JP3533730B2 - 三次元物体光造形方法 - Google Patents

三次元物体光造形方法

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JP3533730B2 JP28408794A JP28408794A JP3533730B2 JP 3533730 B2 JP3533730 B2 JP 3533730B2 JP 28408794 A JP28408794 A JP 28408794A JP 28408794 A JP28408794 A JP 28408794A JP 3533730 B2 JP3533730 B2 JP 3533730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光照射により変質し得
る物質の一面に、所定パターンの光を照射することによ
り、硬化層を形成して、順次に硬化層を積層させるよう
にした、三次元物体光造形方法ならびに造形装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、三次元物体光造形装置として、例
えば特開昭62−35966号等に開示された紫外線硬
化性樹脂を使用した光造形装置が知られている。この光
造形装置は、容器内に充填された紫外線硬化性樹脂と、
この樹脂の上面に光を照射する光源装置と、この光源装
置からの光を所定パターンで上記樹脂の表面に照射させ
る光制御手段と、上記樹脂の表面を順次に更新して積層
させる積層手段とを含んでいる。
【0003】このような光造形装置によれば、先づ樹脂
の表面の薄層部分に対して、光源装置からの紫外線を、
光制御手段により所定パターンにして、選択的に照射す
る。これにより、この薄層部分は、所定パターンの部分
が紫外線により露光され、硬化することにより、硬化層
を形成する。
【0004】続いて、積層手段により、この硬化層をそ
の厚さ分だけ下降させて、その表面に、再び未露光の樹
脂の薄層部分を形成する。そして、再度樹脂の表面の薄
層部分に対して、同様に選択的に紫外線を照射すること
により、上記硬化層の上に、新たな硬化層が積層され
る。かくして、上記操作を繰り返すことにより、それぞ
れ所定のパターンを有する硬化層が積層され、未露光の
樹脂を除去することによって、積層された硬化層によ
り、三次元物体が形成されることになる。
【0005】ところで、上記三次元物体光造形装置にお
いては、紫外線露光により形成された既硬化層が、未露
光の樹脂の薄層部分を、光照射面に対して平行になるよ
うに支持することが不可能である。従って、形成される
べき三次元物体に対して、所謂サポート部分を同時に形
成するようにして、このサポート部分によって、既硬化
層を平行に保持するようにしている。これにより、紫外
線露光により形成された既硬化層が、未露光の樹脂の薄
層部分を、光照射面に対して平行に支持するようにして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな三次元物体光造形装置においては、上述のように、
形成すべき三次元物体に、上記サポート部分が一体に形
成されていることから、三次元物体の造形後に、このサ
ポート部分を除去する必要がある。このサポート部分の
除去は、一般に、ヤスリまたはグラインダー等による加
工によって行なわれるが、その際に、厚さ方向の寸法精
度が低下する可能性が高い。さらに、このサポート部分
の除去の自動化は極めて困難であることから、三次元物
体の自動造形は、実質的に不可能であった。
【0007】また、サポート部分できるだけ少なくす
るという観点から、造形時三次元物体の向きが制限さ
れることがあり、設計の自由度が小さくなってしまうと
いう問題点があった。
【0008】これに対して、粉体を熱反応によって選択
的に溶解・接着させることにより、三次元物体を造形す
る方法も、例えば丸山洋二他著「光造形法」(1990
年刊、日刊工業新聞社)に示されているが、熱反応は、
光化学反応に比較して、造形の制御が困難である。従っ
て、この方法によって、高精度の造形物体を形成するこ
とは困難である。
【0009】本発明は、以上の点に鑑み、造形時にサポ
ート部分を形成することなく、既硬化層が光照射面に対
して平行に保持されるようにした、三次元物体光造形方
法及び三次元物体光造形装置を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る三次元物体光造形方法は、液体状で光
照射により変質し得る物質に粉体を混入し、この物質の
一面に所定パターンの光を照射することにより硬化層を
形成し、この硬化層を所定ピッチだけ移動させた後、こ
の硬化層の上にこの物質を載置すると共に、この物質を
水平方向に移動するローラにより平滑化して再び所定パ
ターンの光を照射することによって、順次に硬化層を積
層させるようにした三次元物体光造形方法において、
の粉体は磁性体材料から成り、このローラは非磁性体か
ら成り、このローラによりこの物質を平滑化する際に、
この物質に磁場をかけることを特徴とするものである。
【0011】本発明に係る三次元物体光造形方法によれ
ば、この物質に混入される粉体が磁性体材料から成り、
この物質を平滑化するローラが非磁性体から成り、平滑
化の際にこの物質に磁場をかける場合、既硬化層の上
にこの物質を平滑化して載置するとき、この粉体を混入
した物質、このローラに付着することがない
【0012】従って、この粉体を混入された物質が、こ
の平滑化のためのローラに付着することがないため、サ
ポート部分を形成しなくても、既硬化層を光照射面に対
して平行に保持できる。
【0013】本発明に係る他の三次元物体光造形方法
は、液体状で光照射により変質し得る物質に粉体を混入
し、この物質の一面に所定パターンの光を照射すること
により硬化層を形成し、この硬化層を所定ピッチだけ移
動させた後、この硬化層の上にこの物質を載置すると共
に、この物質を水平方向に移動するローラにより平滑化
して再び所定パターンの光を照射することによって、順
次に硬化層を積層させるようにした三次元物体光造形方
法において、この粉体は電気レオロジー効果を有する粉
体から成り、このローラによりこの物質を平滑化する際
に、この物質に電場をかけることを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明に係る他の三次元物体光造形方法
よれば、平滑化の際に、この物質の粘性が増加するの
で、この物質がローラの表面に付着することがなくな
る。このため、この物質を確実に平滑化できる。
【0015】従って、この物質を既硬化層により平行に
支持できると共に、この物質を所定の厚さで既硬化層上
に載置してローラにより平滑化できるので、既硬化層を
支持するためのサポート部がない場合であっても、既硬
化層上に載置されるこの物質を光照射面に対して平行に
保持できる。このため、既硬化層上に順次に所定の厚さ
の硬化層を平行に積層させて、所望の形状の三次元物体
を形成できる。
【0016】
【作用】上記構成によれば、物質に粉体が混入されてい
ることにより、剛性が付与されることになる。従って、
既硬化層が、その上に載置された未硬化の物体を平行に
支持し得ることになるので、この既硬化層を支持するた
めのサポート部分が不要になる。前記物質が、容器内に
収容された液体であって、この硬化層の上にて物質を平
滑化することにより、この硬化層の上に載置される場合
には、既硬化層の上に、物質を平滑化することによっ
て、この既硬化層の上に、所定の厚さの物質が載置され
ることになる。
【0017】この物質に混入される粉体が磁性体材料か
ら成り,この物質を平滑化するローラが非磁性体から成
り、平滑化の際に、この物質に磁場をかける場合、既硬
化層の上にこの物質を平滑化して載置するとき、この
体を混入した物質は、このローラに付着することがな
い。
【0018】この粉体が電気レオロジー効果を有する粉
体から成り、平滑化の際に、この物質に電場をかける場
合、既硬化層の上にこの物質を平滑化して載置すると
き、この粉体を混入した物質粘性が増加するので、こ
物質がローラに付着するようなことがない。
【0019】従って、この物質のローラへの付着を防い
で、この物質を確実に平滑化できるため、既硬化層が、
その上に載置された未硬化の物体を平行に支持し得るこ
とになるので、この既硬化層を支持するためのサポート
部分が不要になる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図
5を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる
実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に
好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0021】図1及び図2は、本発明による方法を適用
した三次元物体光造形装置の第一の実施例を示してい
る。図1及び図2において、三次元物体光造形装置10
は、造形槽11と、この造形槽11内に収容された、光
照射により変質し得る物質、この場合光照射によって硬
化し得る物質に粉体材料を混入した造形材料12と、こ
の造形槽11内にて、硬化させた造形材料12が載置さ
れる台座13を有している。
【0022】この台座13は上下動可能に支持されたエ
レベータ14により支持されている。上記造形槽11の
前端(図において右端)には供給タンク15が設けられ
ている。この造形槽11の後端(図において左端)には
回収タンク16が設けられている。この供給タンク15
