JP3541241B2 - 手すり材取り付け方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として木造住宅の建築後(つまり既存住宅)に、高齢者や身体障害者用として室内や廊下空間等における壁部分に必要な、例えば直径が32mm〜35mm程度の手すり材を、取り付け高さ位置を、通例畳面や床面から750mm〜850mm程度として、壁材表面に沿って平行に取り付ける手すり材取り付け方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般の木造住宅の壁部分の構造は、例えば図33、図34に例示したように、大きさが90mm×90mm又は105mm×105mm程度の柱1、1同士の間に、上下方向に300mm〜450mmの間隔をあけて複数の水平な胴縁2…(45mm×15mm)がその幅面を正面に向けて設置され、胴縁2の背面側に水平方向に300mm〜450mmの間隔をあけて複数の垂直な間柱3…(105mm×30mm)が、その厚さ面を正面方向に向けて設置され、これらの表面部に合板や石膏ボード等よりなる壁材4を取り付けた構成とされている。
【0003】
このような壁部分の構造に対して、直径が32mm〜35mm程度の手すり材を、手すり材取り付けブラケットを用い、壁材表面に沿って平行に畳面や床面等から750mm〜850mm程度の高さ位置に取り付ける手段として、従来技術は、図32に例示したような手すり材取り付けブラケット6を使用し、図33に例示したように、予め柱1、1同士の間に、又は間柱3…同士の間に、あるいは柱1と間柱3との間に、一例として100mm×12mm程度のベースプレート5を図35、図36のように取り付けて行っている。ベースプレート5は長い皿木ねじ7等により柱1などへ固定し、その後に前記ベースプレート5に対して手すり材取り付けブラケット6の座部6aを同座部6aに予め形成した孔6eを通じてねじ込んだ皿木ねじ8等により固定し、手すり材10を壁材4の表面に沿って平行に取り付けている。従来の手すり材取付けブラケット6も、図32に示すように手すり材組付け部6bと腕部6c及び座部6aとを有している。手すり材10の軸線方向に長い皿状の手すり材組付け部6bの上に載置した手すり材10は、同手すり材組付け部6bに予め設けた孔6dを通じてねじ込んだ皿木ねじ8にて固定する。
【0004】
従来技術はまた、図34に示したように、予め間柱3、3同士の間に、一例として100mm×12mm程度の下地材9を木ねじ等により固定した後に、壁材4を中間に挟む配置で、前記下地材9に対して手すり材取付けブラケット6の座部6aを皿木ねじ8等により固定し、この手すり材取付けブラケット6に手すり材10を支持させて壁材4の表面に沿って平行に取り付けることも行っている。
【0005】
前記のように手すり材組付け部6bの上に載置・固定される手すり材10の両端末には、端末キャップ11を被せている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図33に例示したように、柱1、1間に、又は間柱3…間に、あるいは柱1と間柱3との間にベースプレート5を固定する方法の場合には、図35及び図36に示したように、柱1の露出側面の奥行寸法a(a=15mm〜25mm程度)にベースプレート5の厚さ寸法b(bは一例として12mm程度)を加えた寸法c(cは一例として27mm〜37mm程度になる)の分だけ、手すり材10が壁板4の前面に突き出るので、室内や廊下等における人の活動有効空間を狭くする欠点がある。
【0007】
また、図34のように間柱3、3の間に下地材9を固定する場合は、一旦壁材4を剥がし、その後に壁材4を修復するという余分な二度手間のかかる工事を必要とする。
【0008】
そして、従来技術の場合は、ベースプレート5又は下地材9という新規の構造材を必要とする上に、これら新規の構造材を既存の壁部分の構造体に取り付け固定するという新規の工事を必要とするので手間がかかる。
【0009】
さらに、高齢者や身体障害者ばかりでなく、健常者においても、手すり材10の両端末の端末キャップ11(つまり、手すりの端末部分)に、衣服の前部分や袖口等が接触した際には、その前部分や袖口等が端末キャップ11に引っ掛かりやすく、時には手すりの利用者が転倒して怪我をしたり骨折さえする危険性もある。
【0010】
したがって、本発明の目的は、木造住宅の壁部分を構成する既存の柱、間柱、胴縁等の各構造体をそのまま利用して必要な各手すり材取付けブラケットを取り付けることができ、別途に新規にベースプレートとか下地材を用意することは無用であるばかりか、これらを取り付け固定するための余分な二度手間工事や新規の工事の必要もなく、取付け工事が容易で、室内や廊下等における人の活動有効空間を狭めることのない、手すり材取付け方法を提供することである。
【0011】
本発明の次の目的は、手すりの端末部分に、利用者の衣服の前部分や袖口などが接触しても引っ掛かったり、それが原因で手すり利用者が転倒して怪我をしたり骨折するなどの心配が皆無であり、衣服の破れなどのおそれもない、手すり材取付け方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る手すり材取り付け方法は、
手すり材取付けブラケットである柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットの中から選択した1種若しくは2種以上を使用して手すり材を壁材の表面に沿って平行に取り付ける方法において、
手すり材取付けブラケットはそれぞれ、全体形状が有底筒状の手すり材組付け部と、前記手すり材組付け部の開口とは反対側の端部から延びる腕部、及び前記腕部により前記手すり材組付け部と繋がれた座部を有し、座部に木ねじの誘導孔が形成されており、柱用ブラケットは座部の背面が腕部の背面と同一平面状で且つ座部の底面に対して直角な垂直面として形成され、間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの座部の底面は腕部に対して直角に形成されていること、
壁材表面を各手すり材取付けブラケットの取付け基準面とし、座部の底面を壁材表面に接触させ誘導孔を通じて木ねじをねじ込み固定すること、
各手すり材取付けブラケットの腕部は、座部の底面を壁材表面へ固定すると、手すり材組付け部に組み付けた手すり材の中心軸線の位置が、壁材表面から一定寸法だけ突き出される長さとすること、
柱用ブラケットは、座部及び腕部の背面を柱の露出側面へ接触させ、同柱の露出側面へ座部を固定すること、
間柱用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱へ固定すること、
胴縁用ブラケットは、座部の底面を胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ胴縁へ固定すること、をそれぞれ特徴とする。
【0013】
請求項2に記載した発明に係る手すり材取り付け方法は、
手すり材取付けブラケットである柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケット、並びに手すり材の中間部を支持する中間支持用ブラケットの中から選択した1種若しくは2種以上を使用して手すり材を壁材の表面に沿って平行に取り付ける方法において、
手すり材取付けブラケットのうち柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットはそれぞれ、全体形状が有底筒状の手すり材組付け部と、前記手すり材組付け部の開口とは反対側の端部から延びる腕部、及び前記腕部により前記手すり材組付け部と繋がれた座部を有し、中間支持用ブラケットの手すり材組付け部は手すり材を通す孔が貫通した円筒形状で、前記手すり材組付け部から延びる腕部の終端に板状の座部が形成されており、それぞれの座部に木ねじの誘導孔が形成されており、柱用ブラケットは座部の背面が腕部の背面と同一平面状で且つ座部の底面に対して直角な垂直面として形成され、間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの座部の底面は腕部に対して直角に形成されていること、
壁材表面を各手すり材取付けブラケットの取付け基準面とし、座部の底面を壁材表面に接触させ誘導孔を通じて木ねじをねじ込み固定すること、
各手すり材取付けブラケットの腕部は、座部の底面を壁材表面へ固定すると、手すり材組付け部に組み付けた手すり材の中心軸線の位置が、壁材表面から一定寸法だけ突き出される長さとすること、
柱用ブラケットは、座部及び腕部の背面を柱の露出側面へ接触させ、同柱の露出側面へ座部を固定すること、
間柱用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱へ固定すること、
胴縁用ブラケットは、座部の底面を胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ胴縁へ固定すること、
中間支持用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面又は胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱又は胴縁へ固定すること、をそれぞれ特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した手すり材取り付け方法において、
