JP3529615B2 - ミラー回転駆動装置およびそれを用いたマルチビーム走査装置 - Google Patents

ミラー回転駆動装置およびそれを用いたマルチビーム走査装置

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JP3529615B2 JP03569498A JP3569498A JP3529615B2 JP 3529615 B2 JP3529615 B2 JP 3529615B2 JP 03569498 A JP03569498 A JP 03569498A JP 3569498 A JP3569498 A JP 3569498A JP 3529615 B2 JP3529615 B2 JP 3529615B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミラー等を微小変
位させることによりレーザービーム等の光を偏向させる
ためのミラー回転駆動装置およびそれを用いたマルチビ
ーム走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ミラー回転駆動装置は、近年レーザービ
ーム等を用いる種々の装置の発展に伴い、その利用用途
が徐々に増えている。例えば、画像情報あるいはドキュ
メント情報の印刷を行うレーザープリンタが知られてい
るが、従来のこの種の装置のレーザービーム走査のため
にミラー回転駆動装置が用いられている。
【0003】ミラー回転駆動装置の代表的なものとして
ガルバノミラーがある。このガルバノミラーの従来構成
を以下に説明する。図8には従来のガルバノミラーの斜
視図、図9には同ガルバノミラーの3面図、図10には
分解斜視図を示す。
【0004】レーザービームを偏向するためのミラー20
は、板バネ21に弾性支持される。ミラー20のミラー面は
金属膜の蒸着等により形成されている。板バネ21はその
中央部分がミラー20の裏面に接着固定されている。板バ
ネ21の他端は板バネ押え25a,25b を介して2本のネジ41
a,41b によりヨーク24に固定されている。なおヨーク24
は強磁性体で形成され、板バネ押え25a,25b は樹脂で形
成されている。
【0005】また、これらの中間部分であるトーション
バー22a,22b は実質的にミラー20を両持ち支持し、レー
ザービームの反射角度を任意に変化させるための微小ね
じれ変位を行う。これによりミラー20は図8中の矢印A
方向に回動駆動される。
【0006】ここでトーションバー22a,22b としては、
バネ材として一般的に用いられるベリリウム銅やステン
レス、例えばSUS304が用いられる。板バネ21のミラー20
が接着されている側と反対側にはボビン23が接着されて
おり、ボビン23の内側には巻装状態のコイル26が接着さ
れている。
【0007】ボビン23の中央部分は中空状の凹部空間が
形成されており、この空間に磁石27が配置されている。
磁石27は非磁性体からなる磁石固定板28に接着されてい
る。ヨーク24には図示しないネジ穴が形成されており、
磁石固定板28はその周囲に設けられたネジ穴39a,39b を
介してヨーク24にネジで固定されている。
【0008】そして、コイル26に電流を流すことにより
磁石固定板28に設けた磁石27との間に電磁力が発生し、
ミラー20は矢印A方向に回動駆動される。具体的には、
図11に示した磁気回路において、磁石27のN極から出
た磁力線はヨーク24に向かい、図中失印Bで示すように
ヨーク24中で左右に分かれた磁力線はヨークに沿って半
周して反対側に周り、磁石27のS極に戻ってくる構成に
なっている。
【0009】この状態でコイル26に電流を流すと、磁石
27のN極側にある磁気ギャップに対向するコイル26の直
線部分と、S極側にある磁気ギャップに対向するコイル
26の直線部分とでは、互いに反対向きに電流を供給され
ているため、垂直方向に発生する電磁力も反対向きのも
のとなる。
【0010】板バネ21の端部はヨーク24に固定されてい
るため、結果として板バネ21がトーションバー22a,22b
を中心軸として回動し、ミラー20も矢印A方向に回動す
ることになる。そして、供給する電流の向きや大きさを
変えることにより、ミラー20の回動方向や角度を変える
ことができる。また、通電電流を保持することによりミ
ラー20は偏向角を維持するすることができる。
