JP3528995B2 - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子に関
する。より詳細には、本発明は、複屈折層が内部に形成
されている液晶表示素子に関する。 【0002】 【従来の技術】液晶素子においては、TN、STN、F
LC、ECBなどの多くの液晶モードが提案され、多く
の研究者によって開発されている。これらのモードの多
くは偏光を利用するモードであり、液晶の配向状態、液
晶の複屈折性、偏光板の配置によって、色がついたり、
視角特性を有したりする。 【0003】これらの問題を解決するための手段とし
て、液晶表示素子に複屈折板を積層して、色味や視角特
性の補正が行われている。しかし、均一な複屈折板を素
子の外側に設けた場合、液晶が駆動される部分と駆動さ
れない部分とを区別できないために補正が不適当になる
場合がある。さらに、絵素の領域がすべて同一の複屈折
板であるために、例えば絵素の色によっては補正が不適
当になる場合がある。 【0004】また、絵素毎に複屈折を変化させる方法と
しては、例えば、液晶性重合前駆体を用いた電界による
方法(IDRC予稿集、1994、P161-164)が知られてい
る。しかし、この方法によると電極上に複屈折板が形成
されるために、視差の問題が大きく、しかも、製造プロ
セスにおいて、二度のセル化を要したり、基板をはがし
て貼り直さなければならないといった多くの問題点を有
している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、表示品位(例えば、明度、視角特性、色
味)の改善に有効な複屈折層を内部に有し、視差を有さ
ず、かつ、簡便なプロセスで作製され得る液晶表示素子
が提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示素子の
製造方法は、対向する基板間に液晶領域を有し、少なく
とも一方の基板には、撥油性の領域が少なくとも非絵素
部の領域に設けられており、該基板における撥油性でな
い領域に、液晶性重合前駆体を被着して重合してなる複
屈折層が設けられた液晶表示素子の製造方法であって、
少なくとも一方の基板上に、感光性ポリマーを含む薄膜
を設けて、該薄膜を選択的に露光して、露光された部分
を撥油性とし、露光された部分以外の部分に、炭化水素
系溶媒を添加した液晶性重合前駆体を被着して重合する
ことにより複屈折層を形成することを特徴とする。 【0007】 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【0015】 【0016】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の液晶表示素子の
好ましい一例を示す概略断面図である。この液晶表示素
子100は、一対の基板1、1’が対向して配置され、
該基板1、1’の少なくとも一方に、複屈折層2と薄膜
層3とが所望のパターンで形成され、該複屈折層2と該
薄膜層3とを覆って、基板一面に平坦化膜4が形成され
ている。さらに、基板1、1’上には、所定の形状にパ
ターニングされた絵素電極5、5’と配向膜6とが、こ
の順に形成されている。基板1、1’間には、液晶領域
8と該液晶領域8を包囲する高分子壁7とが挟持されて
いる。液晶領域8および高分子壁7は、それぞれ、液晶
材料と光硬化性樹脂との相分離により形成される。高分
子壁7は、所望の位置に形成され得る。 【0017】基板1、1’には、ガラス、プラスチック
などの公知の堅牢な材料が使用され得る。基板の厚み
は、好ましくは0.2〜2.0mmである。厚みが0.
2mm未満の場合には、加工が困難な場合が多い。厚み
が2.0mmを超えると、実用時に、表面反射が起こ
る、タッチパネルとの距離が大きくなるため見苦しいな
どの問題を生じ得る。さらに、液晶表示素子の重量が重
くなるため、実用上あまり好ましくない。 【0018】複屈折層2は、液晶性重合前駆体を被着
し、そして重合することにより形成される。液晶性重合
前駆体としては、式(I)で表される化合物、式(II)
で表される化合物、および光重合開始剤を含有する組成
物が好ましい。このような化合物は、公知の方法により
合成される(例えば、Makromol, chem., vol 183, 198
2, PP.2311-2321を参照)。 【0019】 【化1】 【0020】 【化2】 【0021】液晶性重合前駆体の被着方法としては、イ
ンクジェット法、バブルジェット法、平板印刷、ディッ
プ、キャストなどが挙げられる。インクジェット法、バ
ブルジェット法が好ましい。例えば、インクジェット法
を用いる場合には、液晶性重合前駆体が、噴射により所
望の厚みで被着される。所望の厚みは、用途に応じて変
化し得るが、好ましくは1.0〜8.0μm、特に電極
の基板側に被着する場合には、好ましくは1.0〜5.
0μmである。厚みが1.0μm未満では、旋光性が十
分でない場合が多い。厚みが8.0μmを超えると、表
示素子自体の厚みとの関係から不適当である。厚みは、
噴射量を制御することにより調整され得る。インクジェ
ット法においては、好ましくは、分散溶媒が、液晶性重
合前駆体に適当量添加され得る。分散溶媒を添加するこ
とにより、液晶性重合前駆体の粘度、噴射速度、濡れ性
などを適宜調整することが可能となる。分散溶媒の代表
例としては、炭化水素系溶媒(例えば、トルエン)、ケ
トン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン)、アルコール系溶媒(例えば、エタノール、イソプ
ロパノール)などの有機溶媒が挙げられる。液晶性重合
前駆体の噴射方向を制御することにより、複屈折層の液
晶材料の配向を調整することができる。液晶性重合前駆
体はインクジェットのみによっても配向するが、好まし
くは、後述のように薄膜層を配向処理することによっ
て、より良好に配向し得る。 【0022】液晶性重合前駆体は紫外線照射により重合
し、基板に安定して固定された複屈折層2が形成され
る。紫外光の光源としては、高圧水銀ランプ、メタルハ
ライドランプなどが使用され得る。照度は、好ましくは
4〜20mW/cm2、より好ましくは5〜8mW/c
2である。照射時間は、好ましくは0.5〜10分、
より好ましくは1〜4分である。照射時間が0.5分未
満では、被着により形成された配向が消滅してしまい、
所望の配向が得られない場合が多い。照射時間が10分
を超えると、生産性が低下するので好ましくない。 【0023】複屈折層2は、透明電極の液晶相側に形成
しても基板側に形成してもよいが、好ましくは、透明電
極の基板側に形成される。このように、複屈折層が液晶
表示素子内に配置されることにより、駆動される液晶と
複屈折層との視差の問題が生じない。さらに、複屈折層
が透明電極の基板側に形成されることにより、電界が十
分有効に利用される。 【0024】さらに、複屈折層2は、液晶表示素子内に
種々の状態で形成されることにより、液晶表示素子の種
々の特性を改善し得る。例えば、(1)図1に示すよう
に、非絵素部に一致して複屈折層を形成し、その上部に
後述の高分子壁を形成する場合には、複屈折層の光軸と
複屈折とが液晶off状態に一致するとき、ノーマリー
ホワイトのパネルの明るさが改善される。すなわち、高
明度化が達成される。さらに、所望の色味補正に利用で
きる。(2)後述のように薄膜層が配向処理されている
場合には、以下のメカニズムで液晶表示素子の視角特性
が改善される:ラビング処理された薄膜層に形成された
複屈折層は薄膜層側(すなわち、基板側)ではラビング
方向に配向しているが、基板から離れるにしたがって垂
直に配向する。すなわち、複屈折層内の液晶分子は、基
板から離れるにしたがって立ち上がる。その結果、この
複屈折層は、正面からは一軸性であるが、垂直方向には
徐々に変化する二軸性の複屈折層となる。従って、正面
の光軸を偏光軸に一致させると、正面の表示特性は変え
ずに、視角特性を改善することができる。(3)絵素の
一部を覆う複屈折層を形成する場合には、平均化効果に
より、液晶表示素子の視角特性がさらに改善される。絵
素の1/2を覆う複屈折層を形成することが、さらに好
ましい。例えば、絵素の約半分の領域を視角特性が異な
るように、かつ、正面からの色味が変化しないように複
屈折層を形成することにより、絵素の視野角が顕著に拡
大する。さらに、後述の薄膜層の界面エネルギーを制御
することにより、絵素電極のパターンに関係なく複屈折
層を設けることもできる。(4)絵素電極のマトリクス
パターン、あるいは、走査線または信号線のパターンに
一致して複屈折層を形成することにより、素子の異なっ
た領域に対し、同一の好ましい位相補正を行うことがで
きる。この場合、複屈折層はストライプパターンで形成
されることが好ましく、マトリクスパターンで形成され
ることがさらに好ましい。 【0025】薄膜層3には、シリコーンゴム、ポリイミ
ド系レジストなどのポリマー性材料が使用され得る。薄
膜層3は、公知の方法で所望の厚みで形成された後、エ
ッチングなどにより選択的に剥離することによって所望
の形状にパターニングされる。液晶表示素子の特性を損
なわないように、薄膜層の屈折率、色味、厚さなどは適
当に調整され得る。例えば、薄膜層3の厚みは、好まし
くは0.5〜8.0μmである。好ましくは、感光剤
が、これらのポリマー性材料に含有され得る。感光剤を
含有させることにより、所望のパターンが、フォトリソ
グラフィーを用いて簡単に形成され得る。このような薄
膜層3を形成することにより、液晶性重合前駆体を被着
する際の境界部分のにじみ、所望でない部分への飛散な
どを防止することができる。なぜなら、上記ポリマー性
材料でなる薄膜層3は、撥水性または撥油性を有してい
るからである。 【0026】薄膜層3には、感光性有機ポリシランなど
の感光性ポリマーもまた使用され得る。感光性ポリマー
は光によって極性基が生じるので、感光性ポリマーでな
る薄膜層3は、光により層の極性が変化する。従って、
所望のパターンで選択的に光を照射することにより、所
望の界面エネルギーパターン(例えば、撥水性、撥油
性)が付与され得る。このように、反応により界面エネ
ルギーを変化させることにより、上記の選択的な剥離工
程(例えば、エッチング)が不要となり、液晶表示素子
の製造工程が大幅に簡略化され得る。 【0027】薄膜層3には、好ましくは、ラビング処理
などの配向処理が施され得る。薄膜層3を配向処理する
ことにより、液晶性重合前駆体を、任意の方向に、精度
よく簡便に配向させることができる。例えば、所望の界
面エネルギーパターンが形成されている薄膜層3上に、
複屈折層を形成する液晶性重合前駆体が存在する場合に
は、薄膜層にラビング処理がされていれば、被着した液
晶性重合前駆体は、時間とともにラビングに応じた配向
を示すようになる。この時、液晶性重合前駆体に溶媒を
混入してあれば、溶媒の揮発とともに、より容易に配向
する。配向処理によって得られる複屈折層の配向は、イ
ンクジェットのみによって得られる配向に比べて非常に
大きいので、複屈折層のより一層の薄膜化が可能にな
る。 【0028】平坦化膜4には、ポリイミド樹脂などが使
用され得る。平坦化膜4は、フレキソ印刷などの手法を
用いて形成され得る。平坦化膜4の厚みは、最も厚い部
分が、好ましくは1.0〜8.0μmである。 【0029】絵素電極5、5’には、ITO、SnOな
どが使用され得る。絵素電極5、5’は、蒸着、スパッ
タなどにより上記ベース基板1、1’に所望の厚みで形
成された後、エッチングにより所望の形状にパターニン
グされる。 【0030】絵素電極5、5’は、例えば、以下のよう
に形成される。ITOを蒸着し、エッチングにより、所
定幅の絵素電極5、5’を所定間隔でストライプ状に形
成する。この絵素電極5、5’は、基板1、1’の放線
方向から見て相互に直交するように形成され、両絵素電
極5、5’が重なる部分が表示に寄与する絵素となる。
絵素電極の幅は、好ましくは30〜300μm、絵素電
極の間隔は、好ましくは10〜30μm、そして、絵素
電極の厚みは、好ましくは300〜2000Åである。
これらは用途に応じて変化し得る。 【0031】配向膜6、6’には、ポリイミド樹脂など
が使用され得る。配向膜は、フレキソ印刷などの手法を
用いて形成され得る。配向膜の厚みは、好ましくは50
0〜1000Åである。配向膜には、好ましくは、ラビ
ング法などの配向処理が施され得る。 【0032】液晶領域7を形成する液晶材料は、常温付
近で液晶挙動を示す有機混合物であり、公知の材料が使
用され得る。液晶のタイプとしては、ネマチック液晶、
コレステリック液晶、スメクチック液晶、強誘電性液
晶、ディスコティック液晶などが挙げられる。これらの
液晶は、単独で、あるいは2種以上を混合して用いられ
得る。駆動される液晶の動作モードとしては、TN、S
TN、ECB、FLCなどの複屈折と偏光とを利用する
モードならいずれでもよい。 【0033】高分子壁4を形成する光硬化性樹脂は、光
硬化性モノマーを公知の方法で重合することにより得ら
れる。光硬化性モノマーとしては、例えば、3個以上の
炭素原子を有するアルキル基、アリール基、またはシク
ロアルキル基を有する、アクリル酸、メタクリル酸、そ
のエステル、ならびに、そのハロゲン化物が挙げられ
る。 【0034】これらの液晶材料および光硬化性樹脂に
は、必要に応じて、光重合開始剤、カイラルドーパント
などの添加剤が添加され得る。 【0035】上記液晶材料、上記光硬化性樹脂、およ
び、(必要に応じて)上記添加剤の混合物は、公知の方
法で基板間に注入され得る。 【0036】上記液晶材料および上記光硬化性樹脂は、
紫外線照射などにより相分離し、液晶領域7および高分
子壁8を形成する。 【0037】以下、作用について説明する。 【0038】本発明によれば、インクジェット法、バブ
ルジェット法などを用いて、液晶性重合前駆体を液状で
基板に噴射することによって、適当量の液晶性重合前駆
体を基板上の所望の位置に被着させることができる。さ
らに、この液晶性重合前駆体は、紫外線照射により重合
し硬化するので、基板に安定して固定された所望の複屈
折層を得ることができる。このようにして、複屈折層を
得るための特別なプロセス(例えば、二度のセル化、基
板の貼り直し)が不要となり、液晶表示素子の製造工程
が大いに簡略化できる。しかも、この複屈折層は、液晶
表示素子内に形成されるので、液晶表示素子の外側に複
屈折板を積層する場合に比べて、液晶表示素子を薄くす
ることが可能となる。 【0039】さらに、この複屈折層は、液晶表示素子の
所望の特性に応じて、所望の位置に所望の複屈折で形成
され得る。その結果、液晶表示素子の明度、視角特性、
色味、位相補正などが、目的に応じて改善され得る。例
えば、液晶表示素子の外側に複屈折板を積層する場合に
は不可能であった絵素ごとの補正、絵素の一部の補正な
どが可能となる。 【0040】さらに、本発明によれば、液晶領域の少な
くとも一部が高分子壁により包囲され、この高分子壁が
液晶領域を形成する液晶材料と光硬化性樹脂との相分離
により形成されている(すなわち、ポリマーマトリクス
を有する)液晶表示素子において、より優れた効果が得
られる。すなわち、従来のこのようなタイプの液晶表示
素子は、高分子壁により液晶表示素子の耐圧力性が増大
し、タッチパネルなど入力装置と一体化した用途におい
て好ましい一方で、高分子壁が複屈折を有さないため、
液晶がoff状態の時に絵素部と非絵素部とで明るさが
異なるという問題があった。絵素部を取り囲むように非
絵素部に液晶のoff状態と同等の複屈折層を設けるこ
とにより、この問題が解消され得る。 【0041】 【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例において、特に明示しなければ、部および%は、
重量部および重量%である。 【0042】(実施例1)ガラス基板上に、フェノール
ノボラック樹脂(住友べークライト社製、スミレジン)
のナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸エ
ステルの10%ジオキサン溶液を塗布乾燥した。この膜
上に、トリエトキシシランの0.5%へキサン溶液を塗
布乾燥した。さらに、ポリジメチルシロキサンの10%
ヘキサン溶液を塗布し、シリコーンゴムでなる厚み約2
ミクロンの薄膜層を形成した。乾燥後、絵素に一致する
パターンを有する(すなわち、絵素部分が非透過の)マ
スクを介して露光し、エタノールにより非露光部を除去
することにより、薄膜層を所定のパターンに(すなわ
ち、絵素部に一致して薄膜層が存在するように)パター
ニングした。 【0043】この薄膜層が絵素部に形成された基板に、
式(I)で表される化合物を50重量部、式(II)で
表される化合物を50重量部、および光重合開始剤(チ
バガイギー社製、Irugacure 651)を0.1重量部からなる
液晶性重合前駆体を、インクジェットにより吹き付け
た。その結果、液晶性重合前駆体は、非絵素部に選択的
に被着した。 【0044】 【化3】 【0045】 【化4】 【0046】次いで、基板の全面に紫外線を照射するこ
とにより、液晶性重合前駆体を重合し、複屈折層を形成
した。 【0047】次いで、基板上に、ポリイミドの10%N
−メチルピロリドン(NMP)溶液を塗布乾燥し、平坦
化膜を形成した。さらに、透明電極として、ITOを膜
厚0.1nmで蒸着しストライプ状にエッチングした。
さらに、ポリイミドの20%NMP溶液を塗布乾燥して
配向膜を形成し、ラビング処理を施した。ラビング処理
は、ラビング方向がストライプの方向と一致するように
行った。 【0048】次いで、別ののガラス基板上に、透明電極
として、ITOを膜厚0.1nmで蒸着しストライプ状
にエッチングした。さらに、ポリイミドの20%NMP
溶液を塗布乾燥して配向膜を形成し、ラビング処理を施
した。ラビング処理は、ラビング方向がストライプの方
向と一致するように行った。このようにして、対向基板
を作製した。 【0049】次いで、基板と対向基板との間隙が5ミク
ロンとなるように、かつ、互いの透明電極が直交するよ
うに、基板と対向基板とを貼り合わせた。基板の周縁部
を封止し、液晶材料(メルク社製、ZLI-1563)85重量
部、光硬化性樹脂として式(III)で表される化合物1
0重量部および式(IV)で表される化合物5重量部、お
よび光重合開始剤(チバガイギー社製、Irugacure 65
1)0.2重量部からなる混合物を注入した。絵素に一致す
るパターンを有する(すなわち、絵素部分が非透過の)
マスクを介して紫外線照射することにより、液晶材料と
光硬化性樹脂とが相分離し、液晶領域と該液晶領域を包
囲する高分子壁とが(すなわち、ポリマーマトリクス
が)形成された。このようにして、液晶表示素子を作製
した。 【0050】 【化5】 【0051】 【化6】 【0052】偏光板の光軸が複屈折層の遅相軸に一致し
ないように、液晶表示素子の外側両面に偏光板を直交し
て配置して、表示特性を観察した。その結果、電界の有
無に関らず、非絵素領域の明るい表示が得られた。 【0053】(比較例1)複屈折層を設けなかったこと
以外は実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。
液晶表示素子の外側両面に偏光板を直交して配置して、
表示特性を観察したところ、非絵素領域が暗く、電界無
印加時に全体に暗い表示となった。 【0054】(実施例2)ポリジメチルシロキサン95
%とメチルアセトキシラン5%とからなる混合物を調製
した。この混合物の10%のヘキサン溶液を透明基板上
に塗布乾燥して、厚み0.2ミクロンの感光性膜を形成
した。絵素に一致するパターンを有する(すなわち、絵
素部分が非透過の)マスクを介して紫外線照射したとこ
ろ、ポリシランの一部が分解し、露光部が撥油性となっ
た。このようにして、所望のパターンを有する薄膜層を
形成した。 【0055】薄膜層をラビングにより配向処理した後、
式(I)で表される化合物を50重量部、式(II)で
表される化合物を50重量部、および光重合開始剤(チ
バガイギー社製、Irugacure 651)を0.1重量部からなる
液晶性重合前駆体の50%トルエン溶液をインクジェッ
トで吹き付けたところ、絵素部に溶液が選択的に被着し
た。溶媒を除去すると、液晶性重合前駆体がラビング方
向に配向した。 【0056】 【化7】 【0057】 【化8】 【0058】次いで、基板の全面に紫外線を照射するこ
とにより、液晶性重合前駆体を重合し、複屈折層を形成
した。本実施例においては、複屈折層の複屈折が700
nmとなるように、液晶性重合前駆体溶液の噴射量を調
整した。 【0059】以下の工程は、液晶材料としてメルク社製
のZLI-1565を使用したこと以外は実施例1と同様にし
て、TN型液晶表示素子を作製した。 【0060】偏光板の光軸と複屈折層の遅相軸とが45
度になるように、液晶表示素子の外側両面に偏光板を配
置して、複屈折フィルム型のカラー表示素子とした。電
界により液晶を駆動すると、絵素部は2色間をスイッチ
ングするが、非絵素部は良好な黒表示が実現できた。こ
のことは、絵素毎に異なった複屈折層を形成してマルチ
カラーを実現した場合に、にじみ、混色が起こらないこ
とを示している。 【0061】(実施例3)絵素の1/2を覆う光マスク
を介して紫外線照射したこと(すなわち、絵素の1/2
を覆う複屈折層を形成したこと)、および、ラビング方
向を複屈折層の光軸と45度になるようにしたこと以外
は、実施例2と同様にして液晶表示素子を作製した。 【0062】偏光板の光軸と複屈折層の遅相軸とが一致
するように、複屈折層を有する側の基板の外側表面に偏
光板を配置し、この偏光板と光軸が直交するように、複
屈折層を有さない側の基板の外側表面にもう一方の偏光
板を配置した。視角特性を観察したところ、反視角方向
の視角特性が改善されていた。 【0063】 【発明の効果】本発明によれば、表示品位(例えば、明
度、視角特性、色味)の改善に有効な複屈折層を内部に
有し、視差を有さず、かつ、簡便なプロセスで作製され
得る液晶表示素子が提供される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の液晶表示素子の好ましい一例を示す概
略断面図である。 【符号の説明】 1、1’ 基板 2 複屈折層 3 薄膜層 4 平坦化膜 5、5’ 絵素電極 6、6’ 配向膜 7 高分子壁 8 液晶領域 100 液晶表示素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−281558(JP,A) 特開 平7−28039(JP,A) 特開 平7−294735(JP,A) 特開 平6−27461(JP,A) 特開 平3−105318(JP,A) 特開 平7−43707(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 対向する基板間に液晶領域を有し、少な
    くとも一方の基板には、撥油性の領域が少なくとも非絵
    素部の領域に設けられており、該基板における撥油性で
    ない領域に、液晶性重合前駆体を被着して重合してなる
    複屈折層が設けられた液晶表示素子の製造方法であっ
    て、 少なくとも一方の基板上に、感光性ポリマーを含む薄膜
    を設けて、該薄膜を選択的に露光して、露光された部分
    を撥油性とし、露光された部分以外の部分に、炭化水素
    系溶媒を添加した液晶性重合前駆体を被着して重合する
    ことにより複屈折層を形成することを特徴とする、液晶
    表示素子の製造方法。
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