柱用ブラケットと間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの手すり材組付け部における有底筒状の開口とは反対側の腕部が延びる端部は、開口端からの寸法が、座部側が大きく、反座部側が小さい寸法となる方向へ傾斜され、この傾斜部に球形の凸部が形成され丸みを帯びていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、図示した本発明の実施形態を説明する。
【0016】
まず図1と図2は、手すり材取り付けブラケットとして柱用ブラケット20を2個使用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、同柱用ブラケット20の構造詳細を図3〜図7に示した。
【0017】
手すり材10としては、直径が例えば32mm〜35mm程度、材質としては木棒とかステンレス鋼管あるいは樹脂被覆鋼管等が使用される。
【0018】
当該柱用ブラケット20をはじめ、以下に説明する各手すり材取り付けブラケットは、いずれもABS樹脂とかAAS樹脂等の合成樹脂による射出成形品である場合の他、アルミニウムによるダイカスト製品等も使用可能である。
【0019】
各手すり材取り付けブラケットはまた、手すり材組付け部と腕部と座部とを有する点で共通することを前置きする。
【0020】
先ず柱用ブラケット20の構成について具体的に説明する。手すり材組付け部21は全体形状として有底筒状であり、手すり材10を差し込む円筒形ソケット22の口径が手すり材10の外径とほぼ等しい。円筒形ソケット22の奥端に手すり材10の行き止まり段部23が形成されている。手すり材組付け部21のうち円筒形ソケット22の下半分側に、図6のように見た円筒形ソケット22の中心を通る垂直線の両側位置に、中心角にして下向き約45゜の方向に対称的な配置で、円筒形ソケット22へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔24が2個設けられている。但し、ネジ孔24の配置と個数は図示例の限りではない。
【0021】
前記手すり材組付け部21において、前記円筒形ソケット22の開口とは反対側の端部(図3の左端部)から垂直下方に向けて、略方形板状の腕部25が、座部27と前記手すり材組付け部21とをつなぐ形に設けられている。この柱用ブラケット20の場合は、図3に示すように、手すり材組付け部21の左端部が、垂直な腕部25から右斜め上方へ略くの字形状に傾斜して形成され、この傾斜部26に球形の凸部26aが形成されて丸みを帯びている。したがって、手すりの利用者の衣服類が当該柱用ブラケット20の手すり材組付け部21の左端部(底側。つまり手すりの端末部分)へ引っ掛かる等の不具合は決して発生しない。要するに、この柱用ブラケット20は、図3に示した円筒形ソケット22の開口端から前記手すり材組付け部21の左端部(底側)までの寸法について、座部27側を大きくnとし、反座部27側を小さくmとして、m<nの関係に傾斜させた形態である。
【0022】
前記腕部25の下部の両側に、座部27が、図4のように正面方向に見ると、左右方向に長く(図1の手すり材10の取り付け状態では、上下方向に長く)、左右対称形状に翼を拡げた倒立T字形状に形成され、しかも座部27の背面は腕部25の背面と同一平面状に垂直面として形成されている。座部27の前面は、ねじ止め方向に対して直角な傾斜面とし、それは上縁を腕部25の肉厚のほぼ中央位置から発して下方へ先太状に形成され、下端は腕部25の最大厚さよりも少し小さい厚さに納められている(傾斜角度として、17.5°程度)。座部27には、その前面から背面に向かって前面と垂直な方向に、即ち図3の左斜め下向き方向に皿木ネジの8の誘導孔28が円錐形状に形成されている。座部27の底面27aは、前記腕部25及び座部27の背面に対して直角な一平面に形成されている。この座部27は、全体としての大きさが、66mm×8.5mm×16mm程度であり、図4で左右に計2個の誘導孔28のピッチは52mm程度である。
【0023】
したがって、柱用ブラケット20は、この柱用ブラケット20を使用した手すり材10の取り付け状態を図2に示したように、壁材4の表面を取付け基準面とするべく柱用ブラケット20の座部27の底面27aを壁材4の表面に接触させる。そして、座部27及び腕部25の背面を、柱1において壁材4より前方への露出側面(図2中のa部)へぴったり接触させ、前記誘導孔28へ通した皿木ねじ8を柱1へねじ込んで取り付け固定している。
【0024】
この柱用ブラケット20は、手すり材10の両端部それぞれに、手すり材組付け部21の円筒形ソケット22を組付けておいて、六角穴付き止めねじ70をねじ込み、軽く締め付けて、手すり材10の両端部それぞれに柱用ブラケット20を仮止め状態とした後に、柱用ブラケット20を柱1へ取り付け固定する。そして、最後に六角穴付き止めねじ70を強く締め付けて、手すり材10の回転を阻止する(図6)という手順を実施し、手すり材10の取り付け工事を完了する。その結果として、柱用ブラケット20の腕部25の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に平行に支持される(図2)。
【0025】
この、手すり材10の両端部それぞれに手すり材組付け部の円筒形ソケットを組付ける、六角穴付き止めねじ70により仮止め状態とする、ブラケットを既存の壁部分の構造体へ取り付け固定する、最後に六角穴付き止めねじ70を強く締め付けて手すり材10の回転を阻止する、という手順は、後から説明する間柱用ブラケット30と胴縁用ブラケット40と中間支持用ブラケット50を使用する場合にも、共通する手順である。
【0026】
また、以下に説明する間柱用ブラケット30と胴縁用ブラケット40とは、主としては、手すり材取り付けブラケットを水平方向に使用する場合において、室内・廊下等に家具が置かれた状態で、柱用ブラケット20が使用できない場合には使用されるが、後から説明するようにその使用の態様はこの限りではない。
【0027】
次に、図8と図9は、間柱用ブラケット30を2個使用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、間柱用ブラケット30の構造詳細を、図10〜図13に示した。
【0028】
この間柱用ブラケット30もまた、既述したように手すり材組付け部31と腕部35及び座部37とを有する。間柱用ブラケット30における手すり材組付け部31も全体形状として有底筒状であり、手すり材10を差し込む円筒形ソケット32の口径が手すり材10の外径とほぼ等しい。円筒形ソケット32の奥端に、手すり材10の行き止まり段部33が形成されている。手すり材組付け部31のうち円筒形ソケット32の下半分側に、図11のように見た円筒形ソケット32の中心を通る垂直線の両側位置に、中心角にして下向き約45゜の方向に対称的な配置で、円筒形ソケット32へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔34が2個設けられている。但し、ネジ孔34の配置と個数は図示例の限りではない。
【0029】
前記手すり材組付け部31において、前記円筒形ソケット32の開口とは反対側の端部(図10の左端部)から垂直下方に向けて、略方形板状の腕部35が、下端の座部37と前記手すり材組付け部31とをつなぐ形に設けられている。この間柱用ブラケット30の場合は、図10に示すように、手すり材組付け部31の左端部が、垂直な腕部35から右斜め上方へ略くの字形状に傾斜して形成され、この傾斜部36に球形の凸部36aが形成されて丸みを帯びている。したがって、手すりの利用者の衣服類が当該間柱用ブラケット30の手すり材組付け部31の左端部へ引っ掛かる等の不具合は決して発生しない。要するに、柱用ブラケット20の場合と同様に、この間柱用ブラケット30は、図10に示した円筒形ソケット32の開口端から前記手すり材組付け部31の左端部までの寸法mとnを、m<nの関係に傾斜させた形態である。
【0030】
前記腕部35の下端部に、前記手すり材組付け部31と同方向へ突き出る水平な板状の座部37が、図11のように正面方向に見ると、左右方向に長く(図8の手すり材10の取り付け状態では、上下方向に長く)、腕部35の両側へ等しく左右対称形状に突き出た倒立T字形状に形成されている。しかも座部37の背面は腕部35の背面と同一平面状に垂直面として形成されている。座部37の底面37aは、前記腕部35及び座部37の背面に対して直角な一平面(水平面)に形成されている。そして、座部37において、腕部35の両側へ等しく突き出た部分に、垂直下向きに皿木ねじ8を誘導する円錐形状の誘導孔38が形成されている。この座部37は、全体としての大きさが、66mm×20mm×4.5mm程度であり、図11で左右に計2個の誘導孔38のピッチは52mm程度である。
【0031】
したがって、この間柱用ブラケット30を使用した手すり材10の取り付け状態を図9に示したように、壁材4の表面を取付け基準面とするべく間柱用ブラケット30の座部37の底面37aを壁材4の表面に接触(定着)させる。そして、前記壁材4を中間に挟んだ状態で座部37の底面37aを間柱3の厚さ面3aと対峙させ、前記誘導孔38へ通した皿木ねじ8を間柱3へねじ込んで取り付け固定する。その場合に、図9に示しているように、壁材4を貫通して間柱3の厚さ面3aへ到達する長さのカラー39を使用すると、胴縁2の厚さに相当する隙間が原因で壁板4がベコベコする不具合の解消、及び木ねじ8の剪断弱さを補強する効果が得られる。
【0032】
この間柱用ブラケット30を使用して、柱用ブラケット20の場合に準じた手順で、手すり材10を間柱3へ取り付ける。その結果として、間柱用ブラケット30の腕部35の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に平行に支持される(図9)。
【0033】