【0011】また、図9においてヨーク24とボビン23と
の長手方向の2ケ所の隙間には、ミラー20に発生する振
動を吸収するための制振材料、例えばシリコーンゲル29
a,29b が充填されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
構成を有する従来のミラー回転駆動装置においては、レ
ーザービームを走査させるときに次のような問題があっ
た。すなわち、ミラー回転駆動装置の可動部分は、板バ
ネ21の上面にミラー20が接着されており、板バネ21の下
面にコイル26を保持するボビン24が接着されている。こ
こで、回転中心となる板バネ21のトーションバー22a,22
b の厚さの中心位置を回転中心として、ミラー側とコイ
ル側との重量バランスが取れていない場合、重心位置が
トーションバー部にないため可動部分が振動し易い構造
になってしまうという問題があった。
【0013】また、数値解析的にトーションバー部に重
心位置を設定するために、ミラーの厚さをmmオーダー
で、またコイルとボビンの重さをgオーダーでと計算値
を得ることはできる。しかしながら、例えばミラーの場
合、一般に市場で扱われている1mm,2mm等の区切
りのいい厚さのミラーを入手し、こういったガラスの一
方の面に蒸着等の手段によりミラーを形成している。し
たがって、計算上の最適なミラー厚さが区切りの悪いミ
ラー厚さになった場合、新たにミラーを研磨して計算上
の厚さに成形する必要がある。この場合、非常に多大の
コストを要するという問題があり、現実的ではない。
【0014】一方、こういったミラー回転駆動装置をマ
ルチビーム走査装置に応用した場合には、可動部分の重
量バランスが原因で振動的になってしまうと、記録時の
走査線の直線性に影響が出てしまう。そのため、高品質
な画像を印刷する上での制約となってしまっていた。
【0015】そこで本発明では、可動部分の重量アンバ
ランスに起因する不要な振動を極力低減することのでき
るミラー回転駆動装置、そして画像劣化のない高品質記
録が可能なマルチビーム走査装置を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、ミラー面を備えた被駆動手段と、前記被
駆動手段を回動自在に支持する支持手段と、前記被駆動
手段を回動駆動するための駆動手段と、前記被駆動手段
に取付けられた少なくとも一対の重量調整手段とを有す
るミラー回転駆動装置とした。
【0017】また、ミラー面を備えた偏向手段と、前記
偏向手段を回動自在に支持するための支持手段と、前記
支持手段に対して前記偏向手段と反対側に取付けられた
駆動コイルと、前記駆動コイルに磁力を供給することに
より前記偏向手段を回動駆動するための磁石と、前記偏
向手段の前記ミラー面に取付けられた少なくとも一対の
重量調整手段とを有するミラー回転駆動装置とした。
【0018】なお、ここで前記偏向手段は前記ミラー面
と平行に設定された回動軸回りに回動可能であり、前記
一対の重量調整手段は前記偏向手段の前記回動軸両端付
近でかつ前記回動軸を挟んだ両側に取付けることが可能
である。
【0019】また、ミラー面を備えた被駆動手段と、前
記被駆動手段を回動自在に支持する支持手段と、前記被
駆動手段を回動駆動するための駆動手段と、前記被駆動
手段に取付けられ、前記ミラー面を略楕円形状に露出可
能に形成された重量調整手段とを有するミラー回転駆動
装置とした。
【0020】また、複数の光源と、ミラー面を備え、前
記複数の光源から出射された複数本の光ビームのそれぞ
れを所定の方向へ偏向する偏向手段と、偏向された複数
本の光ビームを所定面に対して走査するための走査手段
と、前記偏向手段を回動自在に支持するための支持手段
と、前記支持手段に対して前記偏向手段と反対側に取付
けられた駆動コイルと、前記駆動コイルに磁力を供給す
ることにより前記偏向手段を回動駆動するための磁石
と、前記偏向手段の前記ミラー面に取付けられた少なく
とも一対の重量調整手段とを有するマルチビーム走査装
置とした。
【0021】このように構成された本発明によれば、被
駆動手段である可動部分に重量調整手段を取付けること
により、被駆動手段の重量アンバランスが解消される。
したがって可動部分の重量アンバランスに起因する不要
な振動を極力低減することが可能なミラー回転駆動装置
が実現する。また同様に、画像劣化のない高品質記録が
