JP3537553B2 - ダスト荷電湿式脱硫装置 - Google Patents

ダスト荷電湿式脱硫装置

Info

Publication number
JP3537553B2
JP3537553B2 JP21709695A JP21709695A JP3537553B2 JP 3537553 B2 JP3537553 B2 JP 3537553B2 JP 21709695 A JP21709695 A JP 21709695A JP 21709695 A JP21709695 A JP 21709695A JP 3537553 B2 JP3537553 B2 JP 3537553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
mist
dust
wet desulfurization
collecting plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21709695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0957054A (ja
Inventor
丈由 横須賀
武勇 小室
紀夫 嵐
憲昭 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP21709695A priority Critical patent/JP3537553B2/ja
Publication of JPH0957054A publication Critical patent/JPH0957054A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3537553B2 publication Critical patent/JP3537553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミストエリミネー
タを含む湿式脱硫装置において、ボイラーや加熱炉等か
ら排出される煤塵を電気的に、詳しくはコロナ放電を用
いて除去する集塵方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭焚ボイラーや加熱炉等からの排ガス
中には、煤塵(ダスト)が多量に含まれており大気放出
前に各種脱塵装置により除去されている。その有力な脱
塵装置として、コロナ放電を利用した電気集塵機が挙げ
られる。この装置は、ガス流路中に放電電極と集塵電極
を有し、放電電極に負極性直流高電圧を荷電し、集塵電
極を接地することにより両電極間にコロナ放電を発生さ
せ、両電極間を通過する排ガス中の煤塵粒子に荷電を与
え、クーロン力により煤塵を排ガス中より分離するもの
であり、煤塵の除去には極めて効果的である。
【0003】上記電気集塵機は集塵電極に付着した煤塵
を除去する仕方で乾式と湿式に分けられる。乾式電気集
塵機は集塵電極表面に付着した煤塵粒子(ダスト)を集
塵電極を槌打することで下部ホッパーにふるい落してい
る。一方、集塵電極表面を多量の流水で洗浄し、集塵電
極に付着した煤塵粒子を洗い流すものが湿式電気集塵機
である。
【0004】近年、大気環境保全の立場から排出ダスト
量の規制が強化される傾向がある。また、現状の湿式電
気集塵機では捕集しきれないサブミクロン粒子(粒径
0.1〜1.0μm)のために、排ガスが大気放出され
た後、光撹乱を起こし可視化される可視煙が発生するこ
とが問題になっている。このため、排煙の脱塵能力の向
上が必要となった。しかし、脱塵装置の性能向上には限
界があり、排ガス処理システム全体としての脱塵効率の
向上が考えられている。例えば、脱塵効率向上システム
として、乾式電気集塵機をガス流れ上流側に設置し、先
ずダストを除去した後、脱硫装置を通過してガス温度が
低下した時点で、湿式電気集塵機やバグフィルターを設
置して二度目のダスト除去を行って、大気放出ダスト量
を減少させる方法が一般に考えられている。
【0005】図7に示す従来の石炭焚きボイラ排ガスの
浄化処理フローに示すように、ボイラ1より排気された
煤塵を含む排ガスは、まず乾式電気集塵機2を通過し、
ある程度の煤塵が除去された後、熱交換器3で吸熱さ
れ、次いで湿式脱硫装置4に導かれる。この脱硫装置4
の入口ガス温度は130℃程度であるが、脱硫装置吸収
塔内のスプレイ液滴と接触することにより、脱硫装置出
口ガス温度は55℃まで低下する。このため脱硫装置4
の出口の排ガスには、温度55℃の飽和水蒸気が含まれ
