JP3529806B2 - 廃水の処理法 - Google Patents
廃水の処理法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学プラント設備、メ
ッキ工業設備、皮革製造設備、金属工業設備、金属鉱業
設備、食品製造設備、医薬品製造設備、繊維工業設備、
紙パルプ工業設備、染色染料工業設備、電子工業設備、
機械工業設備、印刷製版設備、ガラス製造設備等から排
出される廃水を浄化処理する方法に関する。さらに詳し
くは、高い化学的酸素要求量(以下CODとも記載す
る)を有し、かつ重金属類またはアルミニウム、カルシ
ウム、マグネシウム等の物質を含有するところの該廃水
を浄化する処理方法に関するものである。
ッキ工業設備、皮革製造設備、金属工業設備、金属鉱業
設備、食品製造設備、医薬品製造設備、繊維工業設備、
紙パルプ工業設備、染色染料工業設備、電子工業設備、
機械工業設備、印刷製版設備、ガラス製造設備等から排
出される廃水を浄化処理する方法に関する。さらに詳し
くは、高い化学的酸素要求量(以下CODとも記載す
る)を有し、かつ重金属類またはアルミニウム、カルシ
ウム、マグネシウム等の物質を含有するところの該廃水
を浄化する処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃水のCODの低減に有効な浄化
方法、廃水に含有される窒素、リン等を取り除く浄化方
法、廃水に含有される重金属類を取り除く浄化方法また
はそれらの方法を兼ね備えた浄化方法など種々の浄化処
理方法が検討されてきた。例えば生物的処理法、燃焼
法、加熱蒸発させる乾固法、塩素系薬剤による酸化法、
電解酸化法、過酸化水素−第1鉄塩法、オゾン酸化法、
無機もしくは有機凝集剤の添加による凝集分離除去法、
活性炭、無機吸着材もしくは有機高分子材料などを用い
た吸着分離除去法、膜を用いた逆浸透法、電気透析法お
よび限外濾過法などが実施ないしは提案されている。
方法、廃水に含有される窒素、リン等を取り除く浄化方
法、廃水に含有される重金属類を取り除く浄化方法また
はそれらの方法を兼ね備えた浄化方法など種々の浄化処
理方法が検討されてきた。例えば生物的処理法、燃焼
法、加熱蒸発させる乾固法、塩素系薬剤による酸化法、
電解酸化法、過酸化水素−第1鉄塩法、オゾン酸化法、
無機もしくは有機凝集剤の添加による凝集分離除去法、
活性炭、無機吸着材もしくは有機高分子材料などを用い
た吸着分離除去法、膜を用いた逆浸透法、電気透析法お
よび限外濾過法などが実施ないしは提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の諸方法を用いた
場合は、以下のような問題が多々あり、いずれの方法も
それらに対する改善の必要性があった。例えば、(1)生
物的処理法、凝集分離除去法、吸着分離除去法、電気透
折法、逆浸透膜法、限外ろ過法、過酸化水素−第1鉄塩
法、オゾン酸化法等は、いずれも単独では十分なレベル
まで浄化処理を行うことは困難であり。(2)燃焼法、乾
固法、電解酸化法、オゾン酸化法、吸着分離除去法、逆
浸透膜法、電気透折法、限外ろ過法等は、その処理コス
トが高く。(3)燃焼法、乾固法、凝集分離除去法、吸着
分離除去法等は、処理後に2次公害となる物質生成の問
題があった。
場合は、以下のような問題が多々あり、いずれの方法も
それらに対する改善の必要性があった。例えば、(1)生
物的処理法、凝集分離除去法、吸着分離除去法、電気透
折法、逆浸透膜法、限外ろ過法、過酸化水素−第1鉄塩
法、オゾン酸化法等は、いずれも単独では十分なレベル
まで浄化処理を行うことは困難であり。(2)燃焼法、乾
固法、電解酸化法、オゾン酸化法、吸着分離除去法、逆
浸透膜法、電気透折法、限外ろ過法等は、その処理コス
トが高く。(3)燃焼法、乾固法、凝集分離除去法、吸着
分離除去法等は、処理後に2次公害となる物質生成の問
題があった。
【0004】本発明らは上記事情に鑑みて、上記諸欠点
を伴わない新規な廃水の処理技術を研究し、以下に示す
方法を開発した。まず高温高圧下に湿式酸化処理を行う
ことによって廃水中の主として重金属等を不溶化もしく
は難溶化し、生成した固形物を固液分離除去して除き、
濾液を再び触媒湿式酸化処理を行うことによって廃水中
の主としてCOD成分を酸化分解するものである。
を伴わない新規な廃水の処理技術を研究し、以下に示す
方法を開発した。まず高温高圧下に湿式酸化処理を行う
ことによって廃水中の主として重金属等を不溶化もしく
は難溶化し、生成した固形物を固液分離除去して除き、
濾液を再び触媒湿式酸化処理を行うことによって廃水中
の主としてCOD成分を酸化分解するものである。
【0005】この方法によって2次公害原因となる物質
の発生をほぼ伴うことなしに廃水を高度に浄化すること
が可能となり、かつ比較的低コストでの操業が可能で、
設備のメンテナンス性も良好になる等の種々の効果が得
られた。
の発生をほぼ伴うことなしに廃水を高度に浄化すること
が可能となり、かつ比較的低コストでの操業が可能で、
設備のメンテナンス性も良好になる等の種々の効果が得
られた。
【0006】しかしながら、この方法を採用した場合に
おいても処理条件あるいは原廃水の性状によっては無触
媒湿式酸化処理、次いで行った固液分離処理後の濾液中
に若干の重金属類あるいはアルミニウム、カルシウム、
マグネシウムなどの物質(以下に有害物質とも記載す
る)が残留することもあった。このような場合には、該
有害物質の残留した液を長期間にわたって触媒湿式酸化
処理を行うと触媒の劣化を生じたり、触媒に該有害物質
が吸着し湿式酸化反応塔が閉塞するなどの問題があるこ
とを認識した。
おいても処理条件あるいは原廃水の性状によっては無触
媒湿式酸化処理、次いで行った固液分離処理後の濾液中
に若干の重金属類あるいはアルミニウム、カルシウム、
マグネシウムなどの物質(以下に有害物質とも記載す
る)が残留することもあった。このような場合には、該
有害物質の残留した液を長期間にわたって触媒湿式酸化
処理を行うと触媒の劣化を生じたり、触媒に該有害物質
が吸着し湿式酸化反応塔が閉塞するなどの問題があるこ
とを認識した。
【0007】本発明は、このような事情に着目してなさ
れたものであって、前記の発明において、特に触媒湿式
酸化処理において、触媒の劣化あるいは反応塔の閉塞な
どの問題を生じる上記不都合を解消することができ、前
記発明をより一層効果的な湿式酸化処理として提供する
ことができるものである。
れたものであって、前記の発明において、特に触媒湿式
酸化処理において、触媒の劣化あるいは反応塔の閉塞な
どの問題を生じる上記不都合を解消することができ、前
記発明をより一層効果的な湿式酸化処理として提供する
ことができるものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め鋭意研究の結果、本発明者らは、以下操作容易にして
実用性、経済性において優れた廃水の処理方法を提供す
る。本発明の処理方法は、触媒湿式酸化処理を行って廃
水を浄化する際に、廃水中に固形物を含有するような場
合は、一般に該廃水を固液分離処理し、固形物を取り除
いた後で触媒湿式酸化処理を行うが、このとき該廃水中
に溶解した重金属類、アルミニウム、カルシウム、マグ
ネシウムなどの触媒湿式酸化処理にとって有害な物質を
も、ゼオライトを用いて固液分離処理することで同時に
除去し、触媒湿式酸化処理における触媒の劣化あるいは
反応塔の閉塞等を防止し、廃水を安定して効率よく浄化
するものである。本発明は、以下のように特定される。
め鋭意研究の結果、本発明者らは、以下操作容易にして
実用性、経済性において優れた廃水の処理方法を提供す
る。本発明の処理方法は、触媒湿式酸化処理を行って廃
水を浄化する際に、廃水中に固形物を含有するような場
合は、一般に該廃水を固液分離処理し、固形物を取り除
いた後で触媒湿式酸化処理を行うが、このとき該廃水中
に溶解した重金属類、アルミニウム、カルシウム、マグ
