JP3536796B2 - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置および印
刷方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、番号だけが異なる複数枚の印刷物
（ラベルなど）を作成する場合、１枚印刷するたびに数
字やアルファベットの部分を自動的に加算して印刷す
る、いわゆる「連番機能」を有した印刷装置が知られて
いる。これらの印刷装置は、例えば、「リスト１」、
「リスト２」、「リスト３」・・・のように、所定の文
字列に対し、１づつ増加させた数字を付したり、「Ａ担
当」、「Ｂ担当」、「Ｃ担当」・・・のように、所定の
文字列に対し、アルファベット順にアルファベットを付
すことが可能である。

【０００３】ところで、所定の文字に対し、順序性を有
する文字を１づつインクリメントさせて付す機能は、数
字やアルファベット以外にも、「飾り数字（丸付き、括
弧付き数字など）」、「ひらがな」や「イロハ」などに
も応用できるが、そういった機能はこれまでの印刷装置
にはなかった。また、干支の「子（ねずみ）」、「丑
（うし）」、「寅（とら）」・・・の絵柄など、数字と
同様に順序性を有する文字や絵柄を、１づつインクリメ
ントさせて付す機能もみられなかった。

【０００４】一方、上述のように、順序性を有する文字
や絵柄を、１づつインクリメントさせて付すのではな
く、使い方によっては、特に文字や絵柄の内容にはこだ
わらないが、ある特定の文字列に対して何か文字や絵柄
をアクセント（飾り）として付したい場合（例えば「☆
メモ」、「◆メモ」など）も考えられる。このような場
合であっても、従来は、印刷の度に、適当に絵柄を変え
てテキストの作成を行わなければ成らず、手間がかかっ
た。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、順
序性を有する複数の絵文字を順番に印刷することで、テ
キストの入力の手間を省き、迅速且つ簡単に印刷を行う
ことができる印刷装置および印刷方法を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の印刷装置は、順
序性を有する複数の絵文字指定データを記憶する絵文字
指定データ記憶手段と、前記複数の絵文字指定データの
中から、前記順序性に従って１の絵文字指定データを選
択する絵文字指定データ選択手段と、前記絵文字指定デ
ータ選択手段により選択された１の絵文字指定データに
対応する絵文字を被印刷媒体に印刷する印刷手段と、を
備え、前記絵文字指定データ選択手段は、前記複数の絵
文字指定データを一巡した後も繰り返して１の絵文字指
定データを選択することを特徴とする。

【０００７】また、本発明の印刷方法は、順序性を有す
る複数の絵文字指定データを記憶し、記憶された前記複
数の絵文字指定データの中から、前記順序性に従って１
の絵文字指定データを選択し、選択された前記１の絵文
字指定データに対応する絵文字を被印刷媒体に印刷する
印刷方法であって、前記絵文字指定データの選択は、前
記複数の絵文字指定データを一巡した後も繰り返して行
われることを特徴とする。

【０００８】この印刷装置および印刷方法は、順序性を
有する複数の絵文字指定データとして、例えば、「干
支」の「子（ねずみ）」、「丑（うし）」、「寅（と
ら）」・・・などを絵柄で表現した絵文字を指定する絵
文字指定データを記憶している。そして、これらの絵文
字指定データの中から順序性に従って１の絵文字指定デ
ータを選択し、選択した絵文字指定データに対応する絵
文字を印刷することができる。すなわち、次に選択され
る絵文字指定データが、順序性に従って一義的に決定で
きるため、印刷指示毎にそれぞれの絵文字（「子（ねず
み）」、「丑（うし）」、「寅（とら）」・・・など）
の設定を必要としない。すなわち、絵文字を設定する手
間が省け、迅速且つ簡単に印刷を行うことができる。

【０００９】また、順序性のある絵文字が、その順序性
に従って印刷されることで、ユーザが順序を忘れてしま
った場合でも、支障なく絵文字の印刷ができると共に、
特に絵文字の内容にはこだわらないが、ある特定の文字
列に対して何か絵文字を飾りとして付したい場合など
も、印刷指示毎にそれぞれの絵文字の設定が必要なくな
るため、利便性を向上させることができる。なお、「絵
文字指定データ」とは、「絵文字」を指定するための
「文字コード」の他、「絵文字」そのものを表現する
「ビットマップデータ」や、「絵文字」を指定するため
の「プログラムデータ」なども含むものである。すなわ
ち、１の「絵文字指定データ」を選択することにより、
結果的にこれに対応する「ビットマップデータ」を得ら
れるものであればよい。また、「１の絵文字指定データ
の選択」は、印刷が終了した時点で行われてもよいし、
ユーザにより印刷が指示された時点で行われてもよい。
すなわち、結果的に、何らかのタイミングで選択された
１の絵文字指定データに対応する絵文字が印刷されれば
よい。 また、絵文字の印刷はユーザにより、１回の印刷
指示が成されたとき、一枚目は「子（ねずみ）」、二枚
目は「丑（うし）」と続けて印刷されるよう構成しても
よいし、１回の印刷指示で、「子（ねずみ）」が印刷さ
れ、２回目の印刷指示で「丑（うし）」が印刷されるよ
う構成してもよい。また、ここで言う「絵文字」とは、
上述の「絵柄」を表すものに限らず、「数字」、「ひら
がな」、「漢字」、「外字」その他の一般的なキャラク
タを含むものである（例えば、「日、月、火・・・」や
「水、金、地、火、木・・・」など）。

【００１０】

【００１１】

【００１２】これらの場合、前記複数の絵文字指定デー
タから成るグループを、少なくとも１以上記憶するグル
ープ記憶手段と、前記グループ記憶手段に記憶された１
以上のグループの中から所望するグループを指定するグ
ループ指定手段とを更に備え、前記絵文字指定データ選
択手段は、前記グループ指定手段により指定されたグル
ープに属する複数の絵文字指定データの中から、１の絵
文字指定データを選択することが好ましい。

【００１３】また、これらの場合、前記複数の絵文字指
定データから成るグループを、少なくとも１以上記憶
し、前記１以上のグループの中から所望するグループを
指定し、前記１の絵文字指定データは、前記指定された
グループに属する複数の絵文字指定データの中から選択
されることが好ましい。

【００１４】この印刷装置は、複数の絵文字指定データ
から成るグループを、少なくとも１以上記憶し、これら
の中から所望するグループを指定する。さらに、指定さ
れたグループの中から１の絵文字指定データが選択され
る。すなわち、複数の絵文字指定データをグループ化し
て記憶することにより、絵文字の内容を限定して印刷す
ることができる。例えば、グループ「干支」が存在する
場合、これを指定して、「子（ねずみ）」、「丑（う
し）」、「寅（とら）」・・・などの絵文字を順序性に
従って印刷すれば、「干支一覧」を作成することができ
る。また、グループ「桃太郎（昔話）」が存在する場
合、これを指定して登場人物の登場順に（順序性に従っ
て）印刷させることで、紙芝居風に利用するなど、（例
えば幼児用の）教材としても使用することができる。こ
のように、複数の絵文字指定データがグループ化され、
更にグループを１以上（複数）記憶することで様々な用
途に利用することができ、汎用性を向上させることがで
きる。

