JP3531432B2 - 酸度測定装置および酸度測定方法 - Google Patents

酸度測定装置および酸度測定方法

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JP3531432B2 JP22219297A JP22219297A JP3531432B2 JP 3531432 B2 JP3531432 B2 JP 3531432B2 JP 22219297 A JP22219297 A JP 22219297A JP 22219297 A JP22219297 A JP 22219297A JP 3531432 B2 JP3531432 B2 JP 3531432B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食用油に含まれる
遊離脂肪酸、果実飲料に含まれるクエン酸やリンゴ酸や
酒石酸、アルコール飲料に含まれる酸、またはコーヒー
中のコーヒー酸等の酸度を測定することができる酸度測
定装置および酸度測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品は健康や安全面から一定の水
準以上の品質が要求されるようになってきている。中で
も食品中に含有された酸は、食品の品質に大きな影響を
与えるものである。また、健康ブームからアルカリ食品
の方がよいと考えられることが多く、最近では酸度の低
い食品が専ら嗜好される傾向にある。このように各種食
品の酸度は食品の消費に大きな影響を及ぼすが、その影
響する程度や測定法は食品によってそれぞれ異なるもの
である。
【0003】そこで、以下、こうした食品の代表例とし
て食用油,ジュース等の果実飲料,ウィスキーや酒、ワ
イン等のアルコール飲料,コーヒーについて、従来それ
ぞれの酸がどのようなもので、また、どのように測定さ
れていたのか、その従来技術の説明をする。
【0004】まず、食用油に含まれる酸について説明す
る。わが国の食生活は急速に変化しつつあるが、その流
れをみると、第1にインスタント化という大きな流れが
あり、第2に手作り嗜好などに代表される多様化の流れ
があるように思われる。とくにこのインスタント指向は
時代を映し出しているともいえるもので、多くの加工食
品が増大傾向にある。中でもフライ食品の増加は著し
い。というのはフライ食品は嗜好的にも好まれ、比較的
腐敗を受けにくいという性質があるからである。しかし
このフライ食品も、温度や光の影響を受ける環境に長時
間さらすと、空気中の酸素により油脂が自動酸化して変
敗臭が生成したり、その他品質の劣化がもたらされる。
こうした理由から食用油脂および油脂加工品などの変
敗、劣化に関して一般的に関心が高まり、たとえば、油
揚げの地域食品認証制度が発足したり、あるいは油菓子
の規制が行われたりしており、また弁当や惣菜の指導要
項などでも油脂の劣化について法規制が検討されてい
る。
【0005】ところでこうした油脂の傷み具合、とくに
加熱された油脂の劣化度を知る方法としては、酸度、過
酸化物価、粘度、ヨウ素価などを測定するいくつかの分
析方法があるが、上記したように食品の劣化に大きな影
響を与えるのが温度や光であることを考慮すると、酸化
の程度を直接測る酸度の測定が熱劣化の判定を行うため
に適当であり、また、通常これが多く用いられている。
【0006】次に、飲料水の酸について説明する。ジュ
ース等の果実飲料は原料果実を搾汁機にかけて得た汁液
であるが、果実飲料の多くは、新鮮な果実の搾汁をその
まま用いるよりも、濃縮果汁または冷凍果汁を原料とし
て製品を作る場合が多い。
【0007】たとえばオレンジジュースの場合、みかん
の病害果や未熟果を除去した後に表皮を洗浄し、これを
圧搾して果肉と果汁を取り出し、さらに果汁から果皮、
じょうのう膜等を取り除いている。そして、この時点で
日本農林規格に適合するように糖度や酸度などを調合す
るが、その際に酸度を測定している。さらに濃縮果汁や
冷凍果汁からオレンジジュースを作る場合は、濃縮果汁
や冷凍果汁に水を加えてオレンジジュースを作る際にも
酸度を測定している。
【0008】次に、アルコール飲料について説明する
と、ウィスキーや焼酎に代表される、蒸留を何度も繰り
返してエタノールの収率を上げる蒸留酒、あるいは酒や
ワインに代表される素材そのものを発酵させて濾過する
ことで得られる醸造酒、そしてその他果実酒やビール等
の発泡酒等のように、アルコール飲料には色々と種類が
あって、その製造過程もまちまちである。しかし、いず
れのアルコール飲料の製造においても、工程の中で製品
の品質確保のために酸度の測定を行っている。
【0009】次に、コーヒーの酸について説明すると、
コーヒーの味を左右する酸味を与える物質は以下述べる
ように他種類にわたるが、酸含有量がコーヒーの酸味評
価の指標として重要である。コーヒー中に含まれる酸の
代表としてはクロロゲン酸類が挙げられる。その含有量
は、コーヒー豆の焙煎の過程でも変動する。その他に
も、コーヒーの酸味に関与する物質は、コーヒー酸、キ
ナ酸、さらにはクエン酸など多くの化合物がある。そし
てそれぞれの酸の含有量は微量でありながら、微妙なバ
ランスと、その総量が酸味の決め手になっていると考え
られる。
【0010】このように各種の食品において、その製造
工程上でそれぞれの酸度を測定することが行われている
が、その測定方法には様々なものがある。従来の酸度測
定方法の一例を上げると、基準油脂分析法,日本農林規
格,JIS,日本薬局方油脂試験法,衛生試験法飲食物
試験法,上水試験方法などで定められた方法があるが、
いずれもその測定の基本はフェノールフタレインを指示
薬とした中和滴定法である。そこで、この中和滴定方法
を説明するため、上水試験方法と基準油脂分析法で規定
されている中和滴定法を以下説明する。
【0011】上水試験方法での酸度は、試料1リットル
中に含まれている炭酸カルシウムに酸を換算したときの
mg数として定義される。具体的には試験水100mL
を採り、フェノールフタレイン指示薬を約0.2mL前
記試験水に加え、0.02モル/Lの水酸化ナトリウム
溶液を加え、密栓して軽く揺り動かし、紅色が消えたな
らば、さらに微紅色が消えずに残るまで滴定を続けたと
きを中和の終点とし、その水酸化ナトリウムのmL数a
を求める。そのときの酸度の計算は、 酸度(炭酸カルシウム換算mg/L)=a×0.02×
10 で計算するものである。
【0012】次に、基準油脂分析法で規定されている中
和滴定法を説明する。基準油脂分析法での酸度の定義
は、試料1g中に含まれている遊離脂肪酸を中和するに
要する水酸化カリウムのmg数をいう。液体試料の場
合、試料をその推定酸度(たとえば酸度1以下は20g
を採取、酸度1を越えて4以下は10gを採取、酸度が
4を越えて15以下は2.5gを採取)に応じて採取し
て三角フラスコに正しく計り取る。これに中性溶剤10
0mLを加え、試料が完全に溶けるまで充分に振る。
【0013】ただし、ここでいう中性溶剤とはエチルエ
ーテル、エタノール1:1の混合溶剤100mLにフエ
ノールフタレイン指示薬約0.3mLを加え、使用直前
に1/10規定(N)水酸化カリウムーエタノール溶液
で中和したものである。
【0014】固体試料の場合は、水浴上で加温溶融した
のち溶剤を加えて溶解する。これを、1/10規定
(N)水酸化カリウムーエタノール標準液で滴定し、指
示薬の色変化が30秒続いたときを中和の終点と定め
る。そして、このときの水酸化カリウムのmg数を計算
するものである。
【0015】ところで、この脂肪酸の測定に限っては、
このような中和滴定法によらず、ボルタンメトリーによ
って酸度を測定する方法がある。これは特開平5−26
4503号公報で開示されたもので、遊離脂肪酸とナフ
トキノン誘導体が共存する測定電解液を電位規制法によ
るボルタンメトリーによって測定するものである。ナフ
トキノン誘導体の還元前置波の電流値の大きさが、蟻酸
のような低級脂肪酸からオレイン酸やリノール酸のよう
な高級脂肪酸まで全ての脂肪酸について、遊離脂肪酸の
