JP3540489B2 - 穀粒選別機の除塵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被選別穀粒中から屑粒を選別するなど、被選別穀粒を粒径により選別する穀粒選別機において、選別中に生じる塵埃を吸引風により除去する除塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、脱ぷ後の玄米から屑粒を選別除去する選別装置としては、回転角筒型玄米選別機(ライスグレーダ)がある。この回転角筒型玄米選別機は、表面多孔状の回転選別筒内に玄米を供給しながら表面の多孔から屑粒を排出するものである。
【0003】
また、穀物の乾燥や脱ぷなどの調製前に、被調製穀物中に混在している夾雑物を除去するためのものとしては、パディクリーナ(粗選機)があり、被調製穀物中から夾雑物を予め除去して調製上の障害を除くことも従来から行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、回転角筒型玄米選別機は、表面多孔状の回転選別筒内に玄米を供給しながら表面の多孔から屑粒を排出するものであるから、回転選別筒からは屑粒とともに塵埃が飛散して、周辺の作業環境を悪くすることが問題である。
【0005】
そこで、回転選別筒に被選別穀粒を供給する前に、穀物供給部において被選別穀粒から夾雑物を除去することにより、回転選別筒から放散される塵埃をかなり減少させることは可能であるが、回転選別筒ではその回転に伴う衝撃により被選別穀粒の選別がなされるので、供給前に夾雑物を除去しても、回転選別筒の表面からは依然としてかなりの塵埃が放散することは避けられないことが分かった。
【0006】
本発明は、上述のような実状に鑑み、被選別穀粒を粒径により選別する回転選別筒を備えた穀粒選別機において、被選別穀粒を回転選別筒に供給する前段階の穀粒供給部で夾雑物を吸引風により除去するとともに、そのための吸引風を有効に利用して、回転選別筒を内蔵した選別機本体内に放散される塵埃をも併せて除去することができる穀粒選別機における除塵装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る穀粒選別機の除塵装置は、被選別穀粒を粒径により選別する回転選別筒を内蔵した選別機本体と、選別機本体内の回転選別筒に被選別穀粒を供給する穀粒供給部からなる穀粒選別機において、穀粒供給部は、穀粒に揺動を与えて均等分散状に流下させる揺動均分機構と均等分散される穀粒中の夾雑物を吸引風により排出する吸引排風機を備えており、選別機本体の外装体の上部に穀粒供給部の外装体を、互いの内部空間が連通するように取り付け、選別機本体の外装体の壁面であって穀粒供給部から離れた部位に外気吸入口を開口してなるものである。
【0008】
本発明に係る穀粒選別機の除塵装置は、上記構成において、さらに、穀粒供給部の吸引排風機の排風口を除塵室に接続して集中除塵をする構成とするのが好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】
図面には、本発明の一実施の形態が示されており、図1は穀粒選別機の全体構成を示す縦断側面図、図2は同じく一部を破断して示す正面図、図3は穀粒供給部の断面図である。
【0010】
1は選別機本体であり、その外装体2内には多角形多孔状の回転選別筒3が上下3段にわたり設けられており、かつそれが左右2系統にわたって設けられている。各回転選別筒3は、一方から他方に傾斜状をなしており、回転選別筒3はその表面が多孔状のものであって、上段から下段に順次に孔径を小さくしている。4は穀粒供給部であり、その外装体5の上面には被選別穀粒の投入口6が設けられている。
【0011】
穀粒供給部4は、その外装体5内に、穀粒に揺動を与えて均等分散状に流下させる揺動均分機構7と、均等分散される穀粒中の夾雑物を吸引風により排出する吸引排風機8を備えている。9は揺動均分機構7の振動部である。投入口6から投入された穀粒は、揺動均分機構7から振動部9に流下し、振動部9から選別機本体1の最上段の回転選別筒3に被選別穀粒が供給され、上段から下段の回転選別筒3において粒径による選別がなされ、各回転選別筒3の多孔表面から屑粒が除去される。10は精選穀粒送出樋である。
【0012】
穀粒供給部4における揺動均分機構7は、上下3段にわたる傾斜状の流穀板11,12,13からなり、これら流穀板11,12,13はそれぞれ支点14,15,16を軸心として上下に傾斜角調節自在である。17は遮蔽板であり、吸引排風機8により穀粒が吸引されるのを防止するためのものである。吸引排風機8の排風口18は除塵室(図示せず)に接続して集中除塵をするようにしている。