ることになる。湿式脱硫装置吸収塔内では排ガスに脱硫
吸収液を向流にスプレイすることにより亜硫酸ガスを吸
収液に吸収除去させる。次いで排ガスは脱硫装置後流に
配置された湿式電気集塵機6に送られ、排ガス中のダス
トはさらに除去され、処理排ガスは、熱交換器3で10
0℃に再加熱され、蒸気による白煙を防止した後、煙突
7から排気される。
【0006】このような乾式電気集塵機2をガス流れ上
流側に設置し、脱硫装置4の後流に湿式電気集塵機6を
設置する方法は、特公平06一38926号などに見る
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、湿式脱硫装
置の吸収塔内部では排ガスと吸収液を向流に接触させ
て、排ガス中の硫黄酸化物(SO2)を除去している。
その際、細かな吸収液液滴(吸収液ミスト)がガス流に
同伴されるため、この吸収液ミストを湿式脱硫装置吸収
塔排ガス出口近傍においてミストエリミネータを設置し
て除去しているのが一般である。通常排ガスは脱硫装置
吸収塔下部の入口から供給し、脱硫装置吸収塔上部の出
口から排出されるため、ミストエリミネータは吸収塔上
部近傍に設置される。湿式電気集塵機を設置する場合も
ミスト捕集のためミストエリミネータを設置する必要が
あるので、わざわざダクトをこのミストエリミネータ処
理排ガス出口から地面に設置してある湿式電気集塵機ま
で配管する必要があった。
【0008】このため、既設の排ガス処理プラントに対
して湿式電気集塵機を追設しようとする場合、新たに複
雑なダクト配管を設置する必要がある。また、湿式電気
集塵機本体の設置は、その重量から考えて地面に設置す
る必要があり、既設プラントの地面スペースの不足によ
り設置不可能の場合がある。
【0009】従って、既設プラントの限られたスペース
を利用し、比較的低コストで高効率の脱塵を行える排煙
脱塵システムの開発が望まれている。
【0010】本発明の課題は、湿式脱硫装置の吸収塔排
ガス出口のミストエリミネータが配置されている排ガス
ダクト部分を有効に利用することによって、効率的に排
ガス中の煤塵を除去し、かつ可視煙の発生を防止するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、処理排ガス出口の
排ガスダクトの終端部にミストエリミネータを有する湿
式脱硫吸収塔において、該湿式脱硫吸収塔排ガス出口の
排ガスダクト内のミストエリミネータ上流側に放電電極
と接地電極とを含む荷電域を具備し、かつ、ミストエリ
ミネータ内に設けられるミスト捕集板と排ガスダクトと
の接合部位を電気的に絶縁し、該ミスト捕集板と該荷電
域接地電極とを導体で結合したダスト荷電湿式脱硫装
置、または、処理排ガス出口の排ガスダクトの終端部に
ミストエリミネータを有する湿式脱硫吸収塔において、
該湿式脱硫吸収塔排ガス出口の排ガスダクト内のミスト
エリミネータ上流側に放電電極と接地電極とを含む荷電
域を具備し、かつ、ミストエリミネータ内に設けられる
並立する多数のミスト捕集板のひとつおきに正の電荷を
印加し、該ミスト捕集板に挟まれる、あるいは前記ミス
ト捕集板に隣接するミスト捕集板に負の電荷を印加する
ダスト荷電湿式脱硫装置である。
【0012】上記ダスト荷電湿式脱硫装置において、放
電電極と接地電極とを含む荷電域での排ガスダクトの断
面積よりミスト捕集板が設けられるミストエリミネータ
部分の排ガスダクトの断面積を広げることにより、該荷
電域での排ガス流速よりも該ミストエリミネータ部での
排ガス流速を減少させた構成、また、接地電極間の導体
として、あるいは接地電極と同符号の接合導体に排ガス
ダクトを含む構成物導電部を利用する構成とすることも
できる。
【0013】本発明は、燃焼排ガス煙道の上流に乾式電
気集塵機を、下流に脱硫プラントを有し、この脱硫プラ
ント排ガス出口近傍に設置されたミストエリミネータに
電気集塵機の機能を付加することを特徴とするものであ
る。
【0014】脱硫吸収塔処理排ガス出口の排ガスダクト
内におけるミストエリミネータ上流側に放電電極と接地
電極より構成される荷電域を設ける。例えば、脱硫吸収
塔処理排ガス出口から水平方向に延びる排ガスダクト内
にミストや煤塵の滞留や堆積を防ぐために放電電極ワイ
ヤと接地電極板を垂直方向に延びるように配置し、各々
ケーシングとなるダクトとは、碍子で結合することで電
気的に絶縁する。
【0015】この荷電域とミストエリミネータとの間に
間隙を設け、この間隙にミスト捕集板洗浄スプレイを設
置することが好ましい。この洗浄スプレイの供給液は、