濃度に比例し、各脂肪酸の電流値を重ね合わせた値が脂
肪酸の総濃度に対応することを利用している。すなわ
ち、ナフトキノン誘導体の還元前置波の電流値の大きさ
を測ることにより酸濃度を測定するものである。この方
法で測定したデータを図10の実線で示す。
【0016】図10は従来のナフトキノン誘導体が共存
する測定電解液のボルタンメトリーによる酸度測定の電
流−電位関係図である。図10において、横軸は比較電
極に銀−塩化銀、作用電極にφ3のグラッシーカーボン
を用いたときの、比較電極に対する作用電極の電位、縦
軸はこのとき対極に流れる電流値を示す。ただし、電流
値は作用電極の表面積の大きさや酸の濃度といった条件
によって変わるものである。これに対して横軸の電圧値
は酸の濃度によって若干の変動はあるものの無視できる
程度のものである。図10のAが還元前置波を示すプレ
ピークであり、Cがナフトキノン誘導体の本ピークを示
すものである。このプレピーク電流値が酸濃度と比例す
ることを利用し酸を定量することができる。
【0017】しかし、このプレピーク電流値は酸濃度が
低いとピークが小さくなり、還元前置波の波形は、図1
0の破線で示すようになりプレピークがほとんど判別で
きなくなっている。そこでその理由を以下説明する。図
11は従来のナフトキノン誘導体が共存する測定電解液
のボルタンメトリーによる酸度測定の際のプレピーク波
形図、図12は従来のナフトキノン誘導体が共存する測
定電解液のボルタンメトリーによる酸度測定の際の本ピ
ーク波形図である。ボルタンメトリーした場合は、この
プレピーク波形と本ピーク波形の合成となってプレピー
クが現れるが、酸濃度が低い場合には、このプレピーク
波形が小さいため合成された波形ではプレピークに本ピ
ークの波形がかぶり、不明瞭になると考えられる。この
ように従来の方法では酸濃度が低い場合は、プレピーク
が不明瞭なため測定が困難であるという問題もあり実用
化を阻んでいた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来の酸度測定装置は、中和滴定法を用いているため測定
者がフェノールフタレイン指示薬による色変化を判断し
て滴定の終点としており、測定者によってその終点がま
ちまちとなって、酸度が測定者によって変化する可能性
があった。また、試料の色が濃い、たとえば揚げ物を大
量に揚げた油や、ジュース、ワイン等の素材そのものに
色が着色している場合は、滴定終点付近におけるフェノ
ールフタレインの色の変化を的確に把握できず、終点を
読み間違えて測定値がバラつくという問題があった。そ
して、試料の量も数10g、中性溶剤が100mL必要
であり、1回の測定に大量の試料が必要となり、測定数
が増加することが負担になるという問題もあった。
【0019】また、特開平5−264503号公報で開
示された技術では、図10の破線が示すように、酸濃度
が低い場合、明瞭なプレピークが見えず、ピーク電流値
を正確に測定することが困難なため、測定値がバラつ
き、信頼性に欠けるという問題があった。このように原
理的には優れた技術であっても、事実上の測定装置とす
るには難しい問題を抱えたものであった。
【0020】そこで本発明は従来のこのような問題を解
決するもので、コンパクトで、簡単に操作でき、精度の
高い酸度を測定することができる酸度測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0021】また、本発明は、酸濃度が低い場合でも、
精度の高い酸度を測定することができる酸度測定方法を
提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るため本発明は、酸含有の被測定液と、キノン誘導体、
有機溶媒、電解質および、前記被測定液の酸度を所定量
上げるための標準酸を混合した測定溶液と、測定溶液に
浸漬される作用電極と対極と比較電極部とを設けた容器
と、測定溶液のボルタモグラム還元前置波のピーク電流
値を測定するとともに、標準酸の酸度を差し引いて被測
定液の酸度を算出する制御部を備えた酸度測定装置であ
って、キノン誘導体がオルトベンゾキノン誘導体であ
り、標準酸がピーク電流値のピークを明瞭にする酸度に
まで所定量酸度を上げるように濃度調整された有機酸で
あることを特徴とする。
【0023】これにより、溶存酸素の影響を断ち、酸濃
度が低い場合でも精度よくプレピーク電流値が測定可能
であり、コンパクトで、簡単に操作でき、精度の高い酸
度を測定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載された発
明は、酸含有の被測定液と、キノン誘導体、有機溶媒、
電解質および、前記被測定液の酸度を所定量上げるため
の標準酸を混合した測定溶液と、測定溶液に浸漬される
作用電極と対極と比較電極部とを設けた容器と、測定溶
液のボルタモグラム還元前置波のピーク電流値を測定す
るとともに、標準酸の酸度を差し引いて被測定液の酸度
を算出する制御部を備えた酸度測定装置であって、キノ
ン誘導体がオルトベンゾキノン誘導体であり、標準酸が
ピーク電流値のピークを明瞭にする酸度にまで所定量酸
度を上げるように濃度調整された有機酸である酸度測定
装置であり、ボルタモグラムが溶存酸素の還元波形から
シフトして出現するため溶存酸素の影響を断つことがで
き、予め標準酸を混合しているため、酸含有の被測定液
の酸濃度が低い場合でもボルタモグラムのプレピークが
明瞭に現れ、制御部によって電流のプレピーク値を容易
に測定できるという作用を有する。そして、果実飲料に
含まれるクエン酸やリンゴ酸や酒石酸、アルコール飲料
に含まれる酸、またはコーヒー中のコーヒー酸等の酸度
を酸濃度が低い場合でも、精度よく測定できるという作
用を有する。
【0025】
【0026】本発明の請求項に記載された発明は、請
求項に記載の酸度測定装置において、有機酸を脂肪酸
としたものであり、食用油に含まれる遊離脂肪酸を酸濃
度が低い場合でも、精度よく測定できるという作用を有
する。
【0027】本発明の請求項に記載された発明は、酸
含有の被測定液と、キノン誘導体、有機溶媒、電解質お
よび、前記被測定液の酸度を所定量あげるための標準酸
を混合し、この共存電解液をボルタンメトリーし、前記
共存電解液を流れる電流の還元前置波のピーク電流値を
測り、被測定液の酸度を測定する際に、還元前置波のピ
ーク電流値を標準酸の酸度の位置にシフトさせて測定す
る酸度測定方法であって、キノン誘導体がオルトベンゾ
キノン誘導体であり、標準酸がピーク電流値のピークを
明瞭にする酸度にまで所定量酸度を上げるように濃度調
整された有機酸である酸度測定方法であり、ボルタモグ
ラムが溶存酸素の還元波形からシフトして出現するため
溶存酸素の影響を断つことができ、酸含有の被測定液の
酸濃度が低い場合でもボルタモグラムのプレピークが明
瞭に現れ、電流のプレピーク値を容易に測定できるとい
う作用を有する。そして、果実飲料に含まれるクエン酸
やリンゴ酸や酒石酸、アルコール飲料に含まれる酸、ま
たはコーヒー中のコーヒー酸等の酸度を酸濃度が低い場
合でも、精度よく測定できるという作用を有する。
【0028】
【0029】本発明の請求項に記載された発明は、請
求項に記載の酸度測定方法において、有機酸を脂肪酸
としたものであり、食用油に含まれる遊離脂肪酸を酸濃
度が低い場合でも、精度よく測定できるという作用を有
する。
【0030】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して説明する。 (実施の形態1)まず、本発明の実施の形態1の酸度測
定装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0031】図1は本発明の実施の形態1の酸度測定装
置の概略外観斜視図、図2は同酸度測定装置の上蓋を開
放した概略外観斜視図、図3は同酸度測定装置における
測定容器の斜視図、図4は同酸度測定装置における比較
電極部の説明図である。
【0032】図1に示すように酸度測定装置は、測定部
をカバーする上蓋1と、上蓋1を開放するための開放用
のボタン2と、測定酸度を表示する表示手段であるとこ
ろのLCD3と、酸度の大きさによって領域を切換える
ためのレンジ切換え用のボタン4と、測定を開始するた
めのスタート・ストップボタン5と、本装置の電源をO
N,OFFする電源ボタン6と、本体カバー14を備え
ている。
【0033】図1において上蓋1をスライドさせると、
図2に示したように上蓋1が開放され、酸度測定装置の
内部空間に測定容器7がセットされている。この測定容
器7は取り外し自在である。図3に示すように、測定容
器7は、キノン誘導体、有機溶媒、電解質、標準酸およ
び被測定液を混合した共存電解液を収容するものであ
り、対極8と、作用電極9と、比較電極部10を組み合
わせている。詳しくは測定容器7内に共存電解液を収容
するとともに、対極8,作用電極9,比較電極部10を
取り付けた容器カバーが、この共存電解液に各電極を浸
漬した状態で測定容器7に装着されている。
【0034】対極8の材料としては共存電解液中でも腐
食しないで化学的に安定な白金、黒鉛、金が望ましい
が、腐食しないステンレス、アルミニウム及び白金含有
合金等のそれらの合金であってもよい。作用電極9の材
料としては、炭素もしくはグラッシーカーボンと呼ばれ
るガラス状炭素や、PFCと呼ばれるプラスチックフォ
ームを1000℃〜2000℃で燒結した炭素が適当で
ある。
【0035】次に比較電極部10の説明をする。図4に
示すように比較電極部10は、ガラス容器内に突出され
た電極11と、ガラス容器内に収容した緩衝溶液12
と、ガラス容器に設けた液絡部13から構成される。
【0036】電極11の材料としては銀−塩化銀がよい
が、飽和カロメル、飽和塩化カロメル、銀−銀イオン、
水銀−飽和硫酸水銀、銅−飽和硫酸銅でもよい。なお、
たとえば銀−塩化銀などというのは、銀の電極11の表
面を塩化銀で被覆していることを示すものである。
【0037】緩衝溶液12の材料としては、塩化銀、塩
化ナトリウム、塩化リチウム等の塩素化合物、アセトニ
トリル、硫酸銅その他の電極11の酸化還元反応におい
て緩衝作用を示す溶液が適当である。
【0038】また、液絡部13は緩衝溶液12と共存電
解液の間に位置され、これらの溶液は通過させないが電
子もしくはイオンは通過させる作用をもつものであり、
多孔質のセラミックスや多孔質のバイコールガラス等か
ら構成されるものである。
【0039】続いて測定容器7に収容する共存電解液の
説明をすると、本実施の形態1ではキノン誘導体として
オルトベンゾキノン、電解質として過塩素酸リチウム、
標準酸としてパルミチン酸を使用している。なお、キノ
ン誘導体としてはオルトベンゾキノンもしくは、パラベ
ンゾキノンの誘導体が適当である。これらのキノン誘導
体によれば、ボルタモグラムが溶存酸素の還元波形から
シフトして出現するため溶存酸素の影響を断つことがで
きるものである。本実施の形態1の共存電解液は、溶媒
としてエタノール65%にイソオクタン35%を混合し
て10mLとし、オルトベンゾキノン3mM、過塩素酸
リチウム50mM、パルミチン酸0.85mMを溶融し
たもので、この溶媒に被測定液を混合して用いている。
エタノールは電解質を容易に溶融することができ、同時
に電極表面を洗浄する作用効果も合わせもっている。ま
た、イソオクタンは熱劣化した油であっても溶融させる
ことができ、エタノールとの溶解性も相性がよいもので
ある。ただ熱劣化した油はイソオクタンの含有率が35
%以上でないと溶融しないため、イソオクタンを最低で
も35%混合することが必要である。そして油の熱劣化
度が大きくなった場合には、これに対応してイソオクタ
ンの含有率を増加する必要がある。このようにイソオク
タンを35%以上混合するため、プロトン性の有機溶媒
であるエタノールに劣化油を溶融させることができる
し、従来技術のような攪拌と遠心分離をせずとも酸度の
測定が可能になる。
【0040】ところで、本発明では共存電解液として、
被測定液の酸度を所定量あげるための標準酸を混合する
ことを特徴にしている。図5はオルトベンゾキノン誘導
体が共存する測定電解液のボルタンメトリーによる酸度
測定の電流−電位関係図である。
【0041】図5において、横軸は比較電極に銀−塩化
銀、作用電極にφ2のプラスチックフォームカーボンを
用いたときの比較電極に対する作用電極の電位、縦軸は
このとき対極に流れる電流値である。ただし、電流値は
作用電極の表面積の大きさや酸の濃度といった条件によ
って変わるものである。これに対して横軸の電圧値は酸
の濃度によって若干変動はあるものの無視できる程度の
ものである。
【0042】図5のAはパルミチン酸を0.85mM溶
解したときのデータ、Bは0.425mM溶解したとき
のデータ、Cは酸を混合していないデータを示してい
る。図5よりパルミチン酸の濃度が低い程ボルタモグラ
ムのプレピーク値が不明瞭になることがわかる。つま
り、微少酸含有(酸濃度が低い)の被測定液を測定する
場合、このプレピーク電流値を正確に測定することが困
難となってくる。
【0043】したがって、予め所定量の酸を混合してお
くことにより(本実施の形態1の場合パルミチン酸0.
85mM)、微少酸含有の被測定液を測定する場合に
も、プレピークが明瞭に現れ、プレピーク電流値を容易
にかつ正確に測ることができる。
【0044】また、このプレピーク電流値は作用電極の
表面積の大きさや測定条件により変化するものであるか
ら、混合する標準酸の濃度は、その条件でプレピークが
明瞭に現れる濃度に調整する必要がある。
【0045】さて、本実施の形態1の酸度測定装置を操
作するときの装置の動作の説明をする。上記溶媒10m
Lに対して、被測定液である劣化油を0.5g混合して
攪拌した後これを測定容器7に収容し、次いで対極8と
作用電極9と比較電極部10を設けた測定カバーを取り
付けて酸度測定装置内にセットして、酸度測定装置の上
蓋1を閉じて測定可能状態となる。そこで電源ボタン6
とスタート・ストップボタン5を押して測定開始する
と、後記するコントローラ15が、作用電極9の電位を
銀−塩化銀電極である比較電極部10の電極11の電位
に対して、+200mV〜−200mVの範囲で3〜1
0mV/sの掃引速度で掃引するように、作用電極9と
対極8の間に電圧を印加していく。掃引速度が3〜10
mV/sで所定の電位差を掃引すると、後記するように
図5に示すような安定したボルタンメトリー電流波形を
得ることができる。このような掃引を行うことで酸の還
元電流のピークが0mV付近の電位で出現する。これが
プレピークであり、この電位は酸の濃度が上がると負側
へシフトしていく。しかしシフトがあっても+200m
V〜−200mVの範囲に設定されておれば、概ねどの
ような濃度の酸度であっても測定することができるもの
である。
【0046】次に、本実施の形態1の酸度測定装置の制
御を行う制御部について説明する。図6は本発明の実施
の形態1の酸度測定装置における制御部のブロック図で
ある。
【0047】図6において、5’はスタート・ストップ
ボタン5によって動作するスタート・ストップスイッ
チ、6’は電源ボタン6を押すと動作する電源ON−O
FFスイッチ、15はマイクロコンピューター等から構
成されるコントローラ、16は発振子、17は分周回
路、18はタイマ手段、19はD/Aコンバータ、20
はオペアンプ、21はモニタリング回路、22は抵抗
器、23は差動アンプ、24はA/Dコンバータ、25
は酸度算出手段である。
【0048】図1の電源ボタン6を押すとLCD3が動
作可能となる。次にスタート・ストップボタン5を押す
と、コントローラ15は発振子16により発生される信
号を基に分周回路17によって内部でクロックを作り、
そのクロックをカウントしてタイマ手段18が計時を開
始する。このタイマ手段18は1秒単位で計時を行う。
タイマ手段18に同期してコントローラ15はD/Aコ
ンバータ19へ所定の電圧のディジタル信号(パルス)
を送る。D/Aコンバータ19はそのデジタル信号をア
ナログ信号に変換し、オペアンプ20へ出力する。
【0049】図7は本発明の実施の形態1の酸度測定装
置における制御回路のオペアンプからの出力図、図8は
同酸度測定装置における制御回路の積分回路からの出力
図である。
【0050】図7に示したように、電圧を5mV/sで
掃引した場合、横軸に時間、縦軸に電圧をとると、時間
が1秒,2秒,3秒,・・・と計時される毎に、電圧が
5mV,10mV,15mV,・・・と変化していく。
そしてオペアンプ20から出力される信号はRC積分回
路を通ることにより積分され、図8に示したアナログ信
号となり、モニタリング回路21に入力される。ここで
コントローラ15は作用電極9の電位と比較電極部10
の電極電位との間の電位差をモニタリングしながら、作
用電極9と対極8の間に電圧を印加するが、そのとき作
用電極9と比較電極部10の電極11間の電位差を約1
0mV/s以上で掃引すると、電極が反応する速度より
電位を掃引する速度が速いために、安定した電流波形が
得られない。また、逆に掃引速度を3mV/s未満にす
ると、電極表面での反応が過剰に起こってしまい、安定
した電位が得られない。したがって電位の掃引速度は3
〜10mV/sとなるようにする必要がある。
【0051】モニタリング回路21においては、モニタ
リング回路を構成するオペアンプのイマジナリショート
を利用して、出力端側の対極8の電圧Cをアナログ信号
に従って制御し、−入力端側の比較電極部10の電極1
1の電圧Rがアナログ信号と同じになるようにする。こ
れにより電極11と作用電極9との間の電位差は所定の
値+200mV〜−200mVの範囲となる。一方、対
極8に流れる電流は、抵抗器22の両端の電圧を差動ア
ンプ23を通すことにより電圧へ変換され、A/Dコン
バータ24を介してアナログ信号からディジタル信号へ
変換されて、さらにコントローラ15へ入力される。な
お対極8,作用電極9,比較電極部10の電極11と回
路側を接続するコネクタが図1,2には図示しないが設
けられている。
【0052】コントローラ15は、図8に示すように所
定の掃引速度で掃引される電圧に対して、入力されたデ
ィジタル信号をそれぞれ比較することにより、図10の
Aで表したプレピークを与える電流値を検出する。この
電流のプレピーク値を基に酸度算出手段25で酸度を計
算し、その値をLCD3で表示する。
【0053】ここで本実施の形態1の酸度測定装置の酸
度算出方法について説明する。図9は本発明の実施の形
態1の酸度測定装置における酸度と還元電流の関係図で
ある。
【0054】また、図10において、電圧Eは作用電極
9と比較電極部10の電極11間の電位差であり、電流
Iは対極8に流れる電流である。
【0055】図10の波形においてAで示したプレピー
ク値を与える電流値Iと、被測定液に混入した酸の酸度
θは図9に示すように比例の関係にある。すなわちプレ
ピークの電流値と酸度にはI=Kθの関係がある。酸度
算出手段25は、たとえば酸度1、2、3となるような
所定の酸度を示す共存電解液を測定し、酸度とプレピー
ク電流値の関係より、前記比例常数Kを算出し記憶して
おく。そして任意の酸度を測定したい場合、酸度算出手
段25は、被測定液のプレピーク電流値Iより被測定液
の酸度θを算出する。算出された酸度より、予め混合さ
れている標準酸の酸度を差し引いて最終的な酸度を導く
ことができるものである。
【0056】
【発明の効果】本発明の酸度測定装置は、酸含有の被測
定液と、オルトベンゾキノン誘導体、有機溶媒、電解質
および、前記被測定液の酸度を所定量あげるための標準
酸を混合した測定溶液を用いるから、溶存酸素の影響を
断つことができ、精度の高い酸度を測定することができ
る。また、作用電極の電位を比較電極部の電極電位から
所定の電位差内の電位で掃引するとともに、電流のプレ
ピーク値を検出し前記標準酸の酸度を差し引いて被測定
液の酸度を算出する制御部を備えているから、簡単に操
作でき、酸度の判定を自動的に行うことができ、信頼性
のある精度の高い酸度を測定することができる。
【0057】また本発明の酸度測定方法は、プレピーク
値を容易に検出することができ精度の高い酸度を測定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の酸度測定装置の概略外
観斜視図
【図2】同酸度測定装置の上蓋を開放した概略外観斜視
【図3】同酸度測定装置における測定容器の斜視図
【図4】同測定容器における比較電極部の説明図
【図5】オルトベンゾキノン誘導体が共存する測定電解
液のボルタンメトリーによる酸度測定の電流−電位関係
【図6】同酸度測定装置における制御部のブロック図
【図7】同酸度測定装置における制御部のオペアンプか
らの出力図
【図8】同酸度測定装置における制御部の積分回路から
の出力図
【図9】同酸度測定装置における酸度と還元電流の関係
【図10】従来のナフトキノン誘導体が共存する測定電
解液のボルタンメトリーによる酸度測定の電流−電位関
係図
【図11】従来のナフトキノン誘導体が共存する測定電
解液のボルタンメトリーによる酸度測定の際のプレピー
ク波形図
【図12】従来のナフトキノン誘導体が共存する測定電
解液のボルタンメトリーによる酸度測定の際の本ピーク
波形図
【符号の説明】
1 上蓋 2 開放用のボタン 3 LCD 4 レンジ切換え用のボタン 5 スタート・ストップボタン 5’ スタート・ストップスイッチ 6 電源ボタン 6’ 電源ON−OFFスイッチ 7 測定容器 8 対極 9 作用電極 10 比較電極部 11 電極 12 緩衝溶液 13 液絡部 14 本体カバー 15 コントローラ 16 発振子 17 分周回路 18 タイマ手段 19 D/Aコンバータ 20 オペアンプ 21 モニタリング回路 22 抵抗器 23 差動アンプ 24 A/Dコンバータ 25 酸度算出手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/48 G01N 27/416 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸含有の被測定液と、キノン誘導体、有機
    溶媒、電解質および、前記被測定液の酸度を所定量上げ
    るための標準酸を混合した測定溶液と、前記測定溶液に
    浸漬される作用電極と対極と比較電極部とを設けた容器
    と、前記測定溶液のボルタモグラム還元前置波のピーク
    電流値を測定するとともに、前記標準酸の酸度を差し引
    いて被測定液の酸度を算出する制御部とを備えた酸度測
    定装置であって、前記キノン誘導体がオルトベンゾキノ
    ン誘導体であり、前記標準酸が前記ピーク電流値のピー
    クを明瞭にする酸度にまで所定量酸度を上げるように濃
    度調整された有機酸であることを特徴とする酸度測定装
    置。
  2. 【請求項2】前記有機酸が脂肪酸であることを特徴とす
    る請求項記載の酸度測定装置。
  3. 【請求項3】酸含有の被測定液と、キノン誘導体、有機
    溶媒、電解質および、前記被測定液の酸度を所定量あげ
    るための標準酸を混合し、この共存電解液をボルタンメ
    トリーし、前記共存電解液を流れる電流の還元前置波の
    ピーク電流値を測り、被測定液の酸度を測定する際に、
    前記還元前置波のピーク電流値を前記標準酸の酸度の位
    置にシフトさせて測定する酸度測定方法であって、前記
    キノン誘導体がオルトベンゾキノン誘導体であり、前記
    標準酸が前記ピーク電流値のピークを明瞭にする酸度に
    まで所定量酸度を上げるように濃度調整された有機酸で
    あることを特徴とする酸度測定方法。
  4. 【請求項4】前記有機酸が脂肪酸であることを特徴とす
    る請求項記載の酸度測定方法。
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布施哲男、外2名,ボルタンメトリーによる油脂中の総遊離脂肪酸の定量,分析化学,日本,1995年 1月 5日,第44巻、第1号,p.29−33

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