JP3534273B2 - フイルムスキャナのプリスキャン方法 - Google Patents

フイルムスキャナのプリスキャン方法

Info

Publication number
JP3534273B2
JP3534273B2 JP18295595A JP18295595A JP3534273B2 JP 3534273 B2 JP3534273 B2 JP 3534273B2 JP 18295595 A JP18295595 A JP 18295595A JP 18295595 A JP18295595 A JP 18295595A JP 3534273 B2 JP3534273 B2 JP 3534273B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
gain
value
frame
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18295595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0937005A (ja
Inventor
宏志 田中
学 兵藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP18295595A priority Critical patent/JP3534273B2/ja
Publication of JPH0937005A publication Critical patent/JPH0937005A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3534273B2 publication Critical patent/JP3534273B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Input (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフイルムスキャナの
プリスキャン方法に係り、特にラインセンサを使用した
フイルムスキャナのプリスキャン時に実行される自動露
出(AE)制御及びインデックス画像の取得方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ネガフイルムのコマ画像をCCD
ラインセンサで撮像し、CCDラインセンサから出力さ
れる画像信号を画像処理してモニタTVに出力するフイ
ルムスキャナが提案されている(特願平6─924号明
細書参照)。このフイルムスキャナは、先ず、画像の撮
影条件(AE/AWB情報)を取得する為に、フイルム
全体にわたって高速読み取り(第1プリスキャン)を行
い、次にその条件に基づいて各コマに補正をかけながら
フイルムを高速でスキャン(第2プリスキャン)して、
全コマの縮小画像(インデックス画像)を取得すると共
に更に詳細なAE/AWB情報を取得している。そして
この第2プリスキャンで得られたAE/AWB情報に基
づいて各コマに補正をかけて適正な各コマ画像を取得し
ている(これを本スキャンという)。
【0003】尚、この種のフイルムスキャナの露出制御
として、本願出願人は、既に特願平6─72079号明
細書においてCCDラインセンサの電子シャッタによっ
て露出制御を行う方法を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特願平
6─72079号明細書にはフイルムスキャナの露出制
御にフイルム搬送速度の変化を利用する方法が提案され
ているが、このような技術は、フイルム搬送速度をコマ
に応じて変化させることを意味し、全コマに渡ってフイ
ルムを高速で搬送するプリスキャン及びインデックス画
像表示の際にはコマ毎に速度を変化させることは安定性
の上から困難であり、適用できないという問題がある。
【0005】従って、1ロールのフイルム中に、過度に
画像がオーバーでネガ濃度が濃いコマが存在すると、そ
のコマではインデックス画面表示の際に露出制御を作動
させることができず、ポジフイルムの場合は暗いまま、
ネガフイルムの場合は明る過ぎる様に表示されてしまう
という問題がある。本発明はこのような事情に鑑みてな
されたもので、インデックス画像表示の際、オーバーの
コマでもAEが作動した表示を可能とするフイルムスキ
ャナのスキャン方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、複数のコマ画像を含む1ロールの現像済み
スチル写真フイルムを一定の速度で搬送しながら、該フ
イルムのコマ画像をラインセンサによって読み取り、該
ラインセンサの出力電圧をアナログアンプで増幅したの
ち画像信号として出力するフイルムスキャナのプリスキ
ャン方法において、前記ラインセンサには各受光部に蓄
積される電荷の蓄積時間を変更することによって露出を
制御する電子シャッタを設けるとともに、前記アナログ
アンプのゲインを一定量増大させるゲイン増大機能を設
け、先ず、前記アナログアンプのゲインを所定の初期ゲ
イン値に設定するとともに、前記電子シャッタのシャッ
タ値を所定の初期値に設定し、前記フイルムを第1の搬
送速度で全コマにわたって搬送しながら、該フイルムの
全コマ画像を前記ラインセンサによって読み取り、該ラ
インセンサからの出力電圧を基に各コマの明るさを検出
する第1のプリスキャンを実行し、前記第1のプリスキ
ャンで得られた各コマの明るさに基づいて各コマ毎の適
正露出時間に相当する前記電子シャッタのシャッタ値を
求め、その後、前記ゲイン増大機能を使用し、前記アナ
ログアンプのゲインを前記初期ゲイン値よりも一定量増
大させるとともに、このゲイン増大による出力電圧の増
分を相殺するよう各コマ毎に前記求めたシャッタ値を補
正し、前記電子シャッタにより前記補正したシャッタ値
となるように露出制御しながら、該フイルムを第2の搬
送速度で全コマにわたって搬送し、該フイルムの全コマ
画像を前記ラインセンサによって読み取り、複数のコマ
の画像を示すインデックス画像を表示する第2のプリス
キャンを実行することを特徴としている。
【0007】そして本発明によれば、ラインセンサに設