湿式脱硫吸収液の補給水を用いる。補給水が少量である
ため連立するミスト捕集板の前面部全域に供給するため
に噴霧スプレイ域を順次変更して補給水供給を行なう。
【0016】ミストエリミネータのミスト捕集板は上方
から見て波形形状の金属板で作製し、数十cm間隔で連
立させる。このミスト捕集板とケーシングダクトとは、
碍子で結合することで電気的に絶縁し、各々のミスト捕
集板は、前出の接地電極板と導体により結合する。又
は、ミスト捕集板は接地電極板と導体により結合させず
に、連立するミスト捕集板に正と負の電荷を交互に印加
する。
【0017】ミスト捕集板に捕集された煤塵及びミスト
を捕集板下流側に設けられた洗浄液溜めに送り、洗浄液
溜めの洗浄液の一部はミスト捕集板洗浄スプレイに送水
する。また、定期的にこの洗浄液の一部又は全量を湿式
脱硫吸収塔に補給水として送水する。
【0018】本発明によれば、ミスト捕集板表面に湿式
脱硫吸収液ミストが衝突し、ミスト自身の水分により、
ミスト捕集板表面は常に濡れた状態になって板上を上方
から下方へと流れることになる。このため荷電域で荷電
された煤塵がミスト捕集板に慣性衝突あるいはクーロン
力により捕集されてもミスト捕集板上に堆積したり、再
飛散することを防ぐことが可能になる。また、少量では
あるが比較的不純物の少ない洗浄液や工水をミスト捕集
板のガス流れ上流部に吹き付けているので、ミスト中の
アルカリ分が滞留付着し、スラグが発生するのを防止で
きる。
【0019】これらの捕集ミストと捕集煤塵は洗浄液溜
めに送られた後、湿式脱硫吸収塔に補給水として送ら
れ、煤塵は脱硫装置の廃液と同時に処理されるので、独
自の固定処理を行なう必要が無い。
【0020】また、荷電域とミスト捕集板との間に間隙
を設けることにより、荷電域を通過して荷電された飛行
煤塵が同じく飛行している荷電されなかった吸収液ミス
トや洗浄液ミストに付着するための時間を与えることに
なり、煤塵粒子単独よりも径が大きなミストと煤塵の結
合粒子を形成する。連立するミスト捕集板間をこれら結
合粒子が飛行することになるが、径が大きく、重いため
にガス流への同伴が抑えられ、主に慣性衝突によりミス
ト捕集板表面に効率良く付着回収されることになる。
【0021】また、これらミストと結合しなかった荷電
煤塵もクーロン力によりミスト捕集板に付着除去され
る。このクーロン力を強めるために連立するミスト捕集
板に正と負の電荷を交互に印加する方法が有効であり、
こうすることによってミスト捕集板間には負から正方向
への電場が形成され、負に荷電した煤塵が正極のミスト
捕集板に押しつけられるように確実に捕集される。
【0022】その他の作用として、湿式脱硫吸収塔から
の飛散ミストが荷電域で電荷が付与されることにより、
クーロン力によりミスト捕集板により付着しやすくなる
ため、従来のミスト捕集域よりコンパクト化することが
可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面と共に説明
する。 実施例1 図4に本発明に適応した石炭焚ボイラプラントの排煙処
理装置の系統図を示す。ボイラ1より排気された煤塵を
含む排ガスは、まず乾式電気集塵機2を通過し、ある程
度の煤塵が除去された後、熱交換器3で吸熱され、次い
で湿式脱硫装置4に導かれる。この脱硫装置4の入口ガ
ス温度は130℃程度であるが、脱硫装置吸収塔内のス
プレイ液滴と接触することにより、脱硫装置出口ガス温
度は55℃まで低下する。このため脱硫装置4の出口の
排ガスには、温度55℃の飽和水蒸気が含まれることに
なる。湿式脱硫装置の吸収塔内では排ガスに対して脱硫
吸収液を向流にスプレイすることにより亜硫酸ガスを吸
収液に吸収除去しているが、スプレイされた脱硫吸収液
の径の小さいもの(吸収液ミスト)は排ガス流に同伴さ
れる。排ガス流に同伴される吸収液ミストの径は数μm
〜数千μmであり、ダストの径(0.1〜10μm)よ
り大きい。
【0024】このミストとダストを含む排ガスは、吸収
塔出口直後のダクト内に設けられたミストエリミネータ
8の放電電極ワイヤ15と接地電極板19からなる荷電
域で効果的に荷電され、ミストエリミネータ8のミスト
捕集板22に慣性衝突により付着除去される。ダストを
除去された処理排ガスは、熱交換器3で100℃に再加
熱され、蒸気による白煙を防止した後、煙突7から排気
される。
【0025】図3には図1のミストエリミネータ8部分
の上方からの断面視図を示し、図1及び図2にミストエ
リミネータ8を有する湿式脱硫吸収装置4に吸収塔排ガ
