JPH11118762A - 酸度測定方法および装置 - Google Patents

酸度測定方法および装置

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JPH11118762A
JPH11118762A JP27684497A JP27684497A JPH11118762A JP H11118762 A JPH11118762 A JP H11118762A JP 27684497 A JP27684497 A JP 27684497A JP 27684497 A JP27684497 A JP 27684497A JP H11118762 A JPH11118762 A JP H11118762A
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electrolyte
acidity
peak value
voltammetry
mixed
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JP27684497A
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Takeshi Kusakabe
毅 日下部
Yasuyuki Hanada
康行 花田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸度測定装置において、簡単な操作で、高精
度で酸度を測定する。 【解決手段】 電解液、電解液に酸度が既知の標準試料
が混合された共存電解液、および電解液に被測定液が混
合された共存電解液が収容可能とされた測定容器と、測
定容器に設けられた作用電極、対極および比較電極部
と、作用電極の電位を比較電極部の電極電位から所定の
電位差の範囲内で掃引し、作用電極と対極間を流れる電
流のプレピーク値を検出する制御部29とを有し、酸度
の標準試料がそれぞれ混合された共存電解液のボルタン
メトリーによる検出電流と電解液のボルタンメトリーに
よる検出電流との同電位における差の最大値をプレピー
ク値として標準試料における酸度とプレピーク値との関
係を求め、被測定液が混合された共存電解液のボルタン
メトリーによる検出電流と電解液のボルタンメトリーに
よる検出電流から求められたプレピーク値を当該関係に
当てはめて酸度を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食用油に含まれる
遊離脂肪酸、果実飲料に含まれるリンゴ酸や酒石酸、ア
ルコール飲料に含まれる酸あるいはコーヒー中のコーヒ
ー酸等の酸度測定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品は健康や安全面から一定の水
準以上の品質が要求されるようになってきている。中で
も食品中に含有された酸は食品の品質に大きな影響を与
えるものである。また、健康ブームからアルカリ食品の
方がよいと考えられることが多く、最近では酸度の低い
食品が専ら嗜好される傾向にある。
【0003】このように各種食品の酸度は食品の消費に
大きな影響を及ぼすが、その影響する程度や測定法は食
品によってそれぞれ異なるものである。そこで、以下、
こうした食品の代表例として食用油、ジュース等の
果実飲料、ウィスキーや酒、ワイン等のアルコール飲
料、コーヒーについて、それぞれの酸がどのようなも
ので従来どのようにして測定されていたのかを説明をす
る。
【0004】先ず、食用油に含まれる酸について説明す
る。わが国の食生活は急速に変化しつつあるが、その流
れをみると、第1にインスタント化という大きな流れが
あり、第2に手作り嗜好などに代表される多様化の流れ
があるように思われる。特にインスタント指向は時代を
映し出しているともいえるもので、多くの加工食品が増
大傾向にある。中でもフライ食品は、嗜好的にも好ま
れ、比較的腐敗を受けにくいという性質があるため、増
加が著しい。
【0005】しかし、このフライ食品も、温度や光の影
響を受ける環境に長時間さらすと、空気中の酸素により
油脂が自動酸化して、変敗臭が生じたり、その他品質の
劣化がもたらされる。こうした理由から食用油脂および
油脂加工品などの変敗、劣化に関して一般的に関心が高
まり、例えば、油揚げの地域食品認証制度が発足した
り、あるいは油菓子の規制が行われたりしており、また
弁当や惣菜の指導要項などでも油脂の劣化について法規
制が検討されている。
【0006】ところで、こうした油脂の傷み具合、特に
加熱された油脂の劣化度を知る方法としては、酸度、過
酸化物価、粘度、ヨウ素価などを測定するいくつかの分
析方法がある。ここで、上記したように食品の劣化に大
きな影響を与えるのが温度や光であることを考慮する
と、これらの中で酸化の程度を直接測る酸度の測定が熱
劣化の判定を行うために適当であり、また通常これが多
く用いられている。
【0007】次に、飲料水の酸について説明する。ジュ
ース等の果実飲料は原料果実を搾汁機にかけて得た汁液
であるが、果実飲料の多くは、新鮮な果実の搾汁をその
まま用いるよりも、濃縮果汁または冷凍果汁を原料とし
て製品を作る場合が多い。例えばオレンジジュースの場
合、みかんの病害果や未熟果を除去した後に、表皮を洗
浄し、これを圧搾して果肉と果汁を取り出し、さらに果
汁から果皮、じょうのう膜等を取り除いている。そして
この時点で日本農林規格に適合するように糖度や酸度な
どを調合し、その際に酸度を測定している。また、濃縮
果汁や冷凍果汁からオレンジジュースを作る場合は、濃
縮果汁や冷凍果汁に水を加えてオレンジジュースを作る
際に酸度を測定している。
【0008】続いて、アルコール飲料について説明す
る。ウィスキーや焼酎に代表される蒸留を何度も繰り返
してエタノールの収率を上げる蒸留酒、あるいは酒やワ
インに代表される素材そのものを発酵させて濾過するこ
とで得られる醸造酒、そしてその他果実酒やビール等の
発泡酒等、アルコール飲料には色々と種類があってその
製造過程もまちまちである。しかし、いずれのアルコー
ル飲料の製造においても、工程の中で製品の品質確保の
ために酸度の測定を行っている。
【0009】最後に、コーヒーの酸について説明する。
コーヒーの味を左右する酸味を与える物質は以下に述べ
るように多種類にわたるが、酸含有量がコーヒーの酸味
評価の指標として重要である。コーヒー中に含まれる酸
の代表としてはクロロゲン酸類が挙げられる。その含有
量はコーヒー豆の焙煎の過程でも変動する。その他に
も、コーヒーの酸味に関与する物質は、コーヒー酸、キ
ナ酸、更にはクエン酸など多くの化合物がある。そし
て、それぞれの酸の含有量は微量でありながら、微妙な
バランスとその総量が酸味の決め手になっていると考え
られる。
【0010】このように各種の食品において、その製造
工程上でそれぞれの酸度を測定することが行われている
が、その測定方法には様々なものがある。
【0011】従来の酸測定方法の一例としては、基準油
脂分析法、日本農林規格、JIS、日本薬局方油脂試験
法、衛生試験法飲食物試験法、浄水試験方法などで定め
られた方法があるが、いずれも測定の基本はフェノール
フタレインを指示薬とした中和滴定法である。そこで、
この中和滴定方法を説明するため、浄水試験方法と基準
油脂分析法で規定されている中和滴定法を以下説明す
る。
【0012】浄水試験方法での酸度は、試料1リットル
中に含まれている炭酸カルシウムに酸を換算したときの
mg数として定義される。具体的には試験水100mL
を採り、これにフェノールフタレイン指示薬を約0.2
mL加え、さらに0.02モル/Lの水酸化ナトリウム
溶液を加える。そして、密栓して軽く揺り動かし、紅色
が消えたならば、さらに微紅色が消えずに残るまで滴定
を続けたときを中和の終点としその水酸化ナトリウムの
mL数aを求める。そのときの酸度は、 酸度(炭酸カルシウム換算mg/L)=10×a で与えられる。
【0013】次に基準油脂分析法で規定されている中和
滴定法を説明する。基準油脂分析法での酸度の定義は、
試料1g中に含まれている遊離脂肪酸を中和するのに要
する水酸化カリウムのmg数をいう。液体試料の場合、
試料をその推定酸度(例えば酸度1以下は20gを採
取、酸度1を越えて4以下は10gを採取、酸度が4を
越えて15以下は2.5gを採取)に応じて採取して三
角フラスコに正しく計り取る。これに中性溶剤100m
Lを加え、試料が完全に溶けるまで充分に振る。但し、
ここでいう中性溶剤とはエチルエーテル、エタノール
1:1の混合溶剤100mLにフエノールフタレイン指
示薬約0.3mLを加え、使用直前に1/10規定
(N)水酸化カリウム−エタノール溶液で中和したもの
である。
【0014】一方、固体試料の場合は水浴上で加温溶融
したのち溶剤を加えて溶解する。これを、1/10規定
(N)水酸化カリウム−エタノール標準液で滴定し、指
示薬の色変化が30秒続いたときを中和の終点と定め
る。そしてこのときの水酸化カリウムのmg数を計算す
るものである。
【0015】ところで、脂肪酸の測定については、この
ような中和滴定法によらず、ボルタンメトリーによって
酸度を測定する方法がある。
【0016】これは特開平5−264503号公報で開
示されたもので、遊離脂肪酸とナフトキノン誘導体が共
存する測定電解液を電位規制法によるボルタンメトリー
によって測定するものである。ナフトキノン誘導体の還
元前置波の電流値の大きさが、蟻酸のような低級脂肪酸
からオレイン酸やリノール酸のような高級脂肪酸まで全
ての脂肪酸について、遊離脂肪酸の濃度に比例し、各脂
肪酸の電流値を重ね合わせた値が脂肪酸の総濃度に対応
することを利用している。すなわち、予め既知の酸度の
脂肪酸において酸度−プレピーク値の関係を表す検量線
を作成しておけば、未知の酸度の脂肪酸をボルタンメト
リーによってプレピーク値を検出し、作製した検量線に
よってその酸度を導き出すことができるというものであ
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の酸度測定装置は中和滴定法を用いて酸度を測定し
ており、フェノールフタレイン指示薬による色変化を判
断してこれを滴定の終点としているために、測定者によ
って終点の判断がまちまちになって、酸度が客観的に決
定されないことがあった。
【0018】そして、基準油脂分析法の脂肪酸の中和滴
定法によると、中性溶剤としてエーテルとエタノールの
混合溶液を用いており、エーテルの沸点が34.6℃と
引火しやすいためにその取り扱いが難しい。しかも、例
えば揚げ物を大量に揚げた油のように試料の色が濃い場
合や、ジュース、ワイン等のように素材そのものに色が
付いている場合には、滴定終点付近におけるフェノール
フタレインの色の変化を的確に把握することができず、
終点を読み間違えて測定値がバラつくという問題があっ
た。さらに、試料の量が数十g、中性溶剤が100mL
必要で1回の測定に大量の試料が必要となるため、測定
数の増加が負担になるという問題もあった。
【0019】また、特開平5−264503号公報で開
示された技術では、酸濃度が低い場合には、後述する図
6および図11の実線で示すようにプレピークが不明瞭
になってプレピークの電流値が読み取りにくくなる。こ
れにより、測定者により測定値にバラツキが生じて得ら
れた値に信頼性に欠けることになるのみならず、電気的
に読み取ることさえ困難であった。
【0020】そこで、本発明は、コンパクトで操作の簡
単な酸度測定装置を提供することを目的とする。
【0021】また、本発明は、低酸度においても高精度
で酸度を測定することができる酸度測定方法を提供する
ことを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の酸度測定方法は、所定濃度のキノン誘導体
を含む電解液をボルタンメトリーし、酸度が既知の標準
試料を少なくとも2種の異なる酸度において電解液にそ
れぞれ混合し共存電解液をボルタンメトリーし、電解液
のボルタンメトリーにより得られた検出電流と標準試料
が混合された共存電解液のボルタンメトリーにより得ら
れた検出電流との同電位における差の最大値をプレピー
ク値として、異なる酸度における少なくとも2つのプレ
ピーク値から標準試料における酸度とプレピーク値との
関係を求め、電解液に被測定液を混合した共存電解液を
ボルタンメトリーし、電解液のボルタンメトリーにより
得られた検出電流と被測定液が混合された共存電解液の
ボルタンメトリーにより得られた検出電流からプレピー
ク値を求め、電解液のボルタンメトリーにより得られた
検出電流と被測定液が混合された共存電解液のボルタン
メトリーにより得られた検出電流とによって得られたプ
レピーク値を酸度とプレピーク値との関係に当てはめて
被測定液の酸度を求めるものである。
【0023】また、本発明の酸度測定装置は、所定濃度
のキノン誘導体を含む電解液、電解液に酸度が既知の標
準試料が混合された共存電解液、および電解液に被測定
液が混合された共存電解液がそれぞれ収容可能とされた
測定容器と、この測定容器に設けられ、電解液または共
存電解液に浸漬される作用電極、対極および比較電極部
と、作用電極の電位を比較電極部の電極電位から所定の
電位差の範囲内で掃引し、作用電極と対極間を流れる電
流のプレピーク値を検出する制御部とを有し、制御部
が、少なくとも2種の酸度の標準試料がそれぞれ混合さ
れた共存電解液のボルタンメトリーによる検出電流と電
解液のボルタンメトリーによる検出電流との同電位にお
ける差の最大値をプレピーク値として標準試料における
酸度とプレピーク値との関係を求め、被測定液が混合さ
れた共存電解液のボルタンメトリーによる検出電流と電
解液のボルタンメトリーによる検出電流から求められた
プレピーク値を当該関係に当てはめて被測定液の酸度を
検出するものである。
【0024】このような発明により、コンパクトで操作
の簡単な操作により被測定液の酸度を客観的に測定する
ことが可能になる。
【0025】また、共存電解液と電解液とのボルタンメ
トリーによる検出電流の同電位における差の最大値をプ
レピーク値としているので、低酸度においても高精度で
酸度を測定することが可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、所定濃度のキノン誘導体を含む電解液をボルタンメ
トリーし、酸度が既知の標準試料を少なくとも2種の異
なる酸度において電解液にそれぞれ混合し共存電解液を
ボルタンメトリーし、電解液のボルタンメトリーにより
得られた検出電流と標準試料が混合された共存電解液の
ボルタンメトリーにより得られた検出電流との同電位に
おける差の最大値をプレピーク値として、異なる酸度に
おける少なくとも2つのプレピーク値から標準試料にお
ける酸度とプレピーク値との関係を求め、電解液に被測
定液を混合した共存電解液をボルタンメトリーし、電解
液のボルタンメトリーにより得られた検出電流と被測定
液が混合された共存電解液のボルタンメトリーにより得
られた検出電流からプレピーク値を求め、電解液のボル
タンメトリーにより得られた検出電流と被測定液が混合
された共存電解液のボルタンメトリーにより得られた検
出電流とによって得られたプレピーク値を酸度とプレピ
ーク値との関係に当てはめて被測定液の酸度を求める酸
度測定方法であり、簡単な操作により被測定液の酸度を
客観的に測定することが可能になるという作用を有す
る。また、低酸度においても高精度で酸度を測定するこ
とが可能になるという作用を有する。
【0027】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
所定濃度のキノン誘導体を含む電解液、電解液に酸度が
既知の標準試料が混合された共存電解液、および電解液
に被測定液が混合された共存電解液がそれぞれ収容可能
とされた測定容器と、この測定容器に設けられ、電解液
または共存電解液に浸漬される作用電極、対極および比
較電極部と、作用電極の電位を比較電極部の電極電位か
ら所定の電位差の範囲内で掃引し、作用電極と対極間を
流れる電流のプレピーク値を検出する制御部とを有し、
制御部が、少なくとも2種の酸度の標準試料がそれぞれ
混合された共存電解液のボルタンメトリーによる検出電
流と電解液のボルタンメトリーによる検出電流との同電
位における差の最大値をプレピーク値として標準試料に
おける酸度とプレピーク値との関係を求め、被測定液が
混合された共存電解液のボルタンメトリーによる検出電
流と電解液のボルタンメトリーによる検出電流から求め
られたプレピーク値を当該関係に当てはめて被測定液の
酸度を検出する酸度測定装置であり、コンパクトで操作
の簡単な操作により被測定液の酸度を客観的に測定する
ことが可能になるという作用を有する。また、低酸度に
おいても高精度で酸度を測定することが可能になるとい
う作用を有する。
【0028】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図17を用いて説明する。なお、これらの図面にお
いて同一の部材には同一の符号を付しており、また、重
複した説明は省略されている。
【0029】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による酸度測定装置を示す説明図、図2は図1の酸
度測定装置における測定容器を示す断面図、図3は本実
施の形態における電解液のみおよび電解液に標準試料を
加えた共存電解液のボルタンメトリー電流波形を示すグ
ラフ、図4は図3のグラフにより得られた電解液と共存
電解液とのボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示
すグラフ、図5は図4のグラフにより得られた電流と酸
度との関係を示すグラフ、図6は本発明の実施の形態に
おける電解液のみおよび電解液に被測定液を加えた共存
電解液のボルタンメトリー電流波形を示すグラフ、図7
は図6のグラフにより得られた電解液と共存電解液との
ボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示すグラフで
ある。
【0030】図1に示すように、本実施の形態の酸度測
定装置は、作用電極5、対極7および比較電極部8を備
え、被測定液が収容される測定容器1を有している。こ
の測定容器1は、作用電極5と比較電極部8の電極電位
から所定の電位差の範囲内で掃引するとともに作用電極
5と対極7との間を流れる電流を検知するポテンショス
タット2と電気的に接続されている。さらに、ポテンシ
ョスタット2は、このポテンショスタット2の制御、所
定の演算処理の実行、データの保存などを行うパソコン
3と電気的に接続されている。パソコン3にはモニター
4が接続されており、パソコン3により得られたデータ
などが出力される。さらに、パソコン3にはキーボード
3aが接続されており、入力操作はこのキーボード3a
によって行われる。なお、ポテンショスタット2はマニ
ュアル操作もできるので、パソコン3、モニター4の代
わりにレコーダなどの出力部を備えるようにしてもよ
い。
【0031】図2に示すように、測定容器1の容器カバ
ー10には、対極7、作用電極5および比較電極部8が
取り付けられている。また、容器カバー10が取り付け
られた溶液収容部11には、キノン誘導体、有機溶媒、
電解質および被測定液が混合された共存電解液9が収容
されている。そして、容器カバー10を溶液収容部11
に装着することにより、対極7、作用電極5、比較電極
部8の一方端は外部に突出され、他方端は共存電解液9
に浸漬される。キノン誘導体としては、オルトベンゾキ
ノン誘導体、パラベンゾキノン誘導体またはナフトキノ
ン誘導体などが適当である。これらのキノン誘導体、特
にオルトベンゾキノン誘導体およびパラベンゾキノン誘
導体は、還元電流波形が溶存酸素の還元波形からシフト
して出現するので、除酸素しなくても正確に酸度を測定
することができる。
【0032】ここで、側面がフラン樹脂6もしくは共存
電解液に侵されない絶縁体で絶縁された作用電極5の材
料としては、炭素もしくはグラッシーカーボンと呼ばれ
るガラス状炭素や、PFCと呼ばれるプラスチックフォ
ームを1000℃〜2000℃で焼結した炭素が適当で
ある。
【0033】また、対極7の材料としては、共存電解液
9中でも腐食せず化学的に安定な白金、黒鉛、金が望ま
しいが、腐食しないステンレス、アルミニウム及び白金
含有合金等であってもよい。
【0034】さらに、溶液収容部11および容器カバー
10の材料は、オルトベンゾキノン誘導体,パラベンゾ
キノン誘導体等のキノン誘導体、有機溶媒、電解質およ
び被測定液に侵されないものであればよい。
【0035】比較電極部8は、たとえばガラスやフッ素
樹脂などのように共存電解液9および後述する緩衝溶液
14に侵されない材料からなる容器12と、この容器1
2から突出した比較電極13と、容器12内に収容され
た緩衝溶液14と、容器12の底面に設けられた液絡部
15とから構成されている。
【0036】ここで、比較電極13の材料としては銀−
塩化銀が望ましいが、飽和カロメル、飽和塩化カロメ
ル、銀−銀イオン、水銀−飽和硫酸水銀、銅−飽和硫酸
銅でもよい。なお、例えば銀−塩化銀などの表示は、銀
からなる比較電極13の表面を塩化銀で被覆しているこ
とを示す。
【0037】緩衝溶液14の材料としては、塩化銀、塩
化ナトリウム、塩化リチウム等の塩素化合物、アセトニ
トリル、硫酸銅その他の比較電極13の酸化還元反応に
おいて緩衝作用を示す溶液が適当である。
【0038】また、液絡部15は緩衝溶液14と共存電
解液9との間に位置され、これらの溶液は通過させない
が電子もしくはイオンは通過させる作用を有するもので
あり、多孔質のセラミックスや多孔質のバイコールガラ
ス等から構成されている。
【0039】続いて、溶液収容部11に収容される共存
電解液9について説明する。本実施の形態では、電解質
として過塩素酸リチウムが使用されている。本実施の形
態の共存電解液9は、溶媒としてエタノール65%にイ
ソオクタン35%を混合したものに、オルトベンゾキノ
ン10mM、過塩素酸リチウム50mMを溶融したもの
で、この電解液10mLに被測定液を混合して測定を行
う。なお、これらのキノン誘導体および電解質の濃度
は、測定検体に応じて任意に変更することができる。
【0040】ここで、エタノールは電解質を容易に溶融
することができ、同時に電極表面を洗浄する作用効果も
合わせもっている。また、イソオクタンは熱劣化した油
であっても溶融させることができ、エタノールとの溶解
性も相性がよい。但し、熱劣化した油はイソオクタンの
含有率が35%以上でないと溶融しないため、イソオク
タンを最低でも35%混合することが必要である。そし
て油の熱劣化度が大きくなった場合には、これに対応し
てイソオクタンの含有率を増加する必要がある。このよ
うにイソオクタンを35%以上混合するため、プロトン
性の有機溶媒であるエタノールに劣化油を溶融させるこ
とができ、攪拌や遠心分離をすることなく酸度の測定が
可能になる。
【0041】ここで、本実施の形態の酸度測定装置によ
る酸度測定ならびに酸度算出方法について説明する。
【0042】先ず、10mLの電解液を溶液収容部11
に収容する。次いで、作用電極5、対極7、比較電極部
8を備えた容器カバー10を溶液収容部11に取り付け
て、各電極5,7,8をポテンショスタット2と電気的
に接続する。そして、作用電極5の電位を銀−塩化銀電
極である比較電極部8の比較電極13の電位に対して、
+500mV〜−300mVの範囲で3〜20mV/s
の掃引速度で掃引するように、作用電極5と対極7との
間に電圧を印加して行く。これにより、図3の破線で示
すような電解液のみのボルタンメトリー電流波形が得ら
れる。
【0043】次に、容器カバー10を取り外し、既知の
酸度の標準試料を0.5g加え、再び容器カバー10を
取り付けた後、各電極5,7,8をポテンショスタット
2と電気的に接続する。そして、同じように、作用電極
5の電位を銀−塩化銀電極である比較電極部8の比較電
極13の電位に対して、+500mV〜−300mVの
範囲で3〜20mV/sの掃引速度で掃引するように、
作用電極5と対極7との間に電圧を印加して行く。これ
により、図3の実線で示すような、標準試料が加えられ
た共存電解液9のボルタンメトリー電流波形が得られ
る。
【0044】ここで、図3に示した破線と実線のボルタ
ンメトリー電流波形において、同電位における電流値の
差を求めると、図4に示すようになる。図4における最
大値IAをプレピーク値とする。このように、酸度既知
の標準試料における測定を異なる酸度において少なくと
も2回以上行い、得られたプレピーク値を酸度に対して
プロットする。これにより、本発明者らは、プレピーク
電流値と酸度とは、図5のグラフに表されるように、線
形を示す比例関係になるという知見を得たものである。
そして、このとき下記の関係式を導き出すことができ
る。
【0045】 θ=KI+C ・・・・・(1) ここで、θは酸度、Kは比例定数、Iはプレピーク電流
値、Cは定数である。
【0046】この(1)式におけるIに未知の酸度の試
料におけるプレピーク値を代入するとその試料の酸度θ
を求めることができる。
【0047】さて、実際の酸度測定では、先ず、10m
Lの電解液を溶液収容部11に収容し、次いで、作用電
極5、対極7、比較電極部8を備えた容器カバー10を
取り付けて、それぞれの電極5,7,8をポテンショス
タット2と電気的に接続する。そして、作用電極5の電
位を銀−塩化銀電極である比較電極部8の比較電極13
の電位に対して+500mV〜−300mVの範囲で3
〜20mV/sの掃引速度で掃引するように、作用電極
5と対極7の間に電圧を印加して行く。これにより、図
6の破線で示すような電解液のみのボルタンメトリー電
流波形が得られる。
【0048】次に、容器カバー10を取り外し、未知の
酸度の試料を0.5g加え、再び容器カバー10を取り
付けた後、各電極5,7,8をポテンショスタット2と
電気的に接続し、作用電極5の電位を銀−塩化銀電極で
ある比較電極部8の比較電極13の電位に対して+50
0mV〜−300mVの範囲で3〜20mV/sの掃引
速度で掃引するように、作用電極5と対極7の間に電圧
を印加して行く。これにより、図6の実線で示すよう
な、未知の酸度の試料が加えられた共存電解液9のボル
タンメトリー電流波形が得られる。なお、図6の実線で
示したボルタンメトリー電流波形は検体の酸濃度が非常
に低い場合を一例として示したもので、プレピークがな
だらかになって不明瞭である。但し、酸濃度が十分に高
い場合は、前述の図3の実線で示した標準試料のボルタ
ンメトリー電流波形ようにプレピークが明瞭に現れる。
【0049】ここで、図6に示した破線と実線のボルタ
ンメトリー電流波形において、同電位における電流値の
差を求めると、図7に示すグラフになる。図7における
最大値IBを検体のプレピーク値とする。
【0050】このようにして求めたIBを(1)式のI
に代入すると、当該試料の酸度θを導くことができる。
【0051】(実施の形態2)図8は本発明の実施の形
態2による電解液のみおよび電解液に標準試料を加えた
共存電解液のボルタンメトリー電流波形を示すグラフ、
図9は図8のグラフにより得られた電解液と共存電解液
とのボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示すグラ
フ、図10は図9のグラフにより得られた電流と酸度と
の関係を示すグラフ、図11は本発明の実施の形態にお
ける電解液のみおよび電解液に被測定液を加えた共存電
解液のボルタンメトリー電流波形を示すグラフ、図12
は図11のグラフにより得られた電解液と共存電解液と
のボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示すグラフ
である。
【0052】本実施の形態による酸度測定および酸度算
出の方法は次のようなものである。先ず、前述した実施
の形態1と同様の操作で、電解液のみおよび酸度が既知
の標準試料を0.5g加えた共存電解液においてボルタ
ンメトリーすると、図8の破線と実線に示すようなボル
タンメトリー電流波形が得られる。ここで、破線は電解
液のみ、実線は電解液に標準試料を加えた共存電解液の
ボルタンメトリー電流波形である。
【0053】さらに、このようにして得られたボルタン
メトリー電流波形において、同電位における電流値の差
を求めると図9に示すグラフが得られる。そして、図9
における差の最大値を示す電位EAを読み取り、図8の
実線において電位EAに対応する電流値ICを読み取り、
これを標準試料のプレピーク値とする。
【0054】このように、酸度が既知の標準試料におけ
る測定を異なる酸度において少なくとも2回以上行い、
得られたプレピーク値を酸度に対してプロットする。す
ると、図10に示すようなグラフが得られ、これから下
記の関係式を導き出すことができる。
【0055】 θ’=K’I’+C’ ・・・・・(2) ここで、θ’は酸度、K’は比例定数、I’はプレピー
ク電流値、C’は定数である。
【0056】この(2)式におけるI’に未知の酸度の
試料におけるプレピーク値を代入すると当該試料の酸度
θ’を求めることができる。
【0057】さて、実際の酸度測定においても、操作は
前述した実施の形態1と同様に行われる。そして、電解
液のみおよび未知の酸度の試料を0.5g加えた共存電
解液においてボルタンメトリーすると、図11の破線と
実線に示すようなボルタンメトリー電流波形が得られ
る。ここで、破線は電解液のみ、実線は電解液に検体を
加えた共存電解液のボルタンメトリー電流波形である。
【0058】さらに、このようにして得られたボルタン
メトリー電流波形において、同電位における電流値の差
を求めると図12に示すような関係が得られる。そし
て、図12における差の最大値を示す電位EBを読み取
り、さらに、図11において電位EBに対応する電流値
Dを読み取り、これを検体のプレピーク値とする。
【0059】そして、得られたIDを(2)式のI’に
代入すると、当該試料の酸度θ’が求められる。
【0060】なお、このように電流を直接測定するより
も電位を測定した方が、より精度の高い酸度測定を行う
ことができる。
【0061】(実施の形態3)図13は本発明の実施の
形態3における酸度測定装置を示す外観斜視図、図14
は図13の酸度測定装置において上蓋を開放した状態を
示す外観斜視図、図15は本実施の形態における酸度測
定装置の制御系を示すブロック図、図16は図15の制
御系におけるオペアンプからの出力電圧を示すグラフ、
図17は図15の制御系における積分回路からの出力電
圧を示すグラフである。
【0062】図13において、酸度測定装置の本体部2
2には、測定容器1のセットされる内部空間を覆う上蓋
16が取り付けられている。この上蓋16に隣接して、
上蓋16のロックを開放するための開放ボタン17が設
けられている。また、本体部22には、測定酸度を表示
する表示手段であるLCD18が設けられ、さらに、酸
度の大きさによって領域を切り替えるための切り替えボ
タン19、測定を開始するためのスタート・ストップボ
タン20および本装置の電源をON,OFFする電源ボ
タン21が配列されている。そして、図13に示す開放
ボタン17を押すと、図14に示すように上蓋16が開
放され、セットされた測定容器1が露出される。なお、
測定容器1は着脱自在になっている。
【0063】このような酸度測定装置における測定動作
の説明をする。10mLの電解液を溶液収容部11に収
容し、次いで、作用電極5と対極7と比較電極部8を設
けた測定容器カバー10を取り付けて測定容器1を組み
立てる。そして、この測定容器1を酸度測定装置内にセ
ットして上蓋16を閉じる。これにより、測定可能な状
態になる。
【0064】そして、電源ボタン21とスタート・スト
ップボタン20とを押して測定を開始すると、後記する
制御部25が、作用電極5の電位を銀−塩化銀電極であ
る比較電極13の電位に対して+500mV〜−300
mVの範囲で3〜20mV/sの掃引速度で掃引するよ
うに、作用電極5と対極7の間に電圧を印加する。これ
により得られた電解液のみのボルタンメトリー電流波形
を制御部25で記憶する。
【0065】次に、上蓋16を開けて測定容器1を取り
出し、さらに、測定容器カバー10を取り外す。そし
て、測定検体を0.5g加え、再び測定容器カバー10
を溶液収容部11に取り付けてこれを酸度測定装置内に
セットし、上蓋16を閉じて測定可能な状態とする。
【0066】そして、電源ボタン21とスタート・スト
ップボタン20とを押して測定を開始すると、制御部2
5が作用電極5の電位を銀−塩化銀電極である比較電極
部8の比較電極13の電位に対して、+500mV〜−
300mVの範囲で3〜20mV/sの掃引速度で掃引
するように、作用電極5と対極7の間に電圧を印加して
いく。このようにして得られた共存電解液のボルタンメ
トリー電流波形を制御部25で記憶する。
【0067】次に、本実施の形態の酸度測定装置の制御
系について説明する。図15において、スタート・スト
ップボタン20によって動作するスタート・ストップス
イッチ23および電源ボタン21を押すと動作する電源
スイッチ24が接続され、マイクロコンピュータ等から
構成される制御部25には、算出された酸度を表示する
LCD18が接続されている。また、所定の周期で発振
する発振子26、この発振子26の信号からクロックを
生成する分周回路27、分周回路27のクロックで計時
を行うタイマー28が接続されている。さらに、制御部
25の出力側から入力側に向かって、D/Aコンバータ
29、オペアンプ30、モニタリング回路31、抵抗器
32、差動アンプ33、A/Dコンバータ34が順次電
気的に接続されている。
【0068】このような制御系によれば、図13の電源
ボタン21を押すとLCD18が動作可能となる。次に
スタート・ストップボタン20を押すと、制御部25は
発振子26により発生される信号を基に分周回路27に
よって内部でクロックを作り、そのクロックをカウント
してタイマー28が計時を開始する。このタイマー28
は1秒単位で計時を行う。
【0069】タイマー28に同期して制御部25はD/
Aコンバータ29へ所定の電圧のデジタル信号(パル
ス)を送る。D/Aコンバータ29ではそのデジタル信
号をアナログ信号に変換し、オペアンプ30へ出力す
る。
【0070】図16に示すように、横軸に時間、縦軸に
電圧をとった場合、時間が1秒,2秒,3秒,・・・と
計時される毎に、電圧が5mV,10mV,15mV,
・・・段階的に変化して行く。そしてオペアンプ30か
ら出力されるこのような信号はRC積分回路を通ること
により積分され、図17に示したアナログ信号となり、
モニタリング回路31に入力される。
【0071】モニタリング回路31においては、モニタ
リング回路31を構成するオペアンプ30のフィードバ
ック作用を利用して、出力端側の対極7の電圧をアナロ
グ信号に従って制御し、マイナス入力端側の比較電極1
3の電圧Rがアナログ信号と同じになるようにする。こ
れにより比較電極13と作用電極5との間の電位差は所
定の値+500mV〜−300mVの範囲となる。一
方、対極7に流れる電流は、抵抗器32の両端の電圧を
差動アンプ33を通すことにより電圧へ変換され、A/
Dコンバータ34を介してアナログ信号からディジタル
信号へ変換されて制御部25へ入力される。
【0072】ここで、制御部25は、図17に示すよう
に、所定の掃引速度で掃引される電圧に対して入力され
た電流を記憶し、電解液のみと検体を含んだ共存電解液
のボルタンメトリー電流波形において、同電位における
電流値の差の最大値を検出し、これをプレピーク値とす
る。そして、予め作成しておいた標準試料における検量
線から得られた前述のような関係式にプレピーク値を代
入することにより測定検体の酸度が算出され、その値が
LCD18に表示される。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、コンパ
クトで操作の簡単な操作により被測定液の酸度を客観的
に測定することが可能になるという有効な効果が得られ
る。
【0074】また、本発明によれば、共存電解液と電解
液とのボルタンメトリーによる検出電流の同電位におけ
る差の最大値をプレピーク値としているので、低酸度に
おいても高精度で酸度を測定することが可能になるとい
う有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による酸度測定装置を示
す説明図
【図2】図1の酸度測定装置における測定容器を示す断
面図
【図3】本実施の形態における電解液のみおよび電解液
に標準試料を加えた共存電解液のボルタンメトリー電流
波形を示すグラフ
【図4】図3のグラフにより得られた電解液と共存電解
液とのボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示すグ
ラフ
【図5】図4のグラフにより得られた電流と酸度との関
係を示すグラフ
【図6】本実施の形態における電解液のみおよび電解液
に被測定液を加えた共存電解液のボルタンメトリー電流
波形を示すグラフ
【図7】図6のグラフにより得られた電解液と共存電解
液とのボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示すグ
ラフ
【図8】本発明の実施の形態2による電解液のみおよび
電解液に標準試料を加えた共存電解液のボルタンメトリ
ー電流波形を示すグラフ
【図9】図8のグラフにより得られた電解液と共存電解
液とのボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示すグ
ラフ
【図10】図9のグラフにより得られた電流と酸度との
関係を示すグラフ
【図11】本発明の実施の形態における電解液のみおよ
び電解液に被測定液を加えた共存電解液のボルタンメト
リー電流波形を示すグラフ
【図12】図11のグラフにより得られた電解液と共存
電解液とのボルタンメトリー電流波形の電流値の差を示
すグラフ
【図13】本発明の実施の形態3における酸度測定装置
を示す外観斜視図
【図14】図13の酸度測定装置において上蓋を開放し
た状態を示す外観斜視図
【図15】本実施の形態における酸度測定装置の制御系
を示すブロック図
【図16】図15の制御系におけるオペアンプからの出
力電圧を示すグラフ
【図17】図15の制御系における積分回路からの出力
電圧を示すグラフ
【符号の説明】
1 測定容器 5 作用電極 7 対極 8 比較電極部 9 共存電解液 29 D/Aコンバータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定濃度のキノン誘導体を含む電解液をボ
    ルタンメトリーし、 酸度が既知の標準試料を少なくとも2種の異なる酸度に
    おいて前記電解液にそれぞれ混合し共存電解液をボルタ
    ンメトリーし、 前記電解液のボルタンメトリーにより得られた検出電流
    と前記標準試料が混合された前記共存電解液のボルタン
    メトリーにより得られた検出電流との同電位における差
    の最大値をプレピーク値として、異なる酸度における少
    なくとも2つの前記プレピーク値から前記標準試料にお
    ける酸度と前記プレピーク値との関係を求め、 前記電解液に被測定液を混合した共存電解液をボルタン
    メトリーし、 前記電解液のボルタンメトリーにより得られた検出電流
    と前記被測定液が混合された前記共存電解液のボルタン
    メトリーにより得られた検出電流からプレピーク値を求
    め、 前記電解液のボルタンメトリーにより得られた検出電流
    と前記被測定液が混合された前記共存電解液のボルタン
    メトリーにより得られた検出電流とによって得られたプ
    レピーク値を酸度と前記プレピーク値との関係に当ては
    めて前記被測定液の酸度を求めることを特徴とする酸度
    測定方法。
  2. 【請求項2】所定濃度のキノン誘導体を含む電解液、前
    記電解液に酸度が既知の標準試料が混合された共存電解
    液、および前記電解液に被測定液が混合された共存電解
    液がそれぞれ収容可能とされた測定容器と、 前記測定容器に設けられ、前記電解液または前記共存電
    解液に浸漬される作用電極、対極および比較電極部と、 前記作用電極の電位を前記比較電極部の電極電位から所
    定の電位差の範囲内で掃引し、前記作用電極と前記対極
    間を流れる電流のプレピーク値を検出する制御部とを有
    し、 前記制御部が、少なくとも2種の酸度の前記標準試料が
    それぞれ混合された前記共存電解液のボルタンメトリー
    による検出電流と前記電解液のボルタンメトリーによる
    検出電流との同電位における差の最大値をプレピーク値
    として前記標準試料における酸度と前記プレピーク値と
    の関係を求め、前記被測定液が混合された前記共存電解
    液のボルタンメトリーによる検出電流と前記電解液のボ
    ルタンメトリーによる検出電流から求められたプレピー
    ク値を当該関係に当てはめて前記被測定液の酸度を検出
    することを特徴とする酸度測定装置。
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