JP3537151B2 - 脳機能障害による疾患の予防・治療薬 - Google Patents

脳機能障害による疾患の予防・治療薬

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、脳機能障害による疾
患を予防し、また、治療するために使用される治療薬に
係り、更に詳しくは、エリスロポイエチン、顆粒球コロ
ニー刺激因子又はマクロファージコロニー刺激因子を有
効成分とする脳機能障害による疾患の予防・治療薬に関
する。
【0002】
【従来の技術】脳機能障害による疾患には、遺伝性で進
行が早いアルツハイマー病や、老人になって発病し、非
遺伝性で進行が遅いアルツハイマー型老人性痴呆症や、
脳梗塞、脳出血等の脳虚血障害、脳循環障害に伴うと考
えられている記憶障害、知能障害、意欲低下、注意力低
下等の脳血管性痴呆症が知られている。そして、これら
の疾患では、その大きな特徴として発病初期に記憶障害
という症状が顕著に現れるが、これは、疾患の進行の初
期に大脳基底核のコリン作動性の神経細胞が比較的選択
的に変性脱落することに起因するものと考えられてい
る。この様な脳機能障害による疾患は、特に近年におけ
る老年人口が急増する中で社会問題化しつつあり、医薬
業界においてもこれらの疾患を根本的に予防し、治療す
るための治療薬の開発が急務とされている。
【0003】そこで、従来においても、この様な疾患の
発病のメカニズムと共にその治療薬の開発も種々の方面
から検討され、幾つかの治療薬の開発の試みがされてい
る。例えば、アルツハイマー型老人性痴呆症が脳内のコ
リン作動性神経系の機能低下、すなわち脳内のアセチル
コリン量の低下を伴うことから、この脳内のアセチルコ
リン量を増加させる目的で、アセチルコリン前駆体物質
やアセチルコリン分解酵素であるアセチルコリンエステ
ラーゼの活性を阻害するアセチルコリンエステラーゼ阻
害剤の使用が提案され、実際にもアセチルコリンエステ
ラーゼ阻害剤としてフィゾスチグミン、テトラヒドロア
ミノアクリジン等の使用が提案されている。しかしなが
ら、これらの薬剤は、アルツハイマー型老人性痴呆症を
始めとする脳機能障害による疾患に対する治療効果が十
分でなく、しかも、好ましくない副作用がある等の問題
がある。
【0004】また、最近では、上記と同様に脳内のアセ
チルコリン量を増加させる目的ではあるが、上記のアセ
チルコリンエステラーゼ阻害作用を利用するものではな
く、アセチルコリン合成酵素であるアセチルコリントラ
ンスフェラーゼ(ChAT)の活性を賦活するアセチル
コリントランスフェラーゼ賦活作用(ChAT賦活作
用)を有する物質の使用が提案され、実際に、インター
ロイキン3(IL−3)を有効成分とする老人性痴呆症
の治療・予防薬〔特開平3−93,728号公報、Ka
megai et al.Neuron,,429〜
436(March 1990)、Kamegai e
t al.Brain Research,532,3
23〜325(1990)〕や、神経成長因子(ner
ve growth factor:NGF)が交感神
経、感覚神経、前脳コリン作動性神経細胞等に作用して
その分化や成熟を促進し、生存、機能維持に有効である
こと〔Dev.Brain Res.,45〜52
(1983)〕、Granulocyte−Macro
phage Colony−StimulatingF
actor(GM−CSF)がin vitroで神経
の栄養因子としての作用を有すること〔Kamegai
et al.Brain Research,53
,323〜325(1990)〕等が報告されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、脳機能障害による疾患がその特徴として発病初期に
記憶障害という症状を伴い、大脳基底核のコリン作動性
の神経細胞が比較的選択的に変性脱落することに着目
し、このコリン作動性の神経細胞の変性脱落を予防し、
また、治療できる治療薬の開発について鋭意研究を重ね
た結果、造血因子であるエリスロポイエチン(EP
O)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)及びマク
ロファージコロニー刺激因子(M−CSF)が優れた細
胞生存延長作用とアセチルコリントランスフェラーゼ賦
活作用とを有し、脳機能障害による疾患の予防と治療に
有効であることを見出し、本発明に到達した。
【0006】従って、本発明の目的は、脳機能障害によ
る各種の疾患の予防と治療に有効である予防・治療薬を
提供することにある。また、本発明の目的は、細胞生存
延長作用及び/又はアセチルコリントランスフェラーゼ
賦活作用が有効な疾患の予防と治療に有効である予防・
治療薬を提供することにある。更に、本発明の目的は、
アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は
脳血管性痴呆症の予防と治療に有効である予防・治療薬
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、エリスロポイ
エチン、顆粒球コロニー刺激因子及びマクロファージコ
ロニー刺激因子から選ばれた1種又は2種以上の造血因
子を有効成分として含有する脳機能障害による疾患の予
防・治療薬である。
【0008】本発明で有効成分として使用する造血因子
のエリスロポイエチン、顆粒球コロニー刺激因子及びマ
クロファージコロニー刺激因子については、造血因子と
しての本質的作用を奏する限り、それが如何なる方法で
製造されたものでもよいと考えられる。すなわち、天然
から抽出したものでもよいし、遺伝子組換技術により製
造したものでもよい。また、この際、その形質転換細胞
は原核細胞又は真核細胞の何れであってもよい。
【0009】すなわち、エリスロポイエチン(EPO)
については、例えば、ヒト再生不良性貧血患者の尿から
抽出して得られた天然のヒトEPO(特公平1−38,
800号公報)や、ヒトEPOのアミノ酸配列に対応す
るメッセンジャーRNA(mRNA)を採取し、そのm
RNAを利用して組換DNA体を作成し、次いで適当な
宿主(例えば、大腸菌の如き菌類や、酵母類や、植物の
細胞株や、COS細胞、チャイニーズハムスター卵巣細
胞(CHO)、マウスC−127細胞等の動物の細胞株
等)で生産させる遺伝子組換技術により製造されたもの
〔例えば、特公平1−44,317号公報、Kenne
th Jacobs等,Nature,313,806
〜810(1985)〕等を挙げることができる。そし
て、具体的には、例えば、天然ヒト尿EPO、チャイニ
ーズハムスター卵巣細胞(CHO)を宿主として産生さ
せた遺伝子組換ヒトEPOであるrhEPO/CHO等
のEPOが挙げられる。
【0010】また、顆粒球コロニー刺激因子(G−CS
F)については、例えば、ヒトG−CSF産生細胞を培
養し、その培養上澄から抽出、分離、精製して得られた
天然のヒトG−CSF(特公平1−44,200号公
報)や、遺伝子組換によって大腸菌や動物細胞等の宿主
を形質転換して得た形質転換体から産生せしめこれを単
離精製したもの又はそれを化学修飾したもの等を挙げる
ことができる(例えば、特公平2−5,395号、特開
昭62−129,298号、特開昭62−132,89
9号、特開昭62−236,488号、特開昭64−8
5,098号の各公報)。そして、具体的には、例え
ば、天然ヒトG−CSF、チャイニーズハムスター卵巣
細胞(CHO)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒト
G−CSFであるrhG−CSF/CHO、大腸菌
(E.coli.)を宿主として産生させた遺伝子組換
ヒトG−CSFであるrhG−CSF/E.coli.
等のG−CSFが挙げられる。
【0011】更に、マクロファージコロニー刺激因子
(M−CSF)についても、例えば、人の尿等の生体試
料から抽出、分離、精製して得られた天然のヒトM−C
SF(例えば、特開昭64−22,899号、特開平3
−17,021号の各公報)や、遺伝子組換技術により
製造されたもの(例えば、特表昭62−501,607
号、特表平1−502,397号の各公報)等を挙げる
ことができる。そして、具体的には、例えば、天然ヒト
M−CSF、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CH
O)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトM−CSF
であるrhM−CSF/CHO、大腸菌(E.col
i.)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトM−CS
FであるrhM−CSF/E.coli.等のM−CS
Fが挙げられる。
【0012】この様なEPO、G−CSF又はM−CS
Fの投与経路としては、外科的に脳内に直接薬剤を投与
する脳内投与や、脳脊髄液内に直接薬剤を注射する脳脊
髄液内投与が考えられ、また、静脈内注射等も可能性が
期待される。
【0013】そして、これらEPO、G−CSF又はM
−CSFの投与量については、対象となる疾患やその病
状等を配慮して適宜決定できるものであるが、投与量に
ついては、EPOの場合が通常成人1人当たり0.1〜
500μg、好ましくは5〜100μgであり、また、
G−CSFの場合が通常成人1人当たり0.1〜1,0
00μg、好ましくは1〜700μgであり、更に、M
−CSFの場合が通常成人1人当たり0.1〜1,00
0μg、好ましくは1〜700μgである。