【００１５】これらの場合、前記複数の絵文字指定デー
タは、連続するアドレスに格納され、前記絵文字指定デ
ータ選択手段は、所定の法則に従ったアドレスの移動に
より１の絵文字指定データが選択されることが好まし
い。

【００１６】この構成によれば、複数の絵文字指定デー
タが、連続するアドレスに格納され、所定の法則に従っ
たアドレスの移動により１の絵文字指定データが選択さ
れるため、例えば所定の法則が、「アドレスをインクリ
メントする」という法則である場合、前回選択した絵文
字指定データのアドレスを＋１することで、順次絵文字
指定データを選択することができる。従って、絵文字指
定データの選択を迅速に行うことができる。なお、「所
定の法則」とは、「アドレスをデクリメントする」、
「アドレスを０に戻す」、「アドレスを＋２する」など
の法則であってもよいし、これらの法則を組み合わせた
法則（例えば、「はじめにアドレスを＋１する、次にア
ドレスを＋２する、次にアドレスを０に戻す、次に・・
・」など）であってもよい。

【００１７】これらの場合、前記絵文字指定データは、
文字以外の絵柄を指定するものが含まれることが好まし
い。

【００１８】この構成によれば、絵文字指定データが文
字以外の絵柄を指定するものも含むため、視覚的にイン
パクトのある印刷物を作成することができると共に、印
刷物の汎用性を向上させることができる。

【００１９】これらの場合、前記絵文字指定データを登
録する絵文字指定データ登録手段を更に備え、登録した
前記絵文字指定データは、前記絵文字指定データ記憶手
段に記憶されることが好ましい。

【００２０】この構成によれば、ユーザの所望する絵文
字指定データを登録し、これを記憶することができる。
例えば、ユーザ自身の家族構成に対応する絵柄（絵文
字）を登録して記憶しておけば、印刷指示により、順序
性に従って家族全員分の絵柄が印刷された印刷物（例え
ば歯ブラシ用ラベルなど）を作成することができる。す
なわち、所定の対象（ここでは「家族」）に対して複数
の印刷物を作成する必要がある場合、予め複数の絵文字
指定データを登録し、これを記憶しておけば、印刷指示
毎に絵文字の設定をする必要がないため、より迅速且つ
簡単に印刷を行うことができる。

【００２１】これらの場合、前記絵文字指定データは、
外部記憶装置より前記絵文字指定データ記憶手段に入力
可能に構成されていることが好ましい。

【００２２】この構成によれば、記憶手段に記憶されて
いない絵文字指定データを外部記憶装置より入力し、絵
文字指定データ記憶手段に記憶させることができるた
め、ユーザのニーズにあった必要最小限の絵文字指定デ
ータだけを記憶させることができる。従って、記憶容量
を最小限にとどめることができると共に、これに伴っ
て、絵文字指定データ記憶手段に記憶された絵文字指定
データの中から１の絵文字指定データを迅速に選択する
ことができる。

【００２３】これらの場合、前記被印刷媒体がテープ状
部材であることが好ましい。

【００２４】この構成によれば、被印刷媒体がテープ状
部材であるため、テープ印刷装置に利用することがで
き、ラベルなどを作成する場合に便利である。また、被
印刷媒体を巻回して印刷装置内に収容すれば、装置構成
をコンパクトにすることができる。

【００２５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
印刷装置および印刷について、添付図面を参照しながら
詳細に説明する。

【００２６】図１および図２は、本実施形態におけるテ
ープ印刷装置の全体および開閉蓋を開けたときの外観構
成を示し、図３は、その制御系のブロック図である。図
１および図２に示すように、このテープ印刷装置１は、
上下２分割の装置ケース２により外殻が形成され、装置
ケース２の前部上面には各種入力キーから成るキーボー
ド３を備えている。また、後部上面には、その左部に開
閉蓋２１が取り付けられ、その右部にはディスプレイ４
が配設されている。

【００２７】また、図３に示すように、基本的な構成と
して、キーボード３やディスプレイ４を有してユーザと
のインタフェースを行う操作部１１、印刷ヘッド（サー
マルヘッド）７やテープ送り部１２０を有してポケット
６内に装着したテープカートリッジＣの印刷用テープ
（以下単に「テープ」）Ｔに印刷を行う印刷部１２、印
刷後のテープＴの切断を行う切断部１３、各種センサを
有して各種検出を行う検出部１４、各種ドライバを有し
て各部回路を駆動する駆動部２７０、および、テープ印
刷装置１内の各部を制御する制御部２００を備えてい
る。このため、装置ケース２の内部には、印刷部１２、
切断部１３、検出部１４などの他、図外の回路基板が収
納されている。この回路基板には、電源ユニットの他、
駆動部２７０や制御部２００の各回路などが搭載され、
図外のＡＣアダプタ接続口や外部から着脱可能なニッカ
ド電池等の電池に接続されている。

【００２８】テープ印刷装置１では、ユーザが、ポケッ
ト６にテープカートリッジＣを装着した後、ディスプレ
イ４により入力・編集結果を確認しながらキーボード３
により所望の文字など（文字、数字、記号、簡易図形等
のキャラクタ）の印刷情報を入力して、印刷を指示する
と、テープ送り部１２０によりテープカートリッジＣか
らテープＴを繰り出して、印刷ヘッド７によりテープＴ
に所望の印刷を行い、印刷済み部分はテープ排出口２２
から随時外部に送り出される。所望の印刷が完了する
と、テープ送り部１２０は、余白分を含むテープ長さの
位置までテープＴの送りを行った後、その送りを停止す
る。

【００２９】図２および図３に示すように、印刷部１２
には、開閉蓋２１の内側に、テープカートリッジＣを装
着するためのポケット６が設けられていて、テープカー
トリッジＣはこの開閉蓋２１を開放した状態でポケット
６に対して着脱される。テープカートリッジＣには、カ
ートリッジケース５１の内部に一定の幅（４．５ｍｍ〜
４８ｍｍ程度）のテープＴとインクリボンＲとを収容さ
れており、また、ポケット６に配設されたヘッドユニッ
ト６１に差し込むための貫通孔５５が形成されている。
また、相異なる幅等のテープＴの種別を識別できるよう
に、裏面に小さな複数の孔が設けられ、ポケット６に
は、この孔の有無を検出するマイクロスイッチなどのテ
ープ識別センサ１４２が設けられていて、これにより、
テープＴの種別を検出できるようになっている。

【００３０】テープＴは、裏面に接着面が形成され、そ
れが剥離紙によって覆われた構成になっている。テープ
ＴとインクリボンＲは、貫通孔５５の位置で相互に重な
り合った状態で走行するとともに、テープＴのみが外部
に排出され、インクリボンＲは内部で巻き取られるよう
になっている。なお、本実施形態に係るテープＴの詳細
な構成（積層構造等）については後述する。

