JP3537796B2 - 留め付け補助具、および、該補助具を使用した建築板の留め付け構造と留め付け方法 - Google Patents

留め付け補助具、および、該補助具を使用した建築板の留め付け構造と留め付け方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築板を建物側へ
留め付けるのに用いる留め付け金具とともに用いられる
留め付け補助具、および、該補助具を使用した建築板の
留め付け構造と留め付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の外壁面あるいは内壁面に、化粧な
どの目的で、表面柄模様を付与した窯業系建築板を張り
付けることが行われる。張り付けに際して、表面からビ
スや釘などを打ち付けて建物の下地材に固定すると、建
築板の表面に傷がついて意匠性が損なわれやすいことか
ら、専用の留め付け金具を用いて建物側へ留め付け施工
することが行われる。例えば特開2001−27031
号公報には、そのような場合に用いられる留め付け金具
のいくつかの例と、それを用いた建築板の留め付け構造
が記載されている。
【0003】図7、図8は、従来用いられている留め付
け金具の2つの例を示している。図7の留め付け金具1
0は、基板11と、該基板11の表側にその幅方向に形
成された係止体12と、該基板11の裏側において、そ
の形成された第1の脚体16と第2の脚体17とを備え
ている。係止体12は留め付ける建築板の上下の縁部を
係止する部分であり、水平片13と該水平片32の先端
から斜め上方および下方に延びる係止片14、15とか
らなる。この例において、第1および第2の脚体16、
17は基板11の上下の端部を所要角度で折曲して形成
されており、さらに、第1の脚体16の先端は基板11
と平行な取付板18となっている。そして、該取付板1
8には、留め付け金具10を建物側下地材へ取り付ける
ときのビス用の穴19aが形成されている。また、第1
の脚体16にも釘用の穴19bが形成されている。ま
た、第1および第2の脚体16、17は、基板11を含
む仮想平面P1と第1の脚体16の先端(ここでは、取
付板18)と第2の脚体17の先端とを含む仮想平面P
2とが、距離Hをおいて実質的に平行な面となるよう
に、その傾斜角度が調整されている。
【0004】図8の留め付け金具20は、基板21を含
む仮想平面P1と、第1の脚体26の先端(ここでは、
当接板28)と第2の脚体27の先端とを含む仮想平面
P2とが、やはり距離Hをおいて実質的に平行な面とな
るように、第1と第2の脚体26、27の長さや傾斜角
度が設定されていることは、図7に示した留め付け金具
10と同様である。しかし、建物側下地材へ取り付ける
ときの釘用の穴29bが第1の脚体26に形成されてい
る点、基板21には裏側に向けて深さがほぼ前記距離H
である円錐体状の凹陥部29cが形成されており、その
底面にビス止め用の穴29aが形成されている点、係止
体22の先端に形成される係止片24、25の先端は平
板部30により連接されている点、さらに、基板21に
建築板の横ズレを防止するための押圧体31が形成され
ている点、などで構成が異なっている。
【0005】図9は、図7に示した留め付け金具10を
用いて建築板40A,40Bを建物側に留め付けた構造
を、例として示している。図において、45は建物の構
造躯体に対して組まれた下地材であり、木造下地の場合
もあり、鉄筋下地の場合もある。木造下地の場合には、
胴縁を介在させて釘やビス32により留め付け金具10
が固定される。鉄筋下地に対してもビス32を用いて同
様に固定することができる。なお、図では1つの留め付
け金具のみを示しているが、留め付けようとする建築板
の寸法や個数に応じて、横方向と上下方向に複数個が下
地面側に固定される。
【0006】図示されるように、固定された状態では、
第1の脚体16の先端(すなわち、取付板18)と第2
の脚体17の先端とが下地材45に衝接した状態とな
