JP3523883B2 - 血液検査の実施方法 - Google Patents

血液検査の実施方法

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JP3523883B2 JP54028697A JP54028697A JP3523883B2 JP 3523883 B2 JP3523883 B2 JP 3523883B2 JP 54028697 A JP54028697 A JP 54028697A JP 54028697 A JP54028697 A JP 54028697A JP 3523883 B2 JP3523883 B2 JP 3523883B2
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    • Y10T436/108331Preservative, buffer, anticoagulant or diluent

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は血液検査の実施方法に関するものである。
特に内部疾患の診断およびその過程の管理のために
は、多種の血液検査が必要である。これらの血液検査を
分類すると、細胞性血液成分に関する検査(血球算定、
鑑別血球算定、血液型、血液細胞の免疫表現型)、なら
びに血清検査、抗体スクリーニング検査、クームス(Co
ombs)検査および交差検査に分けられる。血清検査は酵
素、代謝産物(例えばクレアチニン、尿素、血糖)、お
よび凝固指標(parameters)の測定に関する。加えて、
ホルモン分析または薬物濃度分析等の特殊検査は血清を
用いて実施される。
重病で入院中の成人の場合は、長期に亘り毎日、時に
は1日2回も増補血液検査を実施して患者の身体的状態
の重大変化を早期段階で見つける必要がある。血液は、
密閉採血システムを用いて曲げた肘(例えば肘正中(V.
cubita mediana)の静脈に突き刺して滅菌条件下に採取
する。血液は既に埋め込んだ留置カテーテルを通じて任
意に採取してもよい。臨床的必要性および所望試験室的
検査に応じて、血液充填管の型と本数が決められてい
る。特定試験室的検査は、かかる検査用に特別調製した
特定物質(例えばヘパリン、EDTA、クエン酸塩等の特定
抗凝固薬)、またはグルコシダーゼ阻害薬(“血糖
管”)または凝固促進物質を含んだ採血管(“血清
管”)を使用してのみ実施できる。ヘパリンおよびEDTA
は非特異的間接阻害薬である。これらは血液凝固カスケ
ードの特定要素に直接または特異的に作用することはな
いが、これらの効果はこれらが例えば、凝固システムの
種々のタンパク質の活性化には必須であるCa2+イオンを
途中で奪うことにおいて間接的な性質のものである。全
ての、または少なくとも大多数の重要な血液検査の実施
を可能ならしめるような検査血液(“標準管”)の画一
的な前処理は存在しない。その上、臨床化学的または血
液学的試験室における標準ロジスティック学的シークエ
ンスからは、同一方法で前処理された多数の採血管がし
ばしば必要になる。血液管は患者から採血後、測定すべ
き試験室的数値に応じて多く場合空間的に離れた試験室
(多くの場合、臨床化学的試験室および血液学的試験室
および任意に免疫表現型、血清中薬物濃度等の特殊検査
のための試験室)へと輸送される。(この場合、郵送ま
たは急便による材料発送が必要かもしれない)。試験室
で受領された血液管は先ず貯蔵されなければならず、次
いで約3,500r.p.m.で5分間遠心分離される。次いで採
血管は異なった作業場(凝固管は凝固室へ、電解質測定
の血清管は炎光光度計等へ送られる。次いで約10μlか
ら100μlの1回測定に要する試料容量を各自動分析装
置に入れる。殆どの測定操作での必要量は極めて小量で
ある。実際の測定操作は数秒から数分(方法および装置
に応じて最高5分)である。最終的には測定値を印刷
し、出所に応じて発送元へ書類で連絡する。
要約すると、現在の採血プロセスでは、各種採血管
(所望の試験項目に応じて)を2−10mlの血液(管サイ
ズに応じて)で充填すべきである。ルーチンの試験室指
標を測定するためには、次の管が必要である: 血球算定および鑑別(differenrial)血球算定1×EDTA
管 血清中のナトリウムおよびカリウム 1×血清管 肝臓酵素および/または クレアチニンおよび/または 尿素および/または リパーゼおよびアミラーゼおよび/または クレアチンキナーゼおよび/または コレステロールおよびトリグリセライド および/または 乳酸デヒドロゲナーゼ 1×血清管 全タンパクおよびタンパク電気泳動 1×血清管 血清中グルコース 1×グルコース管 Quick、PTT 1×凝固管 (クエン酸塩) 血液沈降速度 1×BSR管 合計 7管 これに加えて、血液型測定、抗体スクリーニング検
査、および赤血球濃度の提供を要する場合には、さらに
2つの採血管(添加剤なし)が必要である。例えばホル
モン濃度分析(T3、T4、TSH基底、等)、薬物濃度(ジ
ギトキシン濃度、バンコマイシン濃度、テオフイリン濃
度等)、特殊電解質濃度(マグネシウム、カルシウム、
リン酸塩)および特殊凝固値(因子欠損、フイブリン分
解産物)その他多数を必要とする特殊検査の場合には、
通例として追加的採血管(多くの場合血清管)が各検査
に必要である。
したがって、この採血システムとは独立に、従来一般
に使用されてきた採血方法には次のような欠点が見られ
る: 1. 重病患者の場合に遂行される毎日の採血が週間当り
約250mlの失血になる。この量はドイツ赤十字の健康人
1人の献血量の約半分量に当たる。他の欠点は、極めて
異なった因子が原因で重病人は貧血を患うことが多いこ
とである。
2. 必要とされる多くの採血操作は、医療ケア中で高価
につく要因である:一方では管の購入費用、他方では高
価な管廃棄費用が原因である。使用済み採血管は感染性
湿潤廃棄物として分類され、特殊容器中に包装して焼却
しなければならない。重病人の場合、毎1週間に約40本
の採血管が必要である。
3. いろいろに前処理された血液試料(血球算定用の抗
凝固処理全血、酵素検査および電解質測定用血清等)お
よびこれらに適用される自動測定装置により決められ分
けられる職場分類には、必然的に高価な人件費と資金調
達を必要とする多数の作業場が必要になる。
本発明目的は、血液検査実施の方法の提供にあり、こ
れにより上記欠点を克服し、かつ短時間で迅速かつ確実
に多くの血液測定の指標(parameters)を殆ど同時に測
定できる方法の提供にある。
この目的は、請求項1記載の方法により達成される。
かかる目的の達成は、特に、臨床化学的血液指標の殆ど
全てが血清のみならず、血漿の使用によっても測定し得
ることを見いだしたことによるものでり、この場合のか
かる血漿は、標準実務とは対照的に、ヒルジン等のトロ
ンビン阻害薬の添加により調整されていることが前提に
なる。血清と血漿との違いは、前者が無フイブリンであ
るのに対して後者はフイブリノゲンを依然として含有す
ることにある。驚くべきことに、試料がトロンビン阻害
薬と混合されることを前提にすれば、臨床化学指標と血
液学的指標との両方を一つの同し血液試料を使用して測
定できることが判明した。トロンビン阻害薬としてはヒ
ルジンおよび/またはデスルフアトヒルジン(desulfat
ohirudin)の使用が好ましい。この方法は自動化の方法
で実施できる。
ヒルジンはヒルであるHirudo medicinalisの唾液腺分
泌物中に天然に見いだされる高度特異性のトロンビン阻
害薬である。Hirudo medicinalisの唾液腺分泌物の抗凝
固活性についての最初の記載は約100年前にHaycraftに
よる(Haycraft,J.B.(1894),Naunyn−Schmiedebergs
Arch.Exp.Pathol.Pharmakol.18,209)である。50年代に
は、Markwardtらが純粋形態でヒルジンを得て、生化学
的にその特徴付けに成功した[Markwardt,F.およびWals
mann,P.(1958),Hoppe−Seyler´s Z.physiol.Chemie
312,85]。
ヒルジンは分子量約7000Daltonのポリペプチドの一種
で、天然に存在する各種変異型が知られるようになっ
た。天然ヒルジンは生化学研究[Walsmannら、(1988)
Pharmazie 43,737]においてトロンビン阻害薬として使
用される。ヒルジンはヒル中に小量だけ見いだされ、そ
の抽出も煩雑なので、ヒルジンの使用は極めて特殊な、
小数の適用に限定されてきた。数あるうちで、ヒルジン
も血液細胞の状態の機能および変化(例えば血沈速度)
を測定するための、血液試料の抗凝固薬として示唆され
てきた(EP−A−第442843号)。
80年代末期以来、酵母または細菌を利用した遺伝子工
学法によりデスルフアトヒルジンを大量に調製すること
が可能になつた。この組換えデスルフアトヒルジンはHi
rudo medicinalisの天然ヒルジンと(チロシン63上の硫
酸(sulfate)基の欠如以外は)同一であり、同じ抗凝
固特性を有する。未だ高価な製造費用の観点では、組み
換えヒルジンは治療分野での使用目的で開発されるのが
好ましい。しかし酵母Hansenula polymorpha等の新規発
現システムの使用により収率が増加し、ヒルジンに対す
る非治療的応用が提供され得る程度にまで至った[Weyd
emannら、(1995),Appl.Microbiol.Biotechnol 44,37
7]。組換えデスルフアトヒルジンは容易に溶解し、低
濃度でも血液凝固をすぐ阻害できる。このために組換え
デスルフアトヒルジンは溶解形態または乾燥物質として
のいずれかの形態による供給が可能になり、血液凝固の
効率良い阻害が可能になった。供給されるデスルフアト
ヒルジンの用量は、対応検査に要する時間に応じて、採
取血液が未凝固のままでいる量でよい。その上、デスル
フアトヒルジン量は、採血容積に希釈影響を与えずに、
測定結果に影響を与えない割合でよい。抗凝固剤として
のクエン酸塩溶液使用の場合には標準容積の観察は限界
的要因(critical factor)である。Na−EDTAまたはク
エン酸塩溶液とは対照的に、デスルフアトヒルジンの抗
凝固効果はCa2+イオンの引き抜きによるものではなく、
特異的・立体的なトロンビン阻害による。その結果、血
液から2価カチオンが除去されることはなく、生理学的
条件下に細胞性血液成分の検査ができる。さらに、デス
ルフアトヒルジンは、例えばヘパリンの場合のような抗
凝固活性に対する内因性因子をなんら必要としない。例
えばヘパリンは、凝固を有効に阻害するためには抗トロ
ンビンIIIおよびヘパリン補因子2が必要である。デス
ルフアトヒルジンを使用すると、対応する因子欠損を有
する患者由来の血液試料を、追加処置なしに問題なく分
析できる。理論的考慮から、天然ヒルジン変異体および
ヒルジン画分は、それらがトロンビン阻害効果を有する
限り、組換えデスルフアトヒルジンの場合に得られたと
同一結果を与えることが期待できる。更に、合成トロン
ビン阻害剤は、同一の結果を有するものとして使用でき
る。
血液学的指標の検査では、血液細胞は検査時に生きて
いなければならない。この際の血液は抗凝固処理されて
おり、かつ検査過程でその容積部が変更されてはならな
い;さもなければ数値が歪められる恐れがある。血液学
的検査指標は、例えば全血容積単位当りの赤血球数、白
血球数および血小板数、形態学的基準(鑑別血液)下に
測定される各種有核血液細胞由来の白血球の割合組成、
および個々の赤血球のヘモグロビン負荷度合い(臨床化
学測定値ヘモグロビン濃度および容積単位当りの個々の
赤血球数からの商)である。さらに免疫学的検査反応体
を用いた血液学的測定指標は、無傷赤血球(輸血血清学
的検査、保存血の交差試験)または単核血液細胞(例え
ば悪性腫瘍血液疾患の診断の場合の免疫表現型)の表面
特性(抗原性)を説明している。これらの血液学的試験
の全ては未破壊の生きた血液細胞を用いてのみ実施され
うる点で共通している。
血液学的測定指標は顕微鏡[例えば、血液細胞数の測
定用算定室;細胞形態(細胞サイズ、核形状、細胞質特
性、細胞質の顆粒形成等]による手動、または自動血液
細胞算定装置(例えばコールターカウンター)のいずれ
かで測定する。血中ヘモグロビン値の測定は臨床化学的
であり、血液学的測定指標ではない。
本発明方法は、新規手法および抗凝固処理様式で採血
管中のヒト全血を用いて自動化様式で操作できる方法で
あり、血液学的、臨床化学的および免疫学的測定指標の
自動測定用に血液試料が同時に利用できる;簡単にいえ
ば、殆ど全ての測定指標の測定に血液試料が同時に利用
できる方法である。従来採用されてきたルーチンの測定
方法は、完全に、または新規抗凝固剤に対する僅かな調
整後に採用できる。
その上、本発明の方法によれば自動測定装置を用いた
定量測定が可能であることが注目される。例えば血球数
算定では、新鮮な毛細血が手動測定に使用される。しか
し大きな試験室では血液学的検査は最早手動では実施さ
れず、自動測定装置でのみ実施される。この目的達成に
は、静脈K2−EDTA−抗凝固処理全血に依存することにな
る。血液1ml当り1mgの万国標準濃度で抗凝固薬ジカリウ
ム−エチレンジアミンテトラ酢酸(K2−EDTA)を添加す
ると、EDTAによるカルシウムイオンの所望錯化とは別
に、高濃度のカリウムイオンが血液試料中に導入され
る。かかる人工的高カリウム濃度は白血球(顆粒球およ
びリンパ球)と周囲水性環境との間のカリウムの浸透圧
勾配(osmotic gradient)の変化に影響を与える。この
結果、白血球は細胞水を失い萎縮する。しばらくの時間
(30分)後、カリウムイオンに対する新たな浸透圧勾配
が白血球の代償機構を通じて得られ、細胞は失った細胞
水の一部を回収する。この新規平衡は数(several)時
間安定に維持される。当然ながら、K2−EDTAをなんら添
加しないもとのままの血液との比較では異なっている。
K2−EDTA−抗凝固処理血液中の有核血液細胞がこの新規
平衡に適合し、かつ収縮はしたが安定形態に到達した場
合にのみ、自動測定装置による反復性のある形態で計測
が可能であり、容積、導電性および迷光特性(自動鑑別
血球算定)において互いに確実に識別できるようにな
る。K2−EDTA試料前処理に類似した影響はヒルジンでの
場合には観察されず、このことは自動化測定に対するヒ
ルジン血液の使用を除外とするようにみえる。しかし驚
くべきことに、この結果は、定量的血液学的測定指標が
ヒルジン抗凝固処理血液を用いて自動化測定装置で測定
できることを示している。
赤血球、白血球および血小板数等の血液学的指標を自
動化形態で測定すると、抗凝固薬クエン酸ナトリウム、
修酸ナトリウムおよびヘパリンは間違った測定結果を招
くことが一般に知られている。クエン酸ナトリウムまた
は修酸ナトリウムをヒト全血に添加すると、赤血球が著
しく収縮する結果、赤血球の自動化サイズ測定および計
算結果例えばヘマトクリット値からは、非抗凝固処理原
血液中の状況の推測はできない。その上、クエン酸ナト
リウムで抗凝固処理した血液を使用すると、測定血液細
胞の全ての数値、およびヘモグロビン値の全ての数値を
フアクター1.1で補正する必要がある。その上、血液細
胞の数値が手当たり次第に変わり、このことは現在まで
満足には解明されていないが、血小板の場合は10%範囲
で変動し、病理学的に低減した血小板値では、一層大き
な範囲で変動する。ヘパリン抗凝固処理血液使用の場合
は、血小板および白血球の予測し得ない自発的ランダム
凝集が起こることがあり、自動測定装置による算定時に
部分的に過った低測定値がこれら脂肪に対して決定され
る。ヘパリン、クエン酸カルシウム更にはK2−EDTA等の
抗凝固薬を用いた場合、かかる測定の間違いは血液学的
指標測定時に特に観察され、この時には、流体力学的に
焦点を合わせた試料流の自動鑑別の間に、容量(直流の
抵抗測定)、伝導度(高周波交流を用い細胞の内部伝導
度測定)および迷光特性(細胞の典型的表面構造および
周辺顆粒のヘリウム−ネオンレーザによる測定)(自動
鑑別血球算定)にしたがって白血球が鑑別される。例え
ば、自動鑑別血球算定の間でのヘパリン添加は、特に好
塩基性顆粒球の正確な認識には有害であり、これらは寧
ろ稀ではあるが診断的観点からは特に重要である。通常
は過度に高い好基性顆粒球値が示される。その上、ヘパ
リン抗凝固処理全血を使用した場合のかかる血球算定誤
測定は手動による照合が困難ではあるが、回避できな
い。ヘパリンの大きな分子静電荷が原因で、ヘパリンを
添加すると、対物ガラスキヤリア上に塗布された血液細
胞を固定・染色(Pappenheimによる汎視性染色)してい
る必要な染色(May−Grnwald染色およびGiemsa染色)
が妨害される。したがってヘパリンを添加すると、有核
血液細胞の青色系に影響を及ぼし、顕微鏡による血液細
胞の識別を困難にし、不可能にさえする。最後に、自動
測定装置で血液学的ルーチン指標を測定する場合のみな
らず、手動(manual)測定の場合でも、世界的に推薦さ
れ使用されているK2−EDTAによってさえも、重大な測定
の誤認が起こり得る。K2−EDTA被覆血液管は血液引き抜
き後すぐには傾斜・移動されないので、小さな血液凝塊
の形成がしばしば起こる。かかる部分凝塊血液試料は、
機械または手動で実施する測定操作の場合、血液細胞の
計数値を誤らせるので処理すべきではない。その上、こ
れらは自動測定装置の微毛細管を閉塞させるかもしれな
い。
ヒト全血の抗凝固用の異種物質による好ましからぬこ
れらの多数の干渉が知られており、かかる物質の導入時
には詳細には予測できないので、ヒルジン抗凝固処理全
血も、重要なルーチン測定方法の幾つかと不利益な様式
で干渉するであろうことが考えられた。したがって当業
者の間では、単一採血容器を用いて多数の臨床化学指標
および血液学的指標を測定するのは不可能であるという
一般的先入観があった。
しかし本発明によれば、全ての臨床化学的および血液
学的関連数値が単一採血容器から同時に測定できる。可
能な血液数値の測定には次が包含される: 1. 血清指標の測定(例えば、アルカリ性ホスフアター
ゼ、アミラーゼ、コリンエステラーゼ、クレアチンキナ
ーゼ、GOT、GPT、γ−GT、HBDH、ラクターゼ、LDH、リ
パーゼ、アルブミン、ビリルビン、カルシウム、塩化
物、コレステロール、クレアチニン、鉄、全タンパク、
グルコース、尿酸、尿素、カリウム、マグネシウム、ナ
トリウム、トリグリセライド、C−反応性タンパク質、
免疫グロブリン、トランスフエリン、抗−ストレプトリ
シン−O、リウマチ因子、C3、C4アポリポタンパク、薬
剤濃度)。
測定は全血から血球成分の分離後に自動測定装置を用
いて行うのが好ましい。方法をさらに単純化するため
に、血清指標も自動測定装置で測定することができ、こ
の場合は血球成分の分離は最早必要としない。
2. 血球算定検査:部分血球算定(自動)および鑑別血
球算定(手動および自動)。
3. 血液型の測定、抗体スクリーニング検査の実施、ク
ームス試験の実施および赤血球濃縮物の交差試験。
4. 血液および骨髄中の正常および悪性単核細胞の免疫
表現型(immunophenotyping)。
本発明で使用できる採血管(普遍標準管)は、溶液、
乾燥物質または表面被膜としてのトロンビン阻害剤を含
有する採血容器であってもよい。トロンビン阻害剤の量
は、上記全ての分析が実施できる一定期間に亙って、採
取血液の凝固が充分に阻止され、なんら問題なしに上記
方法における測定の実施が許容されるような割合である
べきである。例えば、プラスチック材料、ガラスもしく
は金属製の管、注射器、ピペットおよびキヤピラリーは
採血容器として適合する。
本発明のさらなる態様は、1単位で次の諸機能を併合
する自動測定装置を用いて血液検査を実施することに関
する: −全ての臨床学的指標の測定、 −全ての血液学的指標の測定、 この場合の測定操作過程では、先ず血液学的値(血球
算定/鑑別血球算定)を記録すべきであり、次いで細胞
性血液成分(=ヒルジン血漿)の選択的除去に続いて臨
床化学指標(特殊測定を包含)を測定すべきである。細
胞性成分は例えばマイクロフイルターまたは遠心分離に
より取り除くことができ。さらに、上記採血容器は、テ
ストストリップを用いて測定操作を実施する測定用装置
と共に使用もできる。
本発明のさらなる目的は、公知方法よりも一層単純か
つ迅速に実施できる臨床化学的指標測定方法の提供にあ
る。
この目的は請求項10記載の方法により成就できる。驚
くべきことに、トロンビン阻害剤と混合して新鮮に採取
した血液または骨髄試料が上記臨床化学的指標測定に使
用可能であることが判明した。フイブリノゲンの分離は
必要ない。しかし好ましくは、上記のように細胞性(ce
llular)成分および血球(corpuscular)成分は、この
ように調製した血液血漿から分離できる。
トロンビン阻害剤としては、ヒルジンおよび/または
デスルフアトヒルジン、好ましくは組換えヒルジンおよ
び/またはデスルフアトヒルジンを使用すると有利であ
る。
この方法でも、新鮮な採血試料をトロンビン阻害剤含
有の採血容器中に入れるべきである。
臨床化学的指標は、自動測定装置を用いて測定でき
る。
次の実施例を参照しながら本発明をさらに詳しく説明
する: 実施例1 Rhein Biotech,Dsseldorf社からの組換えヒルジン
を用いて、ヒルジン使用量に比例して種々の長時間帯に
亙って採血管中で凝固しないヒト全血を作った。全血ml
当りrヒルジン200ATU(=20ngrヒルジン)濃度では血
液は24時間凝固せず;rヒルジン100ATU(=10ngrヒルジ
ン)の濃度では、すでに12時間後にガラスもしくはプラ
スチック製採血管中での全血の完全凝固が起きた(表
1)。
採血直後、健康な3人の被験者(SP、JR、HM)からの
全血2mlを、予め各種量の組換えヒルジンを入れたVacut
ainer採血システム(Becton and Dickinson社)の未調
製ガラス管中に導入した。組換えヒルジン(recombinan
t hirudin)のストック溶液は104ATU/mlであり、管当り
20μlから150μlのストック溶液を使用した。陽性の
対照として5lE/mlヘパリンを用いた。この管をローラー
上で永続的に動かした。直径約1−2mm[凝固開始
(+)]の小凝血塊が生起するまでの時間、および完全
凝固(++)が生起するまでの時間を測定した。細胞数
測定操作に好ましくなく、かつ結果を歪めるミクロ凝血
塊を有する血液管内ミクロ凝塊の存在を、コールター社
のSTKS装置を用いた細胞の繰返し計数により調べた。ミ
クロ凝塊の検出は初期凝固(+)として評価した。マク
ロまたはミクロ凝塊が検出できない場合、その抗凝固処
理血液はなんらの問題なし(−)にコールターのSTKSで
分析できた。
血球要素の遠心分離後は、多数の臨床化学的試験室検
査が自動測定装置で問題なく実施でき、かつ血液ml当り
200ATUrヒルジンを負荷した採血ガラス管を用いて繰り
返し態様で実施できた。病理学的範囲ならびに標準範囲
で測定し存在した測定値は従来法(血清法)で得られた
数値とは統計的には有意の差はなかった。吸入キヤピラ
リーの閉塞等、測定装置に関する技術的問題点は滅多に
生起せず、頻度は血清法以下であった。次の測定指標を
自動測定態様で測定した:GOT、GPT、アルカリ性ホスフ
アターゼ、γ−GT、ナトリウム、カリウム、クレアチニ
ン、尿素、クレアチンキナーゼ、ビリルビン、乳酸デヒ
ドロゲナーゼ、α−HBDH、アミラーゼ、リパーゼ、グル
コース、全コレステロール、トリグリセライド、塩化
物、マグネシウム、リン酸塩、カルシウム、鉄、全タン
パク質、タンパク電気泳動、抗ストレプトリシン力価、
C−反応性タンパク質、β−HCG(表2参照)。
同じヒルジン処理採血ガラス管に基づいて、部分血球
算定(全血中の細胞量の測定および計算)を自動測定装
置で追加的に遂行でき、鑑別血球算定を自動装置および
手法で遂行できることが判明した。明らかになりかつ病
理学的範囲および正常範囲以内にあった測定値は、ルー
チン法(EDTA血液)により得られた数値と統計的に有意
差がなかった。吸入カニューレの詰まりまたはR−アラ
ーム(登録エラー)等の自動細胞算定装置(Coulter,US
A)に関する技術的問題はあまり発生せず、頻度は標準
法(EDTA血)以下であった。しかし、rヒルジン抗凝固
処理全血の鑑別血球算定の正確な自動測定の場合、EDTA
抗凝固処理血液に合わせて設定する自動測定装置はrヒ
ルジン抗凝固処理血液の使用に応じて調整しなければな
らない。特に顆粒球細胞はEDTA添加により最初60分以内
に萎縮し変化する。これにより、EDTA血液の自動鑑別血
球計算の測定例えばコールター(Coulter)のSTKS装置
による測定は、検査に先立つて少なくとも約30から60分
間、血液をEDTA−抗凝固処理をする場合のみ信頼性があ
るという影響がある。遊離カルシウムイオンのEDTA誘発
非特異的インターセプションのために必要であるこの尺
度は、抗凝固性が細胞に対する有害性が低いヒルジンを
用いた高度に特異性抗凝固の場合は、不要でありうる。
手法測鑑別血球算定における有核細胞の形態は、EDTA
血液中よりrヒルジン抗凝固処理血液中のほうが特に数
時間(several hours)後に一層良好に保存された。
次の検査を実施した: 健康な被験者(XM)の肘静脈から静脈血を採取し、Va
cutainer採血システム(Becton and Dickinson)のガラ
ス製採血管中に入れた。メーカー側で調製していない、
血清回収用のこれらの管を予めヘパリン(5IE/ml)また
は組換えヒルジン(200ATU/ml)で負荷した。被験者の
静脈天然血液も充填したEDTA血球算定管(Becton and D
ickson)を対照として用いた。
採血操作4時間後(平均輸送および発送時間)、血液
試料をコールター(Coulter)のSTKSを使用して機械的
に評価した。このEDTA血液は採血直後に追加的に評価し
た。部分血球算定(数値)および鑑別血球算定は機械で
行った。その上、塗布標本を作成し、翌日顕微鏡下に手
動で鑑別算定を実施した。
要約すると、この血液試料は使用抗凝固剤とは独立
に、等しく良好な基準で評価できた。部分血球算定と手
動鑑別血球算定における数値の本質的な差異は存在しな
かった。しかし、機械による鑑別血球算定に関しては、
EDTA血液に較正されたコールターのSTKS装置を用いた場
合、すなわち、ヘパリン血液およびヒルジン血液両方の
場合に、好塩基性顆粒球または単球(monocytes)のい
ずれかとして認識される好中性顆粒球の一部の誤測定
が、予期したように観察できた。
この誤った測定は、採血後最初の1時間以内にEDTA血液
を機械的に評価する既知法においても同様に観察され
る。この測定誤りは、対応する操作により訂正できた。
その上、同じrヒルジン処理採血ガラス管に基づい
て、上記検査に加えて血液型を血清学的に測定でき、抗
体スクリーニング検査を遂行でき、クームス試験が実施
でき、赤血球濃縮(concentrations)を検査できた。こ
れらの検査は確実に再現性良く実施できた。技術的問題
は生起しなかった。特に抗体スクリーニング検査は、可
能であれば無EDTA血液を用いて実施して、Kit a、Kit
b、ルイス(Lewis)aおよびルイスb等の補体依存抗体
との干渉を回避すべきであることが強調される。
現在では凝固血を用いて、滴下法や凝集反応の視覚的
読み取りにより、主として手動で行っている保存血の抗
体スクリーニング検査や交差試験実施の将来は、とりわ
けピペット操作および読み取り操作を自動化した大血液
銀行や大病院の役目である。保存血の交差検査を行う場
合、血清もしくは血漿および赤血球の両方が患者から必
要とされるので、自動ピペット装置を用いて自動的態様
で交差試験を実施すべき場合には、患者の血液を抗凝固
処理して遠心分離しなければならない。さもなければ、
遠心分離した赤血球の分離に際して血餅が吸引され、検
査を中断しなければならない可能性がある。EDTAを用い
て抗凝固処理できることは事実である。しかしEDTAで抗
凝固処理した血液は、EDTAが補体と相互作用し、Kit a
およびb、ルイスaおよびb等の補体依存抗体が最早検
出できなくなるので、ある程度までの抗体スクリーニン
グ検査の遂行にのみ適合する。これとは対照的に、rヒ
ルジン抗凝固処理血液を使用すると、自動化法で抗体ス
クリーニング検査や血液の交差検査が実施でき、Micro
Typing Systemsを使用する自動ピペット装置ID−Sample
r II(両者共DiaMed AG,Cressier−sur−Morat,Switzer
land)の助けを借りて、なんらの問題なく遂行できるこ
とが初めて示すことができた。
次の検査を実施できた: A:手動血液型タイピングおよび手動抗体スクリーニング
検査 健康な被験者からの静脈全血5mlを、予め組換えヒル
ジン(200ATU/ml)を入れた無処理のガラス製採血管(B
ecton and Dickinson)中に導入した。30分後、無処理
ガラス製管中の血液は完全に凝固したが、一方、ヒルジ
ン処理血液は抗凝固されていた。次いで両ガラス管を遠
心処理した。引き続いて手動滴下法および凝集視覚読み
取り手法を用いて、血液型を両ガラス管中で毎回血清学
的に測定した。その上、抗体スクリーニング検査を3種
の異なる媒体(0.9%NaCl、ブロメリンおよびクーム
ス)中で抗体パネル(スクリーニング)を用いて等しく
実施した。
要約すると、rヒルジン抗凝固処理血液は凝塊血(標
準法)同様に血液型測定用、および抗体スクリーニング
試験用に使用できた。
B:自動ピペット装置ID−Sampler II Micro−Typing Sys
tems(DiaMed AG,Cressier−sur−Morat,Switzerland)
を使用する抗体スクリニング試験の自動的遂行 健康な被験者からの静脈全血5mlを、予め組換えヒル
ジン(200ATU/ml)を入れたガラス製採血管(Becton an
d Dickinson)中に導入した。この抗凝固処理血液をそ
のガラス管中で遠心分離処理した。次いで遠心処理した
採血管を自動ピペット装置ID−Sampler II(DiaMed)中
に入れた。この自動ピペット装置中で血漿を血液管から
取り出し、NaCl、クームスおよび冷却媒体中での抗体ス
クリーニング試験実施用に調製した対応のMicro Typing
Cards(DiaMed−ID)にピペットで移した。次いでこれ
らMicro Typing Cardsを37℃で保温し、引き続いて遠心
処理した。試料の正確な識別のために、Micro Typing C
ardsのバーコードをバーコードリーダーを用いてCompac
q 4/50 PC中に手動で入れた。最後に、Micro Typing Ca
rdsをID Reader M(DiaMed)中に入れ、凝集を光学的に
評価し、上記コンピユータ経由で表示した。
要約するに、自動ピペット装置ID−Sampler II Micro
Typing Systems(DiaMed)によるrヒルジン抗凝固処
理全血は、抗体スクリーニング検査を自動的に実施する
のに、なんらの問題なく使用できることが示された。
最後に、標準手法とは対照的に、検査材料がヘパリン
添加により抗凝固処理されずに、rヒルジン添加により
抗凝固処理されるならば、正常および悪性(白血病、リ
ンパ腫)単核細胞の免疫表現型は、ヒト血液または骨髄
では変化しないことが示された。rヒルジン抗凝固処理
血液または骨髄における細胞形態は、室温(発送の場合
の輸送経路のシミユレーション)で96時間貯蔵後でさえ
もヘパリン血液(標準法)よりも著しく良好であった。
次の検査を行った: 骨髄血(A)または末梢血(B)の免疫表現型タイピ
ングのために、材料5mlをヘパリン(5IE/ml)または組
換えヒルジン(200ATU/ml)を用いて調製したプラスチ
ック製注射器中にそれぞれ吸入した。患者Aは直腸癌を
患らっている。急性骨髄性白血病の追加的疑いがあった
ので患者の骨髄を用いて検査を行った。患者Bは慢性期
の慢性骨髄白血病を患っている。この診断を確認するた
めに末梢血を用いて検査を実施した。室温での抗凝固処
理1時間後(A)または3日後(B)(発送材料の場合
の輸送経路、頻発状況のシミユレーション)、この材料
をFicoll勾配(Pharmacia社)により遠心処理し、かく
して単核細胞を分離した。次いでピペットでガラス管中
に単核細胞を移し、コールターカウンターで細胞数を測
定し、0.9%NaClを用いて細胞数5×105に調整した。次
いで各種一次抗体をピペットでとってこの細胞懸濁物の
画分を得た。細胞懸濁物を保温および洗浄後、二次蛍光
ラベル化抗体(FITC−結合F(ab')ヤギ抗マウス)
を細胞膜結合一次抗体(間接免疫蛍光)の検出に用い
た。次いで抗体で処理した細胞懸濁液をフローサイトメ
トリー(FACS canR,Becton and Dickinson)により分析
した。この数値は評価した蛍光細胞百分率に該当する。
要約すれば、ヘパリン抗凝固処理血液(標準法)およ
びヒルジン抗凝固処理血液の両方共、直後および3日後
でも等しく良好な態様でFACScanRを用いた免疫表現型タ
イピングにより分析でき、かかる分析は抗凝固とは独立
に、同等の結果を与えることが明らかになった。
要約すると、採血管からのrヒルジン抗凝固処理血液
を利用して、多数の臨床化学的ルーチンおよび特殊検査
(血漿使用)、ならびに血液型−血清学的、細胞形態学
的および定量的血液細胞測定(全血使用)が、標準ルー
チン法を用いた場合と同等の基準で可能であることが示
された。実際に、次のような可能性のある改良が予想さ
れる: 1. 特に、時には1日数回(several times)の頻繁な
診断用採血に起因する重病患者の血液損失がかなり低減
する。
2. 採血管の購入および処理(disposal)費用の低下に
より、なかでも均一に抗凝固処理された血液を用いる試
験室内での、異なった診断的測定室および作業所の統合
が可能により、経費の著しい低減が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 502057809 ハンス、ディートリッヒ、メンセン HANS DIETRICH MENS SEN ドイツ連邦共和国ベルリン、ガルテンシ ュトラーセ、14 (73)特許権者 502057784 エカルト、ティール ECKARD THIEL ドイツ連邦共和国ベルリン、スベン‐ヘ ディン‐シュトラーセ、39 (72)発明者 アレクサンダー、ベー.エム.ストラッ サー ドイツ連邦共和国デュッセルドルフ、ラ インゲルスワイデ、16 (72)発明者 カール、メルバー ドイツ連邦共和国デュッセルドルフ、ケ ルナー、ラントシュトラーセ、44 (72)発明者 ハンス、ディートリッヒ、メンセン ドイツ連邦共和国ベルリン、ガルテンシ ュトラーセ、14 (72)発明者 エカルト、ティール ドイツ連邦共和国ベルリン、スベン―ヘ ディン―シュトラーセ、39 合議体 審判長 後藤 千恵子 審判官 秋月 美紀子 審判官 福島 浩司 (56)参考文献 特開 平6−317584(JP,A) 特開 平4−249766(JP,A) 国際公開96/10749(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 38/48,33/52 G01N 33/58 - 33/98

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】新鮮に採取した血液試料を、少なくとも1
    種のトロンビン阻害剤と混合し、かつ上記血液試料を臨
    床化学的指標および血液学的指標の両方の測定に使用
    し、該トロンビン阻害剤が直接的、特異的トロンビン阻
    害剤であってヒルジンおよび/またはデスルファトヒル
    ジンであることを特徴とする、血液検査の実施方法。
  2. 【請求項2】組換えヒルジンおよび/またはデスルフア
    トヒルジンを使用することを特徴とする、請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】臨床化学的指標の測定に先立ち、血液試料
    から細胞性および血球成分を除去することを特徴とす
    る、請求項1から2のいずれか1項記載の方法。
  4. 【請求項4】血球算定および/または鑑別血球算定を実
    施することを特徴とする、請求項1から2のいずれか1
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】血液型試験、抗体スクリーニング検査、ク
    ームス試験または赤血球濃縮物を用いる検査を実施する
    ことを特徴とする請求項1から2のいずれか1項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】末梢血または骨髄血を用いて免疫表現型タ
    イピング操作を実施することを特徴とする、請求項1か
    ら2のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】新鮮に採取した血液試料をトロンビン阻害
    剤含有容器中に入れることを特徴とする、請求項1から
    6のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】測定操作を自動測定装置で実施することを
    特徴とする、請求項1から6のいずれか1項記載の方
    法。
  9. 【請求項9】新鮮に採血した血液試料を少なくとも一種
    のトロンビン阻害剤と混合し、得られた血液試料を用い
    て臨床化学的指標を測定し、該トロンビン阻害剤が直接
    的、特異的トロンビン阻害剤であってヒルジンおよび/
    またはデスルファトヒルジンである(ただし、クエン酸
    塩を実質的に含まない)ことを特徴とする、臨床化学的
    血液指標の測定方法。
  10. 【請求項10】細胞性および血球成分を、臨床化学的指
    標測定に先立ち血液試料から除去することを特徴とす
    る、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】組換えヒルジンおよび/またはデスルフ
    アトヒルジンを使用することを特徴とする請求項10記載
    の方法。
  12. 【請求項12】新鮮に採取した血液試料をトロンビン阻
    害剤含有容器中に入れることを特徴とする、請求項10か
    ら11のいずれか1項記載の方法。
  13. 【請求項13】測定操作を自動測定装置により実施する
    ことを特徴とする、請求項10から11のいずれか1項記載
    の方法。
  14. 【請求項14】臨床化学的血液指標を血漿を用いて測定
    することを特徴とする、請求項10から13のいずれか1項
    記載の方法。
  15. 【請求項15】臨床化学的指標および血液学的指標両方
    を測定するための、少なくとも1種のトロンビン阻害剤
    を含み、該トロンビン阻害剤が直接的、特異的トロンビ
    ン阻害剤であってヒルジンおよび/またはデスルファト
    ヒルジンである採血容器の使用。
  16. 【請求項16】臨床化学的指標を測定するための、少な
    くとも1種のトロンビン阻害剤を含み、該トロンビン阻
    害剤が直接的、特異的トロンビン阻害剤であってヒルジ
    ンおよび/またはデスルフアトヒルジンである(ただ
    し、クエン酸塩を実質的に含まない)採血容器の使用。
  17. 【請求項17】トロンビン阻害剤が組換えヒルジンおよ
    び/またはデスルフアトヒルジンであることを特徴とす
    る、請求項16記載の使用。
  18. 【請求項18】採血容器が少なくとも1種のトロンビン
    阻害剤で被覆されていることを特徴とする、請求項15か
    ら17のいずれか1項記載の使用。
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