【００３１】ヘッドユニット６１には、サーマルヘッド
から成る印刷ヘッド７が内蔵されており、テープカート
リッジＣがポケット６に装着された状態で、印刷ヘッド
７が、テープカートリッジＣの貫通孔５５から露出して
いるインクリボンＲの裏面に当たるようになっている。
そして、印刷ヘッド７を発熱駆動することにより、所望
の文字などがテープＴの表面に印刷される。また、装置
ケース２の左側部には、ポケット６と装置外部とを連通
するテープ排出口２２が形成され、テープ排出口２２に
は、送りだしたテープＴを切断するテープカッタ１３２
が臨んでいる。また、ポケット６には、装着されたテー
プカートリッジ４の被駆動部が係合する駆動軸６２、６
３などが設けられており、送りモータ１２１を駆動源と
して、これらの駆動軸６２、６３により、テープカート
リッジＣ内のテープＴおよびインクリボンＲの送りが行
われ、かつこれらに同期して印刷ヘッド７を駆動するこ
とで、印刷が行われる。また、印刷完了後、テープＴの
送りが続行され所定の切断位置がテープカッタ１３２の
位置まで送られる。

【００３２】なお、送りモータ１２１の先端には図外の
検出開口が形成された円盤が固着され、その検出開口に
臨むようにフォトセンサ等を有する回転速度センサ１４
１が設けられていて、送りモータ１２１の回転速度を検
出して制御部２００に報告する。

【００３３】切断部１３は、テープカッタ１３２と、任
意長印刷などの場合に手動によりテープカッタ１３２を
切断動作させるカットボタン１３３と、定長印刷などの
場合に自動的にテープカッタ１３２を切断動作させるカ
ッタモータ１３１と、を備えている。また、これによ
り、テープ印刷装置１では、モード設定によって、自動
／手動を切り替えられるようにしている。このため、手
動カットの場合、印刷が完了した時点で、ユーザが、装
置ケース２に配設されたカットボタン１３３を押すこと
で、テープカッタ１３２が作動しテープＴが所望の長さ
に切断される。また、自動カットの場合、印刷が終了し
て余白分だけテープ送りされ、それが停止すると同時
に、カッタモータ１３１が駆動され、テープＴの切断が
行われる。

【００３４】検出部１４は、前述の回転速度センサ１４
１、テープ識別センサ１４２を備えている。なお、実状
に合わせて、これらを省略した構成とすることもでき
る。

【００３５】駆動部２７０は、ディスプレイドライバ２
７１と、ヘッドドライバ２７２と、モータドライバ２７
３とを備えている。ディスプレイドライバ２７１は、制
御部２００から出力される制御信号に基づき、その指示
に従って、操作部１１のディスプレイ４を駆動する。同
様に、ヘッドドライバ２７２は、制御部２００の指示に
従って、印刷部１２の印刷ヘッド７を駆動する。また、
モータドライバ２７３は、印刷部１２の送りモータ１２
１を駆動する送りモータドライバ２７３ｄと、切断部１
３のカッタモータ１３１を駆動するカッタモータドライ
バ２７３ｃとを有し、同様に、制御部２００の指示に従
って、各モータを駆動する。

【００３６】操作部１１は、キーボード３とディスプレ
イ４とを備えている。ディスプレイ４は、横方向（Ｘ方
向）約６cm×縦方向（Ｙ方向）４cmの長方形の形状の内
側に、９６ドット×６４ドットの表示画像データを表示
可能な表示画面４１を有し、ユーザがキーボード３から
データを入力して、キャラクタ列画像データなどの印刷
画像データを作成・編集したり、その結果等を視認した
り、キーボード３から各種指令・選択指示等を入力した
りする際などに用いられる。

【００３７】キーボード３には、アルファベットキー
群、数字キー群、平仮名や片仮名等の仮名キー群、およ
び外字を呼び出して選択するための外字キー群等を含む
文字キー群３１の他、各種の動作モードなどを指定する
ための機能キー群３２などが配列されている。機能キー
群３２には、順次英数字または絵文字５０を付す印刷を
指定する「連番」キー３３や、絵文字５０や記号の登録
および呼出を指定する「記号」キー３４などが含まれ
る。なお、当然ながら、一般的なキーボードと同様に、
これらのキー入力は、各キー入力毎に個別にキーを設け
て入力しても良いし、シフトキー等と組み合わせてより
少ない数のキーを用いて入力しても良い。図３に示すよ
うに、キーボード３は、種々の指令およびデータを制御
部２００に入力する。

【００３８】制御部２００は、ＣＰＵ２１０、ＲＯＭ２
２０、キャラクタジェネレータＲＯＭ（ＣＧ−ＲＯＭ）
２３０、ＲＡＭ２４０、周辺制御回路（Ｐ−ＣＯＮ）２
５０を備え、互いに内部バス２６０により接続されてい
る。ＲＯＭ２２０は、ＣＰＵ２１０で処理する制御プロ
グラムを記憶する制御プログラム領域２２１の他、色変
換テーブルや文字修飾テーブルなどを含む制御データを
記憶する制御データ領域２２２を有している。ＣＧ−Ｒ
ＯＭ２３０は、テープ印刷装置１に用意されている絵文
字５０、記号、図形等のビットマップデータを記憶して
いて、文字等を特定するコードデータが与えられたとき
に、対応するビットマップデータを出力する。

【００３９】ＲＡＭ２４０は、電源キー３２１の操作に
より電源がオフにされても、記憶したデータを保持して
おくように図外のバックアップ回路によって電源の供給
を受けており、各種レジスタ群２４１や、ユーザがキー
ボード３から入力した文字等のテキストデータを記憶す
るテキストデータ領域２４２、表示画面４１の表示画像
データを記憶する表示画像データ領域２４３、印刷画像
データを記憶する印刷画像データ領域２４４、描画登録
画像データを記憶する描画登録画像データ領域２４５の
他、印刷履歴データ領域２４６やその他の色変換バッフ
ァなどの各種変換バッファ領域２４７などの領域を有
し、制御処理のための作業領域として使用される。

【００４０】Ｐ−ＣＯＮ２５０には、ＣＰＵ２１の機能
を補うとともに周辺回路とのインタフェース信号を取り
扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムＬＳＩ
などにより構成されて組み込まれている。例えば、種々
の計時を行うタイマ２５１などもＰ−ＣＯＮ２５０内の
機能として組み込まれている。このため、Ｐ−ＣＯＮ２
５０は、検出部１４の各種センサやキーボード３と接続
され、検出部１４からの前述した各種検出信号およびキ
ーボード３からの各種指令や入力データなどをそのまま
あるいは加工して内部バス２６０に取り込むとともに、
ＣＰＵ２１０と連動して、ＣＰＵ２１０等から内部バス
２６０に出力されたデータや制御信号を、そのままある
いは加工して駆動部２７０に出力する。

【００４１】そして、ＣＰＵ２１０は、上記の構成によ
り、ＲＯＭ２２０内の制御プログラムに従って、Ｐ−Ｃ
ＯＮ２５０を介して各種検出信号、各種指令、各種デー
タ等を入力し、ＣＧ−ＲＯＭ２３０からのビットマップ
データ、ＲＡＭ２４０内の各種データ等を処理し、Ｐ−
ＣＯＮ２５０を介して駆動部２７０に制御信号を出力す
ることにより、印刷の位置制御や表示画面４１の表示制
御等を行うとともに、印刷ヘッド７を制御して所定の印
刷条件でテープＴに印刷するなど、テープ印刷装置１全
体を制御している。