ス出口27からミストエリミネータ8の間に放電電極ワ
イヤ15と接地電極板19とからなる荷電域を設置した
装置の詳細図を示す。
【0026】湿式脱硫吸収装置4の排ガス出口27から
下流域に金属板で出来た複数枚の接地電極板19が互い
に平行にガス流れに対して垂直方向に等間隔で配列され
るように、ケーシングダクト28に支持碍子21を介し
て支持されている。なお、接地電極板19の配列の仕方
はガス流速が大きくミストやダストの滞留が起こらない
場合はガス流れに対して垂直である必要は無く、また相
互に等間隔に配置する必要はない。
【0027】この平行に並んだ接地電極板19と接地電
極板19間の中央には各々放電電極ワイヤ15が張られ
ている。接地電極板19を挟んで近接する放電電極ワイ
ヤ15同士は導体結合しており、またケーシングダクト
28に支持碍子17で取り付けられている。このため排
ガス流れ方向の並びには全て電気的に導体のセクション
を形成している。同様の放電電気ワイヤ15と接地電極
板19のセクションが複数集まって荷電域が形成されて
いる。
【0028】一方、ミストエリミネータ8のミスト捕集
板22とケーシングダクト28は碍子23により結合
し、電気的に絶縁となっている。図2に示すように各々
のミスト捕集板22は導体で結合している。このミスト
捕集板22と接地電極板19は結合導体20により結合
し、その一端に接地線25が結合している。さらにこの
接地線25は、ケーシングダクト28と電気的に絶縁に
するための管状碍子24を介してケーシングダクト28
を貫通した接地線25により地表に接地している。
【0029】高圧電源18から放電電極ワイヤ15には
負の電荷をかけ、接地電極板19には正の電荷をかけて
いる。このため接地電極板19と結合導体20により結
合した各々のミスト捕集板22も正の電荷がかかってい
ることになる。この放電電極ワイヤ15と接地電極板1
9との間に8kV/cmの高電圧をかけコロナ電界を形
成する。このコロナ電界が形成された荷電域を通過する
ガス流速は5m/s程度である。このため荷電域で理想
的な接触時間である0.036秒以上を実現する必要
上、有効荷電域の長さは18cm以上であることが望ま
しい。
【0030】湿式脱硫装置4の排ガス入口26から導入
される排ガスは吸収塔底部に設けられた吸収液溜めより
吸収液スプレ配管14を介して吸収液スプレノズル10
で噴霧される吸収液により脱硫処理される。脱硫処理の
後、排ガス中の煤塵及び吸収液ミストは、放電電極ワイ
ヤ15と接地電極板19からなる荷電域を通過する際、
負イオンが表面に付着するため負に帯電し、互いに反発
しあって周囲に広がりながら飛行を続けるが、あるもの
はパイプ12より供給される洗浄水をミスト捕集板洗浄
スプレイ11からミストに衝突させ、あるいはクーロン
力で引き付けられて結合して煤塵(ダスト)とミストの
結合物を形成する。この煤塵とミストの結合物は、ミス
ト捕集板22表面に慣性衝突することで捕集されるが、
ミスト捕集板22表面にはミスト自身の水分あるいは洗
浄水により水膜流が形成されているので、再飛散を起こ
すこと無くミスト捕集板22上を下方へと流れ落ち、捕
集板22下方に設けられた洗浄液溜め9に送られる。こ
れらミストと結合しなかった荷電煤塵においてもクーロ
ン力によりミスト捕集板22に付着し、前者同様洗浄液
溜め9まで流れ落ちる。
【0031】洗浄液溜め9の洗浄液の一部はミスト捕集
板洗浄スプレイ11にパイプ12を経由して送られる
が、定期的にこの洗浄液の一部又は全量を湿式脱硫吸収
装置4に送水管13を通り補給水として送られる。
【0032】実施例2 図5に示す例は、図1及び図2に示したミストエリミネ
ータと同一の構成部材からなるが、相違点はケーシング
ダクト(図示せず)内に設ける放電電極ワイヤ15と接
地電極板19間に電圧を印加するのとは独立に、ミスト
捕集板22に高電圧を印加する方法である。
【0033】これにより、ミスト捕集板22部分でのク
ーロン力を高めることができる。図5に示す例は、連立
するミスト捕集板22に正と負の電荷を交互に印加して
いる。印加電圧は、荷電部同様8kV/cm程度とする
が、これらミスト捕集板22間には静電界が形成され
る。こうすることによって、ミスト捕集板22間には負
から正方向への電場が形成され、負に荷電した煤塵が正
極のミスト捕集板22に押しつけられるように確実に捕
集される。
【0034】実施例3 本実施例は、荷電域電極上に吸収液ミスト及び荷電煤塵
が堆積するのを低減するために、図6に示すようにミス
トエリミネータのケーシングダクト28にはミスト捕集
