JPS6336467B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6336467B2 JPS6336467B2 JP5782782A JP5782782A JPS6336467B2 JP S6336467 B2 JPS6336467 B2 JP S6336467B2 JP 5782782 A JP5782782 A JP 5782782A JP 5782782 A JP5782782 A JP 5782782A JP S6336467 B2 JPS6336467 B2 JP S6336467B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fruit juice
- acidity
- conductivity
- solution
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 235000015203 fruit juice Nutrition 0.000 claims description 55
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 15
- 238000007865 diluting Methods 0.000 claims description 4
- KRKNYBCHXYNGOX-UHFFFAOYSA-N citric acid Chemical compound OC(=O)CC(O)(C(O)=O)CC(O)=O KRKNYBCHXYNGOX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 15
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 15
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 10
- 239000012086 standard solution Substances 0.000 description 9
- 235000020971 citrus fruits Nutrition 0.000 description 7
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 7
- 238000004448 titration Methods 0.000 description 7
- 238000006386 neutralization reaction Methods 0.000 description 6
- 150000007524 organic acids Chemical class 0.000 description 6
- 238000001139 pH measurement Methods 0.000 description 6
- 150000003839 salts Chemical class 0.000 description 6
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 5
- 241001672694 Citrus reticulata Species 0.000 description 4
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 4
- 239000002253 acid Substances 0.000 description 3
- 235000013399 edible fruits Nutrition 0.000 description 3
- 235000011389 fruit/vegetable juice Nutrition 0.000 description 3
- 235000005985 organic acids Nutrition 0.000 description 3
- 244000141359 Malus pumila Species 0.000 description 2
- 241000219094 Vitaceae Species 0.000 description 2
- 150000007513 acids Chemical class 0.000 description 2
- 235000021016 apples Nutrition 0.000 description 2
- 238000011088 calibration curve Methods 0.000 description 2
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 2
- 235000021021 grapes Nutrition 0.000 description 2
- 241000207199 Citrus Species 0.000 description 1
