JP3541185B2 - 光造形による鋳型の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミ鋳造品等の金属鋳造品の製造に用いる鋳型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車、航空機、建造物、家電、玩具、日用雑貨等の各種工業分野における製品や部品の設計・デザイン構成をCAD、CAM、CAE等のコンピュター上で行う手法が広く普及している。そして、このようなコンピュター上で設計された三次元モデルを具象化した実体モデルを製作する最新の手段として、光造形法が登場している。
【0003】
この光造形法は、コンピュター上で設計モデルを厚さ数十〜数百μm単位の多数層に平行スライスした時の各断面パターンのデータを作成し、このデータを光造形装置のコントローラーに入力し、造形材料に各層の断面パターンに沿ってレーザービームを照射することにより、前記スライスした多数層を最下層から順次一層ずつ積層形成してゆき、最終的に設計モデルに対応した実体モデルを形成するものであるが、使用する造形材料によって溶液造形方式と粉体造形方式とに大別される。
【0004】
前記の溶液造形方式は、紫外線硬化型樹脂等の光硬化性樹脂の溶液を造形材料とし、レーザー光にて該樹脂成分を反応硬化させて樹脂造形物とするものである。一方、粉体造形方式は、造形材料として型砂や金属粉等の固形粉末を用い、レーザービームの熱により、粉体粒子自体を焼結させるか、混入されたバインダー成分を介して融着させ、もって粉体粒子が結着硬化した造形物とするものであり、形態確認用の実体モデルの製作のみならず、鋳造用の鋳型や樹脂成形用の金型等として実際の製品製造に用いる成形型枠の製作に利用することが期待されている。
【0005】
しかして、光造形による鋳型製作は、従来のような製品形態の木型から鋳造用砂型を製作する方法に比較し、低コストで手間を要さずに極めて短時間で行える上、非常に複雑な形状のものでも連続する部位があれば一体物として形成できるから、とりわけ流体を取り扱う様々な中空物品の鋳造に用いる中子等の製作に適している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、型砂を用いた光造形による中子は、非常に複雑な形状のものでも一体物として作製できる反面、脆くて耐圧強度に劣るため、局所的な縊れ部、細径部、薄肉部等があるもの、全体ないし部分的に細長い棒状をなすもの、全体の大きさの割に主型による受け部(はばき)が小さいもの等では、鋳造時の注湯圧によって折損や破損を生じいという難点があった。しかして、このような難点は、中子に限らず、光造形にて製作される主型の細長い突起部や薄肉部等でも同様であり、複雑な形状の立体物を短時間で容易に製作可能な光造形法が現状においては鋳型製作に活用されにくい要因となっている。
【0007】
本発明は、上述の情況に鑑み、型砂を用いた光造形による鋳型の製造方法として、耐圧強度に優れ、鋳造時の注湯圧による折損や破損を生じにくく、もって複雑な形状の立体物を短時間で容易に製作できるという光造形法の利点を最大限に活かし得る手段を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項に係る鋳型の製造方法は、鋳型を構成する型部材1A〜1Dの三次元モデルM0 に樹脂注入通路3A〜3Dを設定し、この三次元モデルM0 を多数層に平行スライスした際の各層を、型砂S層へのレーザービームLの照射による結着硬化層として順次に積層形成し、得られた光造形物Mの前記樹脂注入通路3A〜3Dに合成樹脂液を注入し、この合成樹脂液を硬化させて合成樹脂フレーム2A〜2Dとすることを特徴としている。