なお、図14は同じく間柱用ブラケット30を使用した手すり材取り付け方法の実施形態であって、手すり材10が柱1を跨いで長く取り付けられた実施例を示す。その具体的な内容は図8の実施例と変わりがない。
【0034】
次に、図15と図16は、胴縁用ブラケット40を2個使用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、胴縁用ブラケット40の構造詳細を、図17〜図20に示した。
【0035】
この胴縁用ブラケット40も、既述したように、手すり材組付け部41と腕部45及び座部47とを有する。胴縁用ブラケット40における手すり材組付け部41も全体形状として有底筒状であり、手すり材10を差し込む円筒形ソケット42の口径が手すり材10の外径とほぼ等しい。円筒形ソケット42の奥端に、手すり材10の行き止まり段部43が形成されている。手すり材組付け部41のうち円筒形ソケット42の下半分側に、図18のように見た円筒形ソケット42の中心を通る垂直線の両側位置に、中心角にして下向き約45゜の方向に対称的な配置で、円筒形ソケット42へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔44が2個設けられている。但し、ネジ孔44の配置と個数は図示例の限りではない。
【0036】
前記手すり材組付け部41において、前記円筒形ソケット42の開口とは反対側の端部(図17の左端部)から垂直下方に向けて、略方形板状の腕部45が、下端の座部47と前記手すり材組付け部41とをつなぐ形に設けられている。この胴縁用ブラケット40の場合は、図17に示すように、手すり材組付け部41の左端部が、垂直な腕部45から右斜め上方へ略くの字形状に傾斜して形成され、この傾斜部46に球形の凸部46aが形成されて丸みを帯びている。したがって、手すりの利用者の衣服類が当該胴縁用ブラケット40の手すり材組付け部41の左端部へ引っ掛かる等の不具合は決して発生しない。つまり、柱用ブラケット20の場合と同様に、この胴縁用ブラケット40も、図17に示した円筒形ソケット42の開口端から前記手すり材組付け部41の左端部までの寸法mとnを、m<nの関係に傾斜させた形態である。
【0037】
前記腕部45の下端部に、前記手すり材組付け部41とは反対側方向へ突き出る水平な板状の座部47が、図18のように正面方向に見ると、腕部45と同じ幅寸で、図17の方向に見るとZ形状に形成されている。座部47の底面47aは、前記腕部45に対して直角な一平面(水平面)に形成されている。そして、座部47に、垂直下向きに皿木ねじ8を誘導する円錐形状の誘導孔48が2個形成されている。この座部47は、図15の手すり材10取り付け状態では左右方向に長めで、全体としての大きさが26mm×40mm×4.5mm程度であり、図15、図19で左右に計2個の誘導孔48のピッチは16mm程度である。
【0038】
したがって、この胴縁用ブラケット40を使用した手すり材10の取り付け状態を図16に示したように、壁材4の表面を取付け基準面とするべく胴縁用ブラケット40の座部47の底面47aを壁材4の表面に接触(定着)させる。そして、前記壁材4を中間に挟んだ状態で座部47の底面47aを胴縁2の幅面と対峙させ、前記誘導孔48へ通した皿木ねじ8を胴縁2へねじ込んで取り付け固定する。
【0039】
この胴縁用ブラケット40を使用して、柱用ブラケット20の場合に準じた手順で、手すり材10を胴縁2へ取り付ける。その結果として、胴縁用ブラケット40の腕部45の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に支持される(図16)。
【0040】
次に、図21は柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30を併用した手すり材取り付け方法の実施形態を示す。また、図22は柱用ブラケット20と胴縁用ブラケット40を併用した手すり材取り付け方法の実施形態を示す。更に図23は柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30及び胴縁用ブラケット40をそれぞれ併用して、手すりを水平方向と垂直方向とに取り付けた実施形態を示している。
【0041】
この場合、手すり材10を、例えば上がり框(あがりかまち)に連なる柱1に近く位置させて、壁部分に垂直方向に取り付ける場合には、2個の胴縁用ブラケット40、40を手すり材10の上下両端部に組付け・仮止めしておいて後、上下方向の適宜の2本の胴縁2、2に対して取り付け固定する。また、例えばこの垂直方向に取り付けられた手すり材10に隣接して同手すり材10と対に、畳面・床面等側方の壁部分に水平方向に取り付ける場合には、水平方向の同手すり材10において、垂直方向の手すり材10の側の端部には間柱用ブラケット30を組付け・仮止めし、襖(ふすま)12の側の端部には柱用ブラケット20を組付け・仮止めしておいて後、間柱用ブラケット30は間柱3に取り付け固定し、柱用ブラケット20は柱1に対して取り付け固定する。
【0042】
なお、柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30と胴縁用ブラケット40とは、それぞれ図示を省略しているが、手すり材10の取り付け態様として、例えば次のような取り付け態様がある。
【0043】
柱用ブラケット20を使用した手すり材10の取り付け態様として、手すり材10を垂直方向に取り付ける場合に、手すり材10の下端部に柱用ブラケット20を組付け・仮止めし、手すり材10の上端部に間柱用ブラケット30又は胴縁用ブラケット40を組付け・仮止めしておいて後、下部の柱用ブラケット20は、壁材4との連接部分としての下縁(床回り縁)や幅木、又は床材に対して取り付け固定し、上側のブラケットが間柱用ブラケット30である場合は、胴縁2に対して取り付け固定し、上側のブラケットが胴縁用ブラケット40である場合は、胴縁2又は間柱3に対して取り付け固定することができる。
【0044】
間柱用ブラケット30を使用した手すり材10の取り付け態様として、座部37の大きさ、及び計2個の誘導孔38のピッチの関係からして、手すり材10を垂直方向に取り付ける場合に、手すり材10の上下両端部に間柱用ブラケット30、30を組付け・仮止めしておいて後、上下の間柱用ブラケット30、30それぞれを、上下方向の適宜の2本の胴縁2、2に対して取り付け固定することができる。
【0045】
胴縁用ブラケット40を使用した手すり材10の取り付け態様として、座部47の大きさ、及び計2個の誘導孔48のピッチの関係からして、手すり材10を階段部・スロープ部の壁部分に、階段・スロープの傾斜角度と平行に傾斜方向に取り付ける場合に、2個の胴縁用ブラケット40、40を手すり材10の両端部に組付け・仮止めしておいて後、手すり材10に所定の傾斜角度を保持させて、2個の胴縁用ブラケット40、40それぞれを、上下方向の適宜の2本の胴縁2、2に対して取り付け固定することができる。或いは、手すり材10を垂直方向に取り付ける場合に、適宜の間柱3に対して取り付け固定することができる。
【0046】
次に、図24と図25は、上記した柱用ブラケット20と中間支持用ブラケット50とを併用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、中間支持用ブラケット50の構造詳細を、図26〜図29に示した。
【0047】
この中間支持用ブラケット50も、手すり材組付け部51と腕部55及び座部57とを有する。手すり材組付け部51は、全体形状として手すり材10を通す孔(円筒形ソケット52)が貫通した筒状である。手すり材10を差し込む円筒形ソケット52の口径は手すり材10の外径とほぼ等しい。そして、円筒形ソケット52へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔54が、図28の方向に見て、円筒形ソケット52の中心をとおる垂直線の左右両側に斜め下向き方向に2個設けられている。但し、ネジ孔54の配置と個数は図示例の限りではない。
【0048】
腕部55は、図27の方向に見て、手すり材組付け部51の下底部から垂直下向きに延び、水平方向後方(図27の左方)へ直角に曲げたL字形に形成されている。この腕部55の終端、即ち、図27の左端部に、垂直な板状の座部57が、腕部55と同幅で、腕部55の終端の上下方向に対称的に形成されており、上下の座部57に、水平後向きに皿木ねじ8を誘導する円錐形状の誘導孔58が形成されている。この座部57は、図24の手すり材10取り付け状態では上下方向に長めで、全体としての大きさが30mm×50mm×4.5mm程度であり、図24、図28で上下に計2個の誘導孔48のピッチは35mm程度である。なお、腕部55の垂直部には、上側の皿木ねじ8をドライバーを使用して間柱3へねじ込む際に必要な孔として、ドライバーの本体(軸部)に対するドライバー通し孔53が形成されている。
【0049】
上記した中間支持用ブラケット50の使用状態を図25に示した。予め円筒形ソケット52へ手すり材10を通しておいて、壁材4の表面を取付け基準面とするべく中間支持用ブラケット50の座部57の底面57aを壁材4の表面に接触(定着)させる。そして、前記壁材4を中間に挟んだ状態で座部57の底面57aを間柱3の厚さ面3aと対峙させ、前記誘導孔58へ通した皿木ねじ8を間柱3へねじ込んで取り付け固定する。この場合にも、図25に示しているように、壁板4を貫通して間柱3の厚さ面3aへ到達する長さのカラー39を使用すると、胴縁2の厚さに相当する隙間が原因で壁板4がベコベコする不具合の解消、及び木ねじ8の剪断弱さを補強する効果が得られる。
【0050】