可能なマルチビーム走査装置が実現する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
のミラー回転駆動装置およびそれを用いたマルチビーム
走査装置について説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態に係るミラー回転駆動装置を示す断面図であ
る。
【0023】レーザービーム等を偏向するためのミラー
20は、板バネ21に弾性支持される。ミラー20のミラー面
は金属膜の蒸着等により形成されている。板バネ21はそ
の中央部分がミラー20の裏面に接着固定されている。板
バネ21の他端は板バネ押え25a,25b を介してネジ等によ
りヨーク24に固定されている。なおヨーク24は強磁性体
で形成され、板バネ押え25a,25b は樹脂で形成されてい
る。
【0024】また、これらの中間部分であるトーション
バー22a,22b は実質的にミラー20を両持ち支持し、レー
ザービームの反射角度を任意に変化させるための微小ね
じれ変位を行う。
【0025】ここでトーションバー22a,22b としては、
バネ材として一般的に用いられるベリリウム銅やステン
レス、例えばSUS304を用いることが可能である。板バネ
21のミラー20が接着されている側と反対側にはボビン23
が接着されており、ボビン23の内側には巻装状態のコイ
ル26が接着されている。
【0026】ボビン23の中央部分は中空状の凹部空間が
形成されており、この空間に磁石27が配置されている。
磁石27は非磁性体からなる磁石固定板28に接着されてい
る。ヨーク24には図示しないネジ穴が形成されており、
磁石固定板28の周囲に設けられたネジ穴を介してヨーク
24にネジで固定されている。
【0027】そして、コイル26に電流を流すことにより
磁石固定板28に設けた磁石27との間に電磁力が発生し、
ミラー20は図11に示した従来例と同様に回動駆動され
る。そして、供給する電流の向きや大きさを変えること
により、ミラー20の回動方向や角度を変えることができ
る。また、通電電流を保持することによりミラー20は偏
向角を維持するすることができる。
【0028】また、ヨーク24とボビン23との長手方向の
2ケ所の隙間には、ミラー20に発生する振動を吸収する
ための制振材料、例えばシリコーンゲル29a,29b などの
粘弾性材料が充填されている。
【0029】このような基本構成を有する本実施形態に
おいて、可動部分(被駆動手段)の不要な振動を抑制す
るためには、可動部分の重心位置と回転中心とをほぼ一
致させる必要がある。そのため、図1に示すようにミラ
ー20の2箇所の位置にカウンターバランス(重心調整部
材)50a,50b を取り付けている。
【0030】カウンターバランス50a,50b の取り付け方
法としては、図2に示すように、ミラー20に入射するレ
ーザービームの入射角度および反射角度を考慮する必要
がある。すなわち、ビーム径Rのレーザービームがミラ
ー20上にビームスポットを形成するのを阻害しない領域
に接着等の手段によりカウンターバランス50a,50b を固
定する。
【0031】具体的には図2(b) に示したように、ミラ
ー20の重心に対して対称となる位置に最低1対を固定す
る。同図によれば、−,−,−の少なくと
もいずれか1つの組み合わせを選択し、その位置にカウ
ンターバランス50a,50b を固定すればよい。なお、ここ
では各カウンターバランス50a,50b として同一重量のも
のを用いているが、異なる重量のものを用いる場合には
その重量に応じて固定位置を決定する必要がある。
【0032】なお、レーザービームはミラー20に対して
45°の角度で入射するため、ミラー20のミラー面に照射
されるビームスポット形状は楕円形状となる。一対のカ
ウンターバランス50a,50b の間隔は少なくともこの楕円
の長半径(√2×R)以上に設定する必要がある。ま
た、カウンターバランス50a,50b の高さもビーム光路を
阻害しない程度の高さに設定する必要がある。
【0033】一般的に、ミラー回転駆動装置の可動部分
の中ではコイル26が高重量を占める。そのため、可動部
分の重心位置を調整する場合には回転中心に対してコイ
ル26とは反対側、すなわちミラー20側にカウンターバラ
ンス50a,50b を付加する可能性が高い。また、ミラー20
