JP3522332B2 - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JP3522332B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、流体機械に関し、より
詳細には、流体を無脈動で圧縮し、または、定流量の流
体の流入により定速回転して体積流量を計測するべーン
(可動翼)形の流体機械に関する。 【0002】 【従来の技術】空気等の気体を流入し圧縮して流出する
容積圧縮形の流体機械は、この流体機械に接続され気体
が流れる管系に抵抗変化があっても流量が増減すること
がなく、一定回転数で回転すると吐出される圧縮気体の
流量が略一定となるので、安定した圧縮気体の発生機と
して、または、容積式流量計としても使用されている。
このような容積圧縮形の流体機械の種類の中で、代表的
なものとして回転子の断面がベーン形のものがある。 【0003】図2は、ベーンの幅が零の理想的な流体機
械の構成を示す図であり、図示された流体機械20は、
回転体21の回転軸と直角方向の断面のものである。回
転体21はOを中心とした半径Bの柱状体で、矢印ω方
向に回転される。また、回転体21には、長さL=(A
+B)のベーン22および23が円形断面の互いに直角
な直径上を矢印S方向に気密に移動可能に配設されてい
る。 【0004】回転体21と、回転体21に回転体21の
直径方向に移動可能に配設されたベーン22,23は固
定されたカムリング24内に装着されている。カムリン
グ24は、回転体21の中心Oと偏心軸を有し、回転体
21とベーン22,23とのケーシングとなるものであ
る。カムリング24には、回転体21の回転に従って回
転するベーン22,23の両端を矢印S方向に移動する
ことによって気密に摺動可能に案内するための基礎曲線
25を有し、基礎曲線25に囲まれた部分は流体室26
となっている。 【0005】カムリング24の基礎曲線25は、回転体
21の中心Oとカムリングの偏心軸とを結ぶ基準線Y1
−Y2に関して対称な連続した閉曲線であり、曲線ab
cdeおよび曲線abcdeと対称な曲線ab′c′
d′eとからなっている。従って、基礎曲線25は曲線
abcdeに関して述べれば足りる。 【0006】すなわち、曲線abcdeは、角度φ=π
の角度区間を四等分したπ/4毎に動径Rが定められた
連続曲線で、曲線abは動径R=Bの円弧、曲線bcは
動径R=f(θ)(0≦θ≦π/4)、曲線cdはベーン
22,23の長さL=A+B一定であるから動径R=
(A+B)−f(θ)、曲線deは動径R=Aの円弧であ
る。 【0007】基礎曲線25が連続であるためには、円弧
bb′と接する曲線bcおよびb′c′および円弧dd
と接する曲線dcおよびd′c′の接するb点(b′
点)及びd点(d′点)でθ=0としたときdR/dθ
=0であればよく、回転体21の回転が等速回転した場
合の吐出面積S=π(A2−B2)=一定、となり流体機
械20に流入した流体は無脈動で吐出される。しかし、
実際の流体機械ではベーン22,23の幅が零であるこ
とはなく幅Wを有している。 【0008】図3は、ベーンの幅がWである従来の流体
機械の構成を示す図であり、流体機械30の回転体31
には、互いに直交する直径上に幅(W+ΔW)(ΔW≒
0)のベーン溝32,33が穿設されている。ベーン溝
32には幅Wで、長さが(A+B+2r)で先端に半径
rの円弧部を有するベーン34が、ベーン溝33には幅
Wで長さ(A+B+2r)で先端に半径rの円弧部を有
するベーン36が各々矢印S方向に気密に移動可能に配
設されている。 【0009】回転体31およびベーン34,36を装着
するカムリング38は、基礎曲線40に中心をもつ半径
rの円の包絡線である摺動面曲線39を有しており、基
礎曲線40は、図2に示した基礎曲線25と同様に点O
を通る基準線Y1−Y2に関し対称な連続した閉曲線で、
角度φのπの角度区間をπ/4毎に等角度に区分された
中心Oからの動径Rが、順次、R=R1=Bの円弧a
b、R=R2=f(θ)の曲線bc、R=R3=(A+B)
−f(θ)の曲線cd、R=R4=Aの円弧deからなっ
ている。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】図2に示した従来の流
体機械は、回転体21が等回転したとき、流体機械から
吐出される吐出面積Fの面積速度は、幅Wのベーン3
4,36を有することから、 【0011】 【数2】 【0012】に相当する脈動が生ずる。 【0013】本発明は、上述した容積圧縮形の流体機械
のベーンが幅Wを持つことにより生ずるW(dR/dθ)
の脈動を打ち消し、完全な無脈動流として吐出する流体
機械を提供することを目的とするものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、回転軸と直角方向の各々の断面形状が、
回転中心をOとした半径Bの円形な回転体と、該回転体
の互いに直角な直径上を気密に移動可能に配設され、周
方向の幅Wで先端に半径rの円弧部を有するベーンと、
前記回転中心Oを通る基準線に関し対称な曲線で、前記
回転体が回転したとき前記ベーンの円弧部の一点が気密
に摺動するための基礎曲線を有するカムリングとからな
り、該カムリングの前記基準線の一方側から流入した流
体を他方側に吐出する流体機械において、前記カムリン
グの前記基準線と対称な一方側の基準曲線を、該基準曲
線の角度0〜πの角度範囲において、前記回転中心Oを
中心とした動径の長さをR、回転角をφ、Rの最大値を
A、最小値をBとし、且つ、 【0015】 【数3】 【0016】としたことを特徴とするものである。 【0017】 【作用】回転体が一回転するとき吐出面積が一定である
無脈動の可動翼回転圧縮形の流体機械はベーンの幅が零
である理想条件で具現される。しかし、実際のベーンは
幅があるのでベーンの幅と動径の変化に比例した脈動が
生ずる。この脈動を打ち消すため回転軸の中心から中心
角(π/2)で対向するカムリングの基礎曲線に補正量
Δを施し、且つ、基礎曲線を突点のない連続曲線とし
た。 【0018】 【実施例】図1は、本発明による流体機械を説明するた
めの構造図であり、図中、1は回転体、2,3はベーン
溝、4,5および6,7はベーン、8はカムリング、9
は摺動面曲線、10は基礎曲線、11,12は補正曲線
である。 【0019】図1に示した流体機械は、円柱状の回転体
1軸に直角な断面図であり、回転体1の断面は回転中心
Oで半径Bの円で、回転中心Oで直交する溝幅W+ΔW
(ΔW≒0)のベーン溝2および3が穿設されている。
ベーン溝2には幅Wで先端に半径rの円弧部を有する一
体なベーン4,5が径方向に気密に移動可能に嵌め込ま
れている。ベーン溝3は、ベーン溝2と等しい溝幅をも
っており、ベーン4,5と同形等寸の一体なベーン6,
7が径方向に気密に移動可能に嵌挿されている。 【0020】カムリング8は、回転体1の回転中心Oよ
り(A−B)/2だけ偏心した筒状体で、閉じられた基
礎曲線10上に心中をもつ半径rの包絡線である摺動面
曲線9が配設されている。摺動面曲線9の内側は流体室
となっており、回転体1とベーン4,5および6,7が
回転中心Oまわりに回転したとき、ベーン4,5および
6,7の半径rで丸められた先端部の円弧の一点が連続
して接するようにしてある。 【0021】基礎曲線10は、回転中心Oを通る基準線
1−Y2と交わる点aから右廻りに閉じられたabcd
ed′c′b′aとなっている。ここで、曲線a,b,
c,d,eと曲線ab′c′d′eとは基準線Y1−Y2
に関し対称な曲線となっている。従って、基礎曲線10
を曲線a,b,c,d,eについて説明する。 【0022】曲線abcdeは、動径Rを角度φ=πの
角度範囲において、π/4毎に区分して定められたもの
である。ここで、曲線abは、回転体1の半径Bから、
次に説明する補正量Δを減じた動径R=R1=(B−
Δ)とした曲線で、曲線deは半径Aから補正量Δを加
えた動径R=R4(A+Δ)とした曲線である。 【0023】前記補正量Δは、(1)式における脈動流
W(dR/dθ)を打ち消すため基礎曲線10の円弧部
分ab,ab′及びde,ed′の動径に補正を施した
ものである。すなわち、(1)式から下記(2)式 【0024】 【数4】 【0025】を導びき、(2)式により補正量Δを求め
ると、 【0026】 【数5】 【0027】が定められ、近似的に無脈動が得られる。 【0028】なお、基礎曲線10は連続した閉曲線であ
るから、補正量Δを加算して補正を施したR=R1=B
−Δの補正曲線11およびR=R4=A+Δの補正曲線
12は、突点を生じないようにしなければならない。こ
のために、各々0〜π/4の角度範囲のθ=0及びθ=
π/4において、 (d2R/dθ2)=0 …(4) であればよい。 【0029】このため基礎曲線10は 【0030】 【数6】 【0031】となり、(4)式を満足する。 【0032】従って、ベーンの形状が先端に半径rの円
弧部を有し、幅がW(W>0)であっても、吐出面積を
一定にするカムリングの基礎曲線部分に補正量Δを施す
ことにより脈動を打ち消すことができる。 【0033】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば下記の効果がある。すなわち、回転体の回転軸
の中心から中心角π/2で対向する円弧部を有する可動
翼回転圧縮形の流体機械において、従来は、ベーンの幅
が零である理想的なときのみ一定回転で無脈動な吐出量
が得られるのに対し、通常のベーンが先端に半径rの円
弧部を有する幅Wの板状体であることにより脈動流が生
ずる。この脈動流をカムリングの基礎曲線の前記円弧部
に補正量Δを施し、基礎曲線全体を突点のない連続した
閉曲線とするという簡単な操作により理想的な無脈動で
吐出量一定(一定回転において)とすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明による流体機械を説明するための構造
図である。 【図2】 ベーンの幅が零の理想的な流体機械の構成を
示す図である。 【図3】 ベーンの幅がWである従来の流体機械の構成
を示す図である。 【符号の説明】 1…回転体、2,3…ベーン溝、4,5および6,7…
ベーン、8…カムリング、9…摺動面曲線、10…基礎
曲線、11,12…補正曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−96195(JP,A) 特開 昭62−78489(JP,A) 特開 昭63−205484(JP,A) 特開 平1−125588(JP,A) 特開 昭60−192892(JP,A) 特開 平3−210087(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 2/344 331 F04C 18/344 F04B 11/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転軸と直角方向の各々の断面形状が、
    回転中心をOとした半径Bの円形な回転体と、該回転体
    の互いに直角な直径上を気密に移動可能に配設され、周
    方向の幅Wで先端に半径rの円弧部を有するベーンと、
    前記回転中心Oを通る基準線に関し対称な曲線で、前記
    回転体が回転したとき前記ベーンの円弧部の一点が気密
    に摺動する基礎曲線を有するカムリングとからなり、該
    カムリングの前記基準線の一方側から流入した流体を他
    方側に吐出する流体機械において、前記カムリングの前
    記基準線と対称な一方側の基準曲線を、該基準曲線の角
    度0〜πの角度範囲において、前記回転中心Oを中心と
    した動径の長さをR、回転角をφ、Rの最大値をA、最
    小値をBとし、且つ、 【数1】としたことを特徴とする流体機械。
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CN110953150A (zh) * 2019-11-05 2020-04-03 新乡航空工业(集团)有限公司 一种11次幂旋板泵定子内廓曲线设计方法
CN112901483A (zh) * 2021-04-05 2021-06-04 杨文通 一种缸体及使用了该缸体的泵/马达/空压机/内燃机

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