JP3533626B2 - 簡易開封式のアルミニウム合金製キャップ - Google Patents

簡易開封式のアルミニウム合金製キャップ

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JP3533626B2
JP3533626B2 JP18718797A JP18718797A JP3533626B2 JP 3533626 B2 JP3533626 B2 JP 3533626B2 JP 18718797 A JP18718797 A JP 18718797A JP 18718797 A JP18718797 A JP 18718797A JP 3533626 B2 JP3533626 B2 JP 3533626B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体等を収容した
容器本体の口部にカシメにより固定されて、使用時に
は、頂壁に接着された封緘片を剥離することで、頂壁に
開設されている内容物の取出孔を開封するような簡易開
封式のアルミニウム合金製キャップに関し、特に、使用
済みで廃棄する際に、容器本体の口部からキャップ全体
を容易に取り外すことができるような簡易開封式のアル
ミニウム合金製キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】粉体等を収容した容器本体の口部にカシ
メにより固定されるアルミニウム合金製のキャップであ
って、その頂壁に接着された封緘片を剥離することで、
頂壁に開設されている内容物の取出孔を容易に開封でき
るような簡易開封式のアルミニウム合金製キャップにつ
いては、例えば、ふりかけ用の瓶容器等において、従来
から一般的に使用されている。
【0003】そのような簡易開封式のアルミニウム合金
製キャップでは、内容物を容器本体に充填した後に、キ
ャップを容器本体の口部に被せて、周知のクリンパーに
よりキャップのスカート部の下部を内側(縮径する方
向)に折り曲げることにより、容器口部に対してキャッ
プをカシメによって固定しており、使用時には、キャッ
プの頂壁上面に接着されている封緘片を指で摘んで上方
向に引っ張り上げることで、該封緘片をキャップの頂壁
から剥がすことによって、キャップの頂壁に開設されて
いる取出孔を開封して、該取出孔から内容物(ふりかけ
等)を取り出している。
【0004】ところで、昨今ゴミの分別収集の要請が強
くなってきており、使用済み(容器の内容物がなくなっ
て空になる)で廃棄する際には、容器本体とアルミニウ
ム合金製のキャップとを別々に分けて廃棄する必要が生
じてきたことから、上記のような簡易開口タイプのキャ
ップにおいても、使用済みとなった容器の口部からキャ
ップを取り外し易くするための工夫が必要とされてい
る。
【0005】そのために、例えば、スカート部の下端の
一部から更に開封用摘み片(タブ)を延出させて、その
摘み片の両側にスカート部の下端から頂壁に向かって延
びる一対のスコアー(刻目線)を設け、更に、その摘み
片による開封方向と直交する方向の線上で、スカート部
の下端から発してスカート部の途中で止まっている一対
のスリットを設けることによって、容器口部からのキャ
ップの取り外しを容易にするというようなことが考えら
れている。
【0006】ところが、そのようにスカート部の下端か
ら更に延出した開封用摘み片(タブ)を設けると、キャ
ップを使用して容器内に内容物を充填した商品を製造す
るときには、内容物の充填設備のうちキャップ供給機の
一部(ソータなど)の修正が必要になると共に、キャッ
プ自体を製造するときには、材料となる金属薄板の大板
からの一個分ずつのブランクを取るのに余分な部分(タ
ブの部分)が増えることとなり、材料の歩留まりが悪く
なって、製造コストや材料コストのアップを招くなどの
問題が生じる。
【0007】そこで、キャップの頂壁に内容物の取出孔
を設けたアルミニウム合金製キャップにおいて、スカー
ト部の下端から延出するような摘み片(タブ)を設ける
ことなく、容器口部からの取り外しを容易にすること
で、充填設備の改造などの必要もなく、材料歩留まりの
悪化を回避して安価なキャップを得ることができるよう
に、キャップ頂壁の取出孔の内側に摘み片を設け、その
摘み片の両側の付け根部の少なくとも一方から、キャッ
プ頂壁の中央平坦部を経て環状突部の所定箇所にまで、
破断を誘引するためのスコアー(刻目線)を形成したよ
うなアルミニウム合金製キャップというものが本出願人
により既に提案されている。(実開平7−24752号
公報参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような本出願人
の提案による簡易開封式のアルミニウム合金製キャップ
によれば、使用済みで廃棄する際には、取出孔の内側に
突出している摘み片を上方に引き上げると、その付け根
部から延びているスコアーに沿って破断が生じ、その破
断がキャップの頂壁からスカート部にまで達して、その
結果、内側に折り曲げられているスカート部のカシメに
よるクランプが解除されて、キャップが容器口部から容
易に取り外される。
【0009】しかしながら、その際の摘み片による取り
外し作業については、図7に示すように、摘み片に設け
られた小孔と箸等の棒状部材とにより行っているため、
その作業がやや困難であり、また、箸等の棒状部材が傷
ついたり折れたりすることがある一方、摘み片の小孔や
箸等の棒状部材を用いることなく、同じ作業を指で行っ
た場合には、作業性は向上するが、摘み片や取出孔を形
成している金属片によって指を怪我するというようなこ
とがある。
【0010】本発明は、上記のような本出願人の提案に
よるアルミニウム合金製キャップの改良を課題とするも
ので、容器口部にカシメで固定される簡易開封式のアル
ミニウム合金製キャップについて、材料コストや製造コ
ストの増加を伴うことなく、しかも、箸等の棒状部材を
用いることなく容易に、且つ、指を怪我するようなこと
なく安全に、容器口部からキャップを取り外しできるよ
うにすることを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、上記の請求項1に記載したよう
に、頂壁の周縁からスカート部が垂下形成され、頂壁に
内容物の取出孔が開設され、該取出孔を被覆する封緘片
が頂壁上面に剥離可能に接着され、頂壁下面の少なくと
も周辺部にシール材が付着されていて、容器口部に被せ
てスカート部の下部を直径方向内方に曲げることにより
容器口部に固定されるような簡易開封式のアルミニウム
合金製キャップにおいて、頂壁に開設された内容物の取
出孔が、人の指が入る程度の大きさに形成されており、
該取出孔に対して、取出孔の開口縁部の一部を摘み片と
し、該摘み片の両側の付け根部から頂壁を経てスカート
部の所定箇所まで、破断誘引用の第1スコアーと第2ス
コアーがそれぞれ刻設されていると共に、取出孔の開口
縁部の各スコアー近傍を除く殆どの部分が、内向きに折
り曲げ加工されていることを特徴とするものである。
【0012】また、上記の請求項1に記載した簡易開封
式のアルミニウム合金製キャップにおいて、上記の請求
項2に記載したように、第1スコアーがスカート部の下
端にまで達し、該スコアーの末端に接続する逆V字形切
り込みがスカート部の下端に形成されていると共に、第
2スコアーが、スカート部に到達してから、第1スコア
ーから離れる方向に曲がって、スカート部の途中で終了
していることを特徴とするものである。
【0013】また、上記の請求項2に記載した簡易開封
式のアルミニウム合金製キャップにおいて、上記の請求
項3に記載したように、第2スコアーの終了する位置よ
りも更に第1スコアーから離れた位置に、スカート部の
下端から発してスカート部の適所まで上方に延びるよう
に、スリットが設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0014】また、上記の請求項1乃至3に記載した簡
易開封式のアルミニウム合金製キャップにおいて、上記
の請求項4に記載したように、キャップの頂壁内面の、
少なくとも第1スコアーと第2スコアーの破断により容
器口部から引き上げられる部分に対して、シ−ル材の接
着力を低下させるための接着力低下処理が施されている
ことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の簡易開封式のアル
ミニウム合金製キャップの実施形態について、図面に基
づいて詳細に説明する。
【0016】図1および図2は、本発明の簡易開封式の
アルミニウム合金製キャップの一実施形態について、容
器本体の口部に装着される前の未使用状態を示すもの
で、キャップ1は、アルミニウム合金製の薄板をプレス
成形したものであって、キャップの頂壁11は、略平坦
な中央部11aと、中央部11aの外縁に続く傾斜部1
1bと、傾斜部11bによって中央部11aよりも上方
に突出した環状突部11cとからなり、該頂壁11の周
縁(環状突部11cの外周縁)からスカート部12が一
体的に垂下形成されている。
【0017】そのようなキャップ1の頂壁中央部11a
には、内容物を取り出すための取出孔13が開設されて
おり、該取出孔13の部分を被覆する封緘片14が、感
熱性接着剤によって、頂壁中央部11aの上面に剥離可
能に接着されている一方、頂壁11の周辺部(傾斜部1
1bから環状突部11c)の下面には、有機高分子製の
シール材15が付着されている。
【0018】また、頂壁11の中央部11aには、傾斜
部11bと取出孔13との間で、頂壁11の中心を通る
線上で取出孔13と並ぶように、封緘片14の一端部で
ある摘み部14aを浮いた状態にするための凹部11d
が、その周りの平坦面よりも一段下方に凹んだ状態で形
成されている。
【0019】なお、本実施形態では、具体的には、キャ
ップ1は、厚さ0.18mmのアルミ3004材を素材
とし、外径64.4mm,高さ6.1mmの大きさにプ
レス成形したもので、封緘片14として、アルミ箔の4
0μmラミネート材が使用されていると共に、シール材
15として、塩化ビニルコンパウンドが使用されてい
る。
【0020】上記のような簡易開封式のキャップ1にお
いて、封緘片14によって覆われることで使用前は封鎖
されている取出孔13には、本実施形態では、頂壁11
の凹部11dに近い側で、取出孔13の開口縁部の一部
を内側に円弧状に突出させることによって、縁部が円弧
状の摘み片16が形成されている。
【0021】そのように摘み片16が形成された取出孔
13に対して、キャップ1の頂壁11には、摘み片16
の円弧状縁部の両端の付け根部を始端部として、2本の
スコアー(刻目線)17,18がそれぞれ刻設されてお
り、各スコアー(第1スコアー17と第2スコアー1
8)は、何れも、平行して取出孔13とは反対の側に延
び、頂壁の中央部11aに形成された凹部11dをそれ
ぞれ横切ってから、頂壁11の傾斜部11bおよび環状
突部11cを経てスカート部12にまで到達している。
【0022】そして、スカート部12にまで到達した各
スコアー17,18は、図4に示すように、第1スコア
ー17については、スカート部12を横断して、スカー
ト部12の下端縁に形成された逆V字形の切り込み19
に接続する一方、第2スコアー18については、スカー
ト部12の中段付近で外向き(第1スコアー17から離
れる方向)にカーブして所定箇所にまで延びている。
【0023】なお、破断時において頂壁11の中央部1
1aから環状突部11cへの移行時に開蓋力が高くなる
ので、上記の各スコアー17,18を刻設するに当た
り、第2スコアー18の環状突部11cにかかる部分か
ら外向きにカーブし終わって中央部11aの断面に平行
になるまでの部分については、スコア残厚が薄くなるよ
うに成形し、スコア残厚に段差が生じるように成形する
のが好ましい。
【0024】この点について、本実施形態では、例え
ば、スコアー残厚が140±10μmとなることを成形
の目標値として刻設し、上記の開蓋力が高くなる部分に
ついては、これよりも20μm程度薄くなるようにして
いる。
【0025】また、スカート部12の下端に設けられ
て、第1スコアー17の末端部と接続する逆V字形切り
込み19については、該スコアー17が破断される間お
よび破断後においてこの部分で怪我をする恐れをなくす
ためのものであって、切り込み19が成形された後で当
該部分がカシメられることで逆V字形になるように、成
形時には、図5に示すように、各角部が細かなR形状と
して成形されており、本実施形態では、この切り込みの
深さdが約1mmで、スコアー17に接する角部分19
aをR0.388に、スカート部下端の両側の角部分1
9bをそれぞれR0.9に成形している。
【0026】さらに、本実施形態では、図4に示すよう
に、第2スコアー18の破断が停止する位置よりも更に
第1スコアー17から離れた位置で、しかも、摘み片1
6による破断時の持ち上げ力が及ぶ範囲内に、スカート
部12の下端から発してスカート部12の適所(キャッ
プ1の容器口部に対する密封性を損なわず、しかも、ス
カート部12のカシメによるクリンプが解除できるよう
な位置)まで上方に延びるように、スリット(切れ目)
20が形成されている。
【0027】また、本実施形態では、摘み片16に対し
て、そのほぼ中心部に小孔21が形成されており、ま
た、キャップ1の頂壁11の下面の、少なくとも第1ス
コアー17と第2スコアー18の破断により容器口部か
ら持ち上げられる部分に対して、シ−ル材15の接着力
を低下させるための接着力低下処理が施されている。
(具体的にはエポキシ系の塗料がコーティングされてい
る。)
【0028】そして、上記のように構成された本実施形
態のキャップ1において、取出孔13の開口縁部(摘み
片16の縁部を含む)のスコアー17,18近傍を除く
殆どの部分に対して、内向きの折り曲げ加工(本実施形
態では、頂壁11の下面側への折り曲げ加工)が施され
ており、該折り曲げ加工された部分22の幅は約1mm
程度となっている。
【0029】なお、この折り曲げ加工については、キャ
ップ1と容器本体の分別作業時における安全性の向上を
図るためのものであるから、本来的には取出口13の開
口縁部(摘み片16の縁部を含む)の全周に折り曲げ加
工を行うのが望ましいが、成形上の問題および成形時の
スコアー割れを防ぐために、各スコアー17,18の始
端部を除く取出口13の開口縁部(摘み片16の縁部を
含む)を折り曲げ成形している。
【0030】さて、上記のような構成を有する本実施形
態のキャップ1については、図示していないが、容器本
体の口部にキャップ1を被せてそのスカート部12の下
部を周知のクリンパーによって内側(直径方向内方)に
曲げることにより、容器口部にカシメによって固定され
る。
【0031】そして、商品の使用に際しては、容器の内
容物を取り出すために、封緘片14の摘み部14aを摘
み上げて封緘片14をキャップ1の頂壁11(頂壁中央
部11aの取出口13周り)の上面から剥がすことによ
り、図3に示すように、取出孔13を開封してから、該
取出孔13を通して内容物を取り出す。
【0032】さらに、容器の内容物がなくなって空にな
った場合には、図6に示すように、キャップ頂壁11の
取出孔13に指を入れて、摘み片16を直接指で摘んで
引き上げることにより、該摘み片16の付け根部を始端
部とする各スコアー17,18を破断することによっ
て、キャップ1のスカート部12の容器口部に対するク
リンプを解除して、キャップ1を容器口部から取り外し
ている。
【0033】すなわち、摘み片16を指で引き上げる
と、それに伴って摘み片16の付け根部からスカート部
12に延びて形成したスコアー線17,18に沿ってキ
ャップの中央部11aでの破断が生じ、摘み片16をス
コアー線17,18の方向へ斜め上方に更に引くと、ス
コアー線17,18に沿う破断が更に進行し、ついには
第1スコアー線17の破断はスカート部12の下端部に
まで及んで逆V字形切り込み19に達する一方、第2ス
コアー線18の破断は、スカート部12の中段付近で第
1スコアー線17とは反対側にカーブしてから、所定箇
所に達すると破断が停止する。
【0034】なお、その際、スコアー線17,18が頂
壁11の凹部11dを横切っており、この凹部11dで
の頂壁中央部11aの剛性が高くなっているから、頂壁
中央部11aの盛り上がりを防いでスコアー線17,1
8に沿う破断を容易に生じさせることができると共に、
キャップ1の下面には、少なくともスコアー線17,1
8の破断によって指で持ち上げられる部分については、
接着力低下処理を施してあるから、当該部分でシール材
15が容易に剥がれることにより、スカート部12まで
の破断を容易に進行させることができる。
【0035】そして、上記のように、第1スコアー17
の側で取出孔13からスカート部12の下端までが完全
に切断されることにより、キャップ1の容器口部に対す
るクリンプが弛み、他方、第2スコアー18の側ではス
カート部12の下部でキャップ1と繋がった状態のまま
であるので、そのまま摘み片16を摘んだまま上方に持
ち上げてやれば、容易に摘み片16を含むキャップ1全
体を容器口部から取り外すことができる。
【0036】なお、消費者による容器口部からのキャッ
プ取り外し作業時において、第1スコアー17が完全に
破断した後も同一方向に引き上げ続けたりすると、第2
スコアー18が(スカート部12の第1スコアー17か
ら離れる方向にカーブする位置で)うまくカーブせずに
脱線して、第1スコアー17と平行に破断が進み、摘み
片16を有する部分がキャップ本体1から引きちぎられ
て分離してしまうことも考えられるが、そのような場合
であっても、取出孔13の開口縁部が内向きに折り曲げ
加工されているので、該開口縁部に指を掛けてキャップ
をこじり起こしてやることで、容易且つ安全にキャップ
1全体を容器口部から取り外すことが可能である。
【0037】以上に説明したような本実施形態の簡易開
封式のアルミニウム合金製キャップによれば、キャップ
1の一部を破断することで、スカート部12のカシメに
よるクリンプを解除して、容器口部からキャップ1を容
易に取り外すことができ、特に、取出孔13の開口縁部
(摘み片の縁部を含む)のスコアー17,18近傍を除
く殆どの部分22が内向きに折り曲げ加工されているた
め、キャップ1の取り外し作業において、指を怪我する
ような心配なく、取出孔13に指を入れて摘み片16を
引き上げたり、また、取出孔13の開口縁部に指を掛け
てキャップ1をこじり起こすこともでき、それにより、
図7に示すような箸等の棒状部材を用いて作業を行う場
合と比べて、該部材の損傷を招くような虞もなく、作業
を容易に行うことができる。
【0038】さらには、取出孔13の開口縁部が殆どの
部分22が内向きに折り曲げ加工されていることで、封
緘片14と接触する取出孔13の開口縁部が鋭利なエッ
ジとならず、それによって、取出孔13の開口縁部との
接触に起因する開封前の封緘片14の破れを確実に防止
することができる。
【0039】また、キャップ1の製造に際しては、摘み
片16や折り曲げ加工部分22は、取出孔13の打ち抜
き加工の際に、元々はスクラップとなっていた部分の一
部を残すことにより形成できるので、材料歩留まりは良
好であり、また、キャップ1を用いた商品の製造に際し
ては、キャップ破断用の摘み片16が外側に突出するも
のではないから、キャップ1の外周形状は従来のものと
比べて変わらず、充填設備などでの改造を行わなくて
も、内容物の充填工程等においてキャップ1の取扱いに
支障を来すことはない。
【0040】また、本実施形態では、第1スコアー17
の破断がスカート部12の下端にまで及ぶことで容器口
部とのクリンプが解除されるが、その場合、細かなRを
有する逆V字形の切り込み19が第1スコアー17の終
端部に設けられているため、当該部分が指や手を傷付け
るような鋭いものとはならず、後の分別作業時における
安全性が向上する。
【0041】また、本実施形態では、第2スコアー18
による破断がスカート部12の中途部において終了する
ので、摘み片16等の部分をも一体的に繋げたままで、
キャップ1全体を容器口部から取り外しできることとな
り、結果的には、キャップ1と容器本体とを分離して廃
棄するための作業を簡略化することができる。
【0042】また、本実施形態では、第2スコアー18
の終了する位置よりも更に第1スコアー17から離れた
位置にスリット20が設けられているため、スコアー1
7,18の破断終了後に摘み片16を摘んでそのまま上
方に軽く引き上げることによって、スリット20が開い
て容器口部に対するキャップ1のクリンプが更に解除さ
れることとなり、それによってその後のキャップ1の取
り外し作業がなお一層容易なものとなる。
【0043】また、本実施形態では、少なくとも第1ス
コアー17と第2スコアー18の破断により容器口部か
ら引き上げられる部分に対して、シ−ル材15の接着力
を低下させるための接着力低下処理が施されているた
め、取出孔13に指を入れて摘み片16を引き上げた際
に、破断部分がシール材15から容易に剥がれるので、
摘み片16によるスコアー17,18に沿った破断を容
易に進行させることができる。
【0044】さらに、本実施形態では、摘み片16に対
して、そのほぼ中心部に小孔21が形成されているた
め、摘み片16を指で摘む際に小孔21が滑り止めとし
ての作用を果たすと共に、必要とあれば、小孔21によ
り箸等の棒状部材を用いて摘み片16を引き起こすこと
もできる。
【0045】以上、本発明の簡易開封式のアルミニウム
合金製キャップの一実施形態について説明したが、本発
明は、上記の実施形態で説明したような具体的な構造に
のみ限定されるものではなく、例えば、摘み片16の形
状については上記の実施形態で示したような形状に限定
されるものではなく、また、スカート部12のスリット
20については、特に形成しなくてもキャップと容器本
体との取り外し作業を著しく困難ならしめるものではな
く、さらに、摘み片16の小孔21についても特に形成
しなくても良い等、適宜設計変更可能なものであること
はいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したような本発明の簡易開封式
のアルミニウム合金製キャップによれば、取出孔の開口
縁部の一部が摘み片として形成されているため、箸等の
棒状部材を用いることなく、取出孔に指を入れて摘み片
を引き上げることにより、容器口部に固定されたキャッ
プのクリンプを解除して、容器本体からキャップを容易
に取り外すことができ、しかも、摘み片の部分を含む取
出孔の開口縁部が内向きに折り曲げ加工されているた
め、そのような取り外し作業を、指を怪我するような心
配なく安心して行うことができると共に、封緘片と接触
する取出孔の開口縁部が鋭利なエッジとならないため、
開封前の封緘片の破れを可及的に防止することができ
る。
【0047】しかも、キャップの取出孔の開口縁部に形
成される摘み片や折り曲げ加工部分については、取出孔
を形成する際に元々スクラップとなっていた部分を利用
しているので、材料歩留まりが良好になって、その結
果、キャップの製造コストを抑えることができる。
【0048】さらに、請求項2に記載したような構成に
よれば、取出孔に指を入れて摘み片を引き上げることに
より、容器口部に固定されたキャップのクリンプを解除
してから、引き続き摘み片を上方に持ち上げることで、
キャップを2部品以上に分離するようなことなく一体的
に容器本体から容易に取り外すことができ、しかも、誤
って摘み片を引きちぎった場合でも、取出孔の開口縁部
が内向きに折り曲げ加工されているので、該開口縁部に
指を掛けてキャップをこじり起こしてやることで、容易
且つ安全にキャップを容器口部から取り外すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の簡易開封式のアルミニウム合金製キャ
ップの一実施形態について、使用前の状態を示す上面
図。
【図2】図1に示したキャップのA−A線に沿った縦断
面図。
【図3】図1に示したキャップの開封後の状態を示す上
面図。
【図4】図1に示したキャップの図3の矢印B方向から
見た側面図。
【図5】第1スコアーの末端部と接続するようにスカー
ト部下端に形成された逆V字形の切り込みを示す一部拡
大側面図。
【図6】図1に示した本実施形態のキャップにおけるス
コアー破断のための操作を示す斜視図。
【図7】本出願人の提案による従来例のキャップにおけ
るスコアー破断のための操作を示す斜視図。
【符号の説明】
1 アルミニウム合金製キャップ 11 頂壁 12 スカート部 13 取出孔 14 封緘片 15 シール材 16 摘み片 17 第1スコアー 18 第2スコアー 19 逆V字形切り込み 20 スリット 22 内向きの折り曲げ加工部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−11881(JP,A) 実開 平7−24752(JP,U) 実開 昭56−131367(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 47/12 B65D 41/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頂壁の周縁からスカート部が垂下形成さ
    れ、頂壁に内容物の取出孔が開設され、該取出孔を被覆
    する封緘片が頂壁上面に剥離可能に接着され、頂壁下面
    の少なくとも周辺部にシール材が付着されていて、容器
    口部に被せてスカート部の下部を直径方向内方に曲げる
    ことにより容器口部に固定されるような簡易開封式のア
    ルミニウム合金製キャップにおいて、頂壁に開設された
    内容物の取出孔が、人の指が入る程度の大きさに形成さ
    れており、該取出孔に対して、取出孔の開口縁部の一部
    を摘み片とし、該摘み片の両側の付け根部から頂壁を経
    てスカート部の所定箇所まで、破断誘引用の第1スコア
    ーと第2スコアーがそれぞれ刻設されていると共に、取
    出孔の開口縁部の各スコアー近傍を除く殆どの部分が、
    内向きに折り曲げ加工されていることを特徴とする簡易
    開封式のアルミニウム合金製キャップ。
  2. 【請求項2】 第1スコアーがスカート部の下端にまで
    達し、該スコアーの末端に接続する逆V字形切り込みが
    スカート部の下端に形成されていると共に、第2スコア
    ーが、スカート部に到達してから、第1スコアーから離
    れる方向に曲がって、スカート部の途中で終了している
    ことを特徴とする請求項1に記載の簡易開封式のアルミ
    ニウム合金製キャップ。
  3. 【請求項3】 第2スコアーの終了する位置よりも更に
    第1スコアーから離れた位置に、スカート部の下端から
    発してスカート部の適所まで上方に延びるように、スリ
    ットが設けられていることを特徴とする請求項2に記載
    の簡易開封式のアルミニウム合金製キャップ。
  4. 【請求項4】 キャップの頂壁内面の、少なくとも第1
    スコアーと第2スコアーの破断により容器口部から引き
    上げられる部分に対して、シ−ル材の接着力を低下させ
    るための接着力低下処理が施されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3に記載の簡易開封式のアルミニウム合
    金製キャップ。
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