JP3529838B2 - 永久磁石式回転電機 - Google Patents

永久磁石式回転電機

Info

Publication number
JP3529838B2
JP3529838B2 JP10914394A JP10914394A JP3529838B2 JP 3529838 B2 JP3529838 B2 JP 3529838B2 JP 10914394 A JP10914394 A JP 10914394A JP 10914394 A JP10914394 A JP 10914394A JP 3529838 B2 JP3529838 B2 JP 3529838B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
poles
phase
pole
electric machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10914394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07298588A (ja
Inventor
正文 坂本
Original Assignee
日本サーボ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本サーボ株式会社 filed Critical 日本サーボ株式会社
Priority to JP10914394A priority Critical patent/JP3529838B2/ja
Publication of JPH07298588A publication Critical patent/JPH07298588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3529838B2 publication Critical patent/JP3529838B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,レーザービームプリン
タのドラム駆動等に適した低振動,低騒音で小型高出力
のシンクロナスモータやステッピングモータとして使用
される3相または2相の永久磁石式回転電機の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図11及び図12は夫々,第1及び第2
の従来例の構成である。先ず,第1の従来例は図11に
示すように構成され,これは同図に示すように高出力で
低振動に有利な3相アウターロータ型永久磁石式(以下
永久磁石式をPM式と略す)ステッピングモータとして
適用される。固定子は3相に構成され,各ポールは磁性
鉄板を菊花状に打抜き曲げたものをコイルボビン5に巻
かれたコイルを挟持して,各ポールが互いに組み合うよ
うにポールピッチに対して1/2ずらして組み合わされ
ている。1aと2aは夫々a相用,1bと2bは夫々b
相用,1cと2cはc相用の各クローポールであり,4
a,4b及び4cは夫々挟持されるa相,b相及びc相
のコイルである。固定子ポールの外周にエアギャップを
介して永久磁石より成る回転子9が例えば1aのポール
数と夫々同数のN極及びS極が交互に磁化され,永久磁
石支持体14で回転子軸8と固定され,軸受7により回
転自在に支持されている。13は固定子支持体で,これ
は軸受7により支持されている。クローポール1a,1
b,1cは夫々回転子のN極ピッチの1/6ピッチ(電
気角で60°)ずれ,各相コイル4a,4b及び4cに
電気角で120°位相をもった3相正弦波電流等の3相
交流電力を供給し,電流周波数に同期して回転するアク
チュエータを構成している。
【0003】図12は第2の従来例である2相式インナ
ーロータ型のPM式ステッピングモータである。なお,
同図において第1の従来例と対応する構成については,
図11と同一符号を付して示してある。同図において
N,S交互に磁化されたPM式回転子9Aは中子11で
回転子軸8に固定されている。エアギャップを介してク
ローポール1aと2aでコイルボビン5に巻かれたコイ
ル4aを挟持し,ポールピッチに対して1/2ずらして
組み合わされている。同様に,2相用クローポール1b
と2bはコイル4bを挟持してクローポール1aと1b
ではポールピッチに対して1/4ずらして配置されてい
る。なお,回転子軸8は図示しない軸受により回転可能
に支持されている。コイル4aと4bに,例えば電気角
で90°位相の異なる正弦波状の電流を流すと,回転子
9Aは電流の周波数に同期して回転するアクチュエータ
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
る第1及び第2の従来例の場合,次のような問題点があ
