JP3531576B2 - 二酸化珪素被膜の形成方法 - Google Patents
二酸化珪素被膜の形成方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二酸化珪素被膜の形
成方法に係り、特に珪弗化水素酸を含む処理液に基板を
接触させて該基板表面に二酸化珪素被膜を形成させる方
法(以下「液相析出法」と称す場合がある。)におい
て、形成された二酸化珪素被膜にピンホールや粒状析出
物が生じることを防止するようにした方法に関する。
成方法に係り、特に珪弗化水素酸を含む処理液に基板を
接触させて該基板表面に二酸化珪素被膜を形成させる方
法(以下「液相析出法」と称す場合がある。)におい
て、形成された二酸化珪素被膜にピンホールや粒状析出
物が生じることを防止するようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス基板への二酸化珪素被膜の
形成方法としては、珪弗化水素酸の二酸化珪素過飽和水
溶液にガラス基板を浸漬させて基板表面に二酸化珪素被
膜を析出させる液相析出法が一般に採用されており、こ
の液相析出法としては、例えば以下の反応式に示すよう
に、珪弗化水素酸溶液に二酸化珪素を飽和させた後、ア
ルミニウムを溶解させることにより、液相から二酸化珪
素を析出させる所謂過飽和析出法(アルミニウム溶解
法)がある(特公平6−27347号公報)。 H2SiF6+2H2O→6HF+SiO2 Al3++6HF→H3AlF6+3H+
形成方法としては、珪弗化水素酸の二酸化珪素過飽和水
溶液にガラス基板を浸漬させて基板表面に二酸化珪素被
膜を析出させる液相析出法が一般に採用されており、こ
の液相析出法としては、例えば以下の反応式に示すよう
に、珪弗化水素酸溶液に二酸化珪素を飽和させた後、ア
ルミニウムを溶解させることにより、液相から二酸化珪
素を析出させる所謂過飽和析出法(アルミニウム溶解
法)がある(特公平6−27347号公報)。 H2SiF6+2H2O→6HF+SiO2 Al3++6HF→H3AlF6+3H+
【0003】このアルミニウム溶解法によれば、低温で
緻密な二酸化珪素被膜の成膜が可能であり、また、あら
ゆる形状の基板の表面に全面的に膜形成が可能である。
緻密な二酸化珪素被膜の成膜が可能であり、また、あら
ゆる形状の基板の表面に全面的に膜形成が可能である。
【0004】図2は、この二酸化珪素被膜の成膜方法を
示す模式的な斜視図である。この成膜方法は次の工程に
より行われる。 複数のガラス基板1を処理用カセット2にセットす
る。 処理用カセット2を処理液3の貯えられた処理槽4
まで搬送し、処理液3に浸漬する。 過飽和析出法による被膜の析出を行った後、カセッ
ト2を引き上げる。 カセット2を洗浄液が溜められた洗浄槽5まで搬送
し、洗浄液に浸漬する。 カセット2を洗浄液から引き上げ、次いでガラス基
板1をカセット2から抜き取り、さらに洗浄する。
示す模式的な斜視図である。この成膜方法は次の工程に
より行われる。 複数のガラス基板1を処理用カセット2にセットす
る。 処理用カセット2を処理液3の貯えられた処理槽4
まで搬送し、処理液3に浸漬する。 過飽和析出法による被膜の析出を行った後、カセッ
ト2を引き上げる。 カセット2を洗浄液が溜められた洗浄槽5まで搬送
し、洗浄液に浸漬する。 カセット2を洗浄液から引き上げ、次いでガラス基
板1をカセット2から抜き取り、さらに洗浄する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の二酸化珪素
被膜の形成方法にあっては、次のような改良課題が生じ
ることがあった。
被膜の形成方法にあっては、次のような改良課題が生じ
ることがあった。
【0006】(1) ガラス基板表面に析出した二酸化
珪素被膜が部分的に溶解して無くなる部分(以下ピンホ
ールと称す)欠点が生じる。
珪素被膜が部分的に溶解して無くなる部分(以下ピンホ
ールと称す)欠点が生じる。
【0007】(2) 析出した被膜の表面に部分的に粒
状析出物が形成されて異物欠点となる。
状析出物が形成されて異物欠点となる。
【0008】これらの被膜の欠点は上記酸化珪素膜付き
ガラス基材を液晶ディスプレイなどの表示デバイスやレ
ンズ等の精密基材として用いる場合に、画像表示に欠陥
をもたらすおそれがある。
ガラス基材を液晶ディスプレイなどの表示デバイスやレ
ンズ等の精密基材として用いる場合に、画像表示に欠陥
をもたらすおそれがある。
【0009】本発明は、このような課題を解決し、二酸
化珪素被膜にピンホールや粒状析出物などの欠点が生じ
ることが防止される二酸化珪素被膜の形成方法を提供す
ることを目的とする。
化珪素被膜にピンホールや粒状析出物などの欠点が生じ
ることが防止される二酸化珪素被膜の形成方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の二酸化珪素被膜
の形成方法は、珪弗化水素酸を含む処理液に基板を接触
させて該基板表面に二酸化珪素被膜を形成する方法であ
って、該処理液に基板を接触させる工程と、該基板を該
処理液から取り出し、洗浄槽へ移送する工程と、該洗浄
槽にて該基板を洗浄する工程とを有する二酸化珪素被膜
の形成方法において、該処理液の温度TLを、該移送工
程の雰囲気温度TAに対しTL≧(TA−5℃)とし、
且つ該移送工程の雰囲気の相対湿度を35%以上とする
ことを特徴とするものである。
の形成方法は、珪弗化水素酸を含む処理液に基板を接触
させて該基板表面に二酸化珪素被膜を形成する方法であ
って、該処理液に基板を接触させる工程と、該基板を該
処理液から取り出し、洗浄槽へ移送する工程と、該洗浄
槽にて該基板を洗浄する工程とを有する二酸化珪素被膜
の形成方法において、該処理液の温度TLを、該移送工
程の雰囲気温度TAに対しTL≧(TA−5℃)とし、
且つ該移送工程の雰囲気の相対湿度を35%以上とする
ことを特徴とするものである。
【0011】好ましくは、処理液の温度TLを該雰囲気
温度TAに対し(TA+15℃)≧TL≧(TA−5
℃)とする。また、好ましくは、雰囲気の相対湿度を6
5%以下とする。
温度TAに対し(TA+15℃)≧TL≧(TA−5
℃)とする。また、好ましくは、雰囲気の相対湿度を6
5%以下とする。
【0012】本発明者は、上記の欠点が生じる理由につ
いて種々検討を重ねたところ、次の知見を得た。
いて種々検討を重ねたところ、次の知見を得た。
【0013】即ち、前記図2に示した処理工程におい
て、処理槽4内の処理液3から引き上げられた基板表面
は処理液で濡れて覆われた状態である。この時、基板表
面を覆っている処理液は基板表面で雰囲気(大気)と接
し、大気の状態に応じて種々の変化を起こす。
て、処理槽4内の処理液3から引き上げられた基板表面
は処理液で濡れて覆われた状態である。この時、基板表
面を覆っている処理液は基板表面で雰囲気(大気)と接
し、大気の状態に応じて種々の変化を起こす。
【0014】たとえば
(1) 表面を覆っている処理液からは徐々に弗化珪素
成分や水分が大気中に蒸発して弗酸濃度が上昇し、水滴
状に基板表面に残った弗酸濃度の高い処理液が、析出し
た二酸化珪素被膜を溶解してピンホールを生じさせる。
成分や水分が大気中に蒸発して弗酸濃度が上昇し、水滴
状に基板表面に残った弗酸濃度の高い処理液が、析出し
た二酸化珪素被膜を溶解してピンホールを生じさせる。
【0015】(2) 二酸化珪素被膜の析出速度を速め
るためには処理液温度が高いほうが望ましいため、処理
液を室温よりも高い30〜40℃程度にすることが一般
的であり、その結果、処理槽上方の雰囲気温度は処理液
に比べて低いので、基板が処理液3から出ると雰囲気で
冷やされる。
るためには処理液温度が高いほうが望ましいため、処理
液を室温よりも高い30〜40℃程度にすることが一般
的であり、その結果、処理槽上方の雰囲気温度は処理液
に比べて低いので、基板が処理液3から出ると雰囲気で
冷やされる。
【0016】一方、雰囲気中には処理液が蒸発すること
によって生じる水蒸気が存在するが、この雰囲気中の水
蒸気が基板表面に結露する。そして、基板表面に付着残
留している処理液中の珪弗化水素酸とこの水とが反応し
て酸化珪素化合物が部分的に析出し、二酸化珪素被膜表
面に粒状析出物を生じさせる。
によって生じる水蒸気が存在するが、この雰囲気中の水
蒸気が基板表面に結露する。そして、基板表面に付着残
留している処理液中の珪弗化水素酸とこの水とが反応し
て酸化珪素化合物が部分的に析出し、二酸化珪素被膜表
面に粒状析出物を生じさせる。
【0017】なお、上記2種類の反応は、基板が洗浄槽
に持込まれて水洗され、表面に残留した処理液が除去さ
れると終了するため、反応が進む前に洗浄槽に持込めば
雰囲気の温湿度を制御する必要は無いことになるが、瞬
時に処理槽から洗浄槽に移すことは工業的には困難であ
り、通常は、処理後の基板が20〜80秒程度の間、雰
囲気にさらされており、上記(1),(2)の反応が進
行する。
に持込まれて水洗され、表面に残留した処理液が除去さ
れると終了するため、反応が進む前に洗浄槽に持込めば
雰囲気の温湿度を制御する必要は無いことになるが、瞬
時に処理槽から洗浄槽に移すことは工業的には困難であ
り、通常は、処理後の基板が20〜80秒程度の間、雰
囲気にさらされており、上記(1),(2)の反応が進
行する。
【0018】そこで、本発明においては、
(A) 移送工程の雰囲気の相対湿度を35%以上とす
ることにより、析出処理後に処理槽から引き上げられた
基板表面において、表面を覆う処理液から弗化珪素成分
や水分が蒸発することが抑制される。これにより、該処
理液の弗酸濃度の上昇が抑制され、残った処理液がガラ
ス基板表面に析出した二酸化珪素被膜を溶解することが
防止される。
ることにより、析出処理後に処理槽から引き上げられた
基板表面において、表面を覆う処理液から弗化珪素成分
や水分が蒸発することが抑制される。これにより、該処
理液の弗酸濃度の上昇が抑制され、残った処理液がガラ
ス基板表面に析出した二酸化珪素被膜を溶解することが
防止される。
【0019】なお、この相対湿度が高すぎる場合には、
大気中の水蒸気量が増して、処理後に処理槽から引き上
げられた基板表面を覆う処理液と反応して変化を生じる
可能性があるため、相対湿度は65%以下であることが
好ましい。
大気中の水蒸気量が増して、処理後に処理槽から引き上
げられた基板表面を覆う処理液と反応して変化を生じる
可能性があるため、相対湿度は65%以下であることが
好ましい。
【0020】(B) また、雰囲気温度TAが高くなり
処理液温度TLとの関係がTL<(TA−5℃)になる
と、処理後に処理槽から引き上げられた基板表面を覆う
処理液から弗化珪素が蒸発し易くなり、基板表面に残っ
た処理液の濃度が変化して形成された二酸化珪素被膜を
溶解する可能性がある。このため、TLとTAの関係を
TL≧(TA−5℃)とする。
処理液温度TLとの関係がTL<(TA−5℃)になる
と、処理後に処理槽から引き上げられた基板表面を覆う
処理液から弗化珪素が蒸発し易くなり、基板表面に残っ
た処理液の濃度が変化して形成された二酸化珪素被膜を
溶解する可能性がある。このため、TLとTAの関係を
TL≧(TA−5℃)とする。
【0021】なお、析出処理後に処理槽から引き上げら
れた基板表面において、表面を覆う処理液が大気中の水
蒸気と反応して酸化珪素化合物を形成して被膜表面に付
着するのを防ぐために、処理液温度TLと雰囲気温度T
Aとの関係を(TA+15℃)≧TLとするのが好まし
い。
れた基板表面において、表面を覆う処理液が大気中の水
蒸気と反応して酸化珪素化合物を形成して被膜表面に付
着するのを防ぐために、処理液温度TLと雰囲気温度T
Aとの関係を(TA+15℃)≧TLとするのが好まし
い。
【0022】以上のTL、TA及び相対湿度の好ましい
範囲を図1に示す。
範囲を図1に示す。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の二酸化珪素被膜の
形成方法の実施の形態を詳細に説明する。
形成方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】本発明の二酸化珪素被膜の形成方法におい
て、二酸化珪素被膜を成膜する方法自体は、上記TL、
TA及び相対湿度の点を除き、従来のアルミニウム溶解
法等の液相析出法と同様に実施することができ、例えば
二酸化珪素を飽和状態とした珪弗化水素酸溶液にアルミ
ニウムの粉末又は板材等を添加して二酸化珪素の過飽和
溶液とし、この溶液に基板を浸漬する方法を採用するこ
とができる。なお、アルミニウムの代りに鉄やマグネシ
ウムを用いても良い。
て、二酸化珪素被膜を成膜する方法自体は、上記TL、
TA及び相対湿度の点を除き、従来のアルミニウム溶解
法等の液相析出法と同様に実施することができ、例えば
二酸化珪素を飽和状態とした珪弗化水素酸溶液にアルミ
ニウムの粉末又は板材等を添加して二酸化珪素の過飽和
溶液とし、この溶液に基板を浸漬する方法を採用するこ
とができる。なお、アルミニウムの代りに鉄やマグネシ
ウムを用いても良い。
【0025】ここで珪弗化水素酸溶液の珪弗化水素酸濃
度はアルミニウム添加前において、1.0〜4.0mo
l/L程度であることが好ましい。また、この珪弗化水
素酸溶液に添加するアルミニウム量は、添加前の珪弗化
水素酸溶液中の珪弗化水素酸に対して0.01〜1mo
l倍であることが好ましい。また、この溶液の温度は3
0〜60℃であることが好ましい。
度はアルミニウム添加前において、1.0〜4.0mo
l/L程度であることが好ましい。また、この珪弗化水
素酸溶液に添加するアルミニウム量は、添加前の珪弗化
水素酸溶液中の珪弗化水素酸に対して0.01〜1mo
l倍であることが好ましい。また、この溶液の温度は3
0〜60℃であることが好ましい。
【0026】なお、カラー液晶用の二酸化珪素被膜被覆
ガラス基板を製造する場合、形成する二酸化珪素被膜の
厚さは30〜100nm程度とするのが好ましい。
ガラス基板を製造する場合、形成する二酸化珪素被膜の
厚さは30〜100nm程度とするのが好ましい。
【0027】本発明では、このような処理液中に基板を
図2の如くカセット2に保持し、これを処理槽4中の処
理液3に浸漬して二酸化珪素被膜を成膜させた後、引き
上げ、洗浄槽で基板を水洗し、必要に応じて乾燥させる
のが好ましい。
図2の如くカセット2に保持し、これを処理槽4中の処
理液3に浸漬して二酸化珪素被膜を成膜させた後、引き
上げ、洗浄槽で基板を水洗し、必要に応じて乾燥させる
のが好ましい。
【0028】この洗浄には、通常、上水又は純水を用い
る。なお、基板をカルシウム塩を含んだ水溶液に浸漬し
た後、純水で洗浄してもよい。
る。なお、基板をカルシウム塩を含んだ水溶液に浸漬し
た後、純水で洗浄してもよい。
【0029】この基板1を処理槽4から引き上げて洗浄
槽5に移送するまでの雰囲気の温度及び相対湿度を、前
記の通り、TL≧(TA−5℃)且つ相対湿度35%以
上とし、好ましくは図1に示す範囲即ち(TA+15
℃)≧TL≧(TA−5℃)且つ相対湿度35〜65%
とする。なお、この温度範囲は(TL−TA)が−5℃
〜+15℃にあることと同義である。
槽5に移送するまでの雰囲気の温度及び相対湿度を、前
記の通り、TL≧(TA−5℃)且つ相対湿度35%以
上とし、好ましくは図1に示す範囲即ち(TA+15
℃)≧TL≧(TA−5℃)且つ相対湿度35〜65%
とする。なお、この温度範囲は(TL−TA)が−5℃
〜+15℃にあることと同義である。
【0030】このような本発明の方法は、カラー液晶用
基板としての研磨処理されたソーダライムガラス基板の
表面に二酸化珪素被膜を形成する場合に特に有効である
が、何らこの場合に限定されず、各種基板上への二酸化
珪素被膜の形成に適用可能である。
基板としての研磨処理されたソーダライムガラス基板の
表面に二酸化珪素被膜を形成する場合に特に有効である
が、何らこの場合に限定されず、各種基板上への二酸化
珪素被膜の形成に適用可能である。
【0031】
【実施例】以下に実施例、比較例及び参考例を挙げて本
発明をより具体的に説明する。
発明をより具体的に説明する。
【0032】実施例1
2mol/Lの濃度の珪弗化水素酸溶液に二酸化珪素
(工業用シリカゲル)を溶解させ、酸化珪素の飽和状態
とした。この溶液27Lの中に長さ300mm、幅10
0mm、厚さ3mmのアルミニウム板4枚を添加した。
アルミニウム板の添加の際には水素の発生が起こるた
め、換気には十分注意をはらいながら反応を行わせた。
溶液はアルミニウム板の添加によって二酸化珪素の過飽
和状態の珪弗化水素酸溶液となった。この溶液を35℃
に保持し、この液中に、予め研磨処理を施した後、十分
に洗浄乾燥した200mm角、厚さ1.1mmのソーダ
ライムガラス20枚を図2の如くカセットに保持して浸
漬した。この状態で16時間保った後、浸漬したガラス
板を引き上げ、洗浄槽5に移送し、洗浄槽5中の上水に
1分間浸漬した後、引き上げ、次いで水洗し、乾燥し
た。これにより厚さ40nmの二酸化珪素被膜が形成さ
れたガラス基板を得た。
(工業用シリカゲル)を溶解させ、酸化珪素の飽和状態
とした。この溶液27Lの中に長さ300mm、幅10
0mm、厚さ3mmのアルミニウム板4枚を添加した。
アルミニウム板の添加の際には水素の発生が起こるた
め、換気には十分注意をはらいながら反応を行わせた。
溶液はアルミニウム板の添加によって二酸化珪素の過飽
和状態の珪弗化水素酸溶液となった。この溶液を35℃
に保持し、この液中に、予め研磨処理を施した後、十分
に洗浄乾燥した200mm角、厚さ1.1mmのソーダ
ライムガラス20枚を図2の如くカセットに保持して浸
漬した。この状態で16時間保った後、浸漬したガラス
板を引き上げ、洗浄槽5に移送し、洗浄槽5中の上水に
1分間浸漬した後、引き上げ、次いで水洗し、乾燥し
た。これにより厚さ40nmの二酸化珪素被膜が形成さ
れたガラス基板を得た。
【0033】なお、ソーダライムガラスの研磨処理は、
下記の研磨剤を用いて、下記の研磨量で行った。 研磨剤 :重量平均粒径約1.2μmの酸化セリウムを主成分とするもの 研磨量(取代):片面(BM形成面)のみの研磨で約7μm研磨
下記の研磨剤を用いて、下記の研磨量で行った。 研磨剤 :重量平均粒径約1.2μmの酸化セリウムを主成分とするもの 研磨量(取代):片面(BM形成面)のみの研磨で約7μm研磨
【0034】上記の処理液3から引き上げてから洗浄槽
5内の上水に浸漬するまでの時間は40秒であり、この
移送途中の雰囲気の温度は23℃、該雰囲気の相対湿度
は50%とした。
5内の上水に浸漬するまでの時間は40秒であり、この
移送途中の雰囲気の温度は23℃、該雰囲気の相対湿度
は50%とした。
【0035】合計800枚のガラス基板を上記の通り処
理した。そして、成膜した二酸化珪素被膜についてピン
ホール欠点と粒状析出物欠点とを目視観察してカウント
した。このピンホール欠点又は粒状析出物欠点が1個で
も発見されたガラス基板を不合格品とした。このピンホ
ール欠点を有した不合格品の枚数と、粒状析出物欠点を
有した不合格品の枚数とを表1に示す。
理した。そして、成膜した二酸化珪素被膜についてピン
ホール欠点と粒状析出物欠点とを目視観察してカウント
した。このピンホール欠点又は粒状析出物欠点が1個で
も発見されたガラス基板を不合格品とした。このピンホ
ール欠点を有した不合格品の枚数と、粒状析出物欠点を
有した不合格品の枚数とを表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例2〜8、比較例1,2
処理液の温度、雰囲気温度及び雰囲気相対湿度を表1の
通りとした他は実施例1と同一条件にて二酸化珪素被膜
の成膜を行った。各々の場合のピンホール欠点を有する
基板枚数と粒状析出物欠点を有する基板枚数とを表1に
示す。
通りとした他は実施例1と同一条件にて二酸化珪素被膜
の成膜を行った。各々の場合のピンホール欠点を有する
基板枚数と粒状析出物欠点を有する基板枚数とを表1に
示す。
【0038】表1の通り、適正な温度・湿度の範囲にあ
る実施例1〜6では欠点の発生率は高々1%弱と、非常
によい膜が成膜できた。
る実施例1〜6では欠点の発生率は高々1%弱と、非常
によい膜が成膜できた。
【0039】これに対し、実施例7では雰囲気相対湿度
が70%と高いため、異物欠点を多発した。また、実施
例8では処理液と雰囲気との温度差TL−TAが+18
℃と大きいため、異物欠点が多発した。
が70%と高いため、異物欠点を多発した。また、実施
例8では処理液と雰囲気との温度差TL−TAが+18
℃と大きいため、異物欠点が多発した。
【0040】比較例1では、雰囲気の相対湿度が30%
と低いためピンホール欠点が多発した。比較例2では、
処理液と雰囲気との温度差TL−TAが−7℃であるた
め、ピンホールが多発した。
と低いためピンホール欠点が多発した。比較例2では、
処理液と雰囲気との温度差TL−TAが−7℃であるた
め、ピンホールが多発した。
【0041】なお、ピンホール欠点の方が異物欠点より
も重大であるので、判定については実施例7,8を一応
良とし、比較例1,2を否とした。
も重大であるので、判定については実施例7,8を一応
良とし、比較例1,2を否とした。
【0042】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、基板表面
に二酸化珪素被膜を形成する方法において、二酸化珪素
被膜のピンホール欠点や粒状析出物欠点発生を著しく少
なくすることができる。
に二酸化珪素被膜を形成する方法において、二酸化珪素
被膜のピンホール欠点や粒状析出物欠点発生を著しく少
なくすることができる。
【図1】本発明の処理条件の好適範囲を示す温度、相対
湿度の線図である。
湿度の線図である。
【図2】二酸化珪素被膜の概略的な成膜工程図である。
1 基板
2 カセット
3 処理液
4 処理槽
5 洗浄槽
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平5−76838(JP,A)
特開 平5−157924(JP,A)
特開 平6−107408(JP,A)
特開 平6−107434(JP,A)
特開 平7−101714(JP,A)
特開 昭58−208125(JP,A)
特開 昭64−28377(JP,A)
特開 昭64−36770(JP,A)
特公 平6−27347(JP,B2)
特公 平7−29768(JP,B2)
特公 平7−64538(JP,B2)
特許3172212(JP,B2)
特許3257003(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C23C 18/12
C01B 33/12
C03C 17/25
H01L 21/316
Claims (3)
- 【請求項1】 珪弗化水素酸を含む処理液に基板を接触
させて該基板表面に二酸化珪素被膜を形成する方法であ
って、 該処理液に基板を接触させる工程と、該基板を該処理液
から取り出し、洗浄槽へ移送する工程と、該洗浄槽にて
該基板を洗浄する工程とを有する二酸化珪素被膜の形成
方法において、該処理液の温度TLを、該移送工程の雰
囲気温度TAに対し TL≧(TA−5℃) とし、且つ該移送工程の雰囲気の相対湿度を35%以上
とすることを特徴とする二酸化珪素被膜の形成方法。 - 【請求項2】 請求項1において、該処理液の温度TL
を該雰囲気温度TAに対し (TA+15℃)≧TL≧(TA−5℃) とすることを特徴とする二酸化珪素被膜の形成方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、該雰囲気の相
対湿度を65%以下とすることを特徴とする二酸化珪素
被膜の形成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000112366A JP3531576B2 (ja) | 2000-04-13 | 2000-04-13 | 二酸化珪素被膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000112366A JP3531576B2 (ja) | 2000-04-13 | 2000-04-13 | 二酸化珪素被膜の形成方法 |
Publications (2)
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JP2001295054A JP2001295054A (ja) | 2001-10-26 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3531576B2 (ja) |
-
2000
- 2000-04-13 JP JP2000112366A patent/JP3531576B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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