ネシウムなどの触媒湿式酸化処理にとって有害な物質を
も、ゼオライトを用いて固液分離処理することで同時に
除去し、触媒湿式酸化処理における触媒の劣化あるいは
反応塔の閉塞等を防止し、廃水を安定して効率よく浄化
するものである。本発明は、以下のように特定される。
【0009】(1)廃水1リットル中に重金属類、アル
ミニウム、カルシウム及びマグネシウムからなる群から
選ばれる少なくとも一種をこれらの合計として3mg以
上と固形物とを含有の廃水をゼオライトを使用して固液
分離処理し、濾液中の重金属類、アルミニウム、カルシ
ウム及びマグネシウムの少なくとも一種をこれらの合計
として当該濾液1リットル当たり1mg以下とし、次い
で該固液分離処理後の濾液を、酸素を含有するガスの供
給下、140℃〜370℃の温度および該濾液が液相を
保持する圧力下で触媒湿式酸化処理することを特徴とす
る廃水の処理法。
ミニウム、カルシウム及びマグネシウムからなる群から
選ばれる少なくとも一種をこれらの合計として3mg以
上と固形物とを含有の廃水をゼオライトを使用して固液
分離処理し、濾液中の重金属類、アルミニウム、カルシ
ウム及びマグネシウムの少なくとも一種をこれらの合計
として当該濾液1リットル当たり1mg以下とし、次い
で該固液分離処理後の濾液を、酸素を含有するガスの供
給下、140℃〜370℃の温度および該濾液が液相を
保持する圧力下で触媒湿式酸化処理することを特徴とす
る廃水の処理法。
【0010】(2)(1)酸素を含有するガスの供給
下、140℃〜370℃の温度、該廃水が液相を保持す
る圧力下に廃水を無触媒湿式酸化処理し、(2)引き続
き上記無触媒湿式酸化処理により得られる、液1リット
ル中に重金属類、アルミニウム、カルシウム及びマグネ
シウムからなる群から選ばれる少なくとも一種をこれら
の合計として3mg以上と固形物とを含有する廃水をゼ
オライトを使用して固液分離処理し、濾液中の重金属
類、アルミニウム、カルシウム及びマグネシウムの少な
くとも一種をこれらの合計として当該濾液1リットル当
たり1mg以下とし、次いで(3)該固液分離処理後の
濾液を、酸素を含有するガスの供給下、140℃〜37
0℃の温度および該濾液が液相を保持する圧力下で触媒
湿式酸化処理することを特徴とする廃水の処理法。
下、140℃〜370℃の温度、該廃水が液相を保持す
る圧力下に廃水を無触媒湿式酸化処理し、(2)引き続
き上記無触媒湿式酸化処理により得られる、液1リット
ル中に重金属類、アルミニウム、カルシウム及びマグネ
シウムからなる群から選ばれる少なくとも一種をこれら
の合計として3mg以上と固形物とを含有する廃水をゼ
オライトを使用して固液分離処理し、濾液中の重金属
類、アルミニウム、カルシウム及びマグネシウムの少な
くとも一種をこれらの合計として当該濾液1リットル当
たり1mg以下とし、次いで(3)該固液分離処理後の
濾液を、酸素を含有するガスの供給下、140℃〜37
0℃の温度および該濾液が液相を保持する圧力下で触媒
湿式酸化処理することを特徴とする廃水の処理法。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】(3)ゼオライトが、平均粒径2μm以上
である上記1または2に記載の廃水の処理法。
である上記1または2に記載の廃水の処理法。
【0016】(4)ゼオライトのイオン交換容量は、濾
過助剤1リットルあたり0.1g当量以上である上記1
〜3のいずれかに記載の廃水の処理法。
過助剤1リットルあたり0.1g当量以上である上記1
〜3のいずれかに記載の廃水の処理法。
【0017】本発明に係る第1の発明は、固形物含有の
廃水を固液分離処理するに際し、ゼオライトを使用し該
固液分離処理し、次いで、触媒湿式酸化処理する廃水の
処理法である。
廃水を固液分離処理するに際し、ゼオライトを使用し該
固液分離処理し、次いで、触媒湿式酸化処理する廃水の
処理法である。
【0018】本発明に係る第2の発明は、無触媒湿式酸
化処理し、次いで固液分離処理するに際し、ゼオライト
を使用し該固液分離処理し、次いで、触媒湿式酸化処理
する廃水の処理法である。
化処理し、次いで固液分離処理するに際し、ゼオライト
を使用し該固液分離処理し、次いで、触媒湿式酸化処理
する廃水の処理法である。
【0019】なお、この2つの発明は、該固液分離処理
に先立ち、無触媒湿式酸化するか否かのみの違いである
ため、以下の説明については、特に示さない限り、同様
に取り扱うことができるものとして記載する。
に先立ち、無触媒湿式酸化するか否かのみの違いである
ため、以下の説明については、特に示さない限り、同様
に取り扱うことができるものとして記載する。
【0020】本発明においては、廃水中に重金属類、ア
ルミニウム、カルシウム、マグネシウムなどの触媒湿式
酸化処理にとって有害な物質を多く含有した廃水を処理
するに際しては、前もって廃水を酸素を含有するガスの
供給下、140℃〜370℃の温度、該廃水が液相を保
持する圧力下で無触媒湿式酸化処理することもできる。
この無触媒湿式酸化処理工程により、廃水中の重金属
類、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムなどの触
媒湿式酸化処理にとって有害な物質は、酸化物、水酸化
物、無機塩、その他の化合物等の水に不溶性もしくは難
溶性の物質に変化するか、またはこの処理で水に不溶性
もしくは難溶性の化合物となって析出する物質などに吸
着され析出する。このため、これらの有害物質を含有し
た廃水を無触媒湿式酸化処理し、その後該一次処理液を
固液分離処理した場合には、廃水中から多くの有害物質
を除去することができる。
ルミニウム、カルシウム、マグネシウムなどの触媒湿式
酸化処理にとって有害な物質を多く含有した廃水を処理
するに際しては、前もって廃水を酸素を含有するガスの
供給下、140℃〜370℃の温度、該廃水が液相を保
持する圧力下で無触媒湿式酸化処理することもできる。
この無触媒湿式酸化処理工程により、廃水中の重金属
類、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムなどの触
媒湿式酸化処理にとって有害な物質は、酸化物、水酸化
物、無機塩、その他の化合物等の水に不溶性もしくは難
溶性の物質に変化するか、またはこの処理で水に不溶性
もしくは難溶性の化合物となって析出する物質などに吸
着され析出する。このため、これらの有害物質を含有し
た廃水を無触媒湿式酸化処理し、その後該一次処理液を
固液分離処理した場合には、廃水中から多くの有害物質
を除去することができる。
【0021】また、無触媒湿式酸化処理は同時に、この
廃水中のその他の汚染物質、例えば有機物および無機C
OD成分等をも酸化および酸化分解し、より低分子量な
有機物、無機塩、炭酸ガス、水および灰分等に転換し、
廃水のCODをも一部浄化できるものである。
廃水中のその他の汚染物質、例えば有機物および無機C
OD成分等をも酸化および酸化分解し、より低分子量な
有機物、無機塩、炭酸ガス、水および灰分等に転換し、
廃水のCODをも一部浄化できるものである。
【0022】このため、重金属類、アルミニウム、カル
シウム、マジネシウムなどの有害物質が廃水中の有機物
等と化合物を形成し、廃水中に溶解しているような場合
には、本発明における無触媒湿式酸化処理は、廃水中の
有機物をも同時に分解可能なため、廃水中からの有害物
質等の除去にたいへん効果的である。すなわち、有害物
質等が、例えばキレート錯体等として廃水中に溶解して
いるような場合には、この処理によりキレート剤が分解
され、有害物質等がイオンなどの形態として遊離され
る。このため、有害物質等は、水に不溶性もしくは難溶
性の化合物となって析出し、固形物となりやすくなり除
去が容易となる。
シウム、マジネシウムなどの有害物質が廃水中の有機物
等と化合物を形成し、廃水中に溶解しているような場合
には、本発明における無触媒湿式酸化処理は、廃水中の