のミラー面側はレーザービームの光路が存在することか
ら、空間的に比較的余裕があり、この場所にカウンター
バランスを配置する方法が最も簡便な方法となる。
【0034】そして、本実施形態によれば、可動部分の
重量アンバランスに起因する不要な振動を極力低減する
ことのできるミラー回転駆動装置が提供される。続い
て、図3および図4を参照して本発明の第2の実施の形
態に係るミラー回転駆動装置を説明する。なお、図1お
よび図2に示した実施形態と同一構成要素には同一符号
を付して重複する説明を省略する。
【0035】本実施形態の特徴部分は、カウンターバラ
ンスとして光吸収部材を用いた点にある。すなわち、図
2に示した楕円状のビームスポットと同じ形状を実現す
べく、ミラーの周囲を光吸収部材で被覆したものであ
る。
【0036】図3および図4に示すように、ミラー20表
面の周囲には、光の吸収率の高い樹脂,ゴム,シリコン
等の材料で形成された光吸収部材50が接着や被覆等の手
段により取り付けられている。光吸収部材50の中心部に
は略楕円状の開口部が形成されており、この部分を介し
てミラー20が露出する構造となっている。
【0037】光吸収部材50はその厚みの管理により比較
的容易に重量調整できるため、第1の実施形態と同様に
可動部分の重量アンバランスを容易に補正することが可
能となる。
【0038】もちろん、本実施形態でも先の実施形態で
も、カウンターバランスによってレーザビームの光路が
遮断されない範囲において、カウンターバランスの取り
付け位置や開口部形状を任意に決定できる。
【0039】続いて、図5を参照して本発明の第3の実
施形態に係るミラー回転駆動装置を説明する。本実施形
態の特徴部分は、カウンターバランスの取り付け位置に
ある。すなわち、第1 の実施形態ではカウンターバラン
スをミラー20のミラー面に取り付けたが、本実施形態で
はボビン23に取り付けている。これは、ミラー回転駆動
装置の本来の重心位置が、回転中心に対してコイル側に
存在する場合に対応させたものである。
【0040】具体的には、ボビン23の底部に一対のカウ
ンターバランス53a,53b を接着等の手段により固定す
る。各カウンターバランス53a,53b の取り付け位置とし
ては、図2で説明したように回転中心を対称とした少な
くとも2箇所の位置を任意に選択することができる。
【0041】カウンターバランス53a,53b を底部に固定
することにより、回転中心からの距離を十分に取ること
ができる。したがって、小さくて軽量の部材をカウンタ
ーバランス53a,53b として利用することが可能となる。
このことは、ヨーク24や磁石27に囲まれたミラー回転駆
動装置内部の閉空間を効果的に利用できるという点でメ
リットがある。
【0042】そして、本実施形態によれば、先の実施形
態と同様に、可動部分の重量アンバランスに起因する不
要な振動を極力低減することのできるミラー回転駆動装
置が提供される。
【0043】なお、この実施形態においてはカウンター
バランス53a,53b が磁気回路の影響を大きく受ける位置
に配置されることになる。そのため、カウンターバラン
ス53a,53b をプラスチック等の非磁性体で形成すること
により、カウンターバランス53a,53b が磁気回路に与え
る悪影響を回避することが可能となる。もちろん第1の
実施形態の場合にも同様に、カウンターバランス50a,50
b を非磁性体で形成することができる。
【0044】続いて、本発明に係るミラー回転駆動装置
をマルチビーム走査装置に適用した例を説明する。マル
チビーム走査装置は、例えば電子複写機などに搭載さ
れ、高品質の画像を印刷するために用いられる。
【0045】図6は、マルチビーム走査装置の内部構造
(特に光学系)を示す要部斜視図である。同図におい
て、先に説明したミラー回転駆動装置はガルバノミラー
3a,3bとして組み込まれている。
【0046】半導体レーザーダイオードからなるレーザ
ー発光源1a,1b から照射されるレーザービームは、記録
する画像情報に応じてパルス幅変調され、点滅状態で照
射される。照射された光は発散光であるため有限レンズ
2a,2b によって平行光に変換される。有限レンズ2a,2b
からのレーザービームはガルバノミラー3a,3b の各ミラ
ー面に到達する。
【0047】ここで、ガルバノミラー3a,3b の各ミラー
面は、電磁力によってその角度が任意に変化するよう制
御されている。したがって、ガルバノミラー3a,3b の各
ミラー面に到達した2本のレーザービームは、それぞれ
所定の方向へと偏向されるように制御される。
【0048】偏向された2本のレーザービームは、ハー
フミラー4 によってほぼ同一光路となるように合成され
る。ここでの合成は、感光ドラム10表面で要求されるプ
リンタ解像度と同一ピッチとなるように2本のレーザー
ビームの間隔を調整するものである。例えば、プリンタ
の解像度が600dpiの場合には、2本のレーザービームの
ピッチは42μmとなる。
【0049】合成された2本のレーザービームは、高速
回転するポリゴンミラー5 で反射し、感光ドラム10表面
を同時に走査する。なお、ポリゴンミラー5 は8面体の
多面鏡からなり、ポリゴンモータ6 により例えば20,000
rpm (軸受としてボールベアリングを使用した場合、最
高30,000rpm )程度で回転可能である。
【0050】そして同図に示すように、ポリゴンミラー
5 によって走査される2本のレーザービームは、感光ド
ラム10表面で結像するようにf−θレンズ11を通過し、
主走査方向であるS方向に沿って走査される。
【0051】感光ドラム10の画像形成領域から外れた位
置には反射ミラー12が配置され、走査開始時のレーザー
ビームをセンサ13に導くようになっている。これは、レ
ーザービームの主走査方向位置と副走査方向位置を検知
して、必要により補正信号を生成するためである。
【0052】センサ13表面は図7に示すようになってい
る。2本のレーザービームLa,Lb が感光ドラム10表面で
焦点を結ぶのと同様に、センサ13上でも2本のレーザー
ビームLa,Lb が焦点を結ぶ位置に設置されている。感光
ドラム10表面への画像記録はセンサ13による2本のレー
ザービームLa,Lb の走査方向の位置検知信号に同期して
行われる。
【0053】すなわち、センサ13の主走査方向検知信号
から一定時間後に画像ビデオ信号に応じてレーザービー
ムの変調が開始される。これにより感光ドラム10表面の
画像がレーザービーム走査と直交する方向に正しく整列
する。図7においてでは、センサ13による主走査方向検
知信号と、検知信号に同期して画像記録のためのレーザ
ー変調を画像ビデオデータに基づいて行うための制御回
路については省略している。
【0054】2本のレーザービームLa,Lb の感光ドラム
10表面での走査方向と直交する方向(副走査方向)のピ
ッチは、プリンタ解像度と同じになるように設定されて
いる。レーザービームのピッチは記録画質が低下しない
ように、ピッチ精度が数ミクロン以下であることが要求
される。しかし、レーザービームはレーザー発光源から
感光ドラム10に至るまでに20〜60倍程度に拡大され、レ
ーザー発光源1a,1b はそれぞれ独立に筐体に取り付けら
れているために、取り付け時の調整のみではレーザービ
ームのピッチ精度を維持することが不可能である。
【0055】そこで、センサ13と検知回路14により、2
本のレーザービームLa,Lb の感光ドラム10表面での結像
位置を検知し、設定値からの偏差を得る。その偏差信号
を元にそれぞれのレーザービーム光路中に配置したレー
ザービーム結像位置偏向のためのガルバノミラー3a,3b
を制御するための制御信号を制御回路15にて生成する。
【0056】この制御信号をガルバノミラー駆動回路16
にフィードバックし、ガルバノミラー3a,3b の偏向角を
制御してレーザービームの結像位置を所定値内に収める
ことにより、レーザービーム間ピッチを高精度に保つこ
とが可能となる。ガルバノミラー3a,3b はレーザービー
ムを副走査方向に移動するべく回動駆動される。
【0057】図7において、センサ13は複数の受光面20
0 をフォトダイオードにて形成したものからなってい
る。ここでは1チップに5つの受光部201,202,203,204,
205 を形成したフォトダイオードによりセンサ13を構成
している。各受光部201,202,203,204,205 と接続した端
子には、カソードとアノード間にバイアスをかけた状態
でレーザービームを照射することにより電流が流れ、そ
の電流値はレーザービームの光量により変化する。
【0058】受光部202,203 は第1のレーザービームLa
の副走査方向の結像位置を検出するためのものである。
各受光部202,203 は長方形に形成され、これらの面を0.
