JP2003326607A - 三次元物体光造形方法及び造形装置 - Google Patents

三次元物体光造形方法及び造形装置

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JP2003326607A
JP2003326607A JP2003178052A JP2003178052A JP2003326607A JP 2003326607 A JP2003326607 A JP 2003326607A JP 2003178052 A JP2003178052 A JP 2003178052A JP 2003178052 A JP2003178052 A JP 2003178052A JP 2003326607 A JP2003326607 A JP 2003326607A
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roller
pedestal
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Tatsuo Miyazawa
達雄 宮澤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造形時にサポート部分を形成しなくても、既
硬化層を光照射面に対して平行に保持できるようにす
る。 【解決手段】 光照射により変質し得ると共に特定の化
学反応により除去可能なシートに含浸された物質33を
巻回す供給ローラ31と、供給ローラ31から供給され
る物質33を巻き取って回収する回収ローラ32と、供
給ローラ31及び回収ローラ32の間で物質33の下方
に上下動可能に配設された台座34と、台座34に対応
する位置にある物質33に所定パターンで光照射を行う
光照射手段21と、光照射手段21により光照射されて
変質した物質33からなる硬化層33bを未変質の物質
33から分離するカッタ装置35とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元物体光造形
方法及び造形装置に関する。詳しくは、光照射により変
質し得る物質を特定の化学反応により除去可能なシート
に含浸させることによって、この物質の一面に所定パタ
ーンの光を照射して形成される硬化層を順次積層する際
に、既硬化層上に載置される未硬化の物質を既硬化層に
より平行に支持できるようにした三次元物体光造形方法
及び造形装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、三次元物体光造形装置として、紫
外線硬化性樹脂を使用した光造形装置が知られている。
この光造形装置は、容器内に充填された紫外線硬化性樹
脂と、この樹脂の上面に光を照射する光源装置と、この
光源装置からの光を所定パターンで上記樹脂の表面に照
射させる光制御手段と、上記樹脂の表面を順次に更新し
て積層させる積層手段とを含んでいる。
【0003】このような光造形装置によれば、先づ樹脂
の表面の薄層部分に対して、光源装置からの紫外線を、
光制御手段により所定パターンにして、選択的に照射す
る。これにより、この薄層部分は、所定パターンの部分
が紫外線により露光され、硬化することにより、硬化層
を形成する。
【0004】続いて、積層手段により、この硬化層をそ
の厚さ分だけ下降させて、その表面に、再び未露光の樹
脂の薄層部分を形成する。そして、再度樹脂の表面の薄
層部分に対して、同様に選択的に紫外線を照射すること
により、上記硬化層の上に、新たな硬化層が積層され
る。かくして、上記操作を繰り返すことにより、それぞ
れ所定のパターンを有する硬化層が積層され、未露光の
樹脂を除去することによって、積層された硬化層によ
り、三次元物体が形成されることになる。
【0005】ところで、上記三次元物体光造形装置にお
いては、紫外線露光により形成された既硬化層が、未露
光の樹脂の薄層部分を、光照射面に対して平行になるよ
うに支持することが不可能である。従って、形成される
べき三次元物体に対して、所謂サポート部分を同時に形
成するようにして、このサポート部分によって、既硬化
層を平行に保持するようにしている。これにより、紫外
線露光により形成された既硬化層が、未露光の樹脂の薄
層部分を、光照射面に対して平行に支持するようにして
いる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開昭62−35966号公報(第3−
10頁、第3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな三次元物体光造形装置においては、上述のように、
形成すべき三次元物体に、上記サポート部分が一体に形
成されていることから、三次元物体の造形後に、このサ
ポート部分を除去する必要がある。このサポート部分の
除去は、一般に、ヤスリまたはグラインダー等による加
工によって行なわれるが、その際に、厚さ方向の寸法精
度が低下する可能性が高い。さらに、このサポート部分
の除去の自動化は極めて困難であることから、三次元物
体の自動造形は、実質的に不可能であった。
【0008】また、サポート部分をできるだけ少なくす
るという観点から、造形時に三次元物体の向きが制限さ
れることがあり、設計の自由度が小さくなってしまうと
いう問題点があった。
【0009】これに対して、粉体を熱反応によって選択
的に溶解・接着させることにより、三次元物体を造形す
る方法も、例えば丸山洋二他著「光造形法」(1990
年刊、日刊工業新聞社)に示されているが、熱反応は、
光化学反応に比較して、造形の制御が困難である。従っ
て、この方法によって、高精度の造形物体を形成するこ
とは困難である。
【0010】本発明は、以上の点に鑑み、造形時にサポ
ート部分を形成しなくても、既硬化層を光照射面に対し
て平行に保持できるようにした三次元物体光造形方法及
び造形装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る三次元物体光造形方法は、光照射によ
り変質し得る物質の一面に所定パターンの光を照射する
ことにより硬化層を形成し、この硬化層を所定ピッチだ
け移動させた後、この硬化層の上に上記物質を載置し
て、再び所定パターンの光を照射することにより、順次
に硬化層を積層させるようにした三次元物体光造形方法
において、この物質は、特定の化学反応により除去可能
なシートに含浸され、光照射によりこの特定の化学反応
に影響され得ない様態に変質することを特徴とするもの
である。
【0012】本発明に係る三次元物体光造形方法によれ
ば、光照射により変質し得る物質の一面に所定パターン
の光を照射することにより硬化層を形成し、この硬化層
を所定ピッチだけ移動させた後、この硬化層の上に上記
物質を載置して、再び所定パターンの光を照射すること
により硬化層を順次積層する場合に、この物質に剛性を
付与できるので、既硬化層上に載置される未硬化の物質
を、この既硬化層により平行に支持できる。
【0013】この既硬化層上に載置される未硬化の物質
は、例えば、フッ酸での溶解反応により除去可能なガラ
ス繊維から成るシートに含浸され、光照射により溶解反
応に影響され得ない様態に変質された後、この溶解反応
により未露光部分がシートと共に溶解除去される。
【0014】従って、この既硬化層を支持するためのサ
ポート部分が不要になるので、ヤスリまたはグラインダ
ー等によりサポート部分を除去する必要がなくなるた
め、三次元物体の厚さ方向の寸法精度を向上できると共
に、三次元物体を容易に自動造形できるようになる。
【0015】本発明に係る三次元物体光造形装置は、光
照射により変質し得ると共に特定の化学反応により除去
可能なシートに含浸された物質を巻回す供給ローラと、
この供給ローラから供給される物質を巻き取って回収す
る回収ローラと、これら供給ローラ及び回収ローラの間
でこの物質の下方に上下動可能に配設された台座と、こ
の台座に対応する位置にある物質に所定パターンで光照
射を行う光照射手段と、この光照射手段により光照射さ
れて変質した物質からなる硬化層を未変質の物質から分
離するカッタ装置とを備えることを特徴とするものであ
る。
【0016】本発明に係る三次元物体光造形装置によれ
ば、光照射により変質し得ると共に特定の化学反応によ
り除去可能なシートに含浸された物質が供給ローラに巻
回され、この供給ローラから供給されて回収ローラによ
り巻き取られる。これら供給ローラ及び回収ローラの間
で、この物質の下方で上下動可能に配設された台座に対
応する位置にある物質に、光照射手段により所定パター
ンで光照射が行われる。この光照射により変質された物
質からなる硬化層が、カッタ装置により未変質の物質か
ら分離されると共に、台座により下方に移動され、この
硬化層上に再びシートに含浸された物質が供給ローラに
より供給される。
【0017】従って、シートにより剛性を付与した物質
を既硬化層上に供給できると共に、この既硬化層上に載
置される未硬化の物質を、この既硬化層により平行に支
持できる。このため、この既硬化層を支持するためのサ
ポート部分が不要になるので、ヤスリまたはグラインダ
ー等によりサポート部分を除去する必要がなくなる。よ
って、三次元物体の厚さ方向の寸法精度を向上できると
共に、三次元物体を容易に自動造形できるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を
図1乃至図5を参照しながら、詳細に説明する。尚、以
下に述べる実施例は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0019】図1及び図2は、本発明による方法を適用
した三次元物体光造形装置の第一の実施例を示してい
る。図1及び図2において、三次元物体光造形装置10
は、造形槽11と、この造形槽11内に収容された、光
照射により変質し得る物質、この場合、光照射によって
硬化し得る物質に粉体材料を混入した造形材料12と、
この造形槽11内にて、硬化させた造形材料12が載置
される台座13を有している。
【0020】この台座13は上下動可能に支持されたエ
レベータ14により支持されている。上記造形槽11の
前端(図において右端)には供給タンク15が設けられ
ている。この造形槽11の後端(図において左端)には
回収タンク16が設けられている。この供給タンク15
及び回収タンク16はパイプ17により連結されてい
る。この回収タンク16内の造形材料12はギヤ18に
よってパイプ17を介して供給タンク15内に給送され
る。この造形槽11の上端の両側縁に沿ってレール19
が水平に延びており、このレール19に沿って移動する
ように、ローラ20が設けられている。
【0021】さらに、台座13上には造形材料12の上
面に所定パターンの光を照射する露光装置21が載置さ
れている。そして、エレベータ14,ローラ20及び露
光装置21は制御装置22により制御されるようになっ
ている。
【0022】上記造形材料12は、例えば、光照射によ
る付加重合によって硬化する液体状の光硬化性樹脂に、
粉体を混入したものが使用される。
【0023】台座13は、制御装置22により駆動制御
されるエレベータ14により、造形槽11内にて、造形
すべき三次元物体の各硬化層の厚さと同じ寸法のピッチ
で下降されるようになっている。
【0024】上記ギヤ18は、互いに反対方向に回転駆
動されることにより、回収タンク16内の造形材料12
を下方に向かって圧送する。従って、造形材料12は、
パイプ17を介して供給タンク15内に給送される。
【0025】上記ローラ20は、レール19に沿って後
方(図において左方)に向かって水平に移動することに
より、供給タンク15の上に押し出された造形材料12
aを台座13の上方に移動させると共に、その表面を平
滑化する。この場合、供給タンク15の上縁は、ローラ
20の最下端と同じ高さに設定されている。
【0026】露光装置21は、光源装置、例えば紫外線
レーザ等の造形材料12の光化学反応を誘引する光ビー
ムを発生するレーザ発振器と、この光源装置からの光ビ
ームを台座13の上方に位置する造形材料12の表面に
所定パターンで選択的に照射させる光制御手段、例えば
所定の軌跡に従って走査する制御光学系から構成されて
いる。この制御光学系は、例えば光ビームを透過または
遮断するための音響光学素子と、光ビームの方向を変動
させるためのガルバノミラー等の光偏向装置と、この光
偏向装置を駆動するための駆動回路とから構成されてい
る。
【0027】これにより、露光装置21は、制御装置2
2により駆動回路が制御されることによって、所定の光
走査条件、即ち、光ビームの強度,走査速度,走査間隔
等に基づいて、造形材料12の表面に光ビームの軌跡を
描くことになる。この場合、光走査条件は、制御装置2
2に前以て入力された三次元物体の形状データを変換す
ることにより得られる。
【0028】制御装置22は、例えば三次元CAD等に
より造形すべき三次元物体の形状データが前以て入力さ
れており、この形状データに基づいて、エレベータ1
4,ローラ20及び露光装置21を制御する。そして、
制御装置22は、エレベータ14を制御することによ
り、このエレベータ14に支持された台座13を、造形
すべき三次元物体の各硬化層の厚さと同じ寸法のピッチ
で下降させる。
【0029】また、制御装置22は、ローラ20を制御
することにより、供給タンク15上に押し出された造形
材料12aを、台座13上に、あるいは台座13上に形
成された硬化層の上に、平滑化する。さらに、制御装置
22は、露光装置21を制御することにより、台座13
上に、あるいは台座13上に形成された硬化層の上に平
滑化された造形材料12の表面に、所定パターンの光を
照射する。
【0030】本発明実施例による三次元物体光造形装置
10は、以上のように構成されており、先づローラ20
が、図3にて矢印で示すように、レール19に沿って水
平に移動されることにより、造形槽11内の造形材料1
2の表面が平滑化される。このとき、台座13は、その
上面が、造形槽11の上縁付近にて、平滑化された造形
材料12の表面と同一レベルにある。
【0031】この場合、造形材料12を構成する粉体が
磁性体材料から成り、ローラ20が非磁性体から構成さ
れていると、ローラ20による造形材料12の表面の平
滑化の際に、造形槽11内に磁場をかけることにより、
造形材料12は、ローラ20の表面に付着するようなこ
とがなく、確実に平滑化されることになる。
【0032】また、造形材料12を構成する粉体が電気
レオロジー効果を有する粉体から構成されていると、ロ
ーラ20による造形材料12の表面の平滑化の際に、造
形槽11内に電場をかけることにより、造形材料12
は、粘性が増加することにより、ローラ20の表面に付
着するようなことがなく、確実に平滑化されることにな
る。ここで、電気レオロジー(Electrorheological)効
果とは、絶縁性の油を分散媒とする粒子分散系の粘度が
外部電場に応答して変化する効果をさす。このような粉
体としては、フジクラ化成のER粉体を用いてもよい。
【0033】その後、ギヤ18が図3の矢印方向に互い
に反対方向に回転することにより、回収タンク16内の
造形材料12がパイプ17を介して供給タンク15内に
給送される。これにより、供給タンク15内の造形材料
12は、上方に向かって押し上げられて、ローラ20の
最下縁より上方に押し出されることになる。
【0034】続いて、図4に示すように、台座13が一
ピッチ分だけ下降され、ローラ20が、再びレール19
に沿って(図示の場合、左方に)水平に移動されること
により、ローラ20は、造形材料12に対して垂直方向
に圧力をかけながら、この造形材料12を台座13上に
移動させ、且つ平滑化することになる。これにより、こ
の造形材料12の表面は、台座13の表面に平行に保持
される。さらに、過剰な造形材料12は、回収タンク1
6内に回収される。
【0035】かくして、台座13上に、台座13の一ピ
ッチ分に等しい厚さの造形材料の薄層が形成されること
になる。ここで、図5に示すように、露光装置21によ
り、造形材料12の薄層の表面に対して、所定パターン
の光を照射する。これにより、この造形材料12の薄層
は、光照射部分が硬化する。
【0036】最後に、ローラ20が、レール19に沿っ
て(図示の場合、右方に)水平移動されることにより、
ローラ20は、薄層形成のための待機状態に戻される。
【0037】以上の造形材料12の薄層形成を繰り返す
ことにより、台座13上に、順次に薄層、即ち光照射に
よる所定パターンの硬化層が積層されることになる。最
後に、台座13上から積層された造形材料12の硬化層
を取り外して、各硬化層の未露光部分を除去する。かく
して、所望の形状の三次元物体が形成されることにな
る。
【0038】図6は、本発明による方法を適用した三次
元物体光造形装置の第二の実施例を示している。即ち、
図6において、三次元物体光造形装置30は、供給ロー
ラ31に巻回され且つ回収ローラ32に巻き取られる長
尺のシート状の造形材料33と、この供給ローラ31と
回収ローラ32の間の領域で、造形材料33の下方に上
下動可能に配設された台座34と、この台座34に対向
するように造形材料33の上方に配設されたカッタ装置
35と、この台座34に対応する造形材料33の上面に
所定パターンの光を照射する第一の実施例と同様な露光
装置(図示せず)とから構成されている。
【0039】上記造形材料33は、特定の化学反応によ
って除去可能なシートと、このシートに含浸された、光
照射により上記特定の化学反応に影響され得ない様態に
変質する光化学反応物質から構成されている。尚、具体
的には、シートとしては、ガラス繊維が使用され、光化
学反応物質としては、光重合反応を起こす光硬化樹脂、
好ましくは紫外線硬化樹脂が使用される。これにより、
フッ酸のタンクに浸漬することにより、造形材料33
は、シートを構成するガラス繊維が溶解すると共に、光
硬化樹脂は溶解することなく、その形状が残ることにな
る。
【0040】そして、供給ローラ31及び回収ローラ3
2が、図示しない制御装置により、適宜に回転駆動制御
されることにより、シート状の造形材料33が、間欠的
に供給ローラ31から繰り出されて、回収ローラ32に
巻き取られるようになっている。
【0041】台座34は、図示しない制御装置により駆
動制御されることにより、造形材料33の厚さに等しい
ピッチで下降されるようになっている。
【0042】カッタ装置35は、図示しない制御装置に
より下降されることにより、造形材料33を、枠33a
に沿って切断することにより、硬化層33bを分離する
ようになっている。
【0043】尚、上記露光装置は、図1乃至図5に示し
た第一の実施例の露光装置21と同じ構成であり、同様
の構成の制御装置(図示せず)によって制御されるよう
になっている。
【0044】このように構成された三次元物体光造形装
置30によれば、先づ台座34は、その上面が、造形材
料33の下面に接触する位置にある。
【0045】ここで、図示しない露光装置により、造形
材料33の表面に対して、所定パターンの光を照射す
る。これにより、この造形材料33は、光照射部分が硬
化し、特定の化学反応により影響しないように変質する
と共に、好ましくは、台座34の表面に接着される。
尚、二回目以降は、造形材料33の硬化層33bは、前
回の硬化層33bの上に接着されることになる。
【0046】続いて、カッタ装置35が下降することに
より、この造形材料33は、その枠33aが切断される
ことにより、硬化層33bの部分が、分離される。切断
終了後、カッタ装置35は、上昇して元の位置に戻され
る。
【0047】その後、台座34が、一ピッチ分だけ下降
されると共に、供給ローラ31及び回収ローラ32が回
転駆動されて、造形材料33が給送され、次の新たな枠
33aが、台座34に対向する領域に持ち来される。
【0048】以上の造形材料33の硬化層33bの形成
を繰り返すことにより、台座34上に、順次に光照射に
よる所定パターンの硬化層33bが積層されることにな
る。最後に、台座34上から積層された造形材料33の
硬化層33bを取り外して、特定の化学反応により、各
硬化層33bの未露光部分が溶解される。かくして、所
望の形状の三次元物体が形成されることになる。
【0049】このように上述の第二の実施例では、光照
射により変質し得る物質を特定の化学反応により除去可
能なシートに含浸させることによって、この物質に剛性
を付与できるため、既硬化層は、その上に載置された未
硬化の物質を平行に支持できる。よって、この既硬化層
を支持するためのサポート部分が不要になる。
【0050】従って、サポート部分が不要であることか
ら、このサポート部分をヤスリまたはグラインダー等に
よる加工によって除去する必要がないので、三次元物体
の厚さ方向の寸法精度を向上できると共に、三次元物体
を容易に自動造形できるようになる。
【0051】また、サポート部分を考慮することなく、
三次元物体の造形が可能であることから、造形時の三次
元物体の向きが制限されるようなことはなく、設計の自
由度が大きくなる。
【0052】尚、上述した実施例においては、露光装置
21は、レーザ発振器からの光ビームを光偏向装置によ
り走査するようになっているが、これに限らず、造形材
料の表面に所定パターンの光を照射するものであればよ
く、例えば紫外線ランプからの紫外光を、制御手段によ
り指令された所定パターンに従ってマスクを行なう液晶
シャッタにより制御して、所定パターンの光を造形材料
の表面に照射するようにしてもよい。この場合、液晶シ
ャッタの制御パターンは、制御装置22に前以て入力さ
れた三次元物体の形状データを変換することにより得ら
れる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る三次元
物体光造形方法によれば、特定の化学反応により除去可
能なシートに含浸されると共に、光照射によりこの特定
の化学反応に影響され得ない様態に変質する物質の一面
に所定パターンの光を照射することにより硬化層を形成
し、この硬化層を所定ピッチだけ移動させた後、この硬
化層の上に上記物質を載置して、再び所定パターンの光
を照射することにより、順次に硬化層を積層させるよう
になされる。
【0054】この構成によって、既硬化層上に載置され
る未硬化の物質を、この既硬化層により平行に支持でき
る。従って、造形時にサポート部分を形成しなくても、
既硬化層を光照射面に対して平行に保持できるので、ヤ
スリまたはグラインダー等によりサポート部分を除去す
る必要がなくなる。このため、三次元物体の厚さ方向の
寸法精度を向上できると共に、三次元物体を容易に自動
造形できるようになる。
【0055】本発明に係る三次元物体光造形装置によれ
ば、光照射により変質し得ると共に特定の化学反応によ
り除去可能なシートに含浸された物質を巻回す供給ロー
ラから供給される物質を巻き取って回収する回収ローラ
を備え、光照射されて変質した物質からなる硬化層を供
給ローラ及び回収ローラの間でカッタ装置により分離す
るものである。
【0056】この構成によって、シートにより剛性を付
与した物質を既硬化層上に供給できると共に、この既硬
化層上に載置される未硬化の物質を、この既硬化層によ
り平行に支持できる。従って、造形時にサポート部分を
形成しなくても、既硬化層を光照射面に対して平行に保
持できるので、ヤスリまたはグラインダー等によりサポ
ート部分を除去する必要がなくなるため、三次元物体の
厚さ方向の寸法精度を向上できると共に、三次元物体を
容易に自動造形できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例としての三次元物体光造形装置1
0の槽部分を示す斜視図である。
【図2】三次元物体光造形装置10の全体構成を示す断
面図である。
【図3】積層開始前の三次元物体光造形装置10を示す
断面図である。
【図4】平滑化時の三次元物体光造形装置10を示す断
面図である。
【図5】光照射時の三次元物体光造形装置10を示す断
面図である。
【図6】第二の実施例としての三次元物体光造形装置3
0の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,30・・・三次元物体光造形装置、11・・・造
形槽、12,12a・・・造形材料、13,34・・・
台座、14・・・エレベータ、15・・・供給タンク、
16・・・回収タンク、17・・・パイプ、18・・・
ギヤ、19・・・レール、20・・・ローラ、21・・
・露光装置、22・・・制御装置、31・・・供給ロー
ラ、32・・・回収ローラ、33・・・シート状造形材
料、33a・・・枠、33b・・・硬化層、35・・・
カッタ装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光照射により変質し得る物質の一面に所
    定パターンの光を照射することにより硬化層を形成し、
    当該硬化層を所定ピッチだけ移動させた後、当該硬化層
    の上に前記物質を載置して、再び所定パターンの光を照
    射することにより、順次に硬化層を積層させるようにし
    た三次元物体光造形方法において、 前記物質は、 特定の化学反応により除去可能なシートに含浸され、 前記光照射により当該特定の化学反応に影響され得ない
    様態に変質することを特徴とする三次元物体光造形方
    法。
  2. 【請求項2】 前記物質は、 フッ酸での溶解反応により除去可能なガラス繊維から成
    るシートに含浸され、 前記光照射により前記溶解反応に影響され得ない様態に
    変質した後、当該溶解反応によって未露光部分を前記シ
    ートと共に溶解除去されることを特徴とする請求項1に
    記載の三次元物体光造形方法。
  3. 【請求項3】 光照射により変質し得ると共に特定の化
    学反応により除去可能なシートに含浸された物質を巻回
    す供給ローラと、 前記供給ローラから供給される前記物質を巻き取って回
    収する回収ローラと、 前記供給ローラ及び回収ローラの間で前記物質の下方に
    上下動可能に配設された台座と、 前記台座に対応する位置にある前記物質に所定パターン
    で前記光照射を行う光照射手段と、 前記光照射手段により光照射されて変質した前記物質か
    らなる硬化層を未変質の前記物質から分離するカッタ装
    置とを備えることを特徴とする三次元物体光造形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04221624A (ja) * 1990-03-20 1992-08-12 Dassault Aviation 光変換による3次元物体の製造方法およびその装置

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