有機物をも同時に分解可能なため、廃水中からの有害物
質等の除去にたいへん効果的である。すなわち、有害物
質等が、例えばキレート錯体等として廃水中に溶解して
いるような場合には、この処理によりキレート剤が分解
され、有害物質等がイオンなどの形態として遊離され
る。このため、有害物質等は、水に不溶性もしくは難溶
性の化合物となって析出し、固形物となりやすくなり除
去が容易となる。
【0023】また、上記の記述に反して処理条件あるい
は原廃水の性状によっては、無触媒湿式酸化処理後の一
次処理液中に若干の重金属類あるいはアルミニウム、カ
ルシウム、マグネシウムなどの有害物質が溶解した形態
で残留することがある。しかし、液中に若干溶解してい
るこれら有害物質の形態は、無触媒湿式酸化処理前とは
異なり、無触媒湿式酸化処理後は各々の元素のイオンの
形として溶解している場合が多いため、本発明によると
ころのイオン交換により、更に除去することが容易にな
るものである。
は原廃水の性状によっては、無触媒湿式酸化処理後の一
次処理液中に若干の重金属類あるいはアルミニウム、カ
ルシウム、マグネシウムなどの有害物質が溶解した形態
で残留することがある。しかし、液中に若干溶解してい
るこれら有害物質の形態は、無触媒湿式酸化処理前とは
異なり、無触媒湿式酸化処理後は各々の元素のイオンの
形として溶解している場合が多いため、本発明によると
ころのイオン交換により、更に除去することが容易にな
るものである。
【0024】また、該廃水を無触媒湿式酸化処理した場
合に生成する固形物は、一般に平均粒子径が数μm以下
と細かく、しかも固液分離処理する際にフィルム状とな
り易いため、濾過助剤を使用しなければ固液分離処理困
難なことが多い。このため従来は、珪藻土、セルロース
系の有機物繊維あるいは活性炭など特にイオン交換能は
あまりない一般的な濾過助剤が使用されていた。この濾
過助剤は、一度固液分離除去処理をした後は、固液分離
した固形物と共に廃棄するのが一般的である。このた
め、濾過助剤にカチオンイオン交換能を有した濾過助剤
を使用した場合、該固液含有の液中に溶解しているカチ
オン性の有害物質をたいへん有効に除去することができ
るものである。
合に生成する固形物は、一般に平均粒子径が数μm以下
と細かく、しかも固液分離処理する際にフィルム状とな
り易いため、濾過助剤を使用しなければ固液分離処理困
難なことが多い。このため従来は、珪藻土、セルロース
系の有機物繊維あるいは活性炭など特にイオン交換能は
あまりない一般的な濾過助剤が使用されていた。この濾
過助剤は、一度固液分離除去処理をした後は、固液分離
した固形物と共に廃棄するのが一般的である。このた
め、濾過助剤にカチオンイオン交換能を有した濾過助剤
を使用した場合、該固液含有の液中に溶解しているカチ
オン性の有害物質をたいへん有効に除去することができ
るものである。
【0025】本発明によるところのイオン交換能を有し
た濾過助剤としては、特に限定されるものではないが、
好ましくはカチオンのイオン交換能を有するものであ
り、濾過助剤を挙げるとすると例えば、合成ゼオライ
ト、イオン交換樹脂、沸石、泥炭、亜炭、タングステン
酸ジルコニウムなど(以下にイオン交換体と記載するこ
ともある)があり、好ましくは合成ゼオライトもしくは
沸石であり、より好ましくは合成のA型ゼオライトであ
る。
た濾過助剤としては、特に限定されるものではないが、
好ましくはカチオンのイオン交換能を有するものであ
り、濾過助剤を挙げるとすると例えば、合成ゼオライ
ト、イオン交換樹脂、沸石、泥炭、亜炭、タングステン
酸ジルコニウムなど(以下にイオン交換体と記載するこ
ともある)があり、好ましくは合成ゼオライトもしくは
沸石であり、より好ましくは合成のA型ゼオライトであ
る。
【0026】また濾過助剤の粒子径は、特に限定される
ものではないが、平均粒子径が2μm以上であるものが
効果的であり、より効果的には5μm〜40μmであ
る。2μm未満のものは濾過助剤としての濾過性能また
はケーキ剥離性能等の面において問題を生じ、なおかつ
濾過助剤が固液分離処理されずに濾液中に混入すること
がある。また40μmよりも大きい場合は、濾過性能ま
たはケーキ剥離性能等の面において効果が少なくなる。
ものではないが、平均粒子径が2μm以上であるものが
効果的であり、より効果的には5μm〜40μmであ
る。2μm未満のものは濾過助剤としての濾過性能また
はケーキ剥離性能等の面において問題を生じ、なおかつ
濾過助剤が固液分離処理されずに濾液中に混入すること
がある。また40μmよりも大きい場合は、濾過性能ま
たはケーキ剥離性能等の面において効果が少なくなる。
【0027】また本発明における濾過助剤のイオン交換
容量は特に限定されるものではないが、0.1g当量/
リットル以上が効果的であり、より効果的には1g当量
/リットル以上である。0.1g当量/リットル未満の
場合は濾過助剤の量が多く必要なため、固液分離処理後
の固形物量の増加等の問題を生じる。
容量は特に限定されるものではないが、0.1g当量/
リットル以上が効果的であり、より効果的には1g当量
/リットル以上である。0.1g当量/リットル未満の
場合は濾過助剤の量が多く必要なため、固液分離処理後
の固形物量の増加等の問題を生じる。
【0028】また、本発明によるところのイオン交換す
るカチオンの種類は、プロトン、アンモニウム、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムあるいはセシウ
ムであれば特に限定されるものではないが、好ましくは
プロトン、ナトリウムもしくはカリウムである。
るカチオンの種類は、プロトン、アンモニウム、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムあるいはセシウ
ムであれば特に限定されるものではないが、好ましくは
プロトン、ナトリウムもしくはカリウムである。
【0029】本発明における固液分離処理装置として
は、沈降分離処理装置、遠心分離処理装置、または濾過
分離処理装置など種々のものを採用することができ、濾
過性能あるいはケーキ剥離性能等を向上させるために濾
過助剤を添加可能なものであるならば特に限定されるも
のではないが、好ましくは濾過分離処理形式のものであ
る。さらにこの濾過分離処理形式について特に限定され
るものではないが、例えば、リーフフィルター方式、シ
ェンクフィルター方式、ヌッチェ方式、連続円筒型真空
濾過方式あるいはフィルタープレス方式等が挙げられ、
好ましくはフィルタープレス方式である。
は、沈降分離処理装置、遠心分離処理装置、または濾過
分離処理装置など種々のものを採用することができ、濾
過性能あるいはケーキ剥離性能等を向上させるために濾
過助剤を添加可能なものであるならば特に限定されるも
のではないが、好ましくは濾過分離処理形式のものであ
る。さらにこの濾過分離処理形式について特に限定され
るものではないが、例えば、リーフフィルター方式、シ
ェンクフィルター方式、ヌッチェ方式、連続円筒型真空
濾過方式あるいはフィルタープレス方式等が挙げられ、
好ましくはフィルタープレス方式である。
【0030】本発明における濾過助剤の添加方法は、一
般に実施されている方式であれば特に限定されるもので
はなく、例えばプレコート方式もしくはボディフィード
方式等が挙げられ、またこの両方を組み合わせた方式も
有効である。
般に実施されている方式であれば特に限定されるもので
はなく、例えばプレコート方式もしくはボディフィード
方式等が挙げられ、またこの両方を組み合わせた方式も
有効である。
【0031】また、無触媒湿式酸化処理の後、一度圧力
解放を行い、一次処理液を大気圧とした後に固液分離処
理を行っても良いし、あるいは無触媒湿式酸化処理、固
液分離処理、並びに触媒湿式酸化処理の各工程をパイプ
ラインで連結し、各装置の運転を高圧下の連続操業で行
うようにした高圧条件下での固液分離処理形式のもので
あっもよい。この際特に限定されるものではないが、必
