JP3537104B2 - 複式筆記具 - Google Patents

複式筆記具

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JP3537104B2
JP3537104B2 JP19264195A JP19264195A JP3537104B2 JP 3537104 B2 JP3537104 B2 JP 3537104B2 JP 19264195 A JP19264195 A JP 19264195A JP 19264195 A JP19264195 A JP 19264195A JP 3537104 B2 JP3537104 B2 JP 3537104B2
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勝徳 北澤
正昭 干場
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は、複数の筆記体の先端を
先軸先端口に於いて選択的に出没自在とし、筆記体の
内、1本は消しゴム繰り出し体とし、他の少なくとも1
本は消しゴムで容易に消去できる黒以外の着色シャープ
芯が内蔵されたシャープペンシル筆記体とした複式筆記
具の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軸内の複数のノック操作部に固定
された複数の筆記体を、軸内に設けた縦溝に沿って夫々
摺動自在として、選択的にひとつの筆記体の先端を軸先
端孔から突出させて係合し、夫々が突出することにより
他の筆記体の係合を解除してリターンスプリングの作用
により軸内に収納させるようにした多色ボールペン等の
複式筆記具が知られている。
【0003】又、先軸とガイド筒の先方を固定し、ガイ
ド筒に設けた複数の案内溝に、摺動コマを後端に止着し
た複数の筆記体をガイド筒と摺動コマとの間にリターン
スプリングを附勢して、夫々軸方向に前後動自在に嵌装
し、軸方向に変位するカム斜面を有した円筒カムを、ガ
イド筒に対して回動且つ軸推移可能に設けて、各摺動コ
マをカム斜面に当接させることにより円筒カムの回転に
よって上記摺動コマを交互に前後動させて、各筆記体の
先端を先軸の先端口から選択的に出没可能としたシャー
プペンシル及びボールペンを備えた複式筆記具が知られ
ている。
【0004】又更に、複数の筆記体を内包し、且つ、任
意の筆記体の突出する前端部から後端部に亙って中空に
された筒体と、該筒体の後部を包み且つ、筒体の筒体の
前後方向に沿って進退動可能にされたノック体と、ノッ
ク体の後部に揺動可能に支持され、ノック体の前進によ
り前記複数の筆記体の内の任意のものを前記筒体前端部
から突出させる筆記体選択部と、前記任意の筆記体の突
出した状態を維持する筆記状態維持部と、その突出した
筆記体を没入させる筆記体没入部とを有するシャープペ
ンシル及びボールペンを備えた複式筆記具が知られてい
る。
【0005】又、従来の鉛筆芯は、大きく分けて以下の
4種類の製造方法に分類できるが、着色シャープ芯とし
て用いる場合、いずれも欠点を有している。すなわち、
【0006】(1)着色剤として黒鉛、結合材として有
機物質、粘土等を主材とし、これらを混練、成形後、焼
成して得られる焼成鉛筆芯。この製法により得られた鉛
筆芯は最近はシャープペンシル用芯に於いても十分な実
用強度に達し、消しゴムによる消去も可能な鉛筆芯とし
て知られている。しかしながら、使用する黒鉛及び焼成
された炭素物質の色から黒以外の鉛筆芯は製造不可能な
欠点がある。
【0007】(2)ワックス類、結合材、体質材、顔料
等を混練、成形して得られる非焼成鉛筆芯。この製法に
よると多種類の有機顔料が使用可能で耐光性、耐候性が
良く、鮮やかな色相の色鉛筆芯が得られる。しかしなが
ら、この色鉛筆芯は非焼成で、主に有機結合材による結
合に頼っているので、シャープペンシル用芯とした場合
には十分な強度が得られず、又、ワックス類を含むため
消しゴムでは消去できない欠点がある。
【0008】(3)撥水撥油性物質、結合材、体質材、
顔料等を混練、成形し、更に撥水撥油性物質周辺にでき
る開気孔に油脂類等を含浸して得られる非焼成鉛筆芯。
この製法によると、含浸する油脂類として常温で液体の
オイル等を選択した場合には、上記(1)と同じ程度に
消しゴムで容易に消去できる色鉛筆芯の製造が可能であ
る。しかしながら、有機顔料を使用して鮮やかな色相の
色鉛筆芯とする場合には、顔料の耐熱性から使用できる
結合材が有機高分子物質等に限定されるため、シャープ
ペンシル用等の細芯とした場合に十分な強度が得られな
い欠点がある。
【0009】(4)窒化ホウ素、粘土、有機物質等を混
練、成形、焼成して得られた淡色若しくは白色焼成多孔
質鉛筆芯に更に染料インクを含浸して得られる鉛筆芯。
この製法によって得られた鉛筆芯による描線は消しゴム
で消去できる。しかしながら、粘土を結合材としている
ため、上記(1)の芯と比較すると強度は十分といえ
ず、又、鮮やかな色相で耐熱温度が高く、且つ人体に無
害で鉛筆芯に使用可能な顔料が存在しないため、着色剤
としては焼成後に含浸できる染料が使用されており、上
記(2)及び(3)の顔料芯と比較すると耐光性、耐候
性が大きく劣る欠点がある。尚、大きな気孔を有する芯
体とすれば顔料分散インクを含浸することも可能ではあ
るが、更に強度が低下するためシャープペンシル用鉛筆
芯に用いることができない欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各筆記体の
先端を先軸の先端口から選択的に出没可能とした複式筆
記具に於いて、焼成鉛筆芯としての強度を保持しなが
ら、優れた耐光性、耐候性、鮮やかな色を有し、且つ消
しゴムで容易に消去できる焼成鉛筆芯の製造方法に基づ
いて得られたシャープペンシル用の着色シャープ芯を使
用することで、上記筆記体の内、1本は消しゴム繰り出
し体とし、他の少なくとも1本は黒以外の上記着色シャ
ープ芯が内蔵されたシャープペンシル筆記体として、書
いたり消したりが容易な複式筆記具の提供を可能とする
ことにある。
【0011】又、本発明の複式筆記具に使用する着色シ
ャープ芯の課題としては、従来の芯の欠点を解決するこ
とであり、格段に優れた機械的強度を持ちしかも鮮やか
な色を出させて耐光性、耐候性に優れた描線を描かせ、
消しゴムによる消去性を有するなどの特性を同時に有す
る着色シャープ芯を提供可能とすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成する為に以下の構成を有する。請求項1に記載の発明
に係る複式筆記具は、1本は消しゴム繰り出し体とし、
他の少なくとも1本は黒以外の着色シャープ芯が内蔵さ
れたシャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載
して、選択的に筆記部を先軸の先端孔から突出係止させ
るようにした複式筆記具に於いて、上記着色シャープ芯
は、少なくとも体質材と有機質の賦形材を含む配合組成
物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成することに
より、該有機質の賦形材が炭化された炭化物をバインダ
ーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸化
雰囲気中で加熱して炭化物のバインダーを酸化除去させ
た少なくとも体質材からなる第2焼成芯体を形成し、該
第2焼成芯体の気孔内に、ペルヒドロポリシラザン含有
液を含浸し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモ
ニアガス雰囲気中での熱処理により窒化珪素を生成させ
た第3焼成芯体を形成し、この第3焼成芯体の気孔内に
着色剤を充填させてなり、上記先軸に対して適宜軸推移
するように後軸を接合すると共に、筆記体と連接したノ
ック操作部を後軸後端部に至り設けた縦溝に突出させ、