り、下地材45の固定面と留め付け金具10の基板11
とは隙間(距離)Hをおいて実質的に平行となる。な
お、この隙間Hにより通気性が確保され、留め付けた建
築板の裏面に結露が生じるのが防がれる。固定された留
め付け金具10の係止体12の部分に、裏面を基板11
に接触させた姿勢で、下に位置する建築板40Aの上縁
部に形成された実部41と、上に位置する建築板40B
の下縁部に形成された実部42とが係合する。図示しな
いが、上に位置する建築板40Bの上縁部に形成される
実部に対しても留め付け金具10による留め付けが同様
にして行われ、以下、それが繰り返されて建物の壁面
(下地面)全面へ建築板の留め付けが行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】留め付け金具を用いた
建築板の留め付け施工方法において、前記したように、
下地材に固定された状態で、留め付け金具10の基板1
1と該下地材の固定面とは距離Hを保って平行な状態と
なる。複数枚の建築板を留め付けようとする場合、多数
個の留め付け金具10が下地材側に固定されるが、その
下地材固定面が全体として凹凸(不陸)のない平坦面を
形成する場合には、多数枚の建築板は下地材固定面と距
離Hをおいた平行な状態で留め付けられることとなり、
留め付け後の多数枚の建築板表面で形成される面は、凹
凸のない平坦な面となる。
【0008】しかし、実際の建物の施工において、多数
の下地材を、その表面(固定面)が全体として凹凸のな
い平坦面となるように組んでいくことは容易でなく、往
々にして部分的な凹凸が生じやすい。最も凸の部分(出
っ張った部分)を取り付け基準面にした場合、それに対
して−Xだけ変位した場所に固定された留め付け金具
は、基準面にある下地材固定面に固定された留め付け金
具と比較して、その基板11の位置が−Xだけ後方に変
位してしまう。
【0009】そのために、そのままの状態で複数枚の建
築板を連続して留め付けていくことは容易でなく、例え
留め付けることができたとしても、留め付け後の建築板
の表面に凹凸(不陸)が生じてしまう。それを回避する
ために、実際の施工においては、凹所となる箇所におけ
る下地材固定面と留め付け金具裏面との間に、座金や、
木片や、樹脂板などをスペーサとして挿入して隙間H分
を埋め込み、平坦性を確保している。下地材固定面に凹
所がある箇所毎にこのような手法でもって高さの調整を
行うことは、その変位量(−X)が一定でないこともあ
って、大変手間がかかり、また、留め付け力が不安定と
なる恐れも大である。
【0010】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、留め付け金具を用いた建
築板の留め付け施工において、下地面に凹凸(不陸)が
ある場合であっても、そこに固定する留め付け金具の基
板(建築板支持面)のレベルを基準位置にある留め付け
金具の基板と同じレベルに容易にかつ安定した状態で調
節できるようにすることにある。より具体的には、本発
明は、そのための留め付け補助具を提供すること、およ
び、該補助具を使用した建築板の留め付け構造と留め付
け方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明による留め付け補助具は、基板と、該基板の表
側に形成された係止体と、該基板の裏側に形成された第
1と第2の脚体とを少なくとも備えた建築板用の留め付
け金具とともに用いる留め付け補助具であって、該留め
付け補助具は、前記留め付け金具と建物側の下地材との
間に挿入して用いられるものであり、該下地材に接触す
る平板部分と、前記留め付け金具に形成された第1と第
2の脚体の先端が同時に摺接できる第1と第2の傾斜面
とを少なくとも備え、該第1と第2の傾斜面は同じ方向
にかつ同じ角度で前記平板部分から立ち上がっているこ
とを特徴とする。
【0012】また、本発明は、留め付け金具の係止部を
建築板の実部に係合した状態で、該留め付け金具を建物
側の下地材に固定していくようにした建築板の留め付け
構造であって、留め付け金具と建物側との間に上記した
留め付け補助具が挿入されている留め付け箇所が存在し
ており、その場所では、該留め付け補助具と留め付け金
具との上下方向の相対位置を調節して、留め付け金具の
脚体と建物側下材との間に形成される隙間を該留め付け
補助具により補完するようにされていることを特徴とす
る建築板の留め付け構造を開示する。
【0013】さらに、本発明は、留め付け金具の係止部
を建築板の実部に係合した状態で、該留め付け金具を建
物側に固定していく建築板の留め付け方法において、留
め付け金具と建物側との間に隙間が存在している箇所に
は、上記した留め付け補助具を留め付け金具と建物側と
の間に挿入して仮固定し、該留め付け補助具と留め付け
金具との上下方向の相対位置を調節して、留め付け金具
と建物側との間に形成される隙間を該留め付け補助具に
より補完した後、留め付け金具と留め付け補助具とを建
物側へ本固定する工程、を少なくとも一部に含むことを
特徴とする建築板の留め付け方法をも開示する。
【0014】本発明によれば、建築板の留め付けに際し
て、下地材の最も凸の部分(出っ張った部分)には、下
側に配した建築板の上縁実部に係合させた状態で、留め
付け金具のみが、通常の手法により建物側下地材に固定
される。下地材のこの固定面位置を基準位置とした場
合、すべての下地材固定面が前記基準位のレベルに位置
するように下地材が組まれている場合には、格別の問題
は生じない。しかし、前記したように、下地材には基準
面よりも−Xだけ後退している場所が存在する。そのよ
うな場合に、留め付け金具と建物側下地材との間に、上
記した留め付け補助具が挿入される。
【0015】留め付け補助具は、留め付け金具の第1と
第2の2本の脚体の先端が同時に摺接する第1と第2の
2つの傾斜面を有しており、該傾斜面は同じ方向にかつ
同じ角度で留め付け補助具の平板部分から立ち上がって
いる。従って、留め付け金具と留め付け補助具とを組み
付けた状態で、両者を上下方向に相対移動させると、留
め付け金具の2本の脚体が、留め付け補助具の2本の傾
斜面に沿って上下方向へ移動することとなり、その結
果、留め付け金具の基板と留め付け補助具の平板部分と
は、互いの平行度を維持したまま、両者間の間隔が調整
される。
【0016】実際の建築板留め付け作業においては、留
め付け金具の背面側に留め付け補助具を重ね合わせた状
態で、下側に配した建築板の上縁実部に留め付け金具を
係合させ、留め付け補助具を下地材との間で上方より下
方に向けて押し込む。留め付け金具の2本の脚体の先端
は留め付け補助具の2本の傾斜面に衝接しており、留め
付け補助具の下方への移動により、留め付け金具の2本
の脚体と留め付け補助具の平板部分とは間隔が広がる方
向に相対移動する。その移動により、下地材固定面側に
存在する凹部に起因して形成される下地材固定面と留め
付け金具との間の隙間は、留め付け補助具の傾斜面部分
により補完された状態で消失する。この状態で、留め付
け補助具を釘またはビスにより下地材固定面に仮固定し
た後、留め付け金具を留め付け補助具を介して下地材に
釘やビスで固定する。この作業により、当該留め付け金
具の基板のレベルは基準面に固定された留め付け金具の
基準面と同じレベルとなり、建築板に変位は生じない。
それにより、留め付け後の建築板により形成される外壁
施工外観は凹凸のない良好なものとなり、また、その留
め付け状態も安定する。
【0017】本発明による留め付け補助具を利用した建
築板の留め付け構造と留め付け方法においては、前記し
たように、留め付け金具と留め付け補助具とは、留め付
け補助具の下方への移動により、両者の間隔が広がる方
向に相対移動する。その結果、留め付け金具の基板と留
め付け補助具との間に隙間が形成され、留め付け金具を
留め付け補助具を介して下地材に釘やビスで固定すると
きに、留め付け金具の基板に変形が生じることが起こり
うる。
【0018】そのために、本発明の他の態様において
は、留め付け金具として、基板に裏側に向けた円錐体状
の凹陥部を形成し、その底面にビス留め孔を形成した形
態のものを用い、一方、留め付け補助具には、その平板
部分に、前記留め付け金具に設けた円錐体状の凹陥部の
周壁面に摺接することができる状態で、支持部を突設し
たものを用いるようにする。この態様では、留め付け金
具の基板は、その裏面に形成された円錐体状の凹陥部の
周壁面が、留め付け補助具に形成した支持部によりバッ
クアップされるようになり、留め付け金具を下地材へ固
定するときに、その基板に変形が生じるのを確実に阻止
することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
よる留め付け補助具、および、該補助具を使用した建築
板の留め付け構造と留め付け方法の好ましい実施の形態
を説明する。なお、以下の例では、留め付け金具とし
て、先に図8に基づき説明した留め付け金具20を用い
ているが、留め付け金具の形態はこれに限ることなく、
基板の表側に形成された係止体と、裏側に形成された第
1と第2の脚体とを少なくとも有する形態のもの(例え
ば、図7に示すもの)であれば、任意に用いることがで
きる。
【0020】図1は、本発明による留め付け補助具50
の1つの形態を、共に用いる留め付け金具20と共に示
している。留め付け補助具50は、この例では、鋼板の
折り曲げ加工で作られており、建築板の留め付け時に建
物側の下地面に当接する第1の平板部分51と、前記留
め付け金具20に形成された第1の脚体26と第2の脚
体27の先端(この例では、第1の脚体26に連接する
当接板28の先端28aと、第2の脚体27の先端27
a)とが同時に摺接する第1の傾斜面52と第2の傾斜
面53とを有している。図示のように、第1の傾斜面5
2と、第2の傾斜面53とは、第1の平板部分51に対
して、同じ方向にかつ同じ角度とされている。
【0021】この例において、第1の平板部分51の上
端側は前方斜め上方に折り曲げられ、そこに前記第1の
傾斜面52を形成している。第1の傾斜面52の上端側
は第1の垂直面54とされ、そこに釘またはビス用の穴
55を形成している。第1の垂直面54の先端は後方水
平方向に折り曲げられ、第1の平板部分51のレベルに
達する脚56とされている。第1の平板部分51の下端
側は前方斜め下方に折り曲げられて第3の傾斜面57と
なり、その先端は前記第1の垂直面54と同じレベルで
第2の垂直面58とされている。そして、第2の垂直面
58の下方端側が、第1の傾斜面52と同じ傾斜角度と
なるようにして斜め下方に折り曲げられ、そこに前記第
2の傾斜面53を形成している。第2の傾斜面53は第
1の平板部分51のレベルにおいて下方垂直方向に折り
曲げられて第2の平板部分61を形成し、該第2の平板
部分61の先端は前方水平方向に向けて折り曲げられ、
第1の垂直面54および第2の垂直面58のレベル近傍
に達する脚59とされている。
【0022】第1の平板部分51の巾方向の中央部に
は、建物下地側への取り付け時に用いる釘またはビス用
の長孔64が上下方向に形成されている。該長孔64
は、第1の長孔部分62と、その上端に連続する第2の
長孔部分63とからなる。第1の長孔部分62は、留め
付け金具20の基板21に裏側に向けて形成した深さが
ほぼ前記距離Hである円錐体状の凹陥部29cの底面に
設けたビス止め用の穴29aの径とほぼ同じ孔幅であ
り、第2の長孔部分63の孔幅は第1の長孔部分62の
孔幅よりも幾分狭くされており、留め付け金具20の第
1の脚体26に形成した釘用の穴29bとほぼ同じであ
る。第1の平板部分51の横幅は共に用いる留め付け金
具20の横幅とほぼ同じであり、その両側縁には、使用
時に留め付け金具20との間で幅方向の位置ズレを起こ
さないように、上下方向に延びるガイド板65、65が
形成されている。
【0023】次に、上記した留め付け補助具50の使用
方法を、図2、図3をも参照して説明する。留め付け金
具20を用いて建築板40を建物下地面に取り付けてい
