JP3539817B2 - ハンドルユニット - Google Patents

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JP3539817B2
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稲穂 佐々木
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールのパッド体にスイッチ等の電気部品を組み込んで一体化したハンドルユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平6−270816号公報に記載されているように、ステアリングホイールの中央部に取付けられたパッド体にオーディオ用スイッチやエアコン用スイッチ等の各種スイッチの操作ノブを配置したものが知られている。これら操作ノブはパッド体の表側の平坦面に横一列に並べられており、運転者が複数の操作ノブを選択的に押圧することにより、押圧された操作ノブに対応するスイッチのオン・オフ動作が行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術にあっては、複数の操作ノブがパッド体の平坦面に横一列に並べられているため、運転者は目視によって操作ノブを選択しなければならず、特に、走行中に所望の操作ノブを選択するのが難しいという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングホイールの中央部に一体化されたパッド体の上辺側の左右両側に曲面をもって丘状に形成された一対の位置決め用凸部を設け、この凸部の曲面または周囲のうち、少なくともステアリングホイールを臨む上方側に電気部品の操作ノブを複数配置することとした。このように、パッド体の上辺側の左右両側に一対の位置決め用凸部を設けると、運転者は自身の掌を凸部に添えた状態で、所謂ブラインドタッチによって所望の操作ノブを操作することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のハンドルユニットでは、中央部にパッド体を有する円環状のステアリングホイールと、このステアリングホイールの回転中立状態における前記パッド体の上辺側の左右両側に離れて設けられた一対の位置決め用凸部とを備え、前記凸部が曲面をもって丘状に形成されると共に、この凸部の曲面または周囲のうち、少なくとも前記ステアリングホイールを臨む上方側に電気部品の操作ノブが複数配置される構成とした
【0006】
前記凸部はパッド体に一体形成しても良いが、凸部をパッド体と別部材で構成すると、凸部と電気部品をユニット化した状態でパッド体に取付けることができ、組立作業性が向上する。
【0007】
また、上記の構成において、前記凸部の曲面に該凸部に載せた掌の指をガイドする凹溝が形成されていると、凹溝によって操作ノブをブラインドタッチで操作しやすくなり、この場合、凹溝内に操作ノブを配置することが好ましい
【0009】
また、前記電気部品は運転者の手指で操作される操作ノブを有するものであれば何でも良いが、プッシュタイプやシーソタイプのスイッチが好ましく、用途に応じてスイッチに可変抵抗器を追加することも可能である。
【0010】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1において、円環状のステアリングホイール1の中央部にはパッド体2が一体化されており、ステアリングホイール1はパッド体2の裏側で図示せぬステアリングシャフトに固着されている。パッド体2には一対の凸部3が所定間隔を保って配設されており、これら凸部3はステアリングホイール1の回転中立状態におけるパッド体2の上辺側に位置し、パッド体2の中心線に対して左右対称となっている。凸部3は運転者の掌を載せるのに都合良いように滑らかな曲面をもって丘状に形成されており、左右の凸部3の曲面には複数の操作ノブ4が配置されている。これら操作ノブ4はオーディオ用やエアコン用等のプッシュスイッチのキートップをなすもので、凸部3の内部には各操作ノブ4に対応して図示せぬ接点部が配設されている。前記凸部3はパッド体2に一体形成されたものでも良いが、本実施例の場合はパッド体2と別体の合成樹脂で成形されており、該凸部3に操作ノブ4を含むプッシュスイッチの構成部品を組み込んでユニット化した後、このユニット体をパッド体2に取付けてある。
【0011】
このように構成された実施例によれば、運転者は操作ノブ4を見なくても自身の掌を凸部3に載せられるため、この凸部3を位置決め基準として任意の操作ノブ4を確実に押圧操作することができ、したがって、走行中であっても所望の操作ノブ4をブラインドタッチによって押圧操作することができる。また、一対の凸部3がステアリングホイール1の回転中立状態におけるパッド体2の上辺側に離して設けてあるため、運転者はステアリングホイール1から離した掌を直ちに凸部3に載せることができ、操作性を高めることができる。また、操作ノブ4を含むプッシュスイッチの構成部品と凸部3とを予めユニット化した状態でパッド体2に取付けることができため、組立作業性が向上するばかりでなく、メンテナンス時にも有利となる。
【0012】
図2と図3に示される実施例では、凸部3の曲面に段落ち状の凹溝3aを形成し、この凹溝3a内に操作ノブ4を配置してあるため、指を凹溝3aでガイドさせることができ、操作ノブ4をブラインドタッチで操作しやすくなる。また、図2に示される実施例では、操作ノブ4の1つがシーソスイッチまたはレバースイッチと呼ばれるスイッチのつまみ部であり、この操作ノブ4を矢印方向に回転することにより、凸部3に内蔵された図示せぬ接点部の切替え動作が行われる。このスイッチは1つの操作ノブ4によって動作される2つの接点部を有するため、操作ノブ4の全てが2つの接点部を有するシーソスイッチまたはレバースイッチのつまみである場合と、1つの接点部を有するプッシュスイッチのキートップである場合とを比べると、前者の場合の方が接点数が倍増し、多くの機器をコントロールすることができる。さらに、図3に示される実施例では、操作ノブ4の1つが回転式可変抵抗器のつまみ部であり、この操作ノブ4を矢印方向に回転することにより、凸部3に内蔵された図示せぬ抵抗体と摺動子の接触位置を変え、オーディオの音量等のアナログ量が調整される。
【0013】
図4に示される実施例では、操作ノブ4の天面に小突起4aを形成し、この小突起4aによって操作ノブ4をブラインドタッチで操作しやすくしている。小突起4aは全ての操作ノブ4に同じように形成しても良いが、それぞれの操作ノブ4で小突起4aの数や大きさを異ならせておくと、小突起4aに指を触れるだけで操作ノブ4の機能を識別することができる。なお、小突起4aの代わりに孔部や溝部を形成しても同様の効果がある。
【0015】
図5に示される実施例では、各操作ノブ4を凸部3の周囲に配置してあり、凸部3は単に曲面として隆起させてある。この場合も、運転者は自身の掌を凸部3に載せた状態で安定的に固定しながら、自由な指で各操作ノブ4を操作できるため、操作ノブ4を見なくてもブラインドタッチによって押圧操作することができる。また、操作ノブ4を凸部3の周囲に配置したため、操作ノブ4を含む電気部品の配置スペースが拡がるという付加的効果もある。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0017】
ステアリングホイールの中央部に一体化されたパッド体の上辺側の左右両側に曲面をもって丘状に形成された一対の位置決め用凸部を設け、この凸部の曲面または周囲のうち、少なくともステアリングホイールを臨む上方側に電気部品の操作ノブを複数配置することにより、運転者はブラインドタッチによって所望の操作ノブを確実に操作することが可能となり、操作性を向上することができる。
【0018】
また、前記凸部の曲面に該凸部に載せた掌の指をガイドする凹溝を形成したり、該凹溝内に操作ノブを配置すると、凹溝によって操作ノブをブラインドタッチで操作しやすくなり、操作性を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るハンドルユニットの斜視図である。
【図2】凸部と操作ノブの変形例を示す斜視図である。
【図3】凸部と操作ノブの変形例を示す斜視図である。
【図4】凸部と操作ノブの変形例を示す斜視図である。
【図5】ハンドルユニットの変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
2 パッド体
3 凸部
3a 凹溝
4 操作ノブ
4a 小突起

Claims (3)

  1. 中央部にパッド体を有する円環状のステアリングホイールと、このステアリングホイールの回転中立状態における前記パッド体の上辺側の左右両側に離れて設けられた一対の位置決め用凸部とを備え、前記凸部曲面をもって丘状に形成されると共に、この凸部の曲面または周囲のうち、少なくとも前記ステアリングホイールを臨む上方側に電気部品の操作ノブが複数配置されていることを特徴とするハンドルユニット。
  2. 前記凸部の曲面に該凸部に載せた掌の指をガイドする凹溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハンドルユニット。
  3. 前記凸部の前記凹溝内に前記操作ノブが配置されていることを特徴とする請求項2に記載のハンドルユニット。
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