ノック操作部を軸先方に摺動させて夫々先端孔から筆記
部を突出状態に係止させた時に、先軸に対して後軸を軸
推移して消しゴム又は芯を繰り出すように構成したこと
を特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明に係る複式筆記具
は、1本は消しゴム繰り出し体とし、他の少なくとも1
本は黒以外の着色シャープ芯が内蔵されたシャープペン
シル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、選択的に筆
記部を先軸の先端孔から突出係止させるようにした複式
記具に於いて、上記着色シャープ芯は、少なくとも体
質材と有機質の賦形材を含む配合組成物を混練、押出成
形、非酸化性雰囲気で焼成することにより、該有機質の
賦形材が炭化された炭化物をバインダーとする第1焼成
芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱し
て炭化物のバインダーを酸化除去させた少なくとも体質
材からなる第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気
孔内に、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、窒素
雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中
での熱処理により窒化珪素を生成させた第3焼成芯体を
形成し、この第3焼成芯体の気孔内に着色剤を充填させ
てなり、上記先軸とガイド筒の先方を固定し、ガイド筒
に設けた複数の案内溝に、摺動コマを後端に止着した複
数の筆記体をガイド筒と摺動コマとの間にリターンスプ
リングを附勢して、夫々軸方向に前後動自在に嵌装し、
軸方向に変位するカム斜面を有した円筒カムを、ガイド
筒に対して回動且つ軸推移可能に設けて、各摺動コマを
カム斜面に当接させることにより円筒カムの回転によっ
て上記摺動コマを交互に前後動させて、各筆記体の先端
を先軸の先端口から交互に出没可能とし、後端をノック
し、後軸に対して円筒カムを軸推移して消しゴム又は芯
を繰り出すように構成したことを特徴とする複式筆記
具。
【0014】請求項3に記載の発明に係る複式筆記具
は、1本は消しゴム繰り出し体とし、他の少なくとも1
本は黒以外の着色シャープ芯が内蔵されたシャープペン
シル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、選択的に筆
記部を先軸の先端孔から突出係止させるようにした複式
筆記具に於いて、上記着色シャープ芯は、少なくとも体
質材と有機質の賦形材を含む配合組成物を混練、押出成
形、非酸化性雰囲気で焼成することにより、該有機質の
賦形材が炭化された炭化物をバインダーとする第1焼成
芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱し
て炭化物のバインダーを酸化除去させた少なくとも体質
材からなる第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気
孔内に、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、窒素
雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中
での熱処理により窒化珪素を生成させた第3焼成芯体を
形成し、この第3焼成芯体の気孔内に着色剤を充填させ
てなり、上記複数の筆記体を内包し、且つ、任意の筆記
体の突出する前端部から後端部にわたって中空にされた
筒体と、該筒体の後部を包み且つ、筒体の前後方向に沿
って進退動可能にされたノック体と、ノック体の後部に
揺動可能に支持され、ノック体の前進により複数の筆記
体の内の任意のものを筒体前端部から突出させる筆記体
選択部と、任意の筆記体の突出した状態を維持する筆記
状態維持部と、その突出した筆記体を没入させる筆記体
没入部とを有し、筒体に対してノック体を軸推移して消
しゴム又は芯を繰り出すように構成したことを特徴とす
る複式筆記具。
【0015】上記、複式筆記具に於いて、着色シャープ
芯は、消しゴムで容易に消去できるものとする。着色シ
ャープ芯の製造方法として下記の手段が考えられる。
【0016】(aー1) 少なくとも体質材と有機質の
賦形材を含む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰
囲気で焼成することにより、該有機質の賦形材が炭化さ
れた炭化物をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、
該第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭化物のバイ
ンダーを酸化除去させた少なくとも体質材からなる第2
焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内に、ペルヒ
ドロポリシラザン含有液を含浸し、窒素雰囲気等の不活
性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱処理によ
り窒化珪素を生成させた開気孔を持つ第3焼成芯体を形
成し、該第3焼成芯体を着色剤で着色された高強度焼成
鉛筆芯。 (aー2) 開気孔を持つ高強度焼成鉛筆芯の該開気孔
内に於いて、耐光性、耐候性に優れた染料もしくは顔料
を少なくとも着色剤として含む焼成鉛筆芯。尚、上記の
「窒素雰囲気等の不活性雰囲気中」とは、窒素ガス雰囲
気中、又はアルゴンガス雰囲気中等の不活性ガス雰囲気
中をいう。
【0017】
【実施例】図1乃至図7は本発明の第1の実施例である
複式筆記具を示している。図8は本発明の第2の実施例
を示している。図9及び図10は複式筆記具に使用され
るゴム繰り出し体要素を示している。図11及び図12
は本発明の第3の実施例を示している。
【0018】先ず、第1の実施例に於いて、図1は複式
筆記具の外観を示す斜視図である。 図2乃至図7に示
すように、後軸1の後方側面にはクリップ5が一体に形
成され、更に後端部に至り4箇所で縦溝2が穿設され
て、内方に仕切り3が設けられ、後軸1の後端部4と縦
溝2の後端とで当接部35が、仕切り3の先端でストッ
パー8が形成されている。又、後軸1の先端には複数箇
所で矩形状の突部6が設けられ、内孔部には溝状の係合
部7が形成されている。
【0019】一方、後端の端部12に4箇所で孔11が
穿設され、外周部後方に突状の係合部10が、略中央に
複数箇所で矩形状の溝13が、先方にネジ状の接合部1
4が形成された継手9が上記後軸1の先端側より挿入さ
れ、係合部10が係合部7に弾性的に嵌入すると共に突
部6が溝13に嵌装して、後軸1は継手9に対して回転
方向で一体に、軸方向に適宜ストロークで軸推移するよ
うに止着される。
【0020】又、ノック操作部20は板状で後方で外側
に膨出した後端部23と内側に適宜位置で突起24、2
5が形成され、先端に端部22とボス状の係止部21が
形成されている。又、係止部21の先端にはボールペン
等筆記体41の後端が止着されて上記後軸1の一箇所の
縦溝2内に嵌装され、ボールペン等筆記体41は継ぎ手
9の孔11を貫通して軸内に位置し、リターンスプリン
グ40がノック操作部20の端部22と継手9の端部1
2との間に附勢されている。
【0021】又更に、他のノック操作部26、32、3
3は板状で後方で後方に膨出した後端部29と内側に適
宜位置で突起30、31が形成され、先端に端部28と
ボス状の係止部27が夫々形成されて、係止部27の先
端には消しゴム繰り出し体43と黒芯用のシャープペン
シル筆記体42と着色芯用のシャープペンシル筆記体4
4の後端が夫々止着され、上記後軸1の残りの縦溝2内
に嵌装され、消しゴム繰り出し体43、シャープペンシ
ル筆記体42及び44は継ぎ手9の孔11を貫通して軸