すなわち、この請求項1の製造方法にて得られる鋳型の型部材1A〜1Dは、型砂Sを用いた光造形物Mからなるが、鋳造時の溶湯圧が作用する部位において、例えば局所的な縊れ部、細径部、薄肉部等があるもの、全体ないし部分的に細長い棒状をなすもの、全体の大きさの割に主型による受け部が小さいもの等であっても、埋入した合成樹脂フレーム2A〜2Dにて耐圧強度が増大しているため、鋳造時の注湯圧による折損や破損が回避される。しかも、この製造方法では、光造形法の特徴を活かし、合成樹脂フレーム2A〜2Dを形成する樹脂注入通路3A〜3Dを光造形時に同時に形成するから、後加工にて光造形物Mに該樹脂注入通路3A〜3Dを形成する困難な作業が省ける上、後加工では穿孔不能な曲がり形状の部位に対しても支障なく該樹脂注入通路3A〜3Dを形成できる。
【0012】
請求項の発明は、上記請求項の鋳型の製造方法において、前記光造形物Mの樹脂注入通路3A〜3Dに熱硬化性合成樹脂液を注入したのち、該光造形物Mに加熱によるポストキュアを施すものとしている。この場合、樹脂注入通路3A〜3Dに注入した熱硬化性合成樹脂がポストキュアの熱によって完全に硬化して光造形物Mと強く一体化するから、型部材1A〜1Dとしての耐圧強度がより向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1〜図5は第一実施例、図6は第二実施例、図7は第三実施例、図8は第四実施例をそれぞれ示す。
【0014】
図1は、本発明の第一実施例に係る製造方法による鋳型の鋳造対象とする鋳造品Aを示す。この鋳造品Aは、タンク部21に対し、2本のL字形の曲折管22,22が対向状に連通接続すると共に、当該タンク部21側に縮径したノズル管23が連通接続しており、各管22,22,23の開口端に配管連結用のフランジ部24を備えている。
【0015】
図2は、上記鋳造品Aの鋳造に用いる鋳型における中子1A(図5,6参照)の光造形用としてコンピュター上で設計された三次元モデルM0 を示す。この三次元モデルM0 は、鋳造品Aのタンク部21に対応する空間構成部11に、曲折管22,22に対応するL字棒状の空間構成部12,12と、ノズル管23に対応する絞り棒状の空間構成部13とが一体化すると共に、空間構成部12,12,13の先端に主型に支承させるための受け部12a、12a,13aが突設されている。しかして、この三次元モデルM0 においては、受け部12a、12a,13aの各端面より空間構成部12,12,13の各々の中心を通って空間構成部11内で連通する樹脂注入通路2Aが設定されている。
【0016】
光造形を行うには、コンピュター上で前記三次元モデルM0 を厚さ数十〜数百μm単位の多数層に平行スライスした時の各断面パターンのデータを作成し、このデータを光造形装置のコントローラーに入力し、樹脂バインダーを含む型砂を造形材料とした粉体造形方式により、自動的に造形すればよい。
【0017】
すなわち、図3(イ)に示すように、箱型の造形枠4内に配置した昇降台5上にべースプレート6を載置し、図示を省略した粉体散布装置及び均しブレードの駆動により、樹脂バインダーを含む極めて細かい型砂Sを前記平行スライスした一層分の厚みでべースプレート6上に載せ、この型砂S層の表面にレーザービームLを最下層の断面パターンに沿って照射して結着硬化層を形成し、次いで昇降台5を前記一層分の厚みだけ下降させ、新たに型砂Sを前記平行スライスした一層分に相当する厚みで載せ、同様にレーザービームLを照射して結着硬化層を形成し、以降同様にして順次一層分ずつ昇降台5を下降させて型砂Sの供給とレーザービームLの照射を繰り返し、最終的に図3(ロ)に示すように前記平行スライスした全ての層を積層一体化し、もって設計した三次元モデルを具象化した光造形物Mとする。
【0018】
この光造形では、型砂S層のレーザービームLが照射されない領域は型砂Sが未硬化でさらさらした状態であるから、造形後に樹脂注入通路3A内にある未硬化の型砂Sも簡単に排出して除去できる。また、図3では光造形物Mを鋳造品Aの曲折管22,22に対応する空間構成部12,12が下になる向きで光造形するようにしているが、この光造形の方向(設計モデルの平行スライスの方向)は任意に設定できる。
