JP3531514B2 - 触媒燃焼器 - Google Patents

触媒燃焼器

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JP3531514B2
JP3531514B2 JP01771699A JP1771699A JP3531514B2 JP 3531514 B2 JP3531514 B2 JP 3531514B2 JP 01771699 A JP01771699 A JP 01771699A JP 1771699 A JP1771699 A JP 1771699A JP 3531514 B2 JP3531514 B2 JP 3531514B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房器具や空調機
器、及び燃料電池の改質装置などに使用され、空気と可
燃性ガスの混合気を燃焼触媒に接触させて酸化反応を起
こすことによって、反応熱を得るための触媒燃焼器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高温度の熱エネルギーを得るための燃焼
装置において、火炎を生成して用いる燃焼器が従来から
多数利用されている(例えば、特開平8−217401
号公報)。しかしこれらの燃焼器は高温度の火炎を生じ
るために、排気ガス中に有害物質(一酸化炭素など)が
生成されると共に可燃性ガスの未反応によって熱効率が
低いなど、環境面及びエネルギー面で大きな問題となっ
ている。このために排気ガスを浄化してクリーンな排気
ガスとするための排ガス処理装置なども従来から多数提
案されて利用されているが、有炎燃焼の燃焼器では根本
的にクリーンな排ガスを得ることは難しい。そこで燃焼
触媒を用いた触媒燃焼器が注目されている。
【0003】触媒燃焼器は、空気と可燃性ガスの混合気
を燃焼触媒に接触させて酸化反応を起こすことによっ
て、その反応熱を得るものであって、排気ガス中に有害
物質が生成されにくくい、また可燃性ガスの未反応が少
ないため、従来の火炎を用いた燃焼器よりも環境面及び
エネルギー面で有利なものである。そしてこのような触
媒燃焼器についても従来から多くのものが提案されてい
る(例えば、特開平3−274304号公報や特開平9
−257310号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の触媒燃焼
器の小型化・軽量化を図ろうとすると次のような問題が
生じる。すなわち触媒燃焼器の小型化・軽量化を図るに
は、空気と可燃性ガスを混合するための混合室を小型化
(少容量化)するのが効率的であるが、混合室を小型化
すると、空気と可燃性ガスが充分に混合されにくくなる
ために、混合室内において空気に対する可燃性ガスの割
合(濃度)が局所的に高い(濃い)領域が生成されてし
まって火炎が形成される傾向があり、そのために無炎燃
焼である触媒燃焼を安定に維持することができずに有炎
燃焼に移行してしまうことがあった。この結果、燃焼触
媒が1000℃以上の高温度の火炎にさらされて、燃焼
触媒の寿命を著しく低下させたり、混合室が異常加熱さ
れて触媒燃焼器自身の材料の劣化が起こるという問題が
あった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、小型化・軽量化を図る場合に問題となる有炎燃焼
を防止することによって、燃焼触媒などの長寿命化を図
ることができる触媒燃焼器を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
触媒燃焼器は、空気と可燃性ガスを混合して混合気を生
成するための混合室1と、混合室1に空気を供給するた
めの空気供給路2と、空気供給路2に可燃性ガスを供給
するための可燃性ガス供給路3と、混合室1で生成され
た混合気が接触する燃焼触媒4とを備え、混合気と燃焼
触媒4が接触することによって生じる酸化反応熱を得る
ための触媒燃焼器であって、ポンプ等を用いて空気を空
気供給路2に流して混合室1に供給し、可燃性ガス供給
路3から吹き出した可燃性ガスの流れが空気供給路2の
空気の流れとほぼ平行であり、可燃性ガス供給路3の先
端を先細り形状に形成して成ることを特徴とするもので
ある。
【0007】また本発明の請求項2に係る触媒燃焼器
は、請求項1の構成に加えて、混合室1内における火炎
伝播速度V1と、可燃性ガス供給路からの可燃性ガスの
吹き出し速度V2の関係が、V2/V1≧1であること
を特徴とするものである。
【0008】また本発明の請求項3に係る触媒燃焼器
は、請求項1又は2の構成に加えて、混合室1内の空気
供給路2の延長線上において、混合気に着火するための
着火装置5を設け、可燃性ガス供給路2の先端の向きを
空気供給路2の延長線に対して20〜30°傾けて形成
して成ることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0010】図2に本発明の一例を示す。触媒燃焼器本
体10はほぼ筒状に形成されるものであって、上面が排
気口11として開口されていると共に下面が閉塞されて
形成されている。平面視における触媒燃焼器本体10の
形状は円形であっても良いし、その他楕円形や矩形であ
っても構わない。触媒燃焼器本体10の内部には燃焼触
媒4が設けられており、触媒燃焼器本体10の内部にお
いて燃焼触媒4よりも下側が混合室1として形成されて
いる。燃焼触媒4は白金やパラジウムなど、可燃性ガス
と空気の酸化反応の触媒となるものであれば任意の材質
を用いることができる。また燃焼触媒4としては、断面
形状が円形や矩形など任意の形状のものを用いることが
できる。さらに燃焼触媒4は、混合気や排気ガスが通過
することができるようにハニカム状や網状に形成されて
いる。また混合室1には着火装置5の先端部の着火部6
が設けられている。着火装置5は燃焼触媒4を予熱する
際に混合気に着火するためのものであって、スパークを
電気的に発生させるスパーク発生装置やニクロム線など
の発熱線を発熱させる細線加熱装置などを採用すること
ができる。着火部6はスパークが発生する箇所、あるい
は発熱線が設けられた箇所である。
【0011】触媒燃焼器本体10の下部の周面には空気
供給パイプ12が接続されている。空気供給パイプ12
の内部は空気供給路2として形成されており、空気供給
路2の触媒燃焼器本体10側の端部に形成された接続口
20を介して空気供給路2と混合室1が連通するように
形成されている。また図1(a)に示すように、空気供
給路2は混合室1の中心線(平面視で混合室1の中心を
通る一つの直線)Aと重ならない位置(離れた位置)に
おいて中心線Aとほぼ平行に形成されており、しかも空
気供給路2はほぼ水平に形成されている。
【0012】空気供給路2の触媒燃焼器本体10と反対
側の端部は導入口21として形成されており、この導入
口21から可燃性ガス供給パイプ13の先部が空気供給
路2に差し込まれて配設されている。可燃性ガス供給パ
イプ13の内部は可燃性ガス供給路3として形成されて
おり、可燃性ガス供給路3の触媒燃焼器本体10側の端
部に形成された吹き出し口22を介して可燃性ガス供給
路3と空気供給路2が連通するように形成されている。
可燃性ガス供給パイプ13は、供給パイプ本体14と供
給パイプ本体14の内径よりも小さい内径に形成された
先端パイプ15とで構成されており、供給パイプ本体1
4の混合室1側の端部に先端パイプ15が接続されてい
る。従って、可燃性ガス供給路3は混合室1の方に向か
って径が小さくなるような先細り形状に形成されてい
る。また可燃性ガス供給路3は混合室1の中心線Aと重
ならない位置(離れた位置)において中心線Aとほぼ平
行に形成されており、しかも可燃ガス供給路3はほぼ水
平に形成されている。従って、空気供給路2と可燃性ガ
ス供給路3は全長に亘ってほぼ平行に形成されている。
この可燃性ガス供給路3は、常温でガス状のメタンガス
やプロパンガスやブタンガス、あるいはアルコールなど
の常温で液体の物質から気化させたガスを流通させて空
気供給路2に供給するものである。
【0013】上記のように形成される触媒燃焼器におい
て、混合室1での空気と可燃性ガスの混合は次のように
して行われる。まず図1(a)(b)に示すように、ポ
ンプ等を用いて接続口20の方に向かって空気を空気供
給路2に流して接続口20から混合室1に空気を供給す
る(空気の流れを矢印アで示す)。また、ポンプ等を用
いて吹き出し口22の方に向かって可燃性ガスを可燃性
ガス供給路3に流して吹き出し口22から空気供給路2
に可燃性ガスを吹き出して供給すると共に、空気供給路
2に供給された可燃性ガスを接続口20から混合室1に
供給する(空気の流れを矢印イで示す)。
【0014】このようにして接続口20から混合室1に
供給される空気及び可燃性ガスは、空気供給路2及び可
燃性ガス供給路3が混合室1の中心線Aとほぼ平行に形
成されているために、混合室1の中心線Aとほぼ平行に
流れて混合室1に供給される。また、空気供給路2及び
可燃性ガス供給路3が混合室1の中心線Aと重ならない
位置に形成されているために、接続口20から混合室1
に供給される空気及び可燃性ガスは、混合室1の中心に
向かわずに空気供給路2の延長線B(空気供給路2の中
心を通る水平方向の直線)上において接続口20と対向
する混合室1の内周面に向かって流れる。従って、混合
室1に供給された空気及び可燃性ガスは、混合室1の内
周面の周方向に沿って流れることになり、空気及び可燃
性ガスの旋回状あるいは螺旋状の流れが混合室1内に生
じる(空気及び可燃性ガスの流れを矢印ウで示す)。そ
してこのように混合室1で空気及び可燃性ガスの旋回状
あるいは螺旋状の流れが生じるために、空気及び可燃性
ガスの攪拌効率が高くなり、空気及び可燃性ガスが充分
に混合されてほぼ均質となった混合気が生成されるので
ある。尚、本発明では、混合室1で空気及び可燃性ガス
を旋回状あるいは螺旋状に流すために、空気供給路2の
延長線Bが混合室1の中心に向かわないように偏心させ
たが、必ずしも偏心させる必要はなく、いろいろな方向
から混合室1に空気及び可燃性ガスが供給されるように
してもよい。
【0015】次に、上記の触媒燃焼器の動作を説明す
る。まず、触媒燃焼を行う前に触媒燃焼が可能な温度
(例えば、200〜900℃)となるように燃焼触媒4
を予熱する。この予熱は、混合室1に空気と可燃性ガス
を供給して混合することによって混合気を生成し、着火
装置5で混合気に着火して炎を生成し、混合気の有炎燃
焼により燃焼触媒4を加熱するようにする。このように
予熱は有炎燃焼によって行うので、混合気中の可燃性ガ
スの含有量は可燃性ガスの有炎燃焼下限界よりも大きな
値である必要があり、例えば、可燃性ガスがブタンの場
合は混合気中のブタンの含有量は1.8%(体積比)よ
り大きく、また可燃性ガスが都市ガスの場合は混合気中
の都市ガスの含有量は4.3%より大きくする。混合気
中の可燃性ガスの含有量は空気及び可燃性ガスの供給量
を適宜設定することによって調整することができる。
尚、燃焼触媒4の予熱は通電により発熱する加熱ヒータ
ーを用いて行っても良い。この場合、着火装置5は必要
ない。また有炎燃焼を全く行わないので、有害物質を含
む排気ガスが全く排出されず、環境面から考えて好まし
い。
【0016】上記のように燃焼触媒4を予熱した後、予
熱用の火炎を消して無炎燃焼である触媒燃焼に移行す
る。予熱用の火炎を消すには、空気の供給量を予熱時よ
りも大きくして混合気中の可燃性ガスの含有量を可燃性
ガスの有炎燃焼下限界よりも小さな値にする。例えば、
可燃性ガスがブタンの場合は混合気中のブタンの含有量
が1.8%以下になるように、また可燃性ガスが都市ガ
スの場合は混合気中の都市ガスの含有量が4.3%以下
になるようにして、可燃性ガスの濃度が低い混合気を生
成する。このようにして空気及び可燃性ガスの供給を中
断せずに、予熱用の火炎を消して燃焼触媒の予熱を終了
すると同時に触媒燃焼へ連続的に移行することができ
る。
【0017】この後、空気及び可燃性ガスを混合室1に
連続的に供給して混合することによって混合気を生成
し、混合気を燃焼触媒4と接触させることによって可燃
性ガスを空気中の酸素と酸化反応させて触媒燃焼させ
る。触媒燃焼時における混合気中の可燃性ガスの含有量
は、上記のように可燃性ガスの有炎燃焼下限界よりも小
さな値であることが好ましく、このことで混合気が有炎
燃焼に移行しにくくなるのである。そして触媒燃焼によ
り熱が発生するので、この触媒燃焼器を暖房器具や空調
機器、及び燃料電池の改質装置などの熱源として使用す
ることができるのである。触媒燃焼後に生成されるCO
2やH2Oは燃焼触媒4を通過して触媒燃焼器本体10の
上面の排気口11から排出される。
【0018】本発明の触媒燃焼器は、空気供給路2と可
燃性ガス供給路3をほぼ平行に形成することによって、
空気供給路2の空気の流れと可燃性ガス供給路3から空
気供給路2に吹き出された可燃性ガスの流れとをほぼ平
行にするので、混合室1と可燃性ガス供給路3の吹き出
し口22の間において、空気の流れと可燃性ガスの流れ
を直角にする(例えば、空気供給路2の内周面に可燃性
ガスを衝突させるように可燃性ガス供給路3から吹き出
す)場合よりも、可燃性ガスの流れが速くなる領域を広
く存在させることができ、触媒燃焼時において火炎が形
成されにくくなるものである。しかも可燃性ガス供給路
3の混合室1側の先端を先細り形状に形成するので、可
燃性ガス供給路3の全長に亘って同じ内径に形成する場
合に比べて、可燃性ガス供給路3に供給される可燃性ガ
スの量が同じであっても吹き出し口22から吹き出され
る可燃性ガスの流れを速くすることができ、触媒燃焼時
において火炎がより一層形成されにくくなるものであ
る。
【0019】従って、混合室1を小型化・軽量化しても
触媒燃焼から有炎燃焼に移行するを防止することがで
き、燃焼触媒4及び触媒燃焼器本体10が1000℃以
上の火炎に長時間さらされるようなことがなくなって、
燃焼触媒4及び触媒燃焼器本体10の金属材料が異常加
熱により劣化することがなくなり、燃焼触媒4及び触媒
燃焼器本体10の長寿命化を図ることができるものであ
る。尚、本発明において、空気供給路2の空気の流れと
可燃性ガスの流れとのずれの角度が30°以内、すなわ
ち0〜30°(0°は平行であることを意味する)であ
れば、両者をほぼ平行とみなすことができて上記の作用
効果を発揮させることができる。
【0020】本発明において、混合室1内の火炎伝播速
度V1と可燃性ガス供給路3からの可燃性ガスの吹き出
し速度V2がV2/V1≧1の関係を満たすようにする
のが好ましい。混合室1内の火炎伝播速度V1は、可燃
性ガスの種類や混合気中の空気と可燃性ガスの混合割合
に依存するものである。また可燃性ガスの吹き出し速度
V2は、(可燃性ガス供給路3における可燃性ガスの流
量)/(可燃性ガス供給路3の先細り形状の部分の内
径)によって規定されるものである。従って、可燃性ガ
スの種類、可燃性ガス供給路3における可燃性ガスの流
量、可燃性ガス供給路3の先細り形状の部分の内径(す
なわち、吹き出し口22の口径)を適宜設定することに
よって、V2/V1≧1の関係を満たすようにする。
【0021】本発明の触媒燃焼器において、燃焼特性を
左右する大きな要因、すなわち無炎燃焼である触媒燃焼
が有炎燃焼へ移行する大きな要因は、混合気中の空気と
可燃性ガスの混合割合や、混合室1内の火炎伝播速度V
1と可燃性ガスの吹き出し速度V2の速度比に大きな影
響を受けることが知られている。とりわけ、可燃性ガス
の吹き出し速度V2が混合室1内の火炎伝播速度V1よ
りも遅いと、触媒燃焼を安定に維持することができず、
火炎が形成されやすい傾向にある。
【0022】そこで本発明では、混合室1内の火炎伝播
速度V1と可燃性ガス供給路3からの可燃性ガスの吹き
出し速度V2がV2/V1≧1の関係を満たすように、
可燃性ガス供給路3の先細り形状の部分の内径をより小
さくするなどの設定を行うものであり、このことで、例
えば、触媒燃焼時に有炎燃焼下限界の近傍にまで空気に
対する可燃性ガスの混合割合が高くなったとしても、高
速度に吹き出される可燃性ガス、及び高速度の可燃性ガ
スの影響により高速となって混合室1内に供給される空
気によって、火炎が吹き飛ばされることになり、火炎が
より形成されにくくなるのである。尚、V2/V1の値
は大きければ大きいほど、触媒燃焼から有炎燃焼に移行
しにくくなるものである。従って、本発明において、V
2/V1の値は大きければ大きいほど好ましく、V2/
V1の値の上限は特に設定されない。
【0023】図3に本発明の他例を示す。触媒燃焼器で
はスパーク発生装置を着火装置5として用い、図1,2
のものと同様に、混合室1内の接続口20の近傍におい
て空気供給路2の延長線B上に、スパークが発生する着
火装置5の着火部6を配置したものである。この位置に
着火部6を設けることによって、混合気(可燃性ガス)
を空気供給路2から着火部6に短い時間で到達させて直
ぐに着火することができ、着火の遅れや爆発的な着火が
起こらないようにすることができる。例えば、混合室1
の内壁(特に、接続口20と対向する混合室1の内壁)
に近接して着火部6を設けると、着火の遅れや爆発的な
着火が生じて好ましくない。
【0024】このような位置に着火部6を設けた場合に
おいて、図1のように可燃性ガス供給パイプ13の先端
パイプ15が真っ直ぐにほぼ水平に形成されていると、
可燃性ガス供給路3の吹き出し口22が着火部6に対向
することになり、吹き出し口22から可燃性ガスが着火
部6に直接当たって、着火部6の周辺の可燃性ガスの濃
度が高くなる。そしてこのように着火部6の周辺の可燃
性ガスの濃度が高くなると、高圧放電が起こりにくくな
ってスパークが発生しにくくなり、着火部6の周辺にス
パークがリークして混合気に着火しにくくなる恐れがあ
る。
【0025】そこでこの実施の形態では、ほぼ水平に形
成される空気供給路2の延長線Bに対して可燃性ガス供
給路3が下方に20〜30°傾くように、先端パイプ1
5を下向きに傾けるように形成し、吹き出し口22が着
火部6に対向しないようにしたものである。そして空気
供給路2の延長線Bに対して可燃性ガス供給路3が下方
に20〜30°傾くように形成したので、可燃性ガスが
空気供給路2の延長線Bに対して下方に20〜30°傾
いて(α=20〜30°)吹き出されることになって着
火部6に直接当たらないようにすることができ、有炎燃
焼へ移行するのを防止しつつ、予熱時の着火性を向上さ
せることができるものである。
【0026】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、空気と可燃性ガスを混合して混合気を生成するため
の混合室と、混合室に空気を供給するための空気供給路
と、空気供給路に可燃性ガスを供給するための可燃性ガ
ス供給路と、混合室で生成された混合気が接触する燃焼
触媒とを備え、混合気と燃焼触媒が接触することによっ
て生じる酸化反応熱を得るための触媒燃焼器であって、
ポンプ等を用いて空気を空気供給路に流して混合室に供
給し、可燃性ガス供給路から吹き出した可燃性ガスの流
れが空気供給路の空気の流れとほぼ平行であり、可燃性
ガス供給路の先端を先細り形状に形成するので、可燃性
ガス供給路から吹き出した可燃性ガスの流れが空気供給
路の空気の流れとほぼ平行にすることによって、混合室
と可燃性ガス供給路の間において、空気の流れと可燃性
ガスの流れを直角にする場合よりも、可燃性ガスの流れ
が速くなる領域を広く存在させることができ、触媒燃焼
時において火炎が形成されにくくなるものであり、しか
も可燃性ガス供給路の先端を先細り形状に形成すること
によって、可燃性ガス供給路の全長に亘って同じ内径に
形成する場合に比べて、可燃性ガス供給路に供給される
可燃性ガスの量が同じであっても可燃性ガスの流れを速
くすることができ、触媒燃焼時において火炎がより一層
形成されにくくなるものである。従って、小型化・軽量
化を図る場合に問題となる有炎燃焼を防止することがで
きて燃焼触媒などの長寿命化を図ることができるもので
ある。
【0027】また本発明の請求項2の発明は、混合室内
における火炎伝播速度V1と、可燃性ガス供給路からの
可燃性ガスの吹き出し速度V2の関係が、V2/V1≧
1であるので、高速度に吹き出される可燃性ガス、及び
高速度の可燃性ガスの影響により高速となって混合室1
内に供給される空気によって、火炎を吹き飛ばして消す
ことができ、火炎がより形成されにくくなるのである。
【0028】また本発明の請求項3の発明は、混合室内
の空気供給路の延長線上において、混合気に着火するた
めの着火装置を設け、可燃性ガス供給路の先端の向きを
空気供給路の延長線に対して20〜30°傾けて形成す
るので、可燃性ガス供給路から吹き出される可燃性ガス
が着火装置に直接当たらないようにすることができ、有
炎燃焼へ移行するのを防止しつつ、予熱時の着火装置に
よる混合気の着火性を向上させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)
(b)は断面図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 混合室 2 空気供給路 3 可燃性ガス供給路 4 燃焼触媒 5 着火装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−55605(JP,A) 特開 平10−160134(JP,A) 特開 平1−208609(JP,A) 特開 平9−257310(JP,A) 特開 平8−217401(JP,A) 特開 平3−274304(JP,A) 実開 昭50−92430(JP,U) 実開 平3−30059(JP,U) 登録実用新案3005131(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23D 14/14 - 14/18 F23D 14/22 F23D 14/48 F23D 14/64 F23C 11/00 F23Q 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気と可燃性ガスを混合して混合気を生
    成するための混合室と、混合室に空気を供給するための
    空気供給路と、空気供給路に可燃性ガスを供給するため
    の可燃性ガス供給路と、混合室で生成された混合気が接
    触する燃焼触媒とを備え、混合気と燃焼触媒が接触する
    ことによって生じる酸化反応熱を得るための触媒燃焼器
    であって、ポンプ等を用いて空気を空気供給路に流して
    混合室に供給し、可燃性ガス供給路から吹き出した可燃
    性ガスの流れが空気供給路の空気の流れとほぼ平行であ
    り、可燃性ガス供給路の先端を先細り形状に形成して成
    ることを特徴とする触媒燃焼器。
  2. 【請求項2】 混合室内における火炎伝播速度V1と、
    可燃性ガス供給路からの可燃性ガスの吹き出し速度V2
    の関係が、V2/V1≧1であることを特徴とする請求
    項1に記載の触媒燃焼器。
  3. 【請求項3】 混合室内の空気供給路の延長線上におい
    て、混合気に着火するための着火装置を設け、可燃性ガ
    ス供給路の先端の向きを空気供給路の延長線に対して2
    0〜30°傾けて形成して成ることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の触媒燃焼器。
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