内に位置し、やはりリターンスプリング47がノック操
作部26、32、33の端部28と継手9の端部12と
の間に附勢されている。
【0022】尚、上記ノック操作部20の後端部23か
ら端部22迄の長さに対してノック操作部26、32、
33の後端部29から端部28迄の長さは継手9に対す
る後軸1の軸推移するストローク分短く設定されてい
る。又、継手9の接合部14には先端孔48を有し、後
端孔にネジ状の接合部46を有した先軸45が固定され
る。尚、継手9と先軸45の接合部はネジに限定されな
い形状で形成することは可能である。又、実施例に使用
される黒芯用のシャープペンシル筆記体42は先軸に対
するキャップの回転等でシャープペンシルやボールペン
等筆記体を軸先から突出させるように構成した複式筆記
具と同様の構造を有するものなので構造の説明は省略す
る。又、消しゴム繰出し体43及び着色芯用のシャープ
ペンシル筆記体44は同様のシャープペンシル筆記体の
芯繰り出し装置の先端に軸状の消しゴム50及び色芯4
9をノックにより繰り出すように配設したものである。
勿論、上記シャープペンシル筆記体44は上記シャープ
ペンシル筆記体42と同じ構成であってもよい。
【0023】次に、第2の実施例を図面に基づき説明す
る。この複式筆記具は、ガイド筒55、先軸56、円筒
カム57、後軸58、一対の摺動コマ59、59`、一
対のシャープペンシル筆記体60、消しゴム繰り出し体
61を主な構成要素とする。先ず、ガイド筒55は略中
央部から後端の多少前方位置まで略反対側の両側面に夫
々開口した軸方向に長い一対の案内溝63、63`を有
し、前半部には後端が各案内溝63、63`と連通して
前端は開口した筒部64を有し、後端の側面部には円周
方向の周溝65を有し、全体の略中央部で筒部64の後
端部外面には露出面部66を有し、露出面部66の後方
で案内溝63、63`の前端部の側面には円周方向の突
条である係合部67を有し、露出面部66の前方で筒部
64の略中央部の側面には前端が楔形の軸方向のリブと
当該リブ分断する溝から成る係合部68を有し、全体が
樹脂により一体成形され、各係合部67、68は弾性変
形可能である。
【0024】次に先軸56は、前端が先細状で前端及び
後端の入口の縁にテーパー部を設けた軸方向の溝当該溝
の途中箇所を区切るように設けられたリブからなる係合
部69を有し、全体が樹脂により一体成形され、係合部
69は弾性変形可能である。前述したガイド筒55は先
軸56の後端開口部からその内部に挿入され、その係合
部68を先軸56の係合部69に係止して固定される。
即ち、ガイド筒55のリブが先軸56の溝に嵌入して円
周方向の回転が阻止され、又、弾性変形によって先軸5
6のリブとガイド筒55の溝が係合して抜け止めされ
る。ガイド筒55のリブを先軸56の溝に嵌入させる場
合に多少円周方向で両者にずれがあっても溝の入口の縁
のテーパー部とリブの楔形の先端形状によってリブはガ
イドされることになるので両者は確実に嵌合される。
【0025】円筒カム57は前端縁に円周状に前後に変
位するカム斜面70を有し、当該カム斜面70の最前端
部に切欠を有し、熱反対側の両側面には回転止めリブを
有し、後端には孔部を有し、又、内面の略中央部には4
半円周部にツバ71を有している。後軸58は、前端内
面部に円周方向の溝である係合部72を有し、後端近傍
の対向する内面部に溝を有し、後端外面部にはクリップ
取付部73を有し、全体が樹脂により一体成形され、係
合部72は弾性変形可能である。
【0026】前述の円筒カム57は後軸58の内部に挿
入され、その回転止めリブを溝に嵌入して円周方向の回
転が不能とされるが、軸方向には移動自在で、その後端
を後軸58の後端から貫出するよう組付けられる。円筒
カム57の後端の孔部には太径の色芯74を保持した止
め具75が嵌着され、後端外周部には外面に段部76を
有するノックカバー77と、ノックカバー飾り78が嵌
着される。又、後軸58のクリップ取付部73には勿論
クリップ79が固着される。
【0027】摺動コマ59、59`は、外面に突起を有
して当該突起の後端面には中央部が突出してその両側が
前述した円筒カム57のカム斜面70と略同勾配のカム
斜面を有している。シャープペンシル筆記体60と消し
ゴム繰り出し体61は、一般的なチャック機構(図示せ
ず)を内蔵し、後端にチャック機構と連結した継ぎ手8
0、80`を介して芯パイプ81、接続軸81`を接合
し、芯パイプ81、接続軸81`の後端を摺動コマ5
9、59`に嵌着しており、芯パイプ81、接続軸81
`の軸推移により芯又は消しゴムの繰り出しが行われ
る。
【0028】シャープペンシル筆記体60、消しゴム繰
り出し体61は夫々の摺動コマ59、59`を前述のガ
イド筒55の各案内溝63、63`に移動自在に嵌装さ
せ、各摺動コマ59、59`の前端面とガイド筒55の
案内溝63、63`の前壁との間に介装したリターンス
プリング82、82`により後方へ附勢されている。
円筒カム57を組付けた後軸58は、その前端内面部の
係合部72をガイド筒55の係合部67に弾性変形によ
り係止させ、円周方向に回転自在に接合される。又、円
筒カム57の前端部はガイド筒55の後端外周部を覆う
状態に配され、シャープペンシル筆記体60、消しゴム
繰り出し体61の摺動コマ59、59`はリターンスプ
リング82、82`によって後方へ附勢されているの
で、常にその突起のカム斜面を円筒カム57のカム斜面
70に接触した状態を保つ。
【0029】又、円筒カム57の内面部のツバ71は、
ガイド筒55の周溝65に嵌入される。当該周溝65は
円周方向の略180°の範囲にわたって設けられ、その
両端に幅広部を有すると共にその中間部に幅狭部を有
し、幅狭部の前壁は幅広部の前壁より所要距離前方に位
置している。幅広部の幅すなわちその前壁と後壁刊の距
離はシャープペンシル筆記体60、消しゴム繰り出し体
61の芯又は消しゴムを繰り出すためのノックストロー
クとツバ71の厚さを加算したよりも多少長く設定され
ている。又、幅狭部の前壁と後壁との間の距離はツバ7
1よりも多少長く設定されている。
【0030】円筒カム57のツバ71は円筒カムのカム
斜面70の最前端の切欠が一方のシャープペンシル筆記
体60の摺動コマ59の突起のカム斜面に於ける後端突
出部に係合した時に周溝65の一端の幅広部に対応して
位置し、又、円筒カムのカム斜面70の前端切欠と消し
ゴム繰り出し体61の摺動コマ59`のカム斜面の後端
突出部とが係合した時に周溝65の他端の幅広部に対応
して位置し、又円筒カム57のカム斜面70に於ける前
後の中間部に夫々の摺動コマ59、59`が位置した時
に幅狭部に対応して位置するよう調整されている。尚、
リターンスプリング82、82`の弾発力が摺動コマ5
9、59`を介して円筒カム57に作用しているのでツ
バ71は周溝65の後壁に常に当接している。
【0031】シャープペンシル筆記体60、消しゴム繰
り出し体61はその摺動コマ59、59`が円筒カムの
カム斜面70の前端切欠と係合している状態、即ち円筒
カム57のツバ71がガイド筒55の周溝65の幅広部
に位置する時にその前端筆記部60`、消しゴム62が
先軸の先端孔56`から突出すると共に、その摺動コマ
59、59`がカム斜面70の前後の中間部まで後退し
た状態、即ちツバ71が幅狭部に位置する時にその筆記
部60`又は消しゴム62が軸内部に没入するようにそ
の長さが適宜に設定されている。上記の実施例ではガイ
ド筒55に対する円筒カム57の回動範囲は略180°
となっているが、この範囲は自由であり例えば240°
程度にすることも構わない。それにより回動を軽くする
ことが期待できる。その場合、ガイド筒55の案内溝6
3、63`の位置もそれに対応させて移動する必要があ
る。
【0032】ところで、図9及び図10に示すように、
消しゴム繰り出し体61はチャック体86の先端外周に
締めリング88を係合させ、締めリング88の後端を軸
部85の先端に当接してチャック体86が軸部85に挿
入されている。又、軸部85の後端との間でチャックス
プリング96を附勢した継ぎ手80`を上記チャック体
86の後端に固着して常時チャック体86の先端を後方
に引き込むように成されている。又、軸部85の先端に
チャック体86及び締めリング88を前後動自在に被嵌
して、締めリング88の先端を当接させる段部95と先
端に先端孔94を有した口金84が固着されている。
又、口金84の先端に消しゴム62の外周に適宜摩擦係
合する保持部83`を形成した案内筒83を固着すると
共に、チャック体86を貫通した芯材89の先端に押し
部材90を止着して、その端部93を案内筒83内に嵌
装された消しゴム62の後端に当接されている。又、継
ぎ手80`の後端にはノック等の作動を伝達する接続筒
軸81`に嵌着可能な部位が設けられると共に、上記押
し部材90の先端には押し部材90が最前進した時に案
内筒83の保持部83`に当接して移動を阻止される鍔
部91が形成されている。
【0033】更に、図11及び図12は第3の実施例で
ある複式筆記具を示している。当該実施例は、シャープ
ペンシル筆記体100、消しゴム繰り出し体101の2
つの要素を内包し、且つ、任意の要素の突出する前端部
から後端部にわたって中空にされた先軸筒103及び中
軸筒104と、該先軸筒103及び中軸筒104の後部
を包み且つ、先軸筒103及び中軸筒104の前後方向
に沿って進退動可能にされたキャップ体105と、キャ
ップ体105の後部に揺動可能に支持され、且つ、該キ
ャップ体105の外周壁に沿って前方に向けて延びるク
リップ体106と、前記キャップ体105の前進により
前記2つの要素の内の任意のものを選択して、それを前
記先軸筒103前端部から突出させる振り子107と、
前記任意の要素の突出した状態を維持する筆記状態維持
機構108と、その突出した要素を没入させる筆記体没
入部(クリップ体106後端の押し圧部106b及び前
端部106c)を有する複式筆記具であって、前記クリ
ップ体106は、前端部が前記中軸筒104の軸中心に
向けて附勢されていて、且つ、該前端下部中央にスリッ
ト109aを有して直立状の段部を有する係止部109
が設けられる。
【0034】又、係止部109後方の端部109bはク
リップ体106のキャップ体側内面に強固に固着され
る。(スポット溶接等で)又、前記筆記状態維持機構1
08は、前記キャップ体105に於ける前記スリット1
09aに対面する箇所に仕切り部を有し、その両側、即
ち係止部109に対面する箇所に、キャップ体105内
部が露出するように穿設された窓部110と、前記キャ
ップ体105が前記任意の要素の突出する位置に前進し
た時に前記係止部109が臨む中軸筒104の箇所に中
軸筒104内部に向けて穿設された孔部111とを有
し、該孔部111の後端面111aは前記係止部109
に係止する形状に形成されている。尚、孔部111の後
端両側部には切り溝が設けられ、そこにクリップ体10
6前端下部の側縁部109cが嵌入して係止部109が
確実に後端面111aに係止するよう成されている。
【0035】前記複式筆記具を更に詳細に説明する。 (先軸筒103、中軸筒104) 先軸筒103及び中軸筒104は、いずれも中空であっ
て、その外周で前記複式筆記具の本体外壁を形成する。
先軸筒103は緩やかに先細る概略円筒形状であり、前
端部が顕著に先細りになっていて、先端孔103aが開
口している。先軸筒103の後端部には、段がついて細
くなって外周にねじの溝のある接続部103bが形成さ
れ、その細くなった接続部103bが中軸筒104の前
端部内のやや拡くなって内周にねじ溝のある接続部10
4aにねじ止めして接続される。接続された状態に於い
て、先軸筒103の段の付いた箇所と中軸筒104の先
端部との間には、環状の飾りリング112が挟持され
る。中軸筒104の後部内には、前記各要素を摺動可能
に収容するガイド筒113が嵌入される。尚、当該実施
例の筒体は1体でも3以上分割されてもよい。
【0036】(中軸筒104) 又、中軸筒104の周側面のクリップ体106の設けら
れる一側には前記孔部111が穿設され、他側にはその
内面に軸方向に沿って延びる案内溝104bが後端部の
途中まで形成されており、その案内溝104bの後端に
は外周面に向けて貫通する係止孔104cが形成されて
いる。前記孔部111の後端面111aは軸に直角平面
に形成される。又、上述したように後端面111aの両
側に切り溝が形成される。(図示せず)ガイド筒113
を中軸筒104内に嵌入したときに、この案内溝104
bに、前記ガイド筒113の後述する係合端部113h
が嵌入して摺動して行き、該係合端部113h後端部が
前記係止孔104cに嵌入係止するように形成される。
又、前記孔部111が形成された箇所の後方側の内周面
には、前記ガイド筒113を中軸筒104内に嵌入した
際に所定位置以上後方にいかないように係止するための
係止段部104dが形成され、該係止段部104dの更
に後方の内周面はほぼ円柱形形状に形成されている。
【0037】又、中軸筒104の前記係止段部104d
の後方に於ける前記孔部111側には、クリップ体10
6を前後動可能に嵌入する窓部104eが形成されてい
る。 又、前記中軸筒104の後端部の外周面には、外
方向に突出して軸方向に延びる案内リブ104fが前記
窓部104eを除いて例えば90度の間隔で3ヶ所形成
されており(他の箇所或いは個数でもよい)、又、該後
端部の内周面には、開口径が狭くなった係止段部104
gが形成されている。後述するようにこの後端部内に
は、継ぎ手115が摺動自在に嵌入しており、前記係止
段部104gと継ぎ手115の外周部の段部115aと
が係止して、前記中軸筒104から継ぎ手115が抜け
ないようになっている。
【0038】(ガイド筒113) ガイド筒113は、前記要素を夫々収容するための隔壁
113aで仕切られた摺動溝113b、113cを有
し、この摺動溝113b、113cには、リターンスプ
リング113d、113eで後方へ向けて附勢される摺
動コマ114a、114bが摺動自在に内挿されてい
る。ガイド筒113の前端部内部には前記リターンスプ
リング113d、113eを係止する内段部113fが
形成されている。又、ガイド筒113の後端部には、前
記振り子107の先端を揺動可能に位置させて通すため
の開口113gと、中軸筒104の軸を中心にクリップ
体106配設側の反対側に細い幅で後方に延びる片部お
よび後端部が軸半径方向外側に膨らんだ突起からなる。
ガイド筒113を中軸筒104に係合するための係合端
部113hと、後端内部に附勢された摺動コマ114
a、114bが当接する当接段部113iとが備えられ
ている。
【0039】(要素;シャープペンシル筆記体100、
消しゴム繰り出し体101) シャープペンシル筆記体100は、前端部に芯繰り出し
機構部100aと、後端部に該芯繰り出し機構部100
aに接続される芯パイプ100bを有しており、この芯
パイプ100bの後端は前記摺動コマ114aに嵌入す
る。又、消しゴム繰り出し体101は、前端部に消しゴ
ム102が嵌合される案内筒101aを有している。
(前記、第2の実施例で説明した消しゴム繰り出し体6
1と同様)且つ、後端部に受けパイプ100cを有して
おり、該受けパイプ100cの後端には摺動コマ114
bが嵌合している。
【0040】(キャップ体105) キャップ体105は、概略円筒形形状で極緩やかに後細
りの外形に形成され、その内部に継ぎ手115を嵌入固
定している。又、キャップ体105は、軸中心から見て
窓部110側(中軸筒104の孔部111側)に外部か
ら内部に掛けて貫通した切り窓105aが所定幅で軸方
向に延びて形成される。この切り窓105aから前記ク
リップ体106が外部に突出して前方に延びる。又、上
記キャップ体105の内周面には、上記中軸筒104の
案内リブ104fに摺動自在に嵌入して、中軸筒104
とキャップ体105とを軸方向推移自在且つ回転方向に
固定するための案内溝105bが上記案内リブ104f
に対応して3ヶ所形成されている。又、上記キャップ体
105の後端部には、段部105cを介して後方で小径
になる円筒状の後端軸部105dが形成されており、こ
の後端軸部105dにはそれを後方から覆い、且つ、そ
の外周面が該キャップ体105の外周面に連続するよう
に略半球形状に形成された天冠部105eが着脱自在に
止められている。この実施例では、後端軸部105dの
外周面と天冠部105eの内周面とは、互いに対応する
ねじ溝が形成されていてそれらの螺合により止められ
る。尚、段部105cの後方に向く面と天冠部105e
の前端部との間には、環状の止めリング105fが配設
される。
【0041】(継ぎ手115) 前記継ぎ手115は概略円筒形状であって、中軸筒10
4及びキャップ体105に内装可能に形成されている。
又、継ぎ手115は、軸方向の前端部及び後端部が開口
され、いずれもその開口からやや内部に入った所の、互
いに間隔をおいた2ヶ所に隔壁115b`、115bが
形成されている。上記継ぎ手115の前端部の開口から
内側は、同心円の径の異なる穴115c、115dが形
成され、これら穴115c、115dは、前記隔壁11
5b`の前方に形成された段部115eを境に前方の穴
115cに比べて後方の穴115dの内径が小さくな
る。この段部115eから後方の穴115dで囲まれる
箇所には、カップ状の押さえ具116で前記振り子10
7の後端の支点部107aが係止される。この押さえ具
116は外周面が前記後方の穴115dに緊密に嵌入す
るものであり、又、後端部は鍔状に拡がる部分116a
の外周面が前方の穴115cの内周面に当接し、且つ、
軸中心に前記振り子107本体を自重で自由に揺動する
ように挿通支持する孔116bが形成される。尚、この
押さえ具116の前端面と前記ガイド筒113の後端面
との間にはキャップ体105を後方に弾発するためのス
プリング117が介装されている。
【0042】又、前記継ぎ手115の両隔壁115b`
及び115bで囲まれる空間は、クリップ体106の取
付け側に向けて開口して、軸方向直角断面がほぼ矩形に
形成された凹部115hになっている。この凹部115
h内には、開口端に平行且つ、やや前方に寄った位置に
儲けられた軸支部106aによりクリップ体106が軸
支されている。又、凹部115hの後方の下位後端の反
対側は一段低くなったスプリング座部115iが形成さ
れ、このスプリング座部115iとクリップ体106と
の間には、クリップ体106前端部を軸中心に向けて附
勢するためのクリップ体用スプリング106dが配設さ
れている。
【0043】又、継ぎ手115の隔壁115b及び隔壁
115bから後方の側面部のクリップ体106側には、
クリップ体106が揺動するストローク分の切欠115
fが形成される。この隔壁115bから後方の開口は同
心、同径の穴115gになっており、この穴115g内
には、ほぼ円柱形状の消しゴム118が円筒形状の消し
ゴム止め具118aで嵌入して取付けられている。尚、
継ぎ手115の前端部の外周面には、前記中軸筒104
の後端部の内周面の係止段部104gに係合する外周段
部115aが形成され、又、後端部の外周面には、キャ
ップ体105の内周の環状に突出する係合凸部105g
に係合する幅広の溝部115jが形成されている。
【0044】(クリップ体106) クリップ体106は、キャップ体105の外周面に沿っ
て軸方向前方に延びており、実施例では例えば金属板材
を折り曲げて中空に形成されている。又、クリップ体1
06は、クリップ体106の外周面から軸中心方向且つ
後方に向けて折れ曲がって、更にキャップ体105の外
周面近傍で外方向に向けて折れ曲がって、その先端部の
断面形状が概略三角形形状に形成されている。従って、
このクリップ体106の先端の内側後方に向く箇所が係
止部109になっている。又、上述したように中央にス
リット109aを有し、側縁部109cはスポット溶接
等で強固に固着されている。又、クリップ体106は、
その先端部がキャップ体105の窓部110に位置する
ように継ぎ手115に取付けられる。
【0045】(筆記状態維持機構108) 筆記状態維持機構108は、前記キャップ体105が前
進してクリップ体106が窓部110を介して孔部11
1に没入し、係止部109が孔部111の後端面111
aに係止するものである。 (筆記体没入部) 筆記体没入部は、クリップ体106の支持軸から後方の
部分と、クリップ体106の先端部の外周面から軸中心
方向且つ後方に向けて折れ曲がった斜面の部分及びキャ
ップ体105の外側面とである。
【0046】ところで、前記第2及び第3の実施例に於
いては2本要素を配設しているが、3本以上配設するこ
とも可能である。その場合、1本目を黒芯、2本目を着
色芯を搭載したシャープペンシル筆記体、3本目を消し
ゴム繰り出し体とする。
【0047】前記、本発明の複式筆記具に使用される着
色シャープ芯の製造方法として、少なくとも体質材から
なる特定の焼成多孔質芯体の気孔内にペルヒドロポリシ
ラザン含有液を含浸せしめ、窒素雰囲気等の不活性雰囲
気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱処理により結合
材として窒化珪素を生成させることによって解決し得る
ことを見いだした。
【0048】すなわち、当着色シャープ芯は、少なくと
も体質材と有機質の賦形材を含む配合組成物を混練、押
出成形、非酸化性雰囲気で焼成することにより、該有機
質の賦形材が炭化された炭化物をバインダーとする第1
焼成芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加
熱して炭化物のバインダーを酸化除去させた少なくとも
体質材からなる第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体
の気孔内に、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、
窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲
気中での熱処理により窒化珪素を生成させた第3焼成芯
体を形成し、該第3焼成芯体を耐光性、耐候性に優れた
着色剤で着色された高強度焼成シャープ芯である。又、
上記第3焼成芯体の気孔内に耐光性、耐候性に優れた着
色剤を充填させてなることを特徴とする高強度焼成シャ
ープ芯である。
【0049】以下、本発明に使用される高強度焼成の着
色シャープ芯について詳しく説明する。先ず、第1焼成
芯体は、少なくとも体質材と有機質の賦形材を含む配合
組成物を原料とする。
【0050】体質材としては、従来焼成形の色鉛筆に使
用されているものであれば、特に限定されるものではな
く、何れも使用可能である。例えば、酸化チタン、雲
母、タルク、窒化硼素、シリカ、アルミナ、炭酸カルシ
ウム等の白色系の体質材や、色相によっては二硫化モリ
ブデン、二硫化タングステン等の有色系の体質材も使用
することができ、当然これら数種類の混合物も使用でき
る。又、必要に応じて耐熱性顔料を配合してもよい。
【0051】又、有機質の賦形材としては、例えば、塩
化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、ポリビニルアル
コールなどの熱可塑性樹脂、フラン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、リグニン、セル
ロース、トラガントガムなどの天然高分子物質、石油ア
スファルト、コールタールピッチ、ナフサ分解ピッチ、
合成樹脂などの乾留ピッチなどのピッチ類など何れも使
用可能で、当然これら数種類の混合物も使用できる。
【0052】更に、高剪断力を加えて行う混練時の特性
向上及び押出成形の特性向上の目的で、水、ジオクチル
フタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DB
P)、リン酸トリクレジル(TCP)、アジピン酸ジオ
クチル(DOA)、プロピレンカーボナート、アルコー
ル類、ケトン類、エステル類など有機質の賦形材の可塑
剤又は溶剤の一種又は二種以上を、必要に応じて配合し
てもよい。
【0053】これらの配合組成物をヘンシェルミキサ
ー、加圧ニーダー、二本ロール等で十分混練した後、押
出成形機により細線状等に押出成形し、次いで、窒素雰
囲気中又はアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中等の
非酸化性雰囲気中で焼成することにより有機質の賦形材
が炭化された炭化物をバインダーとする第1焼成芯体が
得られる。得られた第1焼成芯体は、焼成で発生した気
孔と炭化物のバインダーが微細で充分に存在し、且つ均
一に分散していて、体質材が高配向している芯体であ
る。
【0054】尚、第2焼成芯体の強度を上げ、取扱い性
を向上させるために、必要に応じて第1焼成芯体を得る
配合組成物中に粘土、例えば、ベントナイト、カオリン
等の無機質の結合材を配合することもでき、その配合量
は25重量%未満に抑えた方が後述する窒化珪素による
強度を発現しやすい。又、必要に応じて、上記で得られ
た第1焼成芯体にペルヒドロポリシラザン含有液を含浸
せしめ、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニア
ガス雰囲気中での熱処理により窒化珪素を生成させた焼
成芯体であってもよい。
【0055】上記で得られた第1焼成芯体を酸化雰囲気
中で加熱して炭化物のバインダーを酸化除去させること
により多数の気孔を備えた多孔質芯体からなる第2焼成
芯体が得られる。ここで、第2焼成芯体の気孔は、体質
材と有機質の賦形材等とからなる混練物を、非酸化性雰
囲気で焼成することによって得られる気孔と、前記炭化
物のバインダーを除去することにより得られる気孔の両
者から構成されている。第2焼成芯体の気孔率の調整
は、主に有機質の賦形材の配合割合を調整することによ
り行われるものであるが、他に炭素粒状物質等の気孔形
成材を適宜添加してもかまわない。尚、全気孔に対する
炭化物のバインダーの除去による気孔の量は全く任意で
ある。
【0056】得られた第2焼成芯体は、前述の如く、多
数の気孔を備えた多孔質芯体であり、該気孔は、微細で
充分に存在し、且つ均一に分散していて、体質材が高配
向している芯体である。これにより、第1焼成芯体より
得られる第2焼成芯体は、目的とする高強度の焼成着色
シャープ芯体を得るのに有用なものとなる。
【0057】又、第3焼成芯体は、上記で得られた多孔
質芯体からなる第2焼成芯体をペルヒドロポリシラザン
含有液に含浸せしめた後、このペルヒドロポリシラザン
含有液含浸後の第2焼成芯体を窒素雰囲気等の不活性雰
囲気中又はアンモニアガス雰囲気中で400℃以上、好
ましくは600℃以上での熱処理により第2焼成芯体に
結合材として窒化珪素を生成させることにより得られ
る。
【0058】第2焼成芯体へのペルヒドロポリシラザン
含有液の充填量が大きい程、すなわち、第2焼成芯体の
気孔率が大きい程、結合材としての窒化珪素の生成量も
多くなり、得られる第3焼成芯体の機械的強度は強いも
のとなる。しかし、第2焼成芯体の気孔率が80%を越
えると、芯体の形状が保持されにくいためペルヒドロポ
リシラザン含有液の含浸工程が困難になる。又、気孔率
が30%未満では、ペルヒドロポリシラザン含有液の充
填量が少なく、機械的強度の顕著な向上が期待できず、
更に、気孔率が30%未満では、得られた第3焼成芯体
に充填されるインクの量も少なく、実用的な発色、濃度
も得られないこととなり好ましくない。従って、第2焼
成芯体の気孔率の範囲としては、30〜80%が挙げら
れるが、得られる第3焼成芯体の品質をより良好とする
ためには、35〜75%とすることが好ましい。
【0059】又、第3焼成芯体を得るために用いるペル
ヒドロポリシラザンは、セラミックス前駆体ポリマーで
あり、主鎖に[−Si−N−]構造を有し、側鎖に水素
のみが結合したものであり、一般式では、[SiHa N
b ]n (式中、a は1〜3、b は0又は1)で表され、
主として[−SiH2 NH−]n なる骨格を有する構造
を示す。又、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモ
ニアガス雰囲気中の熱分解で消去するのは水素のみであ
り、非常に高い収率で結合材としての窒化珪素が得られ
ることとなる。生成する窒化珪素は、大部分が四窒化三
珪素[Si3 N4 ]であるが、使用する原料、熱処理条
件等により若干その他の形[Six Ny ]で存在すると
ころもある。
【0060】又、メチル基等の有機成分を含まないた
め、炭素を含まない無色透明で高純度の窒化珪素が得ら
れる。更に、得られる窒化珪素が他の焼結法より低い温
度、すなわち、珪素粉末から得る焼結法は1200℃〜
1400℃という高温度で処理するものであったが、当
方法では、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニ
アガス雰囲気中で600℃程度の低温度で得られる点に
特徴を有する。当方法で用いるペルヒドロポリシラザン
含有液は、上記ペルヒドロポリシラザンを有機溶剤で溶
解したものであり、該ペルヒドロポリシラザン含有液が
第2焼成芯体に含浸可能なものであれば、使用する有機
溶剤は特に限定されず、何れも使用可能である。使用す
る有機溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、テトラヒドロフラン(THF)、塩化メチレ
ン、四塩化炭素、芳香族炭化水素系等の有機溶剤が挙げ
られる。
【0061】ペルヒドロポリシラザン含有液を第2焼成
芯体に含浸させる方法としては、第2焼成芯体をペルヒ
ドロポリシラザン含有液中に浸漬し、必要に応じて加
熱、減圧、加圧等の条件下で含浸させることにより行う
ことができる。ここで、ペルヒドロポリシラザン含有液
の含浸状態は、第2焼成芯体中に微細に、且つ均一に分
散して含浸されることとなる。すなわち、第2焼成芯体
は、上述の如く、気孔が微細で充分に存在し、且つ均一
に分散していて、体質材が高配向しており、高強度の焼
成着色シャープ芯体を得るのに有用なものであるので、
ペルヒドロポリシラザン含有液は第2焼成芯体中に微細
に、且つ均一に分散して含浸されることとなる。尚、高
強度の第3焼成芯体を得るために、必要に応じてペルヒ
ドロポリシラザン含有液の含浸、焼成工程を繰り返し行
ってもよい。
【0062】得られた第3焼成芯体は、結合材としての
窒化珪素が芯体中に微細で均一に分散して生成するもの
となり、更に、体質材が高配向しているため少量の窒化
珪素の生成で芯体の強度を発現しやすく、筆記時の芯体
の崩れも均一となる。
【0063】前記、高強度焼成の着色シャープ芯は、上
記で得られた第3焼成芯体の気孔内に耐光性、耐候性に
優れた着色剤を充填させることにより得られる。充填す
る着色剤としては、耐光性、耐候性に優れた染料を水、
有機溶剤等に溶解させてインク化し、更に含浸すること
ができる。更に耐光性、耐候性が要求される場合は、顔
料の使用が考えられるが、単純に水、有機溶剤等の分散
させたものでは芯の内部まで着色できないが、真の開気
孔に酸、アルカリ、有機溶媒等に溶解させた有機顔料を
含浸させ、更に開気孔内で水析等の手段により顔料を固
体化させる方法、芯の開気孔に顔料前駆体を含む液等を
含浸させ、更に開気孔内で顔料化反応させる方法、芯の
開気孔に染料溶液、沈殿剤溶液を含浸して開気孔内でレ
ーキ化反応させて顔料化する方法、等により芯内部まで
顔料を充填できる。
【0064】尚、上記着色剤充填方法は何れも含浸を促
進させる目的で、加熱、減圧、加圧下で含浸を行うこと
や界面活性剤やその他の添加剤の存在下で含浸を行うこ
とも可能である。又、繰り返し充填してより色調を濃く
することも可能であるし、異なる二種類の充填法で着色
することも可能である。
【0065】更に、余分の開気孔にオイル等を含浸させ
て筆記時の潤滑性を向上させることも可能である。消し
ゴムで焼成墨芯(黒芯)並に消去できるようにする為に
は、常温で液状の油脂類及び/又はワックス類の中から
選択する必要がある。具体的にはシリコンオイル、鉱物
油、流動パラフィン、αーオレフィンオリゴマー等であ
る。
【0066】
【作用】第1の実施例に於いて、図3は筆記部の収納状
態を示している。先ず図4に示すようにノック操作部3
3の後端部29をノックして軸先方に摺動させ、後端部
29を後軸1の仕切り3のストッパー8に係合させると
色芯用のシャープペンシル筆記体44の先端が先軸45
の先端孔48から突出する。この時、ノック操作部33
の後端部29がストッパー8に係合した状態にあり、ノ
ック操作部33の端部28は色芯49を繰り出す為に必
要なノックストローク分リターンスプリング47が収縮
可能となっている。
【0067】この状態よりノック操作部20をノックす
ると突起24、25が前進位置にあるノック操作部33
の突起30、31を押してストッパー8との係合状態を
解除して入れ代わりにボールペン等筆記体41の先端が
先軸45の先端孔48から突出して係合する。その時、
ノック操作部20の端部22はリターンスプリング40
を略全圧縮状態とするため先軸45に対して後軸1の軸
推移は阻止される。(但し、リターンスプリングを全圧
縮しないでノック操作部の端部を継手の端部に当接させ
る様に形成することも可能である)又、その時、ノック
ストロークをストッパー8位置に至らない範囲に加減す
れば図3に示す収納状態となる。
【0068】又、図5は黒芯用のシャープペンシル筆記
体42の先端を先端孔48から突出させた状態を示して
おり、この時、ノック操作部32の後端部29がストッ
パー8に係合した状態にあり、ノック操作部32の端部
28は芯を繰り出すために必要なノックストローク分リ
ターンスプリング47が収縮可能となっている。従っ
て、継ぎ手9の溝13と後軸1の突部6との嵌装で軸方
向に形成されたノックストロークと同値の隙間34だけ
先軸45に対して後軸1の後端部4をノックすると芯が
繰り出される。消しゴム繰出し体43及び上記色芯用の
シャープペンシル筆記体44の先端が先端孔から突出し
た場合にも同様にして消しゴム50及び色芯49が繰り
出される。
【0069】第2の実施例に於いて、図8は円筒カム5
7のカム斜面70の先端切欠が一方のシャープペンシル
筆記体60の摺動コマ59と係合してその筆記部60`
を先軸の先端孔56`から突出している状態を示すもの
であり、このとき円筒カム57のツバ71は周溝65の
幅広部の位置に存在する。この状態で後軸58の後端か
ら突出したノックカバー飾り78の後端をノックすれ
ば、そのノック力が円筒カム57及び摺動コマ59を介
して芯パイプ81に伝達され、芯パイプ81の軸推移に
より芯が繰り出され筆記可能となる。次に先軸56に対
し後軸58を回転させて円筒カム57のカム斜面70先
端の切欠とシャープペンシル筆記体60の摺動コマ59
の係合を解除し、更に回転を続けると円筒カム57のカ
ム斜面70によってシャープペンシル筆記体60の摺動
コマ59は後退し、他方の消しゴム繰り出し体61の摺
動コマ59`が前進し、シャープペンシル筆記体60の
筆記部60`が先軸56の内部に没入して消しゴム繰り
出し体61と入れ代わる状態となる。更に、後軸58を
回転すると略180°回転した状態で円筒カム57のカ
ム斜面70の先端切欠と消しゴム繰り出し体61の摺動
コマ59`とが係合して消しゴム62を突出させると共
に、ノックカバー飾り78の後端をノックすれば消しゴ
ム62の繰り出しが可能となる。
【0070】第3の実施例に於いて、(図11、図12
に示される。)筆記体の突出状態を筆記状態維持手段で
維持する。この筆記状態維持手段は筒体内部に向けて穿
設された窓部にクリップ体の係止部を係合させる構成で
ある。従って、キャップ体が前進しているときに、その
状態維持手段に於ける、クリップ体の係止部はキャップ
体の窓部を介して筒体の孔部に深く没入して孔部の後端
面に係止するため、係止部は孔部に深く係合して確実に
係止することができる。よって、確実に筆記体の係止状
態を維持することができる。ところで、通常の構成であ
れば筆記具をクリップ体を介して胸ポケット等に挿入し
たときに布地が上記筒体の孔部に深く没入する為に、次
に筆記具をポケットから抜く際に布地がクリップ体の係
止部に食いついてポケット等を傷つける危険がある。し
かしながら、本願によればキャップ体の窓部の中央に仕
切り部が設けられているので布地が筒体の孔部に没入す
ることもなくポケットに対するクリップ体の抜き挿しは
スムーズで布地を傷つける危険もない。又、筒体を手で
持ってその手の指でキャップ体を押せば筆記体を突出さ
せることができる。従って、両手でなく片手で操作でき
るため、操作性が良い。
【0071】又、前記筆記体没入部は、クリップ体の前
端部の筒体側面が筒体軸中心且つ後方に向かう斜面に形
成されたものを含んでいるので、複式筆記具を任意の筆
記体を突出させた状態でポケットに挿入してクリップを
ポケットの外縁に噛ませたとしても、クリップ体の係止
部が筒体から離れて、これにより、係止部の係止が外れ
突出していた筆記体は自動的に没入する。従って、服の
ポケットに複式筆記具を挿しても服が汚れることを確実
に防止できる。
【0072】
【発明の効果】本発明は以上のように、複数の筆記体等
要素が先軸の先端孔から選択的に出没可能な複式筆記具
であって、要素の内、一本を消しゴム繰り出し体とし、
残りの少なくとも1本を黒以外の着色シャープ芯を内蔵
したシャープペンシル筆記体として、該着色シャープ芯
が消しゴムで容易に消去可能な芯と成されるものであ
り、又、使用する着色シャープ芯は、前記従来の芯の欠
点を解決した焼成多孔質鉛筆芯で、強度を強く保ち、し
かも鮮やかな色を出させて耐光性、耐候性に優れた描線
を描かせ、消しゴムによる消去性を有するなどの特性を
同時に有するものであり、携帯性に優れ、書いたり消し
たりが容易で、黒以外の消せる色芯の搭載を可能とした
便利な複式筆記具の提供を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である複式筆記具の外観
斜視図である。
【図2】第1の実施例に於ける部品の展開状態を示した
斜視図である。
【図3】筆記部の収納状態に於ける縦断面図である。
【図4】着色芯側の筆記先端を先端孔から突出させた状
態を示した縦断面図である。
【図5】黒芯側の筆記先端を先端孔から突出させた状態
を示した縦断面図である。
【図6】ノック操作部に於ける後軸部の横断面図であ
る。
【図7】一箇所のノック操作部を軸先に前進させた時
の、後軸部の横断面図を示している。
【図8】本発明の第2の実施例である複式筆記具の全体
を示す縦断面図である。
【図9】消しゴム繰り出し体要素の縦断面図である。
【図10】消しゴム繰り出し体要素に使用される案内筒
の外観図である。
【図11】本発明の第3の実施例である複式筆記具の全
体を示す縦断面図で、筆記体等要素を収納した状態を示
している。
【図12】第3の実施例である複式筆記具の全体を示す
縦断面図で、消しゴム繰り出し体の先端を先軸先端孔か
ら突出した状態を示している。
【符号の説明】
1 後軸 2 縦溝 3 仕切り 7 係合部 8 ストッパー 9 継ぎ手 10 係合部 11 孔 20 ノック操作部 21 係止部 23 後端部 24 突起 25 突起 26 ノック操作部 29 後端部 32 ノック操作部 33 ノック操作部 40 リターンスプリング 41 ボールペン等筆記体 42 シャープペンシル筆記体 43 消しゴム繰り出し体 44 シャープペンシル筆記体 45 先軸 47 リターンスプリング 48 先端孔 49 色芯 50 消しゴム 55 ガイド筒 56 先軸 57 円筒カム 58 後軸 59 摺動コマ 59` 摺動コマ 60 シャープペンシル筆記体 61 消しゴム繰り出し体 62 消しゴム 63 案内溝 63` 案内溝 65 周溝 70 カム斜面 71 ツバ 77 ノックカバー 78 ノックカバー飾り 81 芯パイプ 81` 接続軸 82 リターンスプリング 82` リターンスプリング 83 案内筒 84 口金 85 軸部 86 チャック体 88 締めリング 96 チャックスプリング 89 芯材 90 押し部材 100 シャープペンシル筆記体 101 消しゴム繰り出し体 103 先軸筒 103a 先端孔 104 中軸筒 105 キャップ体 105a 切り窓 105b 案内溝 106 クリップ体 106a 軸支部 107 振り子 108 筆記可能状態維持機構 109 係止部 109a スリット 110 窓部 111 孔部 114a 摺動コマ 114b 摺動コマ 111a 後端面 115 継ぎ手 115h 凹部 115i スプリング座部 116 押え具 117 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−133123(JP,A) 特開 平7−25193(JP,A) 実開 平4−135390(JP,U) 実開 平5−65592(JP,U) 特公 昭51−41376(JP,B2) 特許3200292(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43K 24/10 - 24/18 B43K 29/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本は消しゴム繰り出し体とし、他の少
    なくとも1本は黒以外の着色シャープ芯が内蔵されたシ
    ャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、
    選択的に筆記部を先軸の先端孔から突出係止させるよう
    にした複式筆記具に於いて、 上記着色シャープ芯は、少なくとも体質材と有機質の賦
    形材を含む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲
    気で焼成することにより、該有機質の賦形材が炭化され
    た炭化物をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、該
    第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭化物のバイン
    ダーを酸化除去させた少なくとも体質材からなる第2焼
    成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内に、ペルヒド
    ロポリシラザン含有液を含浸し、窒素雰囲気等の不活性
    雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱処理により
    窒化珪素を生成させた第3焼成芯体を形成し、この第3
    焼成芯体の気孔内に着色剤を充填させてなり、 上記先軸に対して適宜軸推移するように後軸を接合する
    と共に、筆記体と連接したノック操作部を後軸後端部に
    至り設けた縦溝に突出させ、ノック操作部を軸先方に摺
    動させて夫々先端孔から筆記部を突出状態に係止させた
    時に、先軸に対して後軸を軸推移して消しゴム又は芯を
    繰り出すように構成したことを特徴とする複式筆記具。
  2. 【請求項2】 1本は消しゴム繰り出し体とし、他の少
    なくとも1本は黒以外の着色シャープ芯が内蔵されたシ
    ャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、
    選択的に筆記部を先軸の先端孔から突出係止させるよう
    にした複式筆記具に於いて、 上記着色シャープ芯は、少なくとも体質材と有機質の賦
    形材を含む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲
    気で焼成することにより、該有機質の賦形材が炭化され
    た炭化物をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、該
    第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭化物のバイン
    ダーを酸化除去させた少なくとも体質材からなる第2焼
    成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内に、ペルヒド
    ロポリシラザン含有液を含浸し、窒素雰囲気等の不活性
    雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱処理により
    窒化珪素を生成させた第3焼成芯体を形成し、この第3
    焼成芯体の気孔内に着色剤を充填させてなり、 上記先軸とガイド筒の先方を固定し、ガイド筒に設けた
    複数の案内溝に、摺動コマを後端に止着した複数の筆記
    体をガイド筒と摺動コマとの間にリターンスプリングを
    附勢して、夫々軸方向に前後動自在に嵌装し、軸方向に
    変位するカム斜面を有した円筒カムを、ガイド筒に対し
    て回動且つ軸推移可能に設けて、各摺動コマをカム斜面
    に当接させることにより円筒カムの回転によって上記摺
    動コマを交互に前後動させて、各筆記体の先端を先軸の
    先端口から交互に出没可能とし、後端をノックし、後軸
    に対して円筒カムを軸推移して消しゴム又は芯を繰り出
    すように構成したことを特徴とする複式筆記具。
  3. 【請求項3】 1本は消しゴム繰り出し体とし、他の少
    なくとも1本は黒以外の着色シャープ芯が内蔵されたシ
    ャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、
    選択的に筆記部を先軸の先端孔から突出係止させるよう
    にした複式筆記具に於いて、 上記着色シャープ芯は、少なくとも体質材と有機質の賦
    形材を含む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲
    気で焼成することにより、該有機質の賦形材が炭化され
    た炭化物をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、該
    第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭化物のバイン
    ダーを酸化除去させた少なくとも体質材からなる第2焼
    成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内に、ペルヒド
    ロポリシラザン含有液を含浸し、窒素雰囲気等の不活性
    雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱処理により
    窒化珪素を生成させた第3焼成芯体を形成し、この第3
    焼成芯体の気孔内に着色剤を充填させてなり、 上記複数の筆記体を内包し、且つ、任意の筆記体の突出
    する前端部から後端部にわたって中空にされた筒体と、
    該筒体の後部を包み且つ、筒体の前後方向に沿って進退
    動可能にされたノック体と、ノック体の後部に揺動可能
    に支持され、ノック体の前進により複数の筆記体の内の
    任意のものを筒体前端部から突出させる筆記体選択部
    と、任意の筆記体の突出した状態を維持する筆記状態維
    持部と、その突出した筆記体を没入させる筆記体没入部
    とを有し、筒体に対してノック体を軸推移して消しゴム
    又は芯を繰り出すように構成したことを特徴とする複式
    筆記具。
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