けた電子シャッタと、アナログアンプのゲインと、フイ
ルム搬送速度とを総合的に制御して、画像信号を得る過
程において、アナログアンプのゲインを一定量増大させ
るゲイン増大機能を設け、このゲイン増大機能を有効/
無効の選択可能な構成とし、先ず、第1のプリスキャン
では、前記ゲイン増大機能を使用せず(無効とし)、ア
ナログアンプのゲイン値を所定の初期ゲイン値に設定す
るとともに電子シャッタのシャッタ値を所定の初期値に
設定し、所定の第1の搬送速度によってフイルムの全コ
マをスキャンし、各コマの明るさ情報を得ている。そし
て、その明るさ情報に基づいて、その初期ゲイン値にお
ける各コマ毎の適正な露出時間に相当する電子シャッタ
のシャッタ値を求めている。
【0008】続く第2のプリスキャンにおいては、前記
ゲイン増大機能を有効とし、前記初期ゲイン値に更に一
定量のゲインを加えて前記アナログアンプのゲインを増
大させている。このようにゲイン増大した状態で、先に
求めた適正な露出時間に相当するシャッタ値に従って露
出制御を実行したのでは、ラインセンサの出力が過大に
なりすぎるので、その分、露出時間を短くするようにそ
のシャッタ値を補正し、その補正したシャッタ値に従っ
て露出制御し、ラインセンサの適正な出力電圧レベルを
確保している。このように、第2のプリスキャン時にゲ
イン増大機能を付加することにより、電子シャッタによ
る露出制御の負担を軽減させている。
【0009】これにより、1ロール中の複数のコマ画像
の中に、極端に透過率の低いコマが存在する場合、従来
であれば、電子シャッタだけで対応しているために、電
子シャッタで制御できる限界に達すると、そのコマにつ
いては適正な露出制御を行うことができないでいたが、
本発明によれば、第2のプリスキャン時にゲイン増大を
付加することで、そのゲイン増大させた分、電子シャッ
タの露出時間を全体的に短くする方向に働くため、結果
的に電子シャッタの露出制御可能域を拡幅することがで
きる。従って、従来であればAE制御が飽和していたよ
うな透過率の低いコマについても、露出制御を効かせて
画像を取り込むことが可能となる。
【0010】即ち、前記ゲイン増大機能におけるゲイン
増大量を適切に選択すれば、全てのコマについて露出制
御が有効に機能したインデックス画像を表示することが
できる。また、フイルム搬送の往路で前記第1のプリス
キャンを実行し、その復路で前記第2のプリスキャンを
実行すれば、フイルム搬送シーケンスに無駄がなく、プ
リスキャンに要する時間が短縮できる。
【0011】更に、第1のプリスキャンによって各コマ
の明るさを検出した際に、上記のような極端に透過率の
低いコマが存在するか否かを判別し、かかる透過率の低
いコマが1つでも存在している場合には、前記ゲイン増
大機能を有効にした上述の第2のプリスキャンを実行
し、他方、かかる透過率の低いコマが1つも存在せず、
何れのコマも一定の透過率以上である場合には、上記ゲ
イン増大機能を働かせる利益に乏しいので、このような
場合にはゲイン増大機能を使用せずに、先に求めた適正
露出時間に相当するシャッタ値どおりの露出制御を行う
第3のプリスキャンを前記第2のプリスキャンに代わっ
て実行するのがS/N上望ましい。
【0012】尚、上述のように第2のプリスキャン時に
全コマについて一律にゲイン増大を付加するようにした
のは、第2のプリスキャンを全コマにわたって一定の搬
送速度で実行するという要請からくるものであり、各コ
マ毎にゲインを増減制御し又は、各コマ毎に搬送速度を
制御するものに比べ、本発明は、回路構成が簡単で、制
御の安定性の面からも優れている。
【0013】更にまた、本発明によれば、第2のプリス
キャン後の本スキャンは基本的に各コマ毎にフイルム搬
送速度を変更することが可能なシーケンスであり、第1
のプリスキャンで検出した各コマの明るさに応じて、各
コマ毎にそのコマをスキャンする際の搬送速度を制御で
きる。その際、一定の透過率以上のコマについては、標
準速度でスキャンするものとし、他方、透過率の低いコ
マについては、標準速度の1/n速度の低速度でスキャ
ンするように構成することが考えられる。この場合、搬
送速度が遅くなるとそれにつれて1ラインの読み取り周
期も遅くすることにより、搬送方向と同方向の画素数を
変更することなくラインセンサの露光時間を長くするこ
とができる。
【0014】更に、ゲイン増大機能の増幅倍率を前記標
準速度と低速度との比(n倍)とすることにより、ゲイ
ン増大機能と1/n低速時とで信号量が同等となり、第
2のプリスキャンと本スキャンとの間で露出制御上の計
算が容易となり、構成が簡略化できる。また、前記第1
のプリスキャンの実行により、コマの明るさが所定の明
るさ以下のコマに限って、続く第2のプリスキャンで得
た画像信号から改めてコマの明るさを示す情報及び、基
準最大値、基準最小値を求め、撮影条件を取得し直すよ
うにしたので、オーバーのコマに対しても、本スキャン
時に適正な撮影条件で読み込みを行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るフイルムスキャナのプリスキャン方法の好ましい実施
の形態を詳説する。図1は本発明が適用されるフイルム
スキャナの要部ブロック図である。このフイルムスキャ
ナは、主として照明用の光源10、撮影レンズ12、C
CDラインセンサ14、アナログアンプ16、A/Dコ
ンバータ18、デジタル信号処理回路20、モータ3
1、キャプスタン32及びピンチローラ33を含むフイ
ルム駆動装置、中央処理装置(CPU)40等を備えて
いる。
【0016】光源10は、フイルムカートリッジ50内
から引き出される現像済みのネガフイルム52を図示し
ない赤外カットフィルタを介して照明し、フイルム52
を透過した透過光は、撮影レンズ12を介してCCDラ
インセンサ14の受光面に結像される。CCDラインセ
ンサ14は、フイルム搬送方向と直交する方向に102
4画素分の受光部が配設されており、CCDラインセン
サ14の受光面に結像された画像光は、R,G,Bフィ
ルタが設けられて各受光部で電荷蓄積され、光の強さに
応じた量のR,G,Bの信号電荷に変換される。このよ
うにして蓄積されたR,G,Bの電荷は、CCD駆動回
路15から加えられる1ライン周期のリードゲートパル
スが加えられると、シフトレジスタに転送されたのちレ
ジスタ転送パルスによって順次電圧信号として出力され
る。また、このCCDラインセンサ14は、各受光部に
隣接してシャッターゲート及びシャッタードレインが設
けられており、このシャッターゲートをシャッターゲー
トパルスによって駆動することにより、受光部に蓄積さ
れた電荷をシャッタードレインに掃き出すことができ
る。即ち、このCCDラインセンサ14は、CCD駆動
回路15から加えれるシャッターゲートパルスに応じて
受光部に蓄積する電荷を制御することができる、いわゆ
る電子シャッタ機能を有している。
【0017】上記CCDラインセンサ14から読み出さ
れたR,G,B電圧信号は、図示しないCDSクランプ
によってクランプされてアナログアンプ16に加えら
れ、ここで後述するようにゲインが制御される。本実施
形態の特徴は、通常のCDSゲイン制御に加え、CDS
に所定量(6dB)のゲイン増大機能を付加した点にあ
る。このCDSのゲイン増大機能はCPU40からのO
N/OFF信号42により有効/無効制御される。尚、
このゲイン増大機能の役割については後述する。
【0018】前記アナログアンプ16から出力される1
コマ分のR,G,B電圧信号はA/Dコンバータ18に
よって点順次のR,G,Bデジタル信号に変換されたの
ち、デジタル信号処理回路20によって後述する白バラ
ンス、黒バランス、ネガポジ反転、ガンマ補正等が行わ
れたのち、図示しない画像メモリに記憶される。尚、画
像メモリに記憶された1コマ分のR,G,Bデジタル信
号は、繰り返し読み出され、D/Aコンバータによって
アナログ信号に変換されたのち、エンコーダでNTSC
方式の複合映像信号に変換されてモニタTVに出力され
る。これにより、モニタTVよってフイルム画像を見る
ことができるようになる。
【0019】フイルム駆動装置は、フイルムカートリッ
ジ50のスプール50Aと係合し、そのスプール50A
を正転/逆転駆動するフイルム供給部と、このフイルム
供給部から送出されるフイルム52を巻き取るフイルム
巻取部と、フイルム搬送路に配設され、フイルム52を
モータ31によって駆動されるキャプスタン32とピン
チローラ33とで挟持してフイルム52を所望の速度で
搬送する手段とから構成されている。尚、上記フイルム
供給部は、フイルムカートリッジ50のスプール50A
を図1上で時計回り方向に駆動し、フイルム先端がフイ
ルム巻取部によって巻き取られるまでフイルムカートリ
ッジ50からフイルム52を送り出すようにしている。
【0020】CPU40は、モータ回転数/方向制御回
路34を通じてモータ31の正転/逆転、起動/停止、
パルス幅変調によるフイルム搬送速度の制御を行う。そ
して、例えば9.25mm/秒の速度を標準のフイルム
画像を取り込む時の搬送速度とすると、標準速度の1/
2倍速(4.625mm/秒)の低速から16倍速(1
48.0mm/秒)の高速まで速度制御することができ
るようになっている。尚、1コマのフイルム搬送方向と
同方向の画素数は、CCD駆動回路15のリードゲート
パルス等の周期を変更しない場合にはフイルム搬送速度
に応じて変化し、例えば、1/2倍、1倍、8倍、16
倍の各速度における画素数は、1792画素、896画
素、112画素、56画素である。
【0021】さて、本実施形態による露出制御は、以下
の3つの手段によって行われる。CCDラインセンサ1
4は、前述したように電子シャッタ機能を有しており、
CPU40からCCD駆動回路15を介して電子シャッ
タ値が制御され、これによって露出時間が制御される。
尚、本実施形態では電子シャッタ値可変範囲は、10%
〜100%までとなっている。
【0022】また、CPU40は、本スキャン時に、モ
ータ回転数/方向制御回路34及びモータ31を通じて
フイルム52が1倍速から1/2倍速までの範囲の任意
の速度で搬送されるように制御することができるように
なっている。一方、モータ31の軸には、スリット付き
の円盤35が取り付けられており、この円盤35のスリ
ットを検出するフォトディテクタ36は、モータの回転
速度を示すパルス信号をタイミングジェネレータ37に
出力する。そして、タイミングジェネレータ37は、本
スキャン時には上記入力するパルス信号によってモータ
31の回転に同期したパルス信号を発生する。タイミン
グジェネレータ37から発生されるパルス信号は、CC
D駆動回路15、A/Dコンバータ18、デジタル信号
処理回路20等に加えられ、これにより各回路は駆動速
度が制御されるとともに同期がとられている。
【0023】即ち、フイルム搬送速度を変更することに
より、CCD駆動回路15からCCDラインセンサ14
に出力されるリードゲートパルス、シャッターゲートパ
ルス、レジスタ転送パルスの周期も自動的に変更され
る。尚、1倍速の本スキャン時には、1コマのフイルム
搬送方向と同方向の画素数は896画素となるが、フイ
ルム搬送速度を変更してもCCD駆動回路15のリード
ゲートパルス等の周期も自動的に変更されるため、画素
数の変動はない。
【0024】このようにフイルム搬送速度を1倍速から
1/2倍速に変更することにより、露出時間を100%
から200%の範囲で変更することができる。尚、タイ
ミングジェネレータ37の制御方法としては、上記実施
形態に限らず、図2に示すようにタイミングジェネレー
タ37の元クロック周波数をモータ回転数に合わせて位
相同期ループ(PLL)38で可変としてもよい。
【0025】更に、CCDラインセンサ14の後段に設
けられているアナログアンプ16は、CPU40からの
ゲイン制御信号44によって、R,G,B各チャンネル
のA/Dコンバータ入力信号レベルを増幅するものであ
る。尚、本実施形態では、アンプゲインの可変範囲は6
dBから18dB(2〜8倍)となっている。このアナ
ログアンプ16の最低ゲインは、次式、 で決定される。尚、以後、min(CCD定格出力電
圧,アナログアンプ定格入力電圧)をCCD適正出力電
圧と呼ぶ。CCD出力がCCD適正出力電圧なら、アン
プゲインを最低ゲインに設定すれば、A/Dコンバータ
18への入力電圧は適正(定格入力電圧)となり、SN
も最良となる。
