JP3518598B2 - 液体燃料着火装置 - Google Patents

液体燃料着火装置

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JP3518598B2 JP2000372126A JP2000372126A JP3518598B2 JP 3518598 B2 JP3518598 B2 JP 3518598B2 JP 2000372126 A JP2000372126 A JP 2000372126A JP 2000372126 A JP2000372126 A JP 2000372126A JP 3518598 B2 JP3518598 B2 JP 3518598B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電素子から放出す
る電気エネルギーを着火エネルギーとし,灯油等の液体
燃料(以下,液体燃料という)に着火させる液体燃料着
火装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】液体燃料を用いる石油ストーブ,石油こ
んろ,石油風呂釜等の燃焼機器における従来の液体燃料
着火装置の代表的なものとして電池着火機構がある。当
該電池着火機構は図2に示すようにスイッチ24を入れ
ることにより二次電池22から放出される電気エネルギ
ーを白金線等でなるフィラメント23に供与し熱エネル
ギーに変換せしめてフィラメント23を赤熱し,当該フ
ィラメント23から放出される熱エネルギーによって燃
焼機器内の灯芯21に含浸する液体燃料を加熱し気化蒸
発させて着火させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の燃焼機器に
おける電池着火機構が有する問題点として以下のものが
ある。即ちフィラメント23は細線でなるためフィラメ
ント23の変形及び断線が少なからず生じ,これに起因
して着火遅延を含む着火不安定,着火不能なる事態の発
生とこれらに伴うフィラメント交換,また灯芯21先端
の炭化により容易に着火しない,即ち着火遅延に加え消
耗品である二次電池22の交換を要する上に電池性能の
劣化に伴なう着火遅延なる問題点である。本発明は前記
電池着火機構が有していた問題点を解決した液体燃料着
火装置を提供すること,即ち交換を要する何らの消耗品
も用いることなく迅速にして安定的な着火をもたらしめ
る液体燃料着火装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】以下,図1を用いてその
手段等を説明する。本発明に係る液体燃料着火装置はプ
ランジャーロッド13を連結したプランジャー2をシリ
ンジ1内に配設する構成と前記シリンジ1内に火花放電
電極16を配設し当該火花放電電極16を導電線11を
介して圧電素子12に接続する構成と前記シリンジ1の
側面に空気吸入孔14を設ける構成と前記シリンジ1か
ら開閉弁5を介して火炎導出管4を突出させる構成と前
記シリンジ1から開閉弁9を介して給油管7を突出させ
る構成と前記プランジャーロッド13の圧電素子押圧片
15への懸架によって圧電素子12を加圧する構成から
なるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係る液体燃料着火装置の
構成要素の一をなすシリンジ1には当該シリンジ1から
開閉弁5を介して燃焼機器内の灯芯3に向け火炎導出管
4を突出させる。ここで当該火炎導出管4はシリンジ1
内で可燃混合気体の着火・燃焼によって発生した火炎を
燃焼機器内の灯芯3に導くためのものである。前記可燃
混合気体の着火燃焼,これを受けての可燃混合気体の体
積膨張によるシリンジ1内の昇圧により開閉弁5が開き
前記火炎は開閉弁5を経由し火炎導出管4を通って灯芯
3に導出され,灯芯3に含浸する液体燃料に着火燃焼を
もたらす。
【0006】前記シリンジ1と前記火炎導出管4との間
には開閉弁5が付設され,前記シリンジ1内の昇圧時の
み開放され,それ以外の時は閉鎖状態となっている。即
ち開閉弁5はバネ等の押圧部材6によってシリンジ1に
向けて押圧され閉鎖状態となっているが前記シリンジ1
内で昇圧があった時は当該昇圧に抗して開放されシリン
ジ1内で発生した火炎の通過を可能ならしめるのであ
る。
【0007】前記シリンジ1には前記火炎導出管4に加
え開閉弁9を介して給油管7を突出させる。当該給油管
7はその一端が液体燃焼貯留部8に接続され開閉弁9を
介して液体燃料をシリンジ1内に供給させるためのもの
である。ここでシリンジ1と給油管7との間に付設され
る開閉弁9はシリンジ1内に配設されたプランジャー2
の引出しによってシリンジ1内が減圧された時にのみ開
放され,それ以外の時はバネ等の押圧部材10の押圧を
受け閉鎖状態となっている。
【0008】開閉弁9の外周には開閉弁9の長手方向に
沿って複数個の溝が設けられ,開閉弁開放時における液
体燃料の通路とならしめている。
【0009】シリンジ1内には火花放電電極16が配設
される。当該火花放電電極16は当該火花放電電極16
から発する電気火花によってシリンジ1内で形成された
可燃混合気体に着火させるためのものであり,当該火花
放電電極16は導電線11を介して圧電素子12に接続
される。ここで圧電素子12は外部からの加圧によって
高電圧の電気エネルギーを発生させるエネルギー変換素
子であり,当該圧電素子12で発生した電気エネルギー
は火花放電電極16に給電され放電して電気火花を惹起
する。
【0010】シリンジ1内に配設される火花放電電極1
6はシリンジ底部近傍又はシリンジ側面から突出する小
空間内に配設される。その理由はこれ以外の部所に配設
された場合にあっては減圧して液体燃料を気化蒸発させ
るに要するシリンジ内容量を大きくしなければならない
からである。
【0011】シリンジ1内にはシリンジ1内を前後両方
向に移動可能なるプランジャー2が配設される。ここで
当該プランジャー2は当該プランジャー2に連結される
プランジャーロッド13の移動と連動して移動し,プラ
ンジャーロッド13が外方に引き出される過程にあって
はプランジャー2も外方に移動し,これを受けシリンジ
1内の密閉空間内の体積膨張によってシリンジ1内は減
圧される。この減圧度は開閉弁5,9の閉鎖状態下では
プランジャー2の外方への移動距離に比例して大とな
り,その時の気温における液体燃料の蒸気圧に達するま
で減圧されると液体燃料は気化蒸発を始める。前記液体
燃料の気化蒸発はその気温における液体燃料の蒸気圧に
相当する減圧状態が続く限りは飽和状態に至るまで継続
する。
【0012】プランジャーロッド13が更に引き出さ
れ,それに連動してプランジャー2がシリンジ1の側面
に設けられた空気吸入孔14のある部所まで移動すると
シリンジ1内には前記空気吸入孔14から空気が導入さ
れ,既に発生している液体燃料の蒸気と混同し可燃混合
気体を形成し始める。ここで前記空気吸入孔14の大き
さはプランジャーロッド13を引出しプランジャーロッ
ド13が圧電素子押圧片15に懸架するまでの時間内に
シリンジ1内で可燃混合気体を形成させるに十分な大き
さ,即ち少なくとも1mmとする。プランジャーロッド
13の引き出し過程での短時間内に可燃混合気体を形成
させなければならないことからしてシリンジ内容量が大
であればそれに伴って空気吸入孔14の大きさも大きく
しなければならない。
【0013】
【作用】本発明に係る液体燃料着火装置はいわゆる減圧
沸騰なる現象を採り入れ,液体燃料を何ら加熱すること
なく常温で気化蒸発させることによって液体燃料の着火
を可能ならしめるものである。ここで減圧沸騰とは液体
燃料の蒸気圧を低下させ,それに応じて液体燃料の沸点
を低下させる現象をいう。ところで本発明に係る液体燃
料着火装置が前記減圧沸騰なる現象を採り入れて本発明
を完成させたのは以下の理由による。液体燃料は通常,
常温であってもその温度に相当する可燃性蒸気を絶えず
発生し空気と混合しているものの可燃性範囲内にある可
燃混合気体が形成されなければ着火させることはできな
い。代表的な液体燃料の一である灯油はアルコール,ガ
ソリン等と相違して常温での可燃性蒸気の発生量がきわ
めて少ないため可燃性範囲の濃度に到底達し得ず,よっ
て常温常圧下での着火はきわめて困難である。そのため
通常は前記可燃性範囲の濃度にまで高めるべく灯油の着
火温度である320〜430℃にまで加熱する方法が採
られる。ここで着火温度とは液体燃料を燃焼させるため
にある温度以上に加熱しなければ着火しない温度をい
う。
【0014】前記可燃性範囲の濃度にまで高めるための
液体燃料の加熱は燃焼機器に商用100V電源が取り入
れられている場合にあっては比較的容易に行うことがで
きる。しかし前記電源を取り入れていない可搬性を有す
る燃焼機器にあっては液体燃料の加熱は電池等の加熱源
を用いない限りなし得ない。そこで本発明では何らの加
熱源を用いることもなく常温又は0℃以下の低温下にお
いても液体燃料を着火させるべくシリンジ1という密閉
容器内をプランジャー2の引き出しによって減圧し,当
該密閉容器内に存する液体燃料を減圧沸騰させることに
よって液体燃料の蒸気濃度が可燃性範囲に達する程度に
まで蒸気圧を低下させる。前記液体燃料の減圧沸騰によ
って生じた液体燃料の蒸気は1mmHg以下と相当程度
に減圧された状態下で発生させたものであるため液体燃
料の蒸気と空気との混合気中の酸素濃度が低く可燃性範
囲外にあり,そのため火花放電による着火エネルギーを
付与しても着火するには至らない。本発明では前記混合
気の酸素不足をシリンジ1側面に設けられた空気吸入孔
14からの空気導入によって補ない,これによって前記
混合気を可燃混合気体とし可燃性範囲内にあらしめてい
る。
【0015】
【実施例】代表的な液体燃料である灯油の外気温0℃で
の蒸気圧は0.4mmHgとされている。そこで本発明
では前記蒸気圧0.4mmHgにまでシリンジ1内を減
圧させるべく少なくとも内容量100ccのシリンジを
用い,プランジャー2の引き出し速度を10mm/se
c以上とし最小限のリークの範囲内で可燃混合気体を形
成させている。ここで前記シリンジ1の内容量はその温
度における液体燃料の蒸気圧に達せしめるに十分な減圧
が得られるのであれば100cc以下であってもよい。
前記可燃混合気体に着火させるため,出力電圧8kv以
上で且つ0.5mJ以上の電気エネルギー放出能力を有
する圧電素子12が用いられる。
【0016】本発明に係る液体燃料着火装置ではシリン
ジ1の内容量を極力小ならしめるべくシリンジ1側面に
シリンジ1側面から突出する小空間を設け,当該小空間
内に火花放電電極16を配設する。火花放電電極16を
かかる小空間に配設することによってプランジャー2を
シリンジ底部まで押し込むことが可能となり,より小な
るシリンジ内容量で液体燃料を気化蒸発させるに十分な
減圧が得られるからである。
【0017】
【発明の効果】本発明の第一の効果は燃焼機器内の灯芯
3に含浸する液体燃料への着火を火炎でなさしめるもの
であるため灯芯全体への火回りが速く油臭,油煙の発生
が殆んどないことである。この効果を受け燃焼機器は従
前に比し1/2以下の30秒以内なる短時間で灯芯全体
に及ぶ燃焼状態に達せしめることができる。
【0018】本発明の第二の効果は従来の電池着火機構
及び商用100V電源による着火機構が有していた双方
の問題点を同時に解決させ得たことである。即ち電池着
火機構が有していたフィラメント21の変形及び断線に
よる着火遅延を含む着火不安定及び着火不能,更にはこ
れに伴なうフィラメント21の交換なる問題点を解消し
加えて消耗品である二次電池22の交換も全く不要とし
たことである。また商用100V電源による着火機構が
有していた前記電源がないことによる設置場所の制約及
び着火遅延なる問題点も解消させ得たことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明に係る液体燃料着火装置の縦断面図で
ある。
【図2】は従来の液体燃料着火装置の一をなす電池着火
機構の構成図である。
【符号の説明】
1.シリンジ 2.プランジャー 3.灯芯 4.火炎導出管 5.開閉弁 6.押圧部材 7.給油管 8.液体燃料貯留部 9.開閉弁 10.押圧部材 11.導電線 12.圧電素子 13.プランジャーロッド 14.空気吸入孔 15.圧電素子押圧片 16.火花放電電極 21.灯芯 22.二次電池 23.フィラメント 24.スイッチ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プランジャーロッド13を連結したプラン
    ジャー2をシリンジ1内に配設する構成と前記シリンジ
    1内に火花放電電極16を配設し当該火花放電電極16
    を導電線11を介して圧電素子12に接続する構成と前
    記シリンジ1の側面に空気吸入孔14を設ける構成と前
    記シリンジ1から開閉弁5を介して火炎導出管4を突出
    させる構成と前記シリンジ1から開閉弁9を介して給油
    管を突出させる構成と前記プランジャーロッド13の圧
    電素子押圧片15への懸架によって圧電素子12を加圧
    する構成からなる液体燃料着火装置。
  2. 【請求項2】シリンジ1の内容量を少なくとも100c
    cとするシリンジ1を用いた請求項1の液体燃料着火装
    置。
  3. 【請求項3】シリンジ1側面にシリンジ1側面から突出
    する小空間を設け,当該小空間内に火花放電電極16を
    配設した請求項1の液体燃料着火装置。
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