JP3525273B2 - サブミリ波発生装置 - Google Patents
サブミリ波発生装置Info
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- JP3525273B2 JP3525273B2 JP32506795A JP32506795A JP3525273B2 JP 3525273 B2 JP3525273 B2 JP 3525273B2 JP 32506795 A JP32506795 A JP 32506795A JP 32506795 A JP32506795 A JP 32506795A JP 3525273 B2 JP3525273 B2 JP 3525273B2
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- submillimeter wave
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LiNbO3結
晶などの非線形光学結晶によりサブミリ波を発生する装
置に関するものである。
晶などの非線形光学結晶によりサブミリ波を発生する装
置に関するものである。
【0002】
◆「周期」「周期」は、一般的には、本来は時間のディ
メンションであるが、この発明では、光学結晶体の内部
を所定の光が通る経路における長さのディメンションを
も、併せていうものである。
メンションであるが、この発明では、光学結晶体の内部
を所定の光が通る経路における長さのディメンションを
も、併せていうものである。
【0003】◆「周波数」光は、一般的には、「波長」
で表すが、この発明では、「周波数」で表すしている。
この「周波数」に対応する「波長」は、電波の場合と同
様に、伝搬経路の物質によって異なる。
で表すが、この発明では、「周波数」で表すしている。
この「周波数」に対応する「波長」は、電波の場合と同
様に、伝搬経路の物質によって異なる。
【0004】〔参考文献〕
◆参考文献1
J.M.Yarborough,S.S.Sussma
n,H.F.Puthoff,R.H.Pantell
and B.C.Johnson,Applied
Physics Letters,Vol.15,N
o.3,102,1969年。
n,H.F.Puthoff,R.H.Pantell
and B.C.Johnson,Applied
Physics Letters,Vol.15,N
o.3,102,1969年。
【0005】◆参考文献2
B.C.Johnson,H.F.Puthoff,
J.SooHoo and S.S.Sussman,
Applied Physics Letters,V
ol.18,181,1971年。
J.SooHoo and S.S.Sussman,
Applied Physics Letters,V
ol.18,181,1971年。
【0006】◆参考文献3
M.A.Piestrup,R.N.Fleming,
and R.H.Pantell,Applied P
hysics Letters,Vol.26,No.
8,418,1975年。
and R.H.Pantell,Applied P
hysics Letters,Vol.26,No.
8,418,1975年。
【0007】◆参考文献4
E.D.Palik,“Handbook of Op
tical Constants of Solids
I,II”,(Academic Press,199
1年)。
tical Constants of Solids
I,II”,(Academic Press,199
1年)。
【0008】◆参考文献5
K.Kawase and H.Ito,Nonlin
ear Optics,7,225,1994年。
ear Optics,7,225,1994年。
【0009】◆参考文献6
オーム社昭和57年12月発行「レーザハンドブック」
第403〜407頁「22・2・3回折格子〜22・2
・5光導波路結合素子」。
第403〜407頁「22・2・3回折格子〜22・2
・5光導波路結合素子」。
【0010】〔レーザ光とストーク光とを交差によるサ
ブミリ波の発生技術〕レーザと光学結晶などを用いる光
方式によるサブミリ波発生として、LiNbO3結晶の
非線形光学効果である誘導ラマン効果を用いたサブミリ
波発生(波長100μm〜300μm)は、単波長性の
良いサブミリ波の高効率発生が可能である。
ブミリ波の発生技術〕レーザと光学結晶などを用いる光
方式によるサブミリ波発生として、LiNbO3結晶の
非線形光学効果である誘導ラマン効果を用いたサブミリ
波発生(波長100μm〜300μm)は、単波長性の
良いサブミリ波の高効率発生が可能である。
【0011】この技術は、上記の〔参考文献1〕〔参考
文献3〕などによって開示されており、図8は、この原
理に基づく従来のサブミリ波発生装置の構成図を示すも
のである。図8の〔平面〕において、励起レーザ1から
のレーザ光2は、非線形光学結晶3、例えば、LiNb
O3(ニオブ酸リチウム)の結晶の入力側の端面4から
入り、他の端面側に抜け出る。このように、レーザ光4
を非線形光学結晶(LiNbO3の結晶)3に照射する
と、誘導ラマン効果によりストークス光5が発生する
が、レーザ光2の経路とストークス光5との経路の交差
角度δ、つまり、レーザ光2のビーム方向とストークス
光5とのビーム方向の交差角度δを特定の条件に設定す
ると、非線形光学効果によってレーザ光2とストークス
光5の交差領域でサブミリ波6が発生する。
文献3〕などによって開示されており、図8は、この原
理に基づく従来のサブミリ波発生装置の構成図を示すも
のである。図8の〔平面〕において、励起レーザ1から
のレーザ光2は、非線形光学結晶3、例えば、LiNb
O3(ニオブ酸リチウム)の結晶の入力側の端面4から
入り、他の端面側に抜け出る。このように、レーザ光4
を非線形光学結晶(LiNbO3の結晶)3に照射する
と、誘導ラマン効果によりストークス光5が発生する
が、レーザ光2の経路とストークス光5との経路の交差
角度δ、つまり、レーザ光2のビーム方向とストークス
光5とのビーム方向の交差角度δを特定の条件に設定す
ると、非線形光学効果によってレーザ光2とストークス
光5の交差領域でサブミリ波6が発生する。
【0012】ミラー7・7はストークス光5の共振用の
全反射ミラーである。そして、サブミリ波6はストーク
ス光5の経路に対して、特定された側面8の方向側に出
射される。この出射する側面8は、非線形光学結晶(L
iNbO3の結晶)3を、図8の〔斜視〕に示すよう
に、そのz軸(光軸)を上向きにし、x軸をストークス
光5の経路方向に平行にしたときに、y軸が向かう側の
方向の面であってストークス光5の経路方向な面にな
る。そして、非線形光学結晶3の内部における実際のサ
ブミリ波6の発生方向は、ストークス光5の経路に対し
て、角度θの傾斜をもつ方向になる。
全反射ミラーである。そして、サブミリ波6はストーク
ス光5の経路に対して、特定された側面8の方向側に出
射される。この出射する側面8は、非線形光学結晶(L
iNbO3の結晶)3を、図8の〔斜視〕に示すよう
に、そのz軸(光軸)を上向きにし、x軸をストークス
光5の経路方向に平行にしたときに、y軸が向かう側の
方向の面であってストークス光5の経路方向な面にな
る。そして、非線形光学結晶3の内部における実際のサ
ブミリ波6の発生方向は、ストークス光5の経路に対し
て、角度θの傾斜をもつ方向になる。
【0013】レーザ光4の波動ベクトルK1と、ストー
クス光5の波動ベクトルKsと、サブミリ波6の波動ベ
クトルKtの関係は、図9のようになり、レーザ光4の
波動ベクトルK1とストークス光5の波動ベクトルKs
と間の角度δが0.5〜1°のときに、位相整合条件が
満たされ効率よくサブミリ波6が発生する。
クス光5の波動ベクトルKsと、サブミリ波6の波動ベ
クトルKtの関係は、図9のようになり、レーザ光4の
波動ベクトルK1とストークス光5の波動ベクトルKs
と間の角度δが0.5〜1°のときに、位相整合条件が
満たされ効率よくサブミリ波6が発生する。
【0014】位相整合条件とは、レーザ光4・ストーク
ス光5の位相とサブミリ波6の位相が打ち消し合わない
ような速度関係を保つ条件であり、各波の屈折率の関係
から決定される。そして、サブミリ波6はストークス光
5に対して、θ=約65〜66°の波動ベクトルKtで
発生する。
ス光5の位相とサブミリ波6の位相が打ち消し合わない
ような速度関係を保つ条件であり、各波の屈折率の関係
から決定される。そして、サブミリ波6はストークス光
5に対して、θ=約65〜66°の波動ベクトルKtで
発生する。
【0015】ただし、LiNbO3結晶のサブミリ波に
対する屈折率値nが大きく(n=5.2)、側面8では
空気との間に全反射が生じるので、サブミリ波を空気中
に取り出すためには、LiNbO3結晶端面に何らかの
加工を施す必要があるので、上記の〔参考文献1〕によ
る従来技術では、サブミリ波6の波動ベクトルKtの方
向に対して、ほぼ垂直な方向にカットした端面9を設け
て、空中への出射方向10が、サブミリ波6の波動ベク
トルKtの方向と同じ方向になるとようにしている。
対する屈折率値nが大きく(n=5.2)、側面8では
空気との間に全反射が生じるので、サブミリ波を空気中
に取り出すためには、LiNbO3結晶端面に何らかの
加工を施す必要があるので、上記の〔参考文献1〕によ
る従来技術では、サブミリ波6の波動ベクトルKtの方
向に対して、ほぼ垂直な方向にカットした端面9を設け
て、空中への出射方向10が、サブミリ波6の波動ベク
トルKtの方向と同じ方向になるとようにしている。
【0016】なお、レーザ光4・ストークス光5とはコ
ヒーレントなビーム光であって所要のビーム径をもって
おり、また、サブミリ波6とその出射光10とは単なる
1つの矢印で示したが、実際には、この矢印に対して横
方向に広がった幅で分布されているものである。
ヒーレントなビーム光であって所要のビーム径をもって
おり、また、サブミリ波6とその出射光10とは単なる
1つの矢印で示したが、実際には、この矢印に対して横
方向に広がった幅で分布されているものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
方法では、サブミリ波6が斜めにカットした端面9から
空気中に出射されるが、サブミリ波帯はLiNbO3結
晶内での吸収が大きいため、端面9に至るまでの距離d
1での吸収損失が大きなる。
方法では、サブミリ波6が斜めにカットした端面9から
空気中に出射されるが、サブミリ波帯はLiNbO3結
晶内での吸収が大きいため、端面9に至るまでの距離d
1での吸収損失が大きなる。
【0018】具体的には、距離d1を3mmとすると、
LiNbO3結晶の吸収によって、サブミリ波6が透過
する量は0.1%程度の小さい値になるので、サブミリ
波6を効率良く空気中に取り出し得ないという不都合が
ある。
LiNbO3結晶の吸収によって、サブミリ波6が透過
する量は0.1%程度の小さい値になるので、サブミリ
波6を効率良く空気中に取り出し得ないという不都合が
ある。
【0019】このため、こうした不都合がなく、高効率
なサブミリ波の出射が得られる発生装置の提供が期待さ
れているという課題がある。
なサブミリ波の出射が得られる発生装置の提供が期待さ
れているという課題がある。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記のよう
なサブミリ波発生装置において、サブミリ波が発生する
非線形光学結晶の側面にグレーティングを設けて、この
グレーティング面からサブミリ波を出射させることによ
り、高能率なサブミリ波出射を得る構成と、このグレー
ティングの周期長を変化させ、または、グレーティング
の溝方向を傾斜させて、サブミリ波の出射方向を所要の
方向に指向づける構成と、上記のグレーティングに代え
て、上記の側面にプリズムを設け、プリズムを介してサ
ブミリ波を出射させることにより高能率なサブミリ出射
を得る構成となどにより上記の課題を解決し得るように
したものである。
なサブミリ波発生装置において、サブミリ波が発生する
非線形光学結晶の側面にグレーティングを設けて、この
グレーティング面からサブミリ波を出射させることによ
り、高能率なサブミリ波出射を得る構成と、このグレー
ティングの周期長を変化させ、または、グレーティング
の溝方向を傾斜させて、サブミリ波の出射方向を所要の
方向に指向づける構成と、上記のグレーティングに代え
て、上記の側面にプリズムを設け、プリズムを介してサ
ブミリ波を出射させることにより高能率なサブミリ出射
を得る構成となどにより上記の課題を解決し得るように
したものである。
【0021】なお、この発明に用いるグレーティング
は、上記の〔参考文献6〕に開示されているグレーティ
ング、つまり、「回折格子」を言っているものであり、
その構造は、電気信号における矩形波と同様の形状、つ
まり、四角な山形の繰り返し形状、または、三角形状の
山形の繰り返し形状、さらには、電気信号における交流
の両波整流波と同様の形状、つまり、頭の丸い三角形の
山形の繰り返し形状など、レーザに関する従来技術にお
いて使用されている種々の回折格子を用いることができ
る。
は、上記の〔参考文献6〕に開示されているグレーティ
ング、つまり、「回折格子」を言っているものであり、
その構造は、電気信号における矩形波と同様の形状、つ
まり、四角な山形の繰り返し形状、または、三角形状の
山形の繰り返し形状、さらには、電気信号における交流
の両波整流波と同様の形状、つまり、頭の丸い三角形の
山形の繰り返し形状など、レーザに関する従来技術にお
いて使用されている種々の回折格子を用いることができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態とし
て、この発明を図8のサブミリ波発生装置に適用した実
施例を、図1〜図7によって説明する。図1〜図7にお
いて、図8・図9と同一の符号で示す部分は、図8・図
9で説明した同一符号の部分と同一機能をもつ部分であ
り、また、図1〜図7において同一の符号で示す部分
は、図1〜図7のいずれかにおいて説明した同一符号の
部分と同一機能をもつ部分である。
て、この発明を図8のサブミリ波発生装置に適用した実
施例を、図1〜図7によって説明する。図1〜図7にお
いて、図8・図9と同一の符号で示す部分は、図8・図
9で説明した同一符号の部分と同一機能をもつ部分であ
り、また、図1〜図7において同一の符号で示す部分
は、図1〜図7のいずれかにおいて説明した同一符号の
部分と同一機能をもつ部分である。
【0023】
〔第1実施例〕まず、第1実施例を図1〜図3により説
明する。図1において、非線形光学結晶3は側面8側に
グレーティング11を設けた光学結晶、例えば、LiN
bO3の結晶であり、長さL=50mm、幅B=10m
m、厚みD=5mmに形成したものである。
明する。図1において、非線形光学結晶3は側面8側に
グレーティング11を設けた光学結晶、例えば、LiN
bO3の結晶であり、長さL=50mm、幅B=10m
m、厚みD=5mmに形成したものである。
【0024】グレーティング11は、周期長Tで繰り返
す四角形の山形をしており、周期長T=125μm、溝
の幅TG=約50μm程度、溝の深さC=60μmと
し、ストークス光5のビームの中心から溝の底部分まで
の距離d2を、レーザ光2の斜めの経路において溝の底
部分に最も接近した箇所で、レーザ光2のビームの外側
が溝の底部分になる程度に接近させた距離に選んであ
り、例えば、距離d2=1mm程度になっている。
す四角形の山形をしており、周期長T=125μm、溝
の幅TG=約50μm程度、溝の深さC=60μmと
し、ストークス光5のビームの中心から溝の底部分まで
の距離d2を、レーザ光2の斜めの経路において溝の底
部分に最も接近した箇所で、レーザ光2のビームの外側
が溝の底部分になる程度に接近させた距離に選んであ
り、例えば、距離d2=1mm程度になっている。
【0025】そして、サブミリ波6は、グレーティング
11の回折効果によって進行方向を曲げられ、空中への
出射方向10が、サブミリ波6の発生方向の角度θ=約
65〜66°よりも大きい角度φの方向に向けて出射さ
れるように動作するものである。
11の回折効果によって進行方向を曲げられ、空中への
出射方向10が、サブミリ波6の発生方向の角度θ=約
65〜66°よりも大きい角度φの方向に向けて出射さ
れるように動作するものである。
【0026】この事実を、次のような実験により確認し
ている。実験は図1の〔実験構成〕に示すように、非線
形光学結晶3の側面8の中央部分に、上記の寸法による
グレーティング11を長さL1=10mmを設けた構成
により行った。
ている。実験は図1の〔実験構成〕に示すように、非線
形光学結晶3の側面8の中央部分に、上記の寸法による
グレーティング11を長さL1=10mmを設けた構成
により行った。
【0027】図2は、サブミリ波6の波長λを変えたと
きに、グレーティング11からのサブミリ波6の空中へ
の出射方向の角度φの実測値と理論値を比較したもので
あり、レーザ光2の非線形光学結晶3への入射角度γを
1〜2°の間で変化させると、レーザ光2とストークス
光5との間の角度δが0.5〜1°の間で変化して、非
線形光学結晶2の内部での位相整合条件が変化するため
に、発生するサブミリ波6の波長が変化する。
きに、グレーティング11からのサブミリ波6の空中へ
の出射方向の角度φの実測値と理論値を比較したもので
あり、レーザ光2の非線形光学結晶3への入射角度γを
1〜2°の間で変化させると、レーザ光2とストークス
光5との間の角度δが0.5〜1°の間で変化して、非
線形光学結晶2の内部での位相整合条件が変化するため
に、発生するサブミリ波6の波長が変化する。
【0028】そして、周期長T=125μmのグレーテ
ィング11を用いた場合、サブミリ波6の波長λ=18
0μm〜248μmの範囲では、出射方向は角度φ=4
7〜77°の範囲で変化しており、ほぼ理論通り変化し
ていることが確認できた。
ィング11を用いた場合、サブミリ波6の波長λ=18
0μm〜248μmの範囲では、出射方向は角度φ=4
7〜77°の範囲で変化しており、ほぼ理論通り変化し
ていることが確認できた。
【0029】図3は、長さL1=10mmのグレーティ
ング11から出射したサブミリ波6の指向性を測定する
ために、グレーティング11の面から外側に離れた距離
d3=150mmの箇所での半値全幅(FWHM)と、
距離d3=300mmの箇所での半値全幅(FWHM)
とを測定したものであり、それぞれ、半値全幅(FWH
M)=約8mmと、半値全幅(FWHM)=12mmで
あって、わずかに広がるが良好な指向性を示すことが分
かった。
ング11から出射したサブミリ波6の指向性を測定する
ために、グレーティング11の面から外側に離れた距離
d3=150mmの箇所での半値全幅(FWHM)と、
距離d3=300mmの箇所での半値全幅(FWHM)
とを測定したものであり、それぞれ、半値全幅(FWH
M)=約8mmと、半値全幅(FWHM)=12mmで
あって、わずかに広がるが良好な指向性を示すことが分
かった。
【0030】また、レーザ4として、出力30mJのN
d:YAGレーザを用いた結果では、グレーティング1
1から出射されるサブミリ波6の出力は、1.2mWで
あり、上記の従来技術の構造で得られた5μWに比べる
と200倍以上の大きな出力が得られ、この発明によれ
ば、高効率なサブミリ波発生装置が得られることが確認
された。グレーティング11の周期長Tと、サブミリ波
6の出射方向10の角度φの関係は理論的には、次の式
(1)で表すことができる。
d:YAGレーザを用いた結果では、グレーティング1
1から出射されるサブミリ波6の出力は、1.2mWで
あり、上記の従来技術の構造で得られた5μWに比べる
と200倍以上の大きな出力が得られ、この発明によれ
ば、高効率なサブミリ波発生装置が得られることが確認
された。グレーティング11の周期長Tと、サブミリ波
6の出射方向10の角度φの関係は理論的には、次の式
(1)で表すことができる。
【0031】
φ=cos−1(n・cosθ−λ/T) …………(1)
ここで、λはサブミリ波6の波長、θはストークス光5
とサブミリ波6との間の角度、nはサブミリ波6におけ
る非線形光学結晶3の屈折率値であり、LiNbO3結
晶では屈折率n=5.2である。
とサブミリ波6との間の角度、nはサブミリ波6におけ
る非線形光学結晶3の屈折率値であり、LiNbO3結
晶では屈折率n=5.2である。
【0032】そして、実験では、λ=240μmのと
き、T=125μm、θ=65°なので、φ=74°で
あったが、これをT=109μmにすると、φ=90°
となりグレーティング11の面に対して垂直方向にサブ
ミリ波6を出射させることが可能になる。また、グレー
ティング11の溝の深さCは、C=40〜60μmの範
囲で効率よいサブミリ波6の発生が可能であった。この
第1実施例の構成によれば、非線形光学結晶3の内部で
発生したサブミリ波6が、直上のグレーティング11を
介して空気中に出射されるので、非線形光学結晶2、例
えば、LiNbO3の結晶内での距離d2が短くなるの
で、吸収が少なくなり、効率良くサブミリ波6を取り出
すことが可能になることが上記の実験により確認し得
た。なお、溝の幅TGは、比較的に許容度が大きく、周
期長Tの40〜60%の範囲であれば実用し得るものと
考えられる。
き、T=125μm、θ=65°なので、φ=74°で
あったが、これをT=109μmにすると、φ=90°
となりグレーティング11の面に対して垂直方向にサブ
ミリ波6を出射させることが可能になる。また、グレー
ティング11の溝の深さCは、C=40〜60μmの範
囲で効率よいサブミリ波6の発生が可能であった。この
第1実施例の構成によれば、非線形光学結晶3の内部で
発生したサブミリ波6が、直上のグレーティング11を
介して空気中に出射されるので、非線形光学結晶2、例
えば、LiNbO3の結晶内での距離d2が短くなるの
で、吸収が少なくなり、効率良くサブミリ波6を取り出
すことが可能になることが上記の実験により確認し得
た。なお、溝の幅TGは、比較的に許容度が大きく、周
期長Tの40〜60%の範囲であれば実用し得るものと
考えられる。
【0033】〔第2実施例〕次に、第2実施例を図4に
より説明する。この第2実施例は、式(1)によれば、
サブミリ波6の波長λを一定にした状態で、周期長Tを
徐々に大きくして行くと、サブミリ波6の出射方向の角
度φは徐々に小さくなる方向に変化し、周期長Tを徐々
に小さくして行くと、サブミリ波6の出射方向の角度φ
は徐々に大きくなる方向に変化することを利用して、サ
ブミリ波6の出射方向を集中させ、また、拡散させるよ
うにしたものである。
より説明する。この第2実施例は、式(1)によれば、
サブミリ波6の波長λを一定にした状態で、周期長Tを
徐々に大きくして行くと、サブミリ波6の出射方向の角
度φは徐々に小さくなる方向に変化し、周期長Tを徐々
に小さくして行くと、サブミリ波6の出射方向の角度φ
は徐々に大きくなる方向に変化することを利用して、サ
ブミリ波6の出射方向を集中させ、また、拡散させるよ
うにしたものである。
【0034】図4は、サブミリ波6の出射方向を集中さ
せるように構成した例であり、グレーティング11の周
期長Tは、レーザ光2の入力側の端面4の方では広く、
レーザ光2が抜け出る側の端面に近付くに従って、周期
長がT1・T2〜Tnのように順次に小さくなるよう
に、また、溝の幅もTG1・TG2〜TGnのように順
次に小さくなるようにして形成したものである。
せるように構成した例であり、グレーティング11の周
期長Tは、レーザ光2の入力側の端面4の方では広く、
レーザ光2が抜け出る側の端面に近付くに従って、周期
長がT1・T2〜Tnのように順次に小さくなるよう
に、また、溝の幅もTG1・TG2〜TGnのように順
次に小さくなるようにして形成したものである。
【0035】具体的には、周期長TをT1=140μm
からTn=80μmに徐々に変化させることにより、グ
レーティング11の中央付近では、出射方向10の角度
φをφ=90°にして、その両脇では、中央側に傾くよ
うな出射方向10′・10″になるようにしたものであ
る。
からTn=80μmに徐々に変化させることにより、グ
レーティング11の中央付近では、出射方向10の角度
φをφ=90°にして、その両脇では、中央側に傾くよ
うな出射方向10′・10″になるようにしたものであ
る。
【0036】また、周期長TをT1=80μmからTn
=140μmにするように逆方向に徐々に変化させれ
ば、グレーティング11の中央付近では、φ=90°に
して、その両脇では、両外側に向けて傾くような出射方
向に向けられ、出射が拡散させられることになるもので
ある。
=140μmにするように逆方向に徐々に変化させれ
ば、グレーティング11の中央付近では、φ=90°に
して、その両脇では、両外側に向けて傾くような出射方
向に向けられ、出射が拡散させられることになるもので
ある。
【0037】〔第3実施例〕次に、第3実施例を図5に
より説明する。この第3実施例は、グレーティング11
に角度βの傾斜をもたせることにより、サブミリ波6を
グレーティング11によってブラッグ反射させ、不要な
散乱を少なくして、高効率なサブミリ波6の出射を行い
得るようにしたものである。
より説明する。この第3実施例は、グレーティング11
に角度βの傾斜をもたせることにより、サブミリ波6を
グレーティング11によってブラッグ反射させ、不要な
散乱を少なくして、高効率なサブミリ波6の出射を行い
得るようにしたものである。
【0038】具体的には、グレーティング11の溝の部
分の方向と、非線形光学結晶3の側面8との間の角度β
を(90°−θ)の1/2に設定することにより、側面
8に対して垂直方向な出射方向10、つまり、φ=90
°の方向に効率良くサブミリ波6を出射させることがで
きる。
分の方向と、非線形光学結晶3の側面8との間の角度β
を(90°−θ)の1/2に設定することにより、側面
8に対して垂直方向な出射方向10、つまり、φ=90
°の方向に効率良くサブミリ波6を出射させることがで
きる。
【0039】つまり、非線形光学結晶3の内部でのサブ
ミリ波6の発生方向の角度θがθ=65°の場合には、
グレーティング11の傾斜角度βは、β=12.5°に
することになる。しかしながら、サブミリ波6を出射方
向を側面8に対して垂直方向に出射させる必要がない場
合には、β=10〜20°の範囲で任意に選択すること
ができる。
ミリ波6の発生方向の角度θがθ=65°の場合には、
グレーティング11の傾斜角度βは、β=12.5°に
することになる。しかしながら、サブミリ波6を出射方
向を側面8に対して垂直方向に出射させる必要がない場
合には、β=10〜20°の範囲で任意に選択すること
ができる。
【0040】〔第4実施例〕次に、第4実施例を図6に
より説明する。この第4実施例は、第1実施例の構成に
おける非線形光学結晶3の材質を、レーザ活性をもつ材
質にするとともに、光源12からの励起光13によっ
て、非線形光学結晶3の中のレーザ活性イオンを励起し
てレーザ発振を行わせ、レーザ活性と共振用のミラー1
6・17間の経路で定まるレーザ光2を発生させ、この
レーザ光2によって、上記の第1実施例と同様のサブミ
リ波6を発生するとともに、グレーティング11を介し
て高能率のサブミリ波6の出射を行い得るようにしたも
のである。
より説明する。この第4実施例は、第1実施例の構成に
おける非線形光学結晶3の材質を、レーザ活性をもつ材
質にするとともに、光源12からの励起光13によっ
て、非線形光学結晶3の中のレーザ活性イオンを励起し
てレーザ発振を行わせ、レーザ活性と共振用のミラー1
6・17間の経路で定まるレーザ光2を発生させ、この
レーザ光2によって、上記の第1実施例と同様のサブミ
リ波6を発生するとともに、グレーティング11を介し
て高能率のサブミリ波6の出射を行い得るようにしたも
のである。
【0041】具体的には、非線形光学結晶3の材質を、
例えば、Nd(ネオジウム)をドープしたLiNbO3
(ニオブ酸リチウム)、つまり、NdドープLiNbO
3にして構成し、例えば、励起光13を波長813nm
の光にして、波長1084nmのレーザ光2をミラー1
6・17で共振させて発振し、このレーザ光2によって
ストーク光5を発生させるようにしたものであり、上記
の第1実施例の構成の場合に比べて、約100倍程度の
サブミリ波6を発生することができる。
例えば、Nd(ネオジウム)をドープしたLiNbO3
(ニオブ酸リチウム)、つまり、NdドープLiNbO
3にして構成し、例えば、励起光13を波長813nm
の光にして、波長1084nmのレーザ光2をミラー1
6・17で共振させて発振し、このレーザ光2によって
ストーク光5を発生させるようにしたものであり、上記
の第1実施例の構成の場合に比べて、約100倍程度の
サブミリ波6を発生することができる。
【0042】なお、同様にして、上記の第2実施例・第
3実施例の構成における非線形光学結晶3の材質を、レ
ーザ活性をもつ材質にするとともに、光源12からの励
起光13によって、非線形光学結晶3の中のレーザ活性
イオンを励起してレーザ発振を行わせ、レーザ活性と共
振用のミラー16・17間の経路で定まるレーザ光2を
発生させ、このレーザ光2によって、上記の第2実施例
・第3実施例と同様のサブミリ波6を発生するととも
に、第2実施例・第3実施例におけるグレーティング1
1を介して高能率のサブミリ波6の出射を行うように構
成することもできるものである。また、ミラー16は半
透過性ミラー、ミラー17は全反射ミラーである。
3実施例の構成における非線形光学結晶3の材質を、レ
ーザ活性をもつ材質にするとともに、光源12からの励
起光13によって、非線形光学結晶3の中のレーザ活性
イオンを励起してレーザ発振を行わせ、レーザ活性と共
振用のミラー16・17間の経路で定まるレーザ光2を
発生させ、このレーザ光2によって、上記の第2実施例
・第3実施例と同様のサブミリ波6を発生するととも
に、第2実施例・第3実施例におけるグレーティング1
1を介して高能率のサブミリ波6の出射を行うように構
成することもできるものである。また、ミラー16は半
透過性ミラー、ミラー17は全反射ミラーである。
【0043】〔第5実施例〕次に、第5実施例を図7に
より説明する。この第5実施例は、上記の第1実施例〜
第4実施例におけるグレーティング11に代えて、サブ
ミリ波6に対して吸収係数αの小さい材質によるプリズ
ム18を介して、サブミリ波6を空中へ出射させること
により高能率のサブミリ波6の出射を行い得るようにし
たものである。
より説明する。この第5実施例は、上記の第1実施例〜
第4実施例におけるグレーティング11に代えて、サブ
ミリ波6に対して吸収係数αの小さい材質によるプリズ
ム18を介して、サブミリ波6を空中へ出射させること
により高能率のサブミリ波6の出射を行い得るようにし
たものである。
【0044】具体的には、ストークス光5のビームの中
心から非線形光学結晶3の側面8、つまり、プリズム1
8が接した面までの距離d2を、レーザ光2の斜めの経
路においてプリズム18に最も接近した箇所で、レーザ
光2のビームの外側がプリズム18が接した面になる程
度に接近させた距離に選んで、例えば、距離d2=1m
m程度にするとともに、プリズム18の材質を吸収係数
αの小さい材質、例えば、GaAs(砒化ガリウム)に
して構成し、さらに、プリズム18の出射面に設けた反
射防止膜19の材質を、プリズム18の材質の屈折率値
のほぼ平方根の値をもつ材質、例えば、SiO2(二酸
化珪素)にして構成したものである。
心から非線形光学結晶3の側面8、つまり、プリズム1
8が接した面までの距離d2を、レーザ光2の斜めの経
路においてプリズム18に最も接近した箇所で、レーザ
光2のビームの外側がプリズム18が接した面になる程
度に接近させた距離に選んで、例えば、距離d2=1m
m程度にするとともに、プリズム18の材質を吸収係数
αの小さい材質、例えば、GaAs(砒化ガリウム)に
して構成し、さらに、プリズム18の出射面に設けた反
射防止膜19の材質を、プリズム18の材質の屈折率値
のほぼ平方根の値をもつ材質、例えば、SiO2(二酸
化珪素)にして構成したものである。
【0045】つまり、LiNbO3結晶は吸収係数α=
20cm-1であるのに対して、GaAs結晶は吸収係数
α=0.8cm-1なので、距離d2の間におけるサブミ
リ波6の吸収損失と小さくなり、また、サブミリ波帯に
おけるGaAsの屈折率値はn=3.6であって、その
まま空中に出射したので反射損失が32%にもなるが、
反射防止膜19を、GaAsの屈折率n=3.6のほぼ
平方根の値の屈折率n=1.9をもつSiO2にしてい
るため、プリズム18の出射面における反射損失も低減
されるので、76%以上の高率でサブミリ波6を空中に
出射することができる。
20cm-1であるのに対して、GaAs結晶は吸収係数
α=0.8cm-1なので、距離d2の間におけるサブミ
リ波6の吸収損失と小さくなり、また、サブミリ波帯に
おけるGaAsの屈折率値はn=3.6であって、その
まま空中に出射したので反射損失が32%にもなるが、
反射防止膜19を、GaAsの屈折率n=3.6のほぼ
平方根の値の屈折率n=1.9をもつSiO2にしてい
るため、プリズム18の出射面における反射損失も低減
されるので、76%以上の高率でサブミリ波6を空中に
出射することができる。
【0046】〔変形実施例〕この発明は次のように変形
して実施することを含むものである。
して実施することを含むものである。
【0047】(1)非線形光学結晶3の材質を、LiT
aO3(タンタル酸リチウム)、MgOをドープしたL
iNbO3、つまり、MgOドープLiNbO3、Nd
をドープしたLiTaO3、つまり、NdドープLiT
aO3、NdをドープしたLiNbO3、つまり、Nd
ドープLiNbO3などのうちのいずれか1つの材質に
して構成する。ここで、MgOをドープした材質はレー
ザ損傷耐性の向上に有効であり、また、Ndをドープし
た材質は、例えば、図6の第4実施例のようなレーザ発
振機能を有する非線形光学結晶3として構成する場合に
有効である。
aO3(タンタル酸リチウム)、MgOをドープしたL
iNbO3、つまり、MgOドープLiNbO3、Nd
をドープしたLiTaO3、つまり、NdドープLiT
aO3、NdをドープしたLiNbO3、つまり、Nd
ドープLiNbO3などのうちのいずれか1つの材質に
して構成する。ここで、MgOをドープした材質はレー
ザ損傷耐性の向上に有効であり、また、Ndをドープし
た材質は、例えば、図6の第4実施例のようなレーザ発
振機能を有する非線形光学結晶3として構成する場合に
有効である。
【0048】(2)プリズム18の材質を、ZnSe
(セレン化亜鉛)、ZnTe(テルル化亜鉛)、CdS
e(セレン化カドミウム)、CdTe(テルル化カドミ
ウム)などうちのいずれか1つの材質にして構成する。
(セレン化亜鉛)、ZnTe(テルル化亜鉛)、CdS
e(セレン化カドミウム)、CdTe(テルル化カドミ
ウム)などうちのいずれか1つの材質にして構成する。
【0049】(3)グレーティング11の溝の深さC
を、サブミリ波6の波長または周期長Tに対応させて、
例えば、C=40〜100μm程度のうちから適宜のも
のを選択して構成する。
を、サブミリ波6の波長または周期長Tに対応させて、
例えば、C=40〜100μm程度のうちから適宜のも
のを選択して構成する。
【0050】(4)グレーティング11を図1の〔実験
構成〕のように、非線形光学結晶3の側面8の所要部分
にのみ設けて構成する。
構成〕のように、非線形光学結晶3の側面8の所要部分
にのみ設けて構成する。
【0051】(5)非線形光学結晶3の長さLをストー
クス光5が共振する長さにして形成するとともに、ミラ
ー7を非線形光学結晶3の端面に直接的に、例えば、コ
ーティングなどにより設けて構成する。
クス光5が共振する長さにして形成するとともに、ミラ
ー7を非線形光学結晶3の端面に直接的に、例えば、コ
ーティングなどにより設けて構成する。
【0052】(6)グレーティング11を、三角形の山
形、または、頭の丸い三角形の山形の連続形のような他
の形状に変更して構成する。
形、または、頭の丸い三角形の山形の連続形のような他
の形状に変更して構成する。
【0053】(7)図2の第2実施例のグレーティング
11を図5の第3実施例のグレーティング11のように
傾斜させて構成する。
11を図5の第3実施例のグレーティング11のように
傾斜させて構成する。
【0054】
【発明の効果】この発明によれば、以上のように、非線
形光学結晶の側面にストークス光の経路に近接して設け
たグレーティングを介して、または、非線形光学結晶の
ストークス光の経路に近接した側面に設けたプリズムを
介して、サブミリ波を空中に出射しているため、非線形
光学結晶内でのサブミリ波の吸収損失が少なく高能率の
出射を行えるサブミリ波発生装置を提供することができ
る。
形光学結晶の側面にストークス光の経路に近接して設け
たグレーティングを介して、または、非線形光学結晶の
ストークス光の経路に近接した側面に設けたプリズムを
介して、サブミリ波を空中に出射しているため、非線形
光学結晶内でのサブミリ波の吸収損失が少なく高能率の
出射を行えるサブミリ波発生装置を提供することができ
る。
【0055】また、グレーティングの間隔を徐々に変化
させ、または、グレーティングを傾斜させる構成によっ
て、サブミリ波の出射方向を適宜に変化させているた
め、目的に応じた方向にサブミリ波を集中させ、また
は、拡散させて出射し得るサブミリ波発生装置を提供す
ることができ、通信分野やセンシング分野での広範囲な
応用が可能である。
させ、または、グレーティングを傾斜させる構成によっ
て、サブミリ波の出射方向を適宜に変化させているた
め、目的に応じた方向にサブミリ波を集中させ、また
は、拡散させて出射し得るサブミリ波発生装置を提供す
ることができ、通信分野やセンシング分野での広範囲な
応用が可能である。
図面中、図1〜図7はこの発明の実施例を、また、図8
・図9は従来技術を示し、各図の内容は次のとおりであ
る。
・図9は従来技術を示し、各図の内容は次のとおりであ
る。
【図1】全体構成の平面図・斜視図
【図2】動作特性線図
【図3】動作特性線図
【図4】全体構成の平面図
【図5】全体構成の平面図
【図6】全体構成の平面図
【図7】全体構成の平面図
【図8】全体構成の平面図・斜視図
【図9】要部構成ベクトル図
1 励起レーザ
2 レーザ光
3 非線形光学結晶
4 端面
5 ストークス光
6 サブミリ波
7 ミラー
8 側面
9 端面
10 出射方向
11 グレーティング
12 励起光源
13 励起光
16 ミラー
17 ミラー
18 プリズム
19 反射防止膜
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 Applied Physics L
etters,1975年,Vol.26,N
o.8,418−421
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02F 1/35
INSPEC(DIALOG)
JICSTファイル(JOIS)
Claims (6)
- 【請求項1】 非線形光学結晶の中でレーザ光とストー
ク光とを交差させた交差領域における位相整合によりサ
ブミリ波を発生するサブミリ発生装置であって、前記非
線形光学結晶の前記サブミリ波を発生する側の側面にグ
レーティングを設けたことを特徴とするサブミリ波発生
装置。 - 【請求項2】 前記グレーティングの周期長を、不均一
な周期長によって構成した請求項1のサブミリ波発生装
置。 - 【請求項3】 前記グレーティングの溝方向を、前記非
線形光学結晶の側面に対して傾斜させて構成した請求項
1のサブミリ波発生装置。 - 【請求項4】 非線形光学結晶の中でレーザ光とストー
ク光とを交差させた交差領域における位相整合によりサ
ブミリ波を発生するサブミリ発生装置であって、前記非
線形光学結晶の前記サブミリ波を発生する側の側面にプ
リズムを設けたことを特徴とするサブミリ波発生装置。 - 【請求項5】 前記非線形光学結晶の材質を、LiNb
O3、LiTaO3、MgOドープLiNbO3、Nd
ドープLiNbO3、NdドープLiTaO3のうちの
いずれか1つを用いて構成した請求項1〜請求項4のう
ちのいずれか1項のサブミリ波発生装置。 - 【請求項6】 プリズムの材質を、GaAs、ZnS
e、ZnTe、CdSe、CdTeのうちのいずれか1
つを用いて構成した請求項4のサブミリ波発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32506795A JP3525273B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | サブミリ波発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32506795A JP3525273B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | サブミリ波発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09146131A JPH09146131A (ja) | 1997-06-06 |
JP3525273B2 true JP3525273B2 (ja) | 2004-05-10 |
Family
ID=18172787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32506795A Expired - Fee Related JP3525273B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | サブミリ波発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3525273B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002072269A (ja) | 2000-08-30 | 2002-03-12 | Inst Of Physical & Chemical Res | テラヘルツ波発生方法及び装置 |
JP4958349B2 (ja) * | 2001-09-26 | 2012-06-20 | 独立行政法人理化学研究所 | リング型共振器とその高速同調方法 |
JP4609993B2 (ja) | 2004-12-08 | 2011-01-12 | 独立行政法人理化学研究所 | テラヘルツ波発生方法及び装置 |
JP5468195B2 (ja) * | 2007-09-05 | 2014-04-09 | 独立行政法人理化学研究所 | 回折格子 |
JP5072045B2 (ja) * | 2009-08-10 | 2012-11-14 | 日本碍子株式会社 | 電磁波発振素子 |
JP5721252B2 (ja) * | 2009-08-10 | 2015-05-20 | 日本碍子株式会社 | 電磁波発振素子 |
JP5724213B2 (ja) * | 2010-05-13 | 2015-05-27 | セイコーエプソン株式会社 | 検出装置 |
JP5363678B2 (ja) * | 2011-03-17 | 2013-12-11 | 日本碍子株式会社 | 電磁波放射素子およびその製造方法 |
JP2013130609A (ja) | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Ngk Insulators Ltd | 電磁波放射素子およびその製造方法 |
JP6559000B2 (ja) * | 2015-07-29 | 2019-08-14 | 浜松ホトニクス株式会社 | 量子カスケードレーザ |
JP6506663B2 (ja) * | 2015-08-31 | 2019-04-24 | 浜松ホトニクス株式会社 | 量子カスケードレーザ |
JP2017050308A (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 浜松ホトニクス株式会社 | 量子カスケードレーザ |
-
1995
- 1995-11-20 JP JP32506795A patent/JP3525273B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Applied Physics Letters,1975年,Vol.26,No.8,418−421 |
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---|---|
JPH09146131A (ja) | 1997-06-06 |
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