JP3536846B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JP3536846B2
JP3536846B2 JP2002291866A JP2002291866A JP3536846B2 JP 3536846 B2 JP3536846 B2 JP 3536846B2 JP 2002291866 A JP2002291866 A JP 2002291866A JP 2002291866 A JP2002291866 A JP 2002291866A JP 3536846 B2 JP3536846 B2 JP 3536846B2
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主駆動輪をエンジ
ンなどの主駆動源で駆動し、4輪駆動状態では従駆動輪
をモータで駆動する車両の駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前輪をエンジンで駆動し、後輪を
モータで駆動可能とし、モータから後輪軸までのトルク
伝達経路にクラッチや減速機が介装されている車両の駆
動力制御装置としては、例えば特許文献1に記載されて
いるものがある。この特許文献1に記載の従来技術で
は、走行中において4輪駆動状態へ移行する際には、モ
ータの回転速度が、車軸の回転速度に相当する速度と等
しくなるように、モータを空転させてからクラッチを接
続することで、クラッチ接続時のショック発生を回避し
ている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−243608号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ク
ラッチの出力軸側と入力軸側の回転速度差がクラッチ動
作時におけるショック発生の原因と考えるものである。
したがって、この技術思想からすると、クラッチを解放
状態に移行させる際には、当然に出力軸側と入力軸側と
の間に回転速度差が無いので、クラッチの出力軸側と入
力軸側の回転速度を合わせる処理を行う必要はないし、
ショックも発生することがないと考えるのが通常であ
る。
【0005】しかしながら、本発明者らは、上記クラッ
チを解放するときにショックが発生する場合があること
を確認した。すなわち、主駆動輪と従駆動輪とを駆動す
る駆動源がそれぞれ別に構成され、必要なときにのみ従
駆動輪を駆動するシステムの場合には、走行中に4輪駆
動状態から2輪駆動状態に移行するにあたり、モータの
出力がゼロとなってから上記クラッチを解放状態に変更
すると、走行中であることから、従駆動輪側からクラッ
チに作用するトルクが存在する。このため、クラッチ入
出力軸の間で回転数差は無いものの、クラッチ位置にお
いて所定以上のトルクが作用していることから、上記作
用しているトルクによってはショックが発生する場合が
ある。
【0006】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、モータと従駆動輪との間に介装された
クラッチを、走行中に解放状態に移行する際におけるシ
ョック発生を防止することが可能な車両の駆動力制御装
置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、主駆動輪を駆動する主駆動源と、従駆
動輪に駆動トルクを伝達可能なモータと、上記モータか
ら従駆動輪までのトルク伝達経路に介装されたクラッチ
とを備えて、4輪駆動状態では上記クラッチを接続状態
とし、2輪駆動状態では上記クラッチを解放状態とする
車両の駆動力制御装置であって、車両走行中に4輪駆動
状態から2輪駆動状態への移行か否かを判定する移行判
定手段と、車両走行中に4輪駆動状態から2輪駆動状態
に移行すると判定すると、モータの出力トルクが、クラ
ッチでのトルクを略ゼロとするのに必要とされるトルク
であるクラッチ解放トルクとなっているときに上記クラ
ッチを解放状態とするクラッチ解放手段と、車両走行中
に4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行すると判定する
と、少なくともクラッチが解放されるまで、モータの出
力トルクが上記クラッチ解放トルクとなるように制御す
るクラッチ解放トルク制御手段とを備え、上記クラッチ
解放トルク制御手段は、上記モータの界磁電流の指令値
を一定値である終了時界磁電流値に制御すると共に、モ
ータの界磁電流が上記終了時界磁電流値である場合に当
該モータで上記クラッチ解放トルクを出力するために要
する電機子電流値である終了時電機子電流値に、上記モ
ータの電機子電流の指令値を制御することで、モータの
出力トルクを上記クラッチ解放トルクに制御し、上記移
行判定手段は、上記モータの界磁電流に基づきモータの
電機子電流が上記終了時電機子電流値となるモータトル
クを検出すると、4輪駆動状態から2輪駆動状態への移
行と判定することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、クラッチでのトルクが
ゼロ若しくは小さい状態でクラッチが解放される結果、
クラッチを解放状態とする際のショック発生を回避可能
となる。また、モータトルクがクラッチ解放トルクにな
るように一定値に制御した状態でのクラッチの解放が可
能となることで、安定してモータトルクがクラッチ解放
トルクとなっているときにクラッチを解放することがで
