JP3528377B2 - パルスモータの制御方法およびその装置 - Google Patents

パルスモータの制御方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルスモータの制
御方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来技術】近年、パルスモータを採用した水平多関節
ロボット(以下、単に、ロボットとも記す)の開発がな
されている。このような水平関節ロボットにおいては、
短タクトタイム化および高精度化を図ることが重要であ
る。ここで、パルスモータの限界能力は、T(トルク)
−N(速度)特性を用いて示されることが多い、このT
−N特性は、例えば図1に示すように、パルスモータの
回転角θの2階微分θ”を横軸とし、θの1階微分θ’
を縦軸として表される。パルスモータの制御において
は、このT−N特性の範囲内(内側)に位置し、かつT
−N線図に可能な限り近接した特性でパルスモータを動
作させるようにすることが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パルスモータの制御方法では、図20に示すような、い
わゆる3角形加減速パターン、あるいは台形加減速パタ
ーンを用いることが多く、図19に示すように、制御パ
ターンとTN特性との間に大きな隙間が生じ、パルスモ
ータの能力を十分に発揮した制御を行うことができない
という問題がある。
【0004】本発明は、上述したような従来技術に鑑み
なされ、パルスモータの能力を十分に発揮させ、ロボッ
トなどに短タクトで高精度な動作を行わすことが可能な
パルスモータの制御方法およびその装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のパルスモータの
制御方法は、実際に測定された実測θ”−θ’特性か
ら、1以上の複数の直線データで構成され前記実測θ”
−θ’特性の範囲内にある近似θ”−θ’特性を求め、
前記近似θ”−θ’特性に示される限界ラインに沿った
制御を行ったときの最大移動量と目標移動量との比率α
を求め、前記近似θ”−θ’特性を前記比率αによって
縮尺した縮尺θ”−θ’特性に対して、時間軸を約α
1/2 倍した制御用θ”−θ’特性を求め、前記制御用
θ”−θ’特性に基づいて、パルスモータを制御する。
【0006】また、本発明のパルスモータの制御方法
は、実際に測定された実測θ”−θ’特性から、1以上
の複数の直線データで構成され前記実測θ”−θ’特性
の範囲内にある近似θ”−θ’特性線を求め、前記近似
θ”−θ’特性に示される限界ライン上に位置し、目標
移動量を達成できるピーク速度を求め、前記近似θ”−
θ’および前記ピーク速度に基づいて制御用θ”−θ’
特性を求め、前記制御用θ”−θ’特性に基づいて、パ
ルスモータを制御する。
【0007】また、本発明のパルスモータの制御方法
は、好ましくは、前記制御用θ”−θ’特性に基づいて
決定された制御信号に、フィルタリング処理を施して波
形を滑らかにし、当該フィルタリング処理された制御信
号に基づいてパルスモータを制御する。
【0008】また、本発明のパルスモータの制御装置
は、パルスモータの動作の限界特性を示す加速度
(θ”)−速度(θ’)特性を用いたパルスモータの制
御装置であって、実際に測定された実測θ”−θ’特性
から、1以上の複数の直線データで構成され前記実測
θ”−θ’特性の範囲内にある近似θ”−θ’特性を求
める手段と、前記近似θ”−θ’特性に示される限界ラ
インに沿った制御を行ったときの最大移動量と目標移動
量との比率αを求める手段と、前記近似θ”−θ’特性
を前記比率αによって縮尺した縮尺θ”−θ’特性に対
して、時間軸を約α1/2 倍した制御用θ”−θ’特性を
求める手段と、前記制御用θ”−θ’特性に基づいて、
パルスモータを制御する制御手段とを有する。
【0009】また、本発明のパルスモータの制御装置
は、実際に測定された実測θ”−θ’特性から、1以上
の複数の直線データで構成され前記実測θ”−θ’特性
の範囲内にある近似θ”−θ’特性線を求める手段と、
前記近似θ”−θ’特性に示される限界ライン上に位置
し、目標移動量を達成できるピーク速度を求める手段
と、前記近似θ”−θ’および前記ピーク速度に基づい
て制御用θ”−θ’特性を求める手段と、前記制御用
θ”−θ’特性に基づいて、パルスモータを制御する制
御手段とを有する。
【0010】さらに、本発明のパルスモータの制御装置
は、好ましくは、前記制御手段は、前記制御用θ”−
θ’特性に基づいて決定された制御信号に、フィルタリ
ング処理を施して波形を滑らかにし、当該フィルタリン
グ処理された制御信号に基づいてパルスモータを制御す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係わる
パルスモータの制御方法およびその装置について説明す
る。第1実施形態 先ず、パルスモータのT(トルク)−N(速度)特性対
応可スケラ加減速曲線について説明する。ここで、TN
線図とは、パルスモータのトルク(T)と速度(N)と
の関係に応じて決定されるTN特性を表した線図をい
い、例えばθ”を横軸とし、θ’を縦軸として表され
る。ドライバー及びパルスモータを含めたロボットなど
のアクチュエータにおける最高トルク、最高速度および
動作許容領域などの性能はTN線図を用いて示され、ロ
ボットなどの動作はかかるTN線図が示す限界ラインの
範囲内において決定されなければならない。すなわち、
TN線図が示す限界ラインを越えた制御を行おうとする
と、脱調などが生じ、ロボットの機能そのものが損なわ
れてしまう。また、可スケラ加減速曲線とは、移動量
(Δθ)および時間軸方向にスケーリング(伸縮)可能
な加減速曲線をいい、規格化関数θ(τ/T)および比
αなどを用いて規定される。αは、実時間軸(t)と規
格化時間軸(τ)との比を示している。
【0012】T−N限界(最大)特性の3辺内接近似に
ついて説明する。図1(A),(B)に、測定されたパ
ルスモータのTN特性の1例を示す。図1(A)は実測
データに基づくTN特性を示し、図1(B)は図1
(A)に示すTN特性を3辺内接近似法によって近似し
た特性を示す。図1に示すθ’はパルスモータのロータ
の回転角θの1階微分を示し、θ”は回転角θの2階微
分を示している。図1においては、定電流ドライブ方式
を採用しており、モータイナーシャJM、測定イナーシ
ャJl を用いている。また、TN特性におけるトルク軸
(T)は加速度(θ”)に規格化してある。図1(B)
において、Tm(max)は、点(θ”(pmax),
θ’(max))と点(θ”(max),θ’(Δma
x))とを結ぶ直線の傾きを示しており、下記式(1)
で規定される。
【0013】
【数1】 Tm(max)=(θ’(max)−θ’(Δmax))/(θ”(max) −θ”(pmax)) (1)
【0014】上記式(1)において、θ”(pmax)
は、モータが最高回転速度に達したときにおける回転加
速度を示している。(θ”(max),θ’(Δma
x))における移動時間T(Δmax)および移動距離
Δθ(Δmax)を下記式(2−1),(2−2)に示
す。
【0015】
【数2】 T(Δmax)=θ’(Δmax)/θ”(max) (2−1) Δθ(Δmax)=T(Δmax)・θ’(Δmax)/2 =θ’(Δmax)2 /(2・θ”(max)) (2−2)
【0016】(θ”(pmax),θ’(max))で
の移動時間T(pmax)および移動距離Δθ(ma
x)/2のΔθ(max)を下記式(3−1),(3−
2)に示す。
【0017】
【数3】 Tp(max)=θ’(Δmax)/θ”(max)−Tm(max)×ln (θ”(pmax)/θ”(max)) (3−1) Δθ(max)=θ’(Δmax)2 /θ”(max)+2・Tm(max) ・{θ’(Δmax)−θ’(max)−{(θ”(max)・θ’(max) −θ”(pmax)・θ’(Δmax))/(θ”(max)−θ”(pmax ))}×ln(θ”(pmax)/θ”(max)) (3−2)
【0018】以上の時、一般的に時定数をTで代えさせ
ると、θ”−θ’可スケラパターンの規格化関数は、下
記式(4−1),(4−2),(4−3)で示される。
【数4】 θ(t/(α1/2 ・T))=T(Δmax)・θ’(Δmax)・(t/(α 1/2 ・T(Δmax))2 /(2・Δθ(max)) (0≦t≦α1/2 T(Δmax)) (4−1) θ(t/(α1/2 ・T))={Tm(max)・(θ”(max)・θ’(m ax)−θ”(pmax)・θ’(Δmax))・t/((θ”(max)−θ ”(pmax))・α1/2 ・Tm(max))+Tm(max)・(θ”(ma x)・θ’(max)−θ”(max)・θ’(Δmax))・Cx /(θ”( max)−θ”(pmax))+T(Δmax)・θ’(Δmax)/2−θ” (max)・Tm(max)2 −T(Δmax)・(θ”(max)・θ’(m ax)−θ”(pmax)・θ’(Δmax))/(θ”(max)−θ”(p max))}/Δθ(max) (α1/2 T(Δmax)≦t≦α1/2 T(pmax)) (4−2) θ(t/(α1/2 ・T))={Δθ(max)−θ((2・α1/2 ・T(p max)−t)/(α1/2 ・T))}/Δθ(max) (α1/2 T(pmax)≦t≦2・α1/2 T(pmax)) (4−3)
【0019】上記式(4−1)〜(4−2)において、
α=(Δθ/Δθ(max))・(100/P)2 であ
り、Pはオーバーライド〔%〕を示している。よって、
移動量ΔθのT−N特性対応可スケラパターンΘ(t)
は、下記式(5−1),(5−2)によって規定され
る。
【0020】
【数5】 Θ(t)=Δθ・θ(t/(α1/2 ・T)) (5−1) α=(Δθ/Δθ(max))・(100/P)2 (5−2)
【0021】αの意味については後述する。Pはオーバ
ーライド、すなわち、移動時間変更および移動速度変更
を示している。なお、以下、説明を簡単にするために、
P=100(%)の場合で説明を進める。
【0022】次に、T−N特性対応パターンのデータベ
ースについて説明する。本実施形態に係わるパルスモー
タの制御方法では、コントローラーはT−N特性の特徴
を示す下記式(6)に示す計4個のパラメータをデータ
ベースに持ち、数式2−1〜5を用いてTN特性パター
ン生成に必要な全てのパラメータを算出する。
【0023】
【数6】 (θ”(max),θ’(Δmax)) (θ”(pmax),θ’(max)) (6)
【0024】よって、コンピュータ(ホスト)は上記式
(6)に示す4個のパラメータをデータベースとして持
つと共に、ティーチングペンダント(以下T.P)等の
入力装置から、この4個毎にパラメータを変更できるよ
うにしておく必要がある。一般に、この4個のパラメー
タをユーザーに開放するのはトラブルを引き起こす原因
となることが予想されるから、隠しコマンドで対応する
ことが望ましい。勿論、上記4個のパラメータは固定と
し、θ”(max),θ’(max)を%で変えられる
構造としても良い。なお、ここでは(θ”,θ’)のペ
アをデータベースで持つ場合で話を進めているが、実用
的には(トルク、rpm)又は(イナーシャ、rpm)
等ユーザーに親しみのあるデメンションを用いてT,P
に入力できるようにしておき、コントローラー内部で変
換する方が望ましい。また、Δθ(max)を%で可変
にするのも便利である。
【0025】次に、負荷イナーシャJL によるθ”θ’
特性への影響について説明する。図1(B)に示す実測
θ”θ’特性は、実測時の全イナーシヤ(JM +Jl
にて得られたものである。ここで、JM はモータイナー
シャを示し、Jl は測定負荷を示す。ところが、実用時
は負荷イナーシャJL であるため、図1(B)のθ”軸
に下記式(7)に示す比率によって伸縮を受ける。
【0026】
【数7】 比率=(JM +Jl )/(JM +JL ) (7)
【0027】この結果、負荷JL の時のθ”θ’特性は
図2のようになる。よって、JL もT.Pもしくはロボ
ット言語で変更できるシステムが好ましい。
【0028】次に、上記式(5−2)で示したαの意味
について説明する。ロボットの実装状況を考慮して上記
式(6)の計4個のパラメータが最終的に決定され、隠
しコマンドを用いてコントローラーに入力されたとす
る。この時の4個のパラメータをあらためて、下記式
(8)のように定める。ここで、ΔΘ(max)は3辺
内接近似に沿って走る全移動量を示し、Tp(max)
は3辺内接近似に沿って走る速度ピーク到達時間を示
す。
【0029】
【数8】 (Θ”(max),Θ’(Δmax)) (Θ”(pmax),Θ’(max)) ΔΘ(max) Tp(max) (8)
【0030】上記式(8)において、ΔΘ(max),
Tp(max)は4個のパラメータを用いて、上記式
(3−1),(3−2)から算出される。今、時間軸は
そのままで、つまりピーク到達時間をTp(max)の
ままで移動量のみΔΘとすると、この動作のθ”θ’図
上の軌跡は図3に示す一点鎖線となる。ただし、ΔΘ≦
ΔΘ(max)において、下記式(9)を満足するもの
とする。
【0031】
【数9】α=Δθ/ΔΘ(max)≦1
【0032】図3を見て分かるように、時間軸をこのま
まにすると、トルク(θ”)および速度(θ”)の双方
共かなり余裕があり、定電流ドライブパスルモータで
は、大変勿体ない動作となってしまう。すなわち、定電
流ドライブパスルモータは、図3において実線で示す限
界ラインまで動作する能力を有している。尚、パワーダ
ウン機能を特別に設ける場合以外は、定電流ドライブで
は停止していても回転していても、モータ発熱は同じで
ある。そこで、もっと速く動作させる、つまり、時間軸
をα1/2 倍短縮させることを考えると、Tp(max)
をα1/2 Tp(max)とすればよく、図3に示すθ”
−θ’特性図上での軌跡は点線となる。つまり、最高速
度(Θ’(max))をオーバーせずに、フルトルク
(Θ”(max))を使った動作となり、T−N可スケ
ラパターンとしては最小タクト動作となる。
【0033】これは、可スケラパターンの特徴でもあ
り、図3に示すT−N線図上でいえば、 ・移動量の伸縮(比α)は、速度軸(Θ’)および加速
度軸(Θ”)を各々α倍することであり、 ・時間軸の伸縮(比α1/2 )は速度軸(Θ. )を1/α
1/2 又加速度軸(Θ”)を(1/α1/2 2 倍する。つ
まり、最大TN特性に対して、Θ’軸をα/α 1/2 =α
1/2 倍、Θ”軸をα/(α1/2 2 =1倍にすることに
なる。時間軸を1/α1/2 倍する操作は、規格化関数θ
(t)の中に表れるt/Tの項を全てt/(α1/2 T)
に変更することと等価である。このことを式で表現した
のが上記式(4−1),(4−2),(4−3),(5
−1),(5−2)である。
【0034】本実施形態に係わるパルスモータの制御方
法では、上述したように、TN特性対応可スケラ加減速
曲線を利用して、TN特性の限界ラインをオーバーせず
に、フルトルク(Θ”(max))を使った動作を行う
ようにパルスモータの制御信号を生成する。そのため、
パルスモータに高精度かつ短タクトな動作を行わせるこ
とができる。
【0035】次に、ΔΘ−Tp特性について説明する。
ある移動量ΔΘの移動時間2・Tp特性は、ロボットの
タクト能力を決定する重要な特性の1つである。上記説
明より、下記式(10)が成り立つ。
【0036】
【数10】 Tp=α1/2 ・Tp(max) =(ΔΘ/ΔΘ(max))1/2 ・Tp(max) (0≦ΔΘ≦ΔΘ(max)) (10−1) Tp=T(pmax) (ΔΘ≧ΔΘ(max)) (10−2)
【0037】上記式(10−1),(10−2)を用い
て、グラフ化すると、図4となる。図4において、T
all は総移動時間つまりタクトを表している。
【0038】以下、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法において用いられるバーチャルモータ(VM)
について説明する。式(4−1),(4−2),(4−
3)から生成されるT−N対応パターンは、加速度がジ
ャンプする箇所があり、特にパルスモータにとっては、
脱調の恐れがあり好ましくない。そこで、整定改善と脱
調対策として、パルス指令値を一度バーチャルモータを
通し、バーチャルモータの出力を実パルス指令としてパ
ルスモータに出力する。
【0039】上述したバーチャルモータのチューニング
について説明する。α=1の場合、つまり、実用負荷装
着状況下で、設計サイドでバーチャルモータを一度実測
によりチューニングする。チューニング時の評価量は、
「Pull in」特性、「Pull out」特性
(脱調の有無を判断する特性)およびロボットとして整
定などである。バーチャルモータVMが3次で、そのパ
ラメータが、例えば図5(A),(B),(C)のよう
であった場合、チューニングされたVMを例に、Tp
(max)−VM(Tp(max)−バーチャルモー
タ)と呼ぶと、Tp(max)−VMは(Ki,Kp,
K,Tp(max))と表現できる。ここで、移動量Δ
Θが与えられ、前記式(10−1),(10−2)にて
α1/2 =Tp/Tp(max)なるα1/2 が与えられた
時、移動量ΔΘに対応するバーチャルモータTp−VM
のパラメータは下式(11)で与えられる。
【0040】
【数11】 (Tp−VMのパラメータ) =(Ki/(α1/2 2 ,α1/2 Kp,α1/2 K,Tp) (11)
【0041】これは単に、バーチャルモータの時定数を
全てα1/2 倍しただけである。すなわち、当該バーチャ
ルモータでは、図5(A)に示すT−Nパターンが、図
5(B)に示す制御フローのA点に入力され、当該制御
フローのB点において図5(C)に示すようなフィルタ
リング処理された滑らかな制御信号が出力され、この制
御信号がパルスモータに出力される。本実施形態に係わ
るパルスモータの制御方法では、上述したようにバーチ
ャルモータVMを用いることで、パルスモータに脱調が
生じることを抑制できる。
【0042】次に、複数軸の場合の対応について説明す
る。ここまでT−N対応化スケラパターンを1軸のみの
場合で説明してきたが、実際のロボットは、複数軸(2
軸以上)である。そこで、ここでは2軸ロボットを念頭
に、T−N対応化スケラパターンを説明する。なお、3
軸以上の場合、その基本処理は2軸と全く同じである。
αの決定方法について説明する。 ΔΘ1 :1軸の移動量 ΔΘ2 :2軸の移動量 ΔΘ(max) :3辺内接近似に沿って走る移動量 とすると、両軸共通のαは下記式(12)にて決められ
る。
【0043】
【数12】 α=max(α1,α2) =max(ΔΘ1/ΔΘ(max),ΔΘ2/ΔΘ(max))≦1 (12)
【0044】つまり、大きい方のαを共通のαとする。
こうすれば両軸共にT−N特性をはみ出さない。各軸の
T−N対応可スケラパターンΘ(t)について説明す
る。上記式(12)において、今仮に1軸側のα1がα
と選ばれたとすると、1軸のT−N対応可スケラパター
ンΘ1(t)は上記式(5−1)より、下記式(13)
のように規定される。
【0045】
【数13】 Θ1(t)=ΔΘ1・θ(t/(α1/2 ・T))
【0046】(13)また、2軸のΘ2(t)は、下記
式(14)のように規定される。
【0047】
【数14】 Θ2(t)=ΔΘ2・θ(t/(α1/2 ・T)) (14)
【0048】上述したように、本実施形態に係わるパル
スモータの制御方法は、2以上の軸を有するロボットの
パルスモータの制御にも適用できる。
【0049】次に、本実施形態の意味をより良く理解す
るために、サーボモータとパルスモータのドライブ方式
について説明しておく。図6にドライブ方式から見たサ
ーボモータとパルスモータの違いを示す。図6(A)は
サーボモータの図であり、(B)はパルスモータの図で
ある。図6(A)に示すサーボモータでは、サーボが、
モータエンコーダ(E)の情報に応じて電流源を制御
し、動作に必要な電流値IMをダイナミックに可変制御
している。図6(B)に示すパルスモータでは、常に一
定電流(IM)を流し続け、外部から回転磁界の回転数
つまりパルス列周波数を制御している。このため、サー
ボモータでは動作毎に流れる電流が変わり、特に停止時
電流を消費しない。これに対し、パルスモータでは動作
に関係なく一定の電流(IM)が流れ続け、これは停止
時にも流れ続ける。よって、パルスモータでは、この電
流(IM)を有効利用すべく、T−N特性に沿った加減
速曲線を採用することで、タクトタイムを短縮できる
し、かつ電流の有効利用を図れる。
【0050】本実施形態に係わるパルスモータの制御方
法では、上述したアルゴリズムを用いてT−N可スケラ
パターンシュミレーションソフトウェアを作成し、この
ソフトウェアを用いてパルスモータでT−N対応可スケ
ラ加減速曲線を具体的に設計することができる。
【0051】第2実施形態 本実施形態に係わるパルスモータの制御方法では、パル
スモータのT−N(max)対応速度スケーリング加減
速曲線を用いてパルスモータの制御を行う。以上で述べ
てきたT−N対応可スケラパターンは説明からも分かる
ように、移動量ΔΘでΘ”軸、Θ’軸両軸をスケーリン
グし、その後Θ”軸が最大値となるよう、時間軸をスケ
ーリングしている。その結果全スケーリングパターン共
通の基本式である数式2−5または4が使える。しか
し、このような統一性のある特性を持つ反面、タクトタ
イムを多少犠牲にしている。そこで、本実施形態では、
以下に示すようにタクトタイムに最も有利なT−N(m
ax)対応最短タクトパターンを用いてパルスモータの
制御信号を生成する。
【0052】先ず、T−N(max)対応速度スケーリ
ングパターンについて説明する。図7(A)に示す実線
はT−N(max)線図を示し、(B)に示す実線は
(A)に示すT−N(max)線図に沿って走った場合
の加減速曲線を示す。図7(C)に示すΔΘ(max)
を図7(A)に示すT−N(max)線図での移動量と
すると、今ある移動量ΔΘが与えられたとした時、図7
(A),(B)のようにT−N(max)線図に沿った
ままで移動量が丁度ΔΘとなるようなピーク速度Θp’
のパターンが常に存在する。このパターンをT−N(m
ax)対応速度スケーリングパターンと呼ぶ。このパタ
ーンでは、モータのTN特性の最大加速度を出しつつ走
るから、最短タクトとなることは容易に理解できる。な
お、ΔΘが小さくなってきて、Θ’p≦Θ’(Δma
x)となると、パターンの形は三角形となる。
【0053】次に、ピーク速度Θp’およびピーク速度
到達時間Tpの算出方法(以下、リアルタイムアルゴリ
ズムとも記す)について説明する。T−N(max)対
応速度スケーリングパターンでは、移動量の大小でパタ
ーンの形が2種類となる。すなわち、Tを時定数の代表
とするとき下記式(15−1),(15−2)が規定さ
れる。
【0054】
【数15】 Θ(t)= ΔΘ(max)・θ(t/T) (ΔΘ(Δmax)≦ΔΘ≦ΔΘ(max)) (15−1) また、 Θ(t)= ΔΘ(Δmax)・θΔ(t/T) (ΔΘ(Δmax)≧ΔΘ) (15−2)
【0055】但し、ここでは、オーバーライドは考え
ず、前記式(5−1),(5−2)にてα=1の場合と
した。オーバーライドを考える場合、上記式(15−
1),(15−2)内の時定数TをαTとすればよい。
上記式(15−1),(15−2)より、下記式(16
−1),(16−2)が成り立つ。
【0056】
【数16】 Θ’(t)= ΔΘ(max)・θ’(t/T) (ΔΘ(Δmax)≦ΔΘ≦ΔΘ(max)) (16−1) Θ’(t)= ΔΘ(Δmax)・θ’Δ(t/T) (ΔΘ(Δmax)≧ΔΘ) (16−2)
【0057】そのため、 i)ΔΘ(Δmax)≦ΔΘ≦ΔΘ(max)の場合 前記式(15−1)にて、t=Tpの時、移動量はΔΘ
/2であり、下記式(17)が成り立つ。
【0058】
【数17】 ΔΘ/2=ΔΘ(max)・Θ(Tp/T) (17)
【0059】また、上記式(16−1)にてt=Tpの
時、速度Θp’より、下記式(18)が成り立つ。
【0060】
【数18】 Θ’(Tp)=Θp’=ΔΘ(max)・θ’(Tp/T) (18)
【0061】よって、上記式(17)よりTpを求め、
これを上記式(18)に代入し、Θ’pを求める。 ii)ΔΘ(Δmax)≧ΔΘの場合 i)と同様に考え、下記式(19),(20)が成り立
つ。
【0062】
【数19】 ΔΘ/2=ΔΘ(Δmax)・θΔ(Tp/T) (19)
【数20】 Θ’(Tp)=θp’=ΔΘ(Δmax)・θ’(Tp/T) (20) 上記式(19)よりTpを求め、これを上記式(20)
に代入し、Θ’pを求める。
【0063】以上がΘp’、Tpの求め方であるが、こ
れらを具体的に求めるためには、θ(t)として前記式
(4−1),(4−2),(4−2)でα=1の場合で
解くこととなる。前記式(4−1),(4−2),(4
−2)から分かるように、ii)の場合、つまり三角形
パターンの場合は容易であるが、i)の場合は解析時に
解けない。これが速度スケーリングパターンの問題点で
ある。強引に解く手法としては、イ)繰り返し収束法を
用いる、ロ)θ(t/T)の値をサンプリングタイム毎
にメモリにテーブルとして持つなどが考えられる。しか
し、イ)ではCPUの計算時間上好ましくなく、ロ)で
は大きなメモリ容量が必要になり、移動量が多くなると
精度上も心配であり、特性の変更困難である。そこで以
下に本実施形態に係わるパルスモータの制御方法におい
てΘp’、Tpを決め手いく手法を説明する。
【0064】以下、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法における、Θ’p、Tpの求め方について説明
する。前述した式(15−1),(15−2)におい
て、θΔ(t/T)は、解析時に解けるので、前述した
手法でも良いが、移動距離によってΘp’、Tpを求め
る手法が異なるのは、ソフトウェア作成上好ましくない
ので、ここでは移動量に係わらず共通の手法でΘp’、
Tpを求める方法を提案する。 i)ΔΘ(Δmax)≦ΔΘ≦ΔΘ(max)の場合 上記式(15−1)にてt=nTs(Tsはサンプリン
グ時間)とする。
【0065】
【数21】 Θ(nTs)=ΔΘ(max)・θ(nTs/T) ここで、n=0,1,2,...である。 (21)
【0066】今、移動量をΔΘとする時、上記式(2
1)をn=0から順次計算し、Θ(nTs)をリアルタ
イムに出力していく。これは図7に示すT−N(ma
x)線に沿ったパターンを発生していくことと同じであ
る。nの増加と共にやがてΘ(nTs)はΔΘ/2に近
づいていく。これは、Θ(nTs/T)が増加関数であ
ることから、図8に示すように、Θ(nTs)がΔΘ/
2に近づくためである。ΔΘ/2がサンプリング点に一
致することは一般に稀れである。今、n=kでΔΘ/2
に極めて近づきn=k+1ではΔΘ/2をオーバーする
とする。この場合n=k+1のサンプリング点において
Θ{((k+1)・Ts)/T}を指令値としては採用
せず、ΔΘ/2を採用する。この時、Tp=(k+1)
Tsである。なお、n=k+2の時にはΔΘ−Θ(kT
s/T)、n=k+3の時にはΔΘ−Θ{((k−1)
・Ts)/T}、n=k+iの時にはΔΘ−Θ{((k
+(i−2))・Ts)/T}となる。
【0067】n=2・(k+1)では、強制的にΔΘを
各々指令値とするとt=Tpに対してほぼ対称な速度パ
ターンができる。このようにすれば、n=kとn=k+
1間、およびn=2・kとn=2(k+1)間で速度、
加速度各々がジャンプし、脱調の恐れがあるが、後述の
ようにこれらの指令値は一度バチャルモータ(ローパス
フィルタ)を通すので脱調の心配は回避できる。尚、Θ
p’を知りたければ上記式(21)より、下記式(2
2)のようになる。
【0068】
【数22】 Θ’((k+1)・Ts)=θp’=ΔΘ(max)・θ’((k+1)・T s/T) (22)
【0069】ii)ΔΘ(Δmax)≧ΔΘの場合 これはi)と全く同じ処理とする。
【0070】次に、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法においてΘp’=Tpを求める際に考慮すべき
事項について説明する。すなわち、本リアルタイムアル
ゴリズムにおいては、以下の課題について解決策を講じ
る必要がある。 (1)モータ動作前に、移動時間2Tpを知ることがで
きないことから、例えばアーチモーション動作などにお
いてロボットシステム上問題がある。 (2)ΔΘ−Tp特性が簡単に得られない。 (3)オーバーライド(移動時間変更、移動速度変更)
はθ(t/αT)のαの変更で対応するのが便利なた
め、定速部のない加減速曲線となり、時間オーバーライ
ドとなってしまう。
【0071】本実施形態では、上述した(1)〜(3)
に示す課題について以下に解決策を講じている。 (1)の解決策:コントローラーのCPU処理能力に余
裕があれば動作前に前述したリアルタイムアルゴリズム
を一回実行してTpを求め、その後実動作に入る。 (2)の解決策:パソコンでΔΘ−Tp特性を求めるソ
フトウェアを作り、これによりΔΘ−Tp特性を算出す
る。これをコントローラーのメモリにテーブルとして持
てば(1)の解決策ともなる。 (3)の解決策:オーバーライド時のTpをオーバーラ
イドをかけない時のTpの例えば1/10等に決めてし
まう。
【0072】次に、上述した本実施形態に係わるパルス
モータの制御方法を複数軸の水平多関節ロボットに適用
した場合における速度スケーリングパターンについて説
明する。水平多関節ロボットが2軸以上の場合は、2軸
の場合とその処理が同じなので、ここでは2軸の場合に
限って説明する。
【0073】ここで、 ΔΘ1 :1軸の移動量 ΔΘ2 :2軸の移動量 ΔΘ(t/T):TN(max)線対応規格化位置関
数、Tは時定数の代表モータが軸毎に異なるとモータ毎
にΘ(t/T)が異なるが、ここでは1,2軸同一モー
タとして話を進める。尚、ΔΘ(max)はTN(ma
x)線に沿って走る場合の移動量を示す。仮に、ΔΘ1
≧ΔΘ2としても以下の展開の一般性は失われない。Δ
Θ1≧ΔΘ2の時は1軸の位置Θ1(t)は、下記式
(23)で規定される。
【0074】
【数23】 Θ1(t)=ΔΘ(max)・θ(t/T) (23)
【0075】また、2軸の位置Θ2(t)は、下記式
(24)で規定される。
【0076】
【数24】 Θ2(t)=(ΔΘ2/ΔΘ1)・Θ1(t) =(ΔΘ2/ΔΘ1)・ΔΘ(max)・θ(t/T) (24)
【0077】つまりΔΘ1(t)の時間軸はそのままに
して移動量方向のみΔΘ2/ΔΘ1に縮小するわけであ
る。こうすれば、ロボットの同時スタート同時ストップ
が確保される。なお、上記式(23),(24)では連
続系で表現しているが、Tp、θ’1p、θ’2pを求
める方法は前述したリアルタイムアルゴリズムを用い
る。この結果、移動量が大きい方の軸は必ずTN(ma
x)線に沿って走る。つまり、最短タクト動作となる。
尚、図9は、横軸を時間(t)とし、縦軸をΘ’(t)
とした場合におけるT−N(max)線図と、Θ1
(t),Θ2(t)のパターンを示す図である。
【0078】次に、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法において用いられるバーチャルモータ(VM)
について説明する。TN(max)対応速度スケーリン
グパターン法では以上述べてきたように、事前にそのピ
ーク速度θ’pおよびピーク速度到達時間Tpを知るこ
とはCPUへの負担となる。つまり、一般には知ること
が出来ないと考えておいた方が良い。このため、前述し
たアルゴリズムで説明したように動かしつつ、θ’p、
Tpを知ることとなる。結果ピーク点において、位置、
速度、加速度は各々ジャンプする。そのため、速度スケ
ーリング法では、このジャンプを含むパターンをバーチ
ャルモータに通過させローパスフィルタ処理を施し、バ
ーチャルモータの出力を実パルスモータに送る必要があ
る。ピーク速度到達時間Tpを事前に知ることができれ
ば、バーチャルモータの時定数にα変換(α=Tp/T
p(max))を施せばよいが、知ることができないの
で、下記式(25)による近似値のαを用いてバーチャ
ルモータのα変換とする。
【0079】
【数25】 α=ΔΘ/ΔΘ(max) (25)
【0080】つまり、移動量ΔΘ(max)の時、設計
者がパルスモータの説調、ロボットアーム先端の整定等
を評価量にバーチャルモータをチューニングし、このチ
ューニング値(Ki、Kp、K、Tp(max))をデ
ータベースに持ち、移動量ΔΘの時は、下記式(26)
に示す変換を施したバーチャルモータを用いることとす
る。バーチャルモータによるフィルタ処理の効果を図1
0に示す。
【0081】
【数26】 (Ki/α2 ,αKp,αK,Tp) ここで、α=ΔΘ/ΔΘ(max) (26)
【0082】次に、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法における速度スケーリングパターンのオーバー
ライド法ついて説明する。100%速度動作における、
速度ピーク値θp’を解析的な計算で事前に知ることが
できないので、以下のいずれかの手法を用いる。 (a)時間軸の伸縮 時間オーバーライドP(%)をかけたい時、前記式(1
5−1),(15−2)から下記式(27−1),(2
7−2)が成り立つ。
【0083】
【数27】 Θ(t/(100T/P)) =ΔΘ(max)・θ(t/(100T/P)) (ΔΘ(Δmax)≦ΔΘ≦ΔΘ(max)) (27−1) Θ(t/(100T/P)) =ΔΘ(Δmax)・θΔ(t/(100T/P)) (ΔΘ(Δmax)≧ΔΘ) (27−2)
【0084】上記式(27−1),(27−2)に示す
Θ(t/(100T/P))に対し、前述したリアルタ
イムアルゴリズムを適用する。こうすれば、移動時間2
・Tpが100/P・2・Tpとなる。(b)繰り返し
法にてθp’、Tpを求める。CPUには負担となる
が、移動量ΔΘの時、前記式(15−1)〜(20)の
各式を用いてTpおよびθ’pをとにかく求める。そし
て、P・θp’/100となるよう、前述したリアルタ
イムアルゴリズムを用いる。
【0085】第3実施形態 本実施形態に係わるパルスモータの制御方法においては
T−N特性多辺内接近似によるパターン発生アルゴリズ
ムを用いる。一般にT−N特性は実験、実測により折れ
線で与えられる。測定器を工夫すればトランジスタのV
CE−IC 、IB 特性のように、滑らかな曲線で与えられ
る。前述した第1実施形態では、T−N特性が与えられ
た時、計算の容易な3辺内接近似とした。しかしこの3
辺内接近似でも、一部パルスモータの能力を出し切って
いない。すなわち、図11に示す斜線部の能力を出し切
っていない。そこで、本実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法では、実測データそのままを用いたT−N対
応加減速パターン発生アルゴリズムを用いる。
【0086】先ず、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法に用いられるデータベースについて説明する。
前述した第1実施形態に係わるパルスモータの制御方法
の3辺内接近似法では(θ”(max)、θ’(Δma
x))と(θ”(pmax)、θ’(max))なる計
4個のデータベスを基にパターンを計算する方式であっ
た。これに対し、多辺内接近似法では図11のように、
T−N実測データを基に、下記式(28)で示される直
線Pk k+1  ̄の方程式パラメータをメモリにデータベ
ースとして持つ。
【0087】
【数28】 Pk k+1  ̄ : θ’=(θ’K+1 −θ’K )・(θ”−θ”K )/(θ”K+1 −θ”K )+ θ’K (28)
【0088】すなわち、(θ”k 、θ’k )、(θ”
k+1 、θ’k+1 )各々をデータベースに持つ。なお、上
記式(28)をまとめると、N辺内接近似の場合には下
記式(29)が成り立つ。
【0089】
【数29】 θ’=MK θ”+BK (k=0〜N−1) (29)
【0090】上記式(29)から、(Mk 、Bk )をデ
ータベースとして持った方がシンプルで良い。
【0091】次に、本実施形態に係わるパルスモータの
制御方法における加減速曲線発生アルゴリズムについて
説明する。速度(θ’)と加速度(θ”)の関係(θ’
=Mθ”+B)が与えられている時、速度(θ’)およ
び位置(θ)を求める問題は積分問題であり、3辺内接
近似の場合と同様に、Pk k+1  ̄の解とPk+1 k+2
 ̄の解を境界条件で接続していくのが、最もオーソドッ
クスで正確である。特に3辺内接近似の場合k=0,
1,2の3種類だけなので手計算量もたいしたことがな
く、特別困難はなかった。しかし、実測T−N特性を使
う場合、k=0〜10または20にもなり手計算量も莫
大になる。そこでコンピュータの能力をうまく利用し、
繰り返し計算法で加減速曲線を求める手法を以下に示
す。
【0092】次に、本アルゴリズムの基本について説明
する。図12は多辺内接近似を施した場合の辺Pk
k+1  ̄、Pk+1 k+2  ̄2本を表している。図12にお
いて、
【0093】
【数30】 Pk k+1  ̄ :θ’=Mk θ”+Bk (30)
【数31】 Pk+1 k+2  ̄ :θ’=Mk+1 θ”+Bk+1 (31) Ts :サンプリング(計算)同期 n :時間のサフィックス θ’k (n)、θ”k (n):Pk k+1  ̄上のサンプ
リング点nでの値 nk :Pk k+1  ̄線上のnサンプリング点 Δθk (n) :Pk k+1  ̄線上のnk 点と(n+
1)k 点間の移動距離
【0094】図13のように、Pk k+1  ̄線上のnサ
ンプリング点nk での値を(θ”k(n)、θ’
k (n))とする時、この点での処理を考える。点nk
での加速度は、θ”k (n)でこれは知られているか
ら、図14のように傾きθ”k (n)の速度ランプを立
てる。すると、図14より点(n+1)k における速度
θ’k(n+1)および点nk 、(n+1)k 間の移動
量Δθk (n)は、下記式(32),(33)に示すよ
うになる。
【0095】
【数32】 θ’K (n+1) =θ”k (n)・Ts+θ’k (n) (32)
【0096】
【数33】 Δθk (n) =Ts・(θ’K (n+1)−θ’k (n))/2 (33)
【0097】ここで、θ’k (n+1)Pk k+1  ̄の
範囲内に収まっている場合と、次のPk+1 k  ̄にはみ
出てしまう2つの場合に分かれる。これは、θ’k (n
+1)とθ’pk+1の大小を比較すればすぐに知れる。
【0098】i)Pk k+1  ̄に収まる場合 この場合、上記式(30)から、下記式(34)が成り
立つ。
【0099】
【数34】 θ”K (n+1)=(θK ’(n+1)−BK )/MK =(θK ”(n)・Ts+θk ’(n)−BK )/MK (34)
【0100】そこで、点(n+1)k にて図14と同様
にして図15を得る。この後の手続きはnk 点での処理
と同様に進め、nをどんどん増やしていけばいい。
【0101】ii)PK+1 k+2  ̄に入ってしまう場合 i)での処理を続ければ、やがてPk k+1  ̄をはみ出
し、次のPK+1 k+ 2  ̄に入ってしまう。ここでは、初
めてPk k+1  ̄からPK+1 k+2 に入った場合の処理
を説明する。図16は、nk がPk k+1  ̄で次の(n
+1)k でPK+1 k+2  ̄に入ってしまった状況を示し
ている。この場合、nk での処理はi)同様(n+1)
k をPk k+1  ̄の延長上に乗っているものとして同じ
処理を行うとする。しかし、(n+1)k では以下の処
理とする。前記式(30)より、下記式(35)が成り
立つ。
【0102】
【数35】 θ”K+1 (n+1)=(θk ’(n+1)−BK+1 )/Mk+1 (35)
【0103】上記式5−5中θ’k (n+1)はPk
k+1  ̄上での処理結果の値、つまりθ’k+1 (n+1)
−θ’k (n+1)を求め、以後Pk k+1  ̄で行った
処理アルゴリズムをそのまま用いて進める。上述したア
ルゴリズムの意味は、nk 点にてθ”k (n)を一定と
みなして、Ts 後の速度θ’k (n+1)を繰り返し求
めていく方法であるから、これを図示すると、図17と
なる。つまり、T−N特性を階段近似していくアルゴリ
ズムと言える。
【0104】次に、位置、速度指令曲線について説明す
る。以上の処理から分かるように、本アルゴリズムによ
ればPk k+1  ̄上では点nk での加速度を一定値θ”
k (n)とみなして、次の速度および移動量を算出して
いる。よって、純粋に数学的に解いた滑らかな指令曲線
に比し近似解であり、かつ「ぎざぎざ折れ線」となって
いる。特にPk k+1  ̄からPk+1 k+2  ̄をジャンプ
する部分では、速度、位置指令共、ジャンプした形とな
っている。よって、残念ながら、パルスモータへこのア
ルゴリズムで生成したパターンを直接送るわけにはいか
ない。
【0105】そこで、本実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法では、上述した本アルゴリズムにて生成し
た、多少デコボコする指令曲線をバーチャルモータ(ロ
ーパスフィルタ)でスムージングすることとする。折れ
線もPk k+1  ̄、Pk+1 k+2  ̄内のジャンプもサン
プリング時間レベルで発生し、一般に同波数的に高い。
よって、図18のブロック図のように、一度バーチャル
モータを通し、この出力をパルスモータへ送ることとす
る。多辺内接近似アルゴリズムが生成する全移動量ΔΘ
(max)はバーチャルモータを通っても過不足を生じ
ないから、滑らかなパルスモータ指令曲線が得られる。
【0106】次に、本アルゴリズムにおける総移動量Δ
Θ(max)について説明する。本アルゴリズムを実用
化する場合に必要な量として、本アルゴリズムにおける
総移動量ΔΘ(max)がある。そこで前記式(33)
から下記式(36)が成り立つ。
【0107】
【数36】 ΔΘ(max)=Σ Δθk (n) k,n =(1/2)・Ts・Σ(θk ’(n+1)−θk ’(n)) k,n (36)
【0108】ところで、このΔΘ(max)は、本アル
ゴリズムをコントローラーに組み込む前に必要な量なの
で、パソコン等で本アルゴリズムをシミュレーションし
てΔΘ(max)を知っておく必要がある。もしくは、
コントローラー立ち上げの時のイニシャライズルーチン
にて算出する。
【0109】次に、TN対応可スケラパターンでの移動
量ΔΘの対応について説明する。前述した第1実施形態
で説明したように、本アルゴリズムでも移動量がΔΘ
(≦ΔΘmax )の場合、下記式(37)からαが求めら
れる。
【0110】
【数37】 α=ΔΘ/ΔΘ(max)≦1 (37)
【0111】次に、図2−3見て分かるように、この場
合θ”軸はα・(1/α1/2 2 =1倍、θ. 軸はα/
α1/2 倍伸縮をうけるから、前記式(28)に代わっ
て、下記式(38)が得られる。
【0112】
【数38】 θ’=α・(θ’k+1 −θ’K )(θ”−θ”k )/{α1/2 (θ”k+1 −θ”K )}+α・θ’K /α1/2 =αMk ・θ”/α1/2 +αBk ・θ”/α1/2 =α1/2 k θ”+α1/2 k (38)
【0113】上記式(38)がΔΘ≦ΔΘmax の場合に
おける前述した式(28),(29)に代わる基本式で
ある。これ以後の処理アルゴリズムは、前述した第2実
施形態と同じである。なお、T−N(max)対応速度
スケーリングパターン方式では、T−N(max)線そ
のままを利用するので、前述した第2実施形態で説明し
たアルゴリズムがそのまま使える。
【0114】以上説明したように、本実施形態に係わる
パルスモータの制御方法およびその装置によれば、前述
した第1実施形態に係わるパルスモータの制御方法に比
べてさらに、パルスモータの能力を引き出すことがで
き、短タクトおよび高精度な動作特性をさらに高めるこ
とができる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わるパ
ルスモータの制御方法およびその装置によれば、タクト
タイムを大幅に短縮化することができる。また、本発明
のパルスモータの制御方法およびその装置によれば、脱
調の発生を抑制できる。また、本発明のパルスモータの
制御方法およびその装置によれば、パルスモータの整定
時間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は測定されたパルスモータのTN特性の
図、(B)は(A)に示すTN特性を3辺内接近似法に
よって近似した特性の図である。
【図2】パルスモータにおける負荷JL のときのθ”−
θ’の特性図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係わるパルスモータの
制御方法において、時間軸をα 1/2 倍に短縮したときの
TN特性を説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係わるパルスモータの
制御方法によるパルスモータにおける移動量ΔΘとの総
移動時間Tall との関係を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係わるパルスモータの
制御方法に用いられるバーチャルモータのチューニング
を説明するための図である。
【図6】(A)はサーボモータのドライブ方式を説明す
るための図であり、(B)はパルスモータのドライブ方
式を説明するための図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係わるパルスモータの
制御方法を説明するための図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係わるパルスモータの
制御方法を説明するための図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係わるパルスモータの
制御方法における複数軸の場合の速度スケーリングパタ
ーンを説明するための図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられるバーチャルモータを説明するた
めの図である。
【図11】T−N実測データと3辺内接近似データとの
関係を説明するための図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられる加減速曲線発生アルゴリズムを
説明するための図である。
【図13】サンプリング点nkでの処理を説明するため
の図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられる加減速曲線発生アルゴリズムを
説明するための図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられる加減速曲線発生アルゴリズムを
説明するための図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられる加減速曲線発生アルゴリズムを
説明するための図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられる加減速曲線発生アルゴリズムを
説明するための図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係わるパルスモータ
の制御方法に用いられるバーチャルモータを説明するた
めの図である。
【図19】従来技術を説明するための図である。
【図20】3角形加減速パターンを説明するための図で
ある。
【符号の説明】
θ… パルスモータの回転角度 θ’… パルスモータの回転速度 θ”… パルスモータの回転加速度 ΔΘ(max)… 3辺内接近似に沿って走る全移動量 Tp(max)… 3辺内接近似に沿って走る速度ピー
ク到達時間

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルスモータの動作の限界特性を示す加速
    度(θ”)−速度(θ’)特性を用いたパルスモータの
    制御方法であって、 実際に測定された実測θ”−θ’特性から、1以上の複
    数の直線データで構成され前記実測θ”−θ’特性の範
    囲内にある近似θ”−θ’特性を求め、 前記近似θ”−θ’特性に示される限界ラインに沿った
    制御を行ったときの最大移動量と目標移動量との比率α
    を求め、 前記近似θ”−θ’特性を前記比率αによって縮尺した
    縮尺θ”−θ’特性に対して、時間軸を約α1/2 倍した
    制御用θ”−θ’特性を求め、 前記制御用θ”−θ’特性に基づいて、パルスモータを
    制御するパルスモータの制御方法。
  2. 【請求項2】パルスモータの動作の限界特性を示す加速
    度(θ”)−速度(θ’)特性を用いたパルスモータの
    制御方法であって、 実際に測定された実測θ”−θ’特性から、1以上の複
    数の直線データで構成され前記実測θ”−θ’特性の範
    囲内にある近似θ”−θ’特性線を求め、 前記近似θ”−θ’特性に示される限界ライン上に位置
    し、目標移動量を達成できるピーク速度を求め、 前記近似θ”−θ’および前記ピーク速度に基づいて制
    御用θ”−θ’特性を求め、 前記制御用θ”−θ’特性に基づいて、パルスモータを
    制御するパルスモータの制御方法。
  3. 【請求項3】前記制御用θ”−θ’特性に基づいて決定
    された制御信号に、フィルタリング処理を施して波形を
    滑らかにし、当該フィルタリング処理された制御信号に
    基づいてパルスモータを制御する請求項1または2に記
    載のパルスモータの制御方法。
  4. 【請求項4】パルスモータの動作の限界特性を示す加速
    度(θ”)−速度(θ’)特性を用いたパルスモータの
    制御装置であって、 実際に測定された実測θ”−θ’特性から、1以上の複
    数の直線データで構成され前記実測θ”−θ’特性の範
    囲内にある近似θ”−θ’特性を求める手段と、 前記近似θ”−θ’特性に示される限界ラインに沿った
    制御を行ったときの最大移動量と目標移動量との比率α
    を求める手段と、 前記近似θ”−θ’特性を前記比率αによって縮尺した
    縮尺θ”−θ’特性に対して、時間軸を約α1/2 倍した
    制御用θ”−θ’特性を求める手段と、 前記制御用θ”−θ’特性に基づいて、パルスモータを
    制御する制御手段とを有するパルスモータの制御装置。
  5. 【請求項5】パルスモータの動作の限界特性を示す加速
    度(θ”)−速度(θ’)特性を用いたパルスモータの
    制御装置であって、 実際に測定された実測θ”−θ’特性から、1以上の複
    数の直線データで構成され前記実測θ”−θ’特性の範
    囲内にある近似θ”−θ’特性線を求める手段と、 前記近似θ”−θ’特性に示される限界ライン上に位置
    し、目標移動量を達成できるピーク速度を求める手段
    と、 前記近似θ”−θ’および前記ピーク速度に基づいて制
    御用θ”−θ’特性を求める手段と、 前記制御用θ”−θ’特性に基づいて、パルスモータを
    制御する制御手段とを有するパルスモータの制御装置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記制御用θ”−θ’特
    性に基づいて決定された制御信号に、フィルタリング処
    理を施して波形を滑らかにし、当該フィルタリング処理
    された制御信号に基づいてパルスモータを制御する請求
    項4または5に記載のパルスモータの制御装置。
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