【0026】また、本実施形態では、このアナログアン
プ16は、後述する第2のプリスキャン時にCPU40
からゲイン増大動作(ON)信号が加えられると、所定
のゲイン増大(本実施形態では6dB)を付加し、CP
Uからゲイン増大動作(OFF)信号が加えられると、
そのゲイン増大を解除するゲイン増大機能を備えている
ことを特徴としている。ここで、このゲイン増大機能の
ゲイン増大量を6dBとしたのは、本スキャンにおいて
標準速度(1倍速)と1/2倍速を切り替える本実施形
態のシステムの制御上の有利だからである。即ち、ゲイ
ン6dB増大時と前記1/2倍速時は、A/Dコンバー
タに入力される信号レベルは同等であるために、システ
ムのAE制御上、計算が容易となるからである。
【0027】次に、上記の如く構成されたフイルムスキ
ャナのスキャンの流れについて説明する。図3は図1に
示すフイルムスキャナの全体のシーケンスを示す図であ
る。フイルムカートリッジ50がカートリッジ収納部
(図示せず)にセットされ、フイルムカートリッジ50
からフイルム52が送り出されてフイルム先端がフイル
ム巻取部の巻取軸に巻き付けられると(フイルムローデ
ィングが完了すると)、先ず、CDSゲインのキャリブ
レーションが行われる。即ち、フイルムのネガベース部
がロードされ、ここでR,G,B各チャンネルのA/D
コンバータ18入力信号のレベルが略等しくなるよう
に、各チャンネルのCDSゲイン及び電子シャッタの露
光時間が調整される。このときのゲイン値を初期ゲイン
値、電子シャッタ値を初期シャッタ値と呼ぶ。
【0028】このようにしてアナログアンプのゲインを
調整した後、フイルムを一定速度で搬送し、フイルム画
像のスキャン(往路の第1のプリスキャン)を実行す
る。即ち、電子シャッタ値は前記初期シャッタ値(例え
ば40%)の一定に固定し、且つ前記ゲイン増大機能も
無効にしたまま、アナログアンプのゲインは前記初期ゲ
イン値に設定し、フイルム52を16倍速の高速で順方
向(図1上で右方向)に搬送して全コマ画像を読み込
む。このとき、CCDラインセンサ14、アナログアン
プ16及びA/Dコンバータ18を介して積算ブロック
41に点順次のR,G,Bデジタル信号が取り込まれ
る。
【0029】ここで、第1のプリスキャンのフイルム搬
送速度は16倍速であるため、1コマのフイルム搬送方
向の画素数は、56画素となっている。また、CCDラ
インセンサ14は、前述したようにフイルム搬送方向と
直交する方向に1024画素分の受光部を有している
が、1/32に間引くことにより1コマのフイルム搬送
方向と直交する方向の画素数は、32画素となってい
る。図5(A)は1コマのフイルム画像における上記積
算ブロック41での積算エリアの一例を示している。即
ち、1コマ(56×32画素)は8×8の積算エリアに
分割されており、積算ブロック41はの各積算エリア別
にデジタル信号を積算し、その積算値をCPU40に出
力する。尚、1つの積算エリアは、7×4画素からなっ
ている。
【0030】CPU40は、積算ブロック41から入力
する積算値に基づいて、図5(B)に示すように6つの
領域毎の平均輝度値を求める。そして、露出制御のため
の測光値は、中心の領域1の平均輝度値と、この輝度値
に近い周辺領域の輝度値を加算平均して算出する。尚、
中心の領域1の平均輝度値は、その周辺領域の輝度値に
比べて大きな重み付けがされている。
【0031】CPU40は上記のようにして各コマの明
るさを示す測光値をそれぞれ算出し、これらの測光値を
CPU内蔵のランダム・アクセス・メモリ(RAM)4
0Aに記憶する。そして、各コマの測光値は、続く第2
のプリスキャンの際、及び各コマを本スキャンする際の
露出制御時に使用される。また、前記積算ブロック41
は、R,G,B各チャンネル毎に所定の積算エリアのデ
ジタル画像信号の階調(本実施形態では、10ビット
(0〜1023)の階調)を積算し、その積算エリアの
平均階調を求め、積算エリアの各階調データを作成す
る。更に、積算ブロック41は、順次作成される階調デ
ータに基づいて各階調毎の度数をカウントし、ヒストグ
ラムを作成する(図示せず)。そしてCPU40は該ヒ
ストグラムの階調の小さい方から度数を順次累算し、そ
の累算度数が所定の閾値(例えば3%)を一致又は最初
に越えたときの階調を基準最小値としてR,G,B毎に
求めるとともに、前記ヒストグラムの階調の大きい方か
ら度数を順次累算し、その累算度数が前記所定の閾値と
一致又は最初に越えた時の階調を基準最大値としてR,
G,B毎に求める。尚、基準最小値及び基準最大値の規
定方法は上記方法に限らず、他の方法によって規定して
もよい。
【0032】このように、CPU40は、前記ヒストグ
ラムを基にR,G,B毎にそれぞれ、基準最大値(ピー
ク値)及び基準最小値(ボトム値)を検出するととも
に、R,G,B中の最大値(Max値:DMax )を検出
する。こうして得られたピーク値及びボトム値を基に、
デジタル信号処理回路20によって白バランス、黒バラ
ンス、ネガポジ反転、及びガンマ補正等が行われるとと
もに、前記R,G,B中の最大値に基づいて電子シャッ
タ値が求められる。尚、前記基準最大値及び基準最小値
がAWBデータに相当し、前記R,G,B中の最大値が
AEデータに相当する。
【0033】ここで、電子シャッタ値Tの決定方法につ
いて説明する。前記R,G,B信号の内の最大値DMax
を用い、後述する本スキャン時におけるこの最大値DMa
x が、例えば10ビット系の場合には、1023になる
ように電子シャッタ値Tを次式、 T=T0 ×1023/DMax により決定する。但し、T0 は、第1のプリスキャン時
に初期設定された電子シャッタ値である。
【0034】こうして、図4(A)表−1に示すような
にコマ毎に適正な電子シャッタ値が求められると同時
に、各コマのネガポジ反転に必要な信号ピーク値、ボト
ム値等のデータが取り込まれる。尚、この時求められる
電子シャッタ値は、後述の本スキャンの搬送速度(1倍
速)における値とする。また、前記表−1上で電子シャ
ッタ値が100%を越える値が示されているが、実際に
は100%を越える制御は不可能であるため、このよう
なコマについては、本スキャン時に低速スキャンが必要