きる。
【0009】このとき、本発明によれば、4輪駆動状態
から2輪駆動状態に移行してモータトルクをクラッチ解
放トルクに一定値制御する際に、目標とする電機子電流
値(終了時電機子電流値)との偏差が小さい状態で、上
記モータトルクの一定値制御を開始することで、実際の
電機子電流値の変動を小さく、つまり実際のモータトル
クの変動を小さく抑えることが可能となる。すなわち、
上記クラッチ解放時のモータトルクを、より確実にクラ
ッチ解放トルクとすることが可能となる。
【0010】ここで、上記クラッチ解放トルクは、「モ
ータ及びモータからクラッチまでのトルク伝達経路での
フリクション分に相当するトルク分」と、「クラッチ入
力側を従駆動輪と等しく加速させるのに要するトルク
分」の和と考えられ、後輪が等速で回転する場合には、
当該クラッチ解放トルクは、モータ及びモータからクラ
ッチまでのトルク伝達経路でのフリクション分に相当す
るトルクとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る
車両のシステム構成を説明する図である。この図1に示
すように、本実施形態の車両は、左右前輪1L、1R
が、内燃機関であるエンジン2(主駆動源)によって駆
動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rが、モー
タ4(モータ)によって駆動可能な従駆動輪である。
【0012】すなわち、エンジン2の出力トルクTe
が、トランスミッション30及びディファレンスギア3
1を通じて左右前輪1L、1Rに伝達されるようになっ
ている。上記トランスミッション30には、現在の変速
のレンジを検出するシフト位置検出手段32が設けら
れ、該シフト位置検出手段32は、検出したシフト位置
信号を4WDコントローラ8に出力する。
【0013】上記エンジン2の吸気管路14(例えばイ
ンテークマニホールド)には、メインスロットルバルブ
15とサブスロットルバルブ16が介装されている。メ
インスロットルバルブ15は、アクセル開度指示装置
(加速指示操作部)であるアクセルペダル17の踏み込
み量等に応じてスロットル開度が調整制御される。この
メインスロットルバルブ15は、アクセルペダル17の
踏み込み量に機械的に連動するか、あるいは当該アクセ
ルペダル17の踏み込み量を検出するアクセルセンサ4
0の踏み込み量検出値に応じて、エンジンコントローラ
18が電気的に調整制御することで、そのスロットル開
度が調整される。上記アクセルセンサ40の踏み込み量
検出値は、4WDコントローラ8にも出力される。
【0014】また、サブスロットルバルブ16は、ステ
ップモータ19をアクチュエータとし、そのステップ数
に応じた回転角により開度が調整制御される。上記ステ
ップモータ19の回転角は、モータコントローラ20か
らの駆動信号によって調整制御される。なお、サブスロ
ットルバルブ16にはスロットルセンサが設けられてお
り、このスロットルセンサで検出されるスロットル開度
検出値に基づいて、上記ステップモータ19のステップ
数はフィードバック制御される。ここで、上記サブスロ
ットルバルブ16のスロットル開度をメインスロットル
バルブ15の開度以下等に調整することによって、運転
者のアクセルペダルの操作とは独立して、エンジン2の
出力トルクを制御することができる。
【0015】また、エンジン2の回転数を検出するエン
ジン回転数検出センサ21を備え、エンジン回転数検出
センサ21は、検出した信号をエンジンコントローラ1
8及び4WDコントローラ8に出力する。また、符号3
4は制動指示操作部を構成するブレーキペダルであっ
て、そのブレーキペダル34のストローク量がブレーキ
ストロークセンサ35によって検出される。該ブレーキ
ストロークセンサ35は、検出したブレーキストローク
量を制動コントローラ36及び4WDコントローラ8に
出力する。
【0016】制動コントローラ36は、入力したブレー
キストローク量に応じて、各車輪1L、2R、3L、3
Rに装備したディスクブレーキなどの制動装置37F
L、37FR、37RL、37RRを通じて、車両に作
用する制動力を制御する。また、上記エンジン2の回転
トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に
伝達されることで、上記発電機7は、エンジン2の回転
数Neにプーリ比を乗じた回転数Nhで回転する。
【0017】上記発電機7は、図2に示すように、出力
電圧Vを調整するための電圧調整器22(レギュレー
タ)を備え、4WDコントローラ8によって発電機制御
指令値c1(デューティ比)が制御されることで、界磁
電流Ifhを通じて、エンジン2に対する発電負荷トル
クTh及び発電する電圧Vが制御される。すなわち、電
圧調整器22は、4WDコントローラ8から発電機制御
指令c1(界磁電流値)を入力し、その発電機制御指令
c1に応じた値に発電機7の界磁電流Ifhを調整する
と共に、発電機7の出力電圧Vを検出して4WDコント
ローラ8に出力可能となっている。なお、発電機7の回
転数Nhは、エンジン2の回転数Neからプーリ比に基
づき演算することができる。
【0018】その発電機7が発電した電力は、電線9を
介してモータ4に供給可能となっている。その電線9の
途中にはジャンクションボックス10が設けられてい
る。上記モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ
12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。
符号13はデフを表す。また、上記ジャンクションボッ
クス10内には電流センサ23が設けられ、該電流セン
サ23は、発電機7からモータ4に供給される電力の電
流値Iaを検出し、当該検出した電機子電流信号を4W
Dコントローラ8に出力する。また、電線9を流れる電
圧値(モータ4の電圧)が4WDコントローラ8で検出
される。符号24は、リレーであり、4WDコントロー
ラ8から指令によってモータ4に供給される電圧(電
流)の遮断及び接続が制御される。
【0019】また、モータ4は、4WDコントローラ8
からの指令によって界磁電流Ifmが制御され、その界
磁電流Ifmの調整によって駆動トルクが調整される。
なお、符号25はモータ4の温度を測定するサーミスタ
である。上記モータ4の駆動軸の回転数Nmを検出する
モータ用回転数センサ26を備え、該モータ用回転数セ
ンサ26は、検出したモータ4の回転数信号を4WDコ
ントローラ8に出力する。モータ用回転数センサ26
は、入力軸側回転速度検出手段を構成する。
【0020】また、上記クラッチ12は、油圧クラッチ
や電磁クラッチであって、4WDコントローラ8からの
クラッチ制御指令に応じて接続状態又は切断状態とな
る。また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速
センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設け
られている。各車輪速センサ27FL、27FR、27
RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3
Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として
4WDコントローラ8に出力する。
【0021】4WDコントローラ8は、図3に示すよう
に、発電機制御部8A、リレー制御部8B、モータ制御
部8C、クラッチ制御部8D、余剰トルク演算部8E、
目標トルク制限部8F、余剰トルク変換部8G、及びク
ラッチ解放処理部8Hを備える。上記発電機制御部8A
は、電圧調整器22を通じて、発電機7の発電電圧Vを
モニターしながら、当該発電機7の発電機指令値c1を
出力して界磁電流Ifhを調整する。
【0022】リレー制御部8Bは、発電機7からモータ
4への電力供給の遮断・接続を制御する。モータ制御部
8Cは、モータ4の界磁電流Ifmを調整することで、
当該モータ4のトルクを所要の値に調整する。クラッチ
制御部8Dは、上記クラッチ12にクラッチ制御指令を
出力することで、クラッチ12の状態を制御する。
【0023】また、所定のサンプリング時間毎に、入力
した各信号に基づき、余剰トルク演算部8E→目標トル
ク制限部8F→余剰トルク変換部8Gの順に循環して処
理が行われる。次に、余剰トルク演算部8Eでは、図4
に示すような処理を行う。すなわち、先ず、ステップS
10において、車輪速センサ27FL、27FR、27
RL、27RRからの信号に基づき演算した、前輪1
L、1R(主駆動輪)の車輪速から後輪3L、3R(従
駆動輪)の車輪速を減算することで、前輪1L、1Rの
加速スリップ量であるスリップ速度ΔVFを求め、ステ
ップS20に移行する。
【0024】ここで、スリップ速度ΔVFの演算は、例
えば、次のように行われる。前輪1L、1Rにおける左
右輪速の平均値である平均前輪速VWf、及び後輪3
L、3Rにおける左右輪速の平均値である平均後輪速V
Wrを、それぞれ下記式により算出する。 VWf=(VWfl+VWfr)/2 VWr=(VWrl+VWrr)/2 次に、上記平均前輪速VWfと平均後輪速VWrとの偏
差から、主駆動輪である前輪1L、1Rのスリップ速度
(加速スリップ量)ΔVFを、下記式により算出する。
【0025】ΔVF = VWf −VWr ステップS20では、上記求めたスリップ速度ΔVFが
所定値、例えばゼロより大きいか否かを判定する。スリ
ップ速度ΔVFが0以下と判定した場合には、前輪1
L、1Rが加速スリップしていないと推定されるので、
ステップS30に移行し、Thにゼロを代入した後、復
帰する。
【0026】一方、ステップS20において、スリップ
速度ΔVFが0より大きいと判定した場合には、前輪1
L、1Rが加速スリップしていると推定されるので、ス
テップS40に移行する。ステップS40では、前輪1
L、1Rの加速スリップを抑えるために必要な吸収トル
クTΔVFを、下記式によって演算してステップS50
に移行する。この吸収トルクTΔVFは加速スリップ量
に比例した量となる。
【0027】TΔVF = K1 × ΔVF ここで、K1は、実験などによって求めたゲインであ
る。ステップS50では、現在の発電機7の負荷トルク
TGを、下記式に基づき演算したのち、ステップS60
に移行する。 ここで、 V :発電機7の電圧 Ia:発電機7の電機子電流 Nh:発電機7の回転数 K3:効率 K2:係数 である。ステップS60では、下記式に基づき、余剰ト
ルクつまり発電機7で負荷すべき目標の発電負荷トルク
Thを求め、復帰する。
【0028】Th = TG + TΔVF 次に、目標トルク制限部8Fの処理について、図5に基
づいて説明する。すなわち、まず、ステップS110
で、上記目標発電負荷トルクThが、発電機7の最大負
荷容量HQより大きいか否かを判定する。目標発電負荷
トルクThが当該発電機7の最大負荷容量HQ以下と判
定した場合には、復帰する。一方、目標発電負荷トルク
Thが発電機7の最大負荷容量HQよりも大きいと判定
した場合には、ステップS120に移行する。
【0029】ステップS120では、目標の発電負荷ト
ルクThにおける最大負荷容量HQを越える超過トルク
ΔTbを下記式によって求め、ステップS130に移行
する。 ΔTb= Th − HQ ステップS130では、エンジン回転数検出センサ21
及びスロットルセンサからの信号等に基づいて、現在の
エンジントルクTeを演算してステップS140に移行
する。
【0030】ステップS140では、下記式のように、
上記エンジントルクTeから上記超過トルクΔTbを減
算したエンジントルク上限値TeMを演算し、求めたエ
ンジントルク上限値TeMをエンジンコントローラ18
に出力した後に、ステップS150に移行する。 TeM =Te −ΔTb ステップS150では、目標発電負荷トルクThに最大
負荷容量HQを代入した後に、復帰する。
【0031】次に、余剰トルク変換部8Gの処理につい
て、図6に基づいて説明する。まず、ステップS200
で、Thが0より大きいか否かを判定する。Th>0と
判定されれば、前輪1L、1Rが加速スリップしている
ので、ステップS210に移行する。また、Th≦0と
判定されれば、前輪1L、1Rは加速スリップしていな
い状態であるので、そのまま復帰する。
【0032】ステップS210では、4輪駆動状態から
2輪駆動状態へ移行中か否かを判定し、2輪移行中と判
定した場合にはステップS250に移行し、そうでない
場合には、通常の処理をすべくステップS220に移行
する。このステップS210は、移行判定手段を構成す
る。本実施形態では、目標モータトルクが減少中で、且
つ当該目標モータトルクが所定閾値トルクT−TM1
(=1[Nm])以下の場合に、クラッチ12を解放す
べき2輪駆動状態への移行と判定する。
【0033】ここで、上記所定閾値トルクは、実験など
で予め求めた値であって、モータ4の界磁電流が終了時
界磁電流値D−Ifm(=3.6[A])のときにモー
タトルクがクラッチ解放トルクTf(=0.5[N
m])となる電機子電流値値を終了時電機子電流値D−
Ia(=27[A])と定義したときに、上記モータ4
で、電機子電流が上記終了時電機子電流値D−Iaとな
る頻度が高いモータトルク値を予め求めて、上記閾値ト
ルクT−TM1(=1[Nm])として設定いる。
【0034】ここで、上記クラッチ解放トルクTfは、
車両加速度やモータ側のトルク伝達経路のフリクション
などに応じて、マップや演算によって算出、若しくは実
験で求めた値であって、走行中にクラッチ12でのトル
クをゼロとするに要するモータトルク値である。このク
ラッチ解放トルクTfは、「モータ及び減速機のフリク
ション分のトルクTf1」と「モータ、減速機を後輪の
加速度と等しく加速させるためのトルクTf2」との和
(Tf=Tf1+Tf2)であると推定される。
【0035】そして、本実施形態では、「モータ及び減
速機のフリクション分のトルクTf1」の寄与分が、
「モータ、減速機を後輪の加速度と等しく加速させるた
めのトルクTf2」寄与分よりも大きいとして、上記ク
ラッチ解放トルクTfを、実験などで求められる「モー
タ及び減速機のフリクション分のトルクTf1」相当の
固定値(=0.5[Nm])としている。
【0036】また、モータ4へのトルク指令値である目
標モータトルクが減少中か否かは、下記のように、目標
モータトルクについて前回値と単純に比較して判定して
も良い。 Tm(n−1) −Tm(n−2)<0 ここで、添え字(n−1)は、1演算周期前の目標モー
タトルクを示し、添え字(n−2)は、2演算周期前の
目標モータトルクを示す。もっとも、ノイズ等の影響を
抑えるために、下記のように3周期分以上の目標モータ
トルクの履歴値に基づいて減少中か否かを判定しても良
い(下記式では6周期分の値を使用した例)。また、複
数演算周期分だけ連続して目標モータトルク値が減少し
ている場合に、減少中と判定しても良い。
【0037】{Tm(n−1)+Tm(n−2)+Tm
(n−3)}− {Tm(n−4)+Tm(n−5)+
Tm(n−6)} < 0 次に、ステップS220では、モータ用回転数センサ2
1が検出したモータ4の回転数Nmを入力し、そのモー
タ4の回転数Nmに応じた目標モータ界磁電流Ifmを
算出し、当該目標モータ界磁電流Ifmをモータ制御部
8Cに出力した後、ステップS230に移行する。
【0038】ここで、上記モータ4の回転数Nmに対す
る目標モータ界磁電流Ifmは、回転数Nmが所定回転
数以下の場合には一定の所定電流値とし、モータ4が所
定の回転数以上になった場合には、公知の弱め界磁制御
方式でモータ4の界磁電流Ifmを小さくする。すなわ
ち、モータ4が高速回転になるとモータ誘起電圧Eの上
昇によりモータトルクが低下することから、上述のよう
に、モータ4の回転数Nmが所定値以上になったらモー
タ4の界磁電流Ifmを小さくして誘起電圧Eを低下さ
せることでモータ4に流れる電流を増加させて所要モー
タトルクを得るようにする。この結果、モータ4が高速
回転になってもモータ誘起電圧Eの上昇を抑えてモータ
トルクの低下を抑制するため、所要のモータトルクを得
ることができる。また、モータ界磁電流Ifmを所定の
回転数未満と所定の回転数以上との2段階で制御するこ
とで、連続的な界磁電流制御に比べ制御の電子回路を安
価にできる。
【0039】なお、所要のモータトルクに対しモータ4
の回転数Nmに応じて界磁電流Ifmを調整することで
モータトルクを連続的に補正するモータトルク補正手段
を備えても良い。すなわち、2段階切替えに対し、モー
タ回転数Nmに応じてモータ4の界磁電流Ifmを調整
すると良い。この結果、モータ4が高速回転になっても
モータ4の誘起電圧Eの上昇を抑えモータトルクの低下
を抑制するため、所要のモータトルクを得ることができ
る。また、なめらかなモータトルク特性にできるため、
2段階制御に比べ車両は安定して走行できるし、常にモ
ータ駆動効率が良い状態にすることができる。
【0040】次に、ステップS230では、上記余剰ト
ルク演算部8Eが演算した発電負荷トルクThに基づき
マップなどから対応する目標モータトルクTm(n)を
算出して、ステップS240に移行する。ステップS2
40では、上記目標モータトルクTm(n)及び目標モ
ータ界磁電流Ifmを変数として、マップなどに基づ
き、対応する目標電機子電流Iaを求め、ステップS3
10に移行する。
【0041】一方、ステップS210にて、クラッチ解
放すべき2輪駆動への移行中と判定されてステップS2
50に移行すると、当該ステップS250にて、界磁電
流Ifmが終了時界磁電流値D−Ifmより大きいか否
かを判定、大きい場合にはステップS260に移行す
る。一方、界磁電流Ifmが終了時界磁電流値D−If
m以下の場合にはステップS290に移行して、界磁電
流Ifmを終了時界磁電流値D−Ifmに保持して、ス
テップS300に移行する。
【0042】ここで、終了時界磁電流値D−Ifmは、
モータ4が微小トルクを発生可能な最低限の界磁電流値
であって、2輪駆動状態時に、このような小さな値にす
ることで消費電力を抑えている。本実施形態では、終了
時界磁電流値D−Ifmを3.6[A]としている。勿
論、終了時界磁電流値D−Ifmは、当該モータ4が微
小トルクを発生可能な最低限の界磁電流値よりも大きく
設定しても構わない。
【0043】ステップS260では、アクセルセンサか
らの信号に基づき、アクセル開度が4%未満か否かを判
定し、アクセル開度が4%未満と判定した場合には、ス
テップS270に移行し、そうでない場合には、ステッ
プS280に移行する。アクセル開度が4%未満とは、
アクセルペダルが踏まれていない状態か踏まれていて
も、車両が加速に影響の無い程度の加速指示量であるこ
とを示す。
【0044】ステップS270では、界磁電流Ifmを
第1低減率Dif1だけ小さくし、当該界磁電流Ifm
をモータ制御部8Cに出力したのち、ステップS300
に移行する。一方、ステップS280では、界磁電流I
fmを第2低減率Dif2だけ小さくし、当該界磁電流
Ifmをモータ制御部8Cに出力したのち、ステップS
300に移行する。
【0045】ここで、第2低減率Dif2は、第1低減
率Dif1よりも大きい値に設定されている。これによ
って、アクセル開度が4%未満の場合の方が、終了時界
磁電流値D−Ifmに向けた界磁電流値の低減率が大き
くなるように設定されて、早めに終了時界磁電流値D−
Ifmとすることができる。なお、第1低減率Dif1
は、例えば、界磁電流値の減少率が5[A/sec ]とな
る値にサンプリング時間などに基づき設定する。
【0046】また、上記説明では、アクセルペダルが有
効に踏まれているか否か(有効な加速指示があるか否
か)により2段階で、界磁電流Ifmの低減率を変化さ
せているが、加速指示量に応じて3段階以上の多段階若
しくは無段階で界磁電流Ifmの低減率を変更するよう
に設定しても良い。また、アクセル開度が4%未満か否
かの判定は、発電能力の低下を推定するものであるの
で、たとえば、上記ステップS260にて、エンジン回
転数や発電機の回転数などに基づいて発電能力が低下若
しくは低下するおそれが有ると判定すると、ステップS
270に移行し、そうでない場合にはステップS280
に移行するようにしても良い。
【0047】ステップS300では、クラッチ解放処理
部8Hを実行した後に、ステップS310に移行する。
ステップS310では、上記目標電機子電流Iaに基づ
き、発電機制御指令値であるデューティ比c1を演算し
出力した後に、復帰する。次に、クラッチ解放処理部8
Hの処理について、図7を参照して説明する。
【0048】当該クラッチ解放処理部8Hは、2輪駆動
状態への移行時に作動し、まず、ステップS400に
て、クラッチ解放指令を出力した後にステップS410
に移行する。ステップS410では、トルク保持時間カ
ウンタCLH−CNTがゼロ以下か否かを判定し、トル
ク保持時間カウンタCLH−CNTがゼロと判定した場
合には、モータトルクを一定に保持することを中止すべ
く、ステップS450にて、目標モータトルクTm
(n)に「0」を代入すると共に目標電機子電流値Ia
にも「0」を代入して復帰する。
【0049】一方、トルク保持時間カウンタCLH−C
NTがゼロより大きい場合には、目標モータトルクTm
(n)を一定値のクラッチ解放トルクTfに保持すべ
く、クラッチ解放トルクTfに代入し、続いてステップ
S430にて、目標電機子電流値Iaに終了時電機子電
流値D−Iaを代入した後に、ステップS440に移行
する。
【0050】ここで、上記トルク保持時間カウンタCL
H−CNTは、4輪駆動状態中等に初期設定される。こ
のトルク保持時間カウンタCLH−CNTの初期値とし
ては、クラッチ応答遅れの変動分を吸収して、モータト