【0019】
かくして得られた光造形物Mは、一般的にバーナーで炙って表面硬度を高めた上で加熱炉内で一定時間のポストキュアを施すが、このポストキュアの前に、図4に示すように、注射器型の注入器7によって熱硬化性合成樹脂液を樹脂注入通路2Aに注入し、当該通路2Aの全体に該樹脂液を行き渡らせる。そして、ポストキュアを行うことにより、光造形物Mを構成する型砂が完全に結着硬化すると共に、樹脂注入通路2Aを満たす熱硬化性樹脂成分が熱で反応硬化し、該通路2Aの部分が樹脂フレーム2Aを形成する。
【0020】
鋳造品Aの鋳造に際しては、図6に示すように、主型をなす下型8Aと上型8Bとの間に、上記構成の中子1Aを受け部12a,12a,13aで支承されるように組み込む。そして、これら下型8A及び上型8Bと該中子1Aとの間に構成されるキャビティ9に、アルミやその合金等の金属溶湯を注湯する。なお、9a,9bは鋳造品Aのフランジ部24,24(図1参照)に対応した環状空間である。次に、注湯した金属溶湯の冷却固化後、鋳造品Aと一緒に該中子1Aを取り出し、振動を与えることによって該中子1Aの光造形物Mを砂粒に崩壊させ、その砂粒と樹脂フレーム2Aとを除去する。なお、下型8Aと上型8Bについては、必ずしも鋳造後に壊す必要はないから、その材質及び製作手段に制約はなく、反復使用可能な金型とすることも可能である。
【0021】
しかして、中子1Aの光造形物M自体は形状的に耐圧強度に乏しく、特に鋳造品Aの曲折管22,22に対応した細長い空間構成部12,12、ならびにノズル管23に対応する空間構成部13の縊れた根元部は、側方からの圧力によって折れ易い形である。しかるに、この中子1Aによれば、空間構成部12,12,13が各々の中心を通る樹脂フレーム3Aによって高い耐圧強度を具備しているため、前記鋳造時の注湯圧によって折損することはなく、また鋳造時の金属溶湯の高熱は鋳型の表面部にしか及ばないので、金属の硬化前に樹脂フレーム3Aが熱変形したり熱分解して形崩れを生じる懸念もなく、もって高品位の鋳造品Aを高歩留りで確実に鋳造できる。
【0022】
図7に示す第二実施例の製造方法による中子1Bは、図の仮想線で示す二段に曲折したパイプ状の鋳造品Bの鋳造に用いるものであり、前記第一実施例の中子1Aと同様に型砂を造形材料とする光造形物Mより構成されている。しかして、光造形物Mは、鋳造品Bの管本体部31に対応する略S字棒状の空間構成部14の両端に、該鋳造品Bのフランジ部32を有する開口位置より外側へ突出する形で主型に支承させる受け部14a,14aが一体形成されているが、その全長にわたって中心線に沿う樹脂フレーム2Bが埋入されている。なお、この樹脂フレーム2Bは、前記第一実施例と同様に、予め光造形時に形成していた光造形物Mの樹脂注入通路3Bに熱硬化性樹脂液を注入し、これを硬化させることによって形成されたものである。
【0023】
この中子1Bは、全体に細長い形状である上に二段に曲折しているため、光造形物Mのみであれば全体として耐圧強度が弱いが、その全長にわたって埋入された樹脂フレーム2Bによって耐圧強度が増大していることから、鋳造時の注湯圧による折損が回避される。
【0024】
図8に示す第三実施例の製造方法による型部材1Cは、中子を使用しない鋳型の下型を構成するものであり、型砂を造形材料とする光造形物Mより構成されている。その鋳造品Cは、図の仮想線で示す上型15との間に構成されるキャビティ10から明らかなように、基板部41に先端側を小径とした複数本の筒形突起42が突設されたものである。
【0025】
この型部材1Cの光造形物Mには、型本体部16aの上面側に鋳造品Cの各筒形突起42の内空間を構成する柱状突起15bが一体形成されると共に、型本体部16aから各柱状突起15bにわたって樹脂フレーム2Cが埋入されている。この樹脂フレーム2Cは、型本体部15aの下面位置から立ち上がり、該型本体部15a内で分岐して各筒形突起42の中心を通って頂端に至る形状であり、前記第一及び第二実施例の中子1A,1Bと同様に、光造形物Mの造形時に形成した樹脂注入通路3Cに熱硬化性樹脂液を注入し、これを硬化させることによって形成されたものである。
【0026】
鋳造品Cの鋳造においては、型部材1Cと図示仮想線で示す上型15と合わせて鋳型を構成し、キャビティ空間10にアルミやその合金等の金属溶湯を注湯するが、型部材1Cが光造形物Mのみからなる場合は、細長い各筒形突起42が注湯圧によって折損する懸念がある。しかるに、各筒形突起42は、その中心を通って型本体部15aに至る樹脂フレーム2Cの存在によって耐圧強度が増大しているため、前記注湯圧による折損を生じる恐れはない。
【0027】
図9に示す第四実施例の製造方法による型部材1Dは、主型の一方の下型17Aに中子18が一体化された光造形物Mからなる。その鋳造品Dは、該中子18周囲のキャビティ19から明らかなように、タンク部51の上面に左右に対をなす複数本の曲管52が連通接続され、左右の曲管52,52がフランジ部52a付きの先端を互いに逆方向に向けるように配置したものである。しかして、型部材1Dの内部には、下型17Aの両側面より中子18の左右の曲管内空間構成部18b,18bの中心を通ってタンク内空間構成部18b内で連続した樹脂フレーム2Dが埋入されている。この樹脂フレーム2Dは、前記第一〜第三実施例の場合と同様に、光造形物Mの造形時に形成した樹脂注入通路3Dに熱硬化性樹脂液を注入し、これを硬化させることによって形成されている。
【0028】
鋳造品Dの鋳造においては、型部材1Dと図示仮想線で示す上型17Bと合わせて鋳型を構成し、キャビティ19にアルミやその合金等の金属溶湯を注湯するが、中子18の左右の曲管内空間構成部18b,18bが細長い棒状である上、中子18の大きさの割に下型17Aに対する連続部分の断面積が小さいため、型部材1Dの全体が光造形物Mのみである場合は注湯圧による中子18の折損を生じ易いが、これらの脆弱部分の全体が樹脂フレーム2Dで補強されていることにより、折損の懸念なく確実に高品位の鋳造品Dが得られる。
【0029】
前記の第一〜第四実施例では、図によって理解し易いように比較的に単純な形状の鋳型を例示している。しかるに、本発明は、これらの例示した鋳型に限らず、様々な形状の鋳型に適用可能であり、鋳型を構成する少なくとも1個の型部材が光造形物Mからなり、この光造形物Mが構造的な脆弱部分つまり注湯圧によって折損や破損を生じ易い部分を有する場合に、その脆弱部分の耐圧強度を増大させるように樹脂フレームを埋入した形態とするものである。そして、該樹脂フレームは光造形時に形成した樹脂注入通路に合成樹脂液を注入して硬化させるだけで容易に形成できるから、むしろ鋳型ひいては鋳造品の形態が複雑であればあるほど本発明の利点を活かせることになり、特に型部材の内でも注湯圧の影響を受け易い中子については本発明の適用効果が大きい。
【0030】
なお、光造形物Mの内部に樹脂フレームを形成するための樹脂注入通路については、直線状であれば該光造形物Mに対する後加工でも穿孔可能であるが、光造形法では中空部の大きさ(径)や形を自在に且つ容易に設定でき、本発明では、この利点を活かして予め光造形時に設けるから、わざわざ後加工で困難な穿孔作業を行う必要はない。
【0031】
樹脂フレームについては、前記第一〜第四実施例のように光造形物Mの全体を貫通するように配置した形に限らず、構造(形状)的な脆弱部分のみを補強する形でもよい。また、光造形法では前記のように樹脂注入通路を自在に設定できるから、型部材の形態によっては、脆弱部分毎に互いに独立した複数本の樹脂フレームが埋入される構成としたり、複数の脆弱部分を繋ぐマトリクス状の樹脂フレームを有する構成としたり、更には光造形物Mの薄肉部等に対応して樹脂フレームの一部ないし全体を帯板状にすることも可能である。
【0032】
なお、合成樹脂成分は本質的には高温に晒されると熱分解や熱劣化を生じ易いものであるが、このような型部材に埋入された樹脂フレームにおいては、その周囲の型砂層の熱伝導性が低く、鋳型に注湯した際の高温が型部材の表面部にしか及ばないため、熱分解や熱劣化を生じる懸念はない。従って、本発明の鋳型では、樹脂フレームの合成樹脂成分の熱分解ガスが溶湯中に混入して所謂ガス欠陥を生じるといった問題は全くない。しかして、前記型部材1A,1Bのような中子の場合、樹脂フレーム2A,2Bの両端が当該中子の端面に露呈することになるが、中子の両端は受け部として主型間に挟まれて溶湯には接触しないため、やはり前記熱分解や熱劣化の恐れはない。
【0033】
樹脂フレームを構成する合成樹脂材料については、特に制約はないが、鋳造時の熱変形を防止できる上にポストキュアでの完全硬化を図れるという利点から、エポキシ系、フェノール系、尿素系、メラミン系、ポリウレタン系、不飽和ポリエステル系等の熱硬化性樹脂が推奨される。また、常温において反応硬化する二液型エポキシ樹脂等の常温反応硬化性樹脂も好適に使用できる。なお、樹脂注入通路への合成樹脂液の注入においては、図4にて例示した注射器型の注入器7以外の様々な注入器具や自動注入装置を使用できる。
【0036】
【発明の効果】
請求項に係る鋳型の製造方法によれば、型部材の光造形時に予め樹脂注入通路を設け、得られた光造形物の該樹脂注入通路に合成樹脂液を注入して硬化させることによって樹脂フレームを形成することから、後加工にて光造形物に該樹脂注入通路を形成する困難な作業が省ける上、後加工では穿孔不能な曲がり形状の部位に対しても支障なく該樹脂注入通路を形成でき、もって複雑な形態であっても脆弱部分を樹脂フレームにて確実に補強した光造形物からなる型部材が得られる。
【0037】
請求項の発明によれば、上記の鋳型の製造方法において、前記樹脂注入通路に熱硬化性合成樹脂液を注入した光造形物に加熱によるポストキュアを施すことから、注入した熱硬化性合成樹脂がポストキュアの熱によって完全に硬化して光造形物と強く一体化し、型部材の耐圧強度がより向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る鋳型の鋳造対象とする鋳造品の縦断側面図である。
【図2】同第一実施例の鋳型における中子の光造形用の三次元モデルを示す縦断側面図である。
【図3】同中子の光造形操作を示し、(イ)は造形途上の縦断側面図、(ロ)は造形終了時の縦断側面図である。
【図4】同中子の光造形物に対する合成樹脂液の注入操作を示す縦断側面図である。
【図5】同第一実施例の鋳型における中子を示す縦断側面図である。
【図6】同第一実施例の鋳型の組付け状態を示す縦断側面図である。
【図7】同第二実施例に係る鋳型の中子を示す縦断側面図である。
【図8】同第三実施例に係る鋳型の型部材を示す縦断側面図である。
【図9】同第四実施例に係る鋳型の型部材を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1A,1B 中子(型部材)
1C,1D 型部材
2A〜2D 樹脂フレーム
3A〜3D 樹脂注入通路
7 注入器
8A,17A 下型
8B,15,17B 上型
9,10,19 キャビティ
18 中子
A〜D 鋳造品
M 光造形物
L レーザビーム
S 型砂

Claims (2)

  1. 鋳型を構成する型部材の三次元モデルに樹脂注入通路を設定し、この三次元モデルを多数層に平行スライスした際の各層を、型砂層へのレーザービームの照射による結着硬化層として順次に積層形成し、得られた光造形物の前記樹脂注入通路に合成樹脂液を注入し、この合成樹脂液を硬化させて合成樹脂フレームとすることを特徴とする鋳型の製造方法
  2. 前記光造形物の樹脂注入通路に熱硬化性合成樹脂液を注入したのち、該光造形物に加熱によるポストキュアを施す請求項1記載の鋳型の製造方法
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