前記標本化クロック周波数情報の先頭を示すヘッダ信号を前記圧縮符号に先立って送信し、前記ヘッダ信号の後に符号化されない前記標本化クロック周波数情報を所定ビット毎に分割して所定の周期毎に送信し、続いて前記圧縮符号を送信することを特徴とする標本化クロック周波数情報伝送方法。
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