【００４２】ここで、テープ印刷装置１を使用した印刷
方法について説明する。前述の通り、本発明は、テキス
ト上の指定された場所に入力された絵文字（連続絵文
字）５０を順序性を持って印刷指示毎に印刷を行うもの
である。従って、本発明の要点である連続絵文字５０の
呼出、登録および印刷についてのみ、表示画面４１（図
８ないし図１４）を参照しながら操作手順に従って説明
する。

【００４３】なお、図４は、絵文字５０の登録および呼
出を指定する「記号」キー３４を押下したときのメニュ
ー階層を示している。また、図５および図６は、そのメ
ニュー階層の第一階層および第二階層で表示される絵文
字候補の一覧を示している。また、「絵文字」とは、実
施例で示した「絵柄」に限らず、「数字」、「ひらが
な」、「漢字」、「外字」その他の一般的なキャラクタ
を含むものである（例えば、「日、月、火・・・」や
「水、金、地、火、木・・・」など）。

【００４４】まず、図８および図９を参照して、通常の
連続絵文字５０（図５および図６に示す絵文字）の呼出
方法について説明する。はじめに、「テキスト画面」に
おいて、ユーザによりテキスト「干支：」が入力され
る。そして、ユーザが連続絵文字５０の入力を所望する
場所が、テキストの最後である場合以外は、カーソルＫ
が連続絵文字５０の入力を所望する場所に移動される
（Ｓ１１, ここでは、カーソルＫは移動されない）。
次にユーザにより「連番」キー３３が押下されると、画
面４１は「連番選択画面」へ遷移し、「連続英数字」や
「連続絵文字」の候補を表示する（Ｓ１２, 画面４１
上には表示されていないが、カーソルキー３６（「↓」
又は「→」又は「変換」キー）が押下されると「連続装
飾」の候補を表示する）。「連番選択画面」では、直近
アクセス値（又はデフォルト値）の「連続英数字」を反
転表示する。

【００４５】なお、「連続英数字」は、ユーザによって
印刷指示が成される毎に連続的にアルファベットや数字
を印刷するものであり、「連続絵文字」は、ユーザによ
って印刷指示が成される毎に連続的に絵文字を印刷する
ものである。また、「連続装飾」は、ユーザによって印
刷指示が成される毎に連続的に装飾画像を印刷するもの
である。ここでは、ユーザによりカーソルキー３６
（「↓」又は「→」又は「変換」キー）が押下され、
「連続絵文字」を網掛表示する（Ｓ１３）。

【００４６】ここで、ユーザにより「選択」キー３８が
押下されると、画面４１は「変更則選択画面」へ遷移
し、「コード順」および「ランダム１」の候補を表示す
る（Ｓ１４, 画面４１上には表示されていないが、カ
ーソルキー３６（「↓」又は「→」又は「変換」キー）
が押下されると「ランダム２」の候補を表示する）。こ
のうち、「コード順」は、ユーザによって印刷指示が成
される毎に、絵文字５０を指定する絵文字指定データ５
１（文字コード）が格納されたアドレス順に絵文字５０
を印刷するものである。また、「ランダム１」は、ユー
ザによって印刷指示が成される毎に、グループ内におい
てすでに選択された文字コードを除き、残りの文字コー
ドの中から乱数を利用した無作為抽選が行われ、これに
より選択された文字コードに対応する絵文字５０を印刷
するものである。そして、「ランダム２」は、ユーザに
よって印刷指示が成される毎に、すでに選択された文字
コードを除かず、グループ内の全ての文字コードを対象
として乱数を利用した無作為抽選が行われ、これにより
選択された文字コードに対応する絵文字５０を印刷する
ものである。

【００４７】ここ（「変更則選択画面」）では、ユーザ
により「コード順」が選択され、画面４１は「テキスト
画面」に遷移する（Ｓ１５）。「テキスト画面」では、
連続絵文字５０を示す反転「字」マークを表示する。こ
こで、反転「字」マークにカーソルＫがある状態でユー
ザにより「記号」キー３４が押下されると、画面４１は
「記号選択画面」に遷移する（Ｓ１６）。なお、「テキ
スト画面」（Ｓ１５）において、更なるテキストの入力
も可能である。

【００４８】「記号選択画面」では、直近アクセス値
（又はデフォルト値）の「矢印」を反転表示し（Ｓ１
６）、ユーザによりカーソルキー３６（「↑」又は
「←」又は「無変換」キー）が１回押下されてグループ
「干支」を網掛表示する（Ｓ１７）。なお、カーソルキ
ー３６の押下に伴う候補の選択は、下方カーソルキー３
６ａ（「↓」又は「→」又は「変換」キー）、または上
方カーソルキー３６ｂ（「↑」又は「←」又は「無変
換」キー）のいずれによって行われてもよく、ここで
は、図４に示す選択肢Ｇ１の中でサイクリックに選択可
能となっている。従って、「干支」を網掛表示するため
に、下方カーソルキー３６ａ（「↓」又は「→」又は
「変換」キー）を１８回押下してもよい。また、シフト
キーなどと組み合わせて、下方カーソルキー３６ａ
（「↓」又は「→」又は「変換」キー）を押下すること
により、最終候補の「干支」へジャンプするよう構成し
てもよい。

【００４９】なお、「テキスト画面」において、反転
「字」マークまたはこれに続く網掛表示部にカーソルＫ
がある状態（Ｓ１５および図９のＳ１９参照）の下階層
での操作では、図４に示す選択肢Ｇ２の「連続１」ない
し「連続４」の選択肢は表示されない。また、カーソル
Ｋがこの状態にある時に、再度「連番」キー３３を押下
することはできない。

【００５０】次に、「干支」を網掛表示した画面（Ｓ１
７）において、ユーザにより「選択」キー３８が押下さ
れると、「干支選択画面」に遷移し、「干支」の候補を
表示する（Ｓ１８）。「干支」の候補は、図６の選択肢
Ｇ３に示すとおりであり、「子（ねずみ）」マーク、
「丑（うし）」マーク・・・の順で表示される。なお、
「記号選択画面」において、例えば、図５の選択肢Ｇ４
に示す「数字」が選択された場合は、第２階層で、「数
字」が選択された後、第３階層で数字の種類が（選択肢
Ｇ５の中から）選択され、その後、表示される候補の中
から所望する絵文字５０が選択される。

【００５１】「干支」の候補のうち、デフォルト値の候
補「子（ねずみ）」マークを網掛表示した状態（Ｓ１
８）で、ユーザにより「選択」キー３８が押下される
と、図９に示すように、画面４１は「テキスト画面」に
遷移する（Ｓ１９）。「テキスト画面」（Ｓ１９）で
は、連続絵文字５０を示す反転「字」マークの隣に「子
（ねずみ）」マークを網掛表示し、この網掛表示部がユ
ーザからの印刷指示毎に順序性を持って、「子（ねず
み）」マーク、「丑（うし）」マーク・・・と変化する
ことを示している。

【００５２】なお、反転「字」マークの隣の網掛表示部
にカーソルＫがある状態で「削除」キーを押下すると、
網掛表示部に文字がある場合にはその文字を削除する。
また、文字がない場合には、反転「字」マーク部へカー
ソルＫが移動する。

【００５３】「テキスト画面」（Ｓ１９）において、ユ
ーザにより「印刷」キー３７が押下されると、画面４１
は「印刷実行画面」に遷移し、自動的に算出されたテー
プ長、検出されたテープ幅、並びに何枚目の印刷である
かを表示する（Ｓ２０）。テープＴは、表示したテープ
長分だけ繰り出し、オートカットする。作成されたテー
プＴ１には、連続絵文字５０として、テキスト「干
支：」に「子（ねずみ）」マークが付される。

【００５４】印刷が完了すると、画面４１は「テキスト
画面」に戻り、画面４１上には「子（ねずみ）」マーク
に変わって「丑（うし）」マークを表示する（Ｓ２
１）。ここで、「印刷」キー３７が押下されると、画面
４１は「印刷実行画面」に遷移し（Ｓ２２）、テープＴ
２が作成される。なお、このとき、２枚目の印刷である
ので、画面４１上のテープ枚数の表示は、「２枚」とな
る。テープＴ２には、連続絵文字５０として、テキスト
「干支：」に「丑（うし）」マークが付される。同様
に、「テキスト画面」（Ｓ２３）において、「印刷」キ
ー３７が押下されると、画面４１は「印刷実行画面」に
遷移し（Ｓ２４）、テープＴ３が作成される。テープＴ
３には、連続絵文字５０として、テキスト「干支：」に
「寅（とら）」マークが付される。このように、「印
刷」キー３７を押下する毎に連続絵文字５０が「子（ね
ずみ）」マーク、「丑（うし）」マーク、「寅（と
ら）」マーク・・・と変わってテープＴ上の所定の位置
に印刷される（図７（ａ）参照）。

【００５５】なお、連続絵文字５０が入力される部分の
空きピッチは、全角文字と同様である。従って、絵文字
指定データ５１としては全角文字サイズのものが好まし
い。また、連続絵文字５０はグループ（ここではグルー
プ「干支」）内で、絵文字指定データ５１が一通り印刷
されると終了するが、図７（ａ）に示すように、ユーザ
から連番印刷を終了する指示が成されるまで、繰り返し
連番印刷が成されるよう構成してもよい。

【００５６】また、飛び数は常に１であり、「子（ねず
み）」、「丑（うし）」、「寅（とら）」・・・の絵文
字が「印刷」キー３７を押下する毎にその順序性に従っ
て印刷されるため、ユーザが順序を忘れてしまった場合
でも、支障なく絵文字５０の印刷ができる。なお、「子
（ねずみ）」マーク、「寅（とら）」マーク、「辰（た
つ）」マーク・・・のように、１つ飛びで連続絵文字５
０が変化するなど、「飛び数」を設定可能に構成しても
よい。

【００５７】また、同じ絵文字５０を続けて印刷する
「カウント数」を設定可能に構成してもよい（例えば、
「カウント数」が２の場合、「子（ねずみ）」、「子
（ねずみ）」、「丑（うし）」、「丑（うし）」・・・
と印刷される）。

【００５８】また、図８の（Ｓ１７）に示すように、
「記号選択画面」において、グループ（ここでは「干
支」）を選択すれば、直近アクセス値の「子（ねず
み）」から連続絵文字５０が印刷されるよう（図８のＳ
１８の処理を行わないよう）構成してもよい。この構成
によれば、最初に印刷される連続絵文字５０の選択の手
間を省くことができる。

【００５９】また、図５に示すグループ「物語」を選択
し、さらにグループ「桃太郎」を選択した場合には、図
７ｂに示すように、絵文字５０を昔話「桃太郎」の登場
人物の登場順に印刷させる（「おじいさん」、「おばあ
さん」、「もも」、「赤ちゃん」・・・）ことで、紙芝
居風に利用するなど、（例えば幼児用の）教材としても
使用することができる。

【００６０】次に、絵文字指定データ５１の登録につい
て図１０、図１１および図１２を参照して説明する。な
お、ここでは、アルバムなどに写真と共に貼付して使用
可能なラベル（図１５参照）を作成するための操作を例
に挙げて説明する。図１０に示すように、まず、「テキ
スト画面」において、ユーザによりテキスト「の時代」
が入力される（Ｓ３１）。また、連続絵文字５０の入力
を所望する位置（ここではテキストの１行目を示す反転
「１」マーク部）にカーソルＫが移動される。

【００６１】ここで「記号」キー３４を押下すると、直
近アクセス値（又はデフォルト値）の「矢印」を反転表
示し（Ｓ３２）、ユーザによりカーソルキー３６
（「↑」又は「←」又は「無変換」キー）が１回押下さ
れると、「連続１」を網掛表示する（Ｓ３３）。なお、
図４の選択肢Ｇ２に示すように、ユーザが自分のオリジ
ナルで登録可能なグループは４つある（「連続１」ない
し「連続４」）が、オリジナルの「連続」グループ登録
されていない場合には、候補としては「連続１」だけが
表示される。また、すでに「連続」グループが登録され
ている場合には、既に登録済みの候補がカーソルキー３
６（「↓」又は「→」又は「変換」キー）の押下毎に表
示される。

【００６２】「連続１」を網掛表示（Ｓ３３）した状態
で、ユーザにより「選択」キー３８が押下されると、画
面４１は「連続処理内容選択画面」に遷移する（Ｓ３
４）。ここでは、直近アクセス値（又はデフォルト値）
の「登録」を反転表示し（Ｓ３４）、再度ユーザにより
「選択」キー３８が押下されると、画面４１は「連続記
号登録画面」に遷移する（Ｓ３５）。ここでは、連続対
象となる絵文字５０の入力開始を示す「[」マークが表
示され、カーソルＫは「[」マークに付される。

【００６３】この状態で、ユーザにより、「記号」キー
３４が押下されると、画面４１は「記号選択画面」（Ｓ
３２）と同様に、直近アクセス値（又はデフォルト値）
の「矢印」を反転表示し（Ｓ３６）、カーソルキー３６
（「↑」又は「←」又は「無変換」キー）が２回押下さ
れると、候補としてグループ「家族」を網掛表示する
（Ｓ３７, 図４の選択肢Ｇ１参照）。ここで、「選
択」キー３８が押下されると、グループ「家族」の候補
を表示し（Ｓ３８）、ユーザにより「選択」キー３８が
押下されると連続絵文字５０として、直近アクセス値の
「赤ちゃん」マークの登録を指定する（図１１のＳ３
９, 図６の選択肢Ｇ６参照）。

【００６４】次に、２つ目の連続絵文字５０の登録を指
定する。図１１に示すように、１つ目の連続絵文字５０
の登録が指定された状態（Ｓ３９）で、ユーザにより、
再度「記号」キー３４が押下されると、直近アクセス値
の「家族」が網掛表示され（Ｓ４０）、「選択」キー３
８が押下されると、グループ「家族」の候補を表示する
（Ｓ４１）。ここでは、直近アクセス値の「赤ちゃん」
マークを網掛表示する。そして、ユーザにより、カーソ
ルキー３６（「↓」又は「→」又は「変換」キー）が１
回押下されると、「男の子」マークを網掛表示し（Ｓ４
２）、「選択」キー３８が押下されると２つ目の連続絵
文字５０として、「男の子」マークが登録される（Ｓ４
３）。

【００６５】同様に、ユーザにより「記号」キー３４が
押下されると、直近アクセス値の「家族」が網掛表示さ
れ（Ｓ４４）、「選択」キー３８が押下されると、グル
ープ「家族」の候補を表示する（Ｓ４５）。ここでは、
直近アクセス値の「男の子」マークを網掛表示する。そ
して、ユーザにより、カーソルキー３６（「↓」又は
「→」又は「変換」キー）が２回押下されると、「少
年」マークを網掛表示し（Ｓ４６）、「選択」キー３８
が押下されると３つ目の連続絵文字５０として、「少
年」マークが登録される（図１２のＳ４７）。

【００６６】上記の要領で（Ｓ４４からＳ４７の操作を
繰り返すことで）、図１２に示すように、４つ目の連続
絵文字５０は「お父さん」マーク、５つ目の連続絵文字
５０は「おじいさん」マークと全部で５つの連続絵文字
５０が登録される（Ｓ４８）。この状態で、ユーザによ
り「選択」キー３８が押下されると、画面４１は、「連
続記号登録実行画面」に遷移し（Ｓ４９）、０．７５秒
ほど経過すると、画面４１は「テキスト画面」に遷移す
る（Ｓ５０）。以上の操作により、連続絵文字５０の登
録が完了するが、この操作で登録された順序で、テキス
トデータ領域２４２内のアドレスに格納されるため、連
続絵文字５０を呼び出す際にも、この順序で呼び出され
る。

【００６７】なお、ＣＧ−ＲＯＭ２３０（記憶手段）に
記憶されていない絵文字指定データ（ビットマップデー
タ）５１を外部記憶装置より入力し、ＣＧ−ＲＯＭ２３
０に記憶させるようにしてもよい。この構成によれば、
ユーザのニーズにあった必要最小限の絵文字指定データ
５１だけをＣＧ−ＲＯＭ２３０に記憶させることができ
る。従って、記憶容量を最小限にとどめることができる
と共に、これに伴って、記憶手段に記憶された絵文字指
定データ５１の中から１の絵文字指定データ５１を迅速
に選択することができる。

【００６８】なお、絵文字指定データ５１の登録は、オ
リジナルグループ（「連続１」〜「連続４」：図４の選
択肢Ｇ２参照）を登録するのではなく、既に存在するグ
ループ（図４の選択肢Ｇ１参照）に新たに追加して登録
するようにしてもよい。

【００６９】また、連続絵文字５０の登録は、「記号」
グループ（図５および図６に示す絵文字）の中からだけ
でなく、「かな文字」や「アルファベット」、「数字」
など、キーボード３から直接入力可能なキャラクタの登
録も可能である。

【００７０】次に、上述の操作で登録された絵文字指定
データ５１の呼出について図１３および図１４を参照し
て説明する。なお、この操作は前述した絵文字指定デー
タ５１の登録操作に続いて行われたものとする。図１３
に示すように、まず、「テキスト画面」（Ｓ５１：図１
２のＳ５０と同様）において、ユーザにより「記号」キ
ー３４が押下されると、画面４１は「記号選択画面」に
遷移し、直近アクセス値の「連続１」を反転表示する
（Ｓ５２）。ここで、ユーザにより「選択」キー３８が
押下されると、画面４１は「連続処理内容選択画面」に
遷移し（Ｓ５３）、ユーザによりカーソルキー３６
（「↓」又は「→」又は「変換」キー）が１回押下され
ると「呼出」が網掛表示される（Ｓ５４）。

【００７１】続いて、ユーザにより「選択」キー３８が
押下されると、画面４１は、「変更則選択画面」へ遷移
する（Ｓ５５）。ここでは、「コード順」が反転表示さ
れた状態で、ユーザにより「選択」キー３８が押下され
る。すると、画面４１は、「テキスト画面」に遷移し、
選択されたグループ「連続１」における連続絵文字５０
を示す反転「連１」マークを表示すると共に、最初に登
録した「赤ちゃん」マークを表示する（Ｓ５６、図１１
のＳ３９参照）。ここで、ユーザにより「印刷」キー３
７が押下されると、画面４１は「印刷実行画面」に遷移
し（図１４のＳ５７）、テープＴ４が作成される。図１
４に示すように、テープＴ４には、テキスト「の時代」
の先頭に連続絵文字５０として、「赤ちゃん」マークが
付される。印刷が完了すると、画面４１は「テキスト画
面」に戻り、画面４１上には「赤ちゃん」マークに変わ
って次に登録した「男の子」マークが表示される（Ｓ５
８）。

【００７２】ここで、ユーザにより「印刷」キー３７が
押下されると、画面４１は「印刷実行画面」に遷移し
（Ｓ５９）、テープＴ５が作成される。テープＴ５に
は、テキスト「の時代」に、連続絵文字５０として、
「男の子」マークが付される。同様に、「テキスト画
面」（Ｓ６０）から再度「印刷」キー３７が押下される
と、画面４１は「印刷実行画面」に遷移し（Ｓ６１）、
テープＴ５が作成される。テープＴ５には、テキスト
「の時代」に連続絵文字５０として、「少年」マークが
付される。このように、「印刷」キー３７を押下する毎
に連続絵文字５０が、登録した順序で「赤ちゃん」、
「男の子」、「少年」・・・と変わってテープＴ上の所
定の位置に印刷される。

【００７３】作成された印刷物は、図１５に示すとおり
であり、登録した順序で、上から、「赤ちゃん」、「男
の子」、「少年」、「お父さん」、「おじいさん」と、
５つの連続絵文字５０が、所定の文字列「の時代」に、
印刷指示毎にインクリメントされて印刷される。

【００７４】なお、オリジナルグループ（「連続１」〜
「連続４」）の連番印刷においても、最初に印刷される
連続絵文字５０を選択可能に構成してもよい（図８のＳ
１８参照）。

【００７５】また、本発明の応用例として、「連続絵文
字」と「連続英数字」を組み合わせて図１６に示すよう
な印刷物を作成することも可能である。作成方法は、ま
ず「所定の文字（列）」として「月」を入力した状態
で、「連続絵文字」として、各月を表す１２個のマーク
を、図１０、図１１および図１２で説明した手順によっ
て登録する。次に、「連続英数字」として、１から１２
の数字を指定し（１０、１１、１２の２桁の数字につい
ては、図５に示すグループ「２桁数字−１０番台」の中
から指定することが好ましい）、印刷を指示する（作成
手順は図８および図９参照）。すると、印刷指示毎に
（「印刷」キーを押下する毎に）「（１月を表すマー
ク）１月」、「（２月を表すマーク）２月」・・・と、
１２枚の印刷物が続けて印刷される。

【００７６】以上、詳述したとおり、本発明のテープ印
刷装置１および印刷方法によれば、順序性を有する複数
の絵文字指定データ５１を記憶し、これら複数の絵文字
指定データ５１の中から順序性に従って１の絵文字指定
データ５１を選択すると共に、選択した絵文字指定デー
タ５１に対応する絵文字５０を印刷する。すなわち、次
に選択される絵文字指定データ５１が、順序性に従って
一義的に決定できるため、印刷指示毎にそれぞれの絵文
字５０の指定を必要としない。従って、迅速且つ簡単に
印刷を行うことができる。

【００７７】また、順序性のある絵文字５０が、その順
序性に従って印刷されることで、ユーザが順序を忘れて
しまった場合でも、支障なく絵文字５０の印刷ができる
と共に、特に絵文字５０の内容にはこだわらないが、あ
る特定の文字列に対して何か絵文字５０を飾りとして付
したい場合なども、印刷指示毎にそれぞれの絵文字５０
の設定が必要なくなるため、利便性を向上させることが
できる。

【００７８】また、複数の絵文字指定データ５１をグル
ープ化して記憶しているため、絵文字５０の内容を限定
して印刷することができる。また、複数の絵文字指定デ
ータ５１がグループ化され、更にグループを１以上（複
数）記憶しているため、様々な用途に利用することがで
き、汎用性を向上させることができる。

【００７９】また、複数の絵文字指定データ５１（文字
コード）が、連続するアドレスに格納され、所定の法則
（アドレスをインクリメントするなど）に従ったアドレ
スの移動により１の絵文字指定データ５１が選択される
ため、前回選択した絵文字指定データ５１のアドレスを
＋１することで、順次絵文字指定データ５１を選択する
ことができる。従って、絵文字指定データ５１の選択を
迅速に行うことができる。

【００８０】また、絵文字指定データ５１が文字以外の
絵柄を指定するものも含むため、視覚的にインパクトの
ある印刷物を作成することができると共に、印刷物の汎
用性を向上させることができる。

【００８１】また、ユーザの所望する複数の絵文字指定
データ５１を登録し、これを記憶することができるた
め、所定の対象に対して複数の印刷物を作成する必要が
ある場合、印刷指示毎に絵文字５０の設定の手間が省
け、より迅速且つ簡単に印刷を行うことができる。

【００８２】また、記憶手段に記憶されていない絵文字
指定データ（ビットマップデータ）５１を外部記憶装置
より入力し、絵文字指定データ記憶手段（ＣＧ−ＲＯＭ
２３０）に記憶させることができるため、ユーザのニー
ズにあった必要最小限の絵文字指定データ５１だけを記
憶させることができる。従って、記憶容量を最小限にと
どめることができると共に、これに伴って、絵文字指定
データ記憶手段に記憶された絵文字指定データ５１の中
から１の絵文字指定データ５１を迅速に選択することが
できる。

【００８３】また、被印刷媒体がテープ状部材であるた
め、テープ印刷装置１に利用することができ、ラベルな
どを作成する場合に便利である。また、被印刷媒体を巻
回して印刷装置内に収容すれば、装置構成をコンパクト
にすることができる。

【００８４】なお、実施例では、絵文字指定データ５１
の選択は、例えば図５の選択肢Ｇ５の場合、グループ
「丸文字」、グループ「漢数字」など最下位層のグルー
プから選択されるとしたが、これらのグループ（選択肢
Ｇ５内のグループ）を全て含む１階層上のグループ「数
字」に属する絵文字指定データ５１の中から選択可能に
構成してもよい。また、更に上階層の「記号」の中から
選択可能に構成してもよい。この構成によれば、「数
字」であればいかなる種類の数字が印刷されてもよい場
合など、グループの選択を迅速且つ簡単に行うことがで
きる。

【００８５】また、上記の実施例では、グループの中か
ら１つ（全角文字の１スペース分）の絵文字５０が選択
されて印刷されるとしたが、複数の絵文字５０をまとめ
て絵文字列として、グループ内に記憶しておき、絵文字
列が順次印刷指示毎に印刷されるよう構成してもよい。
この構成によれば、例えば、「＊辰＊２０００年」、
「＊巳＊２００１年」、「＊午＊２００２年」など、関
連する絵文字５０（この場合は８つ）がまとめて１つの
絵文字列として記憶されているため、よりテキストの入
力の手間を省くことができる。

【００８６】また、上記の実施例では、絵文字５０の印
刷はユーザにより、１回の印刷指示で、一枚目の絵文字
５０が印刷され、２回目の印刷指示で２枚目の絵文字５
０が印刷されるよう構成したが、１回の印刷指示が成さ
れたとき、一枚目の絵文字５０、２枚目の絵文字５０と
続けて印刷されるよう構成してもよい。但し、この場合
にはグループを１巡した時点で印刷が完了するよう制御
されることが好ましい。この構成によれば、グループ内
の全ての絵文字５０（グループが「干支」の場合には１
２個の絵文字５０）が、１回の印刷指示で印刷すること
ができるため、利便性が向上する。

【００８７】また、「絵文字指定データ５１」とは、
「（連続）絵文字５０」を指定するための「文字コー
ド」の他、「（連続）絵文字５０」そのものを表現する
「ビットマップデータ」や、「（連続）絵文字５０」を
指定するための「プログラムデータ」なども含むもので
ある。すなわち、１の「絵文字指定データ５１」を選択
することにより、結果的にこれに対応する「ビットマッ
プデータ」を得られるものであればよい。

【００８８】また、「１の絵文字指定データ５１の選
択」は、印刷が終了した時点で行われてもよいし、ユー
ザにより印刷が指示された時点で行われてもよく、結果
的に、何らかのタイミングで選択された１の絵文字指定
データ５１に対応する絵文字５０が印刷されればよい。

【００８９】また、絵文字指定データ５１（文字コー
ド）は格納されたアドレス順に選択されるものとした
が、種々の「所定の法則」に従って選択されるようにし
てもよい。なお、「所定の法則」とは、「アドレスをデ
クリメントする」、「アドレスを０に戻す」、「アドレ
スを＋２する」などの法則であってもよいし、これらの
法則を組み合わせた法則（例えば、「はじめにアドレス
を＋１する、次にアドレスを＋２する、次にアドレスを
０に戻す、次に・・・」など）であってもよい。また、
絵文字指定データ５１は、単に文字コード順に選択され
るようにしてもよい。

【００９０】また、「連続絵文字５０を印刷する」方法
としては、上述の実施例のように、印刷を行うための
（絵文字指定データ５１を含む）印刷用データと画面４
１上に表示させるための（絵文字指定データ５１を含
む）表示用データとが共に変化し、印刷される（つま
り、画面上の表示内容に忠実に印刷を行う）方法に限定
されるものではない。例えば、表示用データは不動で、
印刷用データのみを内部的に変化させたり、表示用デー
タと印刷用データを共に不動にして、印刷用データ内の
絵文字指定データ５１のみを変化させたりする方法でも
よい。

【００９１】また、印刷用データ（表示用データ）内に
「（連続）絵文字５０」の対象となる「文字コード」を
格納し、この「（連続）絵文字５０」の「補助データ」
として、「絵文字指定データ５１（文字コード）」を格
納し、この「補助データ」を更新することで１の絵文字
５０を選択するようにしてもよい。

【００９２】また、印刷用データ（表示用データ）内の
「（連続）絵文字５０」の対象となる「文字コード」に
「連番ビット」を立てておき、この「連番ビット」が立
っている「文字コード」のみを更新することで１の絵文
字５０を選択するようにしてもよい。

【００９３】また、複数の「絵文字指定データ５１」
は、内部処理的にグループ化されていてもグループ化さ
れていなくてもよい。例えば、前者の場合、「絵文字指
定データ５１」には、各グループ毎に設定された「グル
ープコード」が付され、同一の「グループコード」が付
された「絵文字指定データ５１」内で１の絵文字指定デ
ータ５１が選択されるようにしてもよい。また、後者の
場合、例えば、「Ａ〜Ｚ」の連続絵文字５０を実現する
と仮定したとき、「絵文字指定データ５１」が「Ｚ」に
対応するもの以外であれば、次の「絵文字指定データ５
１（文字コード）」に移動するというプログラムを連鎖
的に用いることで１の絵文字指定データ５１が選択され
るようにしてもよい。この構成によれば、絵文字指定デ
ータ５１を追加したり削除したりする際の制御が容易に
なる。

【００９４】また、上述の実施例では、テープ印刷装置
１を例を挙げたが、他の印刷装置への応用が可能であ
り、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能
である。

【００９５】

【発明の効果】上述のように、本発明の印刷装置および
印刷方法によれば、順序性を有する複数の絵文字を順番
に印刷することで、テキストの入力の手間を省き、迅速
且つ簡単に印刷を行うことができる、などの効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る印刷装置および印刷
方法を適用したテープ印刷装置の外観斜視図である。

【図２】図１のテープ印刷装置に対応する開蓋状態の外
観斜視図である。

【図３】図１のテープ印刷装置の制御系のブロック図で
ある。

【図４】図４は、絵文字や記号の登録および呼出を指定
する「記号」キーを押下したときのメニュー階層を示す
説明図である。

【図５】図４のメニュー階層における第一階層および第
二階層で表示される絵文字候補の一覧を示す説明図であ
る。

【図６】図５に続くメニュー階層における第一階層およ
び第二階層で表示される絵文字候補の一覧を示す説明図
である。

【図７】連続して印刷される絵文字指定データの一例を
示す説明図である。

【図８】連番印刷の印刷方法の一例を画面表示で示す説
明図である。

【図９】図８に続く連番印刷の印刷方法の一例を画面表
示で示す説明図である。

【図１０】絵文字指定データの登録方法の一例を画面表
示で示す説明図である。

【図１１】図１０に続く絵文字指定データの登録方法の
一例を画面表示で示す説明図である。

【図１２】図１１に続く絵文字指定データの登録方法の
一例を画面表示で示す説明図である。

【図１３】絵文字指定データの呼出方法および印刷方法
の一例を画面表示で示す説明図である。

【図１４】図１３に続く絵文字指定データの呼出方法お
よび印刷方法の一例を画面表示で示す説明図である。

【図１５】図１３および図１４による印刷結果を示す説
明図である。

【図１６】本発明の印刷方法による印刷結果の一例を示
す説明図である。

【符号の説明】

１ テープ印刷装置 ３ キーボード ４ ディスプレイ ５ テープカートリッジ ７ 印刷ヘッド １１ 操作部 １２ 印刷部 １３ 切断部 １４ 検出部 ３１ 文字キー群 ３２ 機能キー群 ３３ 連番キー ３４ 記号キー ３６ カーソルキー ３７ 印刷キー ４１ 画面 ５０ 絵文字（連続絵文字） ５１ 絵文字指定データ ２００ 制御部 ２１０ ＣＰＵ ２２０ ＲＯＭ ２３０ ＣＧ−ＲＯＭ ２４０ ＲＡＭ Ｋ カーソル Ｔ テープ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41J 5/30 B41J 3/36

Claims (9)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 順序性を有する複数の絵文字指定データ
   を記憶する絵文字指定データ記憶手段と、 前記複数の絵文字指定データの中から、前記順序性に従
   って１の絵文字指定データを選択する絵文字指定データ
   選択手段と、 前記絵文字指定データ選択手段により選択された１の絵
   文字指定データに対応する絵文字を被印刷媒体に印刷す
   る印刷手段と、を備え、 前記絵文字指定データ選択手段は、前記複数の絵文字指
   定データを一巡した後も繰り返して１の絵文字指定デー
   タを選択することを特徴とする印刷装置。
2. 【請求項２】 前記複数の絵文字指定データから成るグ
   ループを、少なくとも１以上記憶するグループ記憶手段
   と、 前記グループ記憶手段に記憶された１以上のグループの
   中から所望するグループを指定するグループ指定手段と
   を更に備え、 前記絵文字指定データ選択手段は、前記グループ指定手
   段により指定されたグループに属する複数の絵文字指定
   データの中から、１の絵文字指定データを選択すること
   を特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
3. 【請求項３】 前記複数の絵文字指定データは、連続す
   るアドレスに格納され、 前記絵文字指定データ選択手段は、所定の法則に従った
   アドレスの移動により１の絵文字指定データが選択され
   ることを特徴とする請求項１または２に記載の印刷装
   置。
4. 【請求項４】 前記絵文字指定データは、文字以外の絵
   柄を指定するものが含まれることを特徴とする請求項
   １、２または３に記載の印刷装置。
5. 【請求項５】 前記絵文字指定データを登録する絵文字
   指定データ登録手段を更に備え、 登録した前記絵文字指定データは、前記絵文字指定デー
   タ記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項１ない
   し４のいずれかに記載の印刷装置。
6. 【請求項６】 前記絵文字指定データは、外部記憶装置
   より前記絵文字指定データ記憶手段に入力可能に構成さ
   れていることを特徴とする請求項１ないし５のいずれか
   に記載の印刷装置。
7. 【請求項７】 前記被印刷媒体がテープ状部材であるこ
   とを特徴とする請求項１ないし６のいずれかに記載の印
   刷装置。
8. 【請求項８】 順序性を有する複数の絵文字指定データ
   を記憶し、 記憶された前記複数の絵文字指定データの中から、前記
   順序性に従って１の絵文字指定データを選択し、 選択された前記１の絵文字指定データに対応する絵文字
   を被印刷媒体に印刷する印刷方法であって、 前記絵文字指定データの選択は、前記複数の絵文字指定
   データを一巡した後も繰り返して行われることを特徴と
   する印刷方法。
9. 【請求項９】 前記複数の絵文字指定データから成るグ
   ループを、少なくとも１以上記憶し、 前記１以上のグループの中から所望するグループを指定
   し、 前記１の絵文字指定データは、前記指定されたグループ
   に属する複数の絵文字指定データの中から選択されるこ
   とを特徴とする請求項８に記載の印刷方法。