要に応じて凝集剤または凝集助剤等を用い、処理速度や
分離効率のアップ等をはかることもできる。この凝集剤
または凝集助剤としては、従来からある種々のものを用
いることができ、特に限定されるものではないが、凝集
剤としては有機系の高分子系を用いることが好ましい。
水溶解性の無機系凝集剤は次の触媒湿式酸化処理におい
て触媒被毒を生じることがあり、使用が限定されること
が多い。また、凝集助剤としては、凝集剤と同様に従来
からある種々の物を用いることができ、特に限定される
物ではないが、凝集助剤として有機系の物もしくは水不
溶解性の無機系凝集助剤を用いることが好ましい。水溶
解性の無機系凝集助剤は次の触媒湿式酸化処理において
触媒被毒を生じることがあり、使用が限定されることが
多い。
解放を行い、一次処理液を大気圧とした後に固液分離処
理を行っても良いし、あるいは無触媒湿式酸化処理、固
液分離処理、並びに触媒湿式酸化処理の各工程をパイプ
ラインで連結し、各装置の運転を高圧下の連続操業で行
うようにした高圧条件下での固液分離処理形式のもので
あっもよい。この際特に限定されるものではないが、必
要に応じて凝集剤または凝集助剤等を用い、処理速度や
分離効率のアップ等をはかることもできる。この凝集剤
または凝集助剤としては、従来からある種々のものを用
いることができ、特に限定されるものではないが、凝集
剤としては有機系の高分子系を用いることが好ましい。
水溶解性の無機系凝集剤は次の触媒湿式酸化処理におい
て触媒被毒を生じることがあり、使用が限定されること
が多い。また、凝集助剤としては、凝集剤と同様に従来
からある種々の物を用いることができ、特に限定される
物ではないが、凝集助剤として有機系の物もしくは水不
溶解性の無機系凝集助剤を用いることが好ましい。水溶
解性の無機系凝集助剤は次の触媒湿式酸化処理において
触媒被毒を生じることがあり、使用が限定されることが
多い。
【0032】また本発明においては、除去したい有害物
質の量が多いこと、あるいはその他の理由により除去し
たい有害物質の濃度が本発明による所の処理を行った後
にも十分な濃度にまで低減されてない場合は、無触媒湿
式酸化処理前に、予め従来からある有害物質の浄化方
法、例えば活性炭、無機吸着材もしくは有機高分子材料
などを用いた吸着分離除去法もしくは電気透析法などを
用いて除去することもできる。また同様に、本発明の固
液分離処理を行った後に、従来からある有害物質などの
浄化方法を用いてさらに有害物質などの除去をすること
もできる。
質の量が多いこと、あるいはその他の理由により除去し
たい有害物質の濃度が本発明による所の処理を行った後
にも十分な濃度にまで低減されてない場合は、無触媒湿
式酸化処理前に、予め従来からある有害物質の浄化方
法、例えば活性炭、無機吸着材もしくは有機高分子材料
などを用いた吸着分離除去法もしくは電気透析法などを
用いて除去することもできる。また同様に、本発明の固
液分離処理を行った後に、従来からある有害物質などの
浄化方法を用いてさらに有害物質などの除去をすること
もできる。
【0033】そして本発明においては、触媒を用いて触
媒湿式酸化処理することで有機物および無機COD成分
等を酸化および酸化分解し、より低分子量な有機物、無
機塩、炭酸ガス、窒素ガス、水および灰分等に転換して
より廃水の浄化がなされるものである。
媒湿式酸化処理することで有機物および無機COD成分
等を酸化および酸化分解し、より低分子量な有機物、無
機塩、炭酸ガス、窒素ガス、水および灰分等に転換して
より廃水の浄化がなされるものである。
【0034】本発明の処理方法により浄化された廃水
は、直接放流、または後処理として生物処理または化学
的処理することもできる。この場合にあっても、予め重
金属類などの有害物質等が廃水から除かれ、かつCOD
成分等もかなり低減され、しかも残留しているCOD成
分等は生物処理、化学的処理において非常に分解処理さ
れ易い物質まで分解されているため、生物処理設備また
は化学的処理設備への負担が非常に小さくなる。
は、直接放流、または後処理として生物処理または化学
的処理することもできる。この場合にあっても、予め重
金属類などの有害物質等が廃水から除かれ、かつCOD
成分等もかなり低減され、しかも残留しているCOD成
分等は生物処理、化学的処理において非常に分解処理さ
れ易い物質まで分解されているため、生物処理設備また
は化学的処理設備への負担が非常に小さくなる。
【0035】また、本発明は、用地が狭くてすみ、装置
もコンパクトであるため、従来からあるような廃水処理
設備、例えば生物処理設備、燃焼処理設備などを採用し
た場合と比較して処理設備は小さく、処理プロセスも簡
素化され、設備投資や、ランニングコストの面において
も有利となる。
もコンパクトであるため、従来からあるような廃水処理
設備、例えば生物処理設備、燃焼処理設備などを採用し
た場合と比較して処理設備は小さく、処理プロセスも簡
素化され、設備投資や、ランニングコストの面において
も有利となる。
【0036】本発明に係わる無触媒湿式酸化処理で処理
される廃水中の有害物質は、重金属類、アルミニウム、
マグネシウムおよびカルシウムからなる群から選ばれる
少なくとも一種であり、重金属類としては、例えば、カ
ドミウム、ニッケル、コバルト、マンガン、銅、亜鉛、
銀、鉄、クロム、錫、鉛、水銀、ビスマス、タリウムな
どから選ばれる少なくとも一種であり、重金属類のうち
特に効果的であるのは、鉛、カドミウム、ニッケル、コ
バルト、水銀、鉄、銅、亜鉛、クロム、マンガン、銀で
ある。また、その状態としては特に限定されるものでは
ないが、例えば上記の各種物質の元素イオンや錯イオ
ン、有機金属化合物等である。
される廃水中の有害物質は、重金属類、アルミニウム、
マグネシウムおよびカルシウムからなる群から選ばれる
少なくとも一種であり、重金属類としては、例えば、カ
ドミウム、ニッケル、コバルト、マンガン、銅、亜鉛、
銀、鉄、クロム、錫、鉛、水銀、ビスマス、タリウムな
どから選ばれる少なくとも一種であり、重金属類のうち
特に効果的であるのは、鉛、カドミウム、ニッケル、コ
バルト、水銀、鉄、銅、亜鉛、クロム、マンガン、銀で
ある。また、その状態としては特に限定されるものでは
ないが、例えば上記の各種物質の元素イオンや錯イオ
ン、有機金属化合物等である。
【0037】また、同様に本発明に係わる固液分離処理
において、イオン交換処理される液中に溶解した有害物
質は、重金属類、アルミニウム、マグネシウムおよびカ
ルシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であ
り、重金属類としては、例えば、カドミウム、ニッケ
ル、コバルト、マンガン、銅、亜鉛、銀、鉄、クロム、
錫、鉛、水銀、ビスマス、タリウムなどから選ばれる少
なくとも一種であり、重金属類のうち特に効果的である
のは、鉛、カドミウム、ニッケル、コバルト、水銀、
鉄、銅、亜鉛、クロム、マンガン、銀である。また、そ
の状態としては特に限定されるものではないが、上記の
各種物質のカチオン性の元素イオンが効果的である。
において、イオン交換処理される液中に溶解した有害物
質は、重金属類、アルミニウム、マグネシウムおよびカ
ルシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であ
り、重金属類としては、例えば、カドミウム、ニッケ
ル、コバルト、マンガン、銅、亜鉛、銀、鉄、クロム、
錫、鉛、水銀、ビスマス、タリウムなどから選ばれる少
なくとも一種であり、重金属類のうち特に効果的である
のは、鉛、カドミウム、ニッケル、コバルト、水銀、
鉄、銅、亜鉛、クロム、マンガン、銀である。また、そ
の状態としては特に限定されるものではないが、上記の
各種物質のカチオン性の元素イオンが効果的である。
【0038】本発明において無触媒湿式酸化処理で処理
される廃水中の重金属類などの有害物質の濃度は、これ
らの合計で1mg/リットル以上であるならば特に限定
されるものではないが、廃水中に10mg/リットル〜
100g/リットル含まれている場合が効果的であり、
さらに効果的であるのは100mg/リットル〜50g
/リットルである。100g/リットルを超える場合
は、酸素を含有するガスの廃水中への溶解度が激減し、
反応が阻害されるものである。また、これらの含有量が
100mg/リットル未満と比較的少ない場合は、他の
処理法あるいは直接本発明によるところのイオン交換を
行って処理することもでき、無触媒湿式酸化処理を実施
するメリットが減少するものである。
される廃水中の重金属類などの有害物質の濃度は、これ
らの合計で1mg/リットル以上であるならば特に限定
されるものではないが、廃水中に10mg/リットル〜
100g/リットル含まれている場合が効果的であり、
さらに効果的であるのは100mg/リットル〜50g
/リットルである。100g/リットルを超える場合
は、酸素を含有するガスの廃水中への溶解度が激減し、
反応が阻害されるものである。また、これらの含有量が
100mg/リットル未満と比較的少ない場合は、他の
処理法あるいは直接本発明によるところのイオン交換を
行って処理することもでき、無触媒湿式酸化処理を実施
するメリットが減少するものである。
【0039】本発明の固液分離処理において、液中に溶
解したイオン交換処理される重金属類などの有害物質の
濃度は、これらの合計で1mg/リットル〜1g/リッ
トルであるならば特に限定されるものではないが、液中
に3mg/リットル〜100mg/リットル含まれてい
る場合が効果的であり、さらに効果的であるのは5mg
/リットル〜50mg/リットルである。1g/リット
ルを超える場合は、イオン交換により溶解した有害物質
を除去するには多量のイオン交換体が必要であるため、
本発明の処理法のメリットが減少するものであり、1m
g/リットル未満と少ない場合は、特に本発明によると
ころの処理を行わなくとも問題が少ないためである。
解したイオン交換処理される重金属類などの有害物質の
濃度は、これらの合計で1mg/リットル〜1g/リッ
トルであるならば特に限定されるものではないが、液中
に3mg/リットル〜100mg/リットル含まれてい
る場合が効果的であり、さらに効果的であるのは5mg
/リットル〜50mg/リットルである。1g/リット
ルを超える場合は、イオン交換により溶解した有害物質
を除去するには多量のイオン交換体が必要であるため、
本発明の処理法のメリットが減少するものであり、1m
g/リットル未満と少ない場合は、特に本発明によると
ころの処理を行わなくとも問題が少ないためである。
【0040】本発明の固液分離処理において、固液分離
処理される固形物の液中の濃度等は特に限定されるもの
ではない。
処理される固形物の液中の濃度等は特に限定されるもの
ではない。
【0041】本発明によるところの無触媒湿式酸化処理
あるいは触媒湿式酸化処理における廃水中のCODの濃
度は、1g/リットル〜200g/リットル含まれてい
る場合が効果的であり、さらに効果的であるのは、5g
/リットル〜150g/リットルである。CODの濃度
が200g/リットルを越える場合は、CODの酸化熱
が非常に大きくなるため処理装置の制御が困難である。
また1g/リットル未満である場合は、CODの酸化熱
が小さく、このような場合付属設備として熱交換装置を
用いて熱回収しても、この熱による湿式酸化処理装置の
自立運転が困難となるものである。このような場合には
湿式酸化自体には支障はないが、処理を行う際、別途熱
供給装置を必要とし、使用エネルギー面からも相対的に
不利となる。
あるいは触媒湿式酸化処理における廃水中のCODの濃
度は、1g/リットル〜200g/リットル含まれてい
る場合が効果的であり、さらに効果的であるのは、5g
/リットル〜150g/リットルである。CODの濃度
が200g/リットルを越える場合は、CODの酸化熱
が非常に大きくなるため処理装置の制御が困難である。
また1g/リットル未満である場合は、CODの酸化熱
が小さく、このような場合付属設備として熱交換装置を
用いて熱回収しても、この熱による湿式酸化処理装置の
自立運転が困難となるものである。このような場合には
湿式酸化自体には支障はないが、処理を行う際、別途熱
供給装置を必要とし、使用エネルギー面からも相対的に
不利となる。
【0042】本発明において使用する無触媒湿式酸化処
理装置あるいは触媒湿式酸化処理装置は、通常使用され
るものが用いられ、湿式酸化反応塔は、単管式、多管式
のいずれの形式であってもよいし、廃水に含まれる成
分、その量によっては単管式と多管式とを、単独または
組み合わせて上記の廃水に含まれる成分を別個に処理に
適した条件で処理することもできる。
理装置あるいは触媒湿式酸化処理装置は、通常使用され
るものが用いられ、湿式酸化反応塔は、単管式、多管式
のいずれの形式であってもよいし、廃水に含まれる成
分、その量によっては単管式と多管式とを、単独または
組み合わせて上記の廃水に含まれる成分を別個に処理に
適した条件で処理することもできる。
【0043】ここで記述する無触媒湿式酸化処理とは、
湿式酸化処理反応塔内に下記に記述する触媒を充填せず
湿式酸化処理することで、特に限定されるものではない
が、一般には空塔の湿式酸化反応塔を使用した処理を示
す。また、湿式酸化反応塔内に金属製またはセラミック
製等の充填材を充填し、液およびガスの撹拌向上等を図
ることもできる。
湿式酸化処理反応塔内に下記に記述する触媒を充填せず
湿式酸化処理することで、特に限定されるものではない
が、一般には空塔の湿式酸化反応塔を使用した処理を示
す。また、湿式酸化反応塔内に金属製またはセラミック
製等の充填材を充填し、液およびガスの撹拌向上等を図
ることもできる。
【0044】ここで記述する触媒とは、固体触媒で、か
つ液相酸化の条件下で活性と耐久性を兼ね備えたもので
あれば、いずれの触媒を使用してもよく、例えば、チタ
ン、鉄、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウムまたは活
性炭等を含有する触媒があげられ、好ましくは、チタ
ン、チタン−ジルコニウム、チタン−鉄等の酸化物を用
いるのが好ましい。これらの触媒には、上記成分(以下
第1成分という)の他、第2成分を含有してもよい。
つ液相酸化の条件下で活性と耐久性を兼ね備えたもので
あれば、いずれの触媒を使用してもよく、例えば、チタ
ン、鉄、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウムまたは活
性炭等を含有する触媒があげられ、好ましくは、チタ
ン、チタン−ジルコニウム、チタン−鉄等の酸化物を用
いるのが好ましい。これらの触媒には、上記成分(以下
第1成分という)の他、第2成分を含有してもよい。
【0045】この第2成分としては、マンガン、コバル
ト、ニッケル、タングステン、銅、セリウム、銀、白
金、パラジウム、ロジウム、金、イリジウム、ルテニウ
ム等の少なくとも1種の金属またはこれらの金属化合物
よりなる成分を用いることができる。この触媒は、第1
成分75〜99.95重量%に対して、第2成分25〜
0.05重量%の割合であることが好ましい。また、こ
の触媒形状としては、種々のものを採用することがで
き、特に限定されるものではない。
ト、ニッケル、タングステン、銅、セリウム、銀、白
金、パラジウム、ロジウム、金、イリジウム、ルテニウ
ム等の少なくとも1種の金属またはこれらの金属化合物
よりなる成分を用いることができる。この触媒は、第1
成分75〜99.95重量%に対して、第2成分25〜
0.05重量%の割合であることが好ましい。また、こ
の触媒形状としては、種々のものを採用することがで
き、特に限定されるものではない。
【0046】また、本発明の処理方法では、無触媒湿式
酸化処理後の処理液を固液分離除去後、触媒湿式酸化処
理を行う。この際、触媒湿式酸化処理において触媒湿式
酸化反応塔の手前に無機吸着材を充填した吸着塔を設
け、さらに十分除去されてない重金属類や有害物質によ
る触媒の被毒等を防ぐことも適宜できる。この無機吸着
材としては、特に限定されるものではないが、好ましく
はチタン、チタン−ジルコニウム、チタン−鉄等のチタ
ンを含有する酸化物である。
酸化処理後の処理液を固液分離除去後、触媒湿式酸化処
理を行う。この際、触媒湿式酸化処理において触媒湿式
酸化反応塔の手前に無機吸着材を充填した吸着塔を設
け、さらに十分除去されてない重金属類や有害物質によ
る触媒の被毒等を防ぐことも適宜できる。この無機吸着
材としては、特に限定されるものではないが、好ましく
はチタン、チタン−ジルコニウム、チタン−鉄等のチタ
ンを含有する酸化物である。
【0047】本発明の無触媒湿式酸化処理の処理温度ま
たは触媒湿式酸化処理の処理温度は、140℃〜370
℃であり、好ましくは、180℃〜300℃である。3
70℃以上である場合は、液が液相を保持できない。ま
た、140℃未満である場合は処理効率が低下する。
たは触媒湿式酸化処理の処理温度は、140℃〜370
℃であり、好ましくは、180℃〜300℃である。3
70℃以上である場合は、液が液相を保持できない。ま
た、140℃未満である場合は処理効率が低下する。
【0048】無触媒湿式酸化処理の廃水の処理量は、処
理温度が高い場合には多くすることができ、逆に処理温
度が低い場合には少ないものとなる。一般に空間速度と
しては、0.1hr~1〜5hr~1が効果的であり、より
効果的には0.5hr~1〜3hr~1である。5hr~1を
越える場合には処理効率が低下し、0.1hr~1未満で
ある場合は廃水の処理量が低下し設備が過大なものとな
るため好ましくない。
理温度が高い場合には多くすることができ、逆に処理温
度が低い場合には少ないものとなる。一般に空間速度と
しては、0.1hr~1〜5hr~1が効果的であり、より
効果的には0.5hr~1〜3hr~1である。5hr~1を
越える場合には処理効率が低下し、0.1hr~1未満で
ある場合は廃水の処理量が低下し設備が過大なものとな
るため好ましくない。
【0049】また無触媒湿式酸化処理においてCODの
処理効率を必要以上に高めすぎると、次の処理である触
媒湿式酸化処理において温度を維持し、自立運転するた
めの熱源が不足することとなる。このため、無触媒湿式
酸化処理においては、湿式酸化処理によって生成される
固形物および懸濁物を十分に析出させ、無触媒湿式酸化
処理後に十分これらを分離除去することができる程度の
COD処理効率に抑えることが好ましい。この無触媒湿
式酸化処理に於けるCODの処理効率としては特に限定
されるものではなく、ケースに応じて適宜選択されるも
のであるが、一般的には20%〜80%である。
処理効率を必要以上に高めすぎると、次の処理である触
媒湿式酸化処理において温度を維持し、自立運転するた
めの熱源が不足することとなる。このため、無触媒湿式
酸化処理においては、湿式酸化処理によって生成される
固形物および懸濁物を十分に析出させ、無触媒湿式酸化
処理後に十分これらを分離除去することができる程度の
COD処理効率に抑えることが好ましい。この無触媒湿
式酸化処理に於けるCODの処理効率としては特に限定
されるものではなく、ケースに応じて適宜選択されるも
のであるが、一般的には20%〜80%である。
【0050】触媒湿式酸化処理において、無触媒湿式酸
化処理後、固液分離処理した濾液の処理量は、無触媒湿
式酸化処理の時と同様に、一般に空間速度としては、
0.1hr~1〜5hr~1で効果的であり、より効果的に
は、0.5hr~1〜3hr~1である。空間速度5hr~1
を越える場合には処理効率が低下し、空間速度0.1h
r~1未満である場合は処理量が低下し設備が過大なもの
となるためである。
化処理後、固液分離処理した濾液の処理量は、無触媒湿
式酸化処理の時と同様に、一般に空間速度としては、
0.1hr~1〜5hr~1で効果的であり、より効果的に
は、0.5hr~1〜3hr~1である。空間速度5hr~1
を越える場合には処理効率が低下し、空間速度0.1h
r~1未満である場合は処理量が低下し設備が過大なもの
となるためである。
【0051】本発明において採用する酸素含有ガスと
は、酸素またはオゾンを含有するガスをいう。オゾン、
酸素等のガスを用いる場合には、適宜不活性ガス等によ
り希釈して用いることができる。好適には空気が使用さ
れるが、これらのガス以外に他のプラントより生じる酸
素含有の廃ガスも適宜使用することができる。
は、酸素またはオゾンを含有するガスをいう。オゾン、
酸素等のガスを用いる場合には、適宜不活性ガス等によ
り希釈して用いることができる。好適には空気が使用さ
れるが、これらのガス以外に他のプラントより生じる酸
素含有の廃ガスも適宜使用することができる。
【0052】この酸素含有ガスの使用量は、廃水の濃度
により適宜選択しうるものである。この場合、廃水のC
OD成分を完全に水、炭酸ガス、無機塩、その他灰分等
にするに必要な酸素量の0.5倍〜5倍、より好ましく
は1倍〜3倍である。5倍を越えるときは無用の酸素の
供給となり、0.5倍未満である場合は必要な酸素量に
足らず、廃水の浄化が不完全なものとなる。また0.5
倍〜1倍の範囲は、廃水のCOD成分を完全に水、炭酸
ガス、無機塩、その他灰分等にするに必要な酸素量とし
て足らない。この理由は、通常CODの処理効率は10
0%未満となることから、供給した酸素は最終的に10
0%使用されず残り、このような場合供給する酸素量を
実際の処理効率にあわせて1倍未満に減少させてもあま
りCODの処理効率が変化しないためである。
により適宜選択しうるものである。この場合、廃水のC
OD成分を完全に水、炭酸ガス、無機塩、その他灰分等
にするに必要な酸素量の0.5倍〜5倍、より好ましく
は1倍〜3倍である。5倍を越えるときは無用の酸素の
供給となり、0.5倍未満である場合は必要な酸素量に
足らず、廃水の浄化が不完全なものとなる。また0.5
倍〜1倍の範囲は、廃水のCOD成分を完全に水、炭酸
ガス、無機塩、その他灰分等にするに必要な酸素量とし
て足らない。この理由は、通常CODの処理効率は10
0%未満となることから、供給した酸素は最終的に10
0%使用されず残り、このような場合供給する酸素量を
実際の処理効率にあわせて1倍未満に減少させてもあま
りCODの処理効率が変化しないためである。
【0053】本発明の無触媒湿式酸化処理の処理圧力ま
たは触媒湿式酸化処理の処理圧力は、各処理温度との相
関性により適宜選択され、液が液相を保持する圧力によ
りなされる。以下、本発明を実施例および比較例をあげ
て詳細に説明するが、本発明は、これだけに限定される
ものではない。
たは触媒湿式酸化処理の処理圧力は、各処理温度との相
関性により適宜選択され、液が液相を保持する圧力によ
りなされる。以下、本発明を実施例および比較例をあげ
て詳細に説明するが、本発明は、これだけに限定される
ものではない。
【0054】
(実施例1)市販のフィルタープレス方式の加圧濾過装
置を使用し、廃水を本発明によるところの固液分離処理
を行ったのち、該濾液を用いて図1に示す湿式酸化処理
装置を使用し、500時間連続して触媒湿式酸化処理を
行った。得られた各々の液は、誘導結合高周波プラズマ
発光分光分析法によりカルシウムの量を測定し濃度を求
めた。以下に詳細な実験方法および結果について記述す
る。
置を使用し、廃水を本発明によるところの固液分離処理
を行ったのち、該濾液を用いて図1に示す湿式酸化処理
装置を使用し、500時間連続して触媒湿式酸化処理を
行った。得られた各々の液は、誘導結合高周波プラズマ
発光分光分析法によりカルシウムの量を測定し濃度を求
めた。以下に詳細な実験方法および結果について記述す
る。
【0055】フィルタープレス方式の加圧濾過の条件
は、平均粒径約10μmの合成A型ゼオライトのナトリ
ウムタイプをプレコートおよびボディフィード用の濾過
助剤に使用し、ポンプによる4kg/cm2Gの定圧圧
入で行った。フィルタープレスの濾過面積は300cm
2、プレコートに使用したゼオライトの量は30g、1
回の濾過に使用した液の量は100リットル、ボティフ
ィードに使用したゼオライトの量は100gであった。
は、平均粒径約10μmの合成A型ゼオライトのナトリ
ウムタイプをプレコートおよびボディフィード用の濾過
助剤に使用し、ポンプによる4kg/cm2Gの定圧圧
入で行った。フィルタープレスの濾過面積は300cm
2、プレコートに使用したゼオライトの量は30g、1
回の濾過に使用した液の量は100リットル、ボティフ
ィードに使用したゼオライトの量は100gであった。
【0056】なお処理に供した該廃水の性状は、溶解し
たカルシウムが32mg/リットル、平均粒径5μmの
固形物量が0.8g/リットルであった。
たカルシウムが32mg/リットル、平均粒径5μmの
固形物量が0.8g/リットルであった。
【0057】固液分離処理の結果、以下のデータが得ら
れた。濾過時間は約75分、ケーキの剥離性は良好で濾
枠から濾布を外すだけで簡単に剥離し、また濾液中のカ
ルシウム濃度は1mg/リットル以下、固形物量も1m
g/リットル以下であった。
れた。濾過時間は約75分、ケーキの剥離性は良好で濾
枠から濾布を外すだけで簡単に剥離し、また濾液中のカ
ルシウム濃度は1mg/リットル以下、固形物量も1m
g/リットル以下であった。
【0058】引き続き上記濾液を用いて触媒湿式酸化処
理を行った。この詳しい方法は、廃水供給ライン8より
送られてくる廃水を、廃水供給ポンプ3で1リットル/
hrの流量で75kg/cm2Gまで昇圧フィードし
た。一方、酸素含有ガス供給ライン9より供給される空
気をコンプレッサー5で昇圧した後、O2/COD(C
r)(空気中の酸素量/化学的酸素要求量)=1.3の
割合で前記該濾液に混入した。この気液混合物は気液混
合物供給ライン10を経て、熱交換器2において加熱し
た後、触媒を充填した湿式酸化反応塔1に下部より導入
し、処理温度240℃で湿式酸化処理し、被処理液を処
理液ライン11を経て、熱交換器2において冷却し、気
液分離器4へ流した。気液分離器4においては、液面コ
ントローラ(LC)により液面を検出して液面制御弁6
を作動させて一定の液面を保持するとともに、圧力コン
トローラ(PC)により圧力を検出して圧力制御弁7を
作動させて一定の圧力を保持するように操作され、処理
液排出ライン13から該処理液は排出される。なお触媒
は、チタン−鉄の酸化物と白金からなる触媒(白金1重
量%)を1リットル使用した。
理を行った。この詳しい方法は、廃水供給ライン8より
送られてくる廃水を、廃水供給ポンプ3で1リットル/
hrの流量で75kg/cm2Gまで昇圧フィードし
た。一方、酸素含有ガス供給ライン9より供給される空
気をコンプレッサー5で昇圧した後、O2/COD(C
r)(空気中の酸素量/化学的酸素要求量)=1.3の
割合で前記該濾液に混入した。この気液混合物は気液混
合物供給ライン10を経て、熱交換器2において加熱し
た後、触媒を充填した湿式酸化反応塔1に下部より導入
し、処理温度240℃で湿式酸化処理し、被処理液を処
理液ライン11を経て、熱交換器2において冷却し、気
液分離器4へ流した。気液分離器4においては、液面コ
ントローラ(LC)により液面を検出して液面制御弁6
を作動させて一定の液面を保持するとともに、圧力コン
トローラ(PC)により圧力を検出して圧力制御弁7を
作動させて一定の圧力を保持するように操作され、処理
液排出ライン13から該処理液は排出される。なお触媒
は、チタン−鉄の酸化物と白金からなる触媒(白金1重
量%)を1リットル使用した。
【0059】結果は、500時間安定して触媒湿式酸化
処理でき、処理終了後抜き出した触媒の表面には、カル
シウム等の物質の付着は観察されなかった。
処理でき、処理終了後抜き出した触媒の表面には、カル
シウム等の物質の付着は観察されなかった。
【0060】(実施例2)図1に示す湿式酸化処理装置
を使用し、湿式酸化反応塔に触媒を充填せずに、空塔で
処理した以外は実施例1の湿式酸化処理の操作方法と同
様の方法により、以下条件のもと廃水を無触媒湿式酸化
処理した。
を使用し、湿式酸化反応塔に触媒を充填せずに、空塔で
処理した以外は実施例1の湿式酸化処理の操作方法と同
様の方法により、以下条件のもと廃水を無触媒湿式酸化
処理した。
【0061】無湿式酸化処理に使用した廃水は、溶解物
としてマグネシウム65mg/リットル、アルミニウム
170mg/リットル、鉄870mg/リットルを含有
した廃水で、これを処理圧力60kg/cm2G、処理
温度230℃、O2/COD(Cr)=2.0の無触媒湿
式酸化処理条件のもと処理した。
としてマグネシウム65mg/リットル、アルミニウム
170mg/リットル、鉄870mg/リットルを含有
した廃水で、これを処理圧力60kg/cm2G、処理
温度230℃、O2/COD(Cr)=2.0の無触媒湿
式酸化処理条件のもと処理した。
【0062】得られた固形物含有の一次処理液の性状
は、平均粒径1μmの固形物が2.3g/リットル存在
し、なおかつマグネシウム15mg/リットル、アルミ
ニウム8mg/リットル、鉄2mg/リットルが溶解し
ていた。
は、平均粒径1μmの固形物が2.3g/リットル存在
し、なおかつマグネシウム15mg/リットル、アルミ
ニウム8mg/リットル、鉄2mg/リットルが溶解し
ていた。
【0063】引き続き上記処理液を用いて、濾過助剤を
A型ゼオライトのカリウムタイプに変更し、ボティフィ
ードでの該濾過助剤の使用量を300gにした以外は実
施例1と同様に固液分離処理を行った。
A型ゼオライトのカリウムタイプに変更し、ボティフィ
ードでの該濾過助剤の使用量を300gにした以外は実
施例1と同様に固液分離処理を行った。
【0064】得られた結果は、濾過時間約110分、ケ
ーキの剥離性は良好で濾枠から濾布を外すだけで簡単に
剥離し、また濾液中のマグネシウム、アルミニウム並び
に鉄の濃度はいずれも1mg/リットル以下、また固形
物の量も1mg/リットル以下であった。
ーキの剥離性は良好で濾枠から濾布を外すだけで簡単に
剥離し、また濾液中のマグネシウム、アルミニウム並び
に鉄の濃度はいずれも1mg/リットル以下、また固形
物の量も1mg/リットル以下であった。
【0065】更に引き続き上記濾液を用いて、触媒およ
び以下条件を変更した以外は実施例1と同様の操作によ
り触媒湿式酸化処理を行った。
び以下条件を変更した以外は実施例1と同様の操作によ
り触媒湿式酸化処理を行った。
【0066】使用した触媒は、チタン−ジルコニウムの
酸化物とルテニウムからなる触媒(ルテニウム2重量
%)で、処理条件は、処理圧力90kg/cm2G、処
理温度270℃、O2/COD(Cr)=1.2とした。
酸化物とルテニウムからなる触媒(ルテニウム2重量
%)で、処理条件は、処理圧力90kg/cm2G、処
理温度270℃、O2/COD(Cr)=1.2とした。
【0067】結果は、500時間安定して触媒湿式酸化
処理でき、処理終了後抜き出した触媒の表面には、マグ
ネシウム、アルミニウム並びに鉄等の物質の付着は観察
されなかった。
処理でき、処理終了後抜き出した触媒の表面には、マグ
ネシウム、アルミニウム並びに鉄等の物質の付着は観察
されなかった。
【0068】(比較例1)実施例1において濾過助剤と
して珪藻土を使用した以外は実施例1と同様にして固液
分離処理、並びに触媒湿式酸化処理を行った。
して珪藻土を使用した以外は実施例1と同様にして固液
分離処理、並びに触媒湿式酸化処理を行った。
【0069】固液分離処理の結果は、濾過時間約75
分、ケーキの剥離性は良好で濾枠から濾布を外すだけで
簡単に剥離し、また固形物量も1mg/リットル以下で
あった。しかし、濾液中のカルシウム濃度は32mg/
リットルと変化していなかった。
分、ケーキの剥離性は良好で濾枠から濾布を外すだけで
簡単に剥離し、また固形物量も1mg/リットル以下で
あった。しかし、濾液中のカルシウム濃度は32mg/
リットルと変化していなかった。
【0070】上記濾液を用いて触媒湿式酸化処理を行っ
た結果は、500時間連続して閉塞することなく該濾液
を供給することはできたが、TOCおよびCOD等の各
種の処理効率は、500時間後には初期の半分程度まで
低下し、また処理終了後に抜き出した触媒の表面には、
白色の固形物が多量に付着していた。この物質をエレク
トロン・プローブ・マイクロアナライザーで分析した結
果は、カルシウムを主成分とするものであった。
た結果は、500時間連続して閉塞することなく該濾液
を供給することはできたが、TOCおよびCOD等の各
種の処理効率は、500時間後には初期の半分程度まで
低下し、また処理終了後に抜き出した触媒の表面には、
白色の固形物が多量に付着していた。この物質をエレク
トロン・プローブ・マイクロアナライザーで分析した結
果は、カルシウムを主成分とするものであった。
【0071】
【0072】
【0073】
【図1】図1は、本発明に係る湿式酸化反応器を示すも
のである。
のである。
1.湿式酸化反応塔
2.熱交換器
3.廃水供給ポンプ
4.気液分離器
5.コンプレッサー
6.液面制御弁
7.圧力制御弁
8.廃水供給ライン
9.酸素含有ガス供給ライン
10.気液混合物供給ライン
11.処理液ライン
12.ガス排出ライン
13.処理液排出ライン
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
C02F 1/74 ZAB C02F 1/74 ZAB
(72)発明者 三井 紀一郎
兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地
の1 株式会社日本触媒 触媒研究所内
(72)発明者 佐野 邦夫
兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地
の1 株式会社日本触媒 触媒研究所内
(56)参考文献 特開 昭50−4860(JP,A)
特開 昭54−154152(JP,A)
特開 昭58−89986(JP,A)
特開 昭60−235699(JP,A)
特開 昭48−31557(JP,A)
特開 昭56−13013(JP,A)
特開 昭59−29093(JP,A)
特開 平3−186398(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C02F 1/74,1/58
B01D 37/02
Claims (4)
- 【請求項1】廃水1リットル中に重金属類、アルミニウ
ム、カルシウム及びマグネシウムからなる群から選ばれ
る少なくとも一種をこれらの合計として3mg以上と固
形物とを含有の廃水をゼオライトを使用して固液分離処
理し、濾液中の重金属類、アルミニウム、カルシウム及
びマグネシウムの少なくとも一種をこれらの合計として
当該濾液1リットル当たり1mg以下とし、次いで該固
液分離処理後の濾液を、酸素を含有するガスの供給下、
140℃〜370℃の温度および該濾液が液相を保持す
る圧力下で触媒湿式酸化処理することを特徴とする廃水
の処理法。 - 【請求項2】(1)酸素を含有するガスの供給下、14
0℃〜370℃の温度、該廃水が液相を保持する圧力下
に廃水を無触媒湿式酸化処理し、(2)引き続き上記無
触媒湿式酸化処理により得られる、液1リットル中に重
金属類、アルミニウム、カルシウム及びマグネシウムか
らなる群から選ばれる少なくとも一種をこれらの合計と
して3mg以上と固形物とを含有する廃水をゼオライト
を使用して固液分離処理し、濾液中の重金属類、アルミ
ニウム、カルシウム及びマグネシウムの少なくとも一種
をこれらの合計として当該濾液1リットル当たり1mg
以下とし、次いで(3)該固液分離処理後の濾液を、酸
素を含有するガスの供給下、140℃〜370℃の温度
および該濾液が液相を保持する圧力下で触媒湿式酸化処
理することを特徴とする廃水の処理法。 - 【請求項3】ゼオライトが平均粒径2μm以上である請
求項1または2に記載の廃水の処理法。 - 【請求項4】ゼオライトのイオン交換容量は、当該ゼオ
ライト1リットルあたり0.1g当量以上である請求項
1〜3のいずれかに記載の廃水の処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07466093A JP3529806B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 廃水の処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07466093A JP3529806B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 廃水の処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06277682A JPH06277682A (ja) | 1994-10-04 |
JP3529806B2 true JP3529806B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=13553618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07466093A Expired - Fee Related JP3529806B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 廃水の処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3529806B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101917673B1 (ko) | 2018-05-31 | 2018-11-13 | 한국산업기술시험원 | 세정수 재사용이 가능한 배기가스 처리장치 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3565972B2 (ja) * | 1996-01-31 | 2004-09-15 | 新日本石油化学株式会社 | 廃ソーダの湿式酸化方法 |
JP3553720B2 (ja) | 1996-01-31 | 2004-08-11 | 新日本石油化学株式会社 | 湿式酸化方法 |
KR20020036884A (ko) * | 2000-11-11 | 2002-05-17 | 김완모 | 캐비테이팅 워터젯을 이용한 오폐수 처리 시스템 |
JP4557566B2 (ja) * | 2003-02-26 | 2010-10-06 | 株式会社大本組 | 汚染水、汚染泥土、その他の汚染処理対象物の処理方法 |
CN103466888B (zh) * | 2013-09-13 | 2014-12-10 | 广西大学 | 一种物化-生化联合处理老龄垃圾渗滤液的装置 |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP07466093A patent/JP3529806B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101917673B1 (ko) | 2018-05-31 | 2018-11-13 | 한국산업기술시험원 | 세정수 재사용이 가능한 배기가스 처리장치 |
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---|---|
JPH06277682A (ja) | 1994-10-04 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031225 |
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