及び回収タンク16はパイプ17により連結されてい
る。この回収タンク16内の造形材料12はギヤ18に
よってパイプ17を介して供給タンク15内に給送され
る。この造形槽11の上端の両側縁に沿ってレール19
が水平に延びており、このレール19に沿って移動する
ように、ローラ20が設けられている。
【0023】さらに、台座13上には造形材料12の上
面に所定パターンの光を照射する露光装置21が載置さ
れている。そして、エレベータ14,ローラ20及び露
光装置21は制御装置22により制御されるようになっ
ている。
【0024】上記造形材料12は、例えば光照射によ
付加重合によって硬化する液体状の光硬化性樹脂に、
粉体を混入したものが使用される。
【0025】台座13は、制御装置22により駆動制御
されるエレベータ14により、造形槽11内にて、造形
すべき三次元物体の各硬化層の厚さと同じ寸法のピッチ
で下降されるようになっている。
【0026】上記ギヤ18は、互いに反対方向に回転駆
動されることにより、回収タンク16内の造形材料12
を下方に向かって圧送する。従って、造形材料12は、
パイプ17を介して供給タンク15内に給送される。
【0027】上記ローラ20は、レール19に沿って後
方(図において左方)に向かって水平に移動することに
より、供給タンク15の上に押し出された造形材料12
aを台座13の上方に移動させると共に、その表面を平
滑化する。この場合、供給タンク15の上縁は、ローラ
20の最下端と同じ高さに設定されている。
【0028】露光装置21は、光源装置、例えば紫外線
レーザ等の造形材料12の光化学反応を誘引する光ビー
ムを発生するレーザ発振器と、この光源装置からの光ビ
ームを台座13の上方に位置する造形材料12の表面に
所定パターンで選択的に照射させる光制御手段、例えば
所定の軌跡に従って走査する制御光学系から構成されて
いる。この制御光学系は、例えば光ビームを透過または
遮断するための音響光学素子と、光ビームの方向を変動
させるためのガルバノミラー等の光偏向装置と、この光
偏向装置を駆動するための駆動回路とから構成されてい
る。
【0029】これにより、露光装置21は、制御装置2
2により駆動回路が制御されることにより、所定の光走
査条件、即ち光ビームの強度,走査速度,走査間隔等に
基づいて、造形材料12の表面に光ビームの軌跡を描く
ことになる。この場合、光走査条件は、制御装置22に
前以て入力された三次元物体の形状データを変換するこ
とにより得られる。
【0030】制御装置22は、例えば三次元CAD等に
より造形すべき三次元物体の形状データが前以て入力さ
れており、この形状データに基づいて、エレベータ1
4,ロー20及び露光装置21を制御する。そして、
制御装置22は、エレベータ14を制御することによ
り、このエレベータ14に支持された台座13を、造形
すべき三次元物体の各硬化層の厚さと同じ寸法のピッチ
で下降させる。
【0031】また、制御装置22は、ローラ20を制御
することにより、供給タンク15上に押し出された造形
材料12aを、台座13上に、あるいは台座13上に形
成された硬化層の上に、平滑化する。さらに、制御装置
22は、露光装置21を制御することにより、台座13
上に、あるいは台座13上に形成された硬化層の上に平
滑化された造形材料12の表面に、所定パターンの光を
照射する。
【0032】本発明実施例による三次元物体光造形装置
10は、以上のように構成されており、先づローラ20
が、図3にて矢印で示すように、レール19に沿って水
平に移動されることにより、造形槽11内の造形材料1
2の表面が平滑化される。このとき、台座13は、その
上面が、造形槽11の上縁付近にて、平滑化された造形
材料12の表面と同一レベルにある。
【0033】この場合、造形材料12を構成する粉体が
磁性体材料から成り、ローラ20が非磁性体から構成さ
れていると、ローラ20による造形材料12の表面の平
滑化の際に、造形槽11内に磁場をかけることにより、
造形材料12は、ローラ20の表面に付着するようなこ
とがなく、確実に平滑化されることになる。
【0034】また、造形材料12を構成する粉体が電気
レオロジー効果を有する粉体から構成されていると、ロ
ーラ20による造形材料12の表面の平滑化の際に、造
形槽11内に電場をかけることにより、造形材料12
は、粘性が増加することにより、ローラ20の表面に付
着するようなことがなく、確実に平滑化されることにな
る。ここで、電気レオロジー(Electrorheological) 効
果とは、絶縁性の油を分散媒とする粒子分散系の粘度が
外部電場に応答して変化する効果をさす。このような粉
体としては、フジクラ化成のER粉体を用いてもよい。
【0035】その後、ギヤ18が図3の矢印方向に互い
に反対方向に回転することにより、回収タンク16内の
造形材料12がパイプ17を介して供給タンク15内に
給送される。これにより、供給タンク15内の造形材料
12は、上方に向かって押し上げられて、ローラ20の
最下縁より上方に押し出されることになる。
【0036】続いて、図4に示すように、台座13が一
ピッチ分だけ下降され、ローラ20が、再びレール19
に沿って(図示の場合、左方に)水平に移動されること
により、ローラ20は、造形材料12に対して垂直方向
に圧力をかけながら、この造形材料12を台座13上に
移動させ、且つ平滑化することになる。これにより、こ
の造形材料12の表面は、台座13の表面に平行に保持
される。さらに、過剰な造形材料12は、回収タンク1
6内に回収される。
【0037】かくして、台座13上に、台座13の一ピ
ッチ分に等しい厚さの造形材料の薄層が形成されること
になる。ここで、図5に示すように、露光装置21によ
り、造形材料12の薄層の表面に対して、所定パターン
の光を照射する。これにより、この造形材料12の薄層
は、光照射部分が硬化する。
【0038】最後に、ローラ20が、レール19に沿っ
て(図示の場合、右方に)水平移動されることにより、
ローラ20は、薄層形成のための待機状態に戻される。
【0039】以上の造形材料12の薄層形成を繰り返す
ことにより、台座13上に、順次に薄層、即ち光照射に
よる所定パターンの硬化層が積層されることになる。最
後に、台座13上から積層された造形材料12の硬化層
を取り外して、各硬化層の未露光部分を除去する。かく
して、所望の形状の三次元物体が形成されることにな
る。
【0040】図6は、本発明による方法を適用した三次
元物体光造形装置の第二の実施例を示している。即ち、
図6において、三次元物体光造形装置30は、供給ロー
ラ31に巻回され且つ回収ローラ32に巻き取られる長
尺のシート状の造形材料33と、この供給ローラ31と
回収ローラ32の間の領域で、造形材料33の下方に上
下動可能に配設された台座34と、この台座34に対向
するように造形材料33の上方に配設されたカッタ装置
35と、この台座34に対応する造形材料33の上面に
所定パターンの光を照射する第一の実施例と同様な露光
装置(図示せず)とから構成されている。
【0041】上記造形材料33は、特定の化学反応によ
って除去可能なシートと、このシートに含浸された、光
照射により上記特定の化学反応に影響され得ない様態に
変質する光化学反応物質から構成されている。尚、具体
的には、シートとしては、ガラス繊維が使用され、光化
学反応物資位としては、光重合反応を起こす光硬化樹
脂、好ましくは紫外線硬化樹脂が使用される。これによ
り、フッ酸のタンクに浸漬することにより、造形材料3
3は、シートを構成するガラス繊維が溶解すると共に、
光硬化樹脂は溶解することなく、その形状が残ることに
なる。
【0042】そして、供給ロール31及び回収ロール3
2が、図示しない制御装置により、適宜に回転駆動制御
されることにより、シート状の造形材料33が、間欠的
に供給ロール31から繰り出されて、回収ローラ32に
巻き取られるようになっている。
【0043】台座34は、図示しない制御装置により駆
動制御されることにより、造形材料33の厚さに等しい
ピッチで下降されるようになっている。
【0044】カッタ装置35は、図示しない制御装置に
より下降されることにより、造形材料33を、枠33a
に沿って切断することにより、硬化層33bを分離する
ようになっている。
【0045】尚、上記露光装置は、図1乃至図5に示し
た第一の実施例の露光装置21と同じ構成であり、同様
の構成の制御装置(図示せず)によって制御されるよう
になっている。
【0046】このように構成された三次元物体光造形装
置30によれば、先づ台座34は、その上面が、造形材
料33の下面に接触する位置にある。
【0047】ここで、図示しない露光装置により、造形
材料33の表面に対して、所定パターンの光を照射す
る。これにより、この造形材料33は、光照射部分が硬
化し、特定の化学反応により影響しないように変質する
と共に、好ましくは、台座13の表面に接着される。
尚、二回目以降は、造形材料33の硬化層33bは、前
回の硬化層33bの上に接着されることになる。
【0048】続いて、カッタ装置35が下降することに
より、この造形材料33は、その枠33aが切断される
ことにより、硬化層33bの部分が、分離される。切断
終了後、カッタ装置35は、上昇して元の位置に戻され
る。
【0049】その後、台座34が、一ピッチ分だけ下降
されると共に、供給ロール31及び回収ロール32が回
転駆動されて、造形材料33が給送され、次の新たな枠
33aが、台座34に対向する領域に持ち来される。
【0050】以上の造形材料33の硬化層33bの形成
を繰り返すことにより、台座34上に、順次に光照射に
よる所定パターンの硬化層33bが積層されることにな
る。最後に、台座34上から積層された造形材料33の
硬化層33bを取り外して、特定の化学反応により、各
硬化層33bの未露光部分が溶解される。かくして、所
望の形状の三次元物体が形成されることになる。
【0051】このように上述の実施例では、物質に粉体
が混入されていることにより、剛性が付与されることに
なる。従って、既硬化層が、その上に載置された未硬化
の物体を平行に支持し得ることになるので、この既硬化
層を支持するためのサポート部分が不要になる。
【0052】かくして、サポート部分が不要であること
から、このサポート部分をヤスリまたはグラインダー等
による加工によって除去する必要がなく、三次元物体の
厚さ方向の寸法精度が低下する可能性が高く、さらに三
次元物体の自動造形が容易に行われることになる。
【0053】また、サポート部分を考慮することなく、
三次元物体の造形が可能であることから、造形時の三次
元物体の向きが制限されるようなことはなく、設計の自
由度が大きくなる。
【0054】尚、上述した実施例においては、露光装置
21は、レーザ発振器からの光ビームを光偏向装置によ
り走査するようになっているが、これに限らず、造形材
料の表面に所定パターンの光を照射するものであればよ
く、例えば紫外線ランプからの紫外光を、制御手段によ
り指令された所定パターンに従ってマスクを行なう液晶
シャッタにより制御して、所定パターンの光を造形材料
の表面に照射するようにしてもよい。この場合、液晶シ
ャッタの制御パターンは、制御装置22に前以て入力さ
れた三次元物体の形状データを変換することにより得ら
れる。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、造
形時にサポート部分を形成することなく、既硬化層が光
照射面に対して平行に保持されるようにした、三次元物
体光造形方法及び三次元物体造形装置が得られることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した三次元物体光造形装置の第一
の実施例の槽部分を示す概略斜視図である。
【図2】図1の三次元物体光造形装置の全体構成を示す
概略断面図である。
【図3】図1の三次元物体光造形装置における積層開始
前の概略断面図である。
【図4】図1の三次元物体光造形装置における平滑化時
の概略断面図である。
【図5】図1の三次元物体光造形装置における光照射時
の概略断面図である。
【図6】本発明を適用した三次元物体光造形装置の第二
の実施例の要部を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 三次元物体光造形装置 11 造形槽 12 造形材料 13 台座 14 エレベータ 15 供給タンク 16 回収タンク 17 パイプ 18 ギヤ 19 レール 20 ローラ 21 露光装置 22 制御装置 30 三次元物体光造形装置 31 供給ロール 32 回収ロール 33 シート状造形材料 33a 枠 33b 硬化層 34 台座 35 カッタ装置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 67/00 B29C 35/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体状で光照射により変質し得る物質に
    粉体を混入し、当該物質の一面に所定パターンの光を照
    射することにより硬化層を形成し、当該硬化層を所定ピ
    ッチだけ移動させた後、当該硬化層の上に前記物質を載
    すると共に、当該物質を水平方向に移動するローラに
    より平滑化して再び所定パターンの光を照射することに
    よって、順次に硬化層を積層させるようにした三次元物
    体光造形方法において、前記粉体は磁性体材料から成り、 前記ローラは非磁性体から成り、 前記ローラにより前記物質を平滑化する際に、当該物質
    に磁場をかけること を特徴とする三次元物体光造形方
    法。
  2. 【請求項2】 液体状で光照射により変質し得る物質に
    粉体を混入し、当該物質の一面に所定パターンの光を照
    射することにより硬化層を形成し、当該硬化層を所定ピ
    ッチだけ移動させた後、当該硬化層の上に前記物質を載
    置すると共に、当該物質を水平方向に移動するローラに
    より平滑化して再び所定パターンの光を照射することに
    よって、順次に硬化層を積層させるようにした三次元物
    体光造形方法において、 前記粉体は電気レオロジー効果を有する粉体から成り、 前記ローラにより前記物質を平滑化する際に、当該物質
    に電場をかけることを特徴とする三次元物体光造形方
    法。
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