【0014】更に、本発明のEPO、G−CSF又はM
−CSFを有効成分とする製剤については、その投与方
法や剤型に応じて必要により、懸濁化剤、溶解補助剤、
安定化剤、等張化剤、保存剤、吸着防止剤等を添加する
ことができる。ここで、懸濁化剤の例としては例えばメ
チルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチ
ルセルロース、アラビアゴム、トラガント末、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウレート等を挙げることができ、溶解補
助剤としては例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
ポリソルベート80、ニコチン酸アミド、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、マグロゴール、ヒマ
シ油脂肪酸エチルエステル等を挙げることができ、安定
化剤としては例えばヒト血清アルブミン、デキストラン
40、メチルセルロース、ゼラチン、亜硫酸ナトリウ
ム、メタ亜硫酸ナトリウム等を挙げることができ、等張
化剤としては例えばD−マンニトール、ソルビトール等
を挙げることができ、また、保存剤としては例えばパラ
オキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、ソ
ルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾール
等を挙げることができ、更に、吸着防止剤としては例え
ばヒト血清アルブミン、レシチン、デキストラン、エチ
レンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール等
を挙げることができる。
【0015】次に、以下に本発明の効果を確認するため
の実験例を示す。 〔1〕初代培養細胞の調製 胎児期15日のBALB/マウス(三共実験サービス、
東京)から前脳基底を含んだ中隔野を得た。ハンクスの
平衡塩類溶液(HBSS溶液、pH7.4)中で組織を
摘出して細断し、これを37℃で3分間0.03%のト
リプシンを含んだHBSS溶液(pH6.5)で処理し
た。63μmのナイロンメッシュで濾過した後、無血清
培地に再度懸濁した。培養は、細胞6×105 個/ml
で開始した。細胞の培養開始時にマウスβNGF(mβ
NGF、シグマ社、ミズリー州)100ng/ml、リ
コンビナントヒトマクロファージコロニー刺激因子(r
hM−CSF)(ゲンザイム社製、米国マサチューセッ
ツ州)10CFU/ml、50CFU/ml又は100
CFU/ml、リコンビナントヒト顆粒球コロニー刺激
因子(rhG−CSF)(中外製薬株式会社製)10C
FU/ml、50CFU/ml又は100CFU/m
l、若しくはリコンビナントヒトエリスロポイエチン
(rhEPO)(中外製薬株式会社製)1IU/ml、
5IU/ml又は10IU/mlをそれぞれ加え、3日
後に培養液交換を行い、5日目に細胞をラバーポリスマ
ン(ガラス管の先にゴムを嵌め込んだ器具)で回収し、
下記の方法でコリンアセチルトランスフェラーゼ(Ch
AT)活性を測定した。結果を表1に示す。なお、無血
清培地は、4.5g/lのグルコースを含むダルベッコ
の修正したイーグル培地(DMEM)(ギブコ社製、米
国ニューヨーク州)と下記の成分を補足したHamのF
12(ギブコ社製)(pH7.4)との1:1の混合物
であった。すなわち、15mMのHEPES緩衝液、3
0nMのセレン酸ナトリウム、1%のペニシリン−スト
レプトマイシン溶液(ギブコ社製)、100μg/ml
のヒトトランスフェリン、25μ/mlのウシ結晶化イ
ンシュリン、20nMのプロゲステロン、20nMのヒ
ドロコルチゾン−21−燐酸塩、10mMのL−カルニ
チン、30nMの3,3’,5−トリヨード−L−サイ
ロニン、7ng/mlのトコフェロール、7ng/ml
のレチノール、1μMのチオクト酸、及び、1μl/m
lのミネラル混合物〔Hutchingsら,P.N.
A.S.,75,901〜904(1978)〕であ
る。化合物は、特別に記載がない限り、シグマ社(米国
ルイジアナ州又はミズリー州)製を使用した。
【0016】〔2〕SN6.10.2.2の培養細胞の調製 米国シカゴ大学に保管されており、この大学のWain
er博士から提供されたSN6.10.2.2細胞は、マウス中
隔野神経細胞とマウス神経芽細胞腫N18TG2との融
合雑種細胞として樹立されたSN6細胞〔Hanmon
dら、Science,234,1237〜1240
(1986)〕のサブクローンである。細胞は、10%
ウシ胎児血清を含むDMEM中に維持した。使用の前
に、細胞2×105 個/mlをHBSS溶液(pH7.