となる。例えば、130%の場合は、本スキャン時には
1/2速の搬送速度にするとともにリードゲートパル
ス、シャッターゲートパルス等の周期を2倍にし、65
%の電子シャッタで画像を取り込むことになる。
【0035】次に、白バランス、黒バランス、ネガポジ
反転、ガンマ補正について説明する。先ず、白バランス
及び黒バランスを合わせるために使用するオフセット値
及びゲイン量の算出方法について説明する。オフセット
値及びゲイン量は、前記基準最大値及び基準最小値に基
づいて、次式、 オフセット値=1023−Rmax …(1) ゲイン量=1023/(Rmax −Rmin ) …(2) により算出する。
【0036】尚、式(1)、(2)はRに関するもので
あるが、他の色チャンネルも同様にして算出する。ま
た、ここでは、R,G,Bデジタル信号は10ビットと
して表しており、1023はその最大値である。そし
て、その後のインデックス画像読み込み時(第2のプリ
スキャン時)及び本スキャン時には、A/Dコンバータ
18から出力されるオリジナル信号Rorgに対して、次
式、 R1 =Rorg +オフセット値 …(3) に示すようにRのオフセット値を加算することによって
黒点オフセットされたデジタル信号R1 を得る。G,B
のオリジナルについても同様の処理を行うことにより
R,G,Bデジタル信号のピーク値(ポジ画像の黒)を
合わせる(図6(A)参照)。
【0037】続いて、上記オフセットされたデジタル信
号R1 に対して、次式、 R2 =1023−R1 …(4) の演算を行うことにより、ネガポジ反転を行う(図6
(B)参照)。次に、ネガポジ判定されたデジタル信号
R2 に対して、式(2)で求めたゲイン量を、次式に示
すように乗算することにより、 R3 =R2 ×ゲイン量 …(5) R,G,Bデジタル信号の他方のピーク値(ポジ画像の
白)を合わせる(図6(C)参照)。
【0038】最後に、ゲイン量が乗算されたR,G,B
デジタル信号にそれぞれ異なるガンマ補正をかけること
により、グレーを合わせることになる(図6(D)参
照)。さて、上述のように第1のプリスキャンにて、各
コマの透過率(コマ画像の露光アンダー/オーバーの露
光状態)を判別するとともに、AE/AWBデータを取
得した後、続いて、そのAE/AWBデータに基づい
て、8倍速の高速で逆方向に巻き戻しながら全コマ画像
を読み込み、全コマ画像を示すインデックス画像を表示
しながら再度プリスキャンを行う復路の第2のプリスキ
ャンを実行する。
【0039】即ち、(1)前記第1のプリスキャンで本
スキャン時の電子シャッタ値が100%を越えるコマが
存在しない場合には、上述の表−1の電子シャッタ値を
そのまま各コマの露出制御に適用しながら、インデック
ス画像を取り込む。尚、この場合ゲイン増大機能は使用
する必要がなく、かえってゲインを増大させないことに
より、S/Nが有利となる。
【0040】他方、(2)前記第1のプリスキャンで本
スキャン時の電子シャッタ値が100%を越えるコマが
存在する場合には、6dBのゲイン増大を付加するゲイ
ン増大機能を使用し、且つ電子シャッタの設定を図4
(B)表−2に示すように表−1の値を一律に1/2に
補正した電子シャッタ値として適用し、各コマの露出制
御を行いながらインデックス画像を取り込む。この場
合、S/N的には前記(1)の場合よりも低下するが、
オーバーのコマ(透過率の低いコマ)に対しても電子シ
ャッタ機能を働かすことができ、遜色ないインデックス
画像の表示が可能となる。
【0041】また、前記第1のプリスキャンで電子シャ
ッタ値が100%を越えるコマは第1のプリスキャンに
おいて画像がオーバーで濃度が濃く、十分なCCD出力
が得られていないのでAE/AWBデータの精度が悪い
ため、このようなコマに限り、上記インデックス画像の
取り込みと並行して、改めてネガポジ反転に必要な信号
ピーク値、ボトム値等のAE/AWBデータを取り込
む。
【0042】即ち、第1のプリスキャンで適正なAE/
AWBデータが取得できているコマについては、改めて
データを取り直す必要性もなく、また、処理上の無駄で
あるので、第1のプリスキャンでオーバーであることが
検出されたコマに限って、前記AE/AWBデータの再
取得を行っている。これにより、本スキャン時に適正な
撮影条件でコマ画像の読み込みを行うことができるとと
もに、データ処理効率上も有利である。
【0043】ところで、通常、A/Dコンバータ18
は、入力信号レベルの高い領域ほど、分解能が良くなる
ものであり、本実施形態のようにゲイン増大を付加する
と、著しくオーバー(透過率の低い)なネガの信号ボト
ム値も増幅されるため、A/Dコンバータ18の分解能
がよい領域で信号を取り込むことができるようになり、
AE制御の精度が向上するという利点もある。
【0044】また、第2のプリスキャンは8倍速でフイ
ルムが搬送されるため、1コマのフイルム搬送方向と同
方向の画素数は112画素である。一方、CCDライン
センサは、前述したようにフイルム搬送方向と直交する
方向に1024画素分の受光部を有しいるが、1/16
に間引くことにより、1コマのフイルム搬送方向と直交
する方向の画素数は,64画素である。
【0045】そして、全コマ分(例えば、1ロール40
コマ分)の画像データが図示しないバッファに記憶さ
れ、その全部または一部の複数コマを示すインデックス
画像がモニタに表示される。操作者は、このインデック
ス画像を見ながら、後に続く1コマ再生(本スキャン)
をするコマを選択することが出来る。次に、本スキャン
しようとするコマにおいて、前記測光値に基づいてCC
Dラインセンサ14の電子シャッタ、フイルム搬送速度
及びアンプゲインを総合的に制御する場合について説明
する。
【0046】図7は電子シャッタ、フイルム搬送速度及
びアンプゲインを総合的に制御する場合の一例を示すグ
ラフであり、ネガ露光量(測光値)に対する各パラメー
タの設定値の変化、及びCCDラインセンサのMAX出
力電圧の関係を示している。この実施形態では、ネガの
搬送速度は連続可変とせず、1倍速と1/2倍速の2段
切り換えとしている。
【0047】同図に示すように、アンダーのネガは透過
率が高いため、ネガ搬送速度は1倍速、アナログアンプ
16のゲインは最低ゲイン(6dB)とし、電子シャッ