った。 第1の従来例の場合は,3相でアウターロータ型の構
成のため,高いトルクは得られるが,各相が回転子軸方
向にタンデム配置のため,回転時に,回転子軸方向のス
ラスト振動が大きくなる。 また,各相の給電用リード線の引出しが複雑となり,
永久磁石支持体14の片側のみの回転子軸8の支持の片
持構造が多く,タンデム式のため回転子9の軸方向の長
さが長くなり,従ってエアギャップを大きくとる必要が
あった。 また,第2の従来例のものではインナーロータ型の構
成のため,回転子の直径が大きくならず,従って出力ト
ルクが小さくなる。本発明は,従来のものの上記課題
(問題点)を解決するようにした永久磁石式回転電機を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の永久磁石式回転
電機は,上記課題を解決するために,次のように構成さ
れる。まず,永久磁石式3相回転電機の場合は,回転子
軸に垂直な平面方向に3n個(nは1以上の正の整数,
以下同じ)のコイルを同心的に配置した3相回転電機に
おいて,その回転子は円筒状の永久磁石より成り,その
外周及び内周にはN極とS極を交互に同数のZ対を設
け,この内外周各々にエアギャップを介して3n個のコ
イルにより互いに異極性に磁化される3n対の固定子ポ
ールを,上記回転子の外周側と内周側では異極性磁極に
対向するように配置し,n対の固定子ポールの中心線と
回転子磁極幅の中心線を一致させたとき,残りの2n対
の隣接相の固定子ポールの中心線と回転子磁極幅の中心
線との成す角の絶対値が60/Z度となるように配置
し,各相の磁路を上記回転子の外周N極から出た磁束が
エアギャップを介して回転子の外周側に配置された固定
子ポールを通り,n個のコイルを鎖交して回転子の内周
側に配置された固定子ポールから内周側エアギャップを
介して回転子の内周側のS極に戻るように構成した。ま
た,回転子軸に垂直な平面方向に3n個のコイルを同心
的に配置したクローポール型3相回転電機において,そ
の回転子は円筒状の永久磁石より成り,その外周にはN
極とS極を交互にZ対設け,更にエアギャップを介して
その外側に回転子軸方向に一方側から組み合わされるよ
うに磁性体より成る3n対のクローポールを配置し,
れらのクローポールを励磁する3n個のコイルを前記回
転子の内周側に配置し,n対の固定子ポールの中心線と
回転子磁極幅の中心線を一致させたとき,残りの2n対
の隣接相の固定子ポールの中心線と回転子磁極幅の中心
線との成す角の絶対値が60/Z度となるように配置
し,前述した3n個のコイル内を通り各々磁路を形成す
るように構成しても良い。また,回転子軸に垂直な平面
方向に3n個のコイルを同心的に配置した永久磁石より
成る回転子を有するようにした上記3相回転電機におい
て,前述の3n対のポールを樹脂で一体的にモールド
し,かつ片側の軸受をモールド部で支持するように構成
しても良い。なお,上記した永久磁石式3相回転電機に
おいては,Z=n(3m±1)を満足することが望まし
い。但し,Zは回転子の極対数,m及びnは1以上の正
の整数である。次に,本発明を適用したクローポール型
のPM式2相回転電機は,永久磁石のN極とS極が内径
円周上に交互に配置された円筒状回転子の内部の回転子
軸方向で略中央部に回転子軸と垂直に中子を設け,回転
子軸と固着させると共に円筒状回転子の内部空間を2分
した回転子を使用する2相回転電機において,2分され
た回転子の円筒状内部空間に環状コイルを各々略収納・
配置し,前記回転子の2分した内周部に各々エアギャッ
プを介して設けた互いに組み合わされた磁性体より成る
クローポールは,前述した環状コイル内を通って各々磁
路を形成するように構成した。また,永久磁石より成る
円筒状回転子の内外周にN極,S極を交互に同数設け,
円筒状回転子の内部の回転子軸方向で略中央部に回転子
軸と垂直に中子を設け,回転子軸と固着させると共に円
筒状回転子の内部空間を2分した回転子を使用する2相
回転電機において,2分された回転子の円筒状内部空間
に環状コイルを各々略収納・配置し,前記回転子の2分
した内周部と各々のその外周部に磁性体より成るポール
を各々エアギャップを介して配置し,円筒状回転子の内
周部とその外周部に配置したポールは前述した環状コイ
ル内を通って磁路を形成するように構成しても良い。
【0006】
【作用】上記のような構成においては,3相PM式(3
相永久磁石式)の場合には,相配置が回転子の回転方向
であるのでスラスト方向の振動が無く,リード線の引出
しも容易であり,かつ回転子径も従来のアウターロータ
に近い値がとれるので出力トルクも大きく,固定子を樹
脂モールドする方式ではエアギャップも小さくできる。
また,2相PM式の構成とした場合にも,コイルが回転
子の内径内に収納されるため,回転子径を大きくとれ,
出力トルクも大きくできる。また,回転子の外周と内周
に固定子ポールを配分する方式は,3相機,2相機,両
方とも漏洩磁束が少なく,更に高トルクを出すことがで
きる。
【0007】
【実施例】以下図面に示す各実施例により本発明を具体
的に説明する。 第1実施例:図1は本発明を3相のPM式回転電機に適
用した第1実施例を示す半部縦断正面図である。図2は
図1のA−A’断面をとって示した各相の固定子磁極
(ポール)の配列と回転子磁極との関係を示す説明図
で,回転子極数が32極の例を示すものである。ステッ
ピングモータとして動作させる場合には,ステップ角
3.75度となる。固定子ポールは各相が5対のクロー
ポール,例えばa相でいえば5対のクローポール1
1,2a1;1a2,2a2;1a3,2a3;1a4,2
4;1a5,2a5より成っている。そして,a相,b
相及びc相の1方の各クローポール1a1〜1a5,1b
1〜1b5及び1c1〜1c5は永久磁石より成る回転子9
の外周にエアギャップを介して配置され,また,a相,
b相及びc相の他方の各クローポール2a1〜2a5,2
1〜2b5及び2c1〜2c5は回転子9の内周にエアギ
ャップを介して配置されている。そして,これらの1a
ポール群と2aポール群は図1に示したように,磁性体
より成るヨーク3aで磁気的に結合され,このヨーク3
aはコイル4aのコイル心となっている。回転子9は図
2に示したようにラジアル方向に,N,S極またはS,
N極となり,かつ円周方向は交互に異極性となるように
磁化されている。従って,a相では回転子9のN極から
出た磁束はクローポール1a1〜1a5に入り,ヨーク3
aに集束してコイル4aと鎖交して,クローポール2a
1〜2a5に分かれて回転子9のS極に戻る磁気回路を形
成する。b相,c相も同様に図1では図示してない各相
のコイルと鎖交する磁気回路を形成している。5はコイ
ルボビンである。本発明の構造では,回転子9の内,外
周にエアギャップが各々設けられるが,従来の回転子の
外周ギャップであるインナーロータ型または回転子の内
周ギャップであるアウターロータ型に対し,エアギャッ
プ長が2倍となることを意味するものではない。即ち,
従来の場合は片側ギャップであるが,磁路を形成するた
めにそのギャップを2度磁束が通過することになるか
ら,本発明のように図2に示すクローポール1a1〜1
5の内周の位置に夫々クローポール2a1〜2a5を配
置した場合,回転子9のS極と対向するため回転子磁極
から見たエアギャップ長は,これらの内外周のギャップ
を1回通過する磁路となり,本発明と従来品の各々のギ
ャップを同じにとれば,両者のエアギャップ長は同等と
なるものである。更に,本発明は,上記のように1aポ
ール群(1a1〜1a5),2aポール群(2a1〜2
5)は従来の構造のように隣接はせず,回転子9の外
周側と内周側に分かれて配置されるので,従来構造では
生じていた1aポール群と2aポール群の間の漏洩磁束
は本発明では発生しないという長所があり,ポール幅も
回転子9の磁極幅まで大きくでき,それだけコイルと鎖
交磁束量が増えるのでトルクを大きくできることにな
る。本発明構造はポール1aから見ればインナーロータ
型であり,ポール2aから見ればアウターロータ型とい
える。コイル4aが回転子9の永久磁石部分の内部に略
収納された形となるため,回転子軸方向の厚みも小さく
できコンパクト化に効果がある。また,コイル4aの外
周に回転子9の永久磁石部分があるため,アウターロー
タ型と同じでモータ全体の大きさに対し回転子の径を大
きくできる。一般に,回転子の有効径をDとし,その軸
方向の有効長をLとすると,発生トルクはD2Lに比例
する。従ってDを大きくとれる構造の回転電機は高トル
ク化に有利といえる。図1のものでは,回転子9を構成
する永久磁石は,例えばフェライトのプラスチックマグ
ネットを採用し回転子軸8と一体的にモールド成形した
例を示しており,またポール1a,1b,1c及び2
a,2b,2cの各ポール群は樹脂注型により一体成形
し,図1のモールド部6に示したように軸受7をも支持
している。10は後カバーであり,この後カバー10は
金属板でもプラスチックでもよく後側の軸受7を支持
し,モールド部6と結合され,回転子9が回転可能にな
らしめる。図1では示していないが,b相ポール群,c
相ポール群は120度(一般的に表現すれば(120/
n)度)空間に分布することが望ましいが,120/n
度でない場合でも,例えば,a相ポール群の固定子ポー
ルの中心線と回転子磁極幅の中心線を一致させたとき,
残りのb相及びc相のポール群の固定子ポールの中心線
と回転子磁極幅の中心線との成す角の絶対値が60/Z
度(但し,Zは極対数で図2ではZ=16)に配置する
ように構成すれば良い。またa,b,c相ポール群は磁
気的に非結合状態にしてモールド部6で一体的にモール
ド成形している。従って,1a,1b,1c等はその連
結部が磁気的に飽和を起こす程度に細幅なら連結一体品
でもよい。また,回転子9としてラジアル異方性マグネ
ットを採用すれば,ラジアル方向に本発明品は磁化する
ので,従来の周方向着磁に対しマグネットを十分に磁化
し易く,マグネットの磁力の活用度を向上できる。図
1,図2では3n対のポールでn=1の場合で示した
が,n=2でコイル数6個(1相分コイル数は2個)で
あってもよい。nはそれ以上でもよいが,経済的には問
題がある。
【0008】図3は図1及び図2で固定子ポール群を樹
脂モールドにより製作した場合の分解斜視図である。同
図において1a,2a,2b及び2cは夫々クローポー
ル,3aはヨーク,4aはコイル,6はモールド部,8
は回転子軸,9は永久磁石より成る回転子である。な
お,コイルはa相分の4aとそのコイル心となるヨーク
3aのみを示し,b相分,c相分の図示は省略してあ
る。また,本実施例では,3相でもコイル数は3の倍数
の3n個(n=1,2・・・)であってもよく,図1〜
図3ではコイルはn=1の場合の3個で示した。本実施
例のように,本発明を3相のPM式回転電機に適用した
場合,上記のようにN極とS極を等ピッチで交互に配置
した回転子のN極とS極の極対数をZとすると,Zは次
式で表わされる。 Z=n(3m±1) 但し,m,nは1以上の正の整数とする。n=1とし,
ステップ角をθSとし,mをパラメータとしてZとθS
関係を示すと,図4(A)の表1に示すようになる。な
お,図2の例は,表1中,m=5の場合で,その時のス
テップ角θSは,θS=(60/16)度=3.75度の
場合である。
【0009】図1の1aポール群または2aポール群等
はクローポール型でもよいが,ポール1aと2aが従来
構造のように組み合わせないで回転子9の外周側と内周
側とに分かれて配置されるので,必ずしもクローポール
型でなくてもよく,例えばポール1aは図4(B)のよ
うに形成してもよい。このことは,図示しないが,ポー
ル1bについても同様にいえることである。図4(B)
の構成とした方がクローポールに形成するよりも各ポー
ルの磁束密度を低くでき,クローポールの根元で発生し
易い磁気飽和をおさえることができる。
【0010】第2実施例:図5は3相PM式回転電機に
適用した場合の本発明の第2実施例を示すものである。
9は永久磁石より成る回転子で,これは中子11を介し
て回転子軸8に支持されている。なお,エアギャップは
回転子9の外周方向のみであり,固定子のポール群は図
5のポール1a及び2a等で示されるようにクローポー
ル型である。従来方式のものでは回転子9の左右からク
ローポールを組み合わせているが,本実施例のものでは
回転子9の片方(図5では右側)からクローポール1
a,2a等を組み合わせるように構成している。3aは
コイル心となるヨークであり,コイル4aと鎖交して磁
路を形成する。その他の構造は図1の第1実施例の場合
と同じである。この場合,クローポール1a,2a等を
片側から組み合わせるため,エアギャップは回転子9の
片側外周方向のみとなり,エアギャップの管理は図1の
場合より容易になるが,前述したクローポール1aと2
aの漏洩の問題等は発生する。なお,本実施例の構成で
はインナーロータ型であるが,アウターロータ型に近い
Dをとることができ,D2Lを大きくできる。また,コ
イルも回転子9の永久磁石部分の内周に略収納されるた
めコンパクトな回転電機となる。
【0011】第3実施例: 図6は3相PM式回転電機に適用した場合の本発明の第
3実施例を示すものである。本実施例のものでは,同図
に示すように,3つの相の分配を,タンデム式でなく,
回転子軸に垂直な平面上に分布させて各ポール1a,2
a,1b,2b,1c及び2cを夫々分離し,クローポ
ールに形成する。図6では各相のコイル4a,4b,4
c及びそのコイル心となるヨーク3a,3b,3cを分
解図示しており,ポール1a,2a,1b,2b,1c
及び2cはモールド部6により片方のカバーも含めて一
体モールドして構成される。このように構成すると,コ
イルは固定子ポールの外方に配置しているため,コンパ
クト性には欠けるが,構造が簡単で組立てが容易となる
利点がある。図7は本実施例の組立て状態を示す分解斜
視図で,同図に示すように固定子の組立て後に回転子9
を入れて,後カバー10′をモールド部6に設けた爪状
突起部6′で後カバー10′を軸方向に圧入して固定す
るようになっている。
【0012】第4実施例:図8は本発明を2相のPM式
回転電機に適用した第4実施例の場合を示すものであ
る。本実施例のものは,同図に示すようにクローポール
型アウターロータ型であり,永久磁石より成る回転子9
の内径側にエアギャップを介して固定子ポール1a,2
a,1b及び2bが対向配置されている。回転子9は,
その厚み方向の略中央に中子11を設け,この中子11
の内径側空間を2分し,回転子軸8に結合している。こ
の2分された中子11の内径空間へは,コイルボビン5
に巻かれたa相及びb相のボビン巻コイルが収納される
ため,コンパクトでかつDを大きくとれることになる。
7は軸受,12はハウジングであり,クローポール1a
と1bを連結固定する役目をもっている。なお,クロー
ポール1a,2a等の各ポールは360度に均等に配置
されている。
【0013】第5実施例:図9は本発明を2相のPM式
回転電機に適用した第5実施例の場合を示す。同図にお
いて,永久磁石より成る回転子9の外周方向にクローポ
ール1a及び1bとエアギャップを介して,また,回転
子9の内周方向に2a,2bとエアギャップを介して磁
極が対向して配置されており,図1に示す第1実施例の
場合と同様にエアギャップが回転子9の内外に2つあ
り,前述したように漏洩磁束が無くなり高トルクに有利
となる。12はハウジングで,クローポール1aと1b
を連結固定するものである。本実施例の場合も,クロー
ポール1a,2a等の各ポールは360度に均等に配置
されている。また,本実施例の構造の場合も2相PM式
で高トルクが出せる。なお,図9のポール1a,2a,
1b及び2bはクローポールに形成しなくてもよく,例
えばポール1a,1bは図10に示すように鉄板をカッ
プ状に絞り,その時,その内外周を波目状に絞ることで
ポールを作ることができる。このように形成するとクロ
ーポールに形成するより磁気飽和では有利な構造とな
る。
【0014】図11に示した3相タンデム構造を3相方
式の2相励磁のステッピングモータとしてドライブする
と励磁相が軸方向に移動するため,回転子がスラスト方
向の振動を発生し易いが,図8,図9の2相機を2相方
式2相励磁でステッピングモータとしてドライブする場
合は,常に2相励磁でスラスト方向の相移動が無いの
で,スラスト方向の振動は発生しにくくなり,低振動,
高トルクの回転電機となり得る。
【0015】
【発明の効果】本発明は,上記のように構成されるか
ら,次のような優れた効果を有する。先ず,本発明を3
相のPM式回転電機に適用した場合には,次のような効
果を有する。 相配置が回転子の回転方向なのでスラスト方向の振動
が無く,リード線の引出しも容易となる。 コイルを回転子内径内に収納する構成の場合には,小
型コンパクトで回転子径を大きくとれ,トルクも大とな
る。 各相固定子ポール及び片側のカバーを一体モールド成
形するので,組立てが容易で,エアギャップ精度も良
く,かつ低コスト化が図れる。 固定子ポールを回転子の内,外に設ける構成の場合に
は,回転子となる永久磁石を直径方向に十分磁化でき,
また,固定子ポールを磁性板波目状ブロック化でき,漏
洩磁束を少なくし,高トルクが容易となる。次に,本発
明を2相のPM式回転電機に適用した場合には,次のよ
うな効果を有する。 コイルが回転子の内径空間に略収納できるため,回転
子径を大きくとれ,高トルク可能である。 固定子ポールを回転子の内,外に設ける構成の場合に
は,回転子となる永久磁石を直径方向に十分磁化でき,
また,固定子ポールを磁性鉄板からカップ状に絞り,そ
の内外周は波目状凹凸を絞る時設けられるため,磁気飽
和も漏洩磁束も少なくなり,従って高トルク化が容易と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので,本発明を永
久磁石式3相回転電機に適用した場合の半部縦断正面図
である。
【図2】図1のA−A′断面図で,各相の固定子磁極と
回転子磁極の関係を示す説明図である。
【図3】図1の各部を縦向きに配置して描いた分解斜視
図である。
【図4】同図(A)は回転子の極対数Zとステップ角θ
Sの関係を示す図表,同図(B)は図1の一体型固定子
ポールを示す斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例を示すもので,本発明を永
久磁石式3相回転電機に適用した場合の半部縦断正面図
である。
【図6】本発明の第3実施例を示すもので,固定子を樹
脂モールドする永久磁石式3相回転電機に適用した場合
の固定子の分解斜視図である。
【図7】図6のものに回転子と後カバーを加えた分解斜
視図である。
【図8】本発明の第4実施例を示すもので,本発明を永
久磁石式2相回転電機に適用した場合の縦断正面図であ
る。
【図9】本発明の第5実施例を示すもので,本発明を永
久磁石式2相回転電機に適用した場合の縦断正面図であ
る。
【図10】図9の固定子ポールの変形構造を示す斜視図
である。
【図11】第1の従来例である永久磁石式3相回転電機
の半部縦断正面図である。
【図12】第2の従来例である永久磁石式2相回転電機
の1部を切欠いて示した斜視図である。
【符号の説明】
1a,2a:固定子ポール 4a〜4c:コイル 6:モールド部 7:軸受 8:回転子軸 9:永久磁石より成る回転子 11:中子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 21/14 H02K 21/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転子軸に垂直な平面方向に3n個(nは
    1以上の正の整数)のコイルを同心的に配置した3相回
    転電機において, その回転子は円筒状の永久磁石より成り,その外周及び
    内周にはN極とS極を交互に同数のZ対を設け,この内
    外周各々にエアギャップを介して3n個のコイルにより
    互いに異極性に磁化される3n対の固定子ポールを,上
    記回転子の外周側と内周側では異極性磁極に対向するよ
    うに配置し,n対の固定子ポールの中心線と回転子磁極
    幅の中心線を一致させたとき,残りの2n対の隣接相の
    固定子ポールの中心線と回転子磁極幅の中心線との成す
    角の絶対値が60/Z度となるように配置し,各相の磁
    路を上記回転子の外周N極から出た磁束がエアギャップ
    を介して回転子の外周側に配置された固定子ポールを通
    り,n個のコイルを鎖交して回転子の内周側に配置され
    た固定子ポールから内周側エアギャップを介して回転子
    の内周側のS極に戻るように形成したことを特徴とする
    永久磁石式3相回転電機。
  2. 【請求項2】回転子軸に垂直な平面方向に3n個(nは
    1以上の正の整数)のコイルを同心的に配置したクロー
    ポール型3相回転電機において, その回転子は円筒状の永久磁石より成り,その外周
    はN極とS極を交互にZ対設け,更にエアギャップを介
    してその外側に回転子軸方向に一方側から組み合わされ
    るように磁性体より成る3n対のクローポールを配置
    し,これらのクローポールを励磁する3n個のコイルを
    前記回転子の内周側に配置し,n対の固定子ポールの中
    心線と回転子磁極幅の中心線を一致させたとき,残りの
    2n対の隣接相の固定子ポールの中心線と回転子磁極幅
    の中心線との成す角の絶対値が60/Z度となるように
    配置し,前述した3n個のコイル内を通り各々磁路を形
    成したことを特徴とする永久磁石式3相回転電機。
  3. 【請求項3】 回転子軸に垂直な平面方向に3n個のコ
    イルを同心的に配置した永久磁石より成る回転子を有す
    る請求項1または2のいずれかに記載の3相回転電機に
    おいて,前述の3n対のポールを樹脂で一体的にモール
    ドし,かつ片側の軸受をモールド部で支持するようにし
    たことを特徴とする永久磁石式3相回転電機。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の永久
    磁石式3相回転電機において,Z=n(3m±1)を満
    足するようにした永久磁石式3相回転電機。但し,Zは
    回転子の極対数,n及びmは1以上の正の整数である。
  5. 【請求項5】 永久磁石のN極とS極が内径円周上に交
    互に配置された円筒状回転子の内部の回転子軸方向で略
    中央部に回転子軸と垂直に中子を設け,回転子軸と固着
    させると共に円筒状回転子の内部空間を2分した回転子
    を使用する2相回転電機において,2分された回転子の
    円筒状内部空間に環状コイルを各々略収納・配置し,前
    記回転子の2分した内周部に各々エアギャップを介して
    設けた互いに組み合わされた磁性体より成るクローポー
    ルは,前述した環状コイル内を通って各々磁路を形成す
    るようにしたことを特徴とする永久磁石式クローポール
    型2相回転電機。
  6. 【請求項6】 永久磁石より成る円筒状回転子の内外周
    にN極,S極を交互に同数設け,円筒状回転子の内部の
    回転子軸方向で略中央部に回転子軸と垂直に中子を設
    け,回転子軸と固着させると共に円筒状回転子の内部空
    間を2分した回転子を使用する2相回転電機において,
    2分された回転子の円筒状内部空間に環状コイルを各々
    略収納・配置し,前記回転子の2分した内周部と各々の
    その外周部に磁性体より成るポールを各々エアギャップ
    を介して配置し,円筒状回転子の内周部とその外周部に
    配置したポールは前述した環状コイル内を通って磁路を
    形成するようにしたことを特徴とする永久磁石式クロー
    ポール型2相回転電機。
JP10914394A 1994-04-26 1994-04-26 永久磁石式回転電機 Expired - Fee Related JP3529838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10914394A JP3529838B2 (ja) 1994-04-26 1994-04-26 永久磁石式回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10914394A JP3529838B2 (ja) 1994-04-26 1994-04-26 永久磁石式回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07298588A JPH07298588A (ja) 1995-11-10
JP3529838B2 true JP3529838B2 (ja) 2004-05-24

Family

ID=14502699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10914394A Expired - Fee Related JP3529838B2 (ja) 1994-04-26 1994-04-26 永久磁石式回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3529838B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4389918B2 (ja) 2006-09-28 2009-12-24 株式会社日立製作所 回転電機及び交流発電機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07298588A (ja) 1995-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6844656B1 (en) Electric multipole motor/generator with axial magnetic flux
US6172438B1 (en) Two-phase permanent-magnet electric rotating machine
US6445105B1 (en) Axial flux machine and method of fabrication
CA2492134C (en) Polyphase claw pole structures for an electrical machine
US6064132A (en) Armature structure of a radial rib winding type rotating electric machine
US20050179337A1 (en) Axial gap electric rotary machine
KR20070119055A (ko) 모터
US20060038461A1 (en) Optimized air core armature
JP4284981B2 (ja) 永久磁石形モータ
US7679256B2 (en) Rotary electric machine
JPH11206085A (ja) 永久磁石電動機
JP3220537B2 (ja) リニアパルスモータ
JPH08265996A (ja) 整流可能な多相多極機とその固定子、回転子及び固定子製造方法
JP3529838B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP3350971B2 (ja) Pm形バーニヤモータ
JP2002374642A (ja) ブラシレスモータ
JP2972907B2 (ja) 集中巻固定子を有する永久磁石回転電機
JP3679294B2 (ja) 環状コイル式回転電機
Harris et al. Electric motors with heteropolar permanent magnets and homopolar windings: computational study of performance limits
JP4363600B2 (ja) 平滑電機子形3相ブラシレスモータ
JPH01231645A (ja) 多相永久磁石形同期機
JP3591660B2 (ja) 3相クローポール式永久磁石型回転電機
JPH027270B2 (ja)
JPH01164252A (ja) 永久磁石界磁2相多極同期機
JP3138628B2 (ja) ハイブリッド型ステップモータの駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees