JP3518932B2 - バイオセンサ - Google Patents
バイオセンサInfo
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- JP3518932B2 JP3518932B2 JP15822795A JP15822795A JP3518932B2 JP 3518932 B2 JP3518932 B2 JP 3518932B2 JP 15822795 A JP15822795 A JP 15822795A JP 15822795 A JP15822795 A JP 15822795A JP 3518932 B2 JP3518932 B2 JP 3518932B2
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- Japan
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- biosensor
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- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料中の特定成分につ
いて、迅速かつ高精度な定量を実施するためのバイオセ
ンサ、特にその電極の改良に関する。
いて、迅速かつ高精度な定量を実施するためのバイオセ
ンサ、特にその電極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、試料液中の特定成分につい
て、迅速かつ高精度な定量を実施可能な方式のバイオセ
ンサの電極として、例えば次のようなものが知られてい
る(特公平6−10662号公報)。以下、この電極に
ついて説明する。図4はバイオセンサの電極構成手順を
示し、図5は同バイオセンサの分解斜視図である。ポリ
エチレンテレフタレートからなる絶縁性の基板21上
に、スクリーン印刷により導電性の銀ペーストを用いて
測定極のリード部22a、対極のリード部23aおよび
参照極のリード部24aをそれぞれ形成し、同時に入力
端子の測定極端子22、対極端子23および参照電極端
子24を形成する。このバイオセンサでは、端子部はリ
ード部を延長し、リード部と同一材料である。さらに、
電気化学反応の測定の電極として、スクリーン印刷によ
ってカーボンペーストを印刷し、測定極25、対極26
および参照極27を形成する。次に、電極系を部分的に
覆い、前記の測定極25、対極26、参照極27を露出
するように、絶縁性ペーストを印刷し、加熱処理をして
絶縁層28を形成する。
て、迅速かつ高精度な定量を実施可能な方式のバイオセ
ンサの電極として、例えば次のようなものが知られてい
る(特公平6−10662号公報)。以下、この電極に
ついて説明する。図4はバイオセンサの電極構成手順を
示し、図5は同バイオセンサの分解斜視図である。ポリ
エチレンテレフタレートからなる絶縁性の基板21上
に、スクリーン印刷により導電性の銀ペーストを用いて
測定極のリード部22a、対極のリード部23aおよび
参照極のリード部24aをそれぞれ形成し、同時に入力
端子の測定極端子22、対極端子23および参照電極端
子24を形成する。このバイオセンサでは、端子部はリ
ード部を延長し、リード部と同一材料である。さらに、
電気化学反応の測定の電極として、スクリーン印刷によ
ってカーボンペーストを印刷し、測定極25、対極26
および参照極27を形成する。次に、電極系を部分的に
覆い、前記の測定極25、対極26、参照極27を露出
するように、絶縁性ペーストを印刷し、加熱処理をして
絶縁層28を形成する。
【0003】このようにして基板上に電極系を形成した
後、電極系に対応する部分に穴を設けた樹脂製の保持枠
29を絶縁層28に接着し、さらに電極系を覆うように
多孔体30を前記保持枠の穴の中に保持させる。ここで
保持させた多孔体は、酸化還元酵素、電子受容体等を含
む溶液をナイロン製の不織布に含浸後、乾燥させて作製
したものである。以上のように構成されたバイオセンサ
について、以下その動作にについて説明する。測定対象
となる基質を含む試料液を多孔体が供給されると、酸化
還元酵素と基質が反応し、更に電子受容体が還元され、
この還元された電子受容体を前記電極系で電気化学的に
酸化し、このとき得られる酸化電流値から試料液中の基
