JP3533518B2 - ドライバicモジュール - Google Patents

ドライバicモジュール

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JP3533518B2
JP3533518B2 JP2000049711A JP2000049711A JP3533518B2 JP 3533518 B2 JP3533518 B2 JP 3533518B2 JP 2000049711 A JP2000049711 A JP 2000049711A JP 2000049711 A JP2000049711 A JP 2000049711A JP 3533518 B2 JP3533518 B2 JP 3533518B2
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一弘 椎名
幸司 川本
田中  荘
浩司 山本
剛 磯辺
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、容量性負荷を高電圧で駆動しな
ければならないプラズマディスプレイ(PDP),ELデ
ィスプレイ,プリンタなどに用いる高耐圧ドライバIC
およびこの高耐圧ドライバICを複数個実装したドライ
バICモジュールに係り、特に、高耐圧ドライバICお
よびドライバICモジュールの過熱検出手段に関する。
【従来の技術】
【0002】従来の過熱検出回路としては、図6に示す
回路がある。この回路は、ダイオードの順方向降下電圧
VFの温度依存性を利用して、チップの温度を電圧に変
換し、コンパレータにおいて、検出設定温度に対応した
基準電圧と比較する。ダイオードの順方向降下電圧VF
は負の温度特性を持つので、異常時の発熱によりチップ
が高温となった場合、順方向降下電圧VFが降下して基
準電圧を下回ると、コンパレータが反転して異常を検出
する。
【0003】この従来回路に使用するダイオード,抵
抗,コンパレータなどは、特殊なプロセスを必要としな
いすなわち標準的なICプロセスにより製造でき、しか
も、ドライバICとモノリシック化できるので、製造コ
ストが安い。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】上記従来技術によれば、負荷のショートや
隣接ドライバICとの出力間のショートなどにより異常
電流が流れた時にドライバICが発熱し、ドライバIC
の温度が予め設定した基準温度を超えた場合、過熱とし
て検出でき、検出結果に応じてドライバ出力をオフにす
ると、ドライバICの過熱破壊を防止できる。
【0005】しかし、動作温度範囲を考慮し、通常使用
において過熱検出機能が誤動作しないように、充分なマ
ージンをとって、基準温度を高く設定するので、例えば
負荷のショートなどにより、異常電流が流れてICが発
熱した場合でも、周囲温度が低い場合は、チップ温度が
基準温度に達せず、異常を検出できないおそれがある。
【0006】また、駆動する容量性負荷が小さいシステ
ムでは、使用するドライバICの電流能力も負荷に合わ
せ小さく設計するので、負荷のショートなどの異常時の
電流が小さくなり、異常時の発熱が少なく、少数チャン
ネルに異常が発生した程度では、異常検出が困難な場合
がある。
【0007】このような問題の対策として、個別のチャ
ンネル毎に過電流検出回路やショート検出回路を設けれ
ば、上記従来回路による温度出検出方式では困難であっ
た負荷のショートなどの異常を検出できると一応考えら
れる。
【0008】しかし、PDP,ELディスプレイ、プリ
ンタドライバなどのドライバICは、1台のシステムに
数10個から100個程度必要とされ、低消費電力,低
コスト,高集積度,小さな実装面積,高信頼性などが要
求されるので、個別のチャンネル毎に過電流検出回路ま
たはショート検出回路を設けると、回路規模が著しく大
きくなり、チップ面積および製造コストが大幅に増し、
回路規模の増大に伴い消費電力も大きくなるため、現実
的ではない。
【0009】このように、過熱検出回路を用いる方式
は、ドライバIC1個に1回路を搭載すればよいので、
保護手段としては、小型,低消費電力,低コストを実現
でき、ドライバICの用途に適した保護手段であるもの
の、隣接ドライバICとの出力間のショートなどの異常
時に温度上昇が小さいドライバICにおいては、従来の
基準温度を用いた過熱検出方式では、周囲温度の影響を
受け、異常を迅速かつ正確に検出できない。一方、個別
のチャンネル毎に過電流検出回路やショート検出回路を
設ければ、上記従来回路による温度出検出方式では困難
であった負荷ショートなどの異常を検出できるが、回路
規模が著しく大きくなり、チップ面積および製造コスト
が大幅に増し、回路規模の増大に伴い消費電力も大きく
なる。
【0010】本発明の目的は、負荷のショートや隣接ド
ライバICとの出力間のショートなどの異常時に、周囲
温度の影響を受けず、異常を迅速かつ正確に検出できる
過熱検出手段を備えたドライバICモジュールを提供す
ることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】本発明は、上記目的を達成するために、ド
ライバICチップの温度と基準温度との差によりドライ
バICチップの過熱を検出する過熱検出回路を有する高
耐圧ドライバICを複数個実装したドライバICモジュ
ールにおいて、過熱検出回路の基準温度をドライバIC
モジュールの温度に応じて変更する過熱検出基準温度生
成回路を備えたドライバICモジュールを提案する。
【0012】より具体的には、ドライバICチップの温
度と基準温度との差によりドライバICチップの過熱を
検出する過熱検出回路を有する高耐圧ドライバICを複
数個実装したドライバICモジュールにおいて、複数の
高耐圧ドライバICチップの平均チップ温度をTjaと
し、許容設定温度をT1′としたときに、過熱検出回路
の基準温度T std ′をT std ′=Tja+T1′に設定す
過熱基準温度生成手段を備えたドライバICモジュー
ルを提案する。
【0013】本発明は、さらに、ドライバICチップの
温度と基準温度との差によりドライバICチップの過熱
を検出する過熱検出回路を有する高耐圧ドライバICを
複数個実装したドライバICモジュールにおいて、隣接
する高耐圧ドライバICチップの温度をTadとし、許
容設定温度をT1′としたときに、前記過熱検出回路の
基準温度T std ′を std ′=Tad+T1′ に設定する 過熱検出基準入力手段を備えたドライバIC
モジュールを提案する。
【0014】本発明は、過熱検出回路を有する高耐圧ド
ライバICを4個以上実装したドライバICモジュール
において、隣接しない高耐圧ドライバICチップの温度
をTfaとし、許容設定温度をT1′としたときに、前
記過熱検出回路の基準温度T std ′を std ′=Tfa+T1′ に設定する 過熱基準温度生成手段を備えたドライバIC
モジュールを提案する。
【0015】上記いずれのドライバICモジュールにお
いても、ドライバICモジュールに搭載されるドライバ
ICの過熱を検出した場合、当該ドライバICの出力を
ローとする制御回路、または、当該ドライバICの出力
を高インピーダンスとする制御回路、または、ドライバ
ICモジュールに搭載されるドライバICの少なくとも
1個の過熱を検出した場合、全ドライバICの出力をロ
ーまたは高インピーダンスとする制御回路を備えること
ができる。
【0016】本発明においては、ドライバICチップの
温度と基準温度との差によりドライバICチップの過熱
を検出する過熱検出回路を有する高耐圧ドライバICを
複数個実装したドライバICモジュールに、過熱検出回
路の基準温度をドライバICモジュールの温度に応じて
変更する過熱検出基準温度生成回路を備えたので、過熱
検出の基準レベルが周囲温度とともに変化するため、周
囲温度の影響を受けずに、負荷のショートや隣接ドライ
バICとの出力間のショートなどの異常時の発熱を迅速
かつ正確に検出できる。
【0017】複数の高耐圧ドライバICチップの平均チ
ップ温度をTjaとし、許容設定温度をT1′としたと
きに、過熱検出回路の基準温度T std ′をT std ′=Tj
a+T1′に設定する過熱基準温度生成手段を備えた場
合は、通常駆動による損失の影響も受けないため、モジ
ュールの特定位置の温度を用いた場合よりも更に小さな
異常を検出でき、異常発熱をより高精度に検出可能とな
る。
【0018】隣接する高耐圧ドライバICチップの温度
をTadとし、許容設定温度をT1′としたときに、前
記過熱検出回路の基準温度T std ′を std ′=Tad+T1′ に設定する 過熱検出基準入力手段を備えると、隣接チッ
プの温度と比較するため、モジュール温度の影響が同程
度であるから、異常温度を高精度に検出できる。
【0019】過熱検出回路を有する高耐圧ドライバIC
を4個以上実装したドライバICモジュールにおいて、
隣接しない高耐圧ドライバICチップの温度をTfaと
し、許容設定温度をT1′としたときに、前記過熱検出
回路の基準温度T std ′を std ′=Tfa+T1′ に設定する 過熱検出基準入力手段を備えたことから、温
度を比較している隣接IC間で共通の不良原因により異
常に温度が上昇して、隣接IC間で温度上昇が同程度と
なる場合でも、異常を迅速かつ正確に検出できる。
【0020】複数個の高耐圧ドライバICと、それぞれ
のドライバICチップの温度を検出する温度検出手段
と、正常動作時のドライバICチップの温度を記録する
手段と、記録されたドライバICのチップ温度と所定時
間毎のドライバICチップの温度とを比較しドライバI
Cチップの過熱を検出する手段とを有する場合は、具体
的には、マイコンを使った演算となり、温度測定結果に
対して測定系の誤差を加味した計算を実行でき、異常検
出の精度が上がる。
【発明の実施の形態】
【0021】次に、図1ないし図6を参照して、本発明
によるドライバICモジュールの実施形態を説明する。
【実施形態1】
【0022】図1は、複数の高耐圧ドライバIC1を有
するドライバICモジュール2の実施形態1の構成を示
すブロック図である。ドライバICモジュール2に搭載
するドライバICの個数に特に制限は無く、1個の高耐
圧ドライバICでも、本実施形態1を適用できる。
【0023】各々のドライバIC1は、過熱検出回路4
と高耐圧出力バッファ3とを含んでいる。過熱検出回路
4は、チップ温度検出回路6とコンパレータとからな
る。ドライバIC1は、また、過熱検出基準入力端子5
を備え、この端子に入力され基準入力温度に相当する電
圧とチップ温度に相当する電圧とを過熱検出回路4のコ
ンパレータで比較する。チップ温度検出回路6は、例え
ば図6に示した従来回路と同様のダイオード11と定電
流源12とからなりダイオードの順方向降下電圧VFの
温度依存性を利用した回路とすればよい。
【0024】過熱検出基準温度生成回路7は、モジュー
ル温度検出回路9と許容温度設定用定電圧回路8とから
なり、許容温度に対応する過熱検出の基準電圧を生成
し、過熱検出基準入力端子5に供給する。
【0025】図1では、モジュール温度検出回路9を1
個だけ搭載し、共通の過熱検出基準温度を各ドライバI
C1の過熱検出基準入力端子5に供給する方式を示して
いるが、モジュール温度検出回路9は1つのモジュール
に複数個搭載してもよい。この場合には、各ドライバI
C1の基準入力は全て共通とする必要は無く、複数個あ
るモジュール温度検出回路9のうちで最も近いものを含
む過熱検出基準温度生成回路7の出力に接続する方が検
出精度が上がる。
【0026】なお、過熱検出結果に基づく高電圧出力の
制御は、ドライバIC1の用途により異なるため、図1
には示していないが、例えば過熱を検出した場合に、高
圧出力を強制的にローとする制御回路や、高電圧出力を
強制的にハイインピーダンスとする制御回路を設けても
よい。
【0027】また、図1では、正常時はコンパレータが
ロー出力になっており、チップ温度に相当する電圧が基
準入力電圧以下となると、コンパレータが反転してハイ
を出力する構成となっているが、図1のコンパレータの
入力を入れ替えて、異常時にローを出力させる構成とす
ることもできる。
【0028】このように構成されたドライバICモジュ
ール2の異常温度検出の精度を説明する。ドライバIC
1の過熱検出の基準レベルとして、ドライバICモジュ
ール2のモジュール温度に所定の許容温度を加えた基準
温度を用いる。
【0029】モジュール温度Tmoは、周囲温度Taおよ
びドライバIC損失Pwの関数であり、近似的には、 Tmo=Ta+K×Pw×N+α で表される。ここで、Kは熱抵抗、Nは搭載されるドラ
イバIC1の個数、αはドライバIC1以外の部品によ
る発熱成分とする。
【0030】過熱検出の基準温度レベルTtsdは、許容
温度をT1として、 Ttsd=Tmo+T1 で表される。
【0031】負荷のショートなどにより異常が生じたド
ライバIC1の損失をPwfとすると、この異常チップの
接合温度Tjは、熱抵抗をRθとして、 Tj=Tmo+Pwf×Rθ で近似される。
【0032】過熱検出用コンパレータのプラス入力に
は、過熱検出の基準温度レベルTtsdが入力され、マイ
ナス入力には、異常チップの接合温度Tjが入力される
ので、正常時のコンパレータ出力をロー、異常時をハイ
とすれば、異常を検出するには、 Tj−Ttsd−Cos>0 となる。ただし、Cosはコンパレータのオフセットとす
る。
【0033】上式を許容温度T1について解けば、モジ
ュール温度Tmoは、相殺され、 T1<Pwf×Rθ−Cos となる。
【0034】この式から、許容温度T1の設定に当って
は、モジュール温度Tmoを考慮する必要が無く、通常駆
動における温度上昇分に素子バラツキを加味した値を設
定すればよく、高精度の検出が可能である。なお、許容
温度T1は、図1の許容温度設定用定電圧回路8で設定
すればよい。
【0035】本実施形態1によれば、モジュール温度検
出回路9と許容温度設定用定電圧回路8とからなる過熱
検出基準温度生成回路7を備えたので、過熱検出の基準
レベルが周囲温度とともに変化するため、周囲温度の影
響を受けずに、負荷のショートや隣接ドライバICとの
出力間のショートなどの異常時の発熱を迅速かつ正確に
検出できる。
【実施形態2】
【0036】図2は、複数の高耐圧ドライバIC1を有
するドライバICモジュール2の実施形態2の構成を示
すブロック図である。
【0037】本実施形態2のドライバICは、過熱検出
回路4と高耐圧出力バッファ3および過熱検出基準入力
端子5とを含んでいる。過熱検出結果に基づく高耐圧出
力バッファ3の制御は、実施形態1に示した方式と同様
である。
【0038】過熱検出回路4は、コンパレータ10と温
度検出用ダイオード11および定電流回路12と抵抗1
5とからなる。
【0039】コンパレータの+入力は、過熱検出基準入
力端子5が接続され、−入力には低電流回路12の一端
が接続される。
【0040】過熱検出基準入力端子5には、各過熱検出
回路4内の入力端子5およびグラウンドの間に接続され
たダイオード11の並列回路と外部電源に接続された抵
抗15とにより電源電圧Vccを分圧した電圧が印加され
る。したがって、基準温度として、ドライブICモジュ
ール2に搭載される複数のICチップ1の平均温度Tj
aを取り込むことができる。
【0041】この場合、過熱検出の基準温度レベルTts
d′および異常チップの接合温度Tj′は、 Ttsd′=Tja+T1′ Tj′≒Tja+(Pwf−Pw)/Rθ で表される。ここで、T1′は許容設定温度、Pwfは異
常チップの損失、Pwは正常チップの損失とする。
【0042】異常の検出条件は、 Tj′−Ttsd′−Cos>0 を解くと、 T1′<(Pwf−Pw)×Rθ−Cos となる。この式の(Pwf−Pw)は、負荷のショートなど
の異常時の損失である。
【0043】T1′の設定においては、通常駆動による
損失の影響も受けないため、実施形態1のようにモジュ
ールの特定位置の温度を用いた場合よりも更に小さな異
常を検出でき、異常発熱をより高精度に検出可能とな
る。
【0044】図2に示す回路は、各過熱検出回路4内の
入力端子5およびグラウンドの間に接続したダイオード
11を実装するスペースおよびコストは、特に問題にな
らない。
【0045】本実施形態2によれば、基準温度として、
ドライブICモジュール2に搭載される複数のICチッ
プ1の平均温度Tjaを取り込むことができ、通常駆動
による損失の影響も受けないため、異常発熱をより高精
度に検出可能となる。
【実施形態3】
【0046】図3は、複数の高耐圧ドライバIC1を有
するドライバICモジュール2の実施形態3の構成を示
すブロック図である。
【0047】本実施形態3は、複数個の高耐圧ドライバ
IC1を有するドライバICモジュール2において、ド
ライバIC1の過熱検出の基準レベルとして、隣接する
ICのチップ温度を用いる。
【0048】隣接する高耐圧ドライバICチップの温度
をTadとし、許容設定温度をT1′としたときに、前
記過熱検出回路の基準温度T std ′を std ′=Tad+T1′ に設定する過熱検出基準入力手段を備える。
【0049】この構成では、例えば1つのICチップA
が負荷のショートなどの異常により発熱した場合は、隣
接するICチップBのチップ温度に比べて、ICチップ
Aの温度が上昇するため、過熱検出回路4による異常検
出が可能である。
【0050】各々のドライバICチップは、過熱検出基
準入力端子5およびIC温度検出出力端子16を持つ。
なお、図3に示した回路では、温度検出用ダイオード1
1の一端とIC温度検出出力端子16とを直接接続して
示したが、対ノイズ性を考慮して、バッファアンプを介
して接続してもよい。抵抗15と定電流回路12とによ
り、許容温度を設定する。
【0051】ここで、図3に示す通り、隣接するドライ
バICチップA,Bを接続した場合について検討する。
前提条件として、ドライバICチップA,Bとも同一仕
様のドライバICであるとする。
【0052】この場合は、チップAの過熱検出コンパレ
ータ10の+入力=チップBの接合温度に相当する電
圧、チップAの過熱検出コンパレータ10の−入力=チ
ップAの接合温度+許容誤差温度に相当する電圧、チッ
プBの過熱検出コンパレータ10の+入力=チップAの
接合温度に相当する電圧、チップBの過熱検出コンパレ
ータ10の−入力=チップBの接合温度+許容誤差温度
に相当する電圧となる。
【0053】例えば、チップAが負荷のショートにより
接合温度が上昇した場合で、チップBの接合温度に許容
誤差温度を加えた温度よりもチップAの接合温度が上昇
すると、チップAの過熱検出コンパレータ10が反転し
て、チップAの過熱を検出できる。
【0054】チップA,チップBとも周囲温度に依存し
て接合温度が同様に変化するので、このように比較する
と、周囲温度に依存しない温度検出が可能である。
【0055】さらに、隣接チップの温度と比較するた
め、モジュール温度の影響が同程度であるから、異常温
度を高精度に検出できる。
【実施形態4】
【0056】図4は、複数の高耐圧ドライバIC1を有
するドライバICモジュール2の実施形態4の構成を示
すブロック図である。
【0057】前記実施形態3では、温度を比較している
隣接IC間で共通の不良原因により異常に温度が上昇し
た場合、温度上昇が同程度となる可能性があり、検出が
困難になることも予想される。このような不良原因とし
ては、例えばモジュールの配線不良による隣接ドライバ
ICとの出力間のショートが考えられる。
【0058】この種の不良モードにおいても異常を迅速
かつ正確に検出するには、図4に示すように、隣接しな
いICの温度と比較すればよい。
【0059】隣接しない高耐圧ドライバICチップの温
度をTfaとし、許容設定温度をT1′としたときに、
前記過熱検出回路の基準温度T std ′をT std ′=Tfa
+T1′に設定する過熱基準温度生成手段を備える。
【0060】比較対象が異なるだけで、比較動作そのも
のは、図3の実施形態3と同様なので、詳細な説明は省
略する。
【0061】本実施形態4によれば、温度を比較してい
る隣接IC間で共通の不良原因により異常に温度が上昇
して、隣接IC間で温度上昇が同程度となる場合でも、
異常を迅速かつ正確に検出できる。
【発明の効果】
【0062】本発明によれば、前記過熱検出回路の基準
温度を前記ドライバICモジュールの温度に応じて変更
することにより、幅広い動作温度範囲で異常発熱を迅速
かつ正確かつ高感度に検出できる。
【0063】より具体的には、複数の高耐圧ドライバI
Cチップの平均チップ温度をTjaとし、許容設定温度
をT1′としたときに、過熱検出回路の基準温度T st
d ′をT std ′=Tja+T1′に設定する過熱基準温度
生成手段を備えた場合は、モジュールの特定位置の温度
を用いた場合よりも更に小さな異常を検出でき、異常発
熱をより高精度に検出可能となる。
【0064】さらに、隣接する高耐圧ドライバICチッ
プの温度をTadとし、許容設定温度をT1′としたと
きに、前記過熱検出回路の基準温度T std ′をT std ′=
Tad+T1′に設定する過熱検出基準入力手段を備え
ると、隣接チップの温度と比較するため、異常温度を高
精度に検出できる。
【0065】過熱検出回路を有する高耐圧ドライバIC
を4個以上実装したドライバICモジュールにおいて、
隣接しない高耐圧ドライバICチップの温度をTfaと
し、許容設定温度をT1′としたときに、前記過熱検出
回路の基準温度T std ′をT std ′=Tfa+T1′に設
定する過熱基準温度生成手段を備えたので、隣接IC間
で温度上昇が同程度になる場合でも、異常を迅速かつ正
確に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明によるドライバICモジュールの実施形
態1の構成を示す回路図である。
【0067】
【図2】本発明によるドライバICモジュールの実施形
態2の構成を示す回路図である。
【0068】
【図3】本発明によるドライバICモジュールの実施形
態3の構成を示す回路図である。
【0069】
【図4】本発明によるドライバICモジュールの実施形
態4の構成を示す回路図である。
【0070】
【図5】従来の過熱検出回路の構成の一例を示す回路図
である。
【0071】
【符号の説明】
【0072】 1 高耐圧ドライバIC 2 ドライバICモジュール 3 高耐圧出力バッファ 4 過熱検出回路 5 過熱検出基準入力端子 6 チップ温度検出回路 7 過熱検出基準温度生成回路 8 許容温度設定用定電圧回路 9 モジュール温度検出回路 10 コンパレータ 11 ダイオード 12 定電流源 13 基準電源 14 過熱検出出力 15 抵抗 16 IC温度検出出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G09G 3/30 (72)発明者 山本 浩司 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立事業所内 (72)発明者 磯辺 剛 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立事業所内 (56)参考文献 特開 平1−218350(JP,A) 特開 平11−17110(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/822 H01L 27/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高耐圧ドライバICチップの温度と基準
    温度との差により前記高耐圧ドライバICチップの過熱
    を検出する過熱検出回路を有する高耐圧ドライバICチ
    ップを複数個実装したドライバICモジュールにおい
    て、前記複数の高耐圧ドライバICチップの平均チップ温度
    をTjaとし、許容設定温度をT1′としたときに、前
    記過熱検出回路の基準温度T std ′を std ′=Tja+T1′ に設定する 過熱基準温度生成手段を備えたことを特徴と
    するドライバICモジュール。
  2. 【請求項2】 高耐圧ドライバICチップの温度と基準
    温度との差により前記高耐圧ドライバICチップの過熱
    を検出する過熱検出回路を有する高耐圧ドライバICチ
    ップを複数個実装したドライバICモジュールにおい
    て、隣接する高耐圧ドライバICチップの温度をTadと
    し、許容設定温度をT1′としたときに、前記過熱検出
    回路の基準温度T std ′を std ′=Tad+T1′ に設定する 過熱検出基準入力手段を備えたことを特徴と
    するドライバICモジュール。
  3. 【請求項3】 過熱検出回路を有する高耐圧ドライバI
    Cチップを4個以上実装したドライバICモジュールに
    おいて、隣接しない高耐圧ドライバICチップの温度をTfaと
    し、許容設定温度をT1′としたときに、前記過熱検出
    回路の基準温度T std ′を std ′=Tfa+T1′ に設定する 過熱基準温度生成手段を備えたことを特徴と
    するドライバICモジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    のドライバICモジュールにおいて、 前記ドライバICモジュールに搭載される高耐圧ドライ
    バICチップの過熱を検出した場合、当該高耐圧ドライ
    バICチップの出力をローとする制御回路を備えたこと
    を特徴とするドライバICモジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    のドライバICモジュールにおいて、 前記ドライバICモジュールに搭載される高耐圧ドライ
    バICチップの過熱を検出した場合、当該高耐圧ドライ
    バICチップの出力を高インピーダンスとする制御回路
    を備えたことを特徴とするドライバICモジュール。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    のドライバICモジュールにおいて、 前記ドライバICモジュールに搭載される高耐圧ドライ
    バICチップの少なくとも1個の過熱を検出した場合、
    全高耐圧ドライバICチップの出力をローまたは高イン
    ピーダンスとする制御回路を備えたことを特徴とするド
    ライバICモジュール。
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