JP3529729B2 - 可溶化型化粧料 - Google Patents

可溶化型化粧料

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JP3529729B2 JP2000396922A JP2000396922A JP3529729B2 JP 3529729 B2 JP3529729 B2 JP 3529729B2 JP 2000396922 A JP2000396922 A JP 2000396922A JP 2000396922 A JP2000396922 A JP 2000396922A JP 3529729 B2 JP3529729 B2 JP 3529729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安全性、感触に優
れ、特に高温での安定性に優れた可溶化型化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化粧料の一つの剤型として、化粧料の配
合成分である油分や油溶性成分を可溶化するために界面
活性剤を配合した外観が透明〜半透明の可溶化型化粧料
が種々提案されているが、製品の安定性や感触等におい
て必ずしも満足できるものはない。一方、ラフィノース
は多価アルコールや多糖類の一種として、多くの公開特
許公報に記載があり、可溶化型製剤に単純に配合するこ
とは公知である。また、特公昭47−7762号公報に
はラフィノースエステル系界面活性剤が提案され、また
肌への安全性や市場での植物嗜好の影響を受けて、糖系
の界面活性剤を用いた、例えばショ糖エステルを配合し
た化粧料が数多く報告されている。しかしながら、これ
らの公報には、ラフィノースのアルキルエーテル体、ア
ルケニルエーテル体と、その特徴に関する記載はなく、
さらに上記公報の界面活性剤であるラフィノースの脂肪
酸エステル体は、水系の製剤にした場合に、製剤中の配
合素材の組合せによっては経時での性能劣化を起こした
り、pHの変化に挙動が敏感であり、配合処方を組み難
い場合があった。また、糖系の界面活性剤は、高温での
安定性が悪く、変色・変質といった欠点を有しており、
また製剤として用いた場合、べたつくという欠点を有し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は、外観、製品の安定性、使用感に優れた新規な可溶
化型化粧料を提案することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明人らは、これらの
問題点に鑑み、種々の検討を行なった結果、炭素数が8
〜24であるアルキル基、または炭素数8〜24のアル
ケニル基で、その平均置換数が1〜11であるラフィノ
ースのアルキルエーテル及び/又はラフィノースのアル
ケニルエーテル体と油性成分と多価アルコールを配合し
た可溶化型化粧料が高温での安定性や製剤化された製品
の使用感に優れ、かつ外観が透明から半透明であるた
め、製剤の外観にも優れていることを見出し本発明を完
成した。
【0005】すなわち、第1の本発明は、炭素数が8〜
24であるアルキル基、または炭素数8〜24のアルケ
ニル基で、その平均置換数が1〜11であるラフィノー
スのアルキルエーテル及び/又はラフィノースのアルケ
ニルエーテル体と、油性成分と、多価アルコールを含有
することを特徴とする可溶化型化粧料にある。
【0006】第2の本発明は、ラフィノースのアルキル
エーテル及び/又はラフィノースのアルケニルエーテル
体のアルキル基が炭素数10〜18の範囲にあり、アル
ケニル基の炭素数が10〜18の範囲にあり、その平均
置換数が1〜2であることを特徴とする上記の可溶化型
化粧料にある。
【0007】
【0008】第の本発明は、pH緩衝剤を更に含有す
ることを特徴とする上記の可溶化型化粧料にある。
【0009】第の本発明は、水溶性高分子を更に含有
することを特徴とする上記の可溶化型化粧料にある。
【0010】第の本発明は、化粧料の外観が透明から
半透明であることを特徴とする上記の可溶化型化粧料に
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明でのラフィノースとは、三
糖類の一種で、O−α−D−ガラクトピラノシル−
(1,6)−O−α−D−グルコピラノシル−(1,
2)−β−D−フラクトフラノシドの構造を持つ。ラフ
ィノースは特開平10−84973号公報にあるように
合成的に得る方法と天然から得る方法があるが、天然物
がイメージに優れ、純度が高いものが容易に得られるこ
とから好ましい。天然物の由来としては、ユーカリのマ
ンナ、サトウダイコンの糖蜜、ワタの実、マメ科植物の
種子、ハスの実などから得られるが、サトウダイコンの
糖蜜由来のものが安定的に供給されることから最も好ま
しい。
【0012】本発明の可溶化型化粧料で用いるラフィノ
ースのアルキルエーテル体、またはアルケニルエーテル
体とは、ラフィノースが有する11個の水酸基の全部ま
たは一部の水酸基の酸素原子を介して、炭素数8〜24
のアルキル基、炭素数8〜24のアルケニル基(不飽和
結合を有する脂肪族基)がエーテル化置換されたもので
あり、その平均置換数が1〜11の範囲にあるものが使
用可能である。その中でも、炭素数10〜18のアルキ
ル基、アルケニル基でエーテル化置換されたもので、そ
の平均置換数が1〜2の範囲にあるものであるが、べた
つき感の改善やうるおい感の付与などの感触調整剤とし
ての効果以外に、可溶化作用を有するため特に好まし
い。また、平均置換数が2以上では、アルキル鎖長やア
ルケニル鎖長にもよるが界面活性剤から油剤としての性
質を示す。そして、平均置換数が増えるに従って固形油
の特性を示すようになる。尚、置換基の数は、例えばプ
ロトンNMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定す
ることができる。
【0013】本発明の可溶化型化粧料において、ラフィ
ノースのアルキルエーテル体、アルケニルエーテル体を
得る方法としては、後記の実施例で詳細に示すが、例え
ば、(1)プロピレングリコールなどの反応溶媒中で、
ナトリウムメトキシドなどのアルカリ、ステアリン酸ナ
トリウムなどの界面活性剤の存在下、ここに置換数に応
じた量の炭素数8〜24のアルキルブロマイド、アルキ
ルクロライドなどのアルキルハライド、または炭素数8
〜24のアルケニルクロライド、アルケニルブロマイド
などのアルケニルハライドを反応させエーテル誘導体を
製造する方法、(2)N,N−ジメチルホルムアミドな
どの非プロトン系溶媒中で、ナトリウムメトキシドや水
素化ナトリウムなどを用いてラフィノースの水酸基をア
ルコキシドにし、ここに置換数に応じた量の炭素数8〜
24のアルキルブロマイド、アルキルクロライドなどの
