JP3526141B2 - 有機性汚泥の減量化およびリン資源回収方法並びに装置 - Google Patents
有機性汚泥の減量化およびリン資源回収方法並びに装置Info
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- JP3526141B2 JP3526141B2 JP17510396A JP17510396A JP3526141B2 JP 3526141 B2 JP3526141 B2 JP 3526141B2 JP 17510396 A JP17510396 A JP 17510396A JP 17510396 A JP17510396 A JP 17510396A JP 3526141 B2 JP3526141 B2 JP 3526141B2
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性汚水の活性
汚泥処理など生物処理工程から発生する余剰活性汚泥な
どの有機性汚泥を完全に分解消滅できる減量化方法およ
びリン資源回収方法並びに装置に関する。
汚泥処理など生物処理工程から発生する余剰活性汚泥な
どの有機性汚泥を完全に分解消滅できる減量化方法およ
びリン資源回収方法並びに装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水の活性汚泥処理施設などから大量の
余剰汚泥が発生しており、この汚泥の処理処分が現在最
大の問題になっている。余剰汚泥は難脱水性であるため
多量の脱水助剤(ポリマなど)を添加し脱水機で水分8
0%程度に脱水したのち重油を補助燃料として焼却処分
しているが、汚泥が大量な場合、脱水助剤、重油コスト
が高く、脱水機、焼却炉が大規模なものになり設備費、
維持管理費が多大になっている。焼却灰の処分も難題で
ある。
余剰汚泥が発生しており、この汚泥の処理処分が現在最
大の問題になっている。余剰汚泥は難脱水性であるため
多量の脱水助剤(ポリマなど)を添加し脱水機で水分8
0%程度に脱水したのち重油を補助燃料として焼却処分
しているが、汚泥が大量な場合、脱水助剤、重油コスト
が高く、脱水機、焼却炉が大規模なものになり設備費、
維持管理費が多大になっている。焼却灰の処分も難題で
ある。
【0003】このような問題を解決するため「オゾンを
利用した汚泥減量化法」が特開平6−206088号公
報に開示されている。この方法は、図2に示すような構
成の設備を使用したものである。すなわち、有機性汚水
1は活性汚泥処理施設などの生物処理工程22に供給さ
れ、生物処理される。生物処理された有機性汚水は、固
液分離工程23にて液分と固形分とに固液分離され、液
分は処理水4として放出され、固形分の一部はオゾン酸
化工程27に供給される余剰汚泥25であり、その残部
は、生物処理工程22に返送される返送汚泥26であ
る。オゾン酸化工程で処理されたオゾン酸化汚泥28
は、生物処理工程22に返送される。
利用した汚泥減量化法」が特開平6−206088号公
報に開示されている。この方法は、図2に示すような構
成の設備を使用したものである。すなわち、有機性汚水
1は活性汚泥処理施設などの生物処理工程22に供給さ
れ、生物処理される。生物処理された有機性汚水は、固
液分離工程23にて液分と固形分とに固液分離され、液
分は処理水4として放出され、固形分の一部はオゾン酸
化工程27に供給される余剰汚泥25であり、その残部
は、生物処理工程22に返送される返送汚泥26であ
る。オゾン酸化工程で処理されたオゾン酸化汚泥28
は、生物処理工程22に返送される。
【0004】しかし、本発明者は、前記公報に開示され
た処理方法を追試した結果、次のような重大な問題点が
あることを見いだした。 1) 汚泥の減量化に伴い必然的にリンの除去ができなく
なり、処理水リン濃度が悪化する。汚泥を100%減量
化するとリン除去率がゼロになってしまう。またリン資
源がまったく回収できない。 2) 汚泥のオゾン処理にともなって汚泥から難分解性の
CODが生成し、生物処理水のCODが悪化する。 3) 汚泥をオゾン酸化しBOD物質に転換し、排水の生
物処理工程に供給し汚泥を生物学的に酸化分解するた
め、曝気槽のBOD負荷が高負荷になりやすい。高負荷
になると当然余剰汚泥生成率が大きくなり、この結果オ
ゾン添加量が増加するという悪循環を招く。
た処理方法を追試した結果、次のような重大な問題点が
あることを見いだした。 1) 汚泥の減量化に伴い必然的にリンの除去ができなく
なり、処理水リン濃度が悪化する。汚泥を100%減量
化するとリン除去率がゼロになってしまう。またリン資
源がまったく回収できない。 2) 汚泥のオゾン処理にともなって汚泥から難分解性の
CODが生成し、生物処理水のCODが悪化する。 3) 汚泥をオゾン酸化しBOD物質に転換し、排水の生
物処理工程に供給し汚泥を生物学的に酸化分解するた
め、曝気槽のBOD負荷が高負荷になりやすい。高負荷
になると当然余剰汚泥生成率が大きくなり、この結果オ
ゾン添加量が増加するという悪循環を招く。
【0005】また、公共用水域の富栄養化が重大問題に
なっている現在、汚水処理水のリン、CODの悪化を引
き起こすことは従来技術の致命的欠点である。
なっている現在、汚水処理水のリン、CODの悪化を引
き起こすことは従来技術の致命的欠点である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、前記の問題点を完全に解
決する新技術を提供するものである。すなわち、本発明
の目的は、汚泥を大幅に減量化でき、かつ処理水のリン
濃度の悪化を確実に防止でき、リン資源を回収でき、有
機性汚水の生物処理工程のBOD負荷が高負荷になるの
を防止できる新規な有機性汚泥の減量化方法及び減量化
装置を提供することにある。
に鑑みてなされたものであり、前記の問題点を完全に解
決する新技術を提供するものである。すなわち、本発明
の目的は、汚泥を大幅に減量化でき、かつ処理水のリン
濃度の悪化を確実に防止でき、リン資源を回収でき、有
機性汚水の生物処理工程のBOD負荷が高負荷になるの
を防止できる新規な有機性汚泥の減量化方法及び減量化
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、有
機性汚水の生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン
処理したのち、前記生物処理工程とは別個の曝気槽で曝
気し、曝気槽流出スラリを固液分離し、該分離汚泥また
は曝気槽内の汚泥の一部をオゾン処理工程に返送すると
ともに、該固液分離における分離水に石灰を添加し、リ
ンをアパタイトとして回収することを特徴とする有機性
汚泥の減量化およびリン資源回収方法によって達成する
ことができる。
機性汚水の生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン
処理したのち、前記生物処理工程とは別個の曝気槽で曝
気し、曝気槽流出スラリを固液分離し、該分離汚泥また
は曝気槽内の汚泥の一部をオゾン処理工程に返送すると
ともに、該固液分離における分離水に石灰を添加し、リ
ンをアパタイトとして回収することを特徴とする有機性
汚泥の減量化およびリン資源回収方法によって達成する
ことができる。
【0008】また、本発明の上記目的は、有機性汚水の
生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン処理するオ
ゾン処理手段と、前記生物処理工程とは処理系が別の曝
気手段と、前記曝気槽からの流出スラリを固液分離する
固液分離手段と、前記分離汚泥を曝気槽に返送し、該曝
気槽内の汚泥を前記オゾン処理工程に返送する返送系
と、前記固液分離手段から排出された分離水に含まれる
リンに石灰を添加する手段と、除去されたリンを回収す
る手段と、を具備したことを特徴とする有機性汚泥の減
量化およびリン資源回収装置によっても達成することが
できる。
生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン処理するオ
ゾン処理手段と、前記生物処理工程とは処理系が別の曝
気手段と、前記曝気槽からの流出スラリを固液分離する
固液分離手段と、前記分離汚泥を曝気槽に返送し、該曝
気槽内の汚泥を前記オゾン処理工程に返送する返送系
と、前記固液分離手段から排出された分離水に含まれる
リンに石灰を添加する手段と、除去されたリンを回収す
る手段と、を具備したことを特徴とする有機性汚泥の減
量化およびリン資源回収装置によっても達成することが
できる。
【0009】上記の本発明においては、汚水の生物処理
工程からの余剰汚泥量よりも多い量の汚泥をオゾン処理
して汚水の生物処理工程の曝気槽に返送するのではな
く、余剰汚泥相当量を汚水の曝気槽とは別個の曝気槽に
て好気性処理し、この好気性処理工程から汚泥をオゾン
酸化工程に供給し余剰汚泥を減量化し、この工程から生
成するリンを化学的手段によって除去回収することによ
り、汚泥を高度に減量化し、かつ汚水の生物処理水の処
理水リン濃度の悪化を完全に防止できる。
工程からの余剰汚泥量よりも多い量の汚泥をオゾン処理
して汚水の生物処理工程の曝気槽に返送するのではな
く、余剰汚泥相当量を汚水の曝気槽とは別個の曝気槽に
て好気性処理し、この好気性処理工程から汚泥をオゾン
酸化工程に供給し余剰汚泥を減量化し、この工程から生
成するリンを化学的手段によって除去回収することによ
り、汚泥を高度に減量化し、かつ汚水の生物処理水の処
理水リン濃度の悪化を完全に防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図1を参照して詳細に説明する。なお、図1
は、本発明の有機性汚泥の減量化およびリン資源回収装
置の全体的な構成並びに処理工程の流れを示す図であ
る。
について図1を参照して詳細に説明する。なお、図1
は、本発明の有機性汚泥の減量化およびリン資源回収装
置の全体的な構成並びに処理工程の流れを示す図であ
る。
【0011】本実施形態においては、図1に示すよう
に、有機性汚水A1は活性汚泥処理施設などの生物処理
工程22に供給されて生物処理される。この生物処理工
程22において生物処理された有機性汚水は、沈殿槽な
どの固液分離工程23にて液分と固形分とに固液分離さ
れ、液分は処理水A2として放出される一方、固形分
は、返送汚泥26として生物処理工程22に返送され
る。また、返送汚泥26の一部を余剰汚泥25として下
記する余剰汚泥処理装置10に供給する。
に、有機性汚水A1は活性汚泥処理施設などの生物処理
工程22に供給されて生物処理される。この生物処理工
程22において生物処理された有機性汚水は、沈殿槽な
どの固液分離工程23にて液分と固形分とに固液分離さ
れ、液分は処理水A2として放出される一方、固形分
は、返送汚泥26として生物処理工程22に返送され
る。また、返送汚泥26の一部を余剰汚泥25として下
記する余剰汚泥処理装置10に供給する。
【0012】図1に示した余剰汚泥処理装置10は、有
機性汚水の生物処理工程から発生する余剰汚泥25をオ
ゾン処理するオゾン処理手段であるオゾン酸化槽2と、
前記生物処理工程とは処理系が別の曝気手段である曝気
槽3と、この曝気槽3からの流出スラリを固液分離する
固液分離手段である固液分離槽4と、固液分離槽4から
の分離汚泥または曝気槽3内の汚泥の一部をオゾン酸化
槽2に返送する返送系5、7と、固液分離槽4から排出
された分離水に含まれるリンに石灰を添加して化学的手
段により除去回収するリン除去回収手段8とを備えた構
成である。
機性汚水の生物処理工程から発生する余剰汚泥25をオ
ゾン処理するオゾン処理手段であるオゾン酸化槽2と、
前記生物処理工程とは処理系が別の曝気手段である曝気
槽3と、この曝気槽3からの流出スラリを固液分離する
固液分離手段である固液分離槽4と、固液分離槽4から
の分離汚泥または曝気槽3内の汚泥の一部をオゾン酸化
槽2に返送する返送系5、7と、固液分離槽4から排出
された分離水に含まれるリンに石灰を添加して化学的手
段により除去回収するリン除去回収手段8とを備えた構
成である。
【0013】図1に示した本実施形態の処理装置による
汚水処理工程について、詳細に説明する。下水などの有
機性排水の生物処理工程(活性汚泥処理施設など)から
排出される余剰汚泥25をオゾン酸化したのち、汚水の
生物処理工程とは別個の曝気槽3に供給し、酸素含有ガ
ス(空気など)でオゾン酸化汚泥を好気性微生物の存在
下で曝気し生物処理する。この生物処理工程でオゾン酸
化された汚泥は生分解性が向上しているので、好気性微
生物により例えば40%程度が炭酸ガス、水に分解し、
60%程度が再び活性汚泥に転換される。
汚水処理工程について、詳細に説明する。下水などの有
機性排水の生物処理工程(活性汚泥処理施設など)から
排出される余剰汚泥25をオゾン酸化したのち、汚水の
生物処理工程とは別個の曝気槽3に供給し、酸素含有ガ
ス(空気など)でオゾン酸化汚泥を好気性微生物の存在
下で曝気し生物処理する。この生物処理工程でオゾン酸
化された汚泥は生分解性が向上しているので、好気性微
生物により例えば40%程度が炭酸ガス、水に分解し、
60%程度が再び活性汚泥に転換される。
【0014】このあと曝気槽流出スラリを沈殿、膜分離
などの固液分離槽4によって固液分離4し、分離汚泥を
返送系5を介して曝気槽3に返送することができる。
などの固液分離槽4によって固液分離4し、分離汚泥を
返送系5を介して曝気槽3に返送することができる。
【0015】また、オゾン酸化槽2に供給する汚泥とし
ては、曝気槽3から汚泥を引き抜き、返送系7を介して
オゾン酸化槽2に供給する。この結果、曝気槽3におい
て分解されなかった汚泥は、再びオゾン処理されて生分
解性が向上するので、曝気槽3に流入すると再び炭酸ガ
ス、水に分解され、最終的に供給汚泥25が完全に生物
学的に分解される。そして、余剰汚泥処理装置10の処
理系外に排出する汚泥がゼロになる。なお、オゾン酸化
汚泥の曝気槽としては汚水の生物処理工程22の曝気槽
の一部を隔壁で区画し、その部分を利用してよいことは
勿論である。(この区画部分には汚水は流入させな
い)。
ては、曝気槽3から汚泥を引き抜き、返送系7を介して
オゾン酸化槽2に供給する。この結果、曝気槽3におい
て分解されなかった汚泥は、再びオゾン処理されて生分
解性が向上するので、曝気槽3に流入すると再び炭酸ガ
ス、水に分解され、最終的に供給汚泥25が完全に生物
学的に分解される。そして、余剰汚泥処理装置10の処
理系外に排出する汚泥がゼロになる。なお、オゾン酸化
汚泥の曝気槽としては汚水の生物処理工程22の曝気槽
の一部を隔壁で区画し、その部分を利用してよいことは
勿論である。(この区画部分には汚水は流入させな
い)。
【0016】このように、オゾン酸化汚泥が曝気槽3で
生物学的に酸化分解される結果、汚泥から難生分解性C
OD、リンが溶出、生成するが、本発明ではオゾン処理
汚泥を汚水処理系曝気槽に返送しないので、その水量が
著しく少ない(供給汚泥25の流量と等しい)ため、例
えば極めて小さな凝集沈殿槽を設けるだけで容易にリン
を石灰添加による化学的手段によって除去回収できる。
生物学的に酸化分解される結果、汚泥から難生分解性C
OD、リンが溶出、生成するが、本発明ではオゾン処理
汚泥を汚水処理系曝気槽に返送しないので、その水量が
著しく少ない(供給汚泥25の流量と等しい)ため、例
えば極めて小さな凝集沈殿槽を設けるだけで容易にリン
を石灰添加による化学的手段によって除去回収できる。
【0017】リン除去手段としては凝集処理(凝集剤と
しては、石灰を適用する。石灰は、リンを脱水性が良く
肥料価値のあるアパタイトとして回収できるので最適で
ある)、なおヒドロキシアパタイトを種晶として利用す
る晶析脱リン法を適用することもできる。
しては、石灰を適用する。石灰は、リンを脱水性が良く
肥料価値のあるアパタイトとして回収できるので最適で
ある)、なおヒドロキシアパタイトを種晶として利用す
る晶析脱リン法を適用することもできる。
【0018】「晶析脱リン法」はリンを晶析させる種晶
としてリン鉱石、骨炭などを必要とするが、本発明では
処理水量が著しく少ないので、種晶所要量が大幅に少な
くなり晶析脱リン設備の建設費、運転費が極めて少なく
できる。また晶析脱リン法ではあらかじめ原水に酸を添
加しpHをさげて脱炭酸処理する必要があるが、本発明
では水量が少ないので脱炭酸コストが非常に少なくでき
る。
としてリン鉱石、骨炭などを必要とするが、本発明では
処理水量が著しく少ないので、種晶所要量が大幅に少な
くなり晶析脱リン設備の建設費、運転費が極めて少なく
できる。また晶析脱リン法ではあらかじめ原水に酸を添
加しpHをさげて脱炭酸処理する必要があるが、本発明
では水量が少ないので脱炭酸コストが非常に少なくでき
る。
【0019】
本発明に比較し、従来技術(オゾン酸化汚
泥の生物分解を汚水の生物処理工程の曝気槽で行なう方
法)では、図2の大水量(原水流量に等しい)の生物処
理水そのものの水質(COD,リン)が悪化するため、
例えば凝集沈殿処理によりCOD、リンを除去使用とす
ると、凝集沈殿装置として非常に大きな設備が必要にな
るという大きな欠点がある。これに対して、本発明を下
水処理に適用する場合、オゾン酸化汚泥の曝気槽の後の
沈殿槽からの流出水量は下水水量の1/100程度と著
しく少ないので種々の化学的リン回収手段を容易に適用
できる。さらに、本発明は従来技術とは逆に、オゾン酸
化汚泥を汚水の生物処理工程に返送しないため、汚水処
理工程が高BOD負荷になって余剰汚泥生成率が増加し
てしまう欠点が無い。
泥の生物分解を汚水の生物処理工程の曝気槽で行なう方
法)では、図2の大水量(原水流量に等しい)の生物処
理水そのものの水質(COD,リン)が悪化するため、
例えば凝集沈殿処理によりCOD、リンを除去使用とす
ると、凝集沈殿装置として非常に大きな設備が必要にな
るという大きな欠点がある。これに対して、本発明を下
水処理に適用する場合、オゾン酸化汚泥の曝気槽の後の
沈殿槽からの流出水量は下水水量の1/100程度と著
しく少ないので種々の化学的リン回収手段を容易に適用
できる。さらに、本発明は従来技術とは逆に、オゾン酸
化汚泥を汚水の生物処理工程に返送しないため、汚水処
理工程が高BOD負荷になって余剰汚泥生成率が増加し
てしまう欠点が無い。
【0020】
本発明におけるオゾン酸化槽の滞留時間は
1〜2時間程度、オゾン酸化汚泥の曝気槽の滞留時間は
48〜72時間程度で十分であり、水量が少ないので設
置面積も小さくてすむ。また滞留時間をこのように長時
間に設定しても水量が少ないので曝気槽が小さなもので
すみ、分解速度の遅い難生物分解性CODの除去効果も
向上する。
1〜2時間程度、オゾン酸化汚泥の曝気槽の滞留時間は
48〜72時間程度で十分であり、水量が少ないので設
置面積も小さくてすむ。また滞留時間をこのように長時
間に設定しても水量が少ないので曝気槽が小さなもので
すみ、分解速度の遅い難生物分解性CODの除去効果も
向上する。
【0021】
下水の活性汚泥処理設備から排出される余剰汚泥を対象
に実証試験を行なった。
に実証試験を行なった。
【0022】
【0023】リン化学的除去回収工程
凝集沈殿槽沈降分離速度 20m/d
凝集剤種類 消石灰
凝集剤注入率 1000mg/リットル
【0024】
この条件で6カ月試験を続けた結果、供給
した汚泥総重量(9kg)が完全に分解消滅し系外への
汚泥排出量はゼロであった。曝気槽流出汚泥の沈殿分離
水の水質はCOD76mg/リットル、リン26.5m
g/リットルであり、凝集沈殿処理水の水質はCOD1
5mg/リットル、リン0.8mg/リットルであっ
た。従って汚水の生物処理水に混合させて放流させても
なんら水質を悪化させないことが判明した。
した汚泥総重量(9kg)が完全に分解消滅し系外への
汚泥排出量はゼロであった。曝気槽流出汚泥の沈殿分離
水の水質はCOD76mg/リットル、リン26.5m
g/リットルであり、凝集沈殿処理水の水質はCOD1
5mg/リットル、リン0.8mg/リットルであっ
た。従って汚水の生物処理水に混合させて放流させても
なんら水質を悪化させないことが判明した。
【0025】
〔比較例1〕
図1の工程において、オゾン酸化槽2を省略した以外は
実施例と同じ条件で試験を行なった。この場合、汚泥消
滅効果が著しく少なく、供給した汚泥量の8%にすぎな
かった。 〔比較例2〕 図1の工程において、汚泥返送系5を省略した以外は実
施例と同じ条件で試験を行なった。この場合、汚泥消滅
効果は26%に低下した。
実施例と同じ条件で試験を行なった。この場合、汚泥消
滅効果が著しく少なく、供給した汚泥量の8%にすぎな
かった。 〔比較例2〕 図1の工程において、汚泥返送系5を省略した以外は実
施例と同じ条件で試験を行なった。この場合、汚泥消滅
効果は26%に低下した。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、有機性汚
水の生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン処理し
たのち、前記生物処理工程とは別個の曝気槽で曝気し、
該曝気槽からの流出スラリを固液分離し、該分離汚泥ま
たは該曝気槽内の汚泥の一部を前記オゾン処理の工程に
返送するとともに、該固液分離における分離水に含まれ
るリンを化学的手段により除去回収する。
水の生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン処理し
たのち、前記生物処理工程とは別個の曝気槽で曝気し、
該曝気槽からの流出スラリを固液分離し、該分離汚泥ま
たは該曝気槽内の汚泥の一部を前記オゾン処理の工程に
返送するとともに、該固液分離における分離水に含まれ
るリンを化学的手段により除去回収する。
【0027】
したがって、下記するような効果を奏する
ことができる。 1.汚水の生物処理工程から排出される余剰汚泥を完全
に分解できるので、汚泥脱水機、汚泥焼却炉が不要であ
る。脱水ケーキ、焼却灰の処分も不要である。 2.オゾン処理した汚泥を汚水の生物処理系の曝気槽に
返送しないようにし、かつ汚泥減量化工程流出水を化学
的リン除去手段で脱リンするようにしたので、汚泥を1
00%減量化しても汚水処理系の処理水リンの悪化を招
かない。またリンを資源回収できる。 3.オゾン処理汚泥を汚水処理系の曝気槽に返送しない
ので汚水処理系の曝気槽のBODの高負荷を引き起こす
ことが無く余剰汚泥生成率を低く押さえることができ
る。
ことができる。 1.汚水の生物処理工程から排出される余剰汚泥を完全
に分解できるので、汚泥脱水機、汚泥焼却炉が不要であ
る。脱水ケーキ、焼却灰の処分も不要である。 2.オゾン処理した汚泥を汚水の生物処理系の曝気槽に
返送しないようにし、かつ汚泥減量化工程流出水を化学
的リン除去手段で脱リンするようにしたので、汚泥を1
00%減量化しても汚水処理系の処理水リンの悪化を招
かない。またリンを資源回収できる。 3.オゾン処理汚泥を汚水処理系の曝気槽に返送しない
ので汚水処理系の曝気槽のBODの高負荷を引き起こす
ことが無く余剰汚泥生成率を低く押さえることができ
る。
【図1】本発明の有機性汚泥の処理装置の全体的な構成
並びに処理工程の流れを示す図である。
並びに処理工程の流れを示す図である。
【図2】従来の有機性汚泥の処理方法を示す概略図であ
る。
る。
1 余剰汚泥
2 オゾン酸化槽
3 曝気槽
4 固液分離槽
5、6、7 返送系
8 リン除去手段
9 処理水
10 余剰汚泥処理装置
22 生物処理工程
23 固液分離工程(沈殿)
26 返送汚泥
Claims (2)
- 【請求項1】 有機性汚水の生物処理工程から発生する
余剰汚泥をオゾン処理したのち、前記生物処理工程とは
別個の曝気槽で曝気し、曝気槽流出スラリを固液分離
し、該分離汚泥または曝気槽内の汚泥の一部をオゾン処
理工程に返送するとともに、該固液分離における分離水
に石灰を添加し、リンをアパタイトとして回収すること
を特徴とする有機性汚泥の減量化およびリン資源回収方
法。 - 【請求項2】 有機性汚水の生物処理工程から発生する
余剰汚泥をオゾン処理するオゾン処理手段と、 前記生物処理工程とは処理系が別の曝気手段と、 前記曝気槽からの流出スラリを固液分離する固液分離手
段と、 前記分離汚泥を曝気槽に返送し、該曝気槽内の汚泥を前
記オゾン処理工程に返送する返送系と、 前記固液分離手段から排出された分離水に含まれるリン
に石灰を添加する手段と、 除去されたリンを回収する手段と、 を具備したことを特徴とする有機性汚泥の減量化および
リン資源回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17510396A JP3526141B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 有機性汚泥の減量化およびリン資源回収方法並びに装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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