JP3524998B2 - 脈波計測装置 - Google Patents

脈波計測装置

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JP3524998B2
JP3524998B2 JP27324195A JP27324195A JP3524998B2 JP 3524998 B2 JP3524998 B2 JP 3524998B2 JP 27324195 A JP27324195 A JP 27324195A JP 27324195 A JP27324195 A JP 27324195A JP 3524998 B2 JP3524998 B2 JP 3524998B2
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克行 本田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脈波信号を光学的
に計測して脈拍数などを求める脈波計測装置に関するも
のである。更に詳しくは、脈波信号を光学的に計測する
ためのセンサユニットの指表面などへの装着構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】脈拍数などの脈波情報を計測、表示可能
な脈波計測装置のうち、光学式のものでは、LEDから
指表面に向けて光を照射する一方、指(血管)から反射
してきた光をフォトトランジスタで受光することによ
り、血量変化を受光量の変化として検出し、その検出結
果に基づいて脈拍数などを計測するようになっている。
このような脈波計測装置では、LEDとフォトトランジ
スタとを備えるセンサユニットを、従来からある血圧計
と同様な面ファスナーを備えるベルトによって指表面な
どに固定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、センサユニットを指に押し当て、それを覆うよ
うにベルトを巻いた後、面ファスナーで固定する方法で
は、センサユニットを取り付ける度に押しつけ状態を調
整しなければならない。ベルトの締めつけ状態が緩すぎ
ると、ベルトと指との隙間から外光が侵入してしまい、
侵入した光がセンサユニットにまで届くと、脈波信号を
正確に計測できないという問題点が発生するからであ
る。
【0004】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
センサユニットを簡単にかつ安定した状態に指などの表
面に装着可能なセンサユニット固定手段を備えた脈波計
測装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、指表面や手首表面などの生体表面に
向けて光を発する発光素子、該発光素子が発した光のう
ち生体の側から反射してくる光を受光可能な受光素子、
及び該受光素子及び前記発光素子の表面側に配置され、
外側表面に生体表面が密着した状態とされる透光板を備
えるセンサユニットと、該センサユニットによる脈波信
号の検出結果に基づいて脈拍数などの脈波情報を求める
データ処理手段を備える装置本体と、少なくとも周方向
への伸縮性を備えたサポーター状であって指や手首など
の生体に嵌められて前記透光板が生体表面に密着するよ
うに前記センサユニットを生体表面に固定するセンサユ
ニット固定用バンドとを有する脈波計測装置において、
前記センサユニット固定用バンドは、側端縁同士を突き
合わせた状態で接合されたシート片から構成され、前記
センサユニット固定用バンドの内周面のうち前記シート
片の側端縁同士の接合部分に接着されて該接合部分を覆
うテープを備えていることを特徴とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】本発明において、前記センサユニット固定
用バンドまたは前記センサユニットには、前記センサユ
ニット固定用バンド内における前記センサユニットの位
置ずれを防止するセンサユニット位置ずれ防止手段が構
成されていることが好ましい。
【0012】かかるセンサユニット位置ずれ防止手段と
しては、たとえば、前記装置本体と前記センサユニット
とを接続するケーブルを備えている場合には、両端が前
記センサユニット固定用バンドの内周面に固定された弾
性体を備え、該弾性体と前記センサユニット固定用バン
ドの内周面との間に前記ケーブルを通したとき、該ケー
ブルのうち前記センサユニットとの接続部付近を前記弾
性体で固定することによって、前記センサユニットの位
置を固定するように構成されたものを用いることができ
る。
【0013】また、センサユニット位置ずれ防止手段と
しては、前記センサユニットにおいて前記透光板と反対
側の方向に突き出て前記センサユニット固定用バンドの
内周面に引っ掛かる突起を利用することもできる。
【0014】本発明において、前記センサユニット固定
用バンドは、その端部から前記センサユニット固定用バ
ンドの長手方向に向けて張り出すつまみ部分を備えてい
ることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】図面に基づいて、本発明の一実施
例を説明する。
【0016】(全体構成)図1は、本例の腕装着型脈波
計測装置の使用状態を示す説明図である。
【0017】図1において、本例の腕装着型脈波計測装
置1(脈波計測装置)は、腕時計構造を有する装置本体
10と、この装置本体10に接続されるケーブル20
と、このケーブル20の先端側に設けられたセンサユニ
ット30(脈波信号検出部)とから大略構成されてい
る。装置本体10には、腕時計における12時方向から
腕に巻きついてその6時方向で固定されるリストバンド
12が設けられ、このリストバンド12によって、装置
本体10は、腕に着脱自在である。センサユニット30
は、伸縮可能な素材からなるサポータ状のセンサユニッ
ト固定用バンド40(センサユニット固定手段)によっ
て人差し指(生体)の根元に装着されている。
【0018】(装置本体の構成)図2は、本例の腕装着
型脈波計測装置の装置本体を、リストバンドやケーブル
などを外した状態で示す平面図、図3は、腕装着型脈波
計測装置を3時の方向からみた側面図である。
【0019】図2において、装置本体10は、樹脂製の
時計ケース11(本体ケース)を備えており、この時計
ケース11の表面側には、現在時刻や日付に加えて、脈
拍数などの脈波情報などをデジタル表示する液晶表示装
置13(表示部)が構成されている。時計ケース11の
内部には、センサユニット30による検出結果(脈波信
号)に基づいて脈拍数の変化などを液晶表示装置13で
表示するために、検出信号に対する信号処理を行なうデ