ルク値が一定に保持されているときに確実にクラッチ1
2が解放されるような値が、設定される。ステップS4
40では、上記トルク保持時間カウンタCLH−CNT
をカウントダウンした後に処理を終了して復帰する。
【0051】ここで、上記クラッチ解放処理部は、クラ
ッチ解放トルク制御手段を構成し、また、ステップS4
00は、クラッチ解放手段を構成する。次に、エンジン
コントローラ18の処理について説明する。エンジンコ
ントローラ18では、所定のサンプリング時間毎に、入
力した各信号に基づいて図8に示すような処理が行われ
る。
【0052】すなわち、まずステップS610で、アク
セルセンサ40からの検出信号に基づいて、運転者の要
求する目標出力トルクTeNを演算して、ステップS6
20に移行する。ステップS620では、4WDコント
ローラ8から制限出力トルクTeMの入力があるか否か
を判定する。入力が有ると判定するとステップS630
に移行する。一方、入力が無いと判定した場合にはステ
ップS650に移行する。
【0053】ステップS630では、制限出力トルクT
eMが目標出力トルクTeNよりも大きいか否かを判定
する。制限出力トルクTeMの方が大きいと判定した場
合には、ステップS640に移行する。一方、制限出力
トルクTeMの方が小さいか目標出力トルクTeNと等
しければステップS650に移行する。ステップS64
0では、目標出力トルクTeNに制限出力トルクTeM
を代入することで目標出力トルクTeNを増大して、ス
テップS670に移行する。
【0054】ステップS670では、スロットル開度や
エンジン回転数などに基づき、現在の出力トルクTeを
算出してステップS680に移行する。ステップS68
0では、現在の出力トルクTeに対する目標出力トルク
TeNのの偏差分ΔTe′を下記式に基づき出力して、
ステップS690に移行する。 ΔTe′ =TeN − Te ステップS690では、その偏差分ΔTeに応じたスロ
ットル開度θの変化分Δθを演算し、その開度の変化分
Δθに対応する開度信号を上記ステップモータ19に出
力して、復帰する。
【0055】次に、上記構成の装置における作用などに
ついて説明する。路面μが小さいためや運転者によるア
クセルペダル17の踏み込み量が大きいなどによって、
エンジン2から前輪1L、1Rに伝達されたトルクが路
面反力限界トルクよりも大きくなると、つまり、主駆動
輪1L、1Rである前輪1L、1Rが加速スリップする
と、クラッチ12が接続されると共に、その加速スリッ
プ量に応じた発電負荷トルクThで発電機7が発電する
ことで、4輪駆動状態に移行し、続いて、前輪1L、1
Rに伝達される駆動トルクが、当該前輪1L、1Rの路
面反力限界トルクに近づくように調整されることで、2
輪駆動状態に移行する。この結果、主駆動輪である前輪
1L、1Rでの加速スリップが抑えられる。
【0056】しかも、発電機7で発電した余剰の電力に
よってモータ4が駆動されて従駆動輪である後輪3L、
3Rも駆動されることで、車両の加速性が向上する。こ
のとき、主駆動輪1L、1Rの路面反力限界トルクを越
えた余剰のトルクでモータ4を駆動するため、エネルギ
ー効率が向上し、燃費の向上に繋がる。ここで、常時、
後輪3L、3Rを駆動状態とした場合には、力学的エネ
ルギー→電気的エネルギー→力学的エネルギーと何回か
エネルギー変換を行うために、変換効率分のエネルギー
損失が発生することで、前輪1L、1Rだけで駆動した
場合に比べて車両の加速性が低下する。このため、後輪
3L、3Rの駆動は原則として抑えることが望まれる。
これに対し、本実施形態では、滑り易い路面等では前輪
1L、1Rに全てのエンジン2の出力トルクTeを伝達
しても全てが駆動力として使用されないことに鑑みて、
前輪1L、1Rで有効利用できない駆動力を後輪3L、
3Rに出力して加速性を向上させるものである。
【0057】また、上述のように加速スリップが発生し
クラッチ12が接続されて4輪駆動状態となっていると
きに、上記加速スリップが抑えられるにつれて、モータ
トルクが連続して減少していく。そして、4輪駆動状態
から2輪駆動状態に移行と判定すると、モータトルクが
クラッチ解放トルクTf(=0.5)となるように制御
されて、実際にクラッチ12が解放される前後における
実際のモータトルク値を、ほぼクラッチ解放トルクTf
と等しい一定のトルクに保持することで、温度など要因
によってクラッチ12の応答遅れ時間が多少変動しも、
実際のクラッチ解放時のモータトルク値をほぼクラッチ
解放トルクTfとすることができる結果、確実にクラッ
チ解放時におけるショックの発生が防止される。
【0058】また、上記4輪駆動状態から2輪駆動状態
に移行との判定を、モータトルクが連続して減少して当
該モータトルクが1[Nm]以下になったことで判定す
ることで、2輪駆動状態に移行と判定した時点における
目標電機子電流値を、図9に示すように、モータトルク
がクラッチ解放トルクTf(=0.5[Nm])となる
終了時電機子電流値D−Iaに近づけることが可能とな
る。
【0059】すなわち、上記図9に示すタイムチャート
例では、2輪駆動への移行と判定したときの電機子電流
値が30[A]と、終了時電機子電流値D−Ia(=2
7[A])に近い値であるので、実電機子電流値の変動
が小さく抑えられて、実際のクラッチ解放時のモータト
ルクをほぼクラッチ解放トルクTfに保持することが容
易となる。
【0060】ここで、目標モータトルクがクラッチ解放