この中間支持用ブラケット50の手すり材組付け部51の円筒形ソケット52へ通して支持された手すり材10は、腕部55の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に支持される(図25)。図24の場合、手すり材10の両端部は、上記した構成の柱用ブラケット20により支持されている。
【0051】
図30は、柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30及び上記の中間支持用ブラケット50を併用して、2本の柱1、1の間隔を超えて長く延びる手すり材10を水平方向に取り付け、また、図23と同様に、上下2個の胴縁用ブラケット40を使用して手すり材10を垂直方向に取り付けた実施形態を示している。
【0052】
最後に、図31は、図32に示した従来の手すり材取り付けブラケット6と若干類似した形態であるが、手すり材組付け部61が非円筒形状である柱用ブラケット60の実施形態を示している。やはり腕部65が手すり材組付け部61と座部67とをつなぐ形であり、手すり材組付け部61は手すり材10を載せてネジ止めにて固定できるように、手すり材10の軸線方向に長い皿状をなし、ネジ止め用の孔63が2個設けられている。腕部65の終端に位置する座部67は、例えば図2に示す要領で、壁材4の前面側に露出した柱1の露出側面へ当てがえるように、前記手すり材組付け部61とは直交する向きに設けられ、皿木ねじの誘導孔68が上下に2個設けられている。
【0053】
この柱用ブラケット60の取り付け態様は図2の例と大差ない。但し、手すり材10は手すり材組付け部61を通過する配置で取り付けられるので、従来の手すり材取り付けブラケットと同様に端末キャップ11を必要とする使い勝手となる。また、この柱用ブラケット60の場合は、左右に使い勝手を生ずるので、右用と左用とが必要となる。
【0054】
以上要するに、手すり材取り付けブラケットとして用意した上記の柱用ブラケット20、間柱用ブラケット30、胴縁用ブラケット40、中間支持用ブラケット50、及び柱用ブラケット60の中から、使用場所・条件に応じて適宜に選択した1種又は2種以上のブラケットを使用することにより、木造住宅の壁部分の構造にしたがい、そこに柱1、胴縁2、間柱3があるかぎり、それらを下地に利用してそのまま、長短いずれの手すり材でも、壁材4に沿って平行に、しかも壁材4から適度な一定寸法Hだけ突き出した配置で、水平方向や垂直方向、あるいは階段・スロープの傾斜角度と平行に傾斜方向に手すり材の取り付けを容易に自在に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載した発明に係る手すり材取り付け方法によれば、木造住宅の壁部分を構成する柱1や間柱3、胴縁2等が存在する限り、それらを利用してそのまま、既存の壁部分の構造体へ手すりをに取り付けることができる。
【0056】
そのため、従来のようにベースプレート5や下地材9などの新規材を別途必要としないので、調達・工事に手間がかからず、また、室内や廊下はもちろん、上がり框・階段・スロープ等においても人の活動有効空間を狭くする不都合も生じない。
【0057】
手すり材の取り付けに関しては、同じ種類の手すり材取り付けブラケット同士の使用のみならず、必要に応じて異なる種類の手すり材取り付けブラケットの組み合わせ使用もできる。
【0058】
手すり材の取り付けは、水平方向への取り付けのみならず、垂直方向、傾斜方向への取り付けも自由自在にできる。
【0059】
そのため、手すり材10を、住宅内において室内や廊下空間等における壁部分はもちろん、上がり框部・階段部・スロープ部の壁部分にも好適に取り付けることができ、また、家具の有無に合わせて取り付けることができる等、住宅内においてその使用場所・条件に合わせて自在に対応させて取り付けることができる。
【0060】
手すり材取り付けブラケットのうち中間支持用ブラケットを除く柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットの手すり材組付け部が、全体形状として有底筒状であるため、手すりの端末にキャップが不要であるし、その有底筒状の底側は所定の方向に傾斜する傾斜角を有し、凸部による丸みを帯びているため、手すり使用状態において手すりの端末部分に利用者の衣服の前部分や袖口等が接触しても、引っ掛かる心配が無く、安全に使用できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】柱用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線矢視の断面図である。
【図3】柱用ブラケットの左側面図である。
【図4】柱用ブラケットの正面図である。
【図5】図4のB−B線矢視断面図である。
【図6】図5のC−C線矢視断面図である。
【図7】柱用ブラケットの斜視図である。
【図8】間柱用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図9】図8のD−D線矢視の断面図である。
【図10】間柱用ブラケットの左側面図である。
【図11】間柱用ブラケットの正面図である。
【図12】図11のE−E線矢視断面図である。
【図13】間柱用ブラケットの斜視図である。
【図14】間柱用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態の異なる実施形態を示す斜視図である。
【図15】胴縁用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図16】図15のF−F線矢視の断面図である。
【図17】胴縁用ブラケットの左側面図である。
【図18】胴縁用ブラケットの正面図である。
【図19】図18のG−G線矢視断面図である。
【図20】胴縁用ブラケットの斜視図である。
【図21】柱用と間柱用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図22】柱用と胴縁用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図23】柱用と間柱用および胴縁用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図24】柱用と中間支持用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図25】図24のH−H線矢視の断面図である。
【図26】中間支持用ブラケットの正面図である。
【図27】中間支持用ブラケットの左側面図である。
【図28】図26のK−K線矢視断面図である。
【図29】中間支持用ブラケットの斜視図である。
【図30】柱用と間柱用と中間支持用および胴縁用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図31】柱用ブラケットの異なる実施例の斜視図である。
【図32】従来の手すり材取り付けブラケットの斜視図である。
【図33】従来のベースプレート使用による手すり材の取り付け例を示す斜視図である。
【図34】従来の下地材使用による手すり材の取り付け例を示す斜視図である。
【図35】従来の手すり材の取り付け状態を示す左側面方向の断面図である。
【図36】従来の手すり材の取り付け状態を示す平面方向の断面図である。
【符号の説明】
10 手すり材
20、60 柱用ブラケット
30 間柱用ブラケット
40 胴縁用ブラケット
21 手すり材組み付け部
31 手すり材組み付け部
41 手すり材組み付け部
25 腕部
35 腕部
45 腕部
27 座部
37 座部
47 座部
4 壁材
1 柱
3 間柱
2 胴縁
50 中間部支持用ブラケット
【発明の属する技術分野】
この発明は、主として木造住宅の建築後(つまり既存住宅)に、高齢者や身体障害者用として室内や廊下空間等における壁部分に必要な、例えば直径が32mm〜35mm程度の手すり材を、取り付け高さ位置を、通例畳面や床面から750mm〜850mm程度として、壁材表面に沿って平行に取り付ける手すり材取り付け方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般の木造住宅の壁部分の構造は、例えば図33、図34に例示したように、大きさが90mm×90mm又は105mm×105mm程度の柱1、1同士の間に、上下方向に300mm〜450mmの間隔をあけて複数の水平な胴縁2…(45mm×15mm)がその幅面を正面に向けて設置され、胴縁2の背面側に水平方向に300mm〜450mmの間隔をあけて複数の垂直な間柱3…(105mm×30mm)が、その厚さ面を正面方向に向けて設置され、これらの表面部に合板や石膏ボード等よりなる壁材4を取り付けた構成とされている。
【0003】
このような壁部分の構造に対して、直径が32mm〜35mm程度の手すり材を、手すり材取り付けブラケットを用い、壁材表面に沿って平行に畳面や床面等から750mm〜850mm程度の高さ位置に取り付ける手段として、従来技術は、図32に例示したような手すり材取り付けブラケット6を使用し、図33に例示したように、予め柱1、1同士の間に、又は間柱3…同士の間に、あるいは柱1と間柱3との間に、一例として100mm×12mm程度のベースプレート5を図35、図36のように取り付けて行っている。ベースプレート5は長い皿木ねじ7等により柱1などへ固定し、その後に前記ベースプレート5に対して手すり材取り付けブラケット6の座部6aを同座部6aに予め形成した孔6eを通じてねじ込んだ皿木ねじ8等により固定し、手すり材10を壁材4の表面に沿って平行に取り付けている。従来の手すり材取付けブラケット6も、図32に示すように手すり材組付け部6bと腕部6c及び座部6aとを有している。手すり材10の軸線方向に長い皿状の手すり材組付け部6bの上に載置した手すり材10は、同手すり材組付け部6bに予め設けた孔6dを通じてねじ込んだ皿木ねじ8にて固定する。
【0004】
従来技術はまた、図34に示したように、予め間柱3、3同士の間に、一例として100mm×12mm程度の下地材9を木ねじ等により固定した後に、壁材4を中間に挟む配置で、前記下地材9に対して手すり材取付けブラケット6の座部6aを皿木ねじ8等により固定し、この手すり材取付けブラケット6に手すり材10を支持させて壁材4の表面に沿って平行に取り付けることも行っている。
【0005】
前記のように手すり材組付け部6bの上に載置・固定される手すり材10の両端末には、端末キャップ11を被せている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図33に例示したように、柱1、1間に、又は間柱3…間に、あるいは柱1と間柱3との間にベースプレート5を固定する方法の場合には、図35及び図36に示したように、柱1の露出側面の奥行寸法a(a=15mm〜25mm程度)にベースプレート5の厚さ寸法b(bは一例として12mm程度)を加えた寸法c(cは一例として27mm〜37mm程度になる)の分だけ、手すり材10が壁板4の前面に突き出るので、室内や廊下等における人の活動有効空間を狭くする欠点がある。
【0007】
また、図34のように間柱3、3の間に下地材9を固定する場合は、一旦壁材4を剥がし、その後に壁材4を修復するという余分な二度手間のかかる工事を必要とする。
【0008】
そして、従来技術の場合は、ベースプレート5又は下地材9という新規の構造材を必要とする上に、これら新規の構造材を既存の壁部分の構造体に取り付け固定するという新規の工事を必要とするので手間がかかる。
【0009】
さらに、高齢者や身体障害者ばかりでなく、健常者においても、手すり材10の両端末の端末キャップ11(つまり、手すりの端末部分)に、衣服の前部分や袖口等が接触した際には、その前部分や袖口等が端末キャップ11に引っ掛かりやすく、時には手すりの利用者が転倒して怪我をしたり骨折さえする危険性もある。
【0010】
したがって、本発明の目的は、木造住宅の壁部分を構成する既存の柱、間柱、胴縁等の各構造体をそのまま利用して必要な各手すり材取付けブラケットを取り付けることができ、別途に新規にベースプレートとか下地材を用意することは無用であるばかりか、これらを取り付け固定するための余分な二度手間工事や新規の工事の必要もなく、取付け工事が容易で、室内や廊下等における人の活動有効空間を狭めることのない、手すり材取付け方法を提供することである。
【0011】
本発明の次の目的は、手すりの端末部分に、利用者の衣服の前部分や袖口などが接触しても引っ掛かったり、それが原因で手すり利用者が転倒して怪我をしたり骨折するなどの心配が皆無であり、衣服の破れなどのおそれもない、手すり材取付け方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る手すり材取り付け方法は、
手すり材取付けブラケットである柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットの中から選択した1種若しくは2種以上を使用して手すり材を壁材の表面に沿って平行に取り付ける方法において、
手すり材取付けブラケットはそれぞれ、全体形状が有底筒状の手すり材組付け部と、前記手すり材組付け部の開口とは反対側の端部から延びる腕部、及び前記腕部により前記手すり材組付け部と繋がれた座部を有し、座部に木ねじの誘導孔が形成されており、柱用ブラケットは座部の背面が腕部の背面と同一平面状で且つ座部の底面に対して直角な垂直面として形成され、間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの座部の底面は腕部に対して直角に形成されていること、
壁材表面を各手すり材取付けブラケットの取付け基準面とし、座部の底面を壁材表面に接触させ誘導孔を通じて木ねじをねじ込み固定すること、
各手すり材取付けブラケットの腕部は、座部の底面を壁材表面へ固定すると、手すり材組付け部に組み付けた手すり材の中心軸線の位置が、壁材表面から一定寸法だけ突き出される長さとすること、
柱用ブラケットは、座部及び腕部の背面を柱の露出側面へ接触させ、同柱の露出側面へ座部を固定すること、
間柱用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱へ固定すること、
胴縁用ブラケットは、座部の底面を胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ胴縁へ固定すること、をそれぞれ特徴とする。
【0013】
請求項2に記載した発明に係る手すり材取り付け方法は、
手すり材取付けブラケットである柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケット、並びに手すり材の中間部を支持する中間支持用ブラケットの中から選択した1種若しくは2種以上を使用して手すり材を壁材の表面に沿って平行に取り付ける方法において、
手すり材取付けブラケットのうち柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットはそれぞれ、全体形状が有底筒状の手すり材組付け部と、前記手すり材組付け部の開口とは反対側の端部から延びる腕部、及び前記腕部により前記手すり材組付け部と繋がれた座部を有し、中間支持用ブラケットの手すり材組付け部は手すり材を通す孔が貫通した円筒形状で、前記手すり材組付け部から延びる腕部の終端に板状の座部が形成されており、それぞれの座部に木ねじの誘導孔が形成されており、柱用ブラケットは座部の背面が腕部の背面と同一平面状で且つ座部の底面に対して直角な垂直面として形成され、間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの座部の底面は腕部に対して直角に形成されていること、
壁材表面を各手すり材取付けブラケットの取付け基準面とし、座部の底面を壁材表面に接触させ誘導孔を通じて木ねじをねじ込み固定すること、
各手すり材取付けブラケットの腕部は、座部の底面を壁材表面へ固定すると、手すり材組付け部に組み付けた手すり材の中心軸線の位置が、壁材表面から一定寸法だけ突き出される長さとすること、
柱用ブラケットは、座部及び腕部の背面を柱の露出側面へ接触させ、同柱の露出側面へ座部を固定すること、
間柱用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱へ固定すること、
胴縁用ブラケットは、座部の底面を胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ胴縁へ固定すること、
中間支持用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面又は胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱又は胴縁へ固定すること、をそれぞれ特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した手すり材取り付け方法において、
柱用ブラケットと間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの手すり材組付け部における有底筒状の開口とは反対側の腕部が延びる端部は、開口端からの寸法が、座部側が大きく、反座部側が小さい寸法となる方向へ傾斜され、この傾斜部に球形の凸部が形成され丸みを帯びていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、図示した本発明の実施形態を説明する。
【0016】
まず図1と図2は、手すり材取り付けブラケットとして柱用ブラケット20を2個使用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、同柱用ブラケット20の構造詳細を図3〜図7に示した。
【0017】
手すり材10としては、直径が例えば32mm〜35mm程度、材質としては木棒とかステンレス鋼管あるいは樹脂被覆鋼管等が使用される。
【0018】
当該柱用ブラケット20をはじめ、以下に説明する各手すり材取り付けブラケットは、いずれもABS樹脂とかAAS樹脂等の合成樹脂による射出成形品である場合の他、アルミニウムによるダイカスト製品等も使用可能である。
【0019】
各手すり材取り付けブラケットはまた、手すり材組付け部と腕部と座部とを有する点で共通することを前置きする。
【0020】
先ず柱用ブラケット20の構成について具体的に説明する。手すり材組付け部21は全体形状として有底筒状であり、手すり材10を差し込む円筒形ソケット22の口径が手すり材10の外径とほぼ等しい。円筒形ソケット22の奥端に手すり材10の行き止まり段部23が形成されている。手すり材組付け部21のうち円筒形ソケット22の下半分側に、図6のように見た円筒形ソケット22の中心を通る垂直線の両側位置に、中心角にして下向き約45゜の方向に対称的な配置で、円筒形ソケット22へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔24が2個設けられている。但し、ネジ孔24の配置と個数は図示例の限りではない。
【0021】
前記手すり材組付け部21において、前記円筒形ソケット22の開口とは反対側の端部(図3の左端部)から垂直下方に向けて、略方形板状の腕部25が、座部27と前記手すり材組付け部21とをつなぐ形に設けられている。この柱用ブラケット20の場合は、図3に示すように、手すり材組付け部21の左端部が、垂直な腕部25から右斜め上方へ略くの字形状に傾斜して形成され、この傾斜部26に球形の凸部26aが形成されて丸みを帯びている。したがって、手すりの利用者の衣服類が当該柱用ブラケット20の手すり材組付け部21の左端部(底側。つまり手すりの端末部分)へ引っ掛かる等の不具合は決して発生しない。要するに、この柱用ブラケット20は、図3に示した円筒形ソケット22の開口端から前記手すり材組付け部21の左端部(底側)までの寸法について、座部27側を大きくnとし、反座部27側を小さくmとして、m<nの関係に傾斜させた形態である。
【0022】
前記腕部25の下部の両側に、座部27が、図4のように正面方向に見ると、左右方向に長く(図1の手すり材10の取り付け状態では、上下方向に長く)、左右対称形状に翼を拡げた倒立T字形状に形成され、しかも座部27の背面は腕部25の背面と同一平面状に垂直面として形成されている。座部27の前面は、ねじ止め方向に対して直角な傾斜面とし、それは上縁を腕部25の肉厚のほぼ中央位置から発して下方へ先太状に形成され、下端は腕部25の最大厚さよりも少し小さい厚さに納められている(傾斜角度として、17.5°程度)。座部27には、その前面から背面に向かって前面と垂直な方向に、即ち図3の左斜め下向き方向に皿木ネジの8の誘導孔28が円錐形状に形成されている。座部27の底面27aは、前記腕部25及び座部27の背面に対して直角な一平面に形成されている。この座部27は、全体としての大きさが、66mm×8.5mm×16mm程度であり、図4で左右に計2個の誘導孔28のピッチは52mm程度である。
【0023】
したがって、柱用ブラケット20は、この柱用ブラケット20を使用した手すり材10の取り付け状態を図2に示したように、壁材4の表面を取付け基準面とするべく柱用ブラケット20の座部27の底面27aを壁材4の表面に接触させる。そして、座部27及び腕部25の背面を、柱1において壁材4より前方への露出側面(図2中のa部)へぴったり接触させ、前記誘導孔28へ通した皿木ねじ8を柱1へねじ込んで取り付け固定している。
【0024】
この柱用ブラケット20は、手すり材10の両端部それぞれに、手すり材組付け部21の円筒形ソケット22を組付けておいて、六角穴付き止めねじ70をねじ込み、軽く締め付けて、手すり材10の両端部それぞれに柱用ブラケット20を仮止め状態とした後に、柱用ブラケット20を柱1へ取り付け固定する。そして、最後に六角穴付き止めねじ70を強く締め付けて、手すり材10の回転を阻止する(図6)という手順を実施し、手すり材10の取り付け工事を完了する。その結果として、柱用ブラケット20の腕部25の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に平行に支持される(図2)。
【0025】
この、手すり材10の両端部それぞれに手すり材組付け部の円筒形ソケットを組付ける、六角穴付き止めねじ70により仮止め状態とする、ブラケットを既存の壁部分の構造体へ取り付け固定する、最後に六角穴付き止めねじ70を強く締め付けて手すり材10の回転を阻止する、という手順は、後から説明する間柱用ブラケット30と胴縁用ブラケット40と中間支持用ブラケット50を使用する場合にも、共通する手順である。
【0026】
また、以下に説明する間柱用ブラケット30と胴縁用ブラケット40とは、主としては、手すり材取り付けブラケットを水平方向に使用する場合において、室内・廊下等に家具が置かれた状態で、柱用ブラケット20が使用できない場合には使用されるが、後から説明するようにその使用の態様はこの限りではない。
【0027】
次に、図8と図9は、間柱用ブラケット30を2個使用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、間柱用ブラケット30の構造詳細を、図10〜図13に示した。
【0028】
この間柱用ブラケット30もまた、既述したように手すり材組付け部31と腕部35及び座部37とを有する。間柱用ブラケット30における手すり材組付け部31も全体形状として有底筒状であり、手すり材10を差し込む円筒形ソケット32の口径が手すり材10の外径とほぼ等しい。円筒形ソケット32の奥端に、手すり材10の行き止まり段部33が形成されている。手すり材組付け部31のうち円筒形ソケット32の下半分側に、図11のように見た円筒形ソケット32の中心を通る垂直線の両側位置に、中心角にして下向き約45゜の方向に対称的な配置で、円筒形ソケット32へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔34が2個設けられている。但し、ネジ孔34の配置と個数は図示例の限りではない。
【0029】
前記手すり材組付け部31において、前記円筒形ソケット32の開口とは反対側の端部(図10の左端部)から垂直下方に向けて、略方形板状の腕部35が、下端の座部37と前記手すり材組付け部31とをつなぐ形に設けられている。この間柱用ブラケット30の場合は、図10に示すように、手すり材組付け部31の左端部が、垂直な腕部35から右斜め上方へ略くの字形状に傾斜して形成され、この傾斜部36に球形の凸部36aが形成されて丸みを帯びている。したがって、手すりの利用者の衣服類が当該間柱用ブラケット30の手すり材組付け部31の左端部へ引っ掛かる等の不具合は決して発生しない。要するに、柱用ブラケット20の場合と同様に、この間柱用ブラケット30は、図10に示した円筒形ソケット32の開口端から前記手すり材組付け部31の左端部までの寸法mとnを、m<nの関係に傾斜させた形態である。
【0030】
前記腕部35の下端部に、前記手すり材組付け部31と同方向へ突き出る水平な板状の座部37が、図11のように正面方向に見ると、左右方向に長く(図8の手すり材10の取り付け状態では、上下方向に長く)、腕部35の両側へ等しく左右対称形状に突き出た倒立T字形状に形成されている。しかも座部37の背面は腕部35の背面と同一平面状に垂直面として形成されている。座部37の底面37aは、前記腕部35及び座部37の背面に対して直角な一平面(水平面)に形成されている。そして、座部37において、腕部35の両側へ等しく突き出た部分に、垂直下向きに皿木ねじ8を誘導する円錐形状の誘導孔38が形成されている。この座部37は、全体としての大きさが、66mm×20mm×4.5mm程度であり、図11で左右に計2個の誘導孔38のピッチは52mm程度である。
【0031】
したがって、この間柱用ブラケット30を使用した手すり材10の取り付け状態を図9に示したように、壁材4の表面を取付け基準面とするべく間柱用ブラケット30の座部37の底面37aを壁材4の表面に接触(定着)させる。そして、前記壁材4を中間に挟んだ状態で座部37の底面37aを間柱3の厚さ面3aと対峙させ、前記誘導孔38へ通した皿木ねじ8を間柱3へねじ込んで取り付け固定する。その場合に、図9に示しているように、壁材4を貫通して間柱3の厚さ面3aへ到達する長さのカラー39を使用すると、胴縁2の厚さに相当する隙間が原因で壁板4がベコベコする不具合の解消、及び木ねじ8の剪断弱さを補強する効果が得られる。
【0032】
この間柱用ブラケット30を使用して、柱用ブラケット20の場合に準じた手順で、手すり材10を間柱3へ取り付ける。その結果として、間柱用ブラケット30の腕部35の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に平行に支持される(図9)。
【0033】
なお、図14は同じく間柱用ブラケット30を使用した手すり材取り付け方法の実施形態であって、手すり材10が柱1を跨いで長く取り付けられた実施例を示す。その具体的な内容は図8の実施例と変わりがない。
【0034】
次に、図15と図16は、胴縁用ブラケット40を2個使用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、胴縁用ブラケット40の構造詳細を、図17〜図20に示した。
【0035】
この胴縁用ブラケット40も、既述したように、手すり材組付け部41と腕部45及び座部47とを有する。胴縁用ブラケット40における手すり材組付け部41も全体形状として有底筒状であり、手すり材10を差し込む円筒形ソケット42の口径が手すり材10の外径とほぼ等しい。円筒形ソケット42の奥端に、手すり材10の行き止まり段部43が形成されている。手すり材組付け部41のうち円筒形ソケット42の下半分側に、図18のように見た円筒形ソケット42の中心を通る垂直線の両側位置に、中心角にして下向き約45゜の方向に対称的な配置で、円筒形ソケット42へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔44が2個設けられている。但し、ネジ孔44の配置と個数は図示例の限りではない。
【0036】
前記手すり材組付け部41において、前記円筒形ソケット42の開口とは反対側の端部(図17の左端部)から垂直下方に向けて、略方形板状の腕部45が、下端の座部47と前記手すり材組付け部41とをつなぐ形に設けられている。この胴縁用ブラケット40の場合は、図17に示すように、手すり材組付け部41の左端部が、垂直な腕部45から右斜め上方へ略くの字形状に傾斜して形成され、この傾斜部46に球形の凸部46aが形成されて丸みを帯びている。したがって、手すりの利用者の衣服類が当該胴縁用ブラケット40の手すり材組付け部41の左端部へ引っ掛かる等の不具合は決して発生しない。つまり、柱用ブラケット20の場合と同様に、この胴縁用ブラケット40も、図17に示した円筒形ソケット42の開口端から前記手すり材組付け部41の左端部までの寸法mとnを、m<nの関係に傾斜させた形態である。
【0037】
前記腕部45の下端部に、前記手すり材組付け部41とは反対側方向へ突き出る水平な板状の座部47が、図18のように正面方向に見ると、腕部45と同じ幅寸で、図17の方向に見るとZ形状に形成されている。座部47の底面47aは、前記腕部45に対して直角な一平面(水平面)に形成されている。そして、座部47に、垂直下向きに皿木ねじ8を誘導する円錐形状の誘導孔48が2個形成されている。この座部47は、図15の手すり材10取り付け状態では左右方向に長めで、全体としての大きさが26mm×40mm×4.5mm程度であり、図15、図19で左右に計2個の誘導孔48のピッチは16mm程度である。
【0038】
したがって、この胴縁用ブラケット40を使用した手すり材10の取り付け状態を図16に示したように、壁材4の表面を取付け基準面とするべく胴縁用ブラケット40の座部47の底面47aを壁材4の表面に接触(定着)させる。そして、前記壁材4を中間に挟んだ状態で座部47の底面47aを胴縁2の幅面と対峙させ、前記誘導孔48へ通した皿木ねじ8を胴縁2へねじ込んで取り付け固定する。
【0039】
この胴縁用ブラケット40を使用して、柱用ブラケット20の場合に準じた手順で、手すり材10を胴縁2へ取り付ける。その結果として、胴縁用ブラケット40の腕部45の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に支持される(図16)。
【0040】
次に、図21は柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30を併用した手すり材取り付け方法の実施形態を示す。また、図22は柱用ブラケット20と胴縁用ブラケット40を併用した手すり材取り付け方法の実施形態を示す。更に図23は柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30及び胴縁用ブラケット40をそれぞれ併用して、手すりを水平方向と垂直方向とに取り付けた実施形態を示している。
【0041】
この場合、手すり材10を、例えば上がり框(あがりかまち)に連なる柱1に近く位置させて、壁部分に垂直方向に取り付ける場合には、2個の胴縁用ブラケット40、40を手すり材10の上下両端部に組付け・仮止めしておいて後、上下方向の適宜の2本の胴縁2、2に対して取り付け固定する。また、例えばこの垂直方向に取り付けられた手すり材10に隣接して同手すり材10と対に、畳面・床面等側方の壁部分に水平方向に取り付ける場合には、水平方向の同手すり材10において、垂直方向の手すり材10の側の端部には間柱用ブラケット30を組付け・仮止めし、襖(ふすま)12の側の端部には柱用ブラケット20を組付け・仮止めしておいて後、間柱用ブラケット30は間柱3に取り付け固定し、柱用ブラケット20は柱1に対して取り付け固定する。
【0042】
なお、柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30と胴縁用ブラケット40とは、それぞれ図示を省略しているが、手すり材10の取り付け態様として、例えば次のような取り付け態様がある。
【0043】
柱用ブラケット20を使用した手すり材10の取り付け態様として、手すり材10を垂直方向に取り付ける場合に、手すり材10の下端部に柱用ブラケット20を組付け・仮止めし、手すり材10の上端部に間柱用ブラケット30又は胴縁用ブラケット40を組付け・仮止めしておいて後、下部の柱用ブラケット20は、壁材4との連接部分としての下縁(床回り縁)や幅木、又は床材に対して取り付け固定し、上側のブラケットが間柱用ブラケット30である場合は、胴縁2に対して取り付け固定し、上側のブラケットが胴縁用ブラケット40である場合は、胴縁2又は間柱3に対して取り付け固定することができる。
【0044】
間柱用ブラケット30を使用した手すり材10の取り付け態様として、座部37の大きさ、及び計2個の誘導孔38のピッチの関係からして、手すり材10を垂直方向に取り付ける場合に、手すり材10の上下両端部に間柱用ブラケット30、30を組付け・仮止めしておいて後、上下の間柱用ブラケット30、30それぞれを、上下方向の適宜の2本の胴縁2、2に対して取り付け固定することができる。
【0045】
胴縁用ブラケット40を使用した手すり材10の取り付け態様として、座部47の大きさ、及び計2個の誘導孔48のピッチの関係からして、手すり材10を階段部・スロープ部の壁部分に、階段・スロープの傾斜角度と平行に傾斜方向に取り付ける場合に、2個の胴縁用ブラケット40、40を手すり材10の両端部に組付け・仮止めしておいて後、手すり材10に所定の傾斜角度を保持させて、2個の胴縁用ブラケット40、40それぞれを、上下方向の適宜の2本の胴縁2、2に対して取り付け固定することができる。或いは、手すり材10を垂直方向に取り付ける場合に、適宜の間柱3に対して取り付け固定することができる。
【0046】
次に、図24と図25は、上記した柱用ブラケット20と中間支持用ブラケット50とを併用した手すり材取り付け方法の実施形態を示している。そして、中間支持用ブラケット50の構造詳細を、図26〜図29に示した。
【0047】
この中間支持用ブラケット50も、手すり材組付け部51と腕部55及び座部57とを有する。手すり材組付け部51は、全体形状として手すり材10を通す孔(円筒形ソケット52)が貫通した筒状である。手すり材10を差し込む円筒形ソケット52の口径は手すり材10の外径とほぼ等しい。そして、円筒形ソケット52へ差し込んだ手すり材10を止める六角穴付き止めネジ70用のネジ孔54が、図28の方向に見て、円筒形ソケット52の中心をとおる垂直線の左右両側に斜め下向き方向に2個設けられている。但し、ネジ孔54の配置と個数は図示例の限りではない。
【0048】
腕部55は、図27の方向に見て、手すり材組付け部51の下底部から垂直下向きに延び、水平方向後方(図27の左方)へ直角に曲げたL字形に形成されている。この腕部55の終端、即ち、図27の左端部に、垂直な板状の座部57が、腕部55と同幅で、腕部55の終端の上下方向に対称的に形成されており、上下の座部57に、水平後向きに皿木ねじ8を誘導する円錐形状の誘導孔58が形成されている。この座部57は、図24の手すり材10取り付け状態では上下方向に長めで、全体としての大きさが30mm×50mm×4.5mm程度であり、図24、図28で上下に計2個の誘導孔48のピッチは35mm程度である。なお、腕部55の垂直部には、上側の皿木ねじ8をドライバーを使用して間柱3へねじ込む際に必要な孔として、ドライバーの本体(軸部)に対するドライバー通し孔53が形成されている。
【0049】
上記した中間支持用ブラケット50の使用状態を図25に示した。予め円筒形ソケット52へ手すり材10を通しておいて、壁材4の表面を取付け基準面とするべく中間支持用ブラケット50の座部57の底面57aを壁材4の表面に接触(定着)させる。そして、前記壁材4を中間に挟んだ状態で座部57の底面57aを間柱3の厚さ面3aと対峙させ、前記誘導孔58へ通した皿木ねじ8を間柱3へねじ込んで取り付け固定する。この場合にも、図25に示しているように、壁板4を貫通して間柱3の厚さ面3aへ到達する長さのカラー39を使用すると、胴縁2の厚さに相当する隙間が原因で壁板4がベコベコする不具合の解消、及び木ねじ8の剪断弱さを補強する効果が得られる。
【0050】
この中間支持用ブラケット50の手すり材組付け部51の円筒形ソケット52へ通して支持された手すり材10は、腕部55の長さの故に、手すり材10の中心軸線の位置は、壁材4の表面から一定寸法H(Hとしては例えば55mm程度)だけ突き出した位置に支持される(図25)。図24の場合、手すり材10の両端部は、上記した構成の柱用ブラケット20により支持されている。
【0051】
図30は、柱用ブラケット20と間柱用ブラケット30及び上記の中間支持用ブラケット50を併用して、2本の柱1、1の間隔を超えて長く延びる手すり材10を水平方向に取り付け、また、図23と同様に、上下2個の胴縁用ブラケット40を使用して手すり材10を垂直方向に取り付けた実施形態を示している。
【0052】
最後に、図31は、図32に示した従来の手すり材取り付けブラケット6と若干類似した形態であるが、手すり材組付け部61が非円筒形状である柱用ブラケット60の実施形態を示している。やはり腕部65が手すり材組付け部61と座部67とをつなぐ形であり、手すり材組付け部61は手すり材10を載せてネジ止めにて固定できるように、手すり材10の軸線方向に長い皿状をなし、ネジ止め用の孔63が2個設けられている。腕部65の終端に位置する座部67は、例えば図2に示す要領で、壁材4の前面側に露出した柱1の露出側面へ当てがえるように、前記手すり材組付け部61とは直交する向きに設けられ、皿木ねじの誘導孔68が上下に2個設けられている。
【0053】
この柱用ブラケット60の取り付け態様は図2の例と大差ない。但し、手すり材10は手すり材組付け部61を通過する配置で取り付けられるので、従来の手すり材取り付けブラケットと同様に端末キャップ11を必要とする使い勝手となる。また、この柱用ブラケット60の場合は、左右に使い勝手を生ずるので、右用と左用とが必要となる。
【0054】
以上要するに、手すり材取り付けブラケットとして用意した上記の柱用ブラケット20、間柱用ブラケット30、胴縁用ブラケット40、中間支持用ブラケット50、及び柱用ブラケット60の中から、使用場所・条件に応じて適宜に選択した1種又は2種以上のブラケットを使用することにより、木造住宅の壁部分の構造にしたがい、そこに柱1、胴縁2、間柱3があるかぎり、それらを下地に利用してそのまま、長短いずれの手すり材でも、壁材4に沿って平行に、しかも壁材4から適度な一定寸法Hだけ突き出した配置で、水平方向や垂直方向、あるいは階段・スロープの傾斜角度と平行に傾斜方向に手すり材の取り付けを容易に自在に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載した発明に係る手すり材取り付け方法によれば、木造住宅の壁部分を構成する柱1や間柱3、胴縁2等が存在する限り、それらを利用してそのまま、既存の壁部分の構造体へ手すりをに取り付けることができる。
【0056】
そのため、従来のようにベースプレート5や下地材9などの新規材を別途必要としないので、調達・工事に手間がかからず、また、室内や廊下はもちろん、上がり框・階段・スロープ等においても人の活動有効空間を狭くする不都合も生じない。
【0057】
手すり材の取り付けに関しては、同じ種類の手すり材取り付けブラケット同士の使用のみならず、必要に応じて異なる種類の手すり材取り付けブラケットの組み合わせ使用もできる。
【0058】
手すり材の取り付けは、水平方向への取り付けのみならず、垂直方向、傾斜方向への取り付けも自由自在にできる。
【0059】
そのため、手すり材10を、住宅内において室内や廊下空間等における壁部分はもちろん、上がり框部・階段部・スロープ部の壁部分にも好適に取り付けることができ、また、家具の有無に合わせて取り付けることができる等、住宅内においてその使用場所・条件に合わせて自在に対応させて取り付けることができる。
【0060】
手すり材取り付けブラケットのうち中間支持用ブラケットを除く柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットの手すり材組付け部が、全体形状として有底筒状であるため、手すりの端末にキャップが不要であるし、その有底筒状の底側は所定の方向に傾斜する傾斜角を有し、凸部による丸みを帯びているため、手すり使用状態において手すりの端末部分に利用者の衣服の前部分や袖口等が接触しても、引っ掛かる心配が無く、安全に使用できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】柱用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線矢視の断面図である。
【図3】柱用ブラケットの左側面図である。
【図4】柱用ブラケットの正面図である。
【図5】図4のB−B線矢視断面図である。
【図6】図5のC−C線矢視断面図である。
【図7】柱用ブラケットの斜視図である。
【図8】間柱用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図9】図8のD−D線矢視の断面図である。
【図10】間柱用ブラケットの左側面図である。
【図11】間柱用ブラケットの正面図である。
【図12】図11のE−E線矢視断面図である。
【図13】間柱用ブラケットの斜視図である。
【図14】間柱用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態の異なる実施形態を示す斜視図である。
【図15】胴縁用ブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図16】図15のF−F線矢視の断面図である。
【図17】胴縁用ブラケットの左側面図である。
【図18】胴縁用ブラケットの正面図である。
【図19】図18のG−G線矢視断面図である。
【図20】胴縁用ブラケットの斜視図である。
【図21】柱用と間柱用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図22】柱用と胴縁用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図23】柱用と間柱用および胴縁用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図24】柱用と中間支持用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図25】図24のH−H線矢視の断面図である。
【図26】中間支持用ブラケットの正面図である。
【図27】中間支持用ブラケットの左側面図である。
【図28】図26のK−K線矢視断面図である。
【図29】中間支持用ブラケットの斜視図である。
【図30】柱用と間柱用と中間支持用および胴縁用のブラケットを使用した手すり材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図31】柱用ブラケットの異なる実施例の斜視図である。
【図32】従来の手すり材取り付けブラケットの斜視図である。
【図33】従来のベースプレート使用による手すり材の取り付け例を示す斜視図である。
【図34】従来の下地材使用による手すり材の取り付け例を示す斜視図である。
【図35】従来の手すり材の取り付け状態を示す左側面方向の断面図である。
【図36】従来の手すり材の取り付け状態を示す平面方向の断面図である。
【符号の説明】
10 手すり材
20、60 柱用ブラケット
30 間柱用ブラケット
40 胴縁用ブラケット
21 手すり材組み付け部
31 手すり材組み付け部
41 手すり材組み付け部
25 腕部
35 腕部
45 腕部
27 座部
37 座部
47 座部
4 壁材
1 柱
3 間柱
2 胴縁
50 中間部支持用ブラケット
Claims (3)
- 手すり材取付けブラケットである柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットの中から選択した1種若しくは2種以上を使用して手すり材を壁材の表面に沿って平行に取り付ける方法において、
手すり材取付けブラケットはそれぞれ、全体形状が有底筒状の手すり材組付け部と、前記手すり材組付け部の開口とは反対側の端部から延びる腕部、及び前記腕部により前記手すり材組付け部と繋がれた座部を有し、座部に木ねじの誘導孔が形成されており、柱用ブラケットは座部の背面が腕部の背面と同一平面状で且つ座部の底面に対して直角な垂直面として形成され、間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの座部の底面は腕部に対して直角に形成されていること、
壁材表面を各手すり材取付けブラケットの取付け基準面とし、座部の底面を壁材表面に接触させ誘導孔を通じて木ねじをねじ込み固定すること、
各手すり材取付けブラケットの腕部は、座部の底面を壁材表面へ固定すると、手すり材組付け部に組み付けた手すり材の中心軸線の位置が、壁材表面から一定寸法だけ突き出される長さとすること、
柱用ブラケットは、座部及び腕部の背面を柱の露出側面へ接触させ、同柱の露出側面へ座部を固定すること、
間柱用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱へ固定すること、
胴縁用ブラケットは、座部の底面を胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ胴縁へ固定すること、
をそれぞれ特徴とする、手すり材取り付け方法。 - 手すり材取付けブラケットである柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケット、並びに手すり材の中間部を支持する中間支持用ブラケットの中から選択した1種若しくは2種以上を使用して手すり材を壁材の表面に沿って平行に取り付ける方法において、
手すり材取付けブラケットのうち柱用ブラケットと、間柱用ブラケット、及び胴縁用ブラケットはそれぞれ、全体形状が有底筒状の手すり材組付け部と、前記手すり材組付け部の開口とは反対側の端部から延びる腕部、及び前記腕部により前記手すり材組付け部と繋がれた座部を有し、中間支持用ブラケットの手すり材組付け部は手すり材を通す孔が貫通した円筒形状で、前記手すり材組付け部から延びる腕部の終端に板状の座部が形成されており、それぞれの座部に木ねじの誘導孔が形成されており、柱用ブラケットは座部の背面が腕部の背面と同一平面状で且つ座部の底面に対して直角な垂直面として形成され、間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの座部の底面は腕部に対して直角に形成されていること、
壁材表面を各手すり材取付けブラケットの取付け基準面とし、座部の底面を壁材表面に接触させ誘導孔を通じて木ねじをねじ込み固定すること、
各手すり材取付けブラケットの腕部は、座部の底面を壁材表面へ固定すると、手すり材組付け部に組み付けた手すり材の中心軸線の位置が、壁材表面から一定寸法だけ突き出される長さとすること、
柱用ブラケットは、座部及び腕部の背面を柱の露出側面へ接触させ、同柱の露出側面へ座部を固定すること、
間柱用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱へ固定すること、
胴縁用ブラケットは、座部の底面を胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ胴縁へ固定すること、
中間支持用ブラケットは、座部の底面を間柱の厚さ面又は胴縁の幅面に対峙する配置として壁材表面へ接触させ間柱又は胴縁へ固定すること、
をそれぞれ特徴とする、手すり材取り付け方法。 - 柱用ブラケットと間柱用ブラケット及び胴縁用ブラケットの手すり材組付け部における有底筒状の開口とは反対側の腕部が延びる端部は、開口端からの寸法が、座部側が大きく、反座部側が小さい寸法となる方向へ傾斜され、この傾斜部に球形の凸部が形成され丸みを帯びていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した手すり材取り付け方法。
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