アルキルハライド、または炭素数8〜24のアルケニル
クロライド、アルケニルブロマイドなどのアルケニルハ
ライドを反応させエーテル誘導体を製造する方法、
(3)ジメチルスルホキシドやN−メチルピロリジノン
などの非プロトン系溶媒を用い、好ましくは高い反応収
率が得られるジメチルスルホキシドを反応溶媒として用
い、ここに置換数に応じた量の炭素数8〜24のアルキ
ルハライド及び/又は炭素数8〜24のアルケニルハラ
イドとラフィノースを、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、ナトリウムメト
キシドなどのナトリウムアルコキシドなどのアルカリと
共に、好ましくは高い反応収率が得られるアルカリであ
る水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアル
コキシドと共に加えて反応させエーテル誘導体を製造す
る方法などが挙げられるが、特に(3)の製造方法は収
率が高く、かつ使用する原料として汎用原料が使用で
き、コストを低くできることから好ましい。すべての方
法で、さらに反応時に不活性ガスを用いることが好まし
い。また、この際のアルキルエーテル化、アルケニルエ
ーテル化の状況は得られた合成物をカラムで分離した
後、プロトンNMRを用いて分析することが好ましい。
【0014】また、製造時の条件としては、(1)の方
法では反応温度は70〜150℃が好ましく、反応時間
としては例えば120℃で1〜8時間、(2)の方法で
は反応温度は好ましくは20〜100℃、反応時間とし
ては例えば45℃で5〜60時間、(3)の方法では反
応温度は好ましくは60〜150℃、反応時間としては
例えば100℃で1〜8時間が好適である。原料比率と
しては、ラフィノース1当量に対して、アルキルハライ
ドまたはアルケニルハライド0.5〜8当量が好まし
い。反応が終了した溶液は、反応溶媒を減圧・加温条件
などで除去し、残査を(1)酢酸エチルなどエーテル誘
導体が溶解しない溶剤を添加して沈澱化させる、(2)
シリカゲルなどを充填したカラムを用い、不純物を除去
する方法により精製することができる。必要により反応
副生成物の塩を脱塩樹脂などで除去することができる。
【0015】本発明の可溶化型化粧料に、ラフィノース
のアルキルエーテル体及び/又はラフィノールのアルケ
ニルエーテル体を配合する割合は、化粧料の総量に対し
て、0.001〜10質量%が好ましく、さらに好まし
くは0.1〜5質量%である。
【0016】本発明の可溶化型化粧料では、前記のラフ
ィノースのアルキルエーテル体、アルケニルエーテル体
と共に、外観、可溶化の安定性、感触、保湿性の付与の
ために、多価アルコールを配合する。多価アルコールの
例としては、例えばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3
−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレン
グリコール、ソルビトール、マンニトール、グルコー
ス、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、ラフィ
ノース、マルトース、マルチトール、トレハロース、混
合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げら
れる。本発明では、これらの成分のうち1種以上を配合
するが、特にグリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチ
レングリコール、ジプロピレングリコール等が好まし
い。
【0017】本発明の可溶化型化粧料に多価アルコール
を配合する割合は、化粧料の総量に対して、0.01〜
50質量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜30
質量%である。この範囲であると製剤の透明化と安定性
等の改善が可能となる。
【0018】本発明の可溶化型化粧料には、上記必須成
分以外に、可溶化型化粧料の外観と経日や高温での安定
性を更に向上するために、pH緩衝剤を配合することが
好ましい。pH緩衝剤としては、有機酸または無機酸、
それらの塩であり、化粧料のpHを4〜7にするもので
あり、具体的には、クエン酸、グリコール酸、コハク
酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、酪酸、シュウ
酸、リン酸、硫酸等で、塩としてはナトリウム塩、カリ
ウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩等の
アルカノールアミン塩等が挙げられる。
【0019】pH緩衝剤の配合量としては、特に規定さ
れるものでなくpH緩衝剤の種類によって異なるが、可
溶化型化粧料の総量に対して、概ね0.001〜1質量
%である。
【0020】本発明の可溶化型化粧料に安定性と粘性を
付与するために、水溶性高分子を配合することが好まし
い。水溶性高分子の例としては、アラビアゴム、アルギ
ン酸又はその塩、カラギーナン、カルボキシビニルポリ
マー、寒天、グアーガム、クインシード、タマリンドガ
ム、デキストリン、デキストラン、デンプン、ローカス
トビーンガム、カラヤガム、トラガカントガム、ペクチ
ン、マルメロ、キトサン、キサンタンガム、ジェランガ
ム、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸及び
その塩、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、
加水分解卵殻膜、プルラン、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロ
ース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、炭素数10〜30の長鎖アルキル
アクリル酸エステル共重合体、ヒアルロン酸ナトリウ
ム、コラーゲン、キサンタンガム、カラギーナン、アル
カリゲネスレータスB−16株産生ポリマー等が挙げら
れる。その中でも、本発明の目的を達成するためには、
カルボキシビニルポリマー、または炭素数10〜30の
長鎖アルキルアクリル酸エステル共重合体が好ましい。
【0021】カルボキシビニルポリマーとは、アクリル
酸を主鎖として、架橋剤としてアリルショ糖やペンタエ
リスリトール等を含むカルボキシル基をもった水溶性高
分子で、例えば市販品としてはカーボポール940,9
41,980,981(BFGoodrichi社製)
等が挙げられる。
【0022】炭素数10〜30の長鎖アルキルアクリル
酸エステル共重合体とは、炭素数10〜30の長鎖アル
キルアクリレートモノマーとオレフィン性不飽和カルボ