質濃度を求めることができる。このように酸化還元酵素
と電子受容体と試料液の反応に際しての物質濃度変化を
電極系で電気化学的に検知することにより、試料液の基
質濃度を測定することができる。
後、電極系に対応する部分に穴を設けた樹脂製の保持枠
29を絶縁層28に接着し、さらに電極系を覆うように
多孔体30を前記保持枠の穴の中に保持させる。ここで
保持させた多孔体は、酸化還元酵素、電子受容体等を含
む溶液をナイロン製の不織布に含浸後、乾燥させて作製
したものである。以上のように構成されたバイオセンサ
について、以下その動作にについて説明する。測定対象
となる基質を含む試料液を多孔体が供給されると、酸化
還元酵素と基質が反応し、更に電子受容体が還元され、
この還元された電子受容体を前記電極系で電気化学的に
酸化し、このとき得られる酸化電流値から試料液中の基
質濃度を求めることができる。このように酸化還元酵素
と電子受容体と試料液の反応に際しての物質濃度変化を
電極系で電気化学的に検知することにより、試料液の基
質濃度を測定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のバ
イオセンサの電極では、下層部に位置する銀リード部上
に、銀リードとほぼ同形状の各カーボン電極を重ねてス
クリーン印刷により形成し、さらにリード部と端子部を
同じ銀にすることによりカーボン電極の抵抗を低め、感
度の高いバイオセンサを得ることが可能となった。しか
しながら、印刷でカーボン電極系を形成する際にピンホ
ールが生じると、試料液に接するカーボン電極の下層部
に銀リードがあるため、ピンホールから銀が露出し、電
気化学反応に影響を与えたり、酵素反応を阻害したりす
るという問題があった。
イオセンサの電極では、下層部に位置する銀リード部上
に、銀リードとほぼ同形状の各カーボン電極を重ねてス
クリーン印刷により形成し、さらにリード部と端子部を
同じ銀にすることによりカーボン電極の抵抗を低め、感
度の高いバイオセンサを得ることが可能となった。しか
しながら、印刷でカーボン電極系を形成する際にピンホ
ールが生じると、試料液に接するカーボン電極の下層部
に銀リードがあるため、ピンホールから銀が露出し、電
気化学反応に影響を与えたり、酵素反応を阻害したりす
るという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のバイオセンサ
は、少なくとも測定極と対極からなる電極系を設けた絶
縁性の基板と、酵素を含む反応層を備え、前記電極系上
における試料液の酵素反応にともなう物質濃度変化を電
気化学的に検知するバイオセンサであって、前記測定極
が、前記酵素反応を担う酵素を含むことなく、カーボン
を主体とする材料からなり、前記測定極と接触するリー
ド部が銀を主体とする材料からなり、前記測定極の下層
に前記リード部が存在する部分と前記リード部が存在し
ない部分を有し、前記リード部が存在する部分の上層の
前記測定極上を絶縁層で被覆し、前記リード部が存在し
ない部分に酵素反応した試料液を接触させるものであ
る。また、前記リード部の測定極と接する部分が、電極
部に全面的に接触しないよう外郭のみに一致するように
形成され、かつ測定極の周縁部が前記リード部上に積層
され、その積層部分が絶縁層で被覆されている。
は、少なくとも測定極と対極からなる電極系を設けた絶
縁性の基板と、酵素を含む反応層を備え、前記電極系上
における試料液の酵素反応にともなう物質濃度変化を電
気化学的に検知するバイオセンサであって、前記測定極
が、前記酵素反応を担う酵素を含むことなく、カーボン
を主体とする材料からなり、前記測定極と接触するリー
ド部が銀を主体とする材料からなり、前記測定極の下層
に前記リード部が存在する部分と前記リード部が存在し
ない部分を有し、前記リード部が存在する部分の上層の
前記測定極上を絶縁層で被覆し、前記リード部が存在し
ない部分に酵素反応した試料液を接触させるものであ
る。また、前記リード部の測定極と接する部分が、電極
部に全面的に接触しないよう外郭のみに一致するように
形成され、かつ測定極の周縁部が前記リード部上に積層
され、その積層部分が絶縁層で被覆されている。
【0006】
【作用】上記構成により、銀を主体とする材料からなる
リード部は、カーボンを主体とする測定極とは測定極の
周縁部で接触しており、さらに前記銀リード上のカーボ
ン層の上層には絶縁層を形成しているため、前記カーボ
ン電極に生じたピンホールによる前記リード部の銀が測
定液に露出することはない。従って、銀リードによる応
答への影響がないため、極めて品質の安定したセンサを
形成することができる。
リード部は、カーボンを主体とする測定極とは測定極の
周縁部で接触しており、さらに前記銀リード上のカーボ
ン層の上層には絶縁層を形成しているため、前記カーボ
ン電極に生じたピンホールによる前記リード部の銀が測
定液に露出することはない。従って、銀リードによる応
答への影響がないため、極めて品質の安定したセンサを
形成することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。図1
は本実施例におけるバイオセンサの測定極の製造工程を
示している。また、図2は同電極を用いて作製したフル
クトースセンサの縦断面図であり、図3は同センサの分
解斜視図である(反応層は図示せず)。以下、バイオセ
ンサ用電極の作製方法について説明する。まず、ポリエ
チレンテレフタレートからなる絶縁性の基板1に、スク
リーン印刷により銀ペ−ストを印刷して測定極のリ−ド
部2a、対極のリード部3aおよび測定極のリード端子
2、対極のリード端子3を形成した。次に、樹脂バイン
ダーを含む導電性カーボンペーストを用いて測定極4を
印刷して形成した。続いて、絶縁性ペーストを用いて、
測定極4の周縁部、すなわちリード部2aを覆う電極部
分を被覆する部分を含めて絶縁層6を印刷して形成し
た。最後に測定極4と同じカーボンペーストを用いて、
枠状のリード部3aを被覆するように印刷して対極5を
形成した。こうして電極が完成する。絶縁層6は、測定
極4の露出部分の面積を一定とし、かつ測定極のリ−ド
2a、対極5のリード3aを部分的に覆っている。
は本実施例におけるバイオセンサの測定極の製造工程を
示している。また、図2は同電極を用いて作製したフル
クトースセンサの縦断面図であり、図3は同センサの分
解斜視図である(反応層は図示せず)。以下、バイオセ
ンサ用電極の作製方法について説明する。まず、ポリエ
チレンテレフタレートからなる絶縁性の基板1に、スク
リーン印刷により銀ペ−ストを印刷して測定極のリ−ド
部2a、対極のリード部3aおよび測定極のリード端子
2、対極のリード端子3を形成した。次に、樹脂バイン
ダーを含む導電性カーボンペーストを用いて測定極4を
印刷して形成した。続いて、絶縁性ペーストを用いて、
測定極4の周縁部、すなわちリード部2aを覆う電極部
分を被覆する部分を含めて絶縁層6を印刷して形成し
た。最後に測定極4と同じカーボンペーストを用いて、
枠状のリード部3aを被覆するように印刷して対極5を
形成した。こうして電極が完成する。絶縁層6は、測定
極4の露出部分の面積を一定とし、かつ測定極のリ−ド
2a、対極5のリード3aを部分的に覆っている。
【0008】図示の例においては、測定極4のリード部
2aは、測定極の外郭に一致するよう四角形の枠状に形
成し、測定極はその端部周縁部がリード部2aを被覆す
るように形成した。従って、測定極の大部分は直に基板
1と接していて、リード部2aと重なるのは周縁部のみ
である。リード部2aは、四角形に限らず測定極の形状
に応じて円形、その他の形状にすることができる。ま
た、リード部2aは、測定極の外郭に沿って連続した形
状のものが好ましいが、カーボンを主体とする測定極の
IRドロップの影響がでなければ、半円形など部分的に
欠けているところがあってもよい。
2aは、測定極の外郭に一致するよう四角形の枠状に形
成し、測定極はその端部周縁部がリード部2aを被覆す
るように形成した。従って、測定極の大部分は直に基板
1と接していて、リード部2aと重なるのは周縁部のみ
である。リード部2aは、四角形に限らず測定極の形状
に応じて円形、その他の形状にすることができる。ま
た、リード部2aは、測定極の外郭に沿って連続した形
状のものが好ましいが、カーボンを主体とする測定極の
IRドロップの影響がでなければ、半円形など部分的に
欠けているところがあってもよい。
【0009】次に、前記バイオセンサ用電極上に親水性
高分子としてカルボキシメチルセルロ−ス(以下CMC
で表す)の0.5wt%水溶液を滴下し、乾燥させてC
MC層を形成した。つづいて、前記CMC層上に酵素と
してフルクトースデヒドロゲナーゼ(東洋紡製、以下F
DH)を、CMC0.5wt%を含むマッキルバイン
(McIlvaine)緩衝液(0.2Mリン酸ナトリ
ウム−0.1Mクエン酸、pH=5.0)に溶解させた
溶液を滴下し、温風乾燥器中で加温乾燥させて第一層を
形成した。ここで、第一層中の緩衝剤であるMcIlv
aine緩衝液は、FDHの安定性が高いpHにFDH
溶液を調製するために共存させている。さらに、前記第
一層上に電子受容体としてフェリシアン化カリウムをト
ルエン中に分散させたものを滴下し、トルエンを揮発さ
せることにより第二層を形成した。ここでは、フェリシ
アン化カリウムをあらかじめ微粒子状態にしたものをト
ルエンに分散させるか、またはトルエン中で粉砕して微
粉化し、分散させたものである。第一層および第二層か
らなる反応層7の外周部分は直径約3.6mmであり、
対極の直径に略一致している。
高分子としてカルボキシメチルセルロ−ス(以下CMC
で表す)の0.5wt%水溶液を滴下し、乾燥させてC
MC層を形成した。つづいて、前記CMC層上に酵素と
してフルクトースデヒドロゲナーゼ(東洋紡製、以下F
DH)を、CMC0.5wt%を含むマッキルバイン
(McIlvaine)緩衝液(0.2Mリン酸ナトリ
ウム−0.1Mクエン酸、pH=5.0)に溶解させた
溶液を滴下し、温風乾燥器中で加温乾燥させて第一層を
形成した。ここで、第一層中の緩衝剤であるMcIlv
aine緩衝液は、FDHの安定性が高いpHにFDH
溶液を調製するために共存させている。さらに、前記第
一層上に電子受容体としてフェリシアン化カリウムをト
ルエン中に分散させたものを滴下し、トルエンを揮発さ
せることにより第二層を形成した。ここでは、フェリシ
アン化カリウムをあらかじめ微粒子状態にしたものをト
ルエンに分散させるか、またはトルエン中で粉砕して微
粉化し、分散させたものである。第一層および第二層か
らなる反応層7の外周部分は直径約3.6mmであり、
対極の直径に略一致している。
【0010】FDH、リン酸塩、クエン酸塩、およびC
MCの混合溶液を滴下すると、最初に形成したCMC層
は、一度溶解し、その後の乾燥過程で酵素などと混合さ
れた形で第一層を形成する。しかし、攪拌等をともなわ
ないため完全な混合状態とはならず、電極系表面はCM
Cのみによって被覆された状態となる。すなわち、酵素
および各塩が電極系表面に接触しないために、電極系表
面へのタンパク質の吸着や、イオンによる電極系の特性
変化が起こり難くなり、その結果、より高精度なセンサ
応答を有するフルクトースセンサを得ることができる。
また、フェリシアン化カリウムのトルエン分散液を第一
層上に滴下すると、ただちにトルエンが揮発し、第二層
が形成される。酸化還元酵素などの第一層の成分は、ト
ルエンに不溶のためフェリシアン化カリウムが第一層に
溶出することなく第二層が形成される。最後に、カバー
9およびスペーサー8を図3中、一点鎖線で示すような
位置関係をもって接着した。
MCの混合溶液を滴下すると、最初に形成したCMC層
は、一度溶解し、その後の乾燥過程で酵素などと混合さ
れた形で第一層を形成する。しかし、攪拌等をともなわ
ないため完全な混合状態とはならず、電極系表面はCM
Cのみによって被覆された状態となる。すなわち、酵素
および各塩が電極系表面に接触しないために、電極系表
面へのタンパク質の吸着や、イオンによる電極系の特性
変化が起こり難くなり、その結果、より高精度なセンサ
応答を有するフルクトースセンサを得ることができる。
また、フェリシアン化カリウムのトルエン分散液を第一
層上に滴下すると、ただちにトルエンが揮発し、第二層
が形成される。酸化還元酵素などの第一層の成分は、ト
ルエンに不溶のためフェリシアン化カリウムが第一層に
溶出することなく第二層が形成される。最後に、カバー
9およびスペーサー8を図3中、一点鎖線で示すような
位置関係をもって接着した。
【0011】上記のように作製したフルクトースセンサ
に、試料液としてフルクトース水溶液3μlを試料供給
孔10より供給したところ、試料液は毛細管現象によっ
て速やかに空気孔11部分まで達し、電極系上の反応層
7が溶解した。試料液を供給してから一定時間後に、電
極系の対極5を基準にして測定極4に+0.5Vのパル
ス電圧を印加し、5秒後の電流値を測定したところ、試
料液中のフルクトース濃度に比例した応答電流値が得ら
れた。電極表面に銀が露出すると、電圧を印加した際に
銀が酸化され、酸化電流が流れるためセンサ応答が影響
を受ける。また、酵素は銀によって活性を阻害されるも
のが多く、電極表面に銀が露出するとセンサの応答性の
低下につながる。しかし、本発明による電極は、銀の測
定極リード部2aが測定極4の下部全面に接していない
ので、測定極4表面にピンホールがあってもそこから銀
が電極表面に露出することがない。従って、銀が電極表
面に露出することによる不都合のない、信頼性の高いバ
イオセンサを提供するための電極として極めて有用であ
る。
に、試料液としてフルクトース水溶液3μlを試料供給
孔10より供給したところ、試料液は毛細管現象によっ
て速やかに空気孔11部分まで達し、電極系上の反応層
7が溶解した。試料液を供給してから一定時間後に、電
極系の対極5を基準にして測定極4に+0.5Vのパル
ス電圧を印加し、5秒後の電流値を測定したところ、試
料液中のフルクトース濃度に比例した応答電流値が得ら
れた。電極表面に銀が露出すると、電圧を印加した際に
銀が酸化され、酸化電流が流れるためセンサ応答が影響
を受ける。また、酵素は銀によって活性を阻害されるも
のが多く、電極表面に銀が露出するとセンサの応答性の
低下につながる。しかし、本発明による電極は、銀の測
定極リード部2aが測定極4の下部全面に接していない
ので、測定極4表面にピンホールがあってもそこから銀
が電極表面に露出することがない。従って、銀が電極表
面に露出することによる不都合のない、信頼性の高いバ
イオセンサを提供するための電極として極めて有用であ
る。
【0012】なお、上記実施例では、酸化還元酵素とし
てフルクトースデヒドロゲナーゼ(FDH)を用いた
が、これに限定されることはない。ヘキソキナーゼ、ホ
スホグルコースイソメラーゼ、グルコース−6−ホスフ
ェイトデヒドロゲナーゼの組み合せからなる酵素、ある
いはグルコースイソメラーゼ、グルコースオキシダーゼ
の組合せからなる酵素を前記FDHの替わりに用いても
優れたセンサ応答がられる。また、酸化還元酵素として
乳酸オキシダーゼまたは乳酸デヒドロゲナーゼを用いた
乳酸センサ、グルコースオキシダーゼまたはグルコース
デヒドロゲナーゼを用いたグルコースセンサ、コレステ
ロールオキシダーゼまたはコレステロールデヒドロゲナ
ーゼを用いたコレステロールセンサ、グルコースオキシ
ダーゼ、インベルターゼの組合せ、グルコースオキシダ
ーゼ、インベルターゼ、ムタロターゼの組合せ、フルク
トースデヒドロゲナーゼ、インベルターゼの組合せ、フ
ルクトースデヒドロゲナーゼ、インベルターゼ、ムタロ
ターゼの組合せを用いたスクロースセンサにおいても、
実施例にあげたフルクトースセンサと同様の効果が得ら
れる。
てフルクトースデヒドロゲナーゼ(FDH)を用いた
が、これに限定されることはない。ヘキソキナーゼ、ホ
スホグルコースイソメラーゼ、グルコース−6−ホスフ
ェイトデヒドロゲナーゼの組み合せからなる酵素、ある
いはグルコースイソメラーゼ、グルコースオキシダーゼ
の組合せからなる酵素を前記FDHの替わりに用いても
優れたセンサ応答がられる。また、酸化還元酵素として
乳酸オキシダーゼまたは乳酸デヒドロゲナーゼを用いた
乳酸センサ、グルコースオキシダーゼまたはグルコース
デヒドロゲナーゼを用いたグルコースセンサ、コレステ
ロールオキシダーゼまたはコレステロールデヒドロゲナ
ーゼを用いたコレステロールセンサ、グルコースオキシ
ダーゼ、インベルターゼの組合せ、グルコースオキシダ
ーゼ、インベルターゼ、ムタロターゼの組合せ、フルク
トースデヒドロゲナーゼ、インベルターゼの組合せ、フ
ルクトースデヒドロゲナーゼ、インベルターゼ、ムタロ
ターゼの組合せを用いたスクロースセンサにおいても、
実施例にあげたフルクトースセンサと同様の効果が得ら
れる。
【0013】また、上記実施例では、親水性高分子とし
てCMCを用いたが、これに限定されることはなく、ポ
リビニルアルコール、ゼラチンおよびその誘導体、アク
リル酸およびその塩、メタアクリル酸およびその塩、ス
ターチおよびその誘導体、無水マレイン酸およびその
塩、そして、セルロース誘導体、具体的には、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロー
スを用いてることができる。また、緩衝剤としては、上
記実施例に示したリン酸塩およびクエン酸は、使用する
FDHの至適pH領域において緩衝能が高いものである
が、これに限定されることはなく、使用する酸化還元酵
素の至適pH領域に合わせて種々の緩衝剤の選択が可能
である。なお、上記実施例では電子受容体の分散媒とし
てトルエンを用いたが、これに限定されることはなく、
揮発性の高い有機溶媒であれば同等の効果が得られる。
さらに、上記実施例では測定極と対極からなる2電極系
について述べたが、参照極を加えた3電極方式とすると
より精度の高い測定が可能である。
てCMCを用いたが、これに限定されることはなく、ポ
リビニルアルコール、ゼラチンおよびその誘導体、アク
リル酸およびその塩、メタアクリル酸およびその塩、ス
ターチおよびその誘導体、無水マレイン酸およびその
塩、そして、セルロース誘導体、具体的には、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロー
スを用いてることができる。また、緩衝剤としては、上
記実施例に示したリン酸塩およびクエン酸は、使用する
FDHの至適pH領域において緩衝能が高いものである
が、これに限定されることはなく、使用する酸化還元酵
素の至適pH領域に合わせて種々の緩衝剤の選択が可能
である。なお、上記実施例では電子受容体の分散媒とし
てトルエンを用いたが、これに限定されることはなく、
揮発性の高い有機溶媒であれば同等の効果が得られる。
さらに、上記実施例では測定極と対極からなる2電極系
について述べたが、参照極を加えた3電極方式とすると
より精度の高い測定が可能である。
【0014】
【発明の効果】以上から明かなように本発明によると、
銀のリード部を有するカーボンからなる測定極を備え、
高い信頼性を有するバイオセンサを得ることができる。
銀のリード部を有するカーボンからなる測定極を備え、
高い信頼性を有するバイオセンサを得ることができる。
【図1】本発明の実施例におけるバイオセンサ用電極の
製造工程を示す図である。
製造工程を示す図である。
【図2】本発明の実施例におけるフルクトースセンサの
縦断面図である。
縦断面図である。
【図3】同センサのうち反応層を除いた分解斜視図であ
る。
る。
【図4】従来のバイオセンサ用電極の製造工程を示す図
である。
である。
【図5】同電極を用いグルコースセンサの分解斜視図で
ある。
ある。
1 絶縁性の基板
2 測定極の端子
2a 測定極のリード部
3a 対極のリード部
3 対極の端子
4 測定極
5 対極
6 絶縁層
7 反応層
8 スペーサー
9 カバー
10 試料供給孔
11 空気孔
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 南海 史朗
大阪府門真市大字門真1006番地 松下電
器産業株式会社内
(56)参考文献 特開 平8−94575(JP,A)
特開 平6−94672(JP,A)
特開 平4−152263(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01N 27/327
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも測定極と対極からなる電極系
を設けた絶縁性の基板と、酵素を含む反応層を備え、前
記電極系上における試料液の酵素反応にともなう物質濃
度変化を電気化学的に検知するバイオセンサであって、 前記測定極が、前記酵素反応を担う酵素を含むことな
く、カーボンを主体とする材料からなり、前記測定極と
接触するリード部が銀を主体とする材料からなり、 前記測定極の下層に前記リード部が存在する部分と前記
リード部が存在しない部分を有し、 前記リード部が存在する部分の上層の前記測定極上を絶
縁層で被覆し、 前記リード部が存在しない部分に酵素反応した試料液を
接触させることを特徴とするバイオセンサ。 - 【請求項2】 酵素を含む反応層を、前記測定極上に直
接設けたことを特徴とする請求項1記載のバイオセン
サ。 - 【請求項3】 前記リード部の前記測定極と接触する部
分が、前記測定極の外郭に沿って形成されている請求項
1または2記載のバイオセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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