4)で2回、無血清培地で1回洗浄した。rhM−CS
F、rhG−CSF又はrhEPOを含んだ試験培地で
35mm皿(ベクトン ディッキンソン社製、米国ニュ
ージャージー州)中で2日間培養した後、3日目に細胞
をラバーポリスマンで回収し、下記の方法でChAT活
性を測定した。結果を表2に示す。
【0017】〔3〕Fimbria(海馬采)−For
nix(脳弓)切断による脳内invivoモデルの作
製 体重300〜350gのWister系アルビノ雄ラッ
ト(日本クレア、東京)を30〜50mg/kgのペン
トバルビタールナトリウム(sodium pento
barbital)で麻酔し、頭部を脳定位装置(ナリ
シゲ器械社、東京)に固定した。次いで、以下に示す手
順でFimbria−Fornix切断を行った。すな
わち、左側頭蓋骨のBregmaより0.5mm後方の
線及び正中線を直交二辺とする3mm角の部分を切除
し、左背側のFimbriaとFornixを皮質と共
に吸引除去した。右側頭蓋骨のBregmaから0.2
mm前方及び正中線より1mm右側の位置に穿孔し、こ
の孔に直径1mmのカニューレ(クニイ社、東京)を挿
入した。このカニューレを通じて、125I.U./1
5μl/dayあるいは12.5I.U./15μl/
dayの2doseのrhEPOを各々ラット3匹から
なる実験群に4日間連続投与した。対照群として、5μ
g/15μl/dayのβ−NGFあるいは15μl/
dayの生理食塩水を上記と同じ条件下で投与した。
【0018】術後14日目のラットに2mg/kgのジ
イソプロピルフルオロフォスフェート(diisopr
opyl fluorophosphate)を筋肉内
投与し、4時間後に100mlの生理食塩水並びに30
0mlの4%パラホルムアルデヒド(paraform
aldehyde)及び0.1%のグルタールアルデヒ
ド(glutaraldehyde)を含む冷却した
0.1Mリン酸緩衝液で灌流した。脳を摘出して、2%
ザンボーニ(Zamboni)液で4日間固定した後、
4℃の10%蔗糖溶液中に一晩静置した。厚さ20μm
の脳冠状切片を作成し、ブッチャーらの方法〔Butc
her et al. Neuron,,197〜2
08(1991)〕の改法で染色した。ゲイジらの方法
〔Gage et al. Neuroscienc
e,19,241〜255(1986)〕に従い、アセ
チルコリンエステラーゼ(AchE)陽性細胞、すなわ
ち内側中隔野の主軸沿いに存在する最小直径12μmの
神経細胞を画像解析ソフトウエア(オリンパス光学社、
東京)を用いて調べた。個々の動物のFimbria−
Fornix切断側及び反対側の両方の中隔野領域につ
いて、AchE陽性細胞の数を計測し、切断側に存在す
るAchE陽性細胞数を反対側に存在する細胞数で割っ
たパーセンテージをアセチルコリン作動性神経細胞の生
存率とした。結果を図1に示す。なお、図中のカラムは
Mean±1S.D.であり、**はp<0.01を示
し、また、EPO−Hは125I.U./15μl/d
ay投与群を、EPO−Lは12.5I.U./15μ
l/day投与群をそれぞれ示す。
【0019】〔4〕コリンアセチルトランスフェラーゼ
(ChAT)活性の測定及び蛋白質の定量 ChAT活性は、Fonnumの方法〔F.Fonnu
m,J.Neurochem.,24,407〜409
(1975)〕に基づいて求めた。すなわち、上記の初
代培養細胞あるいはSN6.10.2.2培養細胞をラバーポリ
スマンで回収した後、30μlの10mM−EDTA液
中でホモジナイズし、更に最終濃度0.5%(v/v)
Triton−X100を加えたものを酵素源とした。
酵素反応溶液は300mM−NaCl、50mMリン酸
ナトリウム緩衝液(pH7.4)、20mM−EDTA
に基質として0.2mM〔1−14C〕acetyl−C
oA(アマシャム ジャパン社より購入)及び8mM−
Choline bromide及びアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害剤として0.1mM−Physosti
gmineを加えたものである。この反応溶液5μlを
1.5mlのマイクロチューブ(エッペンドルフ社製、
ドイツ)に入れ、酵素液サンプル2μlを加えて軽く振
とう攪拌し、37℃で15分間反応させた。氷冷するこ
とによって反応を停止させ、マイクロチューブを液体シ
ンチレーション用バイアルの中に入れて中身の反応混液
を5mlの10mM−Phosphate buffe
rで洗いだした。このバイアルに10mg/mlのカリ
グノスト(Sodium Tetraphenylbo
rate)を含む2mlのアセトニトリルと10mlの
トルエン系シンチレーターを加え、1分間軽く振とうし
た。バイアルを10分間静置した後、液体シンチレーシ
ョンカウンターによって14Cで標識されたアセチルコリ
ンの量を決定し、ChAT活性を求めた。
【0020】また、蛋白質の定量は、ローリー法〔Lo
wryら,J.Biol.Chem.,193,265
〜275(1951)〕に従って行った。この目的で上
述の酵素液サンプルの10μlを使用した。そして、こ
れらの値を基に比活性、総蛋白量及び総ChAT活性を
それぞれ算出した。ChAT活性、タンパク質濃度及び
生存率についてはt−testを行った。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】上記表1に示す結果から明らかなように、
中隔野神経細胞の初代培養系に本発明のrhM−CS
F、rhG−CSF又はrhEPOを表中に示すDos
eで添加したときの5日後のChAT比活性、総蛋白量
及び総ChAT活性を調べた結果は、rhM−CSFの
場合にはControlに対してDose:10CFU
/ml、50CFU/ml及び100CFU/mlで総
蛋白量をそれぞれ25%、44%及び15%増加させ、
rhG−CSFの場合にはControlに対してDo
se:10CFU/ml、50CFU/ml及び100
CFU/mlで総蛋白量をそれぞれ12%、24%及び
18%増加させ、また、rhEPOの場合にはCont
rolに対してDose:1IU/ml、5IU/ml
及び10IU/mlで総蛋白量をそれぞれ31%、25
%及び38%増加させた。これらの値は、対照として実
験したmβNGF(100ng/ml)の場合の効果2
3%と同等あるいはそれ以上の結果を示すものであり、
本発明で使用する造血因子類が神経栄養因子のmβNG
Fと類似の作用を発揮し、初代培養神経細胞の生存を促
進することが判明した。
【0024】また、ChAT比活性に関しては、Con
trolに対して、rhM−CSFがDose:50C
FU/ml及び100CFU/mlでそれぞれ17%増
加させ、rhG−CSFがDose:10CFU/m
l、50CFU/ml及び100CFU/mlでそれぞ
れ1%、25%及び14%増加させ、また、rhEPO
がDose:5IU/ml及び10IU/mlでそれぞ
れ20%及び18%増加させた。更に、総ChAT活性
については、Controlに対して、rhM−CSF
がDose:10CFU/ml、50CFU/ml及び
100CFU/mlでそれぞれ20%、70%及び37
%増加させ、rhG−CSFがDose:10CFU/
ml、50CFU/ml及び100CFU/mlでそれ
ぞれ14%、55%及び33%増加させ、また、rhE
POがDose:1IU/ml、5IU/ml及び10
IU/mlでそれぞれ19%、49%及び62%増加さ
せた。これらの結果から、本発明で使用する造血因子、
rhM−CSF、rhG−CSF又はrhEPOは、C
hAT賦活作用においても優れた効果を発揮することが
判明した。
【0025】更に、表2は、SN6.10.2.2細胞のChA
T比活性、総蛋白量及び総ChAT活性に対する本発明
のrhM−CSF、rhG−CSF及びrhEPOの影
響を示すもので、この系では、総蛋白量がContro
lの場合と造血因子を添加した場合とでほとんど変化し
ていないことからも分かるように、造血因子類の分化形
質に対してのみの影響を単独で観察することができる。
この実験の結果から明らかなように、rhM−CSF
(50CFU/ml)、rhG−CSF(50CFU/
ml)及びrhEPO(10IU/ml)は、ChAT
比活性をそれぞれ61%、68%及び80%上昇させ、
また、総ChAT活性をそれぞれ80%、58%及び7
4%上昇させた。
【0026】また、図1に示したように、rhEPO投
与群では、対照群(生理食塩水、0.1%BSA)に比
べて片側性にFimbria−Fornix切断したラ
ットの中隔野におけるAchE陽性細胞の生存率が有意
に改善された。片側性にFimbria−Fornix
切断したラットの中隔野で、rhEPOのアセチルコリ
ン作動性神経細胞に対するin vivoの効果が確認
されたことは、実際の臨床的展開を考える上で意義深
い。
【0027】
【作用】以上の実験から明らかなように、本発明のrh
M−CSF、rhG−CSF及びrhEPOは、元々血
液細胞系に対して作用を有するものとして発見された造
血因子であるが、中枢神経細胞系に対してもmβNGF
と同様の活性を有することが判明した。すなわち、マウ
ス中隔野神経細胞のin vitro初代培養において
総蛋白量を顕著に増加させると共にChAT比活性や総
ChAT活性を増加させ、また、マウス中隔野由来コリ
ン作動性神経細胞株SN6.10.2.2細胞においてもChA
T比活性や総ChAT活性を増加させ、従って、これら
の造血因子、rhM−CSF、rhG−CSF及びrh
EPOは、優れた細胞生存延長作用を発揮すると共にC
hAT賦活作用を発揮するという二通りの作用を発揮す
る。更に、in vivoの実験、すなわちFimbr
ia−Fornixの神経経路切断系においてもアセチ
ルコリン作動性神経細胞の生存を支持する効果が認めら
れた。この系では、海馬で産生され軸索を逆行性に運ば
れてくるNGFの供給が切断によって途絶えるために、
中隔野のアセチルコリン作動性神経細胞はその供給を受
けることができなくなり死滅する。従って、in vi
voにおいてrhEPOがNGF様のNeurotro
phic Factor活性を持つことが明らかとなっ
た。
【0028】このため、本発明のrhM−CSF、rh
G−CSF及びrhEPOは、コリン作動性の神経細胞
が変性脱落して記憶障害をもたらすような疾患、例えば
アルツハイマー病やアルツハイマー型老人性痴呆症等に
対して有効であるほか、脳梗塞、脳出血等の脳虚血障
害、脳循環障害に伴うと考えられている記憶障害、知能
障害、意欲低下、注意力低下等の脳血管性痴呆症等に対
しても有効である。しかるに、本発明の造血因子、rh
M−CSF、rhG−CSF及びrhEPOの適応疾患
は、上記の如きコリン作動性神経細胞が関与する疾患に
限られるものではない。すなわち、中枢神経細胞系に対
するmβNGFはその作用が末梢交感神経あるいは感覚
神経や脳のコリン作動性神経に限られて比較的狭い細胞
特異性を有するのに対し、本発明のrhM−CSF、r
hG−CSF及びrhEPOは元来血球系の細胞に対す
る因子であり、脳のより広範な種類の神経細胞にたいし
て生存促進因子として作用する可能性を有するものと考
えられ、これが優れた細胞生存延長作用を発揮する要因
であると考えられる。このため、本発明のrhM−CS
F、rhG−CSF及びrhEPOは、単にコリン作動
性神経細胞が関与する疾患に限られるものではなく、例
えば、大脳基底核黒質のドパミン作動性神経細胞が変性
脱落して生じるパーキンソン病や、大脳基底核の線条体
(尾状核、被殻)のGABA作動性神経細胞が変性脱落
して生じるハンチントン舞踏病等、広く脳機能障害によ
る疾患の予防薬として、又は、治療薬として有望であ
る。
【0029】
【実施例】以下、製剤に関する実施例を示す。 実施例1 エリスロポイエチン 8μg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、密封した。
【0030】実施例2 エリスロポイエチン 8μg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、凍結乾燥して密封した。
【0031】実施例3 エリスロポイエチン 16μg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、密封した。
【0032】実施例4 エリスロポイエチン 16μg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、凍結乾燥して密封した。
【0033】実施例5 エリスロポイエチン 8μg ヒト血清アルブミン 5mg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、密封した。
【0034】実施例6 エリスロポイエチン 8μg ヒト血清アルブミン 5mg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、凍結乾燥して密封した。
【0035】実施例7 エリスロポイエチン 16μg ヒト血清アルブミン 5mg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、密封した。
【0036】実施例8 エリスロポイエチン 16μg ヒト血清アルブミン 5mg 注射用蒸留水にて全量 2ml 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注
し、凍結乾燥して密封した。
【0037】実施例9〜12 実施例5〜8におけるヒト血清アルブミンに代えて5m
gのデキストラン40を用い、これら実施例5〜8と同
様にして注射剤を調製した。
【0038】実施例13 注射用蒸留水100ml中にD−マンニトール5g、エ
リスロポイエチン1mg、ヒト血清アルブミン100m
gを無菌的に溶解して水溶液を調製し、1mlずつバイ
アル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。
【0039】実施例14 pH7.0の0.05M−リン酸緩衝液50ml中にエ
リスロポイエチン0.5mgとソルビトール1gとを無
菌的に溶解して水溶液を調製し、0.5mlずつバイア
ル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。別に0.1%−
メチルセルロース水溶液を無菌的に調製し、1mlずつ
アンプルに分注し、溶解用溶液とした。
【0040】実施例15 精製されたヒトG−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の75μg/ml及びD−マンニトールの1
5mg/mlを注射用蒸留水に溶解して0.3mlとし
た後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフ
ィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理した
バイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を半
打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射
用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃
以下の冷暗所で行う。
【0041】実施例16 精製されたヒトG−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の50μg/mlをNaClで浸透圧比を1
に調整した後、0.22μmのポアサイズを有するメン
ブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌
処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴ
ム栓を打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締め
て注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は
10℃以下の冷暗所で行う。
【0042】実施例17 精製されたヒトG−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の100μg/mlをNaClで浸透圧比を
1に調整した後、0.22μmのポアサイズを有するメ
ンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅
菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理した
ゴム栓を打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締
めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存
は10℃以下の冷暗所で行う。
【0043】実施例18 精製されたヒトG−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の50μg/mlにHSA濃度10mg/m
l及びD−マンニトール濃度50mg/mlとなるよう
に加えて溶解した後、0.22μmのポアサイズを有す
るメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液
を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理
したゴム栓を半打栓し、続いてアルミニウムキャップに
巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤
は室温以下の温度条件で保存し、使用時に注射用蒸留水
で希釈して使用する。
【0044】実施例19 精製されたヒトG−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の100μg/mlにゼラチン濃度10mg
/ml及びD−マンニトール濃度50mg/mlとなる
ように加えて溶解した後、0.22μmのポアサイズを
有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた
溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌
処理したゴム栓を半打栓し、続いてアルミニウムキャッ
プに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液
製剤は室温以下の温度条件で保存し、使用時に注射用蒸
留水で希釈して使用する。
【0045】実施例20 精製されたヒトM−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の75μg/ml及びD−マンニトールの1
5mg/mlを注射用蒸留水に溶解して0.3mlとし
た後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフ
ィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理した
バイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を半
打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射
用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃
以下の冷暗所で行う。
【0046】実施例21 精製されたヒトM−CSF(10mM−リン酸緩衝液p
H7.0)の50μg/mlをNaClで浸透圧比を1
に調整した後、0.22μmのポアサイズを有するメン
ブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌
処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴ
ム栓を打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締め
て注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は
10℃以下の冷暗所で行う。
【0047】
【発明の効果】本発明のrhM−CSF、rhG−CS
F又はrhEPOを有効成分として含有する予防・治療
薬は、優れた細胞生存延長作用及びChAT賦活作用を
有し、しかも、副作用が低いことから、アルツハイマー
病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症
を始とする脳機能障害による各種の疾患に適用する医薬
として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実験例〔3〕で得られた脳内in v
ivoモデルにおけるrhEPOの細胞生存延長効果を
示すグラフ図であり、図中、縦軸は細胞の相対的な生存
率を、また、横軸は実験群をそれぞれ示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−198134(JP,A) 特許3156236(JP,B2) Brain Res.,1990年,509, 119−124 J.Neurosci.,1988年, 8,4707−4717 J.Neurosci.Res., 1987年,18(1),155−171 Neurochem.Res.,1988 年,13,1082 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 38/22 A61P 25/28 CAPLUS(STN) BIOSIS(STN) MEDLINE(STN) EMBASE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エリスロポイエチンを有効成分として含
    有する脳機能障害の予防・治療薬
  2. 【請求項2】 脳機能障害が、細胞生存延長作用及び/
    又はアセチルコリントランスフェラーゼ賦活作用が有効
    痴呆症である請求項1記載の脳機能障害の予防・治療
  3. 【請求項3】 脳機能障害が、アルツハイマー病、アル
    ツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症である請
    求項1記載の脳機能障害の予防・治療薬
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