JP3527770B2 - テレスコピック伸縮装置のロック・アンロック機構 - Google Patents

テレスコピック伸縮装置のロック・アンロック機構

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JP3527770B2
JP3527770B2 JP2487694A JP2487694A JP3527770B2 JP 3527770 B2 JP3527770 B2 JP 3527770B2 JP 2487694 A JP2487694 A JP 2487694A JP 2487694 A JP2487694 A JP 2487694A JP 3527770 B2 JP3527770 B2 JP 3527770B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の筒体を入れ子式
で伸縮自在にしたテレスコピック伸縮装置において、伸
縮時における各筒体同士のロック,アンロック機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から複数の筒体を入れ子式で伸縮自
在にした支柱状をなすテレスコピック伸縮機構は、公知
である。
【0003】従来のテレスコピック伸縮装置において開
発者の腐心しているところは、伸長時における各筒体同
士の確実で強固な結合と、短縮時の前記結合の解除を簡
単に、しかも、スム−ズに行なうためのロック,アンロ
ック機構である。なお、流体圧による伸縮方式では、ロ
ック,アンロック機構は必ずしも必要でないが、この方
式は伸長時に、流体の洩れの問題があるため、各筒体の
ロック,アンロック機構を設けることが望ましい。
【0004】伸長した各筒体同士の結合,その結合解除
の機能は、伸長状態での強度や剛性、或は、迅速,円滑
な伸縮動作を支配するため、結合は強固,確実であると
共に、結合解除は迅速,正確なものでなければならず、
同時に価格面や軽量化のため筒易な構造であること、故
障が生じにくい構造であること、耐久性の面から保守容
易な構造であることが必要である。しかし、従来提案さ
れているものには、未だ満足すべきものが見当らない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み、入れ子式で伸縮自在にした複数の筒体を伸長し
たとき、各筒体同士の強固かつ確実な結合,固定を実現
できる一方、その結合,固定状態を迅速,正確に解除で
きるロック,アンロック機構を提供することを課題とし
てなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明のロック,アンロック機構
の構成は、複数の筒体を入れ子式で伸縮自在にしたテレ
スコピック伸縮装置において、最下位筒体の底部に、他
の筒体の底部を貫通した杆体であって上端部にカムを形
成したカムバ−を立設する最下位筒体を除く一方、各筒
体の夫々の底部には、貫通する前記カムバ−に臨接して
そのカムに従動するカムフォロア−部材と、このカムフ
ォロア−部材をカムに従動する方向の逆方向に駆動させ
るバネ並びに該カムフォロア−部材に連結されることに
より前記底部側面から外側へ出没するキ−部材とを装設
し、かつ、最上位筒体を除く各筒体における上端部近傍
の内周面には、前記カムの作用で前記各底部側面の外側
に進出させられたキ−部材の受入部をそれぞれ形成した
ことを特徴とするものである。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例を図に拠り説明する。図
1〜図3は、夫々に、本発明機構を具備したテレスコピ
ック伸縮装置の一例において、縮小格納状態から第一筒
が伸長する途中の状態の一例を示す正断面図、図4〜図
6は、夫々に、第一筒が伸長し終える段階における本発
明機構のキ−部材の動作状態を示す正断面図、図7〜図
9は、それぞれ本発明機構の図5〜図6におけるカムの
作用を示す正断面図、図10は本発明機構における筒体の
底部の構造の一例の要部を示す斜視図、図11は図10の本
発明機構を底部に組込んだ1つの筒体の下半側の斜視
図、図12は図11の筒体の上半側の斜視図、図13は2つの
筒体の結合構造の別例の拡大断面図、図14はカムバ−の
別例における要部の部分断面図である。
【0008】図1〜図9において、1〜6は、順次内径
を大きく形成した筒体で、各筒体1〜6は、径の小さい
ものが大きいものへ入れ子式に順次挿入され、テレスコ
ピック状に伸縮可能に形成されている。
【0009】本発明のロック,アンロック機構は、縮小
された各筒体の底部に設けたナット部材と各筒体底部を
貫通して立設したネジ軸とによって、伸長時に、図1〜
図3に示すように、小径の筒体から順にその小径側の筒
体が収挿された大径側の筒体の内部で上昇させられ、こ
の上昇終端において、カムの作用解除とバネの押進作用
で進出するキ−部材が大径側の筒体の受入部に強制嵌入
させられることにより、その上昇位置をロックする一
方、縮小時には前記カムの作用により前記の進出したキ
−部材を小径側の筒体内に後退させて前記ロックを解く
ようにしたものである。(図4〜図9参照)
【0010】図に於いて、1A〜6Aは、各筒体1〜6の下
端に形成した底部で、本発明では各底部1A〜6Aに、後述
する本発明機構が装備される。2B〜6Bは、各筒体1〜6
の上端内周面に突出させて形成した抜止め材、1Cは最小
径の筒体1の下端近くの外周に突出形成し、この筒体1
が収挿された筒体2の抜止め部材2Bに阻止されて上昇が
阻止されるリミッタ部材である。なお、図1〜図9で
は、前記リミッタ部材は筒体1についてのリミッタ部材
1Cのみしか示していないが、他の筒体2〜5にも、この
リミッタ部材は設けられている。また、上記リミッタ部
材1Cは、後述するキ−部材1Eとその受入部2Fとの位置を
合致させるポジショナ−としての役割も果す。
【0011】7は、最大径の筒体6、つまり、最下位の
筒体6における底板6Aの下面中心から他の筒体5〜1の
各底部5A〜1Aを順次貫通させて配置したネジ杆で、ネジ
7aは、図1の縮小格納状態の各筒体1〜6において筒体
1の底部1Aにかかった部分から上端まで形成されてい
る。従って、この状態では、筒体2〜6の底部2A〜6A
は、ネジ杆7の非ネジ部7bに遊嵌されているが、各筒体
1〜5の中心穴は、それぞれ前記ネジ7aに螺合するナッ
ト部材1D〜5Dに形成されている。なお、ネジ杆7の長さ
については後述するが、概ね図1の状態の筒体1が上昇
しきる程度の長さである。
【0012】8は上記ネジ軸7にその出力端が結合され
たモ−タ等の回転駆動源であり、この駆動源8の出力に
よって正転又は逆回させられるネジ軸7のネジ7aと、各
筒体底部1A〜5Aのナット部材1D〜5Dの作用で、上記各筒
体1〜5は、図1の状態から順次上昇させられて伸長
し、また、逆の順序で縮小のために降下されるが、本発
明機構は、このような各筒体1〜5について、各筒体の
それぞれの上昇終端、或は、各筒体のそれぞれの降下始
端において作用するものである。以下、その詳細につい
て述べる。
【0013】筒体1は、図1の縮小格納状態からネジ軸
7の正回転によって上昇し始め、以下、図2〜図5の状
態を経てから図6に示す状態において、前記ネジ軸7の
正回転を受けたナット部材1Dの作用による上昇が完了す
る。
【0014】本発明では筒体1が上昇して、筒体2の抜
止め部材2Bにこの筒体1のリミッタ1Cが当接したところ
(図4参照)では、未だネジ軸7のネジ7aが筒体1の底
部1Aのナット部材1Dと螺合したままである。従って、ネ
ジ軸7が回転しつづけると、筒体1がそのリミッタ1Cと
筒体2の抜止め部材2Bのポジショナ−としての協働作用
によって、筒体2を伴って残りのネジ部7aを上昇する。
【0015】一方、筒体1は、前記上昇終端においてそ
のリミッタ部材1Cが抜止め部材2Bに当接したところで、
筒体2に固定確保される必要がある。このための手段
が、図5〜図6に例示したように、筒体1の上昇終端に
おいて、底部1Aの側面から外側に突出するキ−部材1E
と、このキ−部材1Eに対応して筒体2の上端近くの内面
に設けたキ−受入部2Fである。
【0016】上記のキ−部材1Eは、前記リミッタ部材1C
の作用によって受入部2Fと対向した位置において、底部
1Aの側面から外側に突出させられる一方、筒体1の上昇
中においては、底部1Aの内部に収納された状態になけれ
ばならない。このため、前記キ−部材1Eは、その後方か
ら押出バネ1eにより前方へ向け付勢された状態で底部1A
の内部に収められていると共に、底部1Aが上記の受入部
2Fに対向した位置でのみ突出が許容され、上昇途中の位
置では常時後退位置に保持するために、先端が進出許容
カム9aに形成された後退位置保持用のカムバ−9が設け
られている。このカムバ−9とキ−部材1Eの関連構成及
び作用について、図10、及び、図7〜図9により説明す
る。なお、本発明においては、押出バネ1eに代えてキ−
部材1Eと同極性を対向させた永久磁石を配置し、この磁
石とキ−部材1Eの反撥力によって、キ−部材1Eを押出す
ようにしてもよい。
【0017】図10,図7〜図9に於て、上端にカム9aを
有するカムバ−9は、縮小格納状態にある各筒体1〜6
の底部を貫通したネジ軸7と平行な姿勢で筒体6の底部
6Aから他の筒体の底部5A〜1Aを貫通して、ここでは2本
が平行に立設されている。そしてこのカムバ−9の上端
に、平坦な傾斜面をなす正面カムとしてカム9aが形成さ
れている。カムバ−9の高さはそのカム9aの位置が、こ
こではネジ軸7の上端より少し低目に位置するように調
整されている。
【0018】図10に示すように、方形の底部1Aにおいて
キ−部材1Eは、左,右側面に対し、それぞれ前,後各2
つのブロック状をなすキ−部材1Eとしてこの底部1Aの厚
み内に進退自在に配設されていると共に、各キ−部材1E
は、それぞれ後方からバネ1eにより進出方向に常時付勢
されている。そして、底部1Aの左,右の各側におけるキ
−部材1E同士は棒状の連結部材10によって、それぞれ連
結され、左,右の各側のキ−部材1E同士が同動するよう
に配備されている。
【0019】一方、カムバ−9は、上記底部1Aにおける
連結部材10をカムフォロア−部材(以下、連結部材10は
カムフォロア−部材10という)として作用させるため、
該部材10に臨接して底部1Aに貫通形成した2個の案内孔
1G,1Gを通して配設され、該カムバ−9の内側面9bにカ
ムフォロア−部材10を当接させて、バネ1eに押されたキ
−部材1Eを後退位置に保持している。(図7参照)
【0020】従って、底部1Aが図7に示す位置にあると
き、カムバ−9とカムフォロア−部材10によってキ−部
材1Eは、図4に示す後退位置に保持されているが、ネジ
軸7の回転によって底部1Aの位置が、図8の位置を経て
図9の位置に達すると、それまでカムバ−9の内面9bに
当接して進出が阻止されていた各キ−部材1Eは、この部
材1Eの後から付勢するバネ1eの作用と、カムフォロア−
部材10がカム9aの斜面をすベり変位する作用とによっ
て、底部1Aの側面から突出し、それらの受入部2Fに嵌入
することとなるのである(図9,図6参照)。なお、キ
−部材1Eの進退量は、カムバ−9やカム9aの大きさ、カ
ムフォロ−部材10の位置等によって、予め、適宜量に設
定できる。
【0021】上記のようにして、筒体1の各キ−部材1E
が筒体2の受入部2Fに嵌合すると、筒体1と2は結合一
体化すると共に、底部1のナット部材1Dは未だわずかに
ネジ部7aの上端に螺合状態にある一方、筒体2の底部2A
のナット部材2Dがネジ部7aの下端に螺合し始める。(図
9参照)
【0022】この場合において、底部2Aにおけるナット
部材1D,2Dとネジ部7aの螺合に位相差があると、ネジ軸
7の回転が阻止されてしまう。このため、本発明では、
各底部1A〜5Aの中心に配設された各ナット部材2D〜5Dが
位相の合致する点まで上下方向に多少変位することを許
容するため、各ナット部材2D〜5Dを各底部2A〜5Aに対し
バネによりネジ軸方向に遊嵌できるように取付けてい
る。この場合、バネの代りに磁力を用いてもよいことは
当然である。
【0023】各ナット部材2D〜5Dの上記弾性的取付けに
より、上記例のナット部材2Dにおけるネジ部7aとの螺合
に位相差があっても、ナット部材2Dがそれを吸収した変
位をするので、ナット部材2Dは同位相でネジ部7aに螺合
してネジ軸7の回転継続を確保できるのである。
【0024】このようにして、ネジ軸7が回転を続ける
と、筒体1のナット部材1はネジ軸7の先端から離脱す
ると共に、筒体2は筒体1の場合と同様にして、筒体3
の上端部まで上昇させられる。以下、上記筒体1の上昇
終端の場合と同様の作用で、筒体2が筒体3の上端部に
固定され、順次、筒体3が筒体4の上端部に、筒体4が
筒体5の上端部に、筒体5が筒体6の上端部に、それぞ
れ固定されることにより、実施例の筒体1〜6によるテ
レスコピック伸縮装置の伸長組立てが終了する。
【0025】上記実施例における筒体1と筒体2の伸長
結合部分における具体的構造の一例を図11,図12により
説明する。図11,図12に示した例では、筒体1,2は正
方形断面に形成したもので、筒体2の上端内側の抜止め
部材2Bは、板材を筒体2の上端内面の対向する面に横向
きに固定し、また、キ−受入部2Fは、この筒体内面の残
りの2面に、下端に穴を形成した板材を縦向きに平行に
して固定することにより形成されている。
【0026】一方、筒体1のリミッタ部材1C,1Cは、前
記筒体2の内面における抜止め部材2B,2Bに対応する2
面の下端より上部の外面に、抜止め部材2Bと同等の板材
を横向きに固定することにより設けられている。また、
底部1Aは、筒体1の断面形状(正方形)に合せて正方形
であり、4個のキ−部材1Eは、前記筒体2に形成した4
個の受入部2Fに対応させて底部1Aに内装されている。
【0027】ここで、筒体2の内面上部に設けるキ−受
入部2Fを形成する板材が2枚の板材により形成され、そ
の板材の間に溝gが形成されるので、筒体1の前記溝g
に対応した筒体2の下部外面にはガイド板gpを設けてい
る。
【0028】このような筒体1の底部1Aを含む下部外面
の構成と、筒体2の上端部内面の構成は、夫々の筒体2
〜5の上,下端部の内,外面において共通している。但
し、各筒体2〜5のリミッタ部材(2C〜5C、図示せず)
は、各筒体3〜5のキ−部材3E〜5E(図示せず)が、対
応する受入部(3F〜6F、図示せず)に対向した位置に位
置決めするポジショナ−として作用させるため、順次、
底部1A〜5Aの1枚の厚み分を考慮して各筒体2〜5の下
端部において下方にズラして設けられる。従って、前記
カムバ−9の高さは、ここでは、最後の上昇筒体5が筒
体6の中で上昇し終えたとき、その底部5におけるキ−
部材5E(1と同じであるが、図示せず)の連結部材たる
カムフォロア−部材10がこのカムバ−上端のカム9aに作
動させられる高さに、整合されている。
【0029】つまり、カム9aの作動する高さ(カム9aの
位置)は、各筒体1〜5の底部1A〜5Aに対して同一高さ
であるから、この位置に各底部1A〜5Aを位置付けるた
め、各筒1〜5のリミッタ部材1C〜5C(但し、2C〜5Cは
図示しないが1Cと同様)の位置が、位置をずらして設け
られるのである。従って、上記筒体1の上昇について述
べた各構成部材の作用は、筒体1の上昇のあと夫々に順
に上昇させられる残りの筒体2〜5についても同様であ
る。筒体1と6には、夫々、下部外面と上部内面の構成
しか具備していない。
【0030】上記のようにして、各筒体1〜5が、それ
らが内挿された筒体2〜6から上昇進出して各筒体の伸
長,固定化が終了し、この伸長状態での役割を終えた伸
長した装置は、ネジ軸7を逆回転させて縮小し各筒体5
〜1を筒体6に格納する。
【0031】伸長した各筒体1〜5の縮小動作は、上昇
時とは逆に最後に上昇した筒体5から順に始まる。上昇
した筒体5の底部5aのナット部材5D(図示せず)は、当
該筒体5の上昇終端において、ネジ軸7のネジ部7aの上
端に螺合したままである。
【0032】従って、ネジ軸7が逆転すると、これとそ
のナット部材5Dによって筒体5が下降開始する。この下
降開始端において、カム9aから開放され、かつ、バネ9e
の作用により底部5Aの側面から突出してその受入部6F
(図示せず)に嵌入していたキ−部材5E(図示せず)
は、カム9aの斜面にカムフォロア−10が押しつけられる
ことにより、底部5A内に後退没入する。
【0033】カムフォロア−部材10は、底部5Aがネジ軸
7に沿って降下することにより、カムバ−7の内面9bに
当接したままであるから、キ−部材5Eの後退位置をその
まま保持するので底部5Aは筒体6内で、底部5Aは底部6A
に当接乃至は近接するまで降下する。
【0034】筒体5の底部5Aの下面が筒体6の底部6Aの
上面に接近すると、ネジ部7aがネジ軸7の下端より上方
でなくなるため、この底部5Aのナット部材5Dはネジ部7a
の下端から離れて非ネジ部7bに入るが、この筒体5の上
部には筒体4がその底部4Aのキ−部材4Eと受入部5Fの結
合により合体しているので、この筒体4の底部4Aのナッ
ト部材4Dがネジ軸7のネジ部7aの上端に螺合し、前述し
た筒体5の降下開始と同様の作動をする。このようにし
て各筒体5〜1が順次降下して各筒体の縮小格納を終了
する。
【0035】図13は、入れ子式に隣接するA筒とB筒が
キ−1Eによってロックされるようにしたもう1つの実施
例の断面図である。この場合は、先の実施例でリミッタ
及び抜止め部材と称した部材を、摺動材を兼ねたポジシ
ョナ−PaとPbとして設け、これらの断面が相互に補間し
合うテ−パ形状をなしている点に特徴があり、A筒の底
部Adから突出したキ−1Eは、B筒と重なり合った両ポジ
ショナ−PaとPbの中央位置において、当該A筒とB筒の
筒壁Sa,Sbとポジショナ−Pa,Pbを貫通してロックして
いる。従って、A筒とB筒はあたかも一体構造のように
緊密に結合し、伸縮装置に働く軸方向および軸に直角な
方向の全ての外力に対抗する上で、理想的な長柱構造を
形成している。なお、図13において、DaはA筒の底部Aa
のナット部材、Waは波形ワッシャ又は皿バネであるが、
図1〜図12と同一符号は同一部材を示している。
【0036】上記の実施例において、カムバ−9,9の
下方には、図14に例示するように、カムバ−9の側面に
バネ作用によって出没自在に突出する駒部材12又は板バ
ネ13を、最上位筒体の下降限界位置より少し下方に設け
ることにより、この駒部材12又はバネ13の部分を通過す
る各筒体底部の上下動を適度に抑制するようにしてい
る。なお、12aは駒部材12に押出作用をするバネであ
る。即ち、図13の例において、A筒が上昇してA筒とB
筒のポジショナ−PaとPbとが互に密着するまで、B筒が
A筒との摺動抵抗によってA筒と共に上昇するのを抑え
る働きをする。両筒A,Bのポジショナ−Pa,Pbが密着
すると、B筒はA筒と一体となってネジ力で強力に引き
上げられるので、B筒の底部(図13には表われず)は前
記駒部材12を浸入させてその部を通過し、ネジ軸7のネ
ジ部7aの下端の螺合始端部に到達するのである。上記の
駒部材12又は板バネ13に代えて永久磁石の反撥力を利用
した出没駒部材を用いてもよい。
【0037】なお、図13に示したように、A筒およびB
筒の各底部Aa(B筒の底部は図13には表われない)に
は、それぞれ弾力性のある波形ワッシャWaを介してナッ
トDaが取付けられている。従って、ネジ軸7の回転によ
ってA筒およびA筒にロックされたB筒が上昇し、B筒
のナットがネジ軸7のネジ部7aの下端の螺合始端部に螺
合する場合に、たとえ、ネジ軸とナットのネジの位相が
ずれていても、B筒の底部のナットはそれが具備してい
る波形ワッシャWaのバネ作用によって、位相が合致する
位置まで自由に遊動し、確実にネジ部7aの始端部に螺合
される。このワッシャWaに代えて同等機能を有する皿バ
ネやゴム系,合成樹脂系の弾性体を用いることは任意で
ある。従って、前に述べた実施例の各筒体1〜5の各底
部1A〜5Aにおけるナット部材1D〜5Dにおいても、上記例
と同様に波形ワッシャ又は皿バネ、或は、ゴム系等の弾
性体を介在させることができる。
【0038】上述の各実施例は、各底部1A〜5Aに設けた
キ−部材1Eを、カムバ−9とカム9a及びバネ1eの作用で
強制的に進退させ、各筒体1〜5のキ−部材1Eを対応す
る受入部2Fに対し強制的に嵌合,離脱させることによ
り、各筒体同士のロック,アンロック機構として機能す
るようにしたが、本発明では各キ−部材1Eとその受入部
2Fの設置位置を、上記例とは逆側にすることもできる。
即ち、受入部2Fを底部側に進退自在に設け、キ−部材
は、先の受入部2Fの設置位置に常設するのである。
【0039】以上の実施例は、昇降力の伝達にネジ軸7
と各筒体の底部1〜5に組込んだナット部材1E〜5Eを用い
たものについての説明であるが、本発明におけるロッ
ク,アンロック機構は、昇降力が油圧,水圧、或は、空
気圧等の流体圧のもの、或は、コンベックス状の柔軟鋼
帯の進退によるものなど、伸縮駆動力の種類を問わず、
適用可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上の通りであって、複数の筒
体を入れ子式で伸縮自在にしたテレスコピック装置に於
て、最下位筒体の底部上に、他の筒体の底部を貫通した
杆体であって上端部にカムを形成したカムバ−を立設す
る一方、他の各筒体の夫々の底部には、貫通する前記カ
ムバ−に臨接してそのカムに従動するカムフォロア−部
材と、該カムフォロア−部材に連結されることにより前
記底部側面から外側へ出没するキ−部材とを装設し、か
つ、各筒体における上端部近傍の内周面には、前記カム
の作用で前記各底部側面の外側に進出させられたキ−部
材の受入部をそれぞれ形成したので、筒体を伸長したと
き、各筒体同士の強固かつ確実な結合,固定を実現でき
る一方、その結合,固定状態を迅速,正確に解除できる
機構を、比較的筒単な構造によって形成,提供すること
ができる。
【0041】特に、本発明のロック・アンロック機構
は、隣接する筒体同士を嵌合,離脱させるキ−部材の出
没を制御するカムバ−が筒体の内側にあって各筒体の底
部を貫通する共用の構造になっている点は、従来公知の
ロック・アンロック機構には全く見られないユニ−クな
点であって、筒体同士のロック・アンロックを実現する
上に極めて有益である。すなわち、従来公知の方法は各
筒体の上縁部近傍と下端部近傍の筒壁にカム機構を設け
てラチェット,ピン,ラッチなどにより筒体同士をロッ
クする仕組であるため、厚肉の筒体にしか適用できない
ので伸縮装置の重量が大きくなり、またカム機構の数が
多いので、誤動作による故障を生じやすい等の欠点があ
ったが、本発明のロック・アンロック機構はこの様な欠
点がなく実用上きわめて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明機構を具備したテレスコピック伸縮装置
の一例において、縮小格納状態から伸長する途中の状態
の第一例を示す正断面図。
【図2】本発明機構を具備したテレスコピック伸縮装置
の一例において、縮小格納状態から伸長する途中の状態
の第二例を示す正断面図。
【図3】本発明機構を具備したテレスコピック伸縮装置
の一例において、縮小格納状態から伸長する途中の状態
の第三例を示す正断面図。
【図4】第一筒が伸長し終える段階における本発明機構
のキ−部材の動作状態の一を示す正断面図。
【図5】第一筒が伸長し終える段階における本発明機構
のキ−部材の動作状態の二を示す正断面図。
【図6】第一筒が伸長し終える段階における本発明機構
のキ−部材の動作状態の三を示す正断面図。
【図7】本発明機構の図5〜図6におけるカムの作用の
一を示す正断面図。
【図8】本発明機構の図5〜図6におけるカムの作用の
二を示す正断面図。
【図9】本発明機構の図5〜図6におけるカムの作用の
三を示す正断面図。
【図10】本発明機構における筒体の底部の構造の一例の
要部を示す斜視図。
【図11】図10の本発明機構を底部に組込んだ一の筒体の
下半側の斜視図。
【図12】図11の筒体の上半側の斜視図。
【図13】2つの筒体の結合構造の別例の拡大断面図。
【図14】カムバ−の別例における要部の部分断面図。
【符号の説明】
1〜6 筒体 1A〜6A 底部 1C〜1C リミッタ部材 1D〜1D ナット部材 1E キ−部材 2B〜6B 抜止め部材 7 ネジ軸 8 回転駆動源 9 カムバ− 10 カムフォロア−部材

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の筒体を入れ子式で伸縮自在にした
    テレスコピック伸縮装置において、最下位筒体の底部
    に、他の筒体の底部を貫通した杆体であって上端部にカ
    ムを形成したカムバ−を立設する最下位筒体を除く一
    方、各筒体の夫々の底部には、貫通する前記カムバ−に
    臨接してそのカムに従動するカムフォロア−部材と、こ
    のカムフォロア−部材をカムに従動する方向の逆方向に
    駆動させるバネ並びに該カムフォロア−部材に連結され
    ることにより前記底部側面から外側へ出没するキ−部材
    とを装設し、かつ、最上位筒体を除く各筒体における上
    端部近傍の内周面には、前記カムの作用で前記各底部側
    面の外側に進出させられたキ−部材の受入部をそれぞれ
    形成したことを特徴とするテレスコピック伸縮装置のロ
    ック・アンロック機構。
  2. 【請求項2】 キ−部材とキ−受入部の位置を正確に合
    致させるためのポジショナ−を相対する各筒体に装設し
    た請求項1のテレスコピック伸縮装置のロック・アンロ
    ック機構。
  3. 【請求項3】 ポジショナ−は相対する筒体の内外周に
    同一断面形状のものを段違いに、または相互に補間する
    テ−パ−付のものを相対同位に装設した請求項1又は2
    のテレスコピック伸縮装置のロック・アンロック機構。
  4. 【請求項4】 カムバ−のカム面側と直角の側面の最上
    位筒体底部の下降限界位置より下部に、バネまたは磁力
    により突出し、カムバ−の側面に沿った力に押されて引
    込む出没自在の突起を装設した請求項1〜3のいずれか
    のテレスコピック伸縮装置のロック・アンロック機構。
  5. 【請求項5】 出没自在の突起はバネの代りに永久磁石
    を用いる請求項1〜4のいずれかのテレスコピック伸縮
    装置のロック・アンロック機構。
  6. 【請求項6】 伸縮のための各筒体の昇降駆動方式は、
    ネジとナットによる方式又は流体圧による方式を利用す
    る請求項1〜5のいずれかのテレスコピック伸縮装置の
    ロック・アンロック機構。
  7. 【請求項7】 最上位筒体を除く各筒体の底部にバネ作
    用をもつ部材を介在させることによりネジ軸方向に遊嵌
    できるようにナットを装設した請求項1〜5のいずれか
    のテレスコピック伸縮装置のロック・アンロック機構。
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