01mm程度のギャップを介して対向させてある。レーザ
ービームのスポットが2つの受光部202,203 にまたがっ
て走査されると、このスポットがそれぞれの受光部202,
203 のギャップ中心線からどれだけずれているかが検出
される。
【0059】ギャップ中心線からのずれに相当する検出
信号は、前述した制御回路15を介してレーザービームLa
の光軸を偏向するガルバノミラー3aの駆動回路16にフィ
ードバックされ、レーザービームLaが常に受光部202,20
3 間のギャップ中心線を通過するように制御される。
【0060】そして同様に、もう1つのレーザービーム
Lbに対しても同様の制御が行われる。ここでは、レーザ
ービーム副走査位置検知用に0.01mmのギャップを介し
て対向させた受光部204,205 を設け、このギャッブ中心
線をレーザービームLa検知用の受光部202,203 のギャッ
プ中心線から0.042 mmに設定してある。レーザービー
ムLbが常に受光部204,205 のギャッブ中心線上を通過す
るように制御することによって、レーザービームLaとLb
のレーザービームピッチがブリンタ解像度600dpiのとき
のドットピッチ0.042 mmと等しくなるように設定され
る。
【0061】なお、受光部201 は各レーザービームの主
走査方向通過タイミングを検出するものであり、本受光
部により得られる信号に同期して画像記録のためのレー
ザー変調を行う。
【0062】レーザ発光源1a,1b とガルバノミラー(ミ
ラー回転駆動装置)3a,3b の数は、マルチビーム走査装
置が搭載される、プリンタや複写機等の対象装置に求め
られる性能に応じて、図7に示したように2組であった
り、あるいは3組以上、例えば4組であったりと、必要
に応じて適宜設定することが可能である。
【0063】このように、図6に示したマルチビーム走
査装置に、第1乃至第2の実施形態で説明したミラー回
転駆動装置をガルバノミラー3a,3b として組み込むこと
により、画像劣化のない高品質記録が可能なマルチビー
ム走査装置を提供することができる。
【0064】なお、本発明は前述した実施形態に示した
例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範
囲で種々変更して実施できることは言うまでもない。例
えば上記実施例では、回転駆動力を発生するコイル26が
ミラー20と一体に回転するいわゆる「ムービングコイル
方式」のものを示したが、ミラーと磁石とが一体的に回
転するいわゆる「ムービングマグネット方式」のものを
採用することも可能である。
【0065】また、上記実施形態では、偏向手段として
電磁力で駆動されるものを説明したが、例えば静電気力
や空気流等を駆動源としたミラー回転駆動装置を用いて
もほぼ同様の構成を採用することができ、また同様な作
用・効果が得られる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、可
動部分の重量アンバランスに起因する不要な振動を極力
低減することのできるミラー回転駆動装置、そして画像
劣化のない高品質記録が可能なマルチビーム走査装置が
実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るミラー回転駆動
装置を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るミラー回転駆動
装置における、カウンターバランスの取付け位置を説明
するための断面図および正面図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るミラー回転駆動
装置を示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るミラー回転駆動
装置における、カウンターバランスの取付け位置を説明
するための正面図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係るミラー回転駆動
装置を示す断面図。
【図6】本発明に係るマルチビーム走査装置の内部構造
を示す要部斜視図。
【図7】感光ドラム表面でのレーザービーム位置を測定
するための結像位置検知用センサの受光面形状の概略
図。
【図8】従来のミラー回転駆動装置としてのガルバノミ
ラーを示す斜視図。
【図9】従来のミラー回転駆動装置としてのガルバノミ
ラーを示す3面図。
【図10】従来のミラー回転駆動装置としてのガルバノ
ミラーを示す分解斜視図。
【図11】ガルバノミラーの磁気回路を説明するための
模式図。
【符号の説明】
1a,1b レーザー発光源 3 ガルバノミラー 20 ミラー(偏向手段) 21 板バネ(支持手段) 24 ヨーク(保持手段) 26 コイル(駆動手段) 50,50a,50b,53a,53b カウンターバランス(重量調整手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 1/113 H04N 1/04 104A (72)発明者 高原 珠音 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミラー面を備えた偏向手段と、 前記偏向手段を回動自在に支持するための支持手段と、前記支持手段に対して前記偏向手段と反対側に取付けら
    れた駆動コイルと、 前記駆動コイルに電流を流すことにより 前記偏向手段を
    回動駆動するための磁石と、 前記偏向手段の前記ミラー面のレーザービームがミラー
    面上にビームスポットを形成するのを阻害しない領域
    取付けられた重量調整手段と、 を有することを特徴とするミラー回転駆動装置。
  2. 【請求項2】前記重量調整手段は、少なくとも一対の
    ウンターバランスを有することを特徴とする請求項1記
    載のミラー回転駆動装置。
  3. 【請求項3】前記偏向手段は前記ミラー面と平行に設定
    された回動軸回りに回動可能であり、少なくとも一対の
    前記カウンターバランスは前記偏向手段の前記回動軸両
    端付近でかつ前記偏向手段の重心に対して対象となる位
    置に取付けられていることを特徴とする請求項2記載の
    ミラー回転駆動装置。
  4. 【請求項4】前記重量調整手段は、前記ミラー面を略楕
    円形状に露出可能に形成されたカウンターバランスを有
    することを特徴とする請求項1記載のミラー回転駆動装
    置。
  5. 【請求項5】複数の光源と、 ミラー面を備え、前記複数の光源から出射された複数本
    の光ビームのそれぞれを所定の方向へ偏向する偏向手段
    と、 偏向された複数本の光ビームを所定面に対して走査する
    ための走査手段と、 前記偏向手段を回動自在に支持するための支持手段と、 前記支持手段に対して前記偏向手段と反対側に取付けら
    れた駆動コイルと、 前記駆動コイルに電流を流すことにより前記偏向手段を
    回動駆動するための磁石と、 前記偏向手段の前記ミラー面のレーザービームがミラー
    面上にビームスポットを形成するのを阻害しない領域
    取付けられた重量調整手段と、 を有することを特徴とするマルチビーム走査装置。
  6. 【請求項6】前記重量調整手段は、少なくとも一対のカ
    ウンターバランスを有することを特徴とする請求項5記
    載のマルチビーム走査装置。
  7. 【請求項7】前記偏向手段は前記ミラー面と平行に設定
    された回動軸回りに回動可能であり、少なくとも一対の
    前記カウンターバランスは前記偏向手段の前記回動軸両
    端付近でかつ前記偏向手段の重心に対して対象となる位
    置に取付けられていることを特徴とする請求項6記載の
    マルチビーム走査装置。
  8. 【請求項8】前記重量調整手段は、前記ミラー面を略楕
    円形状に露出可能に形成されたカウンターバランスを有
    することを特徴とする請求項5記載のマルチビーム走査
    装置。
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