トルクTfとなった時点で、2輪駆動状態へ移行と判定
する場合のタイムチャート例を、比較例として、図10
に示す。この図10に示す場合には、目標モータトルク
がクラッチ解放トルクTfと判定した時点では、モータ
界磁電流が終了時界磁電流値D−Ifmよりも高い関係
から、電機子電流値が終了時電機子電流値D−Iaより
も低い値(12[A]程度)となって所定の偏差が発生
していることから、目標モータトルクがクラッチ解放ト
ルクTfと判定した時点で、電機子電流値を終了時電機
子電流値D−Iaとすると、2輪駆動状態への移行処理
中の実電機子電流、さらには、実際のモータトルクの変
動が、本実施形態よりも大きくなる。
【0061】なお、図10において、界磁電流を所定勾
配で低減して目標とする終了時界磁電流値D−Ifmと
しているのは、2輪駆動状態への移行判定直後にモータ
界磁電流Ifmを終了時界磁電流値D−Ifmに設定す
ると、実電機子電流にピーク状の変動が発生するためで
ある。また、モータトルクをクラッチ解放トルクTfに
一定に制御する際に、目標モータ界磁電流Ifmに合わ
せて、モータトルクがクラッチ解放トルクTfとなるよ
うに目標電機子電流を制御する方式(目標モータ界磁電
流Ifmを終了時界磁電流値D−Ifmに向かって低減
されに応じて、目標電機子電流が上昇する。図10中、
一点鎖線のような状態(符号X))も考えられるが、上
述のように、2輪駆動状態への移行判定直後から、目標
電機子電流値を終了時電機子電流値D−Iaに設定した
方が、実電機子電流の収束も早い。
【0062】また、本実施形態では、2輪駆動状態への
移行判定直後に、目標電機子電流値を終了時電機子電流
値D−Iaに設定する際に、目標モータ界磁電流Ifm
と終了時界磁電流値D−Ifmとの間に所定以上の段差
が有るが、上述のように徐々に終了時界磁電流値D−I
fmに近接させる必要があるので、問題はない。また、
上記実子形態では、4輪駆動状態から2輪駆動状態に移
行する際の判定として、電機子電流値が終了時電機子電
流値D−Iaとなる頻度が高いモータトルクを予め求め
て所定閾値T−TM1としているが、これに限定されな
い。例えば、モータの電機子電流をモニタして当該電機
子電流が終了時電機子電流値D−Iaとなったことを検
出したら4輪駆動状態から2輪駆動状態へ移行と安定し
ても良い。
【0063】または、上記終了時電機子電流値D−Ia
となる、目標モータトルクTmと目標モータ界磁電流I
fmとの関係を、図11のように予め求めておき、モー
タ界磁電流をモニタして、上記図11から求まるモータ
トルクとその時点での目標モータトルクとの偏差を求
め、当該偏差が所定範囲内であれば、4輪駆動状態から
2輪駆動状態へ移行と判定しても良い。
【0064】ここで、ステップS220で示すマップの
ように、本実子形態では、目標モータ界磁電流Ifm
を、モータ回転数に応じて2段階で制御しているので、
2つの目標モータ界磁電流Ifm単位に上記所定閾値ト
ルクT−TM1を予め設定しておき、モータ回転数に応
じて2つのうちの一方の所定閾値トルクT−TM1を使
用するようにしても良い。
【0065】なお、上記の場合にあっても、モータトル
クが減少中であることが前提(2輪駆動状態から4輪駆
動状態への移行期を外すため)である。またここで、上
記実施形態では、クラッチ解放トルクTfを、定常走行
時(加速度=ゼロ)の値である「モータ及び減速機のフ
リクション分のトルクTf1」として一定としている
が、これに限定されない。後輪若しくは車体の加速度
(減速時は負の加速度)に基づき変更するようにしても
良い。
【0066】また、上記実施形態では、発電機7の発電
した電圧でモータ4を駆動して4輪駆動を構成する場合
で説明しているが、これに限定されない。モータ4ヘ電
力供給できるバッテリを備えるシステムに採用しても良
い。この場合には、バッテリから微小電力を供給するよ
うにすればよいし、さらにはバッテリからの供給と共に
発電機7からの電力供給も併行して行うようにしてもよ
い。
【0067】または、上記実施形態では、主駆動源とし
て内燃機関を例示しているが、主駆動源をモータから構
成しても良い。また、上記システムでは、前輪の加速ス
リップに応じて4輪駆動状態に移行する場合で説明した
が、アクセル開度などに応じて4輪駆動状態に移行する
システムであっても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施形態に係る概略装置構成図
である。
【図2】本発明に基づく実施形態に係るシステム構成図
である。
【図3】本発明に基づく実施形態に係る4WDコントロ
ーラを示すブロック図である。
【図4】本発明に基づく実施形態に係る余剰トルク演算
部の処理を示す図である。
【図5】本発明に基づく実施形態に係る目標トルク制御
部の処理を示す図である。
【図6】本発明に基づく実施形態に係る余剰トルク変換
部の処理を示す図である。
【図7】本発明に基づく実施形態に係るクラッチ解放処
理部の処理を示す図である。
【図8】本発明に基づく実施形態に係るエンジンコント
ローラの処理を示す図である。
【図9】本発明に基づく実施形態に係る2輪駆動状態へ
の移行のタイムチャートを示す図である。
【図10】比較例における2輪駆動状態への移行のタイ
ムチャートを示す図である。
【図11】電機子電流を終了時電機子電流値とした場合
における界磁電流値とモータトルクとの関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1L、1R 前輪 2 エンジン 3L、3R 後輪 4 モータ 6 ベルト 7 発電機 8 4WDコントローラ 8A 発電機制御部 8B リレー制御部 8C モータ制御部 8D クラッチ制御部 8E 余剰トルク演算部 8F 目標トルク制限部 8G 余剰トルク変換部 8H クラッチ解放処理部 9 電線 10 ジャンクションボックス 11 減速機 12 クラッチ 14 吸気管路 15 メインスロットルバルブ 16 サブスロットルバルブ 18 エンジンコントローラ 19 ステップモータ 20 モータコントローラ 21 エンジン回転数センサ 22 電圧調整器 23 電流センサ 26 モータ用回転数センサ 27FL、27FR、27RL、27RR車輪速センサ 30 トランスミッション 31 ディファレンシャル・ギヤ 32 シフト位置検出手段 34 ブレーキペダル 35 ブレーキストロークセンサ 36 制動コントローラ 37FL、37FR、37RL、37RR制動装置 40 アクセルセンサ Ifh 発電機の界磁電流 V 発電機の電圧 Nh 発電機の回転数 Ia 目標電機子電流 Ifm 目標モータ界磁電流 E モータの誘起電圧 Nm モータの回転数(回転速度) ΔNm モータの回転加速度 TG 発電機負荷トルク Th 目標発電機負荷トルク Tm(n) モータの現在の目標トルク Te エンジンの出力トルク T−TM1 所定閾値トルク Tf クラッチ解放トルク D−Ifm 終了時界磁電流値 D−Ia 終了時電機子電流値 CHL−CNT トルク保持時間カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60K 6/04 550 B60K 6/04 710 710 730 730 17/04 G 17/04 41/00 301B 41/00 301 301C 41/02 41/02 B60L 11/14 ZHV B60L 11/14 ZHV F02D 29/00 H F02D 29/00 29/02 D 29/02 29/06 D 29/06 B60K 6/02 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/28 - 17/36 B60K 6/02 - 6/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主駆動輪を駆動する主駆動源と、従駆動
    輪に駆動トルクを伝達可能なモータと、上記モータから
    従駆動輪までのトルク伝達経路に介装されたクラッチと
    を備えて、4輪駆動状態では上記クラッチを接続状態と
    し、2輪駆動状態では上記クラッチを解放状態とする車
    両の駆動力制御装置であって、 車両走行中に4輪駆動状態から2輪駆動状態への移行か
    否かを判定する移行判定手段と、 車両走行中に4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行する
    と判定すると、モータの出力トルクが、クラッチでのト
    ルクを略ゼロとするのに必要とされるトルクであるクラ
    ッチ解放トルクとなっているときに上記クラッチを解放
    状態とするクラッチ解放手段と、 車両走行中に4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行する
    と判定すると、少なくともクラッチが解放されるまで、
    モータの出力トルクが上記クラッチ解放トルクとなるよ
    うに制御するクラッチ解放トルク制御手段とを備え、 上記クラッチ解放トルク制御手段は、上記モータの界磁
    電流の指令値を一定値である終了時界磁電流値に制御す
    ると共に、モータの界磁電流が上記終了時界磁電流値で
    ある場合に当該モータで上記クラッチ解放トルクを出力
    するために要する電機子電流値である終了時電機子電流
    値に、上記モータの電機子電流の指令値を制御すること
    で、モータの出力トルクを上記クラッチ解放トルクに制
    御し、 上記移行判定手段は、上記モータの界磁電流に基づきモ
    ータの電機子電流が上記終了時電機子電流値となるモー
    タトルクを検出すると、4輪駆動状態から2輪駆動状態
    への移行と判定することを特徴とする車両の駆動力制御
    装置。
  2. 【請求項2】 上記移行判定手段は、電機子電流が上記
    終了時電機子電流値となる頻度が高いモータトルクを予
    め求めておき、当該求めたモータトルクとなったことを
    検出すると4輪駆動状態から2輪駆動状態への移行と判
    定することを特徴とする請求項1に記載した車両の駆動
    力制御装置。
  3. 【請求項3】 上記移行判定手段は、電機子電流が上記
    終了時電機子電流値となったことを検出すると、4輪駆
    動状態から2輪駆動状態への移行と判定することを特徴
    とする請求項1に記載した車両の駆動力制御装置。
  4. 【請求項4】 上記クラッチ解放トルク制御手段は、4
    輪駆動状態から2輪駆動状態への移行と判定した直後か
    ら、上記モータの電機子電流の指令値を上記終了時電機
    子電流値に設定することを特徴とする請求項1〜請求項
    3のいずれかに記載した車両の駆動力制御装置。
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