JP3527590B2 - 傾斜センサ、マスク及び天板ホルダ - Google Patents

傾斜センサ、マスク及び天板ホルダ

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JP3527590B2 JP19631696A JP19631696A JP3527590B2 JP 3527590 B2 JP3527590 B2 JP 3527590B2 JP 19631696 A JP19631696 A JP 19631696A JP 19631696 A JP19631696 A JP 19631696A JP 3527590 B2 JP3527590 B2 JP 3527590B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉容器内におけ
る気泡の位置を検出することによってこの密閉容器の傾
斜角を求める傾斜センサ,並びに密閉容器を構成する天
板に二つの電極を形成する際に用いられるマスク及び天
板ホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、測量機,航空機,自動車等の
傾斜を検知するための傾斜センサとして、密閉容器内に
密封された液体中の気泡の位置を電気的に検出すること
によって傾斜角を測定する傾斜センサが用いられてい
る。
【0003】ところで、出願人は、先に、傾斜センサの
傾斜角検出方向に直交する方向における取付精度を緩和
させるために、密閉容器を天板と円筒状部材と底板とか
ら構成するとともに、この天板の片面に形成する凹部の
底面をトロイダル面(その中心で直交する2方向におい
てそれぞれ異なる曲率を有する曲面)とした発明を出願
した(特願平8−105834号)。
【0004】上記発明では、天板に形成されたトロイダ
ル面は、傾斜角検出方向の曲率に比し、この傾斜角検出
方向に直交する方向の曲率が大きく設定されている。ま
た、トロイダル面には、一組の上部電極が、傾斜角検出
方向に直交する方向に延びた中心線に対して線対称とな
る位置に、白金コーティングによって形成されている。
【0005】このような天板は、上面に下部電極が形成
された底板及び円筒部材とともに、気泡を形成する電解
液が封入された密閉容器を構成する。この密閉容器は、
傾斜センサのハウジングをなすホルダに宙吊りの状態で
固定される。このとき、密閉容器は、天板の傾斜角検出
方向と傾斜センサ自体の傾斜角検出方向とが一致するよ
うに位置決めされる。そして、ホルダにカバーが被せら
れることによって、傾斜センサが完成する。
【0006】このような傾斜センサによれば、この傾斜
センサを取り付ける傾斜角検出対象物の側面が正確に垂
直でなくても、気泡Bが円筒部材2の内壁から離れるた
め、正確な傾斜角検出ができるようになっている。
【0007】ところで、トロイダル面に形成される上部
電極は、トロイダル面にマスクが当てられるとともに白
金薄膜が高周波スパッタにより堆積されることによっ
て、形成されている。このとき、マスクにおける上部電
極の形成部分は、天板の傾斜角検出方向に並べて配置さ
れなければならない。このようにしなければ、それによ
って形成された上部電極が並ぶ方向におけるトロイダル
面の曲率が設計通りとはならず、密閉容器の傾きに対す
る気泡の移動量が不定となってしまうので、傾斜角検出
感度(出力/角度)にばらつきが生じてしまうからであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マスクにおけ
る上部電極の形成部分が傾斜角検出方向に並ぶ様、天板
に対してマスクを正確に位置決めする作業は、非常に面
倒なものであった。また、マスクを天板に対して正確に
位置決めした場合であっても、電極形成作業中にマスク
の位置がズレてしまって適正な位置に上部電極が形成さ
れない場合もあった。
【0009】また、天板のトロイダル面に適正な上部電
極が形成された場合であっても、上述したように、その
天板を用いて形成された密閉容器をホルダに対して正確
に位置決めしなければ、傾斜センサ自体の傾斜角検出方
向におけるトロイダル面の曲率が設計値通りにならなか
ったり、傾斜角検出方向に直交する方向に傾斜センサが
傾いた場合にも気泡と各上部電極との接触面積が変化し
てしまう問題が生じる。しかしながら、密閉容器Aの位
置決め作業は、目視により行わざるを得ないので、非常
に面倒なものであり、傾斜センサの生産効率向上を妨げ
ていた。
【0010】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので
あり、密閉容器をホルダに対して正確に位置決めした状
態で保持することが可能な傾斜センサを提供すること
を、第1の課題とする。
【0011】また、本発明は、天板に対して正確に位置
決めされた状態で重ね合わせることが可能なマスクを提
供することを、第2の課題とする。さらに、本発明は、
電極形成作業の際に、天板とマスクとを互いに位置決め
した状態で保持することが可能な天板ホルダを提供する
ことを、第3の課題とする。
【0012】
【課題を解決するため手段】本発明による傾斜センサ
は、上述した第1の課題を解決するため以下の構成を採
用する。すなわち、請求項1の発明は、凹部を有する容
器本体と前記凹部を閉じるための周囲から中央に向かっ
て漸次深くなる凹面をその下面に有する板である天板と
から構成された密閉容器,及び前記密閉容器を保持する
ホルダを備えた傾斜センサであって、前記天板はその側
の全周にわたって外周面を有するとともにこの外周面の
一部をなす非円柱面形状の部分を有し、前記ホルダは前
記天板の外周面が嵌合する嵌合部を有し、前記嵌合部に
前記天板の外周面が嵌合することによって、前記天板の
前記ホルダに対する位置決め及び回転防止がなされる
とを特徴とする。
【0013】ここに、天板の凹面は、トロイダル面(そ
の中心で直交する2方向において夫々異なる曲率を有す
る曲面)であっても良いし、二次曲面等の非球面であっ
ても良い。またトーラス(輪環面)の一部をなす曲面で
あっても良く、球面であっても良い。
【0014】
【0015】また、請求項の発明は、請求項1記載の
天板の外周面が、その一部が平面であるとともにこの平
面以外の部分が円柱面として構成され、前記天板の前
外周面の一部をなす非円柱面形状の部分が、前記平面で
あって、前記ホルダの嵌合部の内面が、前記平面に係合
する係合平面を含むことで、特定したものである。
【0016】また、請求項の発明は、請求項1〜
いずれかに記載の天板における凹面には、二つの電極が
傾斜角検出方向に沿って並べて形成されていることで、
特定したものである。
【0017】本発明によるマスクは、上述した第2の課
題を解決するため以下の構成を採用する。すなわち、請
求項の発明は、互いに直交する二方向においてそれぞ
れ異なった曲率を有する凹面で容器本体に形成された凹
部を閉じることによって傾斜センサの密閉容器を構成す
るとともにその曲率の方向を示す第1の指標を有する天
板の、前記凹面上に二つの電極を形成する際に用いられ
るマスクであって、前記天板の前記凹面と前記マスクと
が所定の位置関係にある時に、前記第1の指標に対して
所定の位置関係となる第2の指標が、形成されているこ
とを特徴とする。
【0018】また、請求項の発明は、互いに直交する
二方向においてそれぞれ異なった曲率を有する凹面で容
器本体に形成された凹部を閉じることによって傾斜セン
サの密閉容器を構成するとともにその外周面の一部に前
記凹面の曲率の方向を示す第1の指標平面を有する天板
の、前記凹面上に二つの電極を形成する際に用いられる
マスクであって、その外周面の一部には、前記天板の前
記凹面と前記マスクとが所定の位置関係にある時に前記
第1の指標平面と面一となる第2の指標平面が、形成さ
れていることを特徴とする。
【0019】また、請求項の発明は、請求項又は
記載の前記天板の前記凹面と前記マスクとが所定の位置
関係にある時とは、前記天板の前記凹面における前記曲
率が最も小さい方向に沿って並んで前記二つの電極が形
成されるように前記天板と前記マスクとが重ね合わせら
れた時であることで、特定したものである。
【0020】本発明による天板ホルダは、上述した第3
の課題を解決するために以下の構成を採用する。すなわ
ち、請求項の発明は、周囲から中央に向かって漸次深
くなる凹面で容器本体に形成された凹部を閉じることに
よって傾斜センサの密閉容器を構成するとともに、その
外周面の一部が非円柱面として形成された天板,及び,
前記天板の前記凹部に二つの電極を形成する際に前記天
板に重ね合わせられるとともに、重ね合わせられた際に
前記天板の外周面と面一となる非円柱面である外周面を
有するマスクを内部に保持する天板ホルダであって、前
記天板の外周面,及び前記マスクの外周面に嵌合する嵌
合部を備えたことを特徴とする。
【0021】また、請求項の発明は、周囲から中央に
向かって漸次深くなる凹面で容器本体に形成された凹部
を閉じるとことによって傾斜センサの密閉容器を構成す
るとともにその外周面の一部に第1指標平面が形成され
ている天板,及び,前記天板の前記凹面に二つの電極を
形成する際に前記天板に重ね合わせられるとともに、重
ね合わせられた際に前記天板の前記第1指標平面と面一
となる第2指標平面がその外周面に形成されているマス
クを内部に保持する天板ホルダであって、その内面に、
前記天板の第1指標平面,及び前記マスクの第2指標平
面と密接し、前記天板と前記マスクとの相対的な位置を
決定する基準平面が形成されていることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を用
いてさらに詳細に説明する。 <傾斜センサの機械構成>図1は、本実施形態による傾
斜センサを図2に示されるI−I線に沿って切断した断
面を示す断面図である。図2は、傾斜センサにおける密
閉容器のホルダの上面図であり、図3は、密閉容器のホ
ルダを図2に示されるII方向から見た図である。この
傾斜センサは、密閉容器A,この密閉容器Aをその内部
に保持するホルダ7,このホルダ7を閉じるとともに密
閉容器Aをホルダ7に圧接させる蓋8,並びに、これら
ホルダ7及び蓋8を覆うカバー9から、構成されてい
る。これら各構成部品の詳細を、以下に説明する。 (密閉容器)密閉容器Aは、円筒部材2と、この円筒部
材2の上下両端に接着された天板3及び底板1とから、
構成されている。これら円筒部材2,天板3,及び底板
1は、いずれも鉛ガラス等の絶縁性の高い材料により形
成され、ガラスペースト等の接着剤によって相互に液密
に接着されている。
【0023】天板3の更に詳細な構成を、図4に示す。
図4(a)はこの天板3を下面側から見た際における平
面図であり、図4(b)は図4(a)におけるb−b線
に沿った断面図であり、図4(c)は図4(a)におけ
るa−a線に沿った断面図である。これらの図によって
示されるように、天板3は、その上面3aが平面である
とともにその下面3bの中央に凹部3c(凹面に相当)
が形成された略円盤状の透明板であり、その外周面が、
円筒状の曲面(円柱面)とこの円筒を一部切り欠いた形
状の第1指標平面50(位置決め手段:第1の指標に相
当)とから形成されている。すなわち、この第1指標平
面50は、傾斜角検出方向(図4中のx方向)に対して
平行であり、且つ天板3の上面3aに対して垂直な平面
として形成されている。
【0024】天板3の下面3bの中央に形成された凹部
3cの底面は、傾斜角検出方向(x方向)及びこの傾斜
角検出方向に直交する方向(y方向)に夫々異なった曲
率を有するトロイダル面となっている。そして、これら
各方向の曲率の中心は、天板3の中心軸延長線上に夫々
存在している。
【0025】また、図4(c)に示されるx方向の曲率
は、傾斜角の検出精度を向上させるために比較的小さく
設定されている。これに対し、図4(b)に示されるy
方向の曲率は、傾斜角検出方向に直交する方向における
取付角が多少悪くても気泡Bが円筒部材2の内壁に付着
することがない様、x方向の曲率よりも大きく設定され
ている。具体的にはx方向の曲率半径が300[mm]
であり、y方向の曲率半径が60[mm]に設定されて
いる。
【0026】この凹部3cの最深部は、天板3の中心軸
に一致しているとともに、この最深部において凹部3c
の底面に接触する仮想平面が天板3の下面3bと平行と
なる状態にされている。なお、凹部3cの外縁は円型に
形成されているので、凹部3cの底面と天板3の下面3
bとの間は、図4(c)に示されるように、x方向にお
いて段差をなしている。天板3は、例えば、#1000
の研磨剤によりその一面が適度な粗度を有する粗面に仕
上げられたガラスプリフォームを用いてガラスモールド
によって形成される。その結果、天板3の凹部3cは粗
面として形成されている。このとき、第1指標部50
も、このガラスモールドによって一体に形成される。
【0027】天板3における凹部3cの底面には、白金
薄膜からなる第1上部電極4及び第2上部電極5(二つ
の電極に相当)が形成されている。これら上部電極4,
5は、図4のy方向に沿って天板3を二等分する線(y
方向中心線)に対して線対称に形成されているととも
に、一定幅のギャップを挟んで相互に離間している。ま
た、これら各上部電極4,5の外周縁は、凹部3cの底
面の外縁と一致した円弧型となっている。なお、各上部
電極4,5の外周縁の一部は、凹部3cの側壁を伝わっ
て凹部3cの外側に延び、下面3b上において扇状に形
成された突出部4a、5aとなっている。
【0028】この各上部電極4,5は、天板3の下面3
b側における電極形成部分以外の部分にマスク(図6参
照)を重ね合わせた状態で高周波スパッタによって白金
薄膜を堆積させることによって、形成される。なお、密
閉容器Aの組立時において円筒部材2の外側にはみ出し
た各突出部4a,5aの周辺部分には、リード線(図示
略)が半田付けによって付着される。
【0029】底板1は、その平面図である図5に示され
るように、円盤状の透明板である。即ち、この底板1の
上面1a及び下面1bは、互いに平行な平面となってい
る。また、底板1の上面1aは、例えば#1000の研
磨剤により適度な粗度を有する粗面に仕上げられてお
り、組立時においては、密閉容器Aの底面をなす。
【0030】底板1の上面1aには、白金薄膜からなる
下部電極6が形成されている。この下部電極6は、底板
1と同軸であって円筒部材2の外径よりも大径且つ上面
1aの外径よりも若干小径の円形に、形成されている。
この下部電極6は、上部電極4,5の場合と同じく、上
面1aにおける電極形成部分以外の部分にマスキングを
施してから高周波スパッタによって白金薄膜を堆積させ
ることによって形成される。なお、密閉容器Aの組立時
において円筒部材2の外側にはみ出した下部電極6の周
辺部分には、リード線(図示略)が半田付けによって付
着される。
【0031】円筒部材2は、均一肉厚のガラス管から構
成されている。そして、その上下両端は、その中心軸に
直交する面に沿って切断されており、夫々、天板3の下
面3b又は底板1の上面1aと同軸に接合している。こ
のとき、円筒部材2の上端面における内側縁は、円筒部
材2の内径と天板3の凹部3cの径とが同じ寸法にされ
ているため、この凹部3cの側壁と連続するようになっ
ている。なお、この円筒部材2及び底板1が、本発明の
容器本体に相当し、円筒部材2の内部空間が凹部に相当
する。
【0032】このようにして構成される密閉容器A内に
は、気泡Bを形成する量の空気を残して、電解液Dが封
入されている。この電解液Dは、例えば、ヨウ化カリウ
ムをメチルアルコールに溶解した液である。この気泡B
は、天板3の凹部3cの最深部が重力方向に最も高い位
置に位置する限り(即ち、天板3の下面3bが水平に保
たれている限り)、凹部3cの中心に位置するようにな
る。また、図4のy方向において天板3が傾いていたと
しても、図4のx方向において傾いていなければ、気泡
Bは、両上部電極4,5間のギャップを中心として位置
することとなる。
【0033】そして、このy方向における傾斜角が所定
の角度(仮に、「第1の角度」という)内であれば、こ
のy方向における傾斜角が当該傾斜センサによって検出
可能な最大角(仮に、「第2の角度」という。但し、第
1の角度>第2の角度)を超えていたとしても、気泡B
は円筒部材2の内壁に接することがない。この状態から
天板3(即ち、密閉容器A)が図4のx方向に傾いた場
合、そのx方向の傾斜角が第2の角度未満であれば、気
泡Bは凹部3c内においてx方向に移動する。 (ホルダ)ホルダ7は、アルミニウムの削り出しによっ
て形成されている。このホルダ7は、図2に示されるよ
うに、上面側から見た際に、円形の本体からその径方向
に向かって矩形の延出部7fが延出する形状を有してい
る。このホルダ7の本体の上面には、中心軸線L(図1
参照)を中心に、天板3の外径寸法よりやや小さく、円
筒部材2及び底板1の外径寸法より大きい径寸法を有す
る円筒形状の凹部7dが穿たれている。
【0034】ホルダ7の上面における凹部7dの周囲に
は、それぞれ略扇形形状を有する一つの基準支持柱部7
e及び二つの支持柱部7aが、中心軸線Lを中心として
ほぼ等角度間隔をおいて突出形成されている。基準支持
柱部7eは、中心軸線Lに関して延出部7fと対称とな
る位置に形成されている。一方、各支持柱部7aは、中
心軸線Lを中心として基準支持柱部7eからそれぞれ1
20度ズレた位置に形成されている。また、基準支持柱
部7eの内面は、傾斜センサ自体の傾斜角検出方向に沿
って凹部7dの内周面に接触する平面と面一の平面をな
している。一方、各支持柱部7aの内面は、凹部7dの
内周面の延長面をなしている。
【0035】基準支持部7eの内面には、ホルダ7の中
心軸線L(図1参照)に直交するフランジ面20(図1
における上側面)を有する畦状の内方フランジ7cが中
心軸線Lに向かって突出形成されている。一方、各支持
柱部7aの上端近傍には、各支持柱部7aの内面を中心
軸線Lに対して一段後退させた形状の段差部が形成され
ている。この段差部の段差面21は、基準支持柱部7e
のフランジ面20と同一平面上にそれぞれ存し、天板3
の外周面が嵌り込む嵌合面を形成している。
【0036】ここで、内方フランジ7cよりも上方に位
置する基準支持部7e内面は、天板3のホルダ7に対す
る相対位置を決定するための係合平面22(位置決め手
段)を構成する。これにより、傾斜センサの組立におい
て、密閉容器Aの天板3における第1指標平面50をこ
の係合平面22に密接させると、密閉容器Aが回転方向
において位置決めされるとともに、天板3に形成された
上部電極4,5が傾斜センサ自体の傾斜角検出方向に並
ぶようになっている。
【0037】なお、密閉容器Aの底板1の半径は、凹部
7dの半径から内方フランジ7cの張り出し長さを減じ
た長さよりも小さく設定されている。一方、天板3の半
径は、凹部7dの半径よりも大きく設定されている。従
って、密閉容器Aを、その中心軸をホルダ7の中心軸線
Lと一致させつつ重力方向に降下させると、底板1の下
面1bは、凹部7d内に入り込むが、天板3の下面3b
は、フランジ面20及び段差面21に当接して軸方向に
位置決めされるようになっている。
【0038】また、フランジ面20及び段差面21と凹
部7d底面との間の間隔は、密閉容器Aにおける天板3
の下面3bと底板1の下面1bとの間の間隔よりも大き
くなっている。従って、密閉容器Aは、その中心軸線が
ホルダ7の中心軸線Lと同軸になる状態でホルダ7に宙
吊り状態で保持される。また、基準支持柱部7e及び各
支持柱部7aの端面は、中心軸線Lに直交する同一の平
面上に形成されており、夫々、中心軸線Lと平行な方向
を向いた雌ねじ孔7bを有している。また、基準支柱部
7e及び各支持柱部7aの外周面は、中心軸線Lを中心
とした円柱面状の曲面上に形成されており、その上半分
において若干小径となっている。
【0039】一方、ホルダ7の延出部7fには、図1及
び図3に示されるように、矩形の取着部10が、延出部
7f末端から90度下方(重力方向)に折れ曲る状態で
一体に形成されている。この取着部10には、傾斜角検
出対象物にこの傾斜センサを固定するための固定ネジ1
1(図1参照)を挿通するための固定孔10aが2個並
べて穿たれている。
【0040】なお、取着部10は、傾斜センサの傾斜角
検出方向に沿って設けられている。すなわち、基準支柱
部7eの係合平面22と平行に設けられている。また、
取着部10の固定孔10aは、固定ネジ11の軸の外径
よりも大径の内径を有している。従って、傾斜角検出対
象物にこの傾斜センサを固定する際に、傾斜センサを図
1の面内において、固定ネジ11の軸を中心に若干回転
させて、傾きの調整を行うことができる。 (蓋)蓋8は、アルミニウムの削り出しによって、図1
に示されるように、上述した基準支持柱部7e及び各支
持柱部7aの外周面の上半分における外径と同径の円盤
状に、形成されている。この蓋8には、基準支持柱7e
及び各支持柱7aの上に載置されたときに、これらの支
持柱7a,7eの雌ねじ孔7b位置と一致する3カ所
に、この雌ねじ孔7bにねじ込まれる皿ネジ13のネジ
頭が入り込む座ぐり8cが、形成されている。
【0041】また、蓋8の下面には、中心軸線Lを中心
として、天板3の外径よりも若干小径の円形溝8aが形
成されている。この円形溝8aには、天板3を圧接する
ためのOリング12が填め込まれている。また、この蓋
8の中心には、外部から密閉容器A内の気泡を観察する
ための覗き孔8bが形成されている。 (カバー)カバー9は、アルミニウムの削り出しによっ
て、上述した各支持柱7aの外周面の下半分における外
径と同径の内径を有する有底円筒形に、形成されてい
る。このカバー9は、密閉容器Aが外部からの侵入物に
よって破損される事や埃等のゴミが傾斜センサ内に侵入
する事を、防止している。なお、カバー9の縁部の2カ
所には、各電極4,5,6に導通するリード線(図示
略)を外部に通して傾斜角検出回路(図9参照)に接続
させるための図示せぬ切り欠きが、形成されている。 <傾斜センサの組立手順>傾斜センサを組み立てるに
は、先ず、鉛ガラスのガラスモールドによって、上記し
た形状の天板3を作製する。また、底板1及び円筒部材
2を作製し、これらを適宜研磨する。また、アルミブロ
ックから、上述した形状のホルダ7,蓋8,及びカバー
9を削り出す。
【0042】次に、上述した手法によって、天板3の凹
部3cの内面に上部電極4,5を形成する。このとき、
天板3の下面3b側の電極形成部分以外をマスキングす
るマスク30(図6参照),並びに天板3及びマスク3
0を保持するコートホルダ40(図8参照:天板ホルダ
に相当)が用いられる。以下、マスク30及びコートホ
ルダ40について説明する。
【0043】図6(a)は、マスク30の平面図であ
り、図6(b)は、図6(a)のc−c線に沿った一部
断面一部側面図である。マスク30は、図6(a)に示
されるように、略円板状の部材から前述した天板3の上
部電極4,5及びその突出部4a,5aの形状を打ち抜
いて形成されている。このマスク30の外周面は、天板
3の外周面と合致する形状を有している。具体的には、
上部電極4,5の突出部4a,5aに対応する部分が欠
落した円柱面と平面状の第2指標平面51(第2の指標
に相当)とから形成されている。従って、第1指標平面
50と第2指標平面51とが同一平面上に連続するよう
にしてマスク30と天板3とを重ね合わせると、マスク
30と天板3とが正確な所定の相対位置関係を保つよう
になる。
【0044】このとき、マスク30の第1上部電極4に
対応する抜き打ち部分30aと第2上部電極5に対応す
る抜き打ち部分30bとの間のブリッジ部30cが、天
板3の凹部3cの底におけるy方向中心線上に位置する
こととなる。なお、このブリッジ部30cは、図6
(b)に示されるように、天板3の凹部3cのy方向の
曲率と同じ曲率(曲率半径60[mm])の球面状に隆
起した形状となっている。
【0045】このブリッジ部30cの球面上の長手方向
中心線上には、溝31が形成されている。この溝31が
形成されていることにより、x方向における縦断面図で
ある図7に示されるように、マスク30が天板3に重ね
合わせられた際に、溝31の両側縁においてブリッジ部
30cの上面が天板3の凹部3cに隙間なく線接触す
る。従って、電極形成作業の際において、天板3の凹部
3cの上部電極4,5間における一定幅のギャップ形成
位置に白金分子が付着してしまうことが防止される。
【0046】図8(a)は、コートホルダ40の上面図
であり、図8(b)は、コートホルダ40のd−d線に
沿った断面図である。このコートホルダ40は略円筒状
に形成されており、上面側の開口部40aは、天板3及
びマスク30のはめ込み口をなしている。一方、コート
ホルダ40の下面側の開口部40bは、スパッタされた
白金分子の導入口をなしている。
【0047】コートホルダ40の内周面は、コートホル
ダ40の中心軸線に沿った略円柱面状に形成されてお
り、且つ天板3及びホルダ30の外周面に合致した形状
に形成されている(嵌合部に相当)。すなわち、コート
ホルダ40の内周面は、天板3及びマスク30の外周面
の円柱面部分に対応して形成された円柱面と天板3の第
1指標平面50及びマスク30の第2指標平面51に合
致する基準平面53とから構成されている。これによ
り、天板3及びマスク30は、これらの第1指標平面5
0または第2指標平面51が基準平面53に接触した場
合にのみ、コートホルダ40内に、はめ込まれ得る。そ
して、このようにはめ込まれた状態では、コートホルダ
40の中心軸線と天板3及びマスク30の中心軸線とが
同軸となる。
【0048】また、コートホルダ40の下端の内周面に
沿って、リング状の係止フランジ43が形成されてい
る。この係止フランジ43は、コートホルダ40内には
め込まれるマスク30及び天板3の落下を防止するもの
である。
【0049】さらに、コートホルダ40の基準平面53
に対向する部位には、それぞれ上下二段で構成される3
組のネジ孔42が、コートホルダ40の径方向に向け
て、コートホルダ40の外周面から内周面までを貫通す
る状態で、設けられている。各ネジ孔42には、コート
ホルダ40内にマスク30及び天板3がはめ込まれた際
に、マスク30及び天板3を固定するための図示せぬ固
定ネジがねじ込まれる。すなわち、コートホルダ40の
外周面から複数の固定ネジが各ネジ孔42にねじ込まれ
ると、各固定ネジの端部が天板3及びマスク30の円柱
面を押圧し、天板3の第1指標平面50及びマスク30
の第2指標平面51がコートホルダ40の基準平面53
に密接されることによって、マスク30及び天板3がコ
ートホルダ40内で固定されるのである。これにより、
コートホルダ40内に保持された天板3とマスク30と
の間には、適正な相対位置関係が維持されるので、電極
形成中にこれらの相対位置関係がズレない。
【0050】なお、コートホルダ40内周面には、その
上面側の開口部40aから下面側の開口部40bに向か
って延びる二つの半円筒型溝41が互いに向き合う位置
関係で穿たれている。これらの半円筒型溝41は、電極
形成作業後に天板3及びマスク30をコートホルダ40
内から取り出す際に、図示せぬ取り出し用治具を挿入す
るためのものである。
【0051】電極形成作業の際には、マスク30及び天
板3が、それぞれの第1指標平面50又は第2指標平面
51を基準平面53に合わせるようにしてコートホルダ
40にはめ込まれる。すなわち、最初に、マスク30
が、その背面(平面のみからなる面)をコートホルダ4
0の下面側の開口部40bに向けてはめ込まれ、続い
て、天板3が、その下面3b側をマスク30に向けては
め込まれる。これにより、マスク30及び天板3は、そ
れらの各中心軸線がコートホルダ40の中心軸線に一致
する状態でコートホルダ40内に収まる。そして、マス
ク30の縁部と係止フランジ43とが当接することによ
り、マスク30及び天板3の落下が防止され、マスク3
0及び天板3がコートホルダ40内に保持された状態に
なる。この際におけるマスク30及び天板3を、図8
(b)に破線で示す。
【0052】次に、図示せぬ複数の固定ネジを各ネジ孔
42にねじ込むことにより、マスク30の第2指標平面
51及び天板3の第1指標平面50がコートホルダ40
の基準平面53に密接される。これにより、マスク30
の第2指標平面51と天板3の第1指標平面50とが完
全に同一平面上に位置し、これに伴い、マスク30の天
板3に対する重ね合わせ位置が所定の位置関係となり、
天板3の下面3b側が正確にマスキングされた状態にな
る。
【0053】コートホルダ40に保持された天板3及び
マスク30は、図示せぬ高周波スパッタ装置内にセット
され、天板3のマスキングが施されていない部分に、高
周波スパッタによって白金薄膜が形成される。このよう
にして、天板3に上部電極4,5及びその突出部4a,
5aが形成される。
【0054】また、底板1の上面1aにも同様にして下
部電極6を形成する。次に、底板1の上面1aと円筒部
材2の下端面との間,及び、天板3の下面3bと円筒部
材2の上端面との間を、夫々同軸に合わせて、ガラスペ
ーストからなる接着剤によって液密に接着する。そし
て、円筒部材2の側面に形成されている図示せぬ注入口
を通じて、円筒部材2内に電解液Dを注入する。そし
て、適当量の空気を残留させた状態で、この図示せぬ注
入口を熱溶解させて密閉する。そして、各電極4,5,
6に、夫々リード線(図示略)の一端を半田付けによっ
て固着する。このようにして、密閉容器Aが完成する。
なお、この密閉容器A内では、凹部3cの内面と電解液
Dとの間の表面張力により、残留した空気が気泡Bを形
成する。
【0055】次に、天板3の第1指標平面50をホルダ
7の基準支柱部7eの係合平面22に合わせ、第1指標
平面50と係合平面22とが密着する状態を維持しなが
ら、密閉容器Aをホルダ7の上面に形成された基準支持
柱部7e及び各支持柱部7aの間に落とし込む。する
と、密閉容器Aの天板3の外周面が基準支柱部7eの係
合平面22と各支柱部7aの内面との間に嵌合すること
によって、その凹部3cの最も曲率が小さい方向(x方
向)が傾斜センサ自体の傾斜角度検出方向と一致する方
向を向くとともに、天板3の下面3bが基準支柱部7e
の内方フランジ7cのフランジ面20及び各支柱部7a
の段差面21によって安定保持される。これによって、
密閉容器Aは、ホルダ7内の空間において適正な姿勢及
び位置で宙吊りとなる。
【0056】なお、各上部電極4,5の突出部4a,5
aは、基準支持柱部7eと各支持柱部7aとの間の空間
に位置することになるので、これら各上部電極4,5が
ホルダ7から絶縁される。また、天板3の下面3bと凹
部3cの最深部に接触する仮想平面とが平行であること
から、ホルダ7の中心軸線Lを鉛直方向に向けて立てる
と、凹部3cの最深部(中心点)が密閉容器A内部にお
いて最も高い位置になる。従って、気泡Bがこの凹部3
cの最深部(中心点)に移動するのである。
【0057】次に、蓋8の円形溝8aにOリング12を
填め、この蓋8をホルダ7に被せる。そして、蓋8の各
座ぐり8cを各雌ネジ孔7bに合致させ、座ぐり8cを
介して3本の皿ネジ13を各雌ネジ孔7bにねじ込む。
そして、皿ネジ13を可能な限りねじ込むと、天板3の
上面3aの傾きがどのようであっても、Oリング12が
変形しつつその全周において天板3の上面3aに接触
し、天板3の全周においてこの天板3をホルダ7の内方
フランジ7cに押しつける。従って、上述した位置に位
置決めされた状態で、密閉容器Aがホルダ7に固定され
る。
【0058】以上のような手順により、傾斜センサが組
み立てられる。 <傾斜センサに接続される傾斜角検出回路>次に、以上
のように構成された傾斜センサによって傾斜角を検出す
るための傾斜角検出回路の構成を、図9によって説明す
る。図9において、コードCを介して各電極4,5,6
に接続された制御部16は、密閉容器Aの傾斜角を求め
る処理を実行する中央演算処理装置(Central Processi
ng Unit:CPU)等である。表示器18は、制御部16
で得られた傾斜角を表示する液晶表示板(Liquid Cryst
al Display:LCD)である。スイッチ19は、制御部
16に対し主電源を投入するためのスイッチである。
【0059】制御部16は、スイッチ19によって主電
源が投入された時には、各上部電極外端部4,5と下部
電極6との間に各々パルス状に電圧を印加し、各電圧印
可時に第1上部電極4に流れる電流値と第2上部電極5
に流れる電流値との比を測定する。制御部16は、この
電流比に対して所定の定数を掛けることにより、傾斜角
を算出する。さらに制御部16は、このようにして算出
した傾斜角を、表示器18に表示させる。 <傾斜センサの動作>次に、以上のように構成される傾
斜センサの動作を説明する。
【0060】先ず、測定の準備として、傾斜センサを傾
斜角検出対象物に固定する。上述したように、この傾斜
センサでは、取着部10の正面に沿った方向の傾斜を測
定するようにその密封容器Aの回転位置が調整されてい
る。従って、傾斜角検出対象物が箱状物である場合に
は、傾斜角検出方向に沿った垂直面上に、この傾斜セン
サの取着部10を固定ネジ11によって固定する。この
固定ネジ11が挿通される取着部10の固定孔10a,
10aの内径は、固定ネジ11の軸部の外経よりも大径
なので、この取着部10の面内においてこの傾斜センサ
を若干回転させて、傾斜角検出対象物の水平面と傾斜セ
ンサの水平面(中心軸線Lに直交する面)とを合致させ
ることができる。この調整作業は、蓋8の覗き孔8bか
ら密閉容器A内の気泡Bを見ながら、気泡Bが両上部電
極4,5の中央に移動するようにして行う。このような
調整を行った後に、蓋8の上部から、カバー9をホルダ
7に被せる。この時、カバー9に設けた切り欠き9aか
ら、各リード線(図示略)を夫々引き出し、それらの他
端を制御部16に接続する。
【0061】このように傾斜センサの固定が完了する
と、操作者は、スイッチ19によって制御部16へ主電
源を投入する。すると、制御部16は、各上部電極4,
5と下部電極6との間に電圧を印加し、第1上部電極4
に流れる電流値及び第2上部電極5に流れる電流値を夫
々測定し、これら各電流値同士の比を算出する。
【0062】この際、第1上部電極4と下部電極6との
間の抵抗値及び第2上部電極5と下部電極6との間の抵
抗値は、各上部電極4,5と電解液Dとの接触面積に応
じて変化するので、それに応じて各上部電極4,5に流
れる電流同士の比も変化することになる。即ち、傾斜角
検出対象物が傾斜角検出方向において水平位置にある時
には、上述の調整に拠り気泡Bが両上部電極4,5の中
央に位置するので、各上部電極4,5と下部電極6との
間に生じる抵抗値は同じ値となるので、両電流値は同じ
となる。これに対して、傾斜角検出対象物が測定方向に
おいて傾くと、それに応じて気泡Bの位置も上部電極4
又は5の何れかの側に変移する。すると、各上部電極
4,5と下部電極6との間に生じる抵抗値に差が生じ、
各上部電極4,5に流れる電流値に差が生じる。
【0063】制御部16は、算出した電流比に対して所
定の定数を掛けることによって傾斜角の値を算出し、算
出した傾斜角の値を表示部19上に表示する。制御部1
6は、このような電圧印加から傾斜角の表示までの一連
の動作を、スイッチ19によって主電源が投入されてい
る間、間欠的に繰り返す。
【0064】本実施形態によるマスク30によると、容
易に天板3とマスク30とを正確な相対位置関係で重ね
合わせることができる。このため、上部電極4,5の形
成作業の省力化,及び密閉容器の品質維持に寄与するこ
とができる。
【0065】また、本実施形態によるコートホルダ40
によると、コートホルダ40に保持された天板3とマス
ク30とは、電極形成作業中にこれらの相対位置がズレ
ることがない。従って、より適正な上部電極4,5の形
成作業を行うことができる。さらに、本実施形態による
傾斜センサによると、天板3の第1指標平面50を係合
平面22に合わせて密閉容器Aをホルダ7内に落とし込
めば、密閉容器Aが適正な姿勢でホルダ7に保持され
る。従って、傾斜センサの組立作業をより省力化できる
とともに、完成した傾斜センサの品質維持をより適切に
図ることができる。また、傾斜センサの単位時間当たり
における作製数を増加することもできる。
【0066】なお、本実施形態では、天板3の凹部3c
はトロイダル面により形成されているが、凹部3cは球
状凹面により形成されたものであっても良い。
【0067】
【発明の効果】以上説明した、本発明による傾斜センサ
によれば、密閉容器をホルダに対して正確に位置決めし
た状態で保持することが可能となる。また、本発明によ
るマスクによれば、天板に対して正確に位置決めされた
状態で重ね合わせることが可能となる。さらに、本発明
による天板ホルダによれば、電極形成作業の際に、天板
とマスクとを互いに位置決めした状態で保持することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による傾斜センサを図2に
示されるI−I線に沿って切断した断面図。
【図2】 図1に示した傾斜センサにおける密閉容器の
ホルダの上面図。
【図3】 密閉容器のホルダを図2に示されるII方向
から見た図。
【図4】 図1に示した天板を示す三面図。
【図5】 図1に示した底板を示す平面図。
【図6】 図1に示した天板のマスクを示す二面図。
【図7】 マスクの一部と天板の凹部との傾斜角検出方
向における断面図。
【図8】 図1に示した天板と図6に示したマスクとを
保持するコートホルダを示す二面図。
【図9】 図1に示した傾斜センサに接続される傾斜角
検出回路を示すブロック図。
【符号の説明】
A 密閉容器 3 天板 3c 凹部(周囲から中央に向かって漸次深くなる凹
面) 4 第1上部電極(電極) 5 第2上部電極(電極) 7 ホルダ 22 係合平面(位置決め手段) 30 マスク 40 コートホルダ(天板ホルダ) 50 第1指標平面(位置決め手段:第1の指標) 51 第2指標平面(第2の指標) 53 基準平面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 裕子 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭 光学工業株式会社内 (72)発明者 布施 広昭 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭 光学工業株式会社内 (72)発明者 曽根 博 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭 光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−146142(JP,A) 実開 平2−27508(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 9/00 - 9/36

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹部を有する容器本体と前記凹部を閉じる
    ための周囲から中央に向かって漸次深くなる凹面をその
    下面に有する板である天板とから構成された密閉容器,
    及び前記密閉容器を保持するホルダを備えた傾斜センサ
    であって、前記天板はその側の全周にわたって外周面を有するとと
    もにこの外周面の一部をなす非円柱面形状の部分を有
    し、 前記ホルダは前記天板の外周面が嵌合する嵌合部を有
    し、 前記嵌合部に前記天板の外周面が嵌合することによっ
    て、前記天板の前記ホルダに対する位置決め及び回転防
    止がなされる ことを特徴とする傾斜センサ。
  2. 【請求項2】前記天板の外周面の一部をなす非円柱面形
    状の部分が平面であるとともにこの平面以外の部分が円
    柱面として構成され 前記ホルダの嵌合部の内面は、前記平面に係合する係合
    平面を含むことを特徴とする請求項1記載の傾斜セン
    サ。
  3. 【請求項3】前記天板の前記凹面は、傾斜角検出方向及
    びこの傾斜角検出方向に直交する方向に夫々異なった曲
    率を有することを特徴とする請求項1記載の傾斜セン
    サ。
  4. 【請求項4】前記天板の前記凹面には、二つの電極が傾
    斜角検出方向に沿って並べて形成されていることを特徴
    とする請求項1乃至の何れかに記載の傾斜センサ。
  5. 【請求項5】互いに直交する二方向においてそれぞれ異
    なった曲率を有する凹面で容器本体に形成された凹部を
    閉じることによって傾斜センサの密閉容器を構成すると
    ともにその曲率の方向を示す第1の指標を有する天板
    の、前記凹面上に二つの電極を形成する際に用いられる
    マスクであって、 前記天板の前記凹面と前記マスクとが所定の位置関係に
    ある時に前記第1の指標に対して所定の位置関係となる
    第2の指標が、形成されていることを特徴とするマス
    ク。
  6. 【請求項6】互いに直交する二方向においてそれぞれ異
    なった曲率を有する凹面で容器本体に形成された凹部を
    閉じることによって傾斜センサの密閉容器を構成すると
    ともにその外周面の一部に前記凹面の曲率の方向を示す
    第1の指標平面を有する天板の、前記凹面上に二つの電
    極を形成する際に用いられるマスクであって、 その外周面の一部には、前記天板の前記凹面と前記マス
    クとが所定の位置関係にある時に前記第1の指標平面と
    面一となる第2の指標平面が、形成されていることを特
    徴とするマスク。
  7. 【請求項7】前記天板の前記凹面と前記マスクとが所定
    の位置関係にある時とは、前記天板の前記凹面における
    前記曲率が最も小さい方向に沿って並んで前記二つの電
    極が形成されるように前記天板と前記マスクとが重ね合
    わせられた時であることを特徴とする請求項又は
    載のマスク。
  8. 【請求項8】周囲から中央に向かって漸次深くなる凹面
    で容器本体に形成された凹部を閉じることによって傾斜
    センサの密閉容器を構成するとともに、その外周面の一
    部が非円柱面として形成された天板,及び,前記天板の
    前記凹部に二つの電極を形成する際に前記天板に重ね合
    わせられるとともに、重ね合わせられた際に前記天板の
    外周面と面一となる非円柱面である外周面を有するマス
    クを内部に保持する天板ホルダであって、 前記天板の外周面,及び前記マスクの外周面に嵌合する
    嵌合部を備えたことを特徴とする天板ホルダ。
  9. 【請求項9】周囲から中央に向かって漸次深くなる凹面
    で容器本体に形成された凹部を閉じるとことによって傾
    斜センサの密閉容器を構成するとともに、その外周面の
    一部に第1指標平面が形成されている天板,及び,前記
    天板の前記凹面に二つの電極を形成する際に前記天板に
    重ね合わせられるとともに、重ね合わせられた際に前記
    天板の前記第1指標平面と面一となる第2指標平面がそ
    の外周面に形成されているマスクを内部に保持する天板
    ホルダであって、 その内面に、前記天板の第1指標平面,及び前記マスク
    の第2指標平面と密接し、前記天板と前記マスクとの相
    対的な位置を決定する基準平面が形成されていることを
    特徴とする天板ホルダ。
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