ン酸モノマーの共重合ポリマーであり、長鎖アルキルア
クリレートモノマー1〜50質量%とオレフィン性不飽
和カルボン酸モノマー50〜99質量%とを共重合した
水溶性高分子である。長鎖アルキルアクリレートモノマ
ーとしては、例えばデシルアクリレート、ラウリルアク
リレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、ベヘニルアクリレート等の炭素数10〜30の
アルキルアクリレート、好ましくは炭素数12〜22の
アルキルアクリレートそして相当するメタクリレートの
群から選ばれる1種以上のモノマーであり、また、オレ
フィン性不飽和カルボン酸モノマーとしては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、α−クロロ−アクリル酸、α
−フェニルアクリル酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、マレイ
ン酸、フマル酸、または、無水マレイン酸等のオレフィ
ン系の二重結合および少なくとも1つのカルボキシル基
を含む重合性化合物の群から選ばれる1種以上のモノマ
ーであり、好ましくは入手しやすく優れた重合能力を持
つアクリル酸が挙げられる。長鎖アルキルアクリレート
とオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとからの共重
合体としては、上記の必須成分である長鎖アルキルアク
リレートとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーの両
モノマー以外に、好ましくは、共重合体の特性を調整す
るために、メチレンビスアクリルアミド、アリルアクリ
レート、メタリルメタクリレート、ジビニルエーテル、
アリルショ糖、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリ
セリルトリアクリレート等のオレフィン性多官能性モノ
マーを配合して重合した架橋構造をもつ共重合体を本発
明で使用することができる。該オレフィン系多官能性モ
ノマーの配合量としては、長鎖アルキルアクリレートモ
ノマーとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとの総
量に対して約0.01〜約4重量%が好ましく、更に好
ましくは0.2〜1.0重量%である。これら上記の共
重合体は、例えば特開昭51−6190号公報、特開平
2−39312号公報等に記載された方法で製造するこ
とができる。製造される共重合体の平均分子量としては
約500,000〜5,000,000のものが好まし
い。またこれら共重合体の具体的例としては、ペミュレ
ン(PEMULEN)、カーボポール1342(いずれ
もB.F.グッドリッチケミカル社製)の商品名で市販
されている。
【0023】上記の水溶性高分子、或はカルボキシビニ
ルポリマー、または長鎖アルキルアクリル酸エステル共
重合体の可溶化型化粧料への配合量としては、化粧料の
粘性によって異なるが、化粧料の総量に対して、好まし
くは0.01〜5.0質量%である。
【0024】本発明の可溶化型化粧料には、ラフィノー
スのアルキルエーテル体及び/又はラフィノースのアル
ケニルエーテル体以外に他の界面活性剤を配合すること
ができる。 界面活性剤の例としては、例えばアニオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。より詳しくは脂
肪酸石鹸、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン
酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫
酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、アル
キルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン
塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、パーフ
ルオロアルキルリン酸エステル等のアニオン性界面活性
剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステア
リルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチ
ルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモ
ニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化
ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニ
ルトリメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、
ラウリン酸アルカノールアミド、POEソルビタン脂肪
酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POE
グリセリン脂肪酸エステル、POE脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、ポリエーテル変性シリコーン等のノニ
オン性界面活性剤、カルボキシベタイン型、アミドベタ
イン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン
型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミ
ノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミ
ン型等の両性界面活性剤が挙げられる。また、サポニ
ン、糖系界面活性剤等の天然系界面活性剤が挙げられ
る。
【0025】上記界面活性剤の中でも、HLB値が6以
上のノニオン性界面活性剤を配合することが、製品の安
定性を更に向上するために好ましい。該ノニオン性界面
活性剤の例としては、ポリオキシエチレン(20EO)
ソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレ
ン(20EO)ソルビタンモノパルミチン酸エステル、
ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタンモノステア
リン酸エステル、ポリオキシエチレン(20EO)ソル
ビタンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレン
(20EO)ソルビタンモノイソステアリン酸エステ
ル、ポリオキシエチレン(20EO)ソルビットモノラ
ウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(60EO)ソ
ルビットテトラオレイン酸エステル、ポリオキシエチレ
ン(15EO)グリセリンモノラウリン酸エステル、ポ
リオキシエチレン(45EO)モノステアリン酸エステ
ル、ポリオキシエチレン(20EO)セチルエーテル、
ポリオキシエチレン(30EO)セチルエーテル、ポリ
オキシエチレン(40EO)セチルエーテル、ポリオキ
シエチレン(20EO)オレイルエーテル、ポリオキシ
エチレン(60EO)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレ
ン(80EO)硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0026】上記の界面活性剤、特にHLB値が6以上
のノニオン性界面活性剤の配合量としては、0.001
〜10質量%の範囲が好ましく、この範囲であると該界
面活性剤を配合することによる感触の欠点が、ラフィノ
ースのアルキルエーテル体及び/又はラフィノースのア
ルケニルエーテル体によって改善できる。
【0027】本発明の可溶化型化粧料の応用製品として
は、基礎化粧料、メイクアップ化粧料、頭髪化粧料、ボ
デイ化粧料、洗顔料、石鹸、香水、入浴剤などが挙げら
れる。剤形的には、液状、クリーム状、ジェル状、固形
状、シート状、エアゾール状などのものが挙げられる。
そして、上記可溶化型化粧料には、ラフィノースのアル
キルエーテル体及び/又はラフィノールのアルケニルエ
ーテル体と多価アルコールとを必須成分として配合する
以外に、従来公知の保湿剤、塩類、紫外線防御成分、生
理活性成分、防菌防腐剤、昆虫忌避剤、キレート剤、香
料、色素、溶媒等を適宜配合できる。
【0028】本発明で用いる生理活性成分としては、皮
膚等に塗布した場合に皮膚等に何らかの生理活性を与え
る物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、
ひきしめ剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗
菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、
アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞
賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系
の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が本発明では
特に配合することが好ましい。本発明では、これらの生
理活性成分を1種または2種以上配合することが、その
例としては、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチ
ャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエ
キス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキ
ス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキ
ス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキ
ス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソ
ウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海
藻エキス、カキョクエキス、海水乾燥物、加水分解エラ
スチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラ
エキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカ
デエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバー
エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキ
ス、クララエキス、クランベリーエキス、クルミエキ
ス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、ク
ロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エ
キス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキ
ス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケ
モモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ
抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキ
ス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキ
ス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノ
キエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、シ
ョウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイ
ヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウ
ニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨ
ウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、セ
ンキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイ
ソウエキス、タイムエキス、チガヤエキス、チンピエキ
ス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエ
キス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、
納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラ
エキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキ
ス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビ
サボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、
ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウ
エキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、
ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキ
ス、ホップエキス、マツエキス、ミズバショウエキス、
ムクロジエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユ
ーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイ
ニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタス
エキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキ
ス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を
挙げることができる。
【0029】また、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イ
ソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、
アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、
シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等
のアミノ酸;エストラジオール、エテニルエストラジオ
ールなどのホルモン、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿
素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエ
イ等の保湿成分;スフィンゴ脂質、セラミド、コレステ
ロール、コレステロール誘導体、リン脂質等の油性成
分;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グ
リチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒ
ドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズ
レン等の抗炎症剤;ビタミンA,B2,B6,C,D,
E,K等のビタミン類その誘導体;パントテン酸カルシ
ウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジ
イソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪
酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、4−アミノメチ
ルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分;α−ヒドロ
キシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリ
ザノール等の血行促進剤;レチノール、レチノール誘導
体等の創傷治癒剤;セファランチン、カンゾウ抽出物、
トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエ
キス、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導
体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコ
ール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチ
ン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エ
ストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプ
ロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラ
ミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バ
ニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオ
ラミン、ペンタデカン酸グリセリル;l−メントール、
カンフル等の清涼剤;モノニトログアヤコール、レゾル
シン、γ−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキ
シレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチン
キ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコルチ
ゾン、ミノキシジル、ハッカ油、ササニシキエキス等の
育毛剤等が挙げられる。
【0030】本発明の可溶化型化粧料には、精製水、天
然水等の水とともに、通常化粧料に使用される水に不溶
か難溶性の油性成分を配合されるが、その油性成分の例
としては、下記油剤;上記生理活性成分に記載のスフィ
ンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール
誘導体、リン脂質、酢酸トロフェロール等の油性成分;
パラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香
酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、ヒドロキ
シメトキシベンゾフェノン(オキシベンゾン)、テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、4−t−ブチル−4’−メ
トキシ−ジベンゾイルメタン、2−(2−ヒトロキシ−
5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の油溶性紫
外線吸収剤;リモネン、シトラール、リナリルアセテー
ト、ハイドロキシシトロネラール、リラール、リリアー
ル、フェニチルエチルアルコール、シトロレノール、ゲ
ラニオール、ベンジルアセテート、メチルディハイドロ
ジャスモネート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ギ
ャラクソリッド、ムスクケトン、シクロペンタデカノラ
イド、フェネトルアルコール、ベンジルサリチレート、
アネクトール、バニリン、エチルバニリン等の油溶性香
料;赤色225号、黄色204号、緑色202号、紫色
201号、赤色501号、赤色505号、だいだい色4
03号、黄色404号、黄色405号、青色403号等
の油溶性色素等が挙げられる。その配合量としては、好
ましくは0.00001〜10質量%の範囲の適当な量
であり、これら油性成分を適当な量で配合しても本発明
の特徴である透明から半透明な化粧料に製剤化できる。
【0031】上記油性成分の一つである油剤としては、
例えば、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタ
ロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、
カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛
脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロ
ウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌ
カ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シ
アバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、
セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ
油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本
キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パー
ム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油
脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベ
リーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、
ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、
モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸
グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリ
ン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリ
ン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウ
リン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、
POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸
ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアル
コールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケ
ライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィ
ン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタ
ン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワック
ス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、
ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、
ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、1
2−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとして
は、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パル
ミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルア
ルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコー
ル、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノー
ル、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコー
ル、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フ
ィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノ
ステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、
モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコー
ル)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチ
ル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2
−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アル
キルグリコール、イソノナン酸イソノニル、イソステア
リン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロー
ルプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコ
ール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチル
ヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチ
ルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチ
ル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイ
ル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエ
チル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステア
リン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸
ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチ
ル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチ
ルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミ
チン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステ
アリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸
エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オ
クチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミ
リスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデ
シル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラ
ウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエ
ステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油
としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリ
セリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパ
ルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、
ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリス
チン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグ
リセリル等が挙げられる。
【0032】防菌防腐剤としては、パラオキシ安息香酸
アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソ
ルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール
等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、
ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パ
ラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカ
ルバニリド、トリクロサン、感光素、フェノキシエタノ
ール等がある。
【0033】
【実施例】以下、実施例および比較例によって、本発明
を具体的に説明する。また、実施例および比較例で得ら
れた可溶化型化粧料についての官能評価方法を以下に示
す。
【0034】[官能特性評価]専門パネラーを各評価品
目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラー
が重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って
評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とし
た。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が
高いことを示す(満点:50点)。尚、評価項目として
はべとつきがない、しっとり感がある、すべすべ
感がある、なじみが良いの4つの項目について評価し
た。
【0035】
【0036】[安定性評価]実施例および比較例で得られ
た製剤について、室温及び高温(45℃)低温(5℃)
にて2ヶ月間保存し、外観(色、分離、沈殿など)を製
造直後との変化を目視にて観察した。変化が生じたもの
に関して変化の状態をそれぞれ示した。
【0037】[透明度評価]得られた製剤について、厚さ
1cmの角型石英セルを使用し、550nmにおける透
過率(%)を分光光度計UV−2200(島津製作所
製)にて測定した。例えば100は透明を示し、0は完
全白濁を示し、100〜30を透明〜半透明とした。
【0038】合成例1(ラフィノースのモノドデシルエ
ーテル体の合成例) アルゴンガスで内部を乾燥させた1リットル容ナスフラ
スコに、ステアリン酸ナトリウム61.3g、ラフィノ
ース(無水和物)200g、プロピレングリコール50
0ml、1−ブロモドデカン192ml、ナトリウムメ
トキシド43.2gを加え、アルゴンガス下、120℃
に放置した。最初はラフィノースなどが溶解しなかった
が1.5時間後溶解した。この時から2.5時間120
℃で溶液を攪拌した。反応溶液を減圧下で160℃まで
加温してプロピレングリコール、1−ブロモドデカン、
副生成物のメタノール、ドデシルアルコールを除去した
後、エタノールを加え濾過し、未反応のラフィノース、
ステアリン酸ナトリウムを除去した。濾液をいったん濃
縮し、メタノールに溶解させ、ヘキサンを加え抽出操作
を行い、残存しているドデシルアルコールを除去し再度
濃縮した。濃縮物に水を加え、凍結乾燥後、白色結晶1
02.1gを得た。本標品を重水に溶解させプロトンN
MRを測定したところラフィノース分子の11個の水酸
基の内のいずれか1個の水酸基にドデシル基がエーテル
結合で結合されたラフィノースのモノドデシルエーテル
体であることを確認した。図1に上記結晶の赤外吸収ス
ペクトル図を示す。
【0039】合成例2(ラフィノースのドデシルエーテ
ル体の合成例) 200ml容ナスフラスコに、ラフィノース(無水和
物)5.044g、ジメチルスルホキシド50mlを加
え、アスピレーターで減圧しながら80℃で攪拌した。
1時間後減圧を解き反応容器内を不活性ガスで置換した
後、水酸化カリウム1.74g、1―クロロドデカン
4.71mlを加え100℃で3時間攪拌した。反応終
了後反応溶液を真空ポンプで減圧下、120℃で溶媒を
大部分除去し、残査に少量のメタノールを加えた後、酢
酸エチルを加えて沈澱化させた。沈澱を濾別して、これ
をよく乾燥させた後脱塩を行った。濾液を凍結乾燥させ
てドデシルラフィノース4.55gを含有する白色結晶
(ラフィノースを含む)を得た。尚、得られたラフィノ
ースのドデシルエーテル体のドデシル基の置換数は1〜
2で、平均置換数は約1.5であった。
【0040】上記合成例で得られたラフィノースのアル
キルエーテル体を用いて下記可溶化型化粧料を調製し
た。
【0041】実施例1 化粧水 表4の処方と製造方法に従い化粧水を得た。ドデシル化
ラフィノースとしては合成例1で製造したものを用い
た。多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトー
ルを用いた。尚、配合量の単位としては質量%である。
【0042】 [表4] 成 分 配合量 ---------------------------------------------------------- (1)政府所定変性アルコール 10.0 (2)メチルパラベン 0.2 (3)グリセリン 3.0 (4)ドデシル化ラフィノース 1.0 (5)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO)0.5 (6)酢酸トコフェロール 0.01 (7)ソルビトール 2.0 (8)クエン酸 0.05 (9)クエン酸ナトリウム 0.1 (10)オウゴンエキス 1.0 (11)カモミラエキス 1.0 (12)精製水 残 部
【0043】製造方法 (a):成分(1)〜(6)を均一に混合溶解する。 (b):成分(7)〜(12)を均一に混合溶解する。 (c):(a)に(b)を加え、溶解、攪拌、ろ過し、
ガラス容器に充填して化粧水を得た。 得られた化粧水のpHは6.0であった。
【0044】実施例2 モイスチャージェル 表5の処方と製造方法に従いモイスチャージェルを得
た。ドデシル化ラフィノースとしては、合成例2で製造
したものを用いた。また、多価アルコールとしては、グ
リセリン、1,3−ブチレングリコール、トレハロース
を用いた。
【0045】 [表5] 成 分 配合量 ------------------------------------------------------------ (1)政府所定変性アルコール 8.0 (2)メチルパラベン 0.1 (3)ドデシル化ラフィノース 2.0 (4)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20EO)1.0 (5)スクワラン 1.0 (6)オリーブ油 0.3 (7)グリセリン 5.0 (8)1,3−ブチレングリコール 5.0 (9)カルボキシビニルポリマー 0.1 (商品名;カーボポール980) (10)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.1 (商品名;PEMULEN TR−1) (11)アロエエキス 1.0 (12)トリメチルグリシン 1.0 (13)トレハロース 3.0 (14)水酸化カリウム 0.12 (15)精製水 残 量
【0046】製造方法 (a):成分(1)〜(6)を均一に混合分散する。 (b):成分(7)〜(15)を均一に混合分散する。 (c):(a)に(2)を加え、混合、ホモジナイザー
にて分散し、モイスチャージェルを得た。得られたモイ
スチャージェルのpHは6.3であった。
【0047】比較例1 実施例1のドデシル化ラフィノースの代わりに精製水を
用いた他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0048】比較例2 実施例2のグリセリン、1,3−ブチレングリコール、
トレハロースの代わりに精製水を用いた他は全て実施例
2と同様にして製品を得た。
【0049】比較例3 実施例2のドデシル化ラフィノースの代わりに、アルキ
ルエーテル化されていないラフィノースを用いた他は全
て実施例2と同様にして製品を得た。
【0050】比較例4 実施例2のドデシル化ラフィノースのかわりにラフィノ
ースのラウリン酸エステル体を用いた他は全て実施例2
と同様にして製品を得た。
【0051】表7、8に各実施例および各比較例の評価
結果を示す。
【0052】 [表7]官能評価 べとつきがないしっとり感があるすべすべ感があるなじみが良い ------------------------------------------------------------------- 実施例1 42 49 45 42 実施例2 48 41 47 47 比較例1 32 41 21 18 比較例2 20 20 40 20 比較例3 42 40 38 42 比較例4 35 40 18 40
【0053】
【0054】
【0055】表7、表8の結果より、本発明の実施例は
比較例と比べて官能特性と経時安定性に優れていること
が判る。また、本発明の実施例はいずれも透明性に優れ
ていることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、炭素数が8
〜24であるアルキル基、または炭素数8〜24のアル
ケニル基で、その平均置換数が1〜11であるラフィノ
ースのアルキルエーテル及び/又はラフィノースのアル
ケニルエーテル体を配合することで、高温での安定性や
製剤化された製品の使用感に優れ、半透明〜透明の外観
を有する可溶化型化粧料が得られることは明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で得られたラフィノースのモノドデシ
ルエーテル体の赤外吸収スペクトル図を示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が8〜24であるアルキル基、ま
    たは炭素数8〜24のアルケニル基で、その平均置換数
    が1〜11であるラフィノースのアルキルエーテル及び
    /又はラフィノースのアルケニルエーテル体と、油性成
    と、多価アルコールを含有することを特徴とする可溶
    化型化粧料。
  2. 【請求項2】 ラフィノースのアルキルエーテル及び/
    又はラフィノースのアルケニルエーテル体のアルキル基
    が炭素数10〜18の範囲にあり、アルケニル基の炭素
    数が10〜18の範囲にあり、その平均置換数が1〜2
    であることを特徴とする請求項1に記載の可溶化型化粧
    料。
  3. 【請求項3】 pH緩衝剤を更に含有することを特徴と
    する請求項1または2記載の可溶化型化粧料。
  4. 【請求項4】 水溶性高分子を更に含有することを特徴
    とする請求項1〜のいずれか1項に記載の可溶化型化
    粧料。
  5. 【請求項5】 化粧料の外観が透明から半透明であるこ
    とを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の可
    溶化型化粧料。
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