JP3531212B2 - 歯車ポンプ - Google Patents
歯車ポンプInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C15/00—Component parts, details or accessories of machines, pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C2/00 - F04C14/00
- F04C15/0096—Heating; Cooling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Description
形ラインで扱う素材等のように、熱的影響を受け易い流
体を適正に扱うことができるようにした歯車ポンプに関
するものである。 【0002】 【従来の技術】歯車ポンプは、ポンプ本体内に一対の歯
車を噛合状態で収容し、両歯車の同期逆回転動作を利用
して、吸込口から吸込んだ流体を歯先とポンプ本体内周
との間に閉成される容積空間に閉じ込めて、吐出口に向
かって移送する作用を営むものである。 【0003】ところで、例えば流体としてプラスチック
等の溶融樹脂を取り扱う場合に、ポンプ本体内の温度が
低いと、樹脂がポンプ本体内を通過する間に熱的影響を
受けて変質、劣化し、最終製品の品質低下を惹起する。
そのため、従来においては前記ポンプ本体にヒータを内
設し、このヒータによりポンプ本体を加熱して、溶融樹
脂の温度が通過時に一定温度以下に降下しないようにし
ている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、溶融樹脂は
温度上昇によっても変質や劣化を惹起する場合がある。
しかし、従来においては、溶融樹脂の温度降下を抑える
ことに主眼が置かれ、樹脂の温度上昇に対しては特に配
慮がされていない。ポンプ本体の過熱が明らになった場
合にヒータの電源を適宜落としてポンプ本体のそれ以上
の加熱を防いでいるだけである。しかし、このような構
成のみでは、適正な品質管理は望めない。すなわち、か
かる構成においては、ヒータOFF後にポンプ本体は自
然冷却に委ねられるわけであるが、ポンプ本体にはある
程度の熱容量があるため、ヒータOFFから温度降下ま
でに時間を要する。そのため、その間にポンプ本体を通
過した溶融プラスチックが変質を惹起することがある。
また、ヒータの電源を落としても、その後暫くは予熱に
よりポンプ温度が上昇することがあり、そのヒステリシ
スのために240〜300℃といった大雑把な調整を行
うことしかできない。したがって、特に取り扱う流体の
適正温度幅が狭い場合には、十分に注意を払っても装置
上変質等の不具合を効果的に防止するには限界がある。 【0005】本発明は、このような課題に着目してなさ
れたものであって、熱的影響を受け易い流体を適正に扱
えるようにした歯車ポンプを提供することを目的として
いる。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用したものであ
る。 【0007】すなわち、本発明に係る歯車ポンプは、吸
込口からポンプ本体内に導入した流体を、ポンプ本体内
に収容した一対の歯車により吐出口に向かって移送する
とともに、ポンプ本体の開口端にカバーを添接している
歯車ポンプにおいて、前記ポンプ本体に、ヒータと、冷
媒流通路とを設け、前記ヒータおよび前記冷媒流通路に
導入される冷媒の作動状態を併用または切り換えること
によりポンプ本体内を略一定温度に保持するとともに、
前記冷媒流通路を、前記ポンプ本体に、一方の面から対
向する面に向かって複数の孔を立方体状に交叉させて打
ち抜き、2箇所を除く全ての開口部に盲プラグを装着し
て形成し、さらに前記カバーに対しても前記とは異なる
冷媒流通路を一方の面から対向する面に向かって複数の
孔を打ち抜き、これら孔を井桁状に交叉させるととも
に、2箇所を除く全ての開口部に盲プラグを装着して形
成していることを特徴とする。 【0008】 【作用】このような構成のものであれば、ヒータの通電
状態と、冷媒流通路への冷媒の導入状態とを適宜切り換
えることで、ポンプ本体内の温度を常時最適値の近傍に
保持することができる。また、仮に最適値との間に偏差
があっても、本発明はポンプ本体内を加熱のみならず積
極的に冷却する構成を併用しているため短時間のうちに
最適値近傍にコントロールすることが容易になる。した
がって、流体が熱的影響を受けやすく、許容温度幅の狭
いものであっても、かかる流体をポンプ本体内を通過す
る間に適温に保って変質等の発生を有効に防ぐことがで
きる。 【0009】特に、本発明は冷媒流通路を採用している
ため、ポンプ本体に対して通路の形成位置や数に自由度
があり、所望の冷却効果が得られる態様で冷媒を引き回
すことが容易になる。 【0010】 【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図5を参
照して説明する。 【0011】この歯車ポンプは、流体としてポリマー等
の溶融プラスチックを取り扱うものである。歯車ポンプ
は、図1および図2に示すように、ポンプ本体たるケー
シング1の両側開口端にフロントカバー2およびリヤカ
バー3を添設し、ケーシング1内に一対の平歯車4a、
4bを噛合状態で収容している。また、その一方の歯車
4aを支持する駆動軸5aと、他方の歯車4bを支持す
る従動軸5bとを、歯車4a、4bの側板を兼ねる軸受
6a、6bに回転自由に支承させている。前記ケーシン
グ1には、歯車4a、4bの歯が漸次離反する側に吸込
口INが開口し、漸次噛合する側に吐出口OUTが開口
している。駆動軸5aはフロントカバー2を貫通して外
部に延出させてあり、その先端に図示しない駆動機が接
続される。この駆動機を作動させ、両歯車4a、4bを
同期逆回転動作させたときに、吸込口INから吸い込ん
だ溶融プラスチックを歯先とケーシング内周との間に形
成される容積空間に閉じ込め、吐出口OUTに向かって
移送する作用を営むようになっている。なお、前記軸受
6a、6bの内周には軸方向に伸びる溝6a1 、6b1
が設けられ、ケーシング1内に導入された溶融プラスチ
ックの一部は歯車側面等からこれらの溝6a1 、6b1
に流出した後、軸方向に流通しながらこれらの軸受6
a、6bを潤滑する。 【0012】一方、前記ケーシング1内には、ヒータ7
と、冷媒流通路8とが設けてある。ヒータ7は、ロッド
状のカートリッジヒータで、ケーシング1に穿設した孔
1aにこのカートリッジヒータ7を挿入して埋設してい
る。また、前記ケーシング1の六面に、一方の面から対
向する面に向かってそれぞれドリルにより孔1bを打ち
抜き、あるいは途中まで穿設して、それらの孔1bをケ
ーシング1の内部において図3に示すように略立方体状
に交叉させ、前記冷媒流通路8を形成している。すなわ
ち、その立方体状の格子の中に両歯車4a、4bがほぼ
すっぽり納まっている状態にする。そして、各孔1bの
うち2箇所の開口部8a、8bを除く開口部の全てに、
冷媒流通路8の交叉部を塞がないようにして盲プラグを
装着している。その2箇所の開口部のうち、一方の開口
部8aは図5に示すように吸込口IN側における面の隅
部1箇所にあって冷媒入口をなし、他方の開口部8bは
吐出口OUT側における面の対角側隅部1箇所にあって
冷媒出口をなす。 【0013】さらに本実施例では、カバー2、3に対し
ても、その四面において一方の面から対向する面に向か
って孔2a、3aを打ち抜き、あるいは途中まで穿設し
て、それらの孔2a、3aを図4に示すように内部で井
桁状に交叉させ、前記とは異なる冷媒流通路9を形成し
ている。すなわち、軸受6a、6bを軸方向に投影した
際にその投影像が井桁の中にほぼすっぽり納まっている
状態にする。そして、各孔のうち2箇所の開口部9a、
9bを除く開口部の全てに、その交叉部を塞がないよう
にして盲プラグを装着している。その2箇所の開口部の
うち、一方の開口部9aは図5に示すように吸込口IN
側における面の下部にあって冷媒入口をなし、他方の開
口部9bは吐出口OUT側における面の上部にあって冷
媒出口をなす。 【0014】使用時には前記各ヒータ7を図示しない電
源に接続し、前記冷媒流通路8の入口8aと出口8bの
間、および、冷媒流通路9の入口9aと出口9bの間に
図示しない外部冷媒供給回路を介挿する。 【0015】なお、ポンプ本体1の適宜の位置には温度
センサが設けられ、そのセンサから溶融プラスチックの
温度が取り出される。そして、その検出温度と、予め定
めた設定温度(例えば260〜270℃)とを比較し、
前者が後者を下回るときにはヒータをONにし、上回る
ときには外部冷媒供給回路のバルブをONにするなどの
制御を図示しない制御盤を通じて行う。 【0016】このような構成に加えて、本実施例は、前
記駆動軸5aの一端部のみならず、その他端部、さらに
は前記従動軸5bの両端部をもそれぞれカバー2、3を
貫通して外部に延出させてあり、全てのカバー貫通部
に、軸封機構10を構成している。この軸封機構10
は、軸5a、6aの外周と端板10aの貫通孔10bの
内周との間に適度な寸法の環状隙間を形成し、この環状
隙間を軸方向に光学的に不透明にするラビリンスを前記
端板貫通孔10bの内周に形成したものであって、前述
した冷媒流通路9を流れる冷媒の冷熱がこの環状隙間の
内方端側に作用する。また、この環状隙間の外方端側に
おいて前記端板10aに別異の冷媒流通路10cを形成
し、環状隙間の外方端側に冷媒の冷熱が作用する。これ
らの軸封装置10により、軸5a、5bとケーシング1
とが非接触であるにも拘らず、歯車4a、4bの側面か
ら漏出し軸受溝6a1 、6b1 を通過して環状隙間に侵
出した溶融プラスチックは、その環状隙間において部分
的に固化し、微量づつ外部放出されながらシール効果を
維持的に発揮する。 【0017】以上のような構成の歯車ポンプであれば、
ヒータ7への通電状態と、冷媒流通路8への冷媒の導入
状態とを適宜切り換えることで、特に溶融プラスチック
が通過する歯車4a、4bの周辺におけるケーシング1
内の温度を常時最適値の近傍に保持することができる。
また、仮に最適値との間に偏差があっても、本実施例は
ケーシング1内を加熱のみならず冷却をも積極的に行う
構成によって、短時間のうちに最適値にコントロールす
ることが容易になる。したがって、熱的影響を受けやす
く許容温度幅の比較的狭い溶融プラスチックに対して、
その溶融プラスチックの温度を常に適正な温度域に保っ
て変質等を有効に防止しながら連続的に移送し続けるこ
とが可能になり、ひいては押出成形ラインにより製品化
される樹脂シート等に変質物や劣化物が混在する割合を
従来に比べて確実に低減化することが可能になる。 【0018】また、このような効果は、本実施例で新た
に採用した他の構成によっても相乗的に高められるもの
となる。すなわち、本実施例においては、駆動軸5aの
一端部のみならず、その他端部、さらには従動軸5bの
両端部をも、ケーシング1を貫通して外部に延出させ、
軸受6a、6bの溝6a1 、6b1 を介して環状隙間に
到達した高温、高粘度の溶融プラスチックをそのカバー
貫通部に構成した軸封機構10によって固化させながら
微量づつ外部放出するようにしている。そのため、前記
環状隙間の寸法や、冷媒流通路9、10による冷却効果
を予め適正な値に設定しておきさえすれば、その環状隙
間を通して外部に漏洩する溶融プラスチックの量を最適
値にコントロールすることができる。このように、本実
施例は特に発熱量の多い軸受6a、6bを通過する際に
加熱されて変質した溶融プラスチックに対して従来と異
なり4箇所において放出部を与え、吸込み側に帰還させ
ることなく外部放出しているため、移送中の溶融プラス
チックに変質物や劣化物が混入する不具合を更に低減で
きるものとなる。すなわち、従来においては、駆動軸の
反延出端および従動軸の両端はカバーによって蓋封さ
れ、軸受の溝に沿って軸端部まで運ばれた溶融プラスチ
ックは、本体、フロントカバーおよびリヤカバーに設け
た還流孔を介して吸込口に帰還させていたため、特に発
熱の大きい軸受において変質、劣化した溶融プラスチッ
クが吸込み側に戻って移送中の溶融プラスチックに混入
するという不都合がつきまとったが、本実施例において
はそのような不具合を払拭できるものとなる。 【0019】なお、各部の具体的な構成は、上述した実
施例のみに限定されるものではない。例えば、上記実施
例ではヒータにカートリッジタイプのものを用いたが、
鋳込ヒータやプレートヒータ等であってもよい。図6は
鋳込ヒータ107を用いる場合を示しており、ケーシン
グと鋳込みヒータとが本発明のポンプ本体に相当し、冷
媒流通路108はその鋳込ヒータ107内にパイプを引
き回すことにより簡単に構成することができる。107
aはヒータ端子台である。 【0020】[付記1]本発明は上述したように、一方
の歯車ポンプを軸着する駆動軸および従動軸をそれぞれ
カバーを貫通して外部に延出するとともに、そのカバー
貫通部においてカバーと軸の間に形成される環状隙間を
軸封機構によって冷却し、この環状隙間を通して外方へ
漏洩しようとする溶融プラスチックを部分的に固化させ
る構成を併用することが有効であり、取り扱う流体に変
質物や劣化物が発生、混入する不具合を著しく低減する
ことが可能になる。 【0021】その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変形が可能である。 【0022】 【発明の効果】本発明の歯車ポンプは、以上説明したよ
うに、ポンプ本体内に導入される流体を、ポンプ本体に
内設したヒータおよび冷媒流通路を流れる冷媒の作動状
態を切り換えることによって常に略一定温度にコントロ
ールできるものである。そのため、熱的影響を受け易い
流体が温度変化により変質、劣化する不具合を効果的に
防止することができ、最終製品の品質を確実に向上させ
ることが可能になる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】吸込口からポンプ本体内に導入した流体
を、ポンプ本体内に収容した一対の歯車により吐出口に
向かって移送するとともに、ポンプ本体の開口端にカバ
ーを添接している歯車ポンプにおいて、前記ポンプ本体
に、ヒータと、冷媒流通路とを設け、前記ヒータおよび
前記冷媒流通路に導入される冷媒の作動状態を併用また
は切り換えることによりポンプ本体内を略一定温度に保
持するとともに、前記冷媒流通路を、前記ポンプ本体
に、一方の面から対向する面に向かって複数の孔を立方
体状に交叉させて打ち抜き、2箇所を除く全ての開口部
に盲プラグを装着して形成し、さらに前記カバーに対し
ても前記とは異なる冷媒流通路を一方の面から対向する
面に向かって複数の孔を打ち抜き、これら孔を井桁状に
交叉させるとともに、2箇所を除く全ての開口部に盲プ
ラグを装着して形成していることを特徴とする歯車ポン
プ。
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JP13608194A Expired - Fee Related JP3531212B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 歯車ポンプ |
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-
1994
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