タによる制御のみでCCD出力電圧がCCD適正出力電
圧になるように調節する。そして、ネガがオーバーにな
る(ネガ透過率が低下する)にしたがって電子シャッタ
の開放率を増大していき、透過率の低下に対応させる
(領域)。
【0048】電子シャッタの開放率が100%になり、
領域の制御に移行すると、直ちにネガ搬送速度を1/
2倍速に低下させるとともに、一旦100%に達した電
子シャッタの開放率を50%にする。そして、ネガ搬送
速度を1/2倍速に固定した状態で、電子シャッタによ
る制御でCCD出力電圧がCCD適正出力電圧になるよ
うに調節する。
【0049】本実施形態では,第2のプリスキャン(イ
ンデックススキャン)時のゲインの増大量を6dB(2
倍)に構成すると同時に、本スキャンの低速スキャン時
の速度も1/2倍速としているため、両者ともA/Dコ
ンバータ18に入力される信号レベルは等しく、インデ
ックススキャンと本スキャンとで、電子シャッタ値を変
更する必要がなく、制御上の計算が容易で演算負荷を軽
減でき、システム構成が煩雑にならないという利点があ
る。
【0050】さて、更にネガがオーバーになり、再び電
子シャッタの開放率が100%になると、その後は領域
のアナログアンプゲインによる調節を行う。即ち、電
子シャッタの開放率を100%、搬送速度を最低速(1
/2倍速)に固定し、アナログアンプゲインのみを調節
することにより、A/Dコンバータ18の入力電圧が適
正(定格入力電圧)になるようにする。
【0051】尚、図3中、ネガ露光量の大きさに対応し
て区分した領域、、のうち、領域、は電子シ
ャッタによる調節領域であり、領域はアナログアンプ
ゲインによる調節領域を示す。同図に示すように領域
〜においては、CCDラインセンサ14のMAX出力
電圧がCCD適正出力電圧(一定)となっているため、
最良のSNが得られる。領域においては、CCDライ
ンセンサ14のMAX出力電圧がCCD適正出力電圧に
満たない分をアナログアンプ16のアンプゲインで補う
ようにしているため、ネガがオーバーになるにしたがっ
てSNは低下する。但し、A/Dコンバータ18の定格
入力レンジは最大に使用しているので、A/D変換時の
分解能は低下しない。
【0052】図3に戻って、1コマ再生を終了する終了
コマンドが入力されると、フイルムを高速で巻戻し、排
出(イジェクト)が行われる。尚、本実施形態のように
ネガ搬送速度を2段切り換えとすることにより、タイミ
ングジェネレータ37の構成を簡略化することができる
という利点もある。即ち、モータ31の回転に同期させ
たり、PLLを使用したりせずに、元クロック周波数を
そのまま使用するか又は1/2分周することにより、ネ
ガ搬送速度の切り換えに応じたタイミング信号を発生さ
せることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るフイル
ムスキャナのプリスキャン方法によれば、フイルムの全
コマにわたって一定の搬送速度で実行する第2のプリス
キャン時に一定量のゲイン増大を付加することで、その
ゲイン増大させた分、ラインセンサに設けた電子シャッ
タによる露出制御の露出時間を全体的に短くすることが
でき、結果的に電子シャッタの露出制御可能域を拡幅す
ることができる。これにより、従来であれば露出制御が
飽和していたような透過率の低いコマについても、露出
制御を効かせてインデックス画像を取り込み、表示する
ことが可能となる。
【0054】また、全コマを通じてゲインを一律に増大
させるとともに、全コマにわたって一定の搬送速度で実
行するようにしているので、各コマ毎にゲインを増減制
御し又は、各コマ毎に搬送速度を制御するものに比べ、
回路構成が簡単にすることができ、また制御の安定性も
向上するという効果がある。更にまた、本スキャン時の
搬送速度との関係で、一定の透過率以上のコマについて
は標準速度で本スキャンし、他方、透過率の低いコマに
ついては、標準速度の1/n速度の低速度で本スキャン
するように構成し、これに合わせて、ゲイン増大機能の
増幅倍率を前記標準速度と低速度との比(n倍)に構成
し、ゲイン増大機能と1/n低速時とで信号レベルを同
等にしたことにより、第2のプリスキャンと本スキャン
との間で露出制御上の計算を容易にすることができ、構
成の簡略化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフイルムスキャナのプリスキャン
方法が適用されるフイルムスキャナの要部ブロック図
【図2】図1に示すタイミングジェネレータの他の制御
方法を示すブロック図
【図3】図1に示すフイルムスキャナの全体のシーケン
スを説明するための図
【図4】図4(A)は、往路プリスキャンの結果得られ
る各コマ毎の電子シャッタ値の一例を示す表、同図
(B)は復路プリスキャン及びインデックス表示時の各
コマ毎の電子シャッタ設定の一例を示す表
【図5】図5(A)は図1に示した積算ブロックで積算
される各積算エリアを示し、同図(B)は測光値を算出
するための各領域を示す図
【図6】図6(A)乃至(D)はそれぞれ図1のデジタ
ル信号処理回路の各部における処理内容を示すグラフ
【図7】電子シャッタ、フイルム搬送速度及びアンプゲ
インを総合的に制御する場合の一例を示すグラフ
【符号の説明】 10…光源 12…撮影レンズ 14…CCDラインセンサ 15…CCD駆動回路 16…アナログアンプ 18…A/Dコンバータ 20…デジタル信号処理回路 31…モータ 32…キャプスタン 33…ピンチローラ 34…モータ回転数/方向制御回路 35…円盤 36…フォトディテクタ 37…タイミングジェネレータ 40…中央処理装置(CPU) 41…積算ブロック 50…フイルムカートリッジ 52…ネガフイルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−260372(JP,A) 特開 平6−98172(JP,A) 特開 平6−98250(JP,A) 特開 平6−245030(JP,A) 特開 平7−284012(JP,A) 実開 昭60−50568(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/00 G06T 1/00 430 G06T 1/00 460 H04N 5/253

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコマ画像を含む1ロールの現像済
    みスチル写真フイルムを一定の速度で搬送しながら、該
    フイルムのコマ画像をラインセンサによって読み取り、
    該ラインセンサの出力電圧をアナログアンプで増幅した
    のち画像信号として出力するフイルムスキャナのプリス
    キャン方法において、 前記ラインセンサには各受光部に蓄積される電荷の蓄積
    時間を変更することによって露出を制御する電子シャッ
    タを設けるとともに、前記アナログアンプのゲインを一
    定量増大させるゲイン増大機能を設け、 先ず、前記アナログアンプのゲインを所定の初期ゲイン
    値に設定するとともに、前記電子シャッタのシャッタ値
    を所定の初期値に設定し、 前記フイルムを第1の搬送速度で全コマにわたって搬送
    しながら、該フイルムの全コマ画像を前記ラインセンサ
    によって読み取り、該ラインセンサからの出力電圧を基
    に各コマの明るさを検出する第1のプリスキャンを実行
    し、 前記第1のプリスキャンで得られた各コマの明るさに基
    づいて各コマ毎の適正露出時間に相当する前記電子シャ
    ッタのシャッタ値を求め、 その後、前記ゲイン増大機能を使用し、前記アナログア
    ンプのゲインを前記初期ゲイン値よりも一定量増大させ
    るとともに、このゲイン増大による出力電圧の増分を相
    殺するよう各コマ毎に前記求めたシャッタ値を補正し、
    前記電子シャッタにより前記補正したシャッタ値となる
    ように露出制御しながら、該フイルムを第2の搬送速度
    で全コマにわたって搬送し、該フイルムの全コマ画像を
    前記ラインセンサによって読み取り、複数のコマの画像
    を示すインデックス画像を表示する第2のプリスキャン
    を実行することを特徴とするフイルムスキャナのプリス
    キャン方法。
  2. 【請求項2】 前記第1のプリスキャンはフイルム搬送
    の往路にて実行し、前記第2のプリスキャンはその復路
    にて実行することを特徴とする請求項1記載のフイルム
    スキャナのプリスキャン方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のプリスキャン実行により、前
    記複数のコマ画像のうち少なくとも一つのコマ画像が所
    定の明るさ以下であって、前記初期ゲイン値のもとでは
    前記電子シャッタによって前記適正露出時間が得られな
    い場合に、前記ゲイン増大機能を使用した前記第2のプ
    リスキャンを実行し、 他方、前記複数のコマ画像の全てのコマ画像が前記所定
    の明るさを越えている場合には、前記第2のプリスキャ
    ンに代わって、前記ゲイン増大機能を使用せず、前記ア
    ナログアンプのゲインを変更することなく、また、前記
    電子シャッタにより前記適正露出時間に相当するシャッ
    タ値となるように露出制御をしつつ前記フイルムを第2
    の搬送速度で全コマにわたって搬送しながら、該フイル
    ムの全コマ画像を前記ラインセンサによって読み取り、
    複数の画像を示すインデックス画像を表示する第3のプ
    リスキャンを実行することを特徴とする請求項1記載の
    フイルムスキャナのプリスキャン方法。
  4. 【請求項4】 前記電子シャッタは、前記ラインセンサ
    の各受光部に蓄積された電荷を1ライン分出力させるリ
    ードゲートパルスに対するシャッタゲートパルスの発生
    タイミングを制御し、前記ラインセンサの各受光部に蓄
    積された不要電荷を排出することによって露出時間を制
    御するものとし、 前記第2のプリスキャン後に、前記ゲイン増大機能を解
    除し、前記アナログアンプのゲインを前記初期ゲイン値
    に戻し、読み込むべきコマ画像について前記フイルムの
    搬送速度を前記第2の搬送速度よりも低速に制御し、前
    記適正露出時間に相当するシャッタ値に従って露出制御
    を行い、そのコマ画像を高精度に読み取る工程を本スキ
    ャンとすると、 この本スキャンは、本スキャン時の搬送速度として標準
    速度とその1/n(nは正の数)の速度の低速度とを有
    し、前記第1のプリスキャンで検出したコマの明るさが
    所定の明るさをこえるものについては前記標準速度でフ
    イルム搬送を行い、他方、前記第1のプリスキャンで検
    出したコマの明るさが前記所定の明るさ以下のものであ
    って、前記標準速度でフイルムを搬送すると前記適正露
    出時間を得ることができない場合には、フイルム搬送速
    度を前記低速度に切り替えるとともに、該搬送速度に反
    比例して前記シャッターゲートパルス及びリードゲート
    パルスの周期を変更することを特徴とする請求項1又は
    3記載のフイルムスキャナのプリスキャン方法。
  5. 【請求項5】 前記ゲイン増大機能による増幅倍率を前
    記標準速度と低速度の比(n倍)としたことを特徴とす
    る請求項4記載のフイルムスキャナのプリスキャン方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1のプリスキャンで得た画像信号
    から、コマの明るさを示す情報及びR,G,B各チャン
    ネル毎の基準最大値、基準最小値を求め、前記電子シャ
    ッタのシャッタ値、R,G,B各チャンネル毎のオフセ
    ット及びゲインを含む撮影条件を決定し、この決定した
    撮影条件に基づいて、以後に取得する画像信号を処理す
    るものとし、前記第1のプリスキャンの結果、コマの明
    るさが所定の明るさ以下であって、前記初期ゲイン値の
    もとでは前記電子シャッタによって前記適正露出時間が
    得られない透過率の低いコマについてのみ、続く前記第
    2のプリスキャン時に、該第2のプリスキャンで得た画