板22のみを設け、ケーシングダクト28の断面積より
狭い上流部ダクト27内に放電電極ワイヤ15と接地電
極板19を設けた荷電域を設置したものである。
【0035】断面積が比較的狭いダクト27を通過する
排ガスはその通過速度が増加するので、電極15、19
表面に付着した吸収液ミスト及び荷電煤塵を吹き飛ばす
ことが有効に行える。
【0036】上記実施例1から実施例3で用いた接地電
極19間の導体として、あるいは接地電極と同符号の接
合導体20の代わりに、ダクト27、28の本体を含む
構成物導電部を利用しても一向に差し支えない。
【0037】
【発明の効果】本発明を用いることにより、脱硫プラン
トの出口においてコロナ放電により荷電された排ガス中
の煤塵が効率良く除去されることになり、大気放出煤塵
量が減少して、可視煙の防止が可能である。同時に既設
脱硫プラントを僅かに改良するだけなのでコスト増加を
きたすことがない。
【0038】また、集塵電極であるミスト捕集板は常に
ミストや脱硫装置補給水により、洗浄されているため
に、集塵電極(ミスト捕集板)上に付着したダストの再
飛散を防げ、かつ、新たに水洗設備を設置する必要がな
い。その他、ダストはミスト捕集板洗浄液に回収された
後、脱硫補給水として供給されるため特別な煤塵固定設
備を設ける必要がない。このため既存スペースを有効に
利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のダスト荷電湿式脱硫装置
の吸収塔部分を示す。
【図2】 本発明の一実施例のダスト荷電湿式脱硫装置
のミストエリミネータ部分の斜視図を示す。
【図3】 本発明の一実施例のダスト荷電湿式脱硫装置
のミストエリミネータ部分の構成図を示す。
【図4】 本発明の一実施例のダスト荷電湿式脱硫装置
が適用されるボイラ排ガスの浄化処理装置フローを示
す。
【図5】 本発明の一実施例のダスト荷電湿式脱硫装置
のミストエリミネータ部分の斜視図(ケーシングダクト
などの図示省略)を示す。
【図6】 本発明の一実施例のダスト荷電湿式脱硫装置
のミストエリミネータ部分の水平断面略図を示す。
【図7】 従来技術の石炭焚ボイラの排ガスの浄化処理
装置のフローを示す。
【符号の説明】
1 ボイラ 2 乾式電気集塵機 3 熱交換器 4 湿式脱硫装置 6 湿式電気集塵機 7 煙突 8 ミストエリミネータ 9 洗浄水溜 10 吸収液スプレ 11 洗浄水スプレ 12 洗浄水スプレ配管 13 送水管 14 吸収液スプレノズル 15 放電電極ワイヤ 16 放電電極配電線 17 ワイヤ支持碍子 18 高電圧発生機 19 接地電極板 20 結合導体 21 接地電極板支持碍
子 22 ミスト捕集板 23 ミスト捕集板支持
碍子 24 管状碍子 25 接地線 26 脱硫吸収塔排ガス入口 27 脱硫吸収塔排ガス
出口 28 ケーシングダクト
フロントページの続き (72)発明者 谷口 憲昭 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社 呉工場内 (56)参考文献 特開 昭48−26670(JP,A) 特開 昭50−48573(JP,A) 特開 平3−26351(JP,A) 特開 平6−327927(JP,A) 特開 平1−176462(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/14 - 53/18 B01D 53/34 - 53/85 B03C 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理排ガス出口の排ガスダクトの終端部
    にミストエリミネータを有する湿式脱硫吸収塔におい
    て、該湿式脱硫吸収塔排ガス出口の排ガスダクト内のミ
    ストエリミネータ上流側に放電電極と接地電極とを含む
    荷電域を具備し、かつ、ミストエリミネータ内に設けら
    れるミスト捕集板と排ガスダクトとの接合部位を電気的
    に絶縁し、該ミスト捕集板と該荷電域接地電極とを導体
    で結合したことを特徴とするダスト荷電湿式脱硫装置。
  2. 【請求項2】 処理排ガス出口の排ガスダクトの終端部
    にミストエリミネータを有する湿式脱硫吸収塔におい
    て、該湿式脱硫吸収塔排ガス出口の排ガスダクト内のミ
    ストエリミネータ上流側に放電電極と接地電極とを含む
    荷電域を具備し、かつ、ミストエリミネータ内に設けら
    れる並立する多数のミスト捕集板のひとつおきに正の電