く基本的態様は、先に図9に基づいて説明したものと同
様であり、詳細な説明はここでは省略する。今、建物の
下地材45aの表面で形成される留め付け金具20の取
り付け基準面の位置がL1であると仮定し、留め付け金
具20を取り付けるべき場所での下地材45aの表面
(固定面)位置が、該基準面位置L1から−hだけ後退
した位置L2にあると仮定する(図2a参照)。
【0024】この場合、基準面L1に固定された留め付
け金具20を利用して留め付けられている下側に配され
る建築板40Aの上縁部に、同じ留め付け金具20を係
止した場合、留め付け金具20の上下2本の脚体26、
27の先端(この例では、第1の脚体26に連接する当
接板28の先端28aと、第2の脚体27の先端27
a)と下地材45aの表面との間に隙間hが生じる。そ
こで、このような箇所では、留め付け金具20と留め付
け補助具50を組み合わせて使用することにより、その
隙間hを埋め合わせる。
【0025】最初に、留め付け補助具50の両側に形成
したガイド板65、65の間に入り込むようにして、留
め付け金具20と留め付け補助具50を組み合わせた状
態とし、その状態で、図2aに示すように、留め付け金
具20の係止体22部分を下側に配される建築板40A
の上縁実部41に係合する。
【0026】次に、留め付け補助具50を下方に向けて
押し下げる。第1の傾斜面52と第2の傾斜面53と
が、留め付け金具20の第1の脚体26に連接する当接
板28の先端28aと第2の脚体27の先端27aとに
それぞれ衝接していることにより、下降とともに留め付
け補助具50は平行を保った状態で下地材45a側に向
けて次第に移動していき、第1の平板部分51が下地材
45aの表面に当接した位置で停止する。すなわち、留
め付け金具20の脚体と建物側(下地材45a)との間
に形成される隙間hが、留め付け補助具50の第1の傾
斜面52部分と第2の傾斜面53部分により補完された
状態で位置決めされる。なお、この例では、脚56の先
端および第2の平板部分61も同時に下地材45aの表
面に当接するので、より安定した位置決めが行われる。
その状態で、留め付け補助具50の第1の垂直面54に
形成した穴55にビス320を取り付けることにより、
留め付け補助具50を下地材45aに仮固定する。
【0027】最後に、留め付け金具20の基板21に形
成したビス用の穴29aと、留め付け補助具50の第1
の平板部分51に形成した長孔64の第1の長孔部分6
2とを通過するようにして固定用ビス32を挿通し、留
め付け補助具50と共に留め付け金具20を下地材45
aに固定する。この状態が図2bに示される。
【0028】図2bに示す状態では、留め付け金具20
の基板21は、基準面L1に固定された他の留め付け金
具の基板の位置と同じレベルにおいて、下地材45aに
固定されていることとなり、図3に示すように、上位の
建築板40Bの下縁部に形成された実部42を留め付け
金具20の係止部22に係合させることにより、平坦面
を維持した状態での建築板の留め付けが可能となる。な
お、図示しないが、固定用ビス32の代わりに釘を使用
し、留め付け金具20の第1の脚体26に形成した釘用
の穴29bと、留め付け補助具50の第2の長孔部分6
3とを挿通するようにして、釘を斜め下方に打ち込んで
固定してもよい。
【0029】ところで、図1あるいは図8に示した留め
付け金具20を用いて建築板の留め付けを行う場合、前
記した基準面L1に固定された留め付け金具の場合に
は、その第1の脚体26に連接する当接板28の裏面、
基板21の裏面に形成した深さがほぼ前記距離Hである
円錐体状の凹陥部29cの底面、および第2の脚体27
の先端27aとが下地材45aの表面に密着した状態で
建物躯体側に固定されるので、留め付け金具に変形が生
じることはない。しかし、留め付け補助具50を用いる
場合には、図3に示すように、どうしても、前記円錐体
状の凹陥部29cの底面と留め付け補助具50の第1の
平板部分51との間に隙間が生じる。そのために、固定
用ビス32で本締めしたときに、締め付け過剰な場合に
は、留め付け金具20、特にその基板21に変形が生じ
る恐れがある。
【0030】図4〜図6には、そのための対策を施した
留め付け補助具50Aと、それを用いた建築板の留め付
け方法と構造とを示している。なお、図4〜図6は、図
1〜図3にそれぞれ相当しており、留め付け金具20は
同じものを用いている。従って、留め付け金具20およ
び留め付け補助具50Aの双方について、同じ機能を奏
する部材には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0031】留め付け補助具50Aは、第1の平板部分
51における長孔64Aおよびその近傍の形状におい
て、前記した留め付け金具20とその構成が実質的に相
違している。すなわち、長孔64Aの横幅Wは全長にわ
たりほぼ同じであり、留め付け金具20の基板21に形
成した円錐体状の凹陥部29cの底面に形成したビス用
の穴29aの直径よりは大きく、該円錐体状の凹陥部2
9cの底面29dの直径と等しいかそれよりもわずかに
狭い幅とされている。さらに、長孔64Aの両側辺に
は、対向する位置に三角錐状の膨出部64B,64Bが
支持部として形成されている。
【0032】図5も参照すればわかるように、該膨出部
64Bは、留め付け金具20が留め付け補助具50Aの
第1の平板部分51に最も近接した位置にあるときに
は、前記円錐体状の凹陥部29cの円錐面29eに接す
ることなく、留め付け補助具50Aが下降していくとき
に、左右の膨出部64B,64Bの傾斜する側辺が凹陥
部29cの円錐面29eの周壁面に常時摺接するように
なっている。そして、図示されないが、留め付け金具2
0が最も留め付け補助具50Aから隔離した位置では、
膨出部64B,64Bの先端が円錐体状の凹陥部29c
の底面29dに乗るようにされている。
【0033】従って、この態様の留め付け補助具50A
を用いる場合には、留め付け金具20の基板21の裏面
に形成した円錐体状の凹陥部29cの円錐面(周壁面)
29eが、留め付け補助具Aに形成した支持部として機
能する膨出部64B,64Bにより常時背面からバック
アップされるようになり、留め付け金具20を下地材4
5aへ固定するときに、その基板21に変形が生じるの
を確実に阻止することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、下地面に凹凸(不陸)
が存在していても、その凹凸量に応じた隙間の調整を容
易にかつ確実行うことができ、結果として、留め付け後
の建築板により形成される外壁施工外観を良好なものと
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による留め付け補助具の1つの形態を、
共に用いる留め付け金具と共に示す斜視図。
【図2】図1に示す留め付け補助具を用いた建築板の留
め付け方法と構造とを説明するのに供される断面図。
【図3】図1に示す留め付け補助具を用いた建築板の留
め付け構造を示す断面図。
【図4】本発明による留め付け補助具の他の形態を、共
に用いる留め付け金具と共に示す斜視図。
【図5】図4に示す留め付け補助具を用いた建築板の留
め付け方法と構造とを説明するのに供される断面図。
【図6】図4に示す留め付け補助具を用いた建築板の留
め付け構造を示す断面図。
【図7】留め付け金具の一態様を示す斜視図。
【図8】留め付け金具の他の態様を示す斜視図。
【図9】図7に示す留め付け金具を用いた建築板の留め
付け構造を示す断面図。
【符号の説明】
10、20…留め付け金具、21…基板、22…係止
部、26…第1の脚体、27…第2の脚体、28…第1
の脚体に形成した当接板、40…建築板、45、45a
…下地材、50、50A…留め付け補助具、51…第1
の平板部分、52…第1の傾斜面、53…第2の傾斜
面、55…釘またはビス用の穴、64,64A…釘また
はビス用の長孔、64B…膨出部、h…下地面の凹凸
(不陸)に起因して形成される隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板の表側に形成された係止
    体と、該基板の裏側に形成された第1と第2の脚体とを
    少なくとも備えた建築板用の留め付け金具とともに用い
    る留め付け補助具であって、 該留め付け補助具は、前記留め付け金具と建物側の下地
    材との間に挿入して用いられるものであり、該下地材に
    接触する平板部分と、前記留め付け金具に形成された第
    1と第2の脚体の先端が同時に摺接できる第1と第2の
    傾斜面とを少なくとも備え、該第1と第2の傾斜面は同
    じ方向にかつ同じ角度で前記平板部分から立ち上がって
    いることを特徴とする留め付け補助具。
  2. 【請求項2】 基板と、該基板の表側に形成された係止
    体と、該基板の裏側に形成された第1と第2の脚体と、
    該基板に設けられる裏側に向けた円錐体状の凹陥部の底
    面に形成されたビス留め孔とを少なくとも備えた建築板
    用の留め付け金具とともに用いる留め付け補助具であっ
    て、 該留め付け補助具は、前記留め付け金具と建物側の下地
    材との間に挿入して用いられるものであり、該下地材に
    接触する平板部分と、前記留め付け金具に形成された第
    1と第2の脚体の先端が同時に摺接できる第1と第2の
    傾斜面とを少なくとも備え、該第1と第2の傾斜面は同
    じ方向にかつ同じ角度で前記平板部分から立ち上がって
    おり、さらに、前記平板部分には、前記留め付け金具に
    設けられる円錐体状の凹陥部の周壁面に摺接することが
    できる状態で、支持部が突設されていることを特徴とす
    る留め付け補助具。
  3. 【請求項3】 前記留め付け補助具は、上位に位置する
    傾斜面上方に連接する部分に、建物側へ釘またはビスで
    固定するための穴が形成されており、さらに、前記平板
    部分には、留め付け金具と建物側の下地材との間に挿入
    された状態において、当該留め付け金具を下地材に固定
    するための釘またはビスが貫通する穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の留め付け補助
    具。
  4. 【請求項4】 前記平板部分の両側縁に、前記留め付け
    金具のためのガイド板を上下方向に備えていることを特
    徴とする請求項1または2記載の留め付け補助具。
  5. 【請求項5】 留め付け金具の係止部を建築板の実部に
    係合した状態で、該留め付け金具を建物側の下地材に固
    定していくようにした建築板の留め付け構造であって、
    留め付け金具と建物側との間に請求項1または2記載の
    留め付け補助具が挿入されている留め付け箇所が存在し
    ており、その場所では、該留め付け補助具と留め付け金
    具との上下方向の相対位置を調節して、留め付け金具の
    脚体と建物側下材との間に形成される隙間を該留め付け
    補助具により補完するようにされていることを特徴とす
    る建築板の留め付け構造。
  6. 【請求項6】 留め付け金具の係止部を建築板の実部に
    係合した状態で、該留め付け金具を建物側に固定してい
    く建築板の留め付け方法において、留め付け金具と建物
    側との間に隙間が存在している箇所には、請求項1また
    は2記載の留め付け補助具を留め付け金具と建物側との
    間に挿入して仮固定し、該留め付け補助具と留め付け金
    具との上下方向の相対位置を調節して、留め付け金具と
    建物側との間に形成される隙間を該留め付け補助具によ
    り補完した後、留め付け金具と留め付け補助具とを建物
    側へ本固定する工程、を少なくとも一部に含むことを特
    徴とする建築板の留め付け方法。
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