JP3533251B2 - 枚葉印刷機における枚葉紙のファンアウト方法及びその装置 - Google Patents

枚葉印刷機における枚葉紙のファンアウト方法及びその装置

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JP3533251B2
JP3533251B2 JP00584095A JP584095A JP3533251B2 JP 3533251 B2 JP3533251 B2 JP 3533251B2 JP 00584095 A JP00584095 A JP 00584095A JP 584095 A JP584095 A JP 584095A JP 3533251 B2 JP3533251 B2 JP 3533251B2
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gripper device
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泰隆 小島
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アキヤマインターナショナル株式会社
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、枚葉紙のくわえ尻を張
るためのものであり、特に両面印刷の際枚葉紙のくわえ
尻の縮小を防止するために使用する枚葉印刷機における
枚葉紙のファンアウト方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、給紙部から供給された枚葉紙は、
フィーダボード、スウィング装置を経て渡胴のグリッパ
ー装置にくわえられ、印刷部に送られて印刷される。枚
葉紙は印刷部で湿し水をされ印刷されるのであるが、多
色刷や両面刷の場合には一度印刷したあと再び枚葉紙の
ほぼ同じ位置(両面刷の場合は裏面になる)に印刷を施
すことになる。
【0003】この際、枚葉紙は、湿し水、インキング後
に伸縮が起きているから、グリッパー装置にてくわえら
れていない枚葉紙のくわえ尻の伸縮を防止するため、エ
アーを吹き付けたり、延しローラを設けたり、あるいは
印刷する前に予め湿し水をして先に伸縮を起こさせて、
2回目以後の印刷時のずれや折り重なりなどの印刷支障
がないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
枚葉紙のくわえ尻の伸縮を防止する方法では、枚葉紙
にエアーを吹き付ける方法では、スペースを取ること、
逆にくわえ尻にばたつきが生じてしまうなどの不都合が
発生し、延しローラを設ける方法では、しばしば皺が
付いてしまう不都合が生じ、予め湿し水をする方法
も、スペースを多く取ること、特に多色両面刷などの場
合には、最初は良いもののあとの方の印刷時になると状
態が変化してやはり不都合が生じてしまう。
【0005】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたもので、特別にスペースを取ることなく、印刷工程
の経過後ごとに枚葉紙のくわえ尻の張り直しをすること
ができる枚葉印刷機における枚葉紙のファンアウト方法
及びその装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の枚葉印刷機におけるファンアウト方法は、
印刷行為に入る前に本体の両側の軸受に爪軸が軸支
され、当該爪軸に爪が設けられたグリッパー装置に枚葉
紙をくわえさせたあと、前記グリッパー装置の爪軸の長
手方向中間に設けられた当て部材を、前記胴の回転軸上
に回転不可に設けたカムの形状に沿って押圧する伝達装
置により、前記爪軸を枚葉紙の供給側を上流とし排出側
を下流としたときに、上流側へV字状にわずかに変形さ
せ、その変形状態を前記グリッパー装置が枚葉紙を離す
まで継続して、枚葉紙のくわえ尻を外方に拡げるもので
あり、また、本発明の枚葉印刷機におけるファンアウト
装置は、印刷行為に入る前に位置しグリッパー装置を有
する胴の回転軸上に回転不可に設けたカムと、前記グリ
ッパー装置の長手方向中間に設けその中間部を枚葉紙の
走行方向上流側に押圧する当て部材と、該当て部材と前
記カムとの間に位置してカム形状に沿って前記当て部材
を枚葉紙の供給側を上流とし排出側を下流としたとき
に、上流側へ押圧する伝達装置と、からなり、また、前
記グリッパー装置の爪軸の長手方向中間部に環状溝を設
けてあると良い。
【0007】
【作用】上記構成になる枚葉印刷機における枚葉紙のフ
ァンアウト方法によれば、胴のグリッパー装置に枚葉紙
をくわえさせたあと、グリッパー装置をこれの中間から
枚葉紙の走行方向上流側にV字状にわずかに変形させて
枚葉紙を外方に拡げるから、グリッパー装置が枚葉紙を
離すまで外方に拡げることになる。
【0008】また、給紙部から供給された枚葉紙は、印
刷行為に入る前に位置した胴のグリッパー装置にくわえ
られ、そのあとに胴の回転軸上に回転不可に設けたカム
により伝達装置を介して、グリッパー装置の長手方向中
間を当て部材により、枚葉紙の走行方向上流側に押圧
し、グリッパー装置をV字状にわずかに変形させて枚葉
紙を離すまで外方に拡げ続ける。
【0009】また、グリッパー装置の爪軸の長手方向中
間に当て部材を枚葉紙の走行方向上流側に押圧すると、
爪軸の環状溝に応力が集中してグリッパー装置を全体と
してV字状に曲げ易い。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図1は本発明を適用する両面2色刷の枚葉印
刷機の概略側面図にして、フィーダ本体1にパイルされ
た枚葉紙Pは、フィーダボード2・スウィング装置3・
渡胴4を介して印刷部に給紙されて、その枚葉紙Pの表
裏両面に各2色宛印刷されるものである。
【0011】この印刷部は、第1色目及び第2色目表裏
面印刷ユニットA及びBを用い、圧胴5a、6a、5
b、6b及び中間胴7、8を水平方向に接続して構成し
たものである。そして、圧胴5a及び5bに対してはそ
の上部に第1色目及び第2色目の表面印刷ユニット9a
及び9bが位置し、圧胴6a及び6bに対してはその下
部に第1色目及び第2色目の裏面印刷ユニット10a、10
bが位置し、これら印刷ユニット9a、9b、10a、10
bは、それぞれの圧胴5a、5b、6a、6bにブラン
ケット胴、版胴、インキング機構、給水機構を連結して
なっている。
【0012】11は最後尾の圧胴6bに連設したデリバリ
胴、12はスプロケット、13はそのスプロケット12により
駆動されるグリッパー付デリバリチェーンで、印刷終了
後の枚葉紙Pは、最後尾の圧胴6bからデリバリ胴11を
介してグリッパ付デリバリチェーン13により排紙台14上
に排紙される。
【0013】本発明の枚葉印刷機における枚葉紙のファ
ンアウト装置(以下単にファンアウト装置という)20
は、上記両面2色刷の枚葉印刷機の場合でいえば、印刷
行為に入る前に位置しグリッパー装置21を有する胴、す
なわち、この実施例では渡胴4及びその他必要とする胴
に設けられる。これらの渡胴4及びその他必要とする胴
に設けられるファンアウト装置20は、同様の構成なの
で、ここでは渡胴4に設けた場合について説明し、その
他必要とする胴の場合についてはその説明を省略する。
【0014】ファンアウト装置20は、図2−4に示すよ
うに、渡胴4の回転軸22上に回転不可に設けたカム23
と、グリッパー装置21の長手方向中間に設けその中間部
を枚葉紙Pの走行方向上流側に押圧する当て部材24と、
この当て部材24とカム23との間に位置してカム形状に沿
って当て部材24を枚葉紙Pの走行方向上流側に押圧する
伝達装置25と、を主要構成要素としてなる。
【0015】前記カム23は、本体フレーム30にピン31に
より取り付けたカム取付板32に固定することで、渡胴4
の回転軸22上に回転不可に設けられている。前記グリッ
パー装置21は、爪33と爪台34とで枚葉紙Pの前端をくわ
えるもので、これらは渾然一体となって、渡胴本体35の
凹部36内に装備される。すなわち、グリッパー装置21
は、爪33が爪軸37に取り付けられ、この爪軸37は渡胴本
体35の両側の軸受38に軸支され、一方、爪台34は取付台
39に固定されてなる。そして、このグリッパー装置21の
長手方向中間には揺動ピン40が設けられ、この揺動ピン
40を押圧する当て部材24が前記伝達装置25に設けられて
いる。なお、爪軸37の長手方向中間に環状溝37aが設け
られており、この環状溝37aに応力が集中してグリッパ
ー装置21を全体としてV字状に曲げ易くなっている。ま
た、上記揺動ピン40は押圧長さの調整をするために設け
られたものである。
【0016】前記伝達装置25は、そのファンアウト軸41
が軸受42、43及び中間軸受44により軸支され、このファ
ンアウト軸41の前述の揺動ピン40に向い合う位置に軸ホ
ルダー45をボルト46により取り付け、更に、この軸ホル
ダー45に当て部材24をねじ込んでいる。更に、軸受42側
のファンアウト軸41の端部にレバー47の中間を固定して
おり、このレバー47の一端には上記カム23に当接するカ
ムフォロア48を他端には弾発バネ49を設けている。従っ
て、渡胴4が回転して本体フレーム30に固定したカム23
上をカムフォロア48がころがり、カム23の形状によりレ
バー47を回動させるからファンアウト軸41も回動し、当
て部材24により揺動ピン40を押圧したり戻したりし、押
圧した際は当て部材24を介してグリッパー装置21の中間
を強く枚葉紙Pの走行方向上流側に押してわずかにV字
状、例えば、0.5 〜2mm程曲げることになる。
【0017】次に上記構成になるファンアウト装置20に
より枚葉紙のファンアウト方法について説明する。フィ
ーダ本体1にパイルされ、フィーダボート2、スウィン
グ装置3を介して給紙された枚葉紙Pは、第1色目表裏
印刷ユニットAに入る前の胴である渡胴4のグリッパー
装置21の爪33及び爪台34によりその前端をくわえられ
る。そのあと直ぐにカム23により、カムフォロア48を図
3中矢線C方向に押し上げるから、ファンアウト軸41を
図3及び図4中D方向に回転させる。このため、当て部
材24は図4中E方向に揺動ピン40を押圧するから、グリ
ッパー装置21の長手方向中間を枚葉紙Pの走行方向上流
側、すなわち、図2−4中F方向にV字状に変形させ、
従って、グリッパー装置21にくわえられている枚葉紙P
のくわえ尻に、外方に拡がるような力が働いて末広がり
の状態のまま第1色目表裏面印刷ユニットAの圧胴5
a、6aに受け渡され、第1色目の表裏面印刷が良好な
状態でなされる。そのあと、枚葉紙Pが中間胴7、更に
中間胴8に受け渡されるが、第2色目表裏面印刷ユニッ
トBに入る前の胴に渡胴4と同様なファンアウト装置20
が設けられていると、第1色目の表裏面印刷直後の枚葉
紙Pのくわえ尻は外方に拡がり、末広がりの状態のま
ま、第2色目表裏面印刷ユニットBの圧胴5b、6bに
受け渡され、第2色目の表裏面印刷が良好な状態でなさ
れる。そのあと、印刷終了後の枚葉紙Pは圧胴6bから
デリバリ胴11を介してグリッパー付デリバリチェーン13
により排紙台14上に排紙される。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の枚葉印刷
機における枚葉紙のファンアウト方法によれば、グリッ
パー装置に枚葉紙をくわえさせたあと、グリッパー装置
をこれの中間から枚葉紙の走行方向上流側にV字状にわ
ずかに変形させて枚葉紙を外方に拡げるから、グリッパ
ー装置が枚葉紙を離すまで外方に拡げることになる。従
って、特別にスペースを取ることなく、印刷工程の経過
前に必要に応じて枚葉紙のくわえ尻を張ることができ
て、2重うつりや折り重なり、しわの発生などの印刷障
害が発生することがない。
【0019】また、本発明の枚葉印刷機における枚葉紙
のファンアウト装置によれば、給紙部から供給された枚
葉紙は、印刷行為に入る前に位置した胴のグリッパー装
置にくわえられ、そのあとに胴の回転軸上に回転不可に
設けたカムにより伝達装置を介して、グリッパー装置の
長手方向中間を当て部材により、枚葉紙の走行方向上流
側に押圧し、グリッパー装置をV字状にわずかに変形さ
せて枚葉紙を離すまで外方に拡げ続けることができる。
従って、上記のファンアウト方法を効率良く実施するこ
とができる。
【0020】また、グリッパー装置の爪軸の長手方向中
間に当て部材を枚葉紙の走行方向上流側に押圧すると、
爪軸の環状溝に応力が集中してグリッパー装置を全体と
してV字状に曲げ易い。従って、上記効果を一層顕著に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する枚葉印刷機を示す側面図。
【図2】本発明の枚葉印刷機における枚葉紙のファンア
ウト装置を示す一部を断面した平面図。
【図3】本発明の枚葉印刷機における枚葉紙のファンア
ウト装置を示す側面図。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図。
【符号の説明】
4 渡胴(胴) 20 枚葉印刷機における枚葉紙のファンアウト装置 21 グリッパー装置 22 回転軸 23 カム 24 当て部材 25 伝達装置 37 爪軸 37a 環状溝 P 枚葉紙
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41F 21/00 - 21/14 B65H 5/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷行為に入る前に本体の両側の軸
    受に爪軸が軸支され、当該爪軸に爪が設けられたグリッ
    パー装置に枚葉紙をくわえさせたあと、前記グリッパー
    装置の爪軸の長手方向中間に設けられた当て部材を、前
    記胴の回転軸上に回転不可に設けたカムの形状に沿って
    押圧する伝達装置により、前記爪軸を枚葉紙の供給側を
    上流とし排出側を下流としたときに、上流側へV字状に
    わずかに変形させ、その変形状態を前記グリッパー装置
    が枚葉紙を離すまで継続して、枚葉紙のくわえ尻を外方
    に拡げることを特徴とする枚葉印刷機における枚葉紙の
    ファンアウト方法。
  2. 【請求項2】 印刷行為に入る前に位置しグリッパー装
    置を有する胴の回転軸上に回転不可に設けたカムと、 前記グリッパー装置の長手方向中間に設けその中間部を
    枚葉紙の走行方向上流側に押圧する当て部材と、 該当て部材と前記カムとの間に位置してカム形状に沿っ
    て前記当て部材を枚葉紙の供給側を上流とし排出側を下
    流としたときに、上流側へ押圧する伝達装置と、 からなることを特徴とする枚葉印刷機における枚葉紙の
    ファンアウト装置。
  3. 【請求項3】 前記グリッパー装置の爪軸の長手方向中
    間部に環状溝を設けた請求項2記載の枚葉印刷機におけ
    る枚葉紙のファンアウト装置。
JP00584095A 1995-01-18 1995-01-18 枚葉印刷機における枚葉紙のファンアウト方法及びその装置 Expired - Lifetime JP3533251B2 (ja)

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