    荷を印加し、該ミスト捕集板に挟まれる、あるいは前記
    ミスト捕集板に隣接するミスト捕集板に負の電荷を印加
    することを特徴とするダスト荷電湿式脱硫装置。
  3. 【請求項3】 放電電極と接地電極とを含む荷電域での
    排ガスダクトの断面積よりミスト捕集板が設けられるミ
    ストエリミネータ部分の排ガスダクトの断面積を広げる
    ことにより、該荷電域での排ガス流速よりも該ミストエ
    リミネータ部での排ガス流速を減少させたことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載のダスト荷電湿式脱硫
    装置。
  4. 【請求項4】 接地電極間の導体として、あるいは接地
    電極と同符号の接合導体に排ガスダクトを含む構成物導
    電部を利用することを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載のダスト荷電湿式脱硫装置。
JP21709695A 1995-08-25 1995-08-25 ダスト荷電湿式脱硫装置 Expired - Fee Related JP3537553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21709695A JP3537553B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 ダスト荷電湿式脱硫装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21709695A JP3537553B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 ダスト荷電湿式脱硫装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0957054A JPH0957054A (ja) 1997-03-04
JP3537553B2 true JP3537553B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=16698786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21709695A Expired - Fee Related JP3537553B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 ダスト荷電湿式脱硫装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3537553B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001029741A (ja) * 1999-07-27 2001-02-06 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 湿式排煙処理設備の補給水供給方法及び装置
KR100340334B1 (ko) * 2000-06-20 2002-06-12 윤종용 기체 청정화 시스템
KR20030067241A (ko) * 2002-02-07 2003-08-14 주식회사 유민이엔씨 고온 플라즈마를 이용한 다이옥신 및 분진 제거방법 및 그장치
JP2008076323A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Tokyo Dylec Corp エアロゾル捕集装置及びこれを用いた多環芳香族炭化水素の分析装置並びに同分析方法
CN102773165A (zh) * 2012-08-21 2012-11-14 张纯芳 湿法喷淋式静电净化器
CN103386363A (zh) * 2013-08-01 2013-11-13 李存德 横置极板静电除尘器
KR101754712B1 (ko) * 2015-01-23 2017-07-07 주식회사제4기한국 공기조화기용 전기집진장치
KR102540335B1 (ko) * 2016-12-09 2023-06-05 삼성전자주식회사 전기집진장치 및 이를 포함하는 가습공기청정기
CN107175169B (zh) * 2017-05-12 2020-05-05 浙江大学 增湿均流预荷电颗粒物强化脱除系统
CN108273662B (zh) * 2018-01-05 2023-07-18 老肯医疗科技股份有限公司 一种用于城市除雾霾的空气净化器