【0013】
選別機本体1の外装体2の上部には、図1および図2に示すように、穀粒供給部4の外装体5が取り付けられていて、選別機本体1の外装体2の内部空間と穀粒供給部4の外装体5の内部空間が互いに連通しており、選別機本体1の外装体2には、その前面と後面の穀粒供給部4から離れた部位である下部にそれぞれ外気吸入口19,19が設けられている。外気吸入口19,19には開度調節シャッタ(図示せず)を備えて、外気の吸引量を調節できるようにすることが好ましい。
【0014】
図示の実施の形態においては、外気吸引口19,19を下部にだけ設けているが、外気吸引口を各回転選別筒3に対応させて設けることもできる。
【0015】
以上のように構成された穀粒選別機において、穀粒供給部4の投入口6から投入された被選別穀粒は、揺動均分機構7の流穀板11,12,13上を薄層状をなして流下し、さらに振動部9でさらに振動作用を受けて均等な分散状になって、選別機本体1の回転選別筒3に供給される。
【0016】
一方、穀粒供給部4において、均等分散過程の穀粒中の夾雑物は、吸引排風機吸引排風機8による吸引風により吸引され、その排風口18から集中除塵室に排出される。また、吸引排風機8による吸引作用により、選別機本体1の外気吸入口19,19から外気が吸入されるので、その吸引風によって選別機本体1内に回転選別筒3から放散される塵埃が穀粒供給部4に吸引され、吸引排風機8により排出される。
【0017】
外気吸入口19,19に開度調節シャッタを備えたものでは、選別機本体1内の塵埃が最も効果的に吸引除去されるように外気の吸入量を調節することができる。また、外気吸入口を各回転選別筒3に対応させて設けたものでは、各選別筒3の周囲に外気を流通させて、回転選別筒3から塵埃を飛散させることなく吸引排出することができるうえ、塵埃の除去効果を向上させることができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る穀粒選別機における除塵装置によれば、被選別穀粒を粒径により選別する回転選別筒を備えた穀粒選別機において、被選別穀粒を回転選別筒に供給する前段階である穀粒供給部で夾雑物を吸引風により除去するとともに、そのための吸引風を有効に利用して、回転選別筒を内蔵した選別機本体内に放散される塵埃をも併せて除去することができる。
【0019】
本発明において、穀粒供給部の吸引排風機の排風口を除塵室に接続して集中除塵をする構成とすることにより、塵埃を周囲に飛散させず集中的に除塵することができ、作業環境をいっそう良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る穀粒選別機の全体構成を示す縦断側面図である。
【図2】一部を破断して示す全体の正面図である。
【図3】穀粒供給部の断面図である。
【符号の説明】
1 選別機本体
2 外装体
3 回転選別筒
4 穀粒供給部
5 外装体
6 投入口
7 揺動均分機構
8 吸引排風機
9 振動部
10 精選穀粒送出樋
11,12,13 流穀板
14,15,16 支点
17 遮蔽板
18 排風口
19,19 外気吸入口
Claims (2)
- 被選別穀粒を粒径により選別する回転選別筒を内蔵した選別機本体と、選別機本体内の回転選別筒に被選別穀粒を供給する穀粒供給部からなる穀粒選別機において、穀粒供給部は、穀粒に揺動を与えて均等分散状に流下させる揺動均分機構と均等分散される穀粒中の夾雑物を吸引風により排出する吸引排風機を備えており、選別機本体の外装体の上部に穀粒供給部の外装体を、互いの内部空間が連通するように取り付け、選別機本体の外装体の壁面であって穀粒供給部から離れた部位に外気吸入口を開口したことを特徴とする穀粒選別機の除塵装置。
- 穀粒供給部の吸引排風機の排風口を除塵室に接続して集中除塵をする構成としたことを特徴とする請求項1記載の穀粒選別機の除塵装置。
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JP03619696A JP3540489B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 穀粒選別機の除塵装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 1996-02-23 JP JP03619696A patent/JP3540489B2/ja not_active Expired - Fee Related
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