JP3528556B2 - 自動車用内装品および自動車用内装吸音材の配置方法 - Google Patents

自動車用内装品および自動車用内装吸音材の配置方法

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JP3528556B2 JP35113297A JP35113297A JP3528556B2 JP 3528556 B2 JP3528556 B2 JP 3528556B2 JP 35113297 A JP35113297 A JP 35113297A JP 35113297 A JP35113297 A JP 35113297A JP 3528556 B2 JP3528556 B2 JP 3528556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用内装品お
よび自動車用内装吸音材の配置方法に関し、更に詳しく
はヘッドライニング、ダッシュインシュレータおよびフ
ロアインシュレータに最適な静粛性機能分担をさせるこ
とにより、車室内静粛性を損なわずに、車両重量の低減
を図ることを可能とする自動車用内装品および自動車用
内装吸音材の配置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に対するニーズとしては、
安全性は勿論のこと車室内の静粛性が求められてきてい
る。自動車用内装材の中で車室内の静粛性に大きく影響
を及ぼすものとして、ヘッドライニング、ダッシュイン
シュレータおよびフロアインシュレータがある。
【0003】自動車ダッシュインシュレータ(1)は、
エンジンルームと車室内の隔壁となるダッシュパネル
(4)の車室内面上に位置し、低密度層(5)と高密度
層(6)の2層構造から成る。このような構成とするこ
とでダッシュパネル(4)と高密度層(6)により、低
密度層(5)を間に挟んだ2重壁遮音構造が可能とな
り、車室内へのエンジンルームからの騒音伝達が低減さ
れるものである。従来の低密度層の材料としては、フェ
ルト、ポリウレタンフォーム、不織布等の多孔質基材か
らなるものが多い。また、高密度層の材料としては、充
填材を混入した塩化ビニルシート、ゴムシート等が代表
的である。
【0004】フロアインシュレータ(2)は、車室を外
部と区画する車体フロアパネル(7)の車室内側に位置
し、エンジンルームおよび路面等の車外から車室内へ騒
音が伝達されることを防止する役目を持っている。フロ
アインシュレータ(2)は、その構成として、その車室
内側最表面にカーペット表皮(10)を有し、カーペッ
ト表皮(10)と車体フロアパネル(7)との間に、ダ
ッシュインシュレータと同様に低密度層のフロアインシ
ュレータ基材部(8)と高密度層のフロアインシュレー
タ表層部(9)の2層構造が形成されている。低密度層
の基材部は、フェルト、ポリウレタンフォーム、不織布
等の多孔質材料によって形成されており、高密度層の表
層部は充てん材を混入したEVA(エチレンビニルアセ
テート)材シート、ポリエチレンシート等の通気性の全
くない材料で形成されている。
【0005】ヘッドライニング(3)は、その構成材料
として、段ボールや樹脂をヘッドライニング基材部(1
2)とし、ヘッドライニング表皮部(13)を貼り付け
たものが主流となっている。表皮部(13)と車体ルー
フパネル(11)の間の基材部(12)としては、フェ
ルトのような吸音材が設置され、車外からの侵入騒音の
低減に効果を発揮している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のダッシュインシ
ュレータやフロアインシュレータは、それぞれの部品用
の材料構成で、別々に製造され、それぞれの高密度層と
車体パネルとにより2重壁遮音構造体が構成されること
で遮音性能を確保していた。ところで、遮音性能を向上
させるためには、一つの手段としてダッシュインシュレ
ータやフロアインシュレータの高密度層の重量を増大さ
せることが有効である。しかし、これは部品重量増加に
つながるため好ましくない。この様に、個々の部品の性
能向上策は存在するが、重量増加との引き換えで成立し
ていたものであり、重量を低減することは遮音性能低下
につながるものであった。
【0007】従来の音振関連部品の性能は、個々の性能
を最大限に発揮することを目標としており、他部品との
機能分担は行なわれていなかったのがその原因でもあ
る。つまり車室内の静粛性向上は個別部品の性能向上に
よって成立していたものである。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、成形体からなる遮音構造体において、主として
自動車用ダッシュインシュレータ、フロアインシュレー
タ及びヘッドライニングの3部品の組み合わせで、車室
内静粛性機能を分担させ、最小限の材料構成で最大限の
機能を発揮させることを狙ったものである。これにより
各部品ごとには従来品に比べて軽量で遮音性能が劣る場
合でも、互いの機能分担を成立させることで、車両全体
では従来と同等又はそれ以上の遮音性能を確保して、か
つ重量の低減を図ることが可能となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はヘッドライニング、ダッシュインシュレー
タおよびフロアインシュレータを含んでなる自動車用内
装品であって、該ヘッドライニング、ダッシュインシュ
レータおよびフロアインシュレータの各部品の一部また
は全体が、ポリエステル繊維材を主成分とする吸音材か
ら構成されており、該ヘッドライニング、ダッシュイン
シュレータおよびフロアインシュレータの3部品の合計
表面積の70〜90%および合計体積の70〜90%が
ポリエステル繊維材を主成分とする吸音材から構成され
ており、該ヘッドライニングを構成する吸音材が、表層
部と基材部の2層から成り、表層部が繊維径10〜30
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合ポリエステル
繊維体であり、基材部が繊維径10〜40μmの一般繊
維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体であ
り、該吸音材の面密度が0.5〜1.0kg/m2であ
り、該ダッシュインシュレータが低密度層と高密度層か
ら成り、該低密度層を構成する吸音材が、ダッシュイン
シュレータの全表面積の50〜90%を構成し、該吸音
材が繊維径10〜30μmの一般繊維とバインダー繊維
との混合ポリエステル繊維体であり、該フロアインシュ
レータを構成する吸音材が、表層部と基材部から構成さ
れ、表層部が繊維径10〜30μmの一般繊維とバイン
ダー繊維との混合ポリエステル繊維体であり、基材部が
繊維径10〜40μmの一般繊維と混合ポリエステル繊
維体であり、該吸音材の面密度が、0.5〜1.0kg
/m2 であることを特徴とする。
【0010】更に本発明は、ヘッドライニング、ダッシ
ュインシュレータおよびフロアインシュレータの自動車
用内装品の各部品の一部、若しくは全体に、ポリエステ
ル材、若しくはポリエステル繊維材を主成分とする吸音
材を配置させる自動車用内装吸音材の配置方法であっ
て、該ヘッドライニング、ダッシュインシュレータおよ
びフロアインシュレータの3部品の合計表面積の70〜
90%および合計体積の70〜90%がポリエステル繊
維材を主成分とする吸音材から構成されており、該ヘッ
ドライニングを構成する吸音材が、表層部と基材部の2
層から成り、表層部が繊維径10〜30μmの一般繊維
とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体であり、
基材部が繊維径10〜40μmの一般繊維とバインダー
繊維との混合ポリエステル繊維体であり、該吸音材の面
密度が0.5〜1.0kg/m2であり、該ダッシュイ
ンシュレータが低密度層と高密度層から成り、該低密度
層を構成する吸音材が、ダッシュインシュレータの全表
面積の50〜90%を構成し、該吸音材が繊維径10〜
30μmの一般繊維とバインダー繊維との混合ポリエス
テル繊維体であり、該フロアインシュレータを構成する
吸音材が、表層部と基材部から構成され、表層部が繊維
径10〜30μmの一般繊維とバインダー繊維との混合
ポリエステル繊維体であり、基材部が繊維径10〜40
μmの一般繊維と混合ポリエステル繊維体であり、該吸
音材の面密度が、0.5〜1.0kg/m2 であること
を特徴とする。
【0011】更に本発明は、自動車用内装部品のヘッド
ライニングの全表面を吸音材で構成し、ボディーパネル
の天井部とヘッドライニング表皮との間にできる空間領
域に該吸音材を配置する自動車用内装吸音材の配置方法
であって、該吸音材が表層部と基材部の2層から成り、
表層部が繊維径10〜30μmの一般繊維とバインダー
繊維との混合ポリエステル繊維体で構成され、基材部が
繊維径10〜40μmの一般繊維とバインダー繊維との
混合ポリエステル繊維体で構成され、該吸音材の面密度
が0.5〜1.0kg/m2 であることを特徴とする。
【0012】更に本発明は、低密度層と高密度層から成
る自動車用内装部品のダッシュインシュレータを、吸音
材で構成し、ダッシュインシュレータの車室内側に位置
する高密度層と、エンジンルームと車室内を分割するダ
ッシュパネルとにより形成される空間領域に該吸音材を
配置する自動車用内装吸音材の配置方法であって、該吸
音材がダッシュインシュレータの全表面積の50〜90
%の面積を占め、該吸音材が繊維径10〜30μmの一
般繊維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体で
構成され、該吸音材の面密度が0.5〜1.5kg/m
2 であることを特徴とする。
【0013】更に本発明は、自動車用内装部品のフロア
インシュレータを吸音材で構成し、該吸音材をカーペッ
ト表皮と車体パネルにより形成される空間領域に配置す
る自動車用内装吸音材の配置方法であって、該吸音材が
表層部と基材部の2層から構成され、表層部が繊維径1
0〜30μmの一般繊維とバインダー繊維との混合ポリ
エステル繊維体であり、基材部が繊維径10〜40μm
の一般繊維と混合ポリエステル繊維体であり、該吸音材
の面密度が、0.5〜1.0kg/m2 であることを特
徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】上記目的は、自動車の車室内に設
置される自動車用内装部品において、ヘッドライニン
グ、ダッシュインシュレータ、フロアインシュレータを
対象とし、これらの部品の一部、若しくは全体にポリエ
ステル繊維材を主成分とする吸音材を配置させることに
より達成された。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明を説明するに際し、本発明で用いられる若干の用語
について次のように説明する。「原着一般繊維」とは、
繊維自体が各種の色を有する一般繊維をいう。「一般繊
維」とは、吸音材を成す不織布を構成するための主たる
繊維であり、各種の断面形状、長さ、太さを有する繊維
をいう。例えば、中空丸断面コンジュゲート繊維をい
う。「原着バインダー繊維」とは、混合された繊維どう
しを結合させる、有色のバインダー繊維をいう。「バイ
ンダー繊維」とは、繊維どうしを結合させる繊維をい
う。
【0016】まず、自動車の車室内に設置する自動車用
内装品において、ヘッドライニング、ダッシュインシュ
レータ、フロアインシュレータの3部品を対象とするこ
とが必要である。これら3部品は車室内静粛性能を決定
する上でその寄与度の高い部品であり、また音振関連内
装部品の中で総重量が占める割合が高く、軽量化効果が
大きいものである。
【0017】また、これら3部品の一部、もしくは全体
をポリエステル繊維材を主成分とする吸音材から構成す
る必要がある。ポリエステル繊維を主とする吸音材は軽
量かつ高性能な吸音材であり、また動バネ定数の低い材
料であるが、合成繊維であるためその繊維形状等を任意
に操作できるものである。よって吸音材中の繊維配合を
操作することが可能であり、吸遮音性能を制御すること
が可能となる。このため本発明の目的である遮音性能の
確保と重量低減には欠くことのできない材料である。ま
たポリエステル繊維は流通量性、コストの面からも有効
な材料である。
【0018】前記対象3部品それぞれの構成に関し、ヘ
ッドライニングはその全体、ダッシュインシュレータに
関しては構成中の低密度層の全体、フロアインシュレー
タに関してはその全体がポリエステル繊維製吸音材で構
成される必要がある。
【0019】まずヘッドライニングについて、これは車
室内に侵入してきた騒音を吸音する役割を持つ。このた
め車室内側表面を含めたヘッドライニング全体が、吸音
材となる必要があり、ポリエステル繊維製吸音材で構成
される必要がある。
【0020】フロアインシュレータに関しても同様であ
り、車外からの騒音をフロアで吸音する役割を有するた
め、車室内側表面を含めた全体が吸音材となる必要があ
る。よって同様にフロアインシュレータの全体が、ポリ
エステル繊維製吸音材で構成される必要がある。このと
き吸音されずに車室内へ透過した騒音が、ヘッドライニ
ングに吸音されることになる。
【0021】ダッシュインシュレータに関しては、エン
ジンルームからの騒音を低減するために、その構成中の
高密度層とダッシュパネルとで2重壁遮音構造体を形成
させる必要がある。このときダッシュパネルと高密度層
の間に挟まれる低密度層は、騒音を低減するために高吸
音とバネ定数の低減の役割を果たす。従って、低密度層
はその全体がポリエステル繊維製吸音材で構成される必
要がある。
【0022】ヘッドライニング、ダッシュインシュレー
タ、フロアインシュレータ3部品中に占めるポリエステ
ル製吸音材の割合については、それらの3部品の合計表
面積の70〜90%および合計体積の70〜90%をポ
リエステル材、若しくはポリエステル繊維材を主成分と
する吸音材から構成する必要がある。
【0023】これら3部品の占める面積および体積は、
車室内に設置される以上ある程度の制限がある。この制
限の中で上記説明したようにヘッドライニング、フロア
インシュレータはその全体が、ダッシュインシュレータ
に関しては構成中の低密度層の全体が、ポリエステル繊
維材を主成分とする吸音材から構成される。よって合計
表面積の70%未満および合計体積の70%未満では必
要とする吸音材の量に不足し、遮音性能が確保できなく
なる。またこの制限の中でダッシュインシュレータ中の
高密度層は、2重壁遮音構造体を形成させる上で必要で
あり、吸音材が合計表面積の90%超および合計体積の
90%超では必要な高密度層の量を確保できなくなる。
【0024】ヘッドライニングを構成する吸音材は、ヘ
ッドライニングの全表面積を占有し、ボディーパネルの
天井部とヘッドライニング表皮との間にできる全空間領
域に設置され、当該吸音材は表層部と基材部の2層から
成り、表層部は10〜30μmの原着一般繊維と原着バ
インダー繊維との混合ポリエステル繊維体で構成され、
基材部は10〜40μmの一般繊維とバインダー繊維と
の混合ポリエステル繊維体で構成され、該吸音材の面密
度は0.5〜1.0kg/m2 であることが必要であ
る。
【0025】前記のように当該吸音材は表層部と基材部
の2層から形成される必要がある。吸音材としての性能
ももちろん必要であるが、しかしヘッドライニングとし
てその意匠性も必要である。このため車室内側表層部に
は意匠性を付与し、パネル側の層には意匠性を除外した
吸音性の基材部を設置した2層で構成することになる。
【0026】前記のように表層部は、10〜30μmの
原着一般繊維と原着バインダー繊維との混合ポリエステ
ル繊維体で構成されなければならない。表層部には意匠
性が必要であるため、繊維自体が各種の色を有する原着
繊維を用いる必要がある。また混合されたポリエステル
繊維どうしを結合させ成形する上で、バインダー繊維の
配合は不可欠である。
【0027】表層部を構成する混合ポリエステル体の繊
維径は、10〜30μmの範囲になければならない。1
0μm未満の細径原着繊維は製造が一般的でなく、コス
ト高を招く。一方30μm超の大径繊維を用いた場合、
表層側から基材部が透けて見えてしまい意匠性を損ねる
ため不適である。
【0028】基材層は、繊維径10〜40μmの一般繊
維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体で構成
されなければならない。基材部には吸音性能と同時にヘ
ッドライニングとして剛性が必要である。よってポリエ
ステル繊維どうしを結合させ成形体として剛性を確保す
る上でバインダー繊維の配合は不可欠である。
【0029】このとき基材部を構成する混合ポリエステ
ル体の繊維径は、10〜40μmの範囲になければなら
ない。10μm未満の細径繊維は製造が一般的でなく、
コスト高を招く。一方40μm超の大径繊維では十分な
吸音性能を確保できなくなるため不適である。
【0030】当該吸音材は面密度0.5〜1.0kg/
2 にあることが必要である。これはヘッドライニング
として必要な吸音性能を有し、剛性等を確保するのに必
要な面密度の範囲であり、0.5kg/m2 未満では必
要な吸音性能を確保できない。また材料コスト、部品重
量増加の点から1.0kg/m2 超にすることは好まし
くない。
【0031】次にダッシュインシュレータに設置する吸
音材は、ダッシュインシュレータの車室内側に位置する
通気のない高密度層と、エンジンルームと車室内を分割
するダッシュパネルとにより形成される空間領域に配置
される。該吸音材は低密度層を構成し、ダッシュインシ
ュレータの全表面積の50〜90%の面積を占め、当該
吸音材は10〜30μmの一般繊維とバインダー繊維と
の混合ポリエステル繊維体で構成した面密度0.5〜
1.5kg/m2 であることが必要である。
【0032】当該吸音材は、ダッシュインシュレータの
全表面積の50〜90%の面積に設定される必要があ
る。ダッシュインシュレータは設置される場所がインス
ト奥のダッシュパネル上であり、スペース的にあまり余
裕がなく、厚み方向は制限されることになる。しかし2
重壁遮音構造体を形成させる上で必要な高密度層のスペ
ースが確保されなければならない。従って低密度層を成
す吸音材の占める割合も制限される。このとき全表面積
の50%未満では満足な吸音性能を得ることが困難とな
る。しかし吸音材が全表面積の90%超を占有すると相
対的に高密度層の割合が減少し、2重壁遮音構造体を形
成させることが難しく、満足な吸遮音性能を得ることが
困難となる。
【0033】当該吸音材は、繊維径10〜30μmの一
般繊維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体で
構成されなければならない。ダッシュインシュレータは
性能を向上させる上でダッシュパネルに密着させること
が必要である。しかしダッシュパネルは複雑な形状であ
るため、これに追従させるには吸音材に成形性を付与す
ることが必要となる。さらに長期的にヘタリが生じて厚
みが減少し、性能低下につながるためバインダー繊維の
配合は不可欠である。
【0034】当該吸音材を構成する混合ポリエステル繊
維体の繊維径は、10〜30μmの範囲になければなら
ない。10μm未満の細径繊維は製造が一般的でなく、
コスト高を招く。さらに形状維持性が低下し十分な厚み
を確保できず満足な遮音性能が得られない。また30μ
m超ではバネ定数が増加しやはり満足な遮音性能が得ら
れない。
【0035】当該吸音材は面密度0.5〜1.5kg/
2 にあることが必要である。これはダッシュインシュ
レータとして必要な吸遮音性能を有するのに必要な面密
度の範囲であり、0.5kg/m2 以下では必要な吸音
性能を確保できない。また材料コスト、部品重量増加、
バネ定数増加等の点から1.5kg/m2 超にすること
は好ましくない。
【0036】フロアインシュレータに設置する吸音材
は、フロアインシュレータの全表面積を占有し、カーペ
ット表皮と車体パネルにより形成される空間領域に配置
され、当該吸音材は2層から成り、表層部が繊維径15
〜40μmの原着一般繊維と原着バインダー繊維との混
合ポリエステル繊維体で構成され、基材層が繊維径10
〜40μmの一般繊維とバインダー繊維との混合ポリエ
ステル繊維体で構成された、面密度0.5〜1.0kg
/m2 であることが必要である。
【0037】当該吸音材は2層から形成される必要があ
る。吸音材としての性能を確保した上でフロアインシュ
レータとしてその車室内側表面には意匠性も必要であ
る。このため車室内側には意匠性を付与し、パネル側の
層には意匠性を除外した吸音材を設置した2層で構成す
ることになる。
【0038】このとき表層部が繊維径10〜30μmの
原着一般繊維と原着バインダー繊維との混合ポリエステ
ル繊維体で構成されなければならない。表層部には意匠
性が必要であるため繊維自体が各種の色を有する原着繊
維を用いる必要がある。また混合されたポリエステル繊
維どうしを結合させ必要な形状に成形する上でバインダ
ー繊維の配合は不可欠である。
【0039】繊維径は10〜30μmの範囲になければ
ならない。フロアインシュレータ用表皮材に用いられる
繊維として10μm未満の細径原着繊維は製造が一般的
でなく、コスト高を招く。またニードルパンチの針が通
りにくくなり製造上好ましくない。ヘッドライニングと
同様に30μm超の繊維では表層側から基材部が透けて
見えてしまい意匠性を損ねるため不適である。
【0040】基材層は10〜40μmの一般繊維とバイ
ンダー繊維との混合ポリエステル繊維体で構成されなけ
ればならない。基材部には吸音性能と同時にフロアイン
シュレータとして乗員足元を支持する硬さが必要であ
る。よってポリエステル繊維どうしを結合させ成形体と
して硬さを確保する上でバインダー繊維の配合は不可欠
である。
【0041】このとき繊維径は10〜40μmの範囲に
なければならない。やはり10μm未満の細径繊維は製
造が一般的でなく、コスト高を招く。またフロアインシ
ュレータとして乗員足元を支持する硬さが確保できなく
なり好ましくない。40μm超の繊維ではバネ定数の悪
化等により十分な吸遮音性能を確保できなくなるため不
適である。
【0042】当該吸音材は面密度0.5〜1.0kg/
2 にあることが必要である。これはフロアインシュレ
ータとして必要な吸遮音性能を有し、硬さ等を確保する
のに必要な面密度の範囲であり、0.5kg/m2 未満
では必要な吸遮音性能を確保できない。また材料コス
ト、部品重量増加、バネ定数悪化等の点から1.0kg
/m2 超にすることは好ましくない。
【0043】このようにして構成した本発明の効果とし
ては、ヘッドライニングに配置した吸音材には主として
高周波での騒音低減、ダッシュインシュレータに配置し
た吸音材は中周波での騒音低減、フロアインシュレータ
に配置した吸音材は主として低周波での騒音低減を分担
する。よって3部品合計では、50〜10KHzにおけ
る周波数領域において、少なくとも従来品と同等の遮音
性能を確保し、3部品合計の重量を低減させることが可
能である。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。
【0045】実施例1 ポリエステル製吸音材をヘッドライニングの全体、フロ
アインシュレータの全体、ダッシュインシュレータの低
密度層の全体に設置し、ポリエステル製吸音材(PET
材)は3部品合計表面積比で80%、3部品合計体積比
で80%とした。またヘッドライニングにはポリエステ
ル製吸音材をボディーパネルの天井部とヘッドライニン
グ表皮との間にできる空間領域に設置し、当該吸音材は
表層部と基材部の2層で構成され、表層部は繊維径20
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成
し、基材部は繊維径24μmの一般繊維とバインダー繊
維との混合繊維体で構成し、面密度1.0kg/m2
ポリエステル繊維製吸音材とした。また、ダッシュイン
シュレータの低密度層全体に吸音材を設置し、ダッシュ
インシュレータの車室内部に位置する通気のない高密度
層と、エンジンルームと車室内を分割するダッシュパネ
ルにより形成される空間の全てを占有し、全表面積の8
0%の面積に設定した。当該吸音材は繊維径20μmの
一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成し、面
密度1.0kg/m2 のポリエステル繊維製吸音材であ
る。フロアインシュレータに関しては、フロアインシュ
レータ全体に吸音材を設置し、カーペット表皮と車体パ
ネルにより形成される空間領域のカーペット表皮を含め
た全てを占有し、当該吸音材は2層で構成され、表層部
は繊維径20μmの一般繊維とバインダー繊維との混合
繊維体で構成し、基材部は繊維径24μmの一般繊維と
バインダー繊維との混合繊維体で構成し、面密度0.6
kg/m2 のポリエステル繊維製吸音材とした。このよ
うにして、本発明の自動車用内装品を作製した。
【0046】実施例2 ポリエステル製吸音材を3部品合計表面積比で70%、
3部品合計体積比で70%とした以外は、実施例1と全
く同じにして自動車用内装品を作製した。
【0047】実施例3 ポリエステル製吸音材を3部品合計表面積比で90%、
3部品合計体積比で90%とした以外は、実施例1と全
く同じにして自動車用内装品を作製した。
【0048】実施例4 ヘッドライニングに設置した吸音材の表層部を繊維径1
0μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構
成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装
品を作製した。
【0049】実施例5 ヘッドライニングに設置した吸音材の表層部を繊維径3
0μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構
成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装
品を作製した。
【0050】実施例6 ヘッドライニングに設置した吸音材の表層部を繊維径1
0μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構
成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装
品を作製した。
【0051】実施例7 ヘッドライニングに設置した吸音材の表層部を繊維径4
0μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構
成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装
品を作製した。
【0052】実施例8 ヘッドライニングに設置した吸音材を面密度0.5kg
/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自動車
用内装品を作製した。
【0053】実施例9 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を面積比50
%とした以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内
装品を作製した。
【0054】実施例10 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を面積比90
%とした以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内
装品を作製した。
【0055】実施例11 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を繊維径10
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成
した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装品
を作製した。
【0056】実施例12 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を繊維径30
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成
した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装品
を作製した。
【0057】実施例13 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を面密度0.
5kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして
自動車用内装品を作製した。
【0058】実施例14 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を面密度1.
5kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして
自動車用内装品を作製した。
【0059】実施例15 フロアインシュレータに設置した吸音材の表層部を繊維
径10μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体
で構成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用
内装品を作製した。
【0060】実施例16 フロアインシュレータに設置した吸音材の表層部を繊維
径30μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体
で構成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用
内装品を作製した。
【0061】実施例17 フロアインシュレータに設置した吸音材の基材部を繊維
径10μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体
で構成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用
内装品を作製した。
【0062】実施例18 フロアインシュレータに設置した吸音材の基材部を繊維
径40μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体
で構成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用
内装品を作製した。
【0063】実施例19 フロアインシュレータに設置した吸音材を面密度0.5
kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自
動車用内装品を作製した。
【0064】実施例20 フロアインシュレータに設置した吸音材を面密度1.0
kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自
動車用内装品を作製した。
【0065】比較例1 まず比較例1として従来技術を示す。ヘッドライニング
は表層部と基材部の2層で構成され、表層部は天井用表
皮、基材部は段ボールで構成した。また、ダッシュイン
シュレータは通気のない高密度層と、ダッシュパネルと
の間の低密度層で構成され、低密度層全体には吸音材を
設置し、当該吸音材は面密度1.2kg/m2 のポリエ
ステル繊維製吸音材である。フロアインシュレータに関
しては、表皮部はポリエステル製カーペット表皮、基材
部はフェルト基材、表皮部と基材部の層間にはポリエス
テル製樹脂シートが設置される構成とした。以上のよう
にこの従来技術はポリエステル繊維製吸音材がダッシュ
インシュレータのみに使われるものであり、3部品合計
重量は8.5〔kg〕であった。
【0066】以下比較例2からはポリエステル繊維製吸
音材をヘッドライニング、ダッシュインシュレータ、フ
ロアインシュレータに適用した場合の構成を示す。
【0067】比較例2 ポリエステル製吸音材を3部品合計表面積比で50%、
3部品合計体積比で50%とした以外は、実施例1と全
く同じにして自動車用内装品を作製した。
【0068】比較例3 ポリエステル製吸音材を3部品合計表面積比で100
%、3部品合計体積比で100%とした以外は、実施例
1と全く同じにして自動車用内装品を作製した。
【0069】比較例4 ヘッドライニングに設置した吸音材を表層部1層で構成
した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装品
を作製した。
【0070】比較例5 ヘッドライニングに設置した吸音材の表層部を繊維径5
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成
しようとしたが、繊維が細すぎて内装品を成さず、自動
車用内装品を作製できなかった。
【0071】比較例6 ヘッドライニングに設置した吸音材の表層部を繊維径5
0μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構
成しようとしたが、繊維が太すぎて基材部が透けて意匠
性を著しく損ねており、ヘッドライニングとして成立し
なかった。
【0072】比較例7 ヘッドライニングに設置した吸音材の基材部を繊維径5
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成
しようとしたが、繊維が細すぎて不織布を成さず、自動
車用内装品を作製できなかった。
【0073】比較例8 ヘッドライニングに設置した吸音材の基材部を繊維径5
0μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構
成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装
品を作製した。
【0074】比較例9 ヘッドライニングに設置した吸音材を面密度0.3kg
/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自動車
用内装品を作製した。
【0075】比較例10 ヘッドライニングに設置した吸音材を面密度2.0kg
/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自動車
用内装品を作製しようとしたが、部品重量が超過し、本
発明の目的を達成できなかった。
【0076】比較例11 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を繊維径5μ
mの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成し
ようとしたが、繊維が細すぎて不織布を成さず、自動車
用内装品を作製できなかった。
【0077】比較例12 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を繊維径50
μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で構成
した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内装品
を作製した。
【0078】比較例13 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を面密度0.
3kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして
自動車用内装品を作製した。
【0079】比較例14 ダッシュインシュレータに設置した吸音材を面密度3.
0kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして
自動車用内装品を作製しようとしたが、部品重量が超過
し、本発明の目的を達成できなかった。
【0080】比較例15 フロアインシュレータに設置した吸音材を表層部1層で
構成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車用内
装品を作製した。
【0081】比較例16 フロアインシュレータに設置した吸音材の表層部を繊維
径5μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で
構成しようとしたが、繊維が細すぎて不織布を成さず、
自動車用内装品を作製できなかった。
【0082】比較例17 フロアインシュレータに設置した吸音材の表層部を繊維
径50μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体
で構成しようとしたが、繊維が太すぎて基材部が透けて
意匠性を著しく損ねており、フロアインシュレータとし
て成立しなかった。
【0083】比較例18 フロアインシュレータに設置した吸音材の基材部を繊維
径5μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維体で
構成しようとしたが、繊維が細すぎて不織布を成さず、
自動車用内装品を作製できなかった。
【0084】比較例19 フロアインシュレータに設置した吸音材の基材部を繊維
径100μmの一般繊維とバインダー繊維との混合繊維
体で構成した以外は、実施例1と全く同じにして自動車
用内装品を作製した。
【0085】比較例20 フロアインシュレータに設置した吸音材を面密度0.2
kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自
動車用内装品を作製した。
【0086】比較例21 フロアインシュレータに設置した吸音材を面密度2.0
kg/m2 とした以外は、実施例1と全く同じにして自
動車用内装品を作製しようとしたが、部品重量が超過
し、本発明の目的を達成できなかった。
【0087】(試験例)上記実施例および比較例におい
て得られた遮音構造体について、以下の実験を実施し
た。
【0088】試験例(遮音性能測定) 上記の各実施例および比較例の方法によって得た吸音材
について、台上走行試験による車室内騒音レベルの測定
を行った。本発明に係るダッシュインシュレータ14、
フロアインシュレータ15およびヘッドライニング16
から成る自動車用内装品を実車に搭載し、エンジン19
を回転させてシャシーダイナモ18上で走行状態を再現
し、運転席耳位置に設置した測定用マイク17で音圧を
測定した。試験結果を表1に示す。静粛性が向上すると
測定音圧は、従来品に比較して正の値となる。
【0089】表1に示す結果において実施例で示す本発
明品は従来品の3部品合計重量8.5〔kg〕よりも軽
量でかつ音響透過損失差が従来品に優る(正の値を示
す)ものであった。また表2に示した本発明の範囲外の
仕様で作製した比較例においては、従来技術は材料構成
が異なり、また部品重量超過または遮音性能について透
過損失差が負の値を示し、本発明の目的を満足させるこ
とができなかった。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動車用
内装品は、従来品の遮音構造体と同等の遮音性能を確保
し、車両全体での重量を低減する効果を有する。すなわ
ち、前記のように本発明内装品は構成されるので、ヘッ
ドライニングに配置した吸音材には主として高周波での
騒音低減、ダッシュインシュレータに配置した吸音材は
中周波での騒音低減、フロアインシュレータに配置した
吸音材は主として低周波での騒音低減を効率よく分担す
る。よって3部品合計では、50〜10KHzにおける
周波数領域において、少なくとも従来品と同等の遮音性
能が確保でき、3部品合計の重量を低減させる効果を得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両に設置された遮音構造体と吸音材の設置位
置を示す模式図である。
【図2】ダッシュインシュレータの断面図である。
【図3】フロアインシュレータの断面図である。
【図4】ヘッドライニングの断面図である。
【図5】台上走行試験による車室内騒音レベル測定方法
を示す模式図である。
【符号の説明】 1 ダッシュインシュレータ 2 フロアインシュレータ 3 ヘッドライニング 4 ダッシュパネル 5 低密度層 6 高密度層 7 車体フロアパネル 8 フロアインシュレータ基材部 9 フロアインシュレータ表層部 10 カーペット表皮 11 ルーフパネル 12 ヘッドライニング基材部 13 ヘッドライニング表皮部 14 ダッシュインシュレータ 15 フロアインシュレータ 16 ヘッドライニング 17 測定用マイク 18 シャシーダイナモ 19 エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−233570(JP,A) 特開 昭60−155446(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 13/02 B32B 27/36 B60R 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドライニング、ダッシュインシュレ
    ータおよびフロアインシュレータを含んでなる自動車室
    内用の遮音構造であって、 該ヘッドライニング、ダッシュインシュレータおよびフ
    ロアインシュレータの各部品の一部または全体が、ポリ
    エステル繊維材を主成分とする吸音材から構成されてお
    り、該ヘッドライニング、ダッシュインシュレータおよ
    びフロアインシュレータの3部品の合計表面積の70〜
    90%および合計体積の70〜90%がポリエステル繊
    維材を主成分とする吸音材から構成されており、 該ヘッドライニングを構成する吸音材が、表層部と基材
    部の2層から成り、表層部が繊維径10〜30μmの一
    般繊維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体で
    あり、基材部が繊維径10〜40μmの一般繊維とバイ
    ンダー繊維との混合ポリエステル繊維体であり、該吸音
    材の面密度が0.5〜1.0kg/m2であり、 該ダッシュインシュレータが低密度層と高密度層から成
    り、該低密度層を構成する吸音材が、ダッシュインシュ
    レータの全表面積の50〜90%を構成し、該吸音材が
    繊維径10〜30μmの一般繊維とバインダー繊維との
    混合ポリエステル繊維体であり、 該フロアインシュレータを構成する吸音材が、表層部と
    基材部から構成され、表層部が繊維径10〜30μmの
    一般繊維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体
    であり、基材部が繊維径10〜40μmの一般繊維と混
    合ポリエステル繊維体であり、該吸音材の面密度が、
    0.5〜1.0kg/m2であることを特徴とする、前
    自動車室内の遮音構造。
  2. 【請求項2】 自動車用内装部品のヘッドライニングの
    全表面を吸音材で構成し、ボディーパネルの天井部とヘ
    ッドライニング表皮との間にできる空間領域に該吸音材
    を配置する自動車室内用遮音構造であって、該吸音材が
    表層部と基材部の2層から成り、表層部が繊維径10〜
    30μmの一般繊維とバインダー繊維との混合ポリエス
    テル繊維体で構成され、基材部が繊維径10〜40μm
    の一般繊維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維
    体で構成され、該吸音材の面密度が0.5〜1.0kg
    /m2であることを特徴とする、請求項 1 記載の前記自動
    車室内の遮音構造。
  3. 【請求項3】 低密度層と高密度層から成る自動車用内
    装部品のダッシュインシュレータを、吸音材で構成し、
    ダッシュインシュレータの車室内側に位置する高密度層
    と、エンジンルームと車室内を分割するダッシュパネル
    とにより形成される空間領域に該吸音材を配置する自動
    車用室内の遮音構造であって、該吸音材がダッシュイン
    シュレータの全表面積の50〜90%の面積を占め、該
    吸音材が繊維径10〜30μmの一般繊維とバインダー
    繊維との混合ポリエステル繊維体で構成され、該吸音材
    の面密度が0.5〜1.5kg/m2であることを特徴
    とする、請求項 1 記載の自動車室内の遮音構造。
  4. 【請求項4】 自動車用内装部品のフロアインシュレー
    タを吸音材で構成し、該吸音材をカーペット表皮と車体
    パネルにより形成される空間領域に配置する自動車室内
    の遮音構造であって、該吸音材が表層部と基材部の2層
    から構成され、表層部が繊維径10〜30μmの一般繊
    維とバインダー繊維との混合ポリエステル繊維体であ
    り、基材部が繊維径10〜40μmの一般繊維と混合ポ
    リエステル繊維体であり、該吸音材の面密度が、0.5
    〜1.0kg/m2であることを特徴とする、請求項 1
    載の自動車室内の遮音構造
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