CN109718607A (zh) * 2019-01-23 2019-05-07 南京西普水泥工程集团有限公司 一种尾气脱白装置
CN110116050A (zh) * 2019-06-05 2019-08-13 李焱 一种复合净化器
CN110585845A (zh) * 2019-10-18 2019-12-20 西安热工研究院有限公司 一种嵌入式静电除尘除雾器
CN113309600B (zh) * 2021-05-25 2022-11-01 中国煤炭科工集团太原研究院有限公司 尾气净化装置及防爆柴油机
CN114130124B (zh) * 2021-11-25 2022-11-11 萍乡市群星化工陶瓷总厂 一种脱硫废液吸收塔的除雾装置
CN115007313A (zh) * 2022-06-09 2022-09-06 李亮 一种可防回风的卧式静电除尘器及其实施方法
CN116889776A (zh) * 2023-07-14 2023-10-17 营口市中日友协环保节能设备有限责任公司 一种湿式除尘回收系统及其设备和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0957054A (ja) 1997-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3537553B2 (ja) ダスト荷電湿式脱硫装置
AU687298B2 (en) Electrostatic precipitator for collection of multiple pollutants
US3958961A (en) Wet electrostatic precipitators
US4074983A (en) Wet electrostatic precipitators
US3729898A (en) Removal of entrained matter from gas streams
US2357354A (en) Electrified liquid spray dust precipitator
JP3572164B2 (ja) 除塵装置
KR100720114B1 (ko) 전기 사이클론 및 이를 포함한 전기 사이클론 스크러브
US3958958A (en) Method for electrostatic removal of particulate from a gas stream
US20060261265A1 (en) Dual flow wet electrostatic precipitator
JP4894739B2 (ja) 湿式電気集塵機
EP2868384B1 (en) Wet electric dust-collecting device and exhaust gas treatment method
US4293319A (en) Electrostatic precipitator apparatus using liquid collection electrodes
CN202343325U (zh) 微孔板式静电除尘器
CN101124046A (zh) 填充床洗涤器的刚性电极离子化
KR100793376B1 (ko) 하이브리드 스크러버 시스템
GB1523142A (en) Wet electrostatic scrubbers
JP2002159879A (ja) 湿式電気集塵装置及びこれを備えた排ガス処理システム
CN204953124U (zh) 预荷电强化的湿式静电多种污染物深度控制装置
CA1249529A (en) Apparatus for the removal of particulates from industrial gases
JP4507405B2 (ja) 厨房排気装置
JPH09187675A (ja) 微粒体除去装置
EP0860196A1 (en) Flue gas treating process and apparatus
CN114307474A (zh) 一种荷电喷雾除尘装置
KR100561550B1 (ko) 정전분사세정집진방법 및 그 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040317

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080326

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees