JP3536268B2 - 多項目尿試験紙 - Google Patents

多項目尿試験紙

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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は尿検査に用いられ、
その検査結果を人間が目視で読み取って判定する尿試験
紙に関する。特に、分析対象物が複数個ある場合で使用
される多項目尿試験紙に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査における、尿検査に代表される
各種液体試料の初期診断情報としてのスクリーニング検
査や集団検診等の現場では、乾式の尿試験紙を用いて検
査を簡便に行う、所謂ディップ・アンド・リード方式が
主流である。ディップ・アンド・リード方式とは、コッ
プに入れた被検査尿に尿試験紙を浸した後に引き上げ
て、試験紙上の検出部位の呈色応答を目視で読み取り、
予め別に用意されている標準色調表(色見本)とを目で
見て対比することにより分析結果を判定するという方式
である。
【0003】ここで使用される尿試験紙の外観は、プラ
スチックまたは紙の短冊状の支持体上に、分析対象に対
応した各種の試薬を含浸させた濾紙などを方形に裁断し
た検出部位を1つ又は2つ以上設置したものが一般的で
ある(図1参照)。検出部位は、液体試料中の分析対象
物との反応により呈色反応といった目視で判断可能な応
答を示す。
【0004】この種の目視尿検査は、古くから実用化さ
れ普及している。それゆえ測定項目の数も日々増加して
おり、PH,グルコース,蛋白,ビリルビン,ケトン
体,潜血,ウロビリノーゲンなどの項目に加えて、亜硝
酸塩,白血球,比重,アスコルビン酸などの測定項目が
次々と実用化されている。よって、今では1つの分析器
具で10項目以上の検査ができる多項目尿試験紙も実用
化されている。
【0005】尿試験紙を使用する際に同時に使用される
色見本には、図2のように測定項目名と数段階の標準色
と、それに対応する濃度が記されている。尿試験紙上の
検出部位の順序と、色見本の項目の順序は一致している
ので、尿試験紙の先端を色見本に合わせると、各々の項
目における検出部位と色見本上の項目が隣接するように
なっている。
【0006】複数の検出部位が設置されている尿試験紙
において、その項目の組み合わせによっては同時に複数
項目を判定しなければならない場合もある。その場合、
順序も含めて検出部位の配置を覚えるにはかなりの熟練
を要する上に、判定時間が同じために、誤って別の検出
部の色見本と比較してしまったりする(例えば、判定時
間30秒のビリルビンを、判定時間30秒のグルコース
の色見本と対比してしまう)恐れがあった。
【0007】尿試験紙における複数の検出部位は、その
判定時間の長短の順序で並んでいると観察しやすいため
に、大抵の尿試験紙は判定時間の順序で検出部位が配置
されている。よって、反応結果の呈色が同色又は類似色
を示す検出部位がどうしても隣接してしまうことがあっ
た。このように、同色又は類似色を示す検出部位が隣接
すると(例えばpH検出部位と蛋白検出部位は共に淡黄
緑色を示す)、尿試験紙を色見本に近づけて比色判定す
る際に尿試験紙の配置が少しずれて、誤って隣の検出部
の色見本と比較してしまったりする(例えば、尿試験紙
の一端から数えて3番目の検出部と、正しくは4番目の
検出部と対比すべき色見本とを対比してしまう)恐れが
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】よって本発明の目的
は、判定時間が同じ検出部位でも、また反応結果の呈色
が同色又は類似色を示す検出部位が隣接しても、判定者
が熟練を要せずとも見誤ることをなくすような尿試験紙
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決する手段】上記目的を解決するためには、
複数の検出部位のうち全部又は一部の形状を互いに異な
るものにした多項目尿試験紙を用いることで解決でき
る。また、目的の検出部位に相当する色見本の記載を目
的の検出部位と同じ形状にしておくと、尿試験紙と色見
本を確実に比較できるために、より好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施例に基
づいて本発明の尿試験紙を詳細に説明する。
【0011】図1は従来の一般的な尿試験紙を示す平面
図、図2は本発明にかかわる尿試験紙の一実施例を示す
平面図である。図2では、判定時間が同一の複数の検出
部位がある場合に、又は呈色が同色又は類似色を示す検
出部位が隣接する場合に、該検出部の形状を互いに異な
るものにすることで、区別できるようにしたものであ
る。図では60秒後に判定を行う項目が二つあるが、一
方の検出部位は三角形に、他方は円形に加工してあるの
で、容易に区別できる。
【0012】図3は、本発明にかかわる尿試験紙と色見
本を比較している図である。図3において、呈色が類似
している項目であるpHと蛋白が、前者は円形,後者は
三角形に加工してある。また、判定時間が一般的に似て
いる(約30秒)グルコースとビリルビンも、前者を四
角形に,後者を菱形に加工してある。
【0013】図1と図2に示すように、尿試験紙は一
般的には板状支持体と、その上に配列された検出部
〜とから構成される。板状支持体はその一端が手で
持ち易いように長くなっている。図1の尿試験紙は板
状支持体の先端から一列に、例えば方形の検出部〜
が設置された構成となっている。図2の尿試験紙
は、全ての検出部が方形ではなく、該検出部の一部又は
全部の形状が互いに異なる。
【0014】図3に示すように色見本側も尿試験紙の検
出部位と同じ形状にしておくと、確実に比較することが
でき、測定精度が向上する。もちろん、尿試験紙側だけ
で十分に検出部位どうしの区別ができるために、色見本
側を尿試験紙の検出部位と同じ形状に無理にしておく必
要はない。
【0015】検出部〜は、検査目的に応じた所要量
の試薬を紙類,布類,またはその他の繊維等よりなるマ
トリックス状の媒体に担持せしめた試験紙として構成さ
れる。複数項目尿検査用の分析用具の場合、前記試薬の
種類はその検査項目によって異なる。例えば、尿中ブド
ウ糖検査であれば、グルコースオキシダーゼとペルオキ
シダーゼといった酵素と色源体が用いられ、尿中蛋白質
検査であれば、緩衝剤とPH指示薬(例えばテトラブロ
モフェノールブルー等)が用いられる。これらは従来の
尿試験紙と同じ組成で構わない。
【0016】検出部〜の板状支持体への設置方法
は、分析用具を尿等の被検査液に浸してから標準色調
表等の見本と対比するまでの間、試験紙である検出部
〜を板状支持体に固定し続けられる方法ならば何で
も良く、例えば両面粘着テープにより接着させても良
い。尚、検出部〜の板上支持体への設置方法は、
試験紙検出部の接着に限らず、例えば板上支持体の一
部分に試薬を含有した液体を直接に塗布・乾燥する事に
よっても良い。この場合は、マトリックス状の媒体は不
要となる。
【0017】板状支持体は、例えばポリエチレンテレ
フタレート,ポリスチレン,ポリエステル,ポリ塩化ビ
ニル,ポリカーボネイト等のプラスチック材料及び紙の
材料、またはそれら材料にアルミ等の金属薄層を蒸着し
たもので構成されるが、液体に浸されるという使用条件
から考えて耐水性を有するもので構成されるのが望まし
い。
【0018】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明を用いると検
出部位と該検出部位に対応する見本との対応関係が明確
になって、熟練度合いにかかわらず「似た呈色の検出部
位を間違える」や「同じ判定時間の検出部位を間違え
る」といった人為的ミスを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、従来の尿試験紙の平面図である。
【図2】は、本発明にかかわる尿試験紙の平面図であ
る。
【図3】は、本発明にかかわる尿試験紙と色見本を比較
している図である。本発明にかかわる分析用具の実施態
様の各正面図である。
【符号の説明】 ;尿試験紙(従来,本発明ともに) ;支持体(従来,本発明ともに) 〜;検出部位 (以下余白)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−66201(JP,A) 特開 平7−35744(JP,A) 特開 平1−259257(JP,A) 特開 平3−274462(JP,A) 実開 平7−43239(JP,U) 実開 平3−64093(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/493 G01N 31/22 121 G01N 33/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と該支持体上に設けられた複数の
    検出部位を有し、該検出部位の色変化を色見本と比較し
    て目視で判定するための多項目尿試験紙であって、該検
    出部位のうち全部又は一部の形状が互いに異なるもので
    ある多項目尿試験紙。
  2. 【請求項2】 目的の検出部位に相当する色見本の記載
    が、目的の検出部位と同じ形状をなす、特許請求の範囲
    第1項に記載の多項目尿試験紙。
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