- 235000005979 Citrus limon Nutrition 0.000 description 1
- 244000131522 Citrus pyriformis Species 0.000 description 1
- 240000000560 Citrus x paradisi Species 0.000 description 1
- 244000088415 Raphanus sativus Species 0.000 description 1
- 235000006140 Raphanus sativus var sativus Nutrition 0.000 description 1
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 1
- -1 citric acid) Chemical class 0.000 description 1
- 238000007598 dipping method Methods 0.000 description 1
- 239000012153 distilled water Substances 0.000 description 1
- 239000003792 electrolyte Substances 0.000 description 1
- 235000013305 food Nutrition 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 238000005342 ion exchange Methods 0.000 description 1
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 1
- BASFCYQUMIYNBI-UHFFFAOYSA-N platinum Chemical compound [Pt] BASFCYQUMIYNBI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- IWZKICVEHNUQTL-UHFFFAOYSA-M potassium hydrogen phthalate Chemical compound [K+].OC(=O)C1=CC=CC=C1C([O-])=O IWZKICVEHNUQTL-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 238000001179 sorption measurement Methods 0.000 description 1
- 239000011550 stock solution Substances 0.000 description 1
- 239000007785 strong electrolyte Substances 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/02—Food
- G01N33/14—Beverages
- G01N33/143—Beverages containing sugar
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Description
本発明は、みかん、グレープフルーツ等の柑橘
類をはじめとする果実の品質判定の指標となる果
汁の酸度(クエン酸等の有機酸濃度)を簡便に測
定できる果汁酸度の簡易測定方法を提案するもの
である。 果汁の酸度は、広い意味では、酸性の強さでも
あるが、従来では、PH値の測定から果汁酸度を求
めることはできないものと考えられていた。これ
は次の理由による。 即ち、PHが同じでも、強酸と弱酸では酸味に差
があり、全ての場合に、PHが酸度に比例するもの
ではない。 また、酸味食品としての果実は、ほぼPH2.5〜
4.5の範囲内にあるが、個々の果実については、
そのPHの範囲はさらに小さく、例えば、みかんの
場合、口をすぼめたくなるほど酸つぱいものか
ら、殆んど酸味を感じないものまでをとつても、
PHは3.2〜3.8以内である。一方、官能的には、つ
まり、人間の味覚では、果汁中のクエン酸濃度が
0.1%変化しただけでも、その違いを明瞭に識別
するが、これは、計算上、0.02PHの差となり、普
通のPHメータでは測定誤差内に埋設されてしま
う。 このため、従来では、果汁酸度の測定は、PH値
ではなく、日本農林規格(JAS)に定める中和滴
定法によつて行なわれており、酸度は滴定酸量か
ら計算された有機酸換算量(%)で表わされてい
る。 しかし、この方法は、滴定操作に熟練を要し、
何よりも時間がかかるため、現場分析法として本
質的に不適である。 それ故、近年では、果汁酸度の簡易測定方法と
して、希釈した果汁溶液の導電率から酸度を求め
る方法が提案され、実用化が試みられている。 導電率法の測定原理の次の通りである。 即ち、果汁は、その中に含まれる塩類とクエン
酸等の有機酸によつて導電性を有しており、その
導電率は、前記塩類と有機酸濃度(酸度)によつ
て定まる。従つて、果汁そのものの導電率を測定
しても塩類の影響が大きいので酸度は測定できな
い。 しかし、果汁を純水で希釈すると、塩類は強電
解質であるから、導電率に対する寄与の度合は低
くなり、一方、クエン酸等の有機酸は弱電解質で
あるから導電性に対する寄与の度合はあまり低く
ならない。従つて、希釈した果汁溶液の導電率を
測定すれば、その果汁の酸度が間接的に算出でき
ることになる。 この導電率法は、測定操作が簡便である点で、
非常に優れているが、実際に果汁酸度を測定する
にあたつては、問題が多い。 即ち、導電率法においては、サンプルが比較的
低導電度の溶液であることと、多くの吸着物質を
含んでいることから、通常の導電率計では測定が
困難であり、比較的高価な実験室用導電率計が必
要となる。 しかも、塩類による影響を測定精度上無視でき
るほど小さくするためには、果汁を純水で数百倍
にまで希釈する必要があり、それ故、大気中の
CO2ガス等による影響が大きくなる。 有機酸濃度に対する導電率の変化は直線範囲が
狭く、かつ導電率電極には白金黒メツキ処理を施
すことができないため、広範囲に渡る酸度と導電
率の直線関係が得られない。従つて、みかん類
(通常3.5%以下)を基準として得られた検量線に
基いて、レモン、だいだい等の高酸度果汁の酸度
を求めると、それらは検量線の直線範囲外にある
ことから、一定の相関式(酸度VS導電率の回帰
直線式)で酸度を求めることは困難であると予想
される。 そこで、本発明者らは、導電率法に代わる簡易
な測定方法を確立すべく鋭意研究し、多くの実験
結果から、果汁を希釈することによつて、そのPH
と果汁酸度の関係を相関式によつて表わせるとい
う事実を知見し、この知見に基づいて新規かつ有
用な果汁酸度の簡易測定方法を確立したのであ
る。 即ち、本発明による果汁酸度の簡易測定方法
は、果汁を希釈し、この希釈した果汁溶液のPHを
測定し、このPHと予め求めておいた相関式に基づ
いて果汁酸度を求める点に特徴がある。 この方法によれば、PH測定用電極を、希釈した
果汁溶液に浸すといつた簡単な測定操作となり、
中和滴定法に比べて、測定操作がはるかに簡便で
ある。 また、導電率法に比べて、果汁中に含まれる塩
類の影響が小さいので、果汁を数十倍程度に希釈
するだけで済み、大気中のCO2ガス等による影響
がない。 第1図のグラフ及び下記の表は、上記の実験結
果を示す。 即ち、柑橘類16種について、純水で50倍に希釈
した果汁溶液を調整し、PH測定用電極を用いて各
果汁溶液のPH値を測定する一方、中和滴定法によ
り各果汁溶液の酸度を測定し、上記のPH値と中和
滴定法により求めた酸度とをプロツトしたのが第
1図のグラフである。但し、PH測定用電極として
株式会社掘場製作所製の型番6327−10Cを用い、
これをPH4の標準液(25℃でPH4.01の標準液)で
校正して用いた。 このグラフから明らかな通り、50倍に希釈され
た柑橘類の果汁溶液のPH値と酸度(A%)との間
には、明確な相関があることが分かる。 この相関は、次式(即ち、グラフ上の直線1に
よつて与えられる式)で表わすことができる。 logA=−0.7206PH+2.792 A=620×10-0.7206PH … 次に、前記果汁溶液のPH値を上記の相関式に
代入して求めた酸度と、中和滴定法により求めた
酸度とを比較したところ、次の表の通りとなつ
た。
類をはじめとする果実の品質判定の指標となる果
汁の酸度(クエン酸等の有機酸濃度)を簡便に測
定できる果汁酸度の簡易測定方法を提案するもの
である。 果汁の酸度は、広い意味では、酸性の強さでも
あるが、従来では、PH値の測定から果汁酸度を求
めることはできないものと考えられていた。これ
は次の理由による。 即ち、PHが同じでも、強酸と弱酸では酸味に差
があり、全ての場合に、PHが酸度に比例するもの
ではない。 また、酸味食品としての果実は、ほぼPH2.5〜
4.5の範囲内にあるが、個々の果実については、
そのPHの範囲はさらに小さく、例えば、みかんの
場合、口をすぼめたくなるほど酸つぱいものか
ら、殆んど酸味を感じないものまでをとつても、
PHは3.2〜3.8以内である。一方、官能的には、つ
まり、人間の味覚では、果汁中のクエン酸濃度が
0.1%変化しただけでも、その違いを明瞭に識別
するが、これは、計算上、0.02PHの差となり、普
通のPHメータでは測定誤差内に埋設されてしま
う。 このため、従来では、果汁酸度の測定は、PH値
ではなく、日本農林規格(JAS)に定める中和滴
定法によつて行なわれており、酸度は滴定酸量か
ら計算された有機酸換算量(%)で表わされてい
る。 しかし、この方法は、滴定操作に熟練を要し、
何よりも時間がかかるため、現場分析法として本
質的に不適である。 それ故、近年では、果汁酸度の簡易測定方法と
して、希釈した果汁溶液の導電率から酸度を求め
る方法が提案され、実用化が試みられている。 導電率法の測定原理の次の通りである。 即ち、果汁は、その中に含まれる塩類とクエン
酸等の有機酸によつて導電性を有しており、その
導電率は、前記塩類と有機酸濃度(酸度)によつ
て定まる。従つて、果汁そのものの導電率を測定
しても塩類の影響が大きいので酸度は測定できな
い。 しかし、果汁を純水で希釈すると、塩類は強電
解質であるから、導電率に対する寄与の度合は低
くなり、一方、クエン酸等の有機酸は弱電解質で
あるから導電性に対する寄与の度合はあまり低く
ならない。従つて、希釈した果汁溶液の導電率を
測定すれば、その果汁の酸度が間接的に算出でき
ることになる。 この導電率法は、測定操作が簡便である点で、
非常に優れているが、実際に果汁酸度を測定する
にあたつては、問題が多い。 即ち、導電率法においては、サンプルが比較的
低導電度の溶液であることと、多くの吸着物質を
含んでいることから、通常の導電率計では測定が
困難であり、比較的高価な実験室用導電率計が必
要となる。 しかも、塩類による影響を測定精度上無視でき
るほど小さくするためには、果汁を純水で数百倍
にまで希釈する必要があり、それ故、大気中の
CO2ガス等による影響が大きくなる。 有機酸濃度に対する導電率の変化は直線範囲が
狭く、かつ導電率電極には白金黒メツキ処理を施
すことができないため、広範囲に渡る酸度と導電
率の直線関係が得られない。従つて、みかん類
(通常3.5%以下)を基準として得られた検量線に
基いて、レモン、だいだい等の高酸度果汁の酸度
を求めると、それらは検量線の直線範囲外にある
ことから、一定の相関式(酸度VS導電率の回帰
直線式)で酸度を求めることは困難であると予想
される。 そこで、本発明者らは、導電率法に代わる簡易
な測定方法を確立すべく鋭意研究し、多くの実験
結果から、果汁を希釈することによつて、そのPH
と果汁酸度の関係を相関式によつて表わせるとい
う事実を知見し、この知見に基づいて新規かつ有
用な果汁酸度の簡易測定方法を確立したのであ
る。 即ち、本発明による果汁酸度の簡易測定方法
は、果汁を希釈し、この希釈した果汁溶液のPHを
測定し、このPHと予め求めておいた相関式に基づ
いて果汁酸度を求める点に特徴がある。 この方法によれば、PH測定用電極を、希釈した
果汁溶液に浸すといつた簡単な測定操作となり、
中和滴定法に比べて、測定操作がはるかに簡便で
ある。 また、導電率法に比べて、果汁中に含まれる塩
類の影響が小さいので、果汁を数十倍程度に希釈
するだけで済み、大気中のCO2ガス等による影響
がない。 第1図のグラフ及び下記の表は、上記の実験結
果を示す。 即ち、柑橘類16種について、純水で50倍に希釈
した果汁溶液を調整し、PH測定用電極を用いて各
果汁溶液のPH値を測定する一方、中和滴定法によ
り各果汁溶液の酸度を測定し、上記のPH値と中和
滴定法により求めた酸度とをプロツトしたのが第
1図のグラフである。但し、PH測定用電極として
株式会社掘場製作所製の型番6327−10Cを用い、
これをPH4の標準液(25℃でPH4.01の標準液)で
校正して用いた。 このグラフから明らかな通り、50倍に希釈され
た柑橘類の果汁溶液のPH値と酸度(A%)との間
には、明確な相関があることが分かる。 この相関は、次式(即ち、グラフ上の直線1に
よつて与えられる式)で表わすことができる。 logA=−0.7206PH+2.792 A=620×10-0.7206PH … 次に、前記果汁溶液のPH値を上記の相関式に
代入して求めた酸度と、中和滴定法により求めた
酸度とを比較したところ、次の表の通りとなつ
た。
【表】
この表から明らかな通り、PH値と相関式に基
づいて算出した果汁酸度は、中和滴定法により求
めた果汁酸度と概ね近似しており、本発明方法が
果汁酸度の簡易な測定方法として実用可能である
ことが理解されよう。 上記の実験では、柑橘類を例にとつているが、
ぶどう、リンゴ類など他の果汁についても、同様
にPH値と酸度の相関式を求めておくことにより、
実測したPH値と相関式に基づいて果汁酸度が得ら
れることは、容易に推察される。 以下、本発明の実施例を説明する。 ○イ 先ず、PH測定用電極、増巾器、ゼロ点調節ボ
リウム、指示器等よりなる既製のPHメーターを
用意するか、あるいは、PHメーターと実質的に
同じ構成であるが、第2図に示すように、指示
器にPH値の目盛と、対数目盛(即ち、PH値に対
応する酸度の目盛である。)とを刻んで構成し
た果汁酸度計を用意する。 いずれの場合も、PH測定用電極の内部液(即
ち、ガラス電極の内部液)としては、日本工業
規格(JIS)に定めるPH4の標準液(これは、
25℃でPH4.01となるように調製された安定した
標準液である。)と同じPH値を示す、0.05M−
フタル酸水素カリウム+3.33M−KClのPH緩衝
液を用いる。 これは、希釈した果汁溶液のPH近傍にゼロ点
を位置させることにより、1点校正を行なうだ
けで、つまり、PH7をゼロ点とする通常のPHメ
ーターを用いた場合のように、2つの標準液を
用いてゼロ点及びスパンの2点校正を行なわな
くても、実用範囲での測定精度が得られるよう
に工夫したものである。 ○ロ PHメーター又は果汁酸度計のゼロ点校正を行
なう。 即ち、PH4の標準液にPH測定用電極を浸し、
ゼロ調節ボリウムを操作して、その液温におけ
る標準液のPH値と指示器によるPH指示値を合わ
せる。(例えば、液温が25℃であれば、指示器
の針がPH4.01を指すように調節する。) ○ハ 一方、予め準備した柑橘類の果汁に純水(蒸
留水又はイオン交換水)を加え、約50倍に希釈
する。 これは、次の理由による。即ち、果汁原液の
ままでは、PH測定用電極を浸した際、果汁に含
まれる有機物や高分子物質が液絡部に吸着しや
すいために、比較電極の液絡部において液間電
位差が発生する傾向にあり、PH測定上誤差要因
となり、PH値に基づく酸度の測定は行なえな
い。とくに、初めに述べた如く、クエン酸濃度
の0.1%の変化が、計算上ではたつたの0.02PH
の差しかならず、前記理由により現実のPH測定
用電極ではこれほど精度を出すことは困難と考
えられる。 しかし、果汁を希釈することにより、前記有
機物や高分子物質の液絡部への吸着に基づく液
間電位差の発生が減少されると共に、第1図に
よれば、PH4近傍(みかん類が相当する)にお
いて、0.1%の酸度の変化が約0.1PHの変化に相
当することから、約5倍のPH変化巾に拡大され
る。この結果、PH値に基づく酸度の測定が可能
となる。 また、柑橘類の場合、その殆んどは、果汁原
液のPHが3.5近傍にあるが、果汁を約50倍に希
釈することによつて、PH4近傍へと、つまり、
測定誤差の殆んど生じないゼロ点近傍へと移行
することになる。従つて、先に述べた通り、1
点校正のためのPH標準液として、JISに定めら
れた既存のPH4の標準液を利用できるのであ
る。即ち、測定精度を確保する目的で、ゼロ点
を果汁原液に合わせてPH3.5近傍に設定し、か
つ、ゼロ点での1点校正を行なう場合であれ
ば、JIS規格外のPH標準液を調整することが必
要になるが、約50倍に希釈する場合には、この
ような不都合を回避できる。 ○ニ しかる後、○ロの工程で校正したPHメーター又
は果汁酸度計を用い、そのPH測定用電極を○ハの
工程で得た希釈果汁溶液に浸して、指示が安定
した後、PH値を読み取り、これを先に説明した
相関式に代入して計算することにより、あるい
は、対数目盛を直読することにより、果汁酸度
を求めるのである。 尚、柑橘類以外の果汁(例えば、ぶどう、り
んご類)についても、同様にしてPHと酸度の相
関式を求め、この相関式に基づいて対数目盛を
刻んだ目盛板を別途用意して、第2図の目盛板
と交換可能に構成するか、あるいは、第2図の
目盛板にこの対数目盛も刻んでおくことによ
り、種々の果汁の酸度を測定できる。
づいて算出した果汁酸度は、中和滴定法により求
めた果汁酸度と概ね近似しており、本発明方法が
果汁酸度の簡易な測定方法として実用可能である
ことが理解されよう。 上記の実験では、柑橘類を例にとつているが、
ぶどう、リンゴ類など他の果汁についても、同様
にPH値と酸度の相関式を求めておくことにより、
実測したPH値と相関式に基づいて果汁酸度が得ら
れることは、容易に推察される。 以下、本発明の実施例を説明する。 ○イ 先ず、PH測定用電極、増巾器、ゼロ点調節ボ
リウム、指示器等よりなる既製のPHメーターを
用意するか、あるいは、PHメーターと実質的に
同じ構成であるが、第2図に示すように、指示
器にPH値の目盛と、対数目盛(即ち、PH値に対
応する酸度の目盛である。)とを刻んで構成し
た果汁酸度計を用意する。 いずれの場合も、PH測定用電極の内部液(即
ち、ガラス電極の内部液)としては、日本工業
規格(JIS)に定めるPH4の標準液(これは、
25℃でPH4.01となるように調製された安定した
標準液である。)と同じPH値を示す、0.05M−
フタル酸水素カリウム+3.33M−KClのPH緩衝
液を用いる。 これは、希釈した果汁溶液のPH近傍にゼロ点
を位置させることにより、1点校正を行なうだ
けで、つまり、PH7をゼロ点とする通常のPHメ
ーターを用いた場合のように、2つの標準液を
用いてゼロ点及びスパンの2点校正を行なわな
くても、実用範囲での測定精度が得られるよう
に工夫したものである。 ○ロ PHメーター又は果汁酸度計のゼロ点校正を行
なう。 即ち、PH4の標準液にPH測定用電極を浸し、
ゼロ調節ボリウムを操作して、その液温におけ
る標準液のPH値と指示器によるPH指示値を合わ
せる。(例えば、液温が25℃であれば、指示器
の針がPH4.01を指すように調節する。) ○ハ 一方、予め準備した柑橘類の果汁に純水(蒸
留水又はイオン交換水)を加え、約50倍に希釈
する。 これは、次の理由による。即ち、果汁原液の
ままでは、PH測定用電極を浸した際、果汁に含
まれる有機物や高分子物質が液絡部に吸着しや
すいために、比較電極の液絡部において液間電
位差が発生する傾向にあり、PH測定上誤差要因
となり、PH値に基づく酸度の測定は行なえな
い。とくに、初めに述べた如く、クエン酸濃度
の0.1%の変化が、計算上ではたつたの0.02PH
の差しかならず、前記理由により現実のPH測定
用電極ではこれほど精度を出すことは困難と考
えられる。 しかし、果汁を希釈することにより、前記有
機物や高分子物質の液絡部への吸着に基づく液
間電位差の発生が減少されると共に、第1図に
よれば、PH4近傍(みかん類が相当する)にお
いて、0.1%の酸度の変化が約0.1PHの変化に相
当することから、約5倍のPH変化巾に拡大され
る。この結果、PH値に基づく酸度の測定が可能
となる。 また、柑橘類の場合、その殆んどは、果汁原
液のPHが3.5近傍にあるが、果汁を約50倍に希
釈することによつて、PH4近傍へと、つまり、
測定誤差の殆んど生じないゼロ点近傍へと移行
することになる。従つて、先に述べた通り、1
点校正のためのPH標準液として、JISに定めら
れた既存のPH4の標準液を利用できるのであ
る。即ち、測定精度を確保する目的で、ゼロ点
を果汁原液に合わせてPH3.5近傍に設定し、か
つ、ゼロ点での1点校正を行なう場合であれ
ば、JIS規格外のPH標準液を調整することが必
要になるが、約50倍に希釈する場合には、この
ような不都合を回避できる。 ○ニ しかる後、○ロの工程で校正したPHメーター又
は果汁酸度計を用い、そのPH測定用電極を○ハの
工程で得た希釈果汁溶液に浸して、指示が安定
した後、PH値を読み取り、これを先に説明した
相関式に代入して計算することにより、あるい
は、対数目盛を直読することにより、果汁酸度
を求めるのである。 尚、柑橘類以外の果汁(例えば、ぶどう、り
んご類)についても、同様にしてPHと酸度の相
関式を求め、この相関式に基づいて対数目盛を
刻んだ目盛板を別途用意して、第2図の目盛板
と交換可能に構成するか、あるいは、第2図の
目盛板にこの対数目盛も刻んでおくことによ
り、種々の果汁の酸度を測定できる。
第1図は実験により求めた50倍希釈果汁のPHと
酸度との相関を示すグラフである。第2図は本発
明の一実施例における要部正面図である。 1……グラフ上の直線。
酸度との相関を示すグラフである。第2図は本発
明の一実施例における要部正面図である。 1……グラフ上の直線。
Claims (1)
- 1 果汁を希釈し、この希釈した果汁溶液のPHを
測定し、このPHと予め求めておいた相関式に基づ
いて果汁酸度を求めることを特徴とする果汁酸度
の簡易測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5782782A JPS58173463A (ja) | 1982-04-06 | 1982-04-06 | 果汁酸度の簡易測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5782782A JPS58173463A (ja) | 1982-04-06 | 1982-04-06 | 果汁酸度の簡易測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58173463A JPS58173463A (ja) | 1983-10-12 |
JPS6336467B2 true JPS6336467B2 (ja) | 1988-07-20 |
Family
ID=13066753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5782782A Granted JPS58173463A (ja) | 1982-04-06 | 1982-04-06 | 果汁酸度の簡易測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58173463A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02146568U (ja) * | 1989-05-09 | 1990-12-12 | ||
JPH0341646Y2 (ja) * | 1986-08-21 | 1991-09-02 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010110642A (ko) * | 2001-04-06 | 2001-12-13 | 권영호 | 감귤산도 측정장치 |
US20070202369A1 (en) * | 2006-02-27 | 2007-08-30 | Korea Institute Of Science And Technology | Direct formic acid fuel cell performing real time measurement and control of concentration of formic acid and operation method thereof |
CN114544882A (zh) * | 2022-03-07 | 2022-05-27 | 新疆西部合盛硅业有限公司 | 一种新型在线监测物料酸碱浓度的方法 |
-
1982
- 1982-04-06 JP JP5782782A patent/JPS58173463A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0341646Y2 (ja) * | 1986-08-21 | 1991-09-02 | ||
JPH02146568U (ja) * | 1989-05-09 | 1990-12-12 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58173463A (ja) | 1983-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Tyl et al. | pH and titratable acidity | |
Sadler et al. | pH and titratable acidity | |
Kolthoff et al. | Amperometric (Polarometric) Titrations. I. The amperometric titration of lead with dichromate or chromate | |
Laitinen et al. | Amperometric Titration of Chloride, Bromide, and Iodide Using Rotating Platinum Electrode | |
Danchana et al. | Conductometric determination of sulfur dioxide in wine using a multipumping system coupled to a gas-diffusion cell | |
US4495050A (en) | Temperature insensitive potentiometric electrode system | |
Light et al. | Determination of fluoride in toothpaste using an ion-selective electrode | |
CA1170722A (en) | Potentiometric electrode | |
Christian et al. | Coulometric Titration of Ammonia with Hypobromite Using Direct Amperometric End Point Detection. | |
JPS6336467B2 (ja) | ||
Gillam | Polarographic determination of vitamin C in fruits and vegetables | |
Jameson et al. | Apparent molar ionic products of water in aqueous potassium nitrate solutions and calibration of the glass electrode as a wide-range proton concentration probe | |
Martin et al. | Differential Voltammetry Using Hanging Mercury Drop Electrode | |
JPH07318600A (ja) | 非接触導電率測定器 | |
AT401111B (de) | Verfahren zur kalibrierung eines ph-messelementes | |
Su et al. | Amplified potentiometric determination of pK00, pK0, pKl, and pK2 of hydrogen sulfides with Ag2S ISE | |
JPS6327655B2 (ja) | ||
US4846937A (en) | Method of detecting carbon dioxide in a gaseous or liquid sample | |
AU2020276340A1 (en) | Systems and methods for analyte determination | |
Cosgrove et al. | A solid ammonium ion selective electrode | |
JPH0219724Y2 (ja) | ||
US4659434A (en) | Gas sensor | |
US4780185A (en) | Method of determining H2 S | |
EP0735364A2 (de) | Verfahren und Vorrichtung zum Messen der Konzentration einer Gaskomponente A in einem Gasgemisch | |
US4842697A (en) | Method of determining ammonia in a gaseous or liquid sample |