JP3518687B2 - 有機電解液電池 - Google Patents

有機電解液電池

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JP3518687B2
JP3518687B2 JP2003304074A JP2003304074A JP3518687B2 JP 3518687 B2 JP3518687 B2 JP 3518687B2 JP 2003304074 A JP2003304074 A JP 2003304074A JP 2003304074 A JP2003304074 A JP 2003304074A JP 3518687 B2 JP3518687 B2 JP 3518687B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】本発明は、有機電解液電池に関し、さらに
詳しくは、高電圧で、かつ貯蔵性が優れた有機電解液電
池に関する。
【背景技術】
【0002】二酸化マンガン−リチウム電池に代表され
る有機電解液電池は、3.1V以上の高電圧で、かつ高
エネルギー密度であることから、ますます需要が増えて
いる。
【0003】従来、この種の電池の有機電解液(以下、
電池を表すとき以外は、単に「電解液」という場合があ
る)には、電解質としてLiClO4 が用いられてきた
が、最近は電池の安全性が重視され、LiClO4 のよ
うな危険物を使用することは好まれない状況になってき
た。
【0004】上記LiClO4 以外のリチウム塩として
は、たとえばLiBF4 やLiB(C6 5 4 などの
ホウ素系リチウム塩を電解質として用いることが行われ
ている(特許文献1)。
【特許文献1】特開昭59−189565号公報
【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、上記LiBF4 やLiB
(C6 5 4 などを電解質として用いた電解液は、貯
蔵しておくと変色したり、一部の電解液溶媒をポリマー
化させるなどの問題があり、また、上記の電解液を用い
た電池では貯蔵性が低下するという問題があった。特に
正極活物質として金属酸化物を用いた有機電解液電池で
は、3.1V以上の高電圧になる関係上、貯蔵性の低下
が著しくなった。
【0006】したがって、本発明は、上記のような従来
の有機電解液電池の問題点を解決し、高電圧で、かつ貯
蔵性が優れた有機電解液電池を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】
【0007】本発明は、正極活物質として金属酸化物を
用い、正極集電体としてアルミニウムまたはその合金を
用い、アルミニウムまたはその合金製のリード体を取り
付けた正極を有し、3.1V以上の電圧を有する有機電
解液電池において、上記リード体に引張応力がかけら
れ、その引張応力がかけられている部分が電解液で濡れ
ており、電解液の電解質として、(CF3 SO2 2
Li、C4 9 SO3 LiまたはLiB〔C6 3 (C
3 2 4 を用いることによって、上記課題を解決し
たものである。
【0008】すなわち、正極活物質として金属酸化物を
用いた場合には3.1V以上の高電圧が得られ、正極集
電体としてアルミニウムまたはその合金を用い、正極の
リード体にアルミニウムまたはその合金を用いた場合に
は、正極集電体やリード体が電解液に溶解しにくく、貯
蔵性の向上に寄与するが、それでも、3.1V以上の高
電圧になると、それらの溶解が生じて貯蔵性が低下して
くるので、本発明では、電解液の電解質として前記の
(CF3 SO2 2 NLi、C4 9 SO3 Liまたは
LiB〔C6 3 (CF3 2 4 を用い、それらの有
する立体障害バリヤー構造や電子求引性を利用して、正
極集電体やリード体の電解液への溶解を防止することに
よって、貯蔵性を向上させ、高電圧で、かつ貯蔵性が優
れた有機電解液電池が得られるようにしたのである。ま
た、正極集電体やリード体にアルミニウムまたはその合
金を用いていることによって、電池の異常放電時に正極
の電位がLi基準で350mV以下になった場合、正極
集電体やリード体が合金化してボロボロになり、正極の
集電がとれなくなって、電流が遮断され、電池の異常発
熱を防止することもできる。
【発明の効果】
【0009】本発明によれば、正極活物質として金属酸
化物を用い、正極集電体としてアルミニウムまたはその
合金を用い、アルミニウムまたはその合金製のリード体
を取り付けた正極を有し、3.1V以上の電圧を有する
有機電解液電池において、高電圧で、かつ貯蔵性が優れ
た有機電解液電池を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】前記の立体障害バリヤー構造とは、アニオ
ンの電荷中心にカチオンが近づきにくい構造をいい、よ
り具体的に説明すると、立体障害バリヤー構造を有する
電解質とは、アニオン内の電荷中心となる原子と他の原
子の中心間の最大距離が0.4nm以上、好ましくは
0.5nm以上、さらに好ましくは0.6nm以上の有
機アニオンを含んでいる電解質をいうが、前記の(CF
3 SO2 2 NLi、C4 9 SO3 Li、LiB〔C
6 3 (CF3 2 4 などでは、そのN原子、O原
子、B原子がアニオン内の電荷中心の原子となり、アニ
オンの電荷中心にカチオンが近づきにくくさせる立体障
害バリヤー構造を有している。
【0011】電子求引性基としてはハロゲン原子、−C
OO−基、−CN基などが挙げられるが、ハロゲン原子
はアニオン中心とカチオン中心とのクーロン引力を低減
し各イオン間の距離を大きくするので好ましく、そのハ
ロゲン原子としてはフッ素原子が特に好ましく、また、
上記ハロゲン原子はハロゲン化アルキル基の形で含まれ
ていることが好ましい。これは、ハロゲン化アルキル基
が、それ自体の電子求引性によって電解質を安定化させ
ることができ、電解液の貯蔵性をより大きく向上させる
ことができるからである。
【0012】電子求引性基の数は合計4個以上が好まし
く、5個以上になるとより好ましく、6個以上になると
さらに好ましく、貯蔵性を大きく向上させることがで
き、また、ハロゲン化アルキル基の数も4個以上である
ことが好ましく、5個以上であることがより好ましく、
6個以上であることがさらに好ましい。
【0013】また、アニオン中心となる原子としては、
O(酸素)、N(窒素)、C(炭素)、B(硼素)など
があるが、それらの中でも、B(硼素)がアニオン中心
となるときは、Bが4つの結合手を有するので、アニオ
ン中心の周りに置換基によって立体障害バリヤーを形成
させやすく、しかもBは分子量が小さくアニオンの分子
量を小さくできるので特に好ましい。
【0014】本発明において、電解質として用いる(C
3 SO2 2 NLiは、Nをアニオン中心とする立体
障害バリヤー構造を有し、また、そのCF3 SO2 基が
電子求引性基となるので、電池の貯蔵性を向上させ、C
4 9 SO3 Liは、Oをアニオン中心とする立体障害
バリヤー構造を有し、また、そのC4 9 SO3 基やそ
こに含まれるフッ素原子が電子求引性基となるので、電
池の貯蔵性を向上させ、LiB〔C6 3 (C
3 2 4 は、Bをアニオン中心とする立体障害バリ
ヤー構造を有し、C6 3 (CF3 2 が電子求引性と
なり、電池の貯蔵性を向上させる。
【0015】上記LiB〔C6 3 (CF3 2 4
アニオン中心となるホウ素(硼素)について詳しく説明
すると、ホウ素(B)は、有機物に含まれる元素として
は酸素(O)やチッ素(N)よりも多い4本の結合が可
能であり、その多様な結合性に基づいて、多くの電子求
引性を有する置換基と結合できる能力を持っている。し
かも、ホウ素は4本の結合を有する炭素(C)に比べて
も金属性が強く、結合した金属をイオン化させるのに好
都合である。
【0016】ただし、このホウ素(B)原子に単に電子
供与性のアルキル基やベンゼン環を結合させたLiBR
4 (Rはアルキル基またはフェニル基)はB原子上での
電子密度が高まるため、電子をより放出しやすくなる。
【0017】つまり、より酸化されやすくなり、金属酸
化物などの高電圧で活性の高い正極活物質を用いると、
正極と一部反応することなどによって、かえって電池の
貯蔵性を低下させてしまう。
【0018】したがって、B原子を結合する置換基にさ
らに電子求引性基を導入し、B原子に電子が集中するの
を防止する必要がある。電子求引性基の代表的なものは
ハロゲン原子を含むアルキル基やハロゲン原子などであ
り、特にフルオロアルキル基はより強固な結合を作るの
で好ましく、これらの電子求引性基がB原子に結合する
置換基に導入されることによって電子が放出されにくく
なり、電解液が酸化されにくくなって貯蔵性が向上す
る。
【0019】特にLiB〔C6 3 (CF3 2
4 (リチウムテトラキス〔3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)フェニル〕ボレート)(以下、「LiTFP
B」で示す場合がある)は、後記の実施例でも用いる
が、B原子に結合したフェニル基のオルト位、メタ位に
2つのトリフルオロメチル基を有しており、合計で8個
の電子求引性基を有しており、特に特性が優れている。
なお、アニオン電荷中心原子と他の原子との中心間の最
大距離はLiTFPBの場合、B原子とF原子中心間で
約0.61nmである。
【0020】ここで、上記LiTFPBの化学式を示し
ておくと、次の通りである。
【0021】
【化1】
【0022】上記(CF3 SO2 2 NLi、C4 9
SO3 Li、LiTFPBは、それぞれ単独で用いても
よいし、また、2種以上を併用してもよい。さらに、上
記(CF3 SO2 2 NLi、C4 9 SO3 Li、L
iTFPBは、他の電解質と併用してもよい。その際の
他の電解質としては、たとえば、(CF3 SO2 3
Li、〔C6 4 (F)〕4 BLi、LiB〔C6 4
(CF3 )〕4 、LiB(C6 3 2 4 〔ここで、
Aは−C(CF3 2 OCH3 〕などが挙げられる。
【0023】上記(CF3 SO2 2 NLi、C4 9
SO3 Li、LiTFPBなどの立体障害バリアー構造
を有する電解質は、電解液溶媒に溶解させたときは単に
嵩(かさ)高い分子にすぎないが、それらが高電圧下で
正極集電体の金属成分を電解液中に溶出させる場合を想
定すると、通常、上記金属成分は2価以上のカチオンと
なり、これらのカチオンと上記立体障害バリアー構造を
有する電解質のアニオン部分とが対イオンになると、上
記電解質がかさ高いので立体障害が大きくなり、それ以
上反応が進まなくなって、正極集電体の金属成分の溶出
が抑制されるようになるものと考えられる。
【0024】正極集電体は、その金属材料が溶出した場
合のカチオンの価数が高い方が溶出しにくく、この意味
でアルミニウムは3価であり、他の2価の金属に比べ
て、溶出しにくいので、本発明においては、正極集電体
の材料としてアルミニウムまたはその合金を用い、正極
のリード体にもアルミニウムまたはその合金を用いる。
【0025】電解液の調製にあたって、上記電解質を溶
解させるために使用する有機溶媒としては、たとえば、
1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジメトキシメタ
ン、ジメトキシプロパン、1,3−ジオキソラン、テト
ラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4−
メチル−1,3−ジオキソランなどのエーテル類、プロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレン
カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ンなどのエステル、さらにはスルフォランなどが挙げら
れる。なかでも、エステル類は電解液の貯蔵性をより向
上させるので好ましい。
【0026】電解液中における電解質の濃度は、特に限
定されるものではないが、通常、0.01〜2mol/
l、特に0.05〜1mol/l程度が好ましい。
【0027】電解液の調製にあたって、電解質をあらか
じめ非ハロゲン溶媒で処理しておくと電解液溶媒に溶解
しやすくなるので好ましい。これは本発明者らが見出し
たものであるが、本発明者らは、まず、電解質を溶解し
にくい代表的な含ハロゲン溶媒であるCH2 Cl2 に種
々のリチウム塩を溶解させようとしたが、多くのリチウ
ム塩はこのCH2 Cl2 にほとんど溶けず沈殿してしま
い、電解液としての伝導度を測定しても数十μS/cm
以下にすぎなかった。また他の含ハロゲン溶媒であるフ
ロン系溶媒のパーフルオロトリアルキルアミンなどでも
同様であった。しかし、検討を重ねた結果、本発明者ら
は、上記LiTFPBをエーテルに溶解させ、真空乾燥
した後、CH2 Cl2 を加えると、LiTFPBをCH
2 Cl2 に20mmol/lすみやかに溶解させること
ができるようになり、また伝導度が820μS/cmに
まで達し、伝導度が10倍以上に向上することを見出し
た。そして、このような効果を含ハロゲン溶媒だけでな
く粘度の高いエステルなどにおいても確認した。
【0028】以上のことから、電解液溶媒として用いる
含ハロゲン溶媒やエステルなどにほとんど溶けない電解
質でも、あらかじめ非ハロゲン溶媒で処理することによ
り、電解液溶媒に対する溶解速度や溶解度を高めること
ができることが判明した。
【0029】したがって、本発明では、電解液の調製に
あたって、電解質をあらかじめ非ハロゲン溶媒で処理
(たとえば、溶解、付着、含浸)した後に、電解液溶媒
を加えて、電解質を電解液溶媒に溶解させることによっ
て電解液を調製することが好ましい。特に処理後の電解
質に対する非ハロゲン溶媒の質量比を0.1以下、とり
わけ0.05以下にすることが好ましく、また、非ハロ
ゲン溶媒の金属塩に対する含量を質量比で0.0005
以上、とりわけ0.005以上にすることが好ましい。
【0030】ここで、非ハロゲン溶媒処理が有効な含ハ
ロゲン溶媒としては、たとえばCH2 Cl2 、CHCl
3 、CCl4 、CBrF3 、CF3 CF2 CHCl2
CClF2 CF2 CHClFなどのハロゲン元素を含む
溶媒(含ハロゲン溶媒)、そのほか粘度の高いプロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカー
ボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンな
どのエステル、さらにはスルフォランなどの高粘度溶媒
が挙げられる。そして、高粘度溶媒に対する非ハロゲン
溶媒処理は高粘度溶媒の粘度が25℃において1cp
(センチポイズ)以上、特に1.5cp以上、とりわけ
2.0cp以上の高粘度溶媒に対して行うことが効果的
である。
【0031】前記の非ハロゲン溶媒としては、たとえば
ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラ
ヒドロフラン、グライム、ポリエチレンオキサイドなど
のエーテル類、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラ
クトン、ギ酸メチルなどのエステル類、そのほかアミン
類、ケトン類、含イオウ化合物、さらにはアルコール、
水などのプロトン性溶媒などが挙げられるが、エーテル
類、エステル類が好ましく、特にエーテル類が電解質の
溶解性が大きく、かつ負極との反応性が低いことから好
ましい。
【0032】なお、アルコールなどのプロトン性溶媒は
リチウムなどと反応しやすく、負極に悪影響を及ぼすこ
とが多いので、有機電解液電池では、あまり使用される
ことがないが、本発明では、プロトン性溶媒が電解質に
強く束縛されるため、負極との反応性が低くなり、使用
が可能になる。
【0033】本発明において、電池の構成にあたり、正
極には、たとえば二酸化マンガン、五酸化バナジウム、
クロム酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッ
ケル酸化物などの金属酸化物からなる正極活物質、また
はそれらの金属酸化物からなる正極活物質に導電助剤や
ポリテトラフルオロエチレンなどの結着剤などを適宜添
加した合剤を、アルミニウム箔、ステンレス鋼製網など
の集電材料を芯材として成形体に仕上げたものが用いら
れる。
【0034】本発明におけるように、正極活物質として
金属酸化物を用いた場合は高電圧が得られるが、そのよ
うに高電圧になった場合、従来のLiBF4 やLiB
(C6 5 4 では貯蔵性の低下が著しくなるが、本発
明で用いる電解質は、そのような高電圧下でも貯蔵性を
低下させることがないので、その意義が大きい。
【0035】正極集電体にAl(アルミニウム)を用い
た場合を例にとり、Alの電解液中への溶出抑制効果を
説明すると、本発明で用いる電解質は、従来使用のCF
3 SO3 Liを用いた場合に比べて3.1V付近から差
を示すようになる。
【0036】そして、それ以上の電位では、CF3 SO
3 Li系では完全に酸化電流が立ち上がっている(つま
り、Alに酸化電流が流れてAl自体が酸化され、電解
液中へ溶出する)のに対し、たとえばC4 9 SO3
iを用いた場合には、ほとんど酸化電流が流れず顕著な
差となって現れ、酸化電流が立ち上がるのは約4.6V
である。さらに、LiTFPBを用いた場合は約10V
になっても電流が急激に立ち上がる領域が見られず非常
に安定性が優れていた。
【0037】本発明の電解質を用いるにあたって、正極
集電体にAlまたはその合金を用いると、安全性上も好
ましい組み合わせとなる。
【0038】すなわち、電池異常放電時に正極の電位が
Li基準で350mV以下になった場合、正極集電体が
合金化してボロボロになり、正極の集電がとれなくなっ
て、電流が遮断され、電池の異常発熱を防止できるから
である。
【0039】このためには、構造上の設計を適正にし、
次に示す事項に留意すればよい。
【0040】まず、電流を遮断する場所の設定である
が、この電流を遮断するのに最も適しているのは、正極
のリード体(正極の一辺に接続されて正極と正極端子部
とを連結するタブ部分)であり、このリード体が合金化
すると、リード体だけがボロボロになって脱落するだけ
で電流が遮断される。
【0041】第2に、電流を遮断すべき場所が電解液で
濡れていることである。すなわち、アルミニウムの合金
化は電解液のあるところでしか起こらないからである。
したがって、電流を遮断する場所まで電解液を満たす
か、電解液浸透性のもので覆い、電解液で濡れている状
態に保つことが必要である。
【0042】第3に、電流を遮断すべき部分に引張応力
がかかっていることである。もし、圧縮応力がかかって
いるとすると、ある程度のAl合金が脱落しても再度く
っついてしまうからである。
【0043】ただし、引張応力の方向は問わない。一部
でもボロボロになってはずれると、それぞれ横方向に離
れるため、確実に電流を遮断できるからである。
【0044】また、電流遮断部分が他の部分より細くな
っていることが好ましい。これは、所望の部分以外でリ
ード体が切断されると、その部分に縮み応力がかかって
いたりする場合に充分な効果が得られないことが起こる
からである。
【0045】ここで、このような引張応力はアルミニウ
ムなどからなる正極集電体の4.2V以上での安定性を
損なう場合があるものの、本発明の電解質を用いた場合
にはその影響が軽減される。たとえば、冷間圧延により
形成された、歪の大きいアルミニウムと高温から焼きな
ました歪の小さいアルミニウムとでは、歪の小さいアル
ミニウムの方がより安定であり、歪の大きいアルミニウ
ムを用い、LiCF3 SO3 などの従来使用の電解質を
用いた場合、歪の大きいアルミニウムは高電圧で容易に
電解液に溶解してしまうが、本発明の電解質を用いた場
合には、歪の大きいアルミニウムでも優れた安定性が得
られる。従って、本発明の電解質を用いた場合は、アル
ミニウムなどからなる正極集電体に引張応力による歪が
生じてもその影響は小さい。
【0046】ただし、圧延により歪の大きくなったアル
ミニウムにも長所がある。すなわち、圧延によってアル
ミニウムの粒界が小さくなり、電池異常放電時における
アルミニウムとリチウムとの合金化がより均一に進行し
て確実に電流を遮断させるようになり、また、30μm
以下の薄い正極集電体でも引っ張り強さが10〜12k
g/mm2 以上となり、充分な強度が得られるからであ
る。
【0047】また、正極活物質の表面積が小さくなると
貯蔵性はさらに向上する。本発明の電池に用いる正極活
物質は、表面積が50m2 /g以下であることが好まし
く30m2 /g以下がより好ましく、20m2 /g以下
がさらに好ましい。
【0048】さらに、正極活物質の金属酸化物の活性表
面をアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物で処理
して、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含有させ
ると、さらに貯蔵性が向上するので好ましい。また、電
池作製後予備放電を行なうことによっても貯蔵性を多少
向上させることができる。
【0049】また、本発明の有機電解液電池を構成する
にあたり、負極にはアルカリ金属またはアルカリ金属を
含む化合物をステンレス鋼製網などの集電材料と一体化
したものが用いられるが、そのアルカリ金属として、た
とえばリチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げら
れ、アルカリ金属を含む化合物としては、たとえばアル
カリ金属とアルミニウム、鉛、インジウム、カリウム、
カドミウム、スズ、マグネシウムなどの合金、さらには
アルカリ金属と炭素材料との化合物、低電位のアルカリ
金属と金属酸化物、硫黄物との化合物などが挙げられ
る。
【実施例】
【0050】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体
的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例に限定
されるものではない。
【0051】実施例1 LiTFPB、C4 9 SO3 Liおよび(CF3 SO
2 3 C・Liを非ハロゲン溶媒であるエチルエーテル
に溶解し、真空乾燥を行ない、エチルエーテルのリチウ
ム塩に対する質量比を約0.04にしたのち、プロピレ
ンカーボネートを加えて混合し、0.1mol/lLi
TFPB+0.1mol/lC4 9 SO3 Li+0.
1mol/l(CF3 SO2 3 C・Li/PCで組成
が示される電解液を調製した。
【0052】上記電解液におけるLiTFPBは前述し
たようにリチウムテトラキス〔3,5−ビス(トリフル
オロメチル)フェニル〕ボレートの略称であり、PCは
プロピレンカーボネートの略称である。したがって、上
記電解液を示す0.1mol/l LiTFPB+0.
1mol/l C4 9 SO3 Li+0.1mol/l
(CF3 SO2 3 C・Li/PCは、電解液が電解
液溶媒としてのプロピレンカーボネートにリチウムテト
ラキス〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル〕ボレートとC4 9 SO3 Liと(CF3 SO2
3 C・Liを0.1mol/lずつ溶解させたものであ
ることを示している。ここで、プロピレンカーボネート
の25℃における粘度は2.5cpである。
【0053】また、電解二酸化マンガンを熱処理後、水
酸化リチウム水溶液で熱処理して表面積18m2 /gの
活物質とした後、この二酸化マンガン100重量部とカ
ーボンブラック5重量部とポリテトラフルオロエチレン
を分散させた水−溶媒混合溶液5重量部(固形分換算重
量)を混合した後、これを20ミクロン(μm)厚のア
ルミニウム箔を芯材として両面に塗布し乾燥後、厚さ
0.4mm、幅30mmのシート状に成形し、リード体
(厚みが30ミクロンで、圧延により歪が大きくかつ引
張張力が17kg/mm2 となったもの。その形状を図
2に示す。)を取り付けた帯状正極を、250℃で乾燥
し、乾燥雰囲気中で室温まで冷却した。
【0054】つぎに、上記帯状正極を厚さ25μmの微
孔性ポリプロピレンフィルムからなるセパレータではさ
みこみ、これに厚さ0.18mm、幅30mmのシート
状リチウムをステンレス鋼製網に圧着した帯状負極を重
ね、渦巻状に巻回して渦巻状電極体とした後、外径15
mmの有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および
負極のリード体のスポット溶接を行なった後、前記の電
解液を電池ケース内に注入した。
【0055】つぎに、常法にしたがって、電池ケースの
開口部を封口し、図1に示す構造の筒形の有機電解液電
池を作製した。
【0056】ただし、上記の正極のリード体(本実施例
では、前記のように芯材として用いたアルミニウム箔か
らなる正極集電体の上端部の正極活物質含有塗膜が形成
されていない部分で構成されている)には、後に詳述す
るように電解液への浸漬部分に特定の態様で引張方向へ
の応力をかけている。
【0057】図1に示す電池について説明すると、1は
前記の正極で、2は負極である。ただし、図1では、繁
雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使
用された集電体などは図示していない。そして、3はセ
パレータで、4は電解液である。
【0058】5はステンレス鋼製の電池ケースであり、
この電池ケース5は負極端子を兼ねている。電池ケース
5の底部にはポリテトラフルオロエチレンシートからな
る絶縁体6が配置され、電池ケース5の内周部にもポリ
テトラフルオロエチレンシートからなる絶縁体7が配置
されていて、前記正極1、負極2およびセパレータ3か
らなる渦巻状電極体や、電解液4などは、この電池ケー
ス5内に収容されている。
【0059】8はステンレス鋼製の封口板であり、この
封口板8の中央部にはガス通気孔8aが設けられてい
る。9はポリプロピレン製の環状パッキング、10はチ
タン製の可撓性薄板で、11は環状のポリプロピレン製
の熱変形部材である。
【0060】上記の熱変形部材11は温度によって変形
することにより、可撓性薄板10の破壊圧力を変える作
用をする。
【0061】12はニッケルメッキを施した圧延鋼製の
端子板であり、この端子板12には切刃12aとガス排
出孔12bとが設けられていて、電池内部にガスが発生
して電池の内部圧力が上昇し、その内圧上昇によって可
撓性薄板10が変形したときに、上記切刃12aによっ
て可撓性薄板10を破壊し、電池内部のガスを上記ガス
排出孔12bから電池外部に排出して、電池の破壊が防
止できるように設計されている。
【0062】13は絶縁パッキングで、14は正極のリ
ード体(正極集電体の一部)であり、このリード体14
は正極1と封口板8とを電気的に接続しており、端子板
12は封口板8との接触により正極端子として作用す
る。また、15は負極2と電池ケース5とを電気的に接
続するリード体である。
【0063】そして、上記正極のリード体14の電解液
4への浸漬部分には、次に示すように引張方向への応力
がかけられている。
【0064】すなわち、封口にあたり端子板12をあら
かじめA方向にずらしておき、この端子板12を横方向
にずらして所定の位置におさめて封口することによっ
て、正極のリード体14のC点にはB方向への応力(図
では横方向の応力に見えるが、リード体14に対しては
引張方向の応力になる)がかけられている。また、その
リード体14のC点は、図2に示すように、他の部分よ
り細くされている。
【0065】比較例1 電解液溶媒としてのPCにLiB(C6 5 4 を溶解
して、0.3mol/l LiB(C6 5 4 /PC
で組成が示される電解液を調製した。
【0066】上記電解液におけるPCはプロピレンカー
ボネートの略称である。したがって、上記電解液を示す
0.1mol/l LiB(C6 5 4 /PCは、電
解液が電解液溶媒としてのプロピレンカーボネートにL
iB(C6 5 4 を0.3mol/l溶解させたもの
であることを示している。上記LiB(C6 5 4
アニオン中心と他の原子との最大原子中心間距離は約
0.56nmであった。しかし、ハロゲン原子は含んで
いない。
【0067】そして、上記電解液を用いた以外は実施例
1と同様に図1に示す構造の筒形の有機電解液電池を作
製した。
【0068】比較例2 電解液溶媒としてのPCにCF3 SO3 Liを溶解し
て、0.3mol/l CF3 SO3 Li/PCで組成
が示される電解液を調製した。
【0069】上記電解液におけるPCはプロピレンカー
ボネートの略称である。したがって、上記電解液を示す
0.1mol/l CF3 SO3 Li/PCは、電解液
が電解液溶媒としてのプロピレンカーボネートにCF3
SO3 Liを0.3mol/l溶解させたものであるこ
とを示している。上記CF3 SO3 Liはハロゲン原子
を含んでいるがアニオン中心と他の原子との最大原子中
心間距離は約0.39nmに過ぎない。
【0070】また、上記電解液を用いた以外は実施例1
と同様に図1に示す構造の筒形の有機電解液電池を作製
した。
【0071】つぎに、上記実施例1の電池および比較例
1〜2の電池を0.3Aで10ミリ秒間放電した時の最
小電圧を測定した。また、それらの電池を50mA定電
流で放電し、80℃で10日間貯蔵後の容量を測定し、
貯蔵前の容量と比較した。その結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】表1に示すように、実施例1の電池は、比
較例1〜2の電池に比べて、0.3Aで10ミリ秒放電
時の電圧が高く、かつ貯蔵による容量劣化が少なく、貯
蔵性が優れていた。これに対して、比較例1〜2の電池
は、貯蔵後にほとんど放電できず、貯蔵性が悪かった。
【0074】また、正極のリードの一部が細くなく引張
応力がかかっていなかったり、圧縮方向への応力をかけ
て作製した電池を、10Aで強制的に過放電し、−3V
に達した後は−3V定電圧で過放電実験を行ったとこ
ろ、電流の遮断が不充分である場合があり、安全性に関
して、確実性の高い機能は得られなかった。一方、実施
例1の電池は、いずれも過放電途中で電流が遮断されて
安全な挙動を示した。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明に係る有機電解液電池の一例を模式的に
示す断面図である。
【図2】図1に示す電池の正極のリード体の引張応力を
かけた部分を拡大して示す図である。
【符号の説明】
【0076】 1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 電解液 14 正極のリード体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園田 高明 福岡県福岡市博多区光町2−1−23 (72)発明者 小林 宏 福岡県福岡市博多区光町2−1−23 (56)参考文献 特開 昭60−20477(JP,A) 特開 平5−62690(JP,A) 特開 平5−82139(JP,A) 実開 昭59−195670(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 6/16 H01M 2/22 H01M 4/06 H01M 4/48 H01M 4/66

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極活物質として金属酸化物を用い、正極
    集電体としてアルミニウムまたはその合金を用い、アル
    ミニウムまたはその合金製のリード体を取り付けた正極
    を有し、3.1V以上の電圧を有する有機電解液電池で
    あって、上記リード体に引張応力がかけられ、その引張
    応力がかけられている部分が有機電解液で濡れており、
    有機電解液の電解質として、(CF3 SO2 2 NL
    i、C4 9 SO3 LiまたはLiB〔C6 3 (CF
    3 2 4 を用いたことを特徴とする有機電解液電池。
  2. 【請求項2】リード体が冷間圧延で形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の有機電解液電池。
  3. 【請求項3】正極集電体の厚みが30μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の有機電解液電
    池。
  4. 【請求項4】正極活物質の比表面積が20m2 /g以下
    であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載
    の有機電解液電池。
  5. 【請求項5】正極活物質として金属酸化物を用い、正極
    集電体としてアルミニウムまたはその合金を用い、アル
    ミニウムまたはその合金製のリード体を取り付けた正極
    を有し、3.1V以上の電圧を有する有機電解液電池用
    の有機電解液であって、上記リード体に引張応力がかけ
    られ、その引張応力がかけられている部分が有機電解液
    で濡れており、電解質として、(CF3 SO2 2 NL
    i、C4 9 SO3 LiまたはLiB〔C6 3 (CF
    3 2 4 を用いたことを特徴とする請求項1記載の有
    機電解液電池用の有機電解液。
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