ータ処理回路50が構成されている。データ処理回路5
0には、計時回路も構成されているため、通常時刻、ラ
ップタイム、スプリットタイムなども液晶表示装置13
に表示可能である。
【0020】時計ケース11の外周部には、時刻合わせ
や表示モードの切り換えなどを行なうためのボタンスイ
ッチ111〜115が構成され、 時計ケース11の表面
には、ボタンスイッチ116、117が構成されてい
る。腕装着型脈波計測装置1の電源は、時計ケース11
に内蔵されているボタン形の電池59であり、ケーブル
20は、電池59からセンサユニット30に電力を供給
するとともに、センサユニット30の検出結果を時計ケ
ース11内のデータ処理回路50に入力している。
【0021】腕装着型脈波計測装置1では、その機能を
増やすにともなって、装置本体10を大型化する必要が
あるが、装置本体10には、腕に装着されるという制約
があるため、装置本体10を腕時計における6時及び1
2時の方向に向けては拡大できない。そこで、本例で
は、装置本体10には、3時及び9時の方向における長
さ寸法が6時及び12時の方向における長さ寸法よりも
長い横長の時計ケース11を用いてある。但し、リスト
バンド12は、3時の方向側に偏った位置で接続してい
るため、リストバンド12からみると、腕時計における
9時の方向に大きな張出部分101を有するが、かかる
大きな張出部分は、3時の方向にはない。従って、横長
の時計ケース11を用いたわりには、手首を自由に曲げ
ることができ、かつ、転んでも手の甲を時計ケース11
にぶつけることがない。
【0022】時計ケース11の内部において、電池59
に対して9時の方向には、ブザー用の偏平な圧電素子5
8が配置されている。電池59は、圧電素子58に比較
して重いため、装置本体10の重心位置は、3時の方向
に偏った位置にある。この重心が偏っている側にリスト
バンド12が接続しているので、装置本体10を腕に安
定した状態で装着できる。また、電池59と圧電素子5
8とを面方向に配置してあるため、装置本体10を薄型
化できるとともに、図3に示すように、裏面部119に
電池蓋118を設けることによって、ユーザーは、電池
59を簡単に交換できる。
【0023】(装置本体の回り止め防止構造)図3にお
いて、時計ケース11の12時の方向には、リストバン
ド12の端部に取り付けられた止め軸121を保持する
ための連結部105が形成されている。時計ケース11
の6時の方向には、腕に巻かれたリストバンド12が長
さ方向の途中位置で折り返されるとともに、この途中位
置を保持するための留め具122が取り付けられる受け
部106が形成されている。
【0024】装置本体10の6時の方向において、裏面
部119から受け部106に至る部分は、時計ケース1
1と一体に成形されて裏面部119に対して約115°
の角度をなす回転止め部108になっている。すなわ
ち、リストバンド12によって装置本体10を左の手首
L(腕)の上面部L1(手の甲の側)に位置するように
装着したとき、時計ケース11の裏面部119は、手首
Lの上面部L1に密着する一方、回転止め部108は、
橈骨Rのある側面部L2に当接する。この状態で、装置
本体10の裏面部119は、橈骨Rと尺骨Uを跨ぐ感じ
にある一方、回転止め部108と裏面部119との屈曲
部分109から回転止め部108にかけては、橈骨Rに
当接する感じになる。このように、回転止め部108と
裏面部119とは、約115°という解剖学的に理想的
な角度をなしているため、装置本体10を矢印Aの方向
に、また、装置本体10を矢印Bの方向に回そうとして
も、装置本体10は、それ以上不必要にずれない。ま
た、裏面部119及び回転止め部108によって腕の回
りの片側2ヵ所で装置本体10の回転を規制するだけで
ある。このため、腕が細くても、裏面部119及び回転
止め部108は確実に腕に接するので、回転止め効果が
確実に得られる一方、腕が太くても窮屈な感じがない。
【0025】(ケーブルと装置本体との接続構造)図3
からわかるように、本例の腕装着型脈波計測装置1で
は、装置本体10の6時の方向において、回転止め部1
08として延設されている部分の表面側には、コネクタ
部70が構成され、そこには、ケーブル20の端部に構
成されたコネクタピース80を着脱できるようになって
いる。従って、腕装着型脈波計測装置1は、コネクタピ
ース80をコネクタ部70から外せば、ケーブル20か
ら先の部分を装置本体10から外せるので、通常の腕時
計と同様に扱え、便利である。しかも、装置本体10の
6時の側、すなわち、利用者からみると手前側でコネク
タピース80とコネクタ部70とを着脱できるので、着
脱操作が簡単である。また、コネクタ部70は、装置本
体10から3時の方向に張り出さないので、利用者は、
ランニング中に手首を自由に動かすことができるととも
に、ランニング中に転んでも手の甲がコネクタ部70に
ぶつからない。
【0026】(センサユニットの構成)図4は、本例の
腕装着型脈波計測装置に用いたセンサユニットの平面
図、図5は、図4のI−I′線における断面図、図6
は、図4のII−II′線における断面図、図7は、図4の
III−III ′線における断面図である。
【0027】図4において、センサユニット30は、そ
のケース体としてのセンサ枠36の内側に部品収納空間
300が構成され、この部品収納空間300の内部に
は、回路基板35が配置されている。回路基板35に
は、LED31、フォトトランジスタ32、ダイオード
391、及びトランジスタ392などの電子部品が実装
されている。また、センサユニット30には、ブッシュ
393によってケーブル20の端部が固定され、ケーブ
ル20の各配線は、回路基板35のパターン上にはんだ
付けされている。ここで、センサユニット30は、ケー
ブル20が指の根元側から装置本体10の側に引き出さ
れるようにして指に取り付けられる。従って、LED3
1及びフォトトランジスタ32は、指の長さ方向に沿っ
て配列されることになり、そのうち、LED31は指の
先端側に位置し、フォトトランジスタ32は指の根元の
方に位置する。
【0028】図5からわかるように、部品収納空間30
0は、センサ枠36の裏側に裏蓋302が被されること
によって構成されている。
【0029】本例では、裏蓋302の背面側には、セン
サユニット固定用バンド40内部でのセンサユニット3
0の位置ずれを防止するための突起303(センサユニ
ット位置ずれ防止手段)が構成されている。センサ枠3
6の上面部分(実質的な脈波信号検出部)には、ガラス
板からなる透光板34によって光透過窓が形成され、こ
の透光板34に対向するように回路基板35が部品収納
空間300内で固定されている。従って、LED31及
びフォトトランジスタ32は、それぞれ発光面及び受光
面を透光板34の方に向けている。このため、透光板3
4の外側表面341(指表面との接触面/センサ面)に
指表面を密着させた状態で、LED31が指表面に向け
て光を発すると、フォトトランジスタ32は、LED3
1が発した光のうち指の側から反射してくる光を受光可
能である。
【0030】図5、図6及び図7に示すように、透光板
34の周囲を取り巻くセンサ枠36の外側表面361を
基準面とすると、透光板34の外側表面341は、基準
面(センサ枠36の外側表面361)よりも突出した位
置にある。
【0031】また、図6に示すように、透光板34の周
囲には、透光板34と指とを密着させたときに指表面に
接触する2本の人体アース用端子38がねじ306によ
ってセンサ枠36に固定されている。2本の人体アース
用端子38は、透光板34を挟むようにその両側に配置
されている。なお、人体アース用端子38の周りには、
パッキン394が嵌められている。
【0032】人体アース用端子38も、図6からわかる
ように、基準面(センサ枠36の外側表面361)から
突出している。但し、人体アース用端子38の外側表面
381(指表面との接触面)は、基準面(センサ枠36
の外側表面361)からみれば、透光板34の外側表面
341よりも低い位置にある。
【0033】本例では、LED31として、InGaN
系(インジウム−ガリウム−窒素系)の青色LEDを用
いてあり、その発光スペクトルは、図8に示すように、
450nmに発光ピークを有し、その発光波長領域は、
350nmから600nmまでの範囲にある。かかる発
光特性を有するLED31に対応させて、本例では、フ
ォトトランジスタ32として、GaAsP系(ガリウム
−砒素−リン系)のフォトトランジスタを用いてあり、
その素子自身の受光波長領域は、図9に示すように、主
要感度領域が300nmから600nmまでの範囲にあ
って、300nm以下にも感度領域がある。ここで、フ
ォトトランジスタ32として、素子にフィルタを付加し
たセンサユニットを用いることもあり、このようなセン
サユニットの受光波長領域の一例は、図10に示すよう
に、主要感度領域が400nmから550nmまでの範
囲にある。
【0034】このように構成したセンサユニット30
を、図11に示すように、センサユニット固定用バンド
40(図示せず。)によって指の根元に装着すると、L
ED31及びフォトトランジスタ32は、それぞれの発
光面及び受光面を指表面に向いた状態になる。この状態
で、LED31が指に向けて光を照射すると、生体(血
管)から反射してきた光をフォトトランジスタ32が受
光し、その受光結果(脈波信号)を、ケーブル20を介
して装置本体10に入力すると、装置本体10では、脈
波信号から脈拍数が求められる。
【0035】(データ処理回路の構成)すなわち、図1
2に、時計ケースの内部に構成されたデータ処理回路の
機能の一部をブロック図で示すように、データ処理回路
50において、脈波信号変換部51は、センサユニット
30からケーブル20を介して入力された信号をデジタ
ル信号に変換して脈波信号記憶部52に出力するように
なっている。脈波信号記憶部52は、デジタル信号に変
換された脈波データを記憶しておくRAMである。脈波
信号演算部53は、脈波信号記憶部52に記憶されてい
る信号を読み出してそれに周波数分析を行ない、その結
果を脈波成分抽出部54に入力するようになっている。
脈波成分抽出部54は、脈波信号演算部53からの入力
信号から脈波成分を抽出して脈拍数演算部55に出力
し、この脈拍数演算部55は、入力された脈波の周波数
成分により脈拍数を演算し、その結果を液晶表示装置1
3に出力するようになっている。
【0036】(センサユニット固定用バンド)図13
(a)は、センサユニット30を図11に示すように指
に固定するためのセンサユニット固定用バンド40の斜
視図であり、図13(b)は、このセンサユニット固定
用バンド40を上下逆にしたときの斜視図である。
【0037】図14(a)は、センサユニット固定用バ
ンド40を図13(a)に示す状態から裏返したときの
斜視図であり、図14(b)は、センサユニット固定用
バンド40を図13(b)に示す状態から裏返したとき
の斜視図である。
【0038】これらの図において、センサユニット固定
用バンド40は、サポータ状を呈しており、その端部か
ら長手方向に向けては、センサユニット固定用バンド4
0を指に嵌めるときにそれを指の根元に向けて引っ張る
ためのつまみ部分421、413が構成されている。
【0039】図13(a)および図14(b)に示すよ
うに、センサユニット固定用バンド40の内周面のう
ち、指の腹に接する部分には、周方向に向けられた帯状
のゴム430(弾性体)の両端を縫い付けたセンサユニ
ット位置ずれ防止部43(センサユニット位置ずれ防止
手段)が構成されている。すなわち、ゴム430を引っ
張ってそれを引き延ばした状態で、その内側にセンサユ
ニット30を潜らせた後、ゴム430を放すとともに、
ケーブル20を引き戻せば、ケーブル20の根元付近
(ケーブル20のうちセンサユニット30との接続部分
付近)をゴム430で固定した状態になる。従って、こ
の状態でセンサユニット固定用バンド40を指に嵌めれ
ば、図11に示したように、センサユニット30の透光
板34を指表面に密着した状態に固定でき、脈波を計測
しているときに、センサユニット固定用バンド40内で
センサユニット30がずれたり、センサユニット固定用
バンド40内からセンサユニット30が抜けたりするこ
とを防止できる。
【0040】ここで、センサユニット固定用バンド40
には、少なくも、センサユニット30を指表面に密着し
た状態に固定できるだけの押圧力を発揮することと、外
光を遮断できることとが求められる。そこで、本例で
は、センサユニット固定用バンド40は、ウエットスー
ツに用いられている素材を裁断したシート片を縫製した
もので構成してある。すなわち、センサユニット固定用
バンド40を構成する各シート片を、図15(a)ない
し図15(d)にそれぞれ示すように、センサユニット
固定用バンド40は、主布部となる第1のシート片41
と、背布部となる第2のシート片42と、これらを縫い
合わせたときにセンサユニット固定用バンド40の内面
に縫い目が露出しないように縫製部分(接合部分)に張
られる目止めテープ44、45とから構成されている。
【0041】これらのシート片のうち、第1のシート片
41には、ゴム430の両端を縫い付けたセンサユニッ
ト位置ずれ防止部43が構成されている。また、第1の
シート片41の底辺部分には、直線的に切断された部分
411、412と、つまみ部分413となる張り出し部
分を曲線的に構成するための凹部417、418とが構
成されている。一方、第2のシート片42にも、つまみ
部分421を構成するための張り出し部分が構成されて
いる。
【0042】センサユニット固定用バンド40を形成す
るには、第1のシート片41と第2のシート片42と
を、図16(a)〜図16(d)に示すように、側端縁
415、425同士を突き合わしたように縫製し、ま
た、側端縁416、426同士も突き合わしたように縫
製する。このため、縫製した後でも、2重部分がないの
で、センサユニット固定用バンド40を指に嵌めたとき
に隙間ができにくい。
【0043】次に、センサユニット固定用バンド40の
内周面に縫い目が出ないように、縫製部分に目止めテー
プ44、45を張る。このため、縫製部分が完全に平坦
に仕上げられているので、センサユニット固定用バンド
40を指に嵌めたときに違和感がないとともに、指とセ
ンサユニット固定用バンド40との間に隙間がない。
【0044】このように構成したセンサユニット固定用
バンド40には、ウエットスーツに用いられている厚手
の生地が用いられ、この生地は、発泡ゴム層(ポリウレ
タンゴム層)の表裏の両側に、ジャージなどに用いられ
ている合成繊維生地が張り合わされた複合素材からな
る。このため、センサユニット固定用バンド40は、適
度な伸縮性を有し、特に、周方向(矢印Qの方向)への
伸縮性が大きい。従って、このセンサユニット固定用バ
ンド40を用いてセンサユニット30を指表面に固定し
たとき、センサユニット固定用バンド40は、そのサイ
ズと指周りのサイズとによって規定される安定した押圧
力を発揮するので、脈波信号の検出感度が安定してい
る。すなわち、詳しくは後に説明するが、センサユニッ
ト30を指表面に向けて押す力が適正な範囲にあると
き、脈波信号の検出感度が高く、所定の範囲より押圧力
が大きすぎても、小さすぎても、脈波信号の検出感度が
低下する傾向にあるが、本例のセンサユニット固定用バ
ンド40は、安定した押圧力を発揮するので、脈波信号
の検出感度が安定している。
【0045】また、センサユニット固定用バンド40を
指に嵌めたときに、センサユニット固定用バンド40
は、周方向に伸びた状態になるが、この状態でも、セン
サユニット固定用バンド40は、中間層に発泡ゴム層を
有しているため、外光は、センサユニット固定用バンド
40を透過することがない。これに対して、水着などに
使用されている素材によってセンサユニット固定用バン
ド40を構成したときには、伸縮性や初期的な遮光性の
面で問題がなくても、伸びた状態での遮光性が不十分で
ある。また、水着などに使用されている素材を用いた場
合には、マラソン中に水を補給しようとしてセンサユニ
ット固定用バンド40が濡れると、素材が伸びて緩んで
しまうとともに、乾いた後に寸法が戻らない。かかる素
材面の寸法的な問題は、水着ほど大きなものであれば支
障がなくても、センサ固定用バンド40のように小さな
もので、しかも、わずかな隙間も避けたいものでは大き
な問題になってしまうが、本例のような素材でセンサ固
定用バンド40を構成した場合には、かかる問題が発生
しない。
【0046】さらに、本例のセンサユニット固定用バン
ド40に用いた素材は、発泡ゴム層に合成繊維生地を張
り合わせた複合素材を用いているため、肌触りがよく、
また、シート片に裁断しても裁断箇所にほつれが発生し
ない。従って、シート片は、切りっぱなしでよく、裁断
部分のほつれを防止するためのくくり縫いや折り返し加
工などが施されていない。このため、センサユニット固
定用バンド40の製造に手間がかからないとともに、図
16(a)、(d)に示すように、センサユニット固定
用バンド40の内周面に不要な凹凸がない。また、裁断
部分のほつれを防止するために折り返し加工などを行う
と、センサユニット固定用バンド40の径がばらつきや
すく、このような径のばらつきは、そのままセンサユニ
ット30を指表面に向けて押す力のばらつきを招き、脈
波信号の検出感度に影響を及ぼしてしまうが、本例のセ
ンサユニット固定用バンド40は、シート片の略裁断寸
法どおりに仕上がり、寸法精度が高いので、センサユニ
ット30を指表面に向けて押す力がばらつきにくく、脈
波信号の検出感度が安定している。
【0047】センサユニット固定用バンド40に用いた
素材は、発泡ゴム層に合成繊維生地を張り合わせた厚手
の複合素材を用いているため、指から外した状態でも、
図13(a)、(b)に示したように筒状の形状を保持
する。従って、センサユニット固定用バンド40を摘み
上げるだけでそのまま指を差し込むこともできる。ま
た、センサユニット固定用バンド40は、強度が大きい
ので、運動中の脈拍数などを計測するのに用いても、十
分な耐久性を発揮する。
【0048】さらに、センサユニット固定用バンド40
には、発泡ゴム層の表側および裏側に異なる色合いの合
成繊維生地を張り合わせてある。従って、センサユニッ
ト固定用バンド40の表裏の判別が簡単である。また、
センサユニット固定用バンド40については、複数のサ
イズを準備しておくので、サイズ毎に表側の生地の色を
変えておくことにより、サイズの判別を簡単に行える。
【0049】(センサユニットの指表面への押圧力と脈
波信号の検出感度)本例では、センサユニット固定用バ
ンド40として、3つのサイズを準備し、指周りのサイ
ズが異なるいずれのユーザーが本例の腕装着型脈波計測
装置1を利用するときでも、センサユニット30を指表
面に向けて押す力を常に適正化し、脈波信号の検出感度
を高いものとしてある。
【0050】本例のセンサユニット固定用バンド40
は、それを指に嵌めたとき、指周りのサイズと、センサ
ユニット30から指表面にかかる加重とは、図17に示
すような関係にある。図17には、表1に示す各サイズ
のセンサユニット固定用バンド40を用いた場合のそれ
ぞれについて、指周りのサイズと、センサユニット30
から指表面にかかる加重との関係を示してある。なお、
表1に記載の各寸法(A寸法、B寸法、L寸法、D寸
法、E寸法)は、図15および図16に示す各寸法に対
応する。
【0051】
【表1】
【0052】図17に示すように、センサユニット固定
用バンド40のサイズが定まれば、指周りのサイズと、
センサユニット30から指表面にかかる荷重とは直線的
な関係を有することがわかる。すなわち、本例のように
サポータータイプのセンサ固定方法によれば、ユーザー
が自分にあったサイズのセンサユニット固定用バンド4
0を選択すれば、それを用いてセンサユニット30を指
に固定する限り、常に、センサユニット30の指表面に
向けての荷重が略一定である。それ故、腰ベルトのよう
にベルトの長手方向に複数のピン孔を形成しておき、い
ずれのピン孔にピンを差し込むかによって締め付け状態
を調整する方法や面ファスナーなどによって締め付け状
態を調整する方法に比較して、センサユニット30から
指表面にかかる荷重が安定する。
【0053】ここで、図18に示すように、全表面積が
約144mm2 で、図5〜図7に示したように、周辺領
域から1段突き出た構造の透光板34の面積が約40m
2のセンサユニット30を用いて、センサユニット3
0から指表面にかかる荷重と、脈波信号の検出感度との
関係を、図19および図20に示す。このとき、指表面
は、透光板34に強く接するとともに、その周辺領域に
は軽く接する状態にある。
【0054】図19および図20に示す各データは、指
サイズが異なる2名の実験協力者に対し、その指表面に
センサユニット30を押しつけたときの計測結果であ
る。これらの図において、交流成分(AC)は、血管中
の血液の流れに基づく信号であり、脈波信号に相当す
る。これに対して、直流成分(DC)は、外乱その他の
原因に基づく信号である。従って、交流成分が大である
程、脈波信号の検出感度が高いといえる。
【0055】図19および図20から明らかなように、
センサユニット30を指表面に向けて押す力が適正な範
囲にあるとき、脈波信号の検出感度が高く、所定の範囲
より押圧力が大きすぎても、小さすぎても、脈波信号の
検出感度が低下する傾向にある。たとえば、図19に示
す計測結果によれば、荷重が透光板34の面積当たり約
40gf/40mm2 〜約180gf/40mm2 の範
囲にあるとき、交流成分(AC)は、比較的高いレベル
で安定している。また、図20に示す計測結果によれ
ば、荷重が透光板34の面積当たり約40gf/40m
2 〜約110gf/40mm2 の範囲にあるとき、交
流成分(AC)は、比較的高いレベルで安定している。
従って、センサユニット30を押しつけたときの荷重が
透光板34の面積当たり約40gf/40mm2 〜約1
10gf/40mm2 の範囲にあるとき、概ね、脈波信
号の検出感度が高いレベルで安定するといえる。一般的
な表現で表せば、センサユニット30を押しつけたとき
の荷重が透光板34の単位面積当たり約1.0gf/m
2 〜約2.8gf/mm2 の範囲にあるとき、概ね、
脈波信号の検出感度が高いレベルで安定しているといえ
る。
【0056】(センサユニットの指への沈み込み量と脈
波信号の検出感度)図19に示す検討を行ったときのセ
ンサユニット30の指への沈み込み量と、脈波信号の検
出感度との関係を図21に示す。この図では、図19に
示す検討においてセンサユニット30が検出した交流成
分(AC)および直流成分(DC)を、指表面にセンサ
ユニット30を載せた状態からセンサユニット30を指
に向けて押しつけたときのセンサユニット30の変位量
との関係としてプロットしてある。同様に、図22に
は、図20に示す検討を行ったときのセンサユニット3
0の指への沈み込み量と、脈波信号の検出感度との関係
を示してある。これらの図でも、交流成分が大である
程、脈波信号の検出感度が高いといえる。
【0057】図21および図22から明らかなように、
センサユニット30を指表面に向けて押す力が適正な範
囲にあるため、センサユニット30の変位量(指への沈
み込み量)が適正な範囲にあるとき、脈波信号の検出感
度が高く、センサユニット30の変位量(指への沈み込
み量)大きすぎても、小さすぎても、脈波信号の検出感
度が低下する傾向にある。たとえば、図21に示す計測
結果によれば、変位量が約2.0mm〜約4.0mmの
範囲にあるとき、交流成分(AC)は、比較的高いレベ
ルで安定している。また、図22に示す計測結果によれ
ば、変位量が約2.0mm〜約3.0mmの範囲にある
とき、交流成分(AC)は、比較的高いレベルで安定し
ている。従って、センサユニット30を押しつけたとき
の変位量が約2.0mm〜約3.0mmの範囲にあると
き、概ね、脈波信号の検出感度が高いレベルで安定して
いるといえる。
【0058】さらに、同様な検討を繰り返し行ったとこ
ろ、センサユニット30を押しつけたときの変位量が約
2.2mm〜約2.7mmの範囲にあるとき、脈波信号
の検出感度が特に安定している傾向にあった。すなわ
ち、図18に示すセンサユニット30の場合では、セン
サユニット30への荷重が透光板34の面積当たり約4
0gf/40mm2 〜約100gf/40mm2 の範囲
にあるとき、脈波信号の検出感度が高いレベルで安定し
ているといえる。一般的な表現で表せば、センサユニッ
ト30を押しつけたときの荷重が透光板34の単位面積
当たり約1.0gf/mm2 〜約2.5gf/mm2
範囲にあるとき、脈波信号の検出感度が高いレベルで安
定しているといえる。
【0059】従って、図17および表1に示した3つの
サイズのセンサユニット固定用バンド40を準備してお
けば、指周りのサイズが55mm〜70mmの範囲にあ
るユーザーは、いずれかのサイズのセンサユニット固定
用バンド40を選択するだけで、センサユニット30を
適正な状態で指に装着できるといえる。すなわち、図1
7において、特殊な例を除いて、指がいくら細い人で
も、人差し指の根元のサイズは約55mm以上あり、指
がいくら太い人でも、人差し指の根元のサイズは約70
mm以下であり、全てのユーザーは、図17の斜線領域
を通るような適正なサイズのセンサユニット固定用バン
ド40を選択すれば、かならず、センサユニット30へ
の荷重が透光板34の面積当たり約40gf/40mm
2 〜約100gf/40mm2 の状態(一般的な表現で
表せば、センサユニット30を押しつけたときの荷重が
透光板34の単位面積当たり約1.0gf/mm2 〜約
2.5gf/mm2 の状態)を実現できる。また、セン
サユニット30を押しつけたときの変位量でいえば、約
2.2mm〜約2.7mmの状態を実現できる。
【0060】センサユニット30への押圧力や沈み込み
量と、脈波信号の検出感度とが上記の関係を示すのは、
以下の理由によるものと考えられる。まず、適度な押圧
力および沈み込み量の場合には、図23に示すように、
血管中で滞留している血液(図23において白丸で示
す。)を側方に退けるため、押圧力がない場合や小さす
ぎる場合に比較して、滞留している血液の影響が小さい
ともいえる。すなわち、フォトトランジスタ32で検出
した信号には、滞留する血液による信号成分と、流れて
いる血液による信号成分とが含まれており、脈拍数は、
流れている血液による信号成分から求まる。これに対し
て、滞留する血液による信号成分は、検出した信号のバ
ックグランド(雑音)であるため、本例のように、滞留
している血液を程度に押し退けた状態で計測した方が感
度が高いといえる。但し、あまり強く押しすぎると、感
度が低下するのは、血流自身が妨げられるからと考えら
れる。
【0061】(動作)このように構成した腕装着型脈波
計測装置1の動作を、図1、図11などを参照して簡単
に説明する。
【0062】まず、図1において、腕装着型脈波計測装
置1を通常の腕時計として用いる場合には、ケーブル2
0及びセンサユニット30を装置本体10のコネクタ部
70で外し、コネクタ部70には、所定のコネクタカバ
ーを装着する。このコネクタカバーは、コネクタピース
80と同じ構成のものを用いることができる。但し、コ
ネクタカバーには、電極部などが不要である。 腕装着型脈波計測装置1を用いてランニング中の脈拍数
を計測する場合には、コネクタピース80をコネクタ部
70に装着して、ケーブル20を装置本体10に接続し
た後、装置本体10をリストバンド12で腕に装着す
る。また、センサユニット30をセンサユニット固定用
バンド40によって指の根元に密着させた状態でランニ
ングを行なう。
【0063】このとき、図13(a)に示したように、
センサユニット固定用バンド40のゴム430を延ばし
た状態でその内側にセンサユニット30を通し、ケーブ
ル20の根元付近をゴム430で固定する。
【0064】次に、センサユニット固定用バンド40に
は、つまみ部分413、421となる張り出し部分が形
成されているので、このつまみ部分413、421を摘
んで、センサユニット固定用バンド40を指の根元まで
嵌める。このように、センサユニット30を指の根元に
装着すると、ケーブル20が短くて済むので、ケーブル
20は、ランニング中に邪魔にならない。また、掌から
指先までの体温の分布を計測すると、寒いときには、指
先の温度が著しく低下するのに対し、指の根元の温度は
比較的低下しない。従って、指の根元にセンサユニット
30を装着すれば、寒い日に屋外でランニングしたとき
でも脈拍数などを正確に計測できる。
【0065】ここで、センサユニット固定用バンド40
としては、図17の斜線領域を通るような適正なサイズ
のセンサユニット固定用バンド40を選択すれば、かな
らず、センサユニット30への荷重が透光板34の面積
当たり約40gf/40mm2 〜約100gf/40m
2 の状態、センサユニット30を押しつけたときの変
位量でいえば、約2.2mm〜約2.7mmの範囲にな
るので、脈波信号の検出感度が高くて、しかも、運動し
ても安定である。
【0066】この状態で、図11に示したように、LE
D31から指に向けて光を照射すると、この光が血管に
届いて血液中のヘモグロビンによって一部が吸収され、
一部が反射する。指(血管)から反射してきた光は、フ
ォトトランジスタ32によって受光され、その受光量変
化が血量変化(血液の脈波)に対応する。すなわち、血
量が多いときには、反射光が弱くなる一方、血量が少な
くなると、反射光が強くなるので、反射光強度の変化を
検出すれば、脈拍数などを計測できる。なお、LED3
1から発せられた光は、その一部が矢印Cで示すように
指を通って血管にまで到達し、血液中のヘモグロビンか
らの反射光が矢印Dで示すようにフォトトランジスタ3
2に届く。但し、LED31から発せられた光は、その
一部が矢印Eで示すように指表面で反射してフォトトラ
ンジスタ32に届く。また、LED31から発せられた
光、及び血管から反射した光の一部は、矢印F、Gで示
すように、指内で吸収、又は分散してフォトトランジス
タ32に届かない。
【0067】本例では、発光波長領域が350nmから
600nmまでの範囲にあるLED31と、受光波長領
域が300nmから600nmまでの範囲のフォトトラ
ンジスタ32とを用いてあり、その重なり領域である約
300nmから約600nmまでの波長領域における検
出結果に基づいて生体情報を表示する。かかるセンサユ
ニット30を用いれば、外光が指の露出部分にあたって
も、外光に含まれる光のうち、波長領域が700nm以
下の光は、指を導光体としてフォトトランジスタ32
(受光部)にまで到達しない。
【0068】その理由を、図24(a)を参照して説明
する。図24(a)は、光の波長と、皮膚の光透過度と
の関係を示すグラフであり、折れ線aは、波長が200
nmの光における透過特性、折れ線bは、波長が300
nmの光における透過特性、折れ線cは、波長が500
nmの光における透過特性、折れ線dは、波長が700
nmの光における透過特性、折れ線eは、波長が1μm
の光における透過特性を示す。この図から明らかなよう
に、外光に含まれる光のうち、波長領域が700nm以
下の光は、指を透過しにくい傾向にあるため、外光がセ
ンサユニット固定用バンド40で覆われていない指の部
分に照射されても、図11に点線Xで示すように、指を
通ってフォトトランジスタ32まで届かない。これに対
し、880nm付近に発光ピークを有するLEDと、シ
リコン系のフォトトランジスタとを用いると、その受光
波長範囲は、350nmから1200nmまでの範囲に
及ぶ。すなわち、図11に矢印Yで示すように、指を導
光体として受光部にまで容易に届いてしまうような1μ
mの波長の光(図24(a)の折れ線eで示す光)によ
る検出結果に基づいて脈波を検出すると、外光の変動に
起因する誤検出が起こりやすい。なお、外光の影響を受
けることなく、脈波情報を得るという観点からすれば、
たとえば、540nmから570nmまでの範囲に主要
発光領域を有するGaP系のLEDと、200nmから
700nm近くまでの範囲に感度領域を有するGaP系
のフォトトランジスタを用いてもよい。
【0069】さらに、約300nmから約700nmま
での波長領域の光を利用して、脈波情報を得ているの
で、血量変化に基づく脈波信号のS/N比が高い。すな
わち、図24(b)には、酸素と未結合のヘモグロビン
の吸光特性を曲線Hbで示し、酸素と結合しているヘモ
グロビンの吸光特性を曲線HbO2 で示してあるよう
に、血液中のヘモグロビンは、波長が300nmから7
00nmまでの光に対する吸光係数が大きく、従来の検
出光である波長が880nmの光に対する吸光係数に比
して数倍〜約100倍以上大きい。従って、本例のよう
に、ヘモグロビンの吸光特性に合わせて、吸光係数が大
きい波長領域(300nmから700nm)の光を検出
光として用いると、その検出値は、血量変化に感度よく
変化するので、血量変化に基づく脈波の検出率(S/N
比)が高い。
【0070】(実施例の主な効果)以上説明したよう
に、本例の腕装着型脈波計測装置1に用いたセンサユニ
ット固定用バンド40は、面ファスナーなどによって締
め付け状態を調整する方法と違って、サポーター方式で
あるため、指周りのサイズに合わせて適正なサイズのセ
ンサユニット固定用バンド40を選択すれば、センサユ
ニット固定用バンド40を指に嵌め込むだけで、センサ
ユニット30を指に適正な力で押しつけるので、脈波信
号の検出感度は、高くて、安定した状態となる。
【0071】また、センサユニット固定用バンド40に
は、ウエットスーツに用いられている厚手の生地が用い
られ、中間層に発泡ゴム層を有しているため、指に嵌め
たときに伸びた状態になっても、外光は、センサユニッ
ト固定用バンド40を透過しない。また、濡れた状態に
なっても、センサユニット固定用バンド40の寸法安定
性がよいので、隙間が発生しない。それ故、脈波信号
を、外光の影響を受けることなく安定した状態で検出で
きる。
【0072】さらに、本例のセンサユニット固定用バン
ド40に用いた素材は、発泡ゴム層に合成繊維生地を張
り合わせた複合素材を用いているため、シート片に裁断
しても、裁断箇所にほつれが発生しないので、裁断部分
のほつれを防止するための折り返しなどといった手間の
かかる加工が不要であり、それに加えて、折り返しが不
要な分だけ、外光の侵入の原因となる凹凸や検出感度の
ばらつきの原因となるセンサユニット固定用バンド40
のサイズばらつきが発生しにくい。
【0073】また、センサユニット固定用バンド40に
は、つまみ部分413、421となる張り出し部分が形
成されているので、つまみ部分413、421を摘め
ば、センサユニット固定用バンド40は、長さ寸法が短
いわりには、指の根元まで簡単に嵌めることができる。
【0074】しかも、本例のセンサユニット30におい
て、透光板34の外側表面341は、基準面(センサ枠
36の外側表面361)よりも突出した位置にあるた
め、指表面は、透光板34の外側表面341の全体に均
等に密着した状態となる。また、この状態は、指の位置
がややずれても、透光板34の外側表面341の全体に
均等に密着した状態のままである。しかも、透光板34
の外側表面341を基準面(センサ枠36の外側表面3
61)よりも突出した状態にしておくと、指表面とセン
サユニット30との接触面積を把握しやすいので、セン
サユニット30への荷重と、センサユニット30を押し
つけたときの変位量との関係を規定しやすいという利点
もある。
【0075】また、センサユニット30の背面側には突
起303が構成され、かつ、センサユニット固定用バン
ド40の内周面のうち、指の腹に接する部分には、ゴム
430を用いたセンサユニット位置ずれ防止部43が構
成されている。それ故、センサユニット30は、センサ
ユニット固定用バンド40内部で位置がずれたり、セン
サユニット固定用バンド40内から抜けることがない。
【0076】さらに、本例のセンサユニット30では、
人体アース用端子38の外側表面381が基準面(セン
サ枠36の外側表面361)から突出しているので、指
表面は、人体アース用端子38に確実に接触する。この
場合でも、人体アース用端子38の外側表面381は、
透光板34の外側表面341よりも低い位置にあるの
で、指表面が透光板34の外側表面341に密着するの
を妨げることがない。
【0077】また、人体アース用端子38は、透光板3
4を挟むようにその両側に配置されているため、透光板
34から指が多少ずれても、指と人体アース用端子38
とは確実に接触したままである。
【0078】(その他の実施例)さらに、本例では、装
置本体とセンサユニットとをケーブルで接続したが、無
線で信号を授受してもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る脈波
計測装置において、センサユニットを指などに取り付け
るためのセンサユニット固定手段は、サポーター状のセ
ンサユニット固定用バンドであることに特徴を有する。
従って、本発明によれば、センサユニット固定用バンド
は、面ファスナーによって締め付け状態をその都度調整
する方法するのと違って、指周りのサイズに合わせて適
正なサイズのものを選択すれば、センサユニット固定用
バンドを指に嵌め込むだけで、センサユニットを指に適
正な力で押しつけるので、脈波信号の検出感度は、高く
て、安定した状態となる。
【0080】また、センサユニット固定用バンドには、
ウエットスーツに用いられている厚手の生地などのよう
に、発泡ゴム層またはポリウレタンゴム層を有している
ため、指に嵌めたときに伸びた状態になっても、外光
は、センサユニット固定用バンドを透過しない。また、
濡れた状態になっても、センサユニット固定用バンドの
寸法安定性がよいので、隙間が発生しない。それ故、脈
波信号を、外光の影響を受けることなく安定した状態で
検出できる。
【0081】センサユニット固定用バンドの外周面およ
び外周面の色彩が異なる場合には、表裏を簡単に判別で
きる。
【0082】側端縁同士を突き合わせた状態で接合され
たシート片からセンサユニット固定用バンドを構成した
場合には、不必要な凹凸が発生しないので、外光が侵入
しにくい。また、シート片の側端縁同士の接合部分をテ
ープで覆った場合には、指に装着したときに違和感がな
いとともに、不必要な凹凸が発生しないので、外光が侵
入しにくい。
【0083】センサユニット固定用バンドまたはセンサ
ユニットにセンサユニット位置ずれ防止手段を設けた場
合には、センサユニットは、センサユニット固定用バン
ド内部での位置ずれやセンサユニット固定用バンド内か
らの脱落がない。
【0084】センサユニット固定用バンドの端部につま
み部分を設けた場合には、センサユニット固定用バンド
の長さ寸法を短くしたわりには、指の根元まで簡単に嵌
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る腕装着型脈波計測装置
の全体構成、及び使用状態を示す説明図である。
【図2】図1に示す腕装着型脈波計測装置の装置本体の
平面図である。
【図3】図1に示す腕装着型脈波計測装置の装置本体を
腕時計の3時の方向からみたときの説明図である。
【図4】図1に示す腕装着型脈波計測装置に用いたセン
サユニットの平面図である。
【図5】図4のI−I′線における断面図である。
【図6】図4のII−II′線における断面図である。
【図7】図4の III−III ′線における断面図である。
【図8】図1に示す腕装着型脈波計測装置に用いたIn
GaN系青色LEDの発光スペクトルを示す説明図であ
る。
【図9】図1に示す腕装着型脈波計測装置に用いたGa
AsP系のフォトトランジスタの受光特性を示す説明図
である。
【図10】図1に示す腕装着型脈波計測装置に用いたフ
ィルタ付きのフォトトランジスタユニットの受光特性を
示す説明図である。
【図11】図1に示す腕装着型脈波計測装置に用いたセ
ンサユニットをバンドによって指に装着した状態を示す
説明図である。
【図12】図1に示す腕装着型脈波計測装置のデータ処
理回路の機能を示すブロック図である。
【図13】(a)は、図1に示す腕装着型脈波計測装置
において、図11に示すようにセンサユニットを指に固
定するためのセンサユニット固定用バンドの斜視図、
(b)は、このセンサユニット固定用バンドを上下逆に
したときの斜視図である。
【図14】(a)は、センサユニット固定用バンドを図
13(a)に示す状態から裏返したときの斜視図、
(b)は、センサユニット固定用バンドを図13(b)
に示す状態から裏返したときの斜視図である。
【図15】(a)ないし(d)は、図14および図15
に示すセンサユニット固定用バンドを構成するシート片
の分解図である。
【図16】(a)は、図14および図15に示すセンサ
ユニット固定用バンドの背面図、(b)はその左側面
図、(c)はその平面図、(d)はその正面図である。
【図17】図14および図15に示すセンサユニット固
定用バンドを指に嵌めたとき、指周りのサイズと、セン
サユニットから指表面にかかる加重との関係を示すグラ
フである。
【図18】図4に示すセンサユニットにおいて、指表面
が接触する領域、およびその面積を示す説明図である。
【図19】図4に示すセンサユニットを用いて、センサ
ユニットの指表面に向けての加重と、脈波信号の検出感
度との関係を示すグラフである。
【図20】図19に示す計測結果と同じ方法で計測した
センサユニットの指表面に向けての加重と、脈波信号の
検出感度との別の関係を示すグラフである。
【図21】図4に示すセンサユニットを用いて、センサ
ユニットの指表面に向けて押しつけたときのセンサユニ
ットの変位量と、脈波信号の検出感度との関係を示すグ
ラフである。
【図22】図21に示す計測結果と同じ方法で計測した
センサユニットの指表面に向けて押しつけたときのセン
サユニットの変位量と、脈波信号の検出感度との別の関
係を示すグラフである。
【図23】図1に示す腕装着型脈波計測装置において、
センサユニットの指表面に向けて押しつけたときに脈波
信号の検出感度が変化することを示す説明図である。
【図24】(a)は、光の波長と皮膚の光透過度との関
係を示すグラフ図、(b)は、光の波長と各種のヘモグ
ロビンの吸光特性との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・腕装着型脈波計測装置(脈波計測装置) 10・・・装置本体 12・・・リストバンド 13・・・液晶表示装置(表示部) 20・・・ケーブル 30・・・センサユニット(脈波信号検出部) 31・・・LED 32・・・フォトトランジスタ 34・・・透光板 40・・・センサユニット固定用バンド(ユニット固定
手段) 41・・・第1のシート片 42・・・第2のシート片 43・・・センサユニット位置ずれ防止部 50・・・データ処理回路 70・・・コネクタ部 80・・・コネクタピース 303・・・センサユニットの突起(センサユニット位
置ずれ防止手段) 430・・・帯状のゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 健 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−126134(JP,A) 特開 平6−319727(JP,A) 特開 昭56−161034(JP,A) 特開 平5−317272(JP,A) 特開 平5−64631(JP,A) 実開 昭63−122405(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/0245

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指表面や手首表面などの生体表面に向け
    て光を発する発光素子、該発光素子が発した光のうち生
    体の側から反射してくる光を受光可能な受光素子、及び
    該受光素子及び前記発光素子の表面側に配置され、外側
    表面に生体表面が密着した状態とされる透光板を備える
    センサユニットと、該センサユニットによる脈波信号の
    検出結果に基づいて脈拍数などの脈波情報を求めるデー
    タ処理手段を備える装置本体と、少なくとも周方向への
    伸縮性を備えたサポーター状であって指や手首などの生
    体に嵌められて前記透光板が生体表面に密着するように
    前記センサユニットを生体表面に固定するセンサユニッ
    ト固定用バンドとを有する脈波計測装置において、 前記センサユニット固定用バンドは、側端縁同士を突き
    合わせた状態で接合されたシート片から構成され、前記
    センサユニット固定用バンドの内周面のうち前記シート
    片の側端縁同士の接合部分に接着されて該接合部分を覆
    うテープを備えていることを特徴とする脈波計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記センサユニット
    固定用バンドおよび前記センサユニットのうちの少なく
    とも一方は、前記センサユニット固定用バンド内での前
    記センサユニットの位置ずれを防止するセンサユニット
    位置ずれ防止手段を備えていることを特徴とする脈波計
    測装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記装置本体と前記
    センサユニットとを接続するケーブルを備え、 前記センサユニット位置ずれ防止手段は、両端が前記セ
    ンサユニット固定用バンドの内周面に固定された弾性体
    を備え、該弾性体と前記センサユニット固定用バンドの
    内周面との間に前記ケーブルを通したときに該ケーブル
    のうち前記センサユニットとの接続部付近を前記弾性体
    で固定することにより、前記センサユニットの位置を固
    定するように構成されていることを特徴とする脈波計測
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記センサユニット
    位置ずれ防止手段は、前記センサユニットにおいて前記
    透光板と反対側の方向に突き出て前記センサユニット固
    定用バンドの内周面に引っ掛かる突起であることを特徴
    とする脈波計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記センサユニット固定用バンドは、端部から前記セン
    サユニット固定用バンドの長手方向に向けて張り出すつ
    まみ部分を備えていることを特徴とする脈波計測装置。
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