    像信号から改めてコマの明るさを示す情報及びR,G,
    B各チャンネル毎の基準最大値、及び基準最小値を求
    め、前記撮影条件を取得し直すことを特徴とする請求項
    1又は3記載のフイルムスキャナのプリスキャン方法。
JP18295595A 1995-07-19 1995-07-19 フイルムスキャナのプリスキャン方法 Expired - Fee Related JP3534273B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18295595A JP3534273B2 (ja) 1995-07-19 1995-07-19 フイルムスキャナのプリスキャン方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18295595A JP3534273B2 (ja) 1995-07-19 1995-07-19 フイルムスキャナのプリスキャン方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0937005A JPH0937005A (ja) 1997-02-07
JP3534273B2 true JP3534273B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=16127272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18295595A Expired - Fee Related JP3534273B2 (ja) 1995-07-19 1995-07-19 フイルムスキャナのプリスキャン方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3534273B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11215313A (ja) 1998-01-26 1999-08-06 Fuji Photo Film Co Ltd 画像読取方法
US6711283B1 (en) 2000-05-03 2004-03-23 Aperio Technologies, Inc. Fully automatic rapid microscope slide scanner
US7668362B2 (en) 2000-05-03 2010-02-23 Aperio Technologies, Inc. System and method for assessing virtual slide image quality
US7463761B2 (en) 2004-05-27 2008-12-09 Aperio Technologies, Inc. Systems and methods for creating and viewing three dimensional virtual slides
US20060018013A1 (en) 2004-07-07 2006-01-26 Yoshimasa Suzuki Microscope imaging apparatus and biological-specimen examination system
JP2012008099A (ja) * 2010-06-28 2012-01-12 Nireco Corp 青果物内部検査装置
CN104202535B (zh) * 2014-06-30 2017-10-27 杭州光典医疗器械有限公司 一种自动曝光方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0937005A (ja) 1997-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5926562A (en) Image processing method using reference values to determine exposure state
US20070268396A1 (en) Image pickup device and image pickup apparatus
JP3004382B2 (ja) 可変シャッタ付テレビカメラ装置
JP3487361B2 (ja) フイルムスキャナの露出制御装置並びに画像信号処理方法及びガンマ補正方法
JPH1075354A (ja) フイルム画像入力装置及び方法
US6181880B1 (en) Image data recording method and frame image regenerating method
JP3534273B2 (ja) フイルムスキャナのプリスキャン方法
JPH0799850B2 (ja) 画像記録装置用画像読み取り装置
JPH11122540A (ja) Ccdカメラ及びccdカメラ制御装置並びにccdカメラの感度調整方法
JP3876932B2 (ja) 画像処理方法
JP3605813B2 (ja) フイルムスキャナの露出制御装置及び方法
JP3714491B2 (ja) 輪郭強調方法
JP3575113B2 (ja) フイルム画像処理方法
US6246433B1 (en) Film image capturing method
JP2007243637A (ja) 固体撮像装置および撮像方法
JP3896424B2 (ja) フイルムスキャナの画像信号処理方法及びガンマ補正方法
US8121473B2 (en) Imaging apparatus
JPH099007A (ja) スキャナー
JP2001069400A (ja) 撮像装置
JP3444309B2 (ja) フイルムスキャナの露出制御方法
JPH0937086A (ja) ネガスキャナのキャリブレーション方法
JP3401771B2 (ja) フイルムスキャナの露出制御方法
JP2647547B2 (ja) 撮像装置及び固体撮像素子の駆動装置
JP3605812B2 (ja) フイルムスキャナの露出制御方法
JP3444314B2 (ja) フイルムスキャナの画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees