JP3516953B2 - エキソヌクレオリチック活性を用いた標的核酸の検出及び増幅 - Google Patents

エキソヌクレオリチック活性を用いた標的核酸の検出及び増幅

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は一般に核酸増幅技術、特にリガーゼ連鎖反応
(LCR)を用いるアッセイでの標的非依存性バックグラ
ウンド増幅の低減及び好ましくは除去に関する。本発明
は更に、標的核酸配列の違いの同定に関する。
背景 リガーゼ連鎖反応(LCR)は、試料中の特異的核酸配
列(標的)を増幅する方法である。LCRを使用して、一
本鎖又は二本鎖DNAの標的を検出することができる。通
常、一方のプローブ対が他方の対とハイブリッド形成可
能である連結可能な二対のプローブを、標的に対して過
剰に使用する。標的DNAが(二本鎖の場合)、これをま
ず変性させて、連結可能なプローブ対を各相補鎖とハイ
ブリダイズさせる。次いで、ハイブリダイズしたプロー
ブをDNAリガーゼにより連結する。次いで、連結したプ
ローブを標的から解離すると、標的配列自体として機能
する。ハイブリダイゼーション及び連結のサイクルを反
復することにより、標的配列の増幅が達成される。LCR
法は文献に、とりわけヨーロッパ特許出願公開第320,30
8号、ヨーロッパ特許出願公開第439,182号、ヨーロッパ
特許出願公開第336,731号、WO89/09835号、WO89/12696
号及びWO90/01069号に記載されている。
LCRの共通の問題は非特異的(即ち標的非依存性)増
幅であり、この増幅は誤った陽性結果を出し得る。例え
ば標的の不在下で一対の隣接するLCRプローブ同士を連
結するとこのようなことが生じ得る。LCRプローブは通
常標的に比べて高濃度で使用されるので、標的非依存性
連結の可能性が大きく、この問題を相応的に克服する必
要がある。
標的非依存性連結事象の低減方法は文献に記載されて
いる。例えばヨーロッパ特許出願公開第439,182号は、
連結可能な対のプローブの一方を改変させて、修正事象
が生じるまで連結できないようにするLCRの変形を記載
している。修正事象は、プローブが標的とハイブリダイ
ズするときにのみ生じる。特に、前記明細書は上流プロ
ーブの3'エンドへの改変を説明している。上流とは、3'
エンドが連結反応に関与するプローブを意味する。開示
されている改変は、3'ブロッキング基(例えばホスフェ
ート);(デオキシリボヌクレオチドプローブ上の)リ
ボヌクレオチドの3'突出部;アバシック(abasic)部位
を含む3'突出部;及びプローブを隣接させて連結可能と
するために充填しなければならない3'ギャップである。
開示された実施態様のいずれも下流プローブの5'エンド
の改変は包含していない。
発明の要約 本発明は、標的依存性修正過程なしには連結し得ない
5'エンド、即ちプローブと標的核酸配列とのハイブリダ
イゼーション後に酵素分解されれば連結され得る5'エン
ドを有する改変された下流プローブを用いて、標的非依
存性増幅を低減し、好ましくは除去する方法を提供す
る。
従って、本発明の方法は、 (a)ハイブリダイゼーション条件下にて、一本鎖形態
の標的核酸配列を含むと思われる試料を、第1の上流プ
ローブ及び第1の下流プローブを含む第1組のオリゴヌ
クレオチドであって、ここで両プローブが標的核酸配列
の部分と実質的に相補的な配列を有し且つ第1の上流プ
ローブの3'末端が第1の下流プローブの5'末端に近接し
てハイブリダイズするものである過剰の前記第1組のオ
リゴヌクレオチドに暴露し、ここにおいて第1の下流プ
ローブの5'エンドを改変させて連結インコンピーテント
不在修正(ligation incompetent absent correction)
とし、これにより第1組のオリゴヌクレオチドを任意に
存在する標的核酸配列とハイブリダイズさせ、 (b)実質的に下流プローブが標的とハイブリダイズす
るときにのみ下流プローブの5'エンドに該5'エンドのエ
キソヌクレオリチック分解を含む修正を施して、この5'
エンドを連結コンピーテントにし、 (c)修正した下流プローブを上流プローブに連結して
連結産物を生成し、 (d)修正及び前記段階がどの程度生起するかを試料中
の標的核酸の尺度として決定する 段階を包含する。
下流プローブの5'エンドを連結インコンピーテントに
するための手段は一般的に2種に分類される。第1番目
では、非リン酸化5'末端により連結インコンピーテント
エンドを得、末端ヌクレオシドの開裂により前記連結イ
ンコンピーテントエンドを修正して、前記下流プローブ
上に新しい5'リン酸化末端を生成する。第2番目では、
ハイブリダイズする相手の標的配列とは非対合のヌクレ
オチド塩基を少なくとも1個前記5'エンドに含んでいる
プローブ配列を選択して連結インコンピーテントエンド
を得る。この改変を非対合ヌクレオチドの開裂により修
正して、前記下流プローブ上に新しい5'リン酸化末端を
生成する。このような非対合ヌクレオチド塩基は直接5'
末端にあってもよいし、内側、即ち5'末端から1〜約5
残基内側にあってもよい。非対合塩基の修正に際して、
その非対合に隣接する3'側の対合塩基も開裂されること
が判明した。
ある実施態様では、5'エンドの分解は、上流プローブ
の3'エンドが当接する、即ち隣接する点で停止される。
他の実施態様では、分解はこの点を超えて継続し、上流
プローブもまた伸長して、新たに生成された修正された
下流プローブの5'リン酸化末端と当接する。この開裂/
伸長活性は、5'→3'エキソヌクレアーゼ活性を有するあ
る種のポリメラーゼにより十分に発揮されるが、これら
2つのプロセスは異なる試薬により実施してもよい。
試料中の標的の存在及び/又は量に依存する連結事象
は、例えばそのより大きい分子量によりもしくは、区別
的に標識したプローブを結合して二重標識分子とするこ
とにより連結産物をアッセイするか、又は例えば蛍光偏
光もしくは蛍光消光により修正5'エンドからの開裂断片
の離脱を監視することにより決定され得る。
第2の上流プローブ及び第2の下流プローブを含む第
2組のオリゴヌクレオチドであって、ここで両プローブ
がそれぞれ第1の下流プローブ及び第1の上流プローブ
と実質的に相補的な(従って標的配列の相補体(comple
ment)と相補的な)配列を有し、且つ第2の上流プロー
ブの3'末端が第2の下流プローブの5'末端に近接してハ
イブリダイズする、過剰の前記第2組のオリゴヌクレオ
チドを含ませることにより試料中の標的配列の量を検出
前に増加させることが好ましい。このような場合、増幅
は、ハイブリダイゼーション、修正及び連結の各段階
(a−c)を数回繰り返すことにより実施される。一般
に10〜約50サイクル繰り返す。増幅の変形では、第2の
下流プローブが更に該下流プローブを連結インコンピー
テントにする5'改変を有してもよいが、必要はない。5'
改変を有する場合、改変は第1の下流プローブの場合と
同一であってもよいし、異なってもよい。修正、連結及
び検出は前述したのと同一である。
本発明の他の態様は、前述の改変プローブを含む組成
物を提供する。前記組成物は、 (a)第1の上流プローブ及び第1の下流プローブを含
む第1組のオリゴヌクレオチドであって、ここでその両
プローブが標的核酸配列の部分と実質的に相補的な配列
を有し、且つ第1の上流プローブの3'末端が第1の下流
プローブの5'末端に近接してハイブリダイズする、前記
第1組のオリゴヌクレオチドと、 (b)第2の上流プローブ及び第2の下流プローブを含
む第2組のオリゴヌクレオチドであって、ここでその両
プローブがそれぞれ第1の下流プローブ及び第1の上流
プローブと実質的に相補的な配列を有し、且つ第2の上
流プローブの3'末端が第2の下流プローブの5'末端に近
接してハイブリダイズする、前記第2組のオリゴヌクレ
オチドとを含み、ここで、第1又は第2の下流プローブ
の少なくとも一方の5'エンドを改変して連結インコンピ
ーテント不在修正とすることを特徴とする。
本発明の他の態様は、標的核酸の検出及び/又は、標
的非依存性増幅のない又はそのような増幅を低減させた
増幅のために使用できる前記改変プローブを含むキット
を提供する。このようなキットは、 (a)上流プローブ及び下流プローブを含む1組のオリ
ゴヌクレオチドであって、ここでその両プローブが標的
核酸配列の部分と実質的に相補的な配列を有し、且つ第
1の上流プローブの3'末端が第1の下流プローブの5'末
端に近接してハイブリダイズし、前記下流プローブの5'
エンドを改変して連結インコンピーテント不在修正とす
る、前記1組のオリゴヌクレオチドと、 (b)連結インコンピーテントな下流プローブを標的依
存的に修正して下流プローブを連結可能とし、且つ上流
及び下流プローブに連結コンピーテントとするための1
種以上の修正試薬と、 (c)修正された下流プローブを上流プローブに連結す
るための連結試薬 とを1個以上の適切な容器内に含んでいる。
修正試薬は、重複プローブの場合には1種の開裂剤を
含んでいてもよいし、開裂剤及び伸長剤を含んでいても
よい。修正のために2つの機能が必要であれば、2種の
異なる試薬を使用してもよいが、重合活性及び5'→3'エ
キソヌクレオリチック活性の両方を有するポリメラーゼ
を使用することが好ましい。増幅方法で使用する場合に
はポリメラーゼが熱安定性であることが好ましい。
図面の簡単な説明 図面は一般に、本発明の種々の好ましい実施態様を示
している。各図面の項aは下流プローブの5'エンドに好
ましい改変を含んでいる2組のプローブを示し、項bは
標的DNA鎖とハイブリダイズした第1組のプローブを示
し、項cは、改変プローブの修正後ではあるが、プロー
ブ1とプローブ2との連結前の第1の2個のプローブを
示している。項aは両方の下流プローブの改変を示して
いるが、本発明では一方の下流プローブを改変するだけ
でよい。各図面の黒四角は一方のラベル又はリポーター
基(通常は第1のハプテン)を示し、黒丸は他方のラベ
ル又はリポーター基を示す(これは第2のハプテンであ
ってもよいしなくてもよい)。
図1は、下流プローブが連結コンピーテンシー(liga
tion competency)に必要な5'ホスフェートの代わりに
5'ヒドロキシル末端を有する2組のブラント末端化プロ
ーブを用いた核酸増幅技術の図式例である。
図2は、各下流プローブが、5'ヒドロキシル末端と、
相補的プローブ及び標的と対合しない1個の末端塩基と
を有する2組のブラント末端化プローブを用いた核酸増
幅技術の図式例である。連結インコンピーテンシー(li
gation incompetency)は、5'ヒドロキシル末端による
だけでなく、末端塩基が非対合であるために弱い鋳型と
の水素結合により付与される。
図3は、各下流プローブが、5'ヒドロキシル末端と、
相補的プローブ及び標的と対合しない1個の内部塩基と
を有する2組のブラント末端化プローブを用いた核酸増
幅技術の図式例である。図2と同様に、標的非依存性連
結は、内部非対合のために弱い水素結合及び5'ヒドロキ
シルの両方により低減する。
図4は、5'伸長部を含む下流プローブを有する2組の
非ブラント末端化プローブを用いた核酸増幅技術の図式
例である。これらの5'伸長部は互いにも又は各標的とも
ハイブリッド形成し得ない。これらの下流プローブも図
示するように5'ヒドロキシル末端を有する。連結インコ
ンピーテンシーは、伸長部により課される立体的制約に
より及び5'ヒドロキシルにより付与される。
図5は、各下流プローブが一塩基の5'伸長部を有し、
伸長部同士は相補的であるが、標的とは相補的でない2
組の非ブラント末端化プローブを用いた核酸増幅技術の
図式例である。これらの下流プローブも図示するように
5'ヒドロキシル末端を有する。標的上での連結インコン
ピーテンシーは、末端非対合のために弱い水素結合によ
り及び5'ヒドロキシルにより付与される。
図6は、下流プローブがそれぞれ5'ヒドロキシル末端
を有し、この5'末端塩基が相補的プローブ及び標的とは
非対合である2組のブラント末端化プローブを用いた核
酸増幅技術の図式例である。連結インコンピーテンシー
は、末端非対合のために弱い水素結合により及び5'ヒド
ロキシルにより付与される。
図7は、互いに、また標的とも対合する3'伸長部を
(上流プローブに)有する2組の非ブラント末端化プロ
ーブを用いた核酸増幅技術の図式例である。下流プロー
ブは5'ヒドロキシル末端を有する。連結インコンピーテ
ンシーは5'ヒドロキシルにより付与される。
詳細な説明 これから以下の概要に従って本発明を詳細に説明す
る: I. 定義 II. 連結インコンピーテント改変及びその修正 A. 非リン酸化5'末端 B. 非対合の塩基、末端及び内部 III. プローブの構造 A. ブラント B. 非ブラント IV. 使用方法 A. 検出方法 B. 増幅方法 C. 重合非依存性方法 V. 検出モード A. 連結複合体 B. 離脱断片 VI. 組成物及びキット VII. 実施例 VIII. 配列表 I. 定義 本明細書で使用する以下の用語の意味を説明する。
“標的”又は“標的配列”は、その存否を検出するか
又は配列が非常に密接に関連し得る他の核酸と区別しよ
うとする核酸を意味する。標的核酸は、デオキシリボ核
酸(DNA)を、又はこれほど一般的ではないがリボ核酸
(RNA)を含んでいる。本発明では、標的は一本鎖とし
て記載する。しかしながら、これは、標的が実際には二
本鎖であるが、プローブとのハイブリダイゼーションの
前に(“標的相補体”とも呼ばれる)相補鎖から単に分
離した場合を含むものと考えるべきである。二本鎖標的
の場合、最初の段階で第2組のプローブを使用して、標
的相補体とハイブリダイズすることもできる。一本鎖標
的の場合、第2組のプローブは最初のハイブリダイゼー
ション段階には関与しないが、例えば連結産物とハイブ
リダイズすることにより以後のハイブリダイゼーション
段階に関与する。
“プローブ”は、本発明で使用するオリゴヌクレオチ
ドセグメントを意味する。プローブは、10〜約100ヌク
レオチド長さ、好ましくは約15〜35ヌクレオチド長さを
有し、所望の標的に適した規定の塩基配列を有する。プ
ローブは通常DNAであるが、RNAであってもよいし、DNA/
RNA混合組成物であってもよい。本明細書に記載するよ
うに、5'エンドで改変されたプローブもある。プローブ
は天然源から産生してもよいし、合成源から産生しても
よい。
“塩基”は、DNAの場合はピリミジン/プリン化合物
のグアニン(G)、シトシン(C)、アデニン(A)及
びチミン(T)を指し、RNAの場合はチミンの代わりに
ウラシル(U)を指す。“塩基”には、アッセイ条件下
で標的とハイブリダイズし得る類似体、誘導体及び改変
塩基(例えば37CFR §1.822(p)(1)で認識された
もの)も含まれる。特に明記しない限り、“塩基”は更
に時折、例えば適切な塩基でギャップを埋めるときに
は、糖及びホスフェート部分を含む完全ヌクレオチド残
基を示すために使用される。
塩基は規定通り、DNAの場合はAとT、CとGが、RNA
の場合はAとU、CとGが対になることが知られてい
る。個々の塩基に関しては、“相補的”とは、前記説明
に従って対になる又は“対合する”ことを意味する。従
って、G又はCと対になるAは“非対合”又は“非相補
的”塩基を示す。しかしながら、オリゴヌクレオチドプ
ローブに関しては、他のプローブ又は標的と“相補的”
なプローブは、オリゴヌクレオチドがハイブリダイゼー
ション条件下で相補的プローブ又は標的とハイブリダイ
ズし得ることを意味する。従って、相補的プローブは、
ハイブリッド形成可能領域に対合しない塩基対を有し得
る配列を含み得る。但し、この配列はハイブリダイゼー
ション条件下でハイブリダイズさせることができるもの
とする。プローブが、標的又は相補的プローブと選択的
にハイブリダイズするように十分相補的であることが好
ましい。
“終止塩基”は、そこでヌクレオリチックプロセス又
は重合プロセスが終了するヌクレオチドを意味する。例
えば終止塩基は、その相補的塩基がdNTPプールに存在し
ない鋳型塩基として存在し得る。あるいは、終止塩基
は、下流プローブのヌクレアーゼ耐性リンケージとして
存在し得る。代替の終止塩基を組み合わせて使用するこ
ともできる。
“アッセイ条件”は、温度、イオン強度、プローブ濃
度等に関するLCRの条件を意味する。これらは一般に当
業界では公知である。LCRは本質的に2つの状態又は条
件:アニーリング又はハイブリダイゼーション条件及び
変性条件を含む。
“ハイブリダイゼーション条件”は一般に、核生成
(nucleation)及びアニーリングを促進する条件として
定義されている。しかしながら、このようなアニーリン
グ及びハイブリダイゼーションがかなり予測されるよう
に幾つかのパラメーター(例えば温度、イオン強度、プ
ローブ長さ及びプローブのG:C含量)に依存することは
当業界ではよく知られている。例えば、反応温度を下げ
れば、アニーリングが促進される。所定組のプローブの
融解温度(melt temperature)(即ちTm)は幾つかの公
知の方法のいずれかにより推定され得る。通常、ハイブ
リダイゼーション条件には、融解温度よりも僅かに低い
温度が含まれる。小さなカチオンはホスホジエステル主
鎖上の負電荷を遮蔽(shield)することにより二本鎖の
生成を安定化させる傾向にあるので、イオン強度又は
“塩”濃度も融解温度に大きく影響する。通常の塩濃度
はカチオンの種類及び原子価に依存するが、当業者には
容易に理解されよう。同様に、G:C含量が多く、プロー
ブ長さが増せば、二本鎖生成が安定化することも知られ
ている。何故ならば、A:T対が正に2個の水素結合を有
するのに対しG:C対は3個の水素結合を有し、またプロ
ーブが長くなれば、鎖を保持する水素結合が増すからで
ある。従って、G:C含量が多く、プローブ長さが増せ
ば、融解温度を上げることにより“ハイブリダイゼーシ
ョン条件”に大きく影響する。一旦プローブを選択する
と、G:C含量及び長さが規定され、“ハイブリダイゼー
ション条件”の内容を正確に決定する際に明示すること
ができる。イオン強度は通常酵素活性のために最適化さ
れているので、変動すべきパラメーターは温度のみで、
特定のプローブ組及び系に適した“ハイブリダイゼーシ
ョン条件”が得られることは当業者には自明である。
“変性条件”は一般に、二本鎖核酸の一本鎖形への解
離を促進する条件として定義されている。これらの条件
には、高い温度及び/又は低いイオン強度が含まれ、本
質的には前述したパラメーターと反対であることが当業
界ではよく知られている。
“連結”とは、2個のプローブを共有結合させる任意
の方法を包含する一般用語である。好ましい方法は酵素
による連結である。本明細書では、“連結コンピーテン
ト”は、酵素リガーゼが連結し得るプローブエンドを意
味する。公知の酵素リガーゼの場合、連結コンピーテン
シーは、3'ヒドロキシル末端が5'リン酸化末端に隣接し
て配置されるような核酸セグメントを必要とする。逆に
言えば、通常3'−ヒドロキシルの欠失、5'ホスフェート
の欠失又は近接性欠除のために、“連結インコンピーテ
ント”プローブは連結に適したエンドを示さない。連結
インコンピーテンシーの多くの例は以下で説明する。連
結インコンピーテンシーは、本発明では一時的な状態
で、“修正”までの間だけ存在する。従って、連結コン
ピーテンシーは時として、“連結インコンピーテント不
在修正”とも呼ばれる。
“修正”は、まずプローブを連結インコンピーテント
にした改変の修復を意味する。特定の修正機構について
は特定の改変に関連して以下で説明するが、一般的に、
1)3'ヒドロキシルの生成もしくは再生;2)5'ホスフェ
ートの生成もしくは再生:又は近接性の生起のうちのひ
とつ以上に関係し、突出する伸長部を開裂するか又はギ
ャップを埋めることからなる。修正が“標的依存性”で
ある、即ち修正が実質的に標的又は標的等価物の存在下
でのみ行われ、他のプローブの存在下では行われないこ
とは本発明の重要な特徴である。“鋳型依存性”は、鋳
型が非連結プローブではなく、連結プローブ産物のみで
ある点で“標的依存性”と同一である。ハイブリッド形
成したプローブを、標的内に含まれる配列情報に依存す
る適切なエキソヌクレオリチック活性を有する物質によ
り酵素作用で修正することが好ましい。
“ヌクレオリチック活性”とは、好ましくはDNA又はR
NA基質を切り出すか又は分解する酵素の活性を意味す
る。ヌクレオリチック活性は、エキソヌクレオリチック
(エンドから内側に)であってもよいし、エンドヌクレ
オリチック(内部から)であってもよい。本発明では、
ヌクレオリチック活性の種類は重要ではない。但し、ヌ
クレオリチック活性は標的依存的に改変5'エンドを修正
し得るものとする。分かり易くするため、本明細に記載
するヌクレオリチック活性は一般に“エキソヌクレオリ
チック”活性と称するが、これはヌクレオリチック活性
を特定の機構に限定するものではない。従って、本明細
書で使用する“エキソヌクレオリチック”又は“エキソ
ヌクレアーゼ”という用語は核酸分解を包含し、エンド
からの分解であれ内部からの分解であれ、また分解産物
がモノマーであれそれより大きな断片であれ、また酵素
手段による分解であれ化学的手段による分解であれかま
わない。
適切なエキソヌクレオリチック活性はエキソヌクレア
ーゼ酵素内に、即ちあるDNAポリメラーゼと従来の方法
で会合した5'−3'エキソヌクレアーゼ活性中に認められ
得る。例えば、DNA合成依存性の鎖置換5'→3'エキソヌ
クレアーゼ活性及び5'→3'重合活性を有するDNAポリメ
ラーゼは、Gelfandの文献:Taq DNA Polymerase in
PCR Technology:Principles and Applications for
DNA Amplification,Erlich,H.A.編,Stockton Pres
s,N.Y.(1989年)第2章に記載されている。同様の活性
は、Molecular Biology Resourses(MBR)Milwaukee,
Wisconsin製のThermus起源の熱安定性DNAポリメラーゼ
で実証されている。適切なdNTPの存在下で、これらのDN
Aポリメラーゼは、標的DNAとハイブリダイズしたプロー
ブの3'ヒドロキシル末端から合成を開始し、DNA標的鋳
型に沿って進行し、進行中に下流のハイブリダイズした
DNA配列を分解してこれらを置換する。
本明細書では便宜的に、プローブは“上流”又は“下
流”として示す。2個のプローブが同一の直鎖状核酸の
異なる領域とハイブリダイズし、一方のプローブの3'末
端が他方のプローブの5'末端に向かうときに、鎖がコー
ド化のために“センス”方向を有するかどうかの如何を
問わず、前者のプローブを“上流”プローブと呼び、後
者のプローブを“下流”プローブと呼ぶ。これら2個の
オリゴヌクレオチドプローブはまとめて、1組のプロー
ブもしくはオリゴヌクレオチド又は(相補的対とは異な
るものとして)“連結可能対”と呼ぶ。各図面の項aで
は、このようなプローブを2組示す。第1組は、プロー
ブ1(“第1の上流プローブ”とも称する)及びプロー
ブ2(“第1の下流プローブ”)からなる。第2組は、
プローブ4(“第2の上流プローブ”)及びプローブ3
(“第2の下流プローブ”)からなる。状況によって
は、1組のプローブは更に4個全てのプローブ又は相対
する鎖とハイブリダイズする2個のプローブを示し得
る。
本明細書では、プローブの“エンド(end)”と“末
端(termius)”とは異なる。3'又は5'末端は、それぞ
れ3'又は5'で示されるヌクレオシド炭素を意味し、従っ
てオリゴヌクレオチドの末端点を意味する。対照的に、
3'又は5'“エンド”はより一般的に、それぞれ3'又は5'
末端付近の領域を意味する。“エンド”は“末端”を含
んでいるが、更に全オリゴヌクレオチドの4分の1以下
又は3分の1以下に相当する数個の隣接塩基を含んでい
る。しかしながら、“ブラント末端化”という用語は以
下で定義する共末端プローブ(coterminal probes)を
意味する。
1組の上流及び下流プローブが標的とハイブリダイズ
する場合、これらは互いに“近接”している。“近接”
という用語は、末端が約20ヌクレオチド以内離れて位置
し、(1)一方のプローブの3'末端が他方のプローブの
5'末端と当接する、即ちプローブが直接隣接している;
(2)ハイブリッド形成した上流プローブの3'末端とハ
イブリッド形成した下流プローブの5'末端との間の塩基
を欠失させることにより生じる“ギャップ”がある;
(3)下流プローブの5'エンドが標的の限定領域と相補
的でないか又は一部分のみ相補的であるのに対し、上流
プローブの3'エンドは同一領域と相補的である状況を包
含する。このような2個のプローブが標的とハイブリダ
イズすると、図4bに示すように、下流プローブの5'エン
ドのこの限定された領域に“重複”が生じる。
“WRTP"という用語は、2個のハイブリッド形成可能
なプローブ間の非対合(末端非対合又は内部非対合)を
説明する際に使用される“標的に対して”の略字であ
る。ブラント末端化プローブの場合、プローブ1とプロ
ーブ3;及び/又はプローブ2とプローブ4の間で非対合
が生じ得る。更には、非ブラント末端化プローブは潜在
的非対合用の他の領域を有する。5'伸長部非ブラント末
端化プローブでは、プローブ2の5'伸長部とプローブ3
の5'伸長部との間で非対合が生じ得る。3'伸長部非ブラ
ント末端化プローブでは、プローブ1の3'伸長部とプロ
ーブ4の3'伸長部との間で非対合が生じ得る。
“WRTT"という用語は、プローブとその標的との間の
非対合(末端非対合又は内部非対合)を説明する際に使
用される“標的に対して”の略字である。プローブは、
WRTT及びWRTPの非対合を1つ以上含むと考えてもよい
し、WRTPではなくWRTTの非対合を含んでいてもよい。
本明細書で使用する“ラベル”は、プローブに結合し
てその存在を信号化又は報告することのできる任意の部
分を意味する。ラベルは直接的なもの(例えば化学発光
化合物、蛍光化合物又は放射性同位体)であってもよい
し、間接的なもの(例えばビオチンもしくは他の配位子
又はハプテン)であってもよい。間接ラベルの場合、他
の反応を用いて、測定可能なシグナルを生成させる。他
の反応には、ハプテンに特異的な結合パートナー及び適
切な直接ラベルを含む結合体ラベルとの反応が含まれ
る。放射性同位体の例は32P及びトリチウムであり、フ
ルオレセイン、FITC、ローダミン及びTexas Redは蛍光
ラベルであり、アクリジン及びキノリンは化学発光ラベ
ルの例である。ハプテンの例としては、多くの薬物(例
えばジゴキシン、テオフィリン、フェンシクリジン(PC
P)、サリチレート等)、T3、ビオチン、フルオレセイ
ン(FITC)、ダンシル、2,4−ジニトロフェノール(DN
P);改変ヌクレオチド(例えばブロモウラシル及びN
−アセチル−7−ヨード−2−フルオレニルアミノ(AI
F)基の取り込みにより改変した塩基);及び他の多く
のものが挙げられる。各種のラベルの他の多くの例は当
業者には公知である。
カルバゾール及びアダマンタン由来のハプテンについ
ては実施例で説明する。これらは、1991年12月17日出願
の同時係属中の米国特許出願第808,508号“Haptens,Tra
cers,Immunogens and Antibodies for 3−phenyl
−1−adamantaneacetic Acids";及び1991年12月17日
出願の同時係属中の米国特許出願第808,839号“Hapten
s,Tracers,Immunogens and Antibodies for Carbaz
ole and Dibenzofuran Derivatives"に記載されてい
る。ホスホアミダイト試薬を用いてハプテンラベルをオ
リゴヌクレオチドに付加する方法はThuong,N.T.等のTe
t.Letters,29(46):5905−5908(1988)、又はCohen,
J.S.等の米国特許出願第07/246,688号(NTIS番号Pat−A
ppl−7−246,688(1988年))に記載されている。
II 連結インコンピーテント改変及びその修正 本発明は、連結インコンピーテント不在修正である5'
エンドを有する下流プローブを包含する。前述したよう
に、修正は、このエンドを除去、置換又は更に改変させ
てこれを連結可能にすることであり得る。また修正は同
時に上流プローブの変化を包含していてもよい。
A. 非リン酸化5'末端 第1の形態の連結インコンピーテントエンドは、上流
プローブの3'ヒドロキシル末端には連結できないが、標
的依存的に修正されて連結可能となり得る非リン酸化5'
末端である(以後“非リン酸化5'末端”、“非リン酸化
5'末端”と称するか又は下流プローブの5'末端に関して
“非リン酸化”と記載する)。連結インコンピーテント
プローブが標的とハイブリダイズすると、5'末端は非ホ
スフェート基の除去及びホスフェート基での置換又はホ
スフェート基の露出により“修正”される。通常、これ
は、次の隣接ヌクレオチド上に露出された5'ホスフェー
ト末端を離脱させるエキソヌクレオリチック活性を有す
る試剤を用いて、5'非ホスフェート基を保有する全ヌク
レオチドを除去することにより実施される。
除去されたヌクレオチドは通常、それと同等のヌクレ
オチドを上流プローブの3'末端に付加することにより置
換される。従って、5'→3'エキソヌクレオリチック活性
を有するDNAポリメラーゼは、必要な活性のいずれも1
種の酵素により発現されるので理想的な修正剤である。
標識された置換ヌクレオチドは必要ではないが、下流プ
ローブの5'エンドから開裂させて、対応する上流プロー
ブの3'エンドで置換するこの修正方法は“ニックトラン
スレーション”反応に類似している。本質的に、連結イ
ンコンピーテントプローブ間の“ニック”は1個以上の
塩基下流で翻訳され、このようにして、連結インコンピ
ーテントエンドが修正されて連結コンピーテントにな
る。しかしながら、全ての実施態様が単なる“ニック”
として開始するわけではない。
5'非リン酸化エンドは単に、ホスフェートがエキソ環
(5')炭素により核酸鎖の5'末端に結合していないこと
を意味する。その代わり、その5'炭素は、H、OH又は連
結用基質として機能し得ない他の化学基に結合し得る
が、ハイブリッド形成した下流プローブに由来する“非
ホスフェート”基を含むヌクレオチドを除去し及び/又
はハイブリッド形成した上流プローブを伸長してポリメ
ラーゼ又はエキソヌクレアーゼの修正活性を目につくほ
どは妨げない。従って、非ホスフェート基は少なくとも
1の分子量を有するべきであるが、ハイブリッド形成し
たプローブの修正を妨げる三次構造を生じる分子量より
は小さい分子量でなければならない。非ホスフェート基
には、前述した特性を有するホスフェート誘導体が含ま
れ得る。非ホスフェート基を下流プローブの5'末端に直
接結合してもよいし、リンカーを介して結合してもよ
い。又はリンカーだけであってもよい。非ホスフェート
基は更に、以下で説明する標識系又はリポート系の一部
を含み得る。非ホスフェート基には非制限的ではある
が、以下の群が含まれる:発色団、ハプテン、放射性標
識化合物、ペプチド、磁性粒子、炭水化物及びアミノ保
有基(例えばAminomodifier)。非ホスフェート基の他
の例は−ヒドリル;−ヒドロキシル;−スルフヒドリル
(チオール);炭化水素(例えば−メチル;−アシル;
−ハライド、−第一級アミン;−ニトロ及び−環式化合
物である。使用できるリンカーには、アルケン、アルキ
ン、アミド、アミン、エステル、エーテル、ケトン、ス
ルフィド、スルホン、スルホキシド及びイミンが含まれ
る。5'非リン酸化エンドは好ましくはヒドロキシル、メ
チルもしくはAminomodified末端又は蛍光ラベルもしく
は蛍光標識系の成分を含むエンドである。
B. 非対合塩基 第2の型の連結インコンピーテント5'エンドは下流プ
ローブ内の末端又は内部非対合WRTT、WRTPである。“末
端”非対合はプローブの正に最後の残基で生じるが、
“内部”非対合はエンド付近、通常は5'末端から1〜約
5〜8塩基内で生じればよい。各種の非対合は1〜約5
塩基長さ、更に好ましくは1又は2塩基長さからなり、
通常は全て隣接し合っている。5'エンドが更に非リン酸
化末端を含む特に好ましい実施態様では、このような非
対合を有するプローブが連結コンピーテントプローブと
同様に効果的に連結しないことが判明した。恐らく、末
端非対合又は内部非対合は、エキソヌクレアーゼ活性に
適した基質である、水素結合が減少したために“ルー
ズ”な5'エンドを生じる。
末端非対合の一例を図2に示す。図2では、各下流プ
ローブが5'ヒドロキシル末端と、相補的プローブ及び標
的と対合しない1個の末端塩基とを有する2組のブラン
ト末端化プローブを図示する。ポリメラーゼ、リガーゼ
及び2'−デオキシチミジン5'−トリホスフェート を含むdNTPプールの存在下では、修正は、連結インコン
ピーテントな5'ヒドロキシル末端を有する非対合Gを下
流プローブから除去し、プローブ同士が当接して連結し
得るまで上流プローブを で伸長させることにより行われる。ポリメラーゼは、上
流プローブが下流終止塩基、この場合は標的のGに達す
るまで上流プローブを伸長させ下流プローブを分解し続
ける。下流プローブの5'ヒドロキシル末端を分解除去し
たら、ポリメラーゼは、連結コンピーテントな5'ホスフ
ェート末端( で示す)を有する下流プローブ内のCを出現させる。
は、上流プローブの伸長に使用される 由来のチミジレート残基を示す。次に、当接し合う2個
のプローブ及び5'ホスフェート末端を含むように修正さ
れた下流プローブを用いて、2個のプローブを連結する
ことができる。
本発明のアッセイ条件下では、重合を含む効果的なLC
R増幅を行うために、非対合塩基の修正は非対合塩基の
すぐ下流にある少なくとも1個のハイブリダイズしたヌ
クレオチドを置換する必要があるように思える。従っ
て、効果的な増幅を起こすには、dNTPプールが更に、こ
の置換に必要な塩基を含むべきである。これを図6に示
す。図6では、dATP及びdCTPの両方を、効果的な増幅を
起こすために使用する必要がある。
内部非対合の一例を図3に示す。この図面では、各下
流プローブはそれぞれ、5'ヒドロキシル末端と、相補的
プローブ及び標的と対合しない1個の内部塩基とを有す
る。プローブ2の第2のCはプローブ4及び標的のTと
は相補体になり得ない。同様に、プローブ3の第2のA
はプローブ1及び標的のGとは相補体になり得ない。こ
れらの内部非対合を5'ヒドロキシル末端と組み合わせる
と、連結インコンピーテントプローブが得られる。修正
は、ポリメラーゼ、リガーゼ、並びに2'−デオキシアデ
ノシン5'−トリホスフェート 及び2'−デオキシシチジン5'−トリホスフェート を含むdNTPプールの存在下で行われる。図2に示す同じ
機構がここで生じる。一旦プローブ組のプローブが標的
とハイブリダイズすると、ポリメラーゼが下流プローブ
由来の5'ヒドロキシル末端、内部非対合及び非対合塩基
のすぐ下流にあるハイブリダイズした塩基を除去して5'
リン酸化末端を出現させる一方で、上流プローブを伸長
して修正した下流プローブに当接させ、上流プローブを
下流プローブに連結し得る。図3では、3個のCをプロ
ーブ2の5'エンドから除去し、3個のAをプローブ3か
ら除去する。ほぼ同時に、CACを付加してプローブ1を
伸長する。プローブ4もACAを付加して伸長させる。プ
ローブ4では、Aはプローブ1の伸長用終止塩基として
機能する。図示しないが、A又はCはプローブ1の終止
塩基として機能し得る。
5'→3'標的依存性エキソヌクレアーゼ活性を有する標
的依存性5'→3'エキソヌクレアーゼ又はポリメラーゼを
使用する場合、上流プローブの3'エンドがWRTT非対合を
含んでいてはいけないし、修正も効果的には生じない。
しかしながら、上流プローブの3'エンドはWRTPと非対合
であり得る。しかし、DNA結合の逆平行性(antiparalle
l nature)のために、3'上流プローブと非対合のプロー
ブは実際には、他方のプローブ組の下流プローブの5'エ
ンドである。従って、この非対合は下流プローブの5'非
対合と同一であると考える。
連結可能対のプローブが重複している場合の1組の非
対合連結インコンピーテントエンドを考察する。この場
合、下流プローブの5'エンドは標的上で上流プローブの
3'エンドと同一の位置を占める必要がある。しかし、5'
エンドは非対合なので、上流プローブによって置換さ
れ、5'エンドは標的から解離するか又は“ルーズ”な状
態になり、エキソヌクレオリチック活性に適した基質が
離脱する。各プローブ組の連結可能パートナーに関して
定義した重複を、相補的プローブに関して定義する伸長
部(以下参照)と混同してはならない。
重複する実施態様を図4に示し、以下で説明する。
プローブは好ましくは、連結用でない末端(“外側末
端”)が連結できず、この連結インコンピーテンシーが
修正され得ないように設計されている。これらの望まし
くない連結の一例は、上流プローブの5'末端と下流プロ
ーブの3'末端との連結である。少なくとも1個のプロー
ブの外側末端は、ハプテン、ビオチン及びフルオレセイ
ンを包含する“フック”即ちマーカーでブロックするこ
とができる。以下の実施例では、フック即ちマーカーは
アダマンタン由来のハプテン、カルバゾール由来のハプ
テン、ビオチン由来のハプテン及びフルオレセイン由来
のハプテンである。カルバゾール由来のハプテン及びア
ダマンタン由来のハプテンはそれぞれ、図1〜図4及び
図6、図7のプローブの外側末端の黒丸及び黒四角で示
す。図5では、これらのブロッキング基はフルオレセイ
ン及びビオチンである。これらのブロッキング基は、更
にプローブのその後の検出又は捕捉用ラベルとして作用
することにより二重の機能を果たし得る。他の点につい
ては以下の実施例で説明する。
III. プローブの構造 連結インコンピーテント改変エンドの生成について幾
つかの手段を説明したが、プローブ構造に関しては更に
変形が考えられることが明白である。従って、連結イン
コンピーテントなエンドは、幾つかのプローブ構造(例
えば以下で説明するブラント末端化プローブ及び非ブラ
ント末端化プローブ)で認められ得る。
A. ブラント末端構造 “ブラント末端化プローブ”は、結合に用いられるエ
ンドの末端位置が同一のプローブを示す。即ち、プロー
ブ1の3'エンドはプローブ3の5'エンドと末端位置が同
一であり、及び/又はプローブ2の5'エンドはプローブ
4の3'エンドと末端位置が同一である。図1〜図3及び
図6はブラント末端化プローブの例を示す。一方の側の
プローブ(例えばプローブ1、3)がブラント末端で、
他方の側のプローブがそうでないこともあると理解する
べきであるが、図1及び以下の説明では、両側がブラン
ト末端のプローブであるとする。
図1は、下流プローブ(2、3)がヒドロキシル基形
態の5'非ホスフェート改変末端を有する2組のブラント
末端化プローブを示す。項1aは、第1組のプローブが第
2組と相補的であるような2組のプローブを示し、従っ
て図1aでは相補的プローブを一線に並べる。簡略化のた
め、項1bでは標的DNA配列とハイブリダイズした第1組
のプローブのみを示す。これらのプローブの塩基は各標
的と相補的である。項1bから項1cへの矢印で示すよう
に、修正はポリメラーゼ、リガーゼ及び2'−デオキシチ
ミジン5'−トリホスフェート を含むデオキシリボヌクレオシド5'−トリホスフェート
(dNTP)プールの存在下で実施される。ポリメラーゼ
は、標的鋳型に含まれる情報を使用して、下流プローブ
(2)の連結インコンピーテントヒドロキシルエンドを
除去し、上流プローブ(1)を伸長させることにより上
流プローブと下流プローブとを当接させて連結させ得
る。ポリメラーゼは潜在的に、それが下流終止塩基に達
するまで上流プローブを伸長させて、下流プローブを分
解し続ける。この場合、この終止塩基は標的のGに相当
する。下流プローブの5'ヒドロキシルエンドを分解除去
したら、ポリメラーゼは、連結コンピーテントな5'ホス
フェート末端( で示す)を有する下流プローブのCを出現させる。
は、上流プローブ伸長のために使用される 由来のチミジレート残基を示す。次いで、2個のプロー
ブが当接し合い、下流プローブが5'ホスフェート末端を
含むように修正されると、2個のプローブは連結され得
る。連結点を項1cの矢印で示す。
非対合のないブラント末端の最も簡単な場合、下流プ
ローブの5'末端は非リン酸化していなければならない。
図2及び図3の好ましい実施態様に関連して説明したよ
うに5'非リン酸化末端は好ましいが、別の状況では不要
である。末端又は内部非対合のブラントプローブ構造で
は、下流プローブの非対合WRTTは必要上非対合WRTPを示
すが、必ずこうなるのはこの状況だけである。前述の如
く、5'エンドの非対合塩基の数は1〜5であり、最も好
ましくは1又は2であり得る。
現在好ましいブラント末端化プローブの変形例は、図
2及び図3に示すように5'非リン酸化末端と、末端又は
内部非対合WRTP、WRTTとを有する下流プローブである。
B. 非ブラント構造 本発明は更に、非ブラント末端化プローブを包含す
る。ここでは少なくとも1個の上流プローブが相補的な
下流プローブと同一位置に末端をもたない。2つの可能
性がある:(1)3'伸長部(上流プローブ)及び(2)
5'伸長部(下流プローブ)。“伸長部”はその連結パー
トナーよりもむしろプローブの相補体を基準に規定され
たものであり、それらは相対する側と同一種でなくて
も、同一長さでなくてもよい。2組のプローブを使用
し、両方の組が同一種(即ち5'又は3')の“伸長部”を
有する場合、伸長部はハイブリッド形成可能で(付着エ
ンドを形成する)あってもよいし、互いにハイブリッド
形成不能(非付着エンド)であってもよい。伸長部が互
いにハイブリッド形成不能な場合、伸長部の長さは好ま
しくは1〜約10塩基であり、更に好ましくは1〜約5塩
基であり、最も好ましくは1又は2塩基である。伸長部
が互いにハイブリッド形成可能な場合、伸長部の長さは
好ましくはより短く、例えば1〜約4塩基であり、更に
好ましくは僅かに1又は2塩基である。プローブが3'又
は5'伸長部を有する場合で、これらがハイブリッド形成
可能であれば、下流プローブが他の任意の型の連結イン
コンピーテンシーの他に非リン酸化5'末端を有すること
が好ましい。
(1)3'伸長部 3'伸長部の場合、第1及び第2の下流プローブは更
に、各相補的プローブに対して5'末端又は内部非対合の
塩基を有し得る。5'→3'ポリメラーゼを使用する場合、
3'伸長部の塩基は標的と相補的でなければならないが、
5'伸長部の全ての又は幾つかの塩基は標的と相補的であ
ってもなくてもよい。
ハイブリッド形成可能な3'伸長部を有するプローブの
一例を図7に示す。図7aに示すように、伸長部はプロー
ブ1の“T"及びプローブ4の“A"である。“A"は“T"と
相補的なので、伸長部は互いにハイブリッド形成可能で
あり、5'エンドが非リン酸化していなければプローブは
標的とは関係なく連結し得る。修正は、ポリメラーゼ、
リガーゼ、並びに2'−デオキシチミジン5'−トリホスフ
ェート 及び2'−デオキシグアノシン5'−トリホスフェート を含むdNTPプールの存在下で実施される。ポリメラーゼ
は下流プローブの5'ヒドロキシルエンドを除去して、利
用可能な5'ホスフェート を出現させる一方で、上流プローブを伸長して修正済下
流プローブに当接させて、2個のプローブを連結させ得
る。
他の実施態様、即ち3'ハイブリッド形成不能伸長部の
場合(図示せず)、3'伸長部は互いにハイブリッド形成
し得ない。互いに相補的でない十分な数の塩基をもたせ
ることにより伸長部を互いにハイブリッド形成不能にす
ることができる。3'エンドは標的とハイブリッド形成し
て好ましいポリメラーゼ剤を受容すべきなので、これら
の伸長部を互いにハイブリッド形成不能にするというこ
とは、近接するハイブリダイズしたプローブ間に必ずギ
ャップがあることを意味する。ギャップが含まれる場
合、ギャップは1〜20塩基長さとなり得る。しかしなが
ら、実際には遥かに短いギャップ、例えば1〜3又は5
塩基が好ましい。標的、プローブ及びdNTP試薬は、この
ギャップを埋めて、改変下流プローブの5'エンド由来の
“修正済”塩基を置換することができるように選択すべ
きである。
(2)5'伸長部 5'ハイブリッド形成可能伸長部を有する非ブラントプ
ローブの一例を図5に示す。項5aに示すように、伸長部
はプローブ2の“A"及びプローブ3の“T"である。この
場合、“A"は“T"と相補的なので、伸長部は互いにハイ
ブリッド形成可能であるが、いずれも標的のG:C対とは
相補的でない。下流プローブ2、3は更に5'ヒドロキシ
ル末端を有する。修正は、ポリメラーゼ、リガーゼ、並
びに2'−デオキシシチジン5'−トリホスフェート 及び2'−デオキシグアノシン5'−トリホスフェート を含むdNTPプールを包含する。ポリメラーゼは、標的と
非対合の塩基及び非対合末端塩基のすぐ下流の対合塩基
と共に、各5'ヒドロキシル末端を除去する。ポリメラー
ゼは更に、上流プローブ1、4をそれぞれdCTP及びdGTP
で伸長して、連結コンピーテントエンドを生成する。
他の実施態様、即ち5'ハイブリッド形成不能伸長部の
場合、伸長部は互いにハイブリッド形成し得ない。5'伸
長部を有する全てのプローブ対に対して、5'→3'DNAポ
リメラーゼ及びデオキシリボヌクレオシド5'−トリホス
フェート(dNTP)プールを反応混合物で使用する場合、
5'伸長部が標的と相補的でないことが好ましい。そうで
あれば、修正に必要なdNTPプールは伸長部と相補的な塩
基を含み、DNAポリメラーゼは標的とは関係なく上流プ
ローブを“エンドポリッシュ(end polish)”し得る。
“エンドポリッシング(End polishing)”は、伸長部
を、ポリメラーゼが相補的上流プローブを伸長するため
の鋳型として用いて、5'伸長部で生起し得る。エンドポ
リッシングは本発明では重要ではないが、5'伸長部の場
合をブラントエンドプローブの場合とすることができ
る。従って、5'伸長部を有する下流プローブを使用する
場合、このプローブの5'エンドは以下の特徴のひとつ以
上を有するべきである:(1)非リン酸化末端;(2)
他方の組のプローブも5'伸長部を備えた下流プローブを
含む場合、これらの伸長部は共に特定のアッセイ条件下
で互いにハイブリッド形成し得ない;(3)非相補的塩
基WRTT。
図4を例にとると、図示する5'伸長部(GGG)は互い
にハイブリッド形成し得ないし標的ともハイブリッド形
成し得ない。項4bは、プローブ1、2が標的とハイブリ
ダイズすると何が起きるかを示している。5'伸長部は標
的とは非対合なので、解離して“ルーズ”になり、エキ
ソヌクレオリチック活性の良好な基質が確立する。修正
にはポリメラーゼ、 及びリガーゼを使用する。エキソヌクレオリチック活性
は3個のG残基及び少なくとも1個のT基を開裂して、
5'ホスフェート基を出現させる。ポリメラーゼは少なく
とも1個のT残基をプローブ1の3'末端に付加する(図
面では2個を付加する)が、dCTPが提供されていないた
め鋳型Gで終止する。連結は項4bの矢印で起きる。
図面では相補的プローブ対(プローブ1、3;及びプロ
ーブ2、4)は同一型の改変プローブを示すが、2個の
プローブ対は異なっていてもよい。例えば、プローブ
1、3がブラント末端化プローブ型で、プローブ3、4
が異なるブラント末端化プローブ型又は非ブラント末端
化プローブ型であってもよいし、その反対になってもよ
い。例えば、前述したように1種以上の塩基を除去して
“終止塩基”を提供する及び/又はエンドポリッシング
を避けるdNTPプールを受容する必要があるために、変形
は限定される。
IV. 5'→3'エキソヌクレアーゼ/ポリメラーゼ活性を
使用する方法 本発明の一態様は、DNA合成依存性の鎖置換5'→3'エ
キソヌクレアーゼ活性及び5'→3'重合活性を有するDNA
ポリメラーゼを使用する(Gelfand,D.,Taq DNA Polym
erase in PCR Technology:Principlse and Applic
ations for DNA Amplification,Erlich,H.A.,偏,Sto
ckton Press,N.Y.(1989年)第2章)。Taq DNAポリ
メラーゼがこの活性を示すことが判明し、Molecular B
iology Resourses(MBR)Milwaukee,Wisconsin製のThe
rmus起源の熱安定性DNAポリメラーゼで同様の活性が実
証されている。適切なdNTPの存在下で、これらのDNAポ
リメラーゼは、標的DNAとハイブリダイズしたプローブ
の3'ヒドロキシル末端から合成を開始し、DNA標的鋳型
に沿って進行し、この過程で下流のハイブリダイズした
DNA配列を分解してこれらを置換する。本発明では、下
流DNAは下流プローブである。
A. 検出方法 本発明の方法を標的核酸の簡単な検出法として又は増
幅技術として使用することができる。僅か2個のプロー
ブ(1組)を検出するために、5'エンドで改変された下
流プローブを使用する必要がある。標的の存在下で、改
変を前述した方法で修正し、プローブを連結する。連結
事象を開示した方法のいずれかにより、標的の存在の尺
度として監視することができる。検出技術は、例えばヨ
ーロッパ特許第185 494号及びヨーロッパ特許第246 8
64号に開示された技術と同様であるが、標的非依存性連
結減少という改善点が見られる。ハイブリダイゼーショ
ン、修正及び連結の段階は、増幅方法のところで説明す
る段階と同一であるが、1組のプローブだけで実施する
必要がある。反復(cycling)は不要である。
B. 増幅方法 しかしながら、本発明は、標的配列の増幅を含む方法
(例えばリガーゼ連鎖反応(LCR))での使用に最適で
ある。増幅により感度が改善され、遥かに低レベルの標
的DNAの検出が可能となる。線形増幅(Linear amplific
ation)は、たった1つのプローブ組で反復することに
より実施可能であるが、指数増幅は互いに相補的な2つ
のプローブ組を使用する。LCRに適用されているよう
に、連結インコンピーテント不在修正である5'エンドを
含む下流プローブを使用する。この改変はプローブの標
的非依存性連結を妨げる。更には、標的核酸配列の存在
下では、近接LCRプローブはハイブリダイズするが、連
結し得ない。標的DNA内に含まれる配列情報を、連結イ
ンコンピーテントエンドの修正用鋳型として使用する。
合成依存性の鎖置換5'→3'エキソヌクレアーゼ活性を有
するDNAポリメラーゼを使用して上流プローブを伸長
し、標的核酸を鋳型として用いて下流プローブを加水分
解してもよい。DNA合成に必要な4個からなる1組のdNT
Pを使用して、相補的dNTPが存在しない標的の鋳型塩基
に遭遇すると合成(及び加水分解)が終了するように上
流プローブの伸長(及び従って下流プローブの加水分
解)を制御することができる。得られた下流プローブ
は、伸長した上流プローブの3'ヒドロキシル末端に隣接
する5'ホスフェートを有する。従って、隣接し合うプロ
ーブはDNAリガーゼによる連結のための適切な基質とな
る。
次の段階で連結したプローブを分離すると、第1組と
相補的な第2組のプローブのための“標的”になる。好
ましくは第2組も本発明の改変プローブを利用する。第
2のプローブ組でハイブリダイゼーション、(任意の修
正)及び連結のプロセスを繰り返す。
一般に、好ましい増幅方法は、(a)連結インコンピ
ーテント改変プローブを標的とハイブリダイズし、
(b)改変を標的依存的に修正してプローブを連結可能
にし、(c)修正したプローブをパートナーに連結し
て、融合又は連結産物を生成し、(d)標的から融合産
物を解離し、各プローブ組について何度もハイブリダイ
ゼーション、修正及び連結の段階を繰り返して、所望の
標的配列を増幅するという段階の反復からなる。標的が
二本鎖の場合、前記段階は更に、第2組のプローブ3、
4を用いて標的相補体に適用される。しかし、二本鎖標
的が存在しなくても、プローブ3、4を使用して連結し
たプローブ1、2を増幅及び/又は検出することが好ま
しい。同様に、連結したプローブ3、4は、更なる検出
のためにプローブ1、2の標的として機能する。従っ
て、過剰のプローブ1、2、3、4及び反復を含むアッ
セイ条件を用いて、標的配列の増幅を実施することがで
きる。
1.プローブと標的とのハイブリダイゼーション プローブとその標的(及び場合によっては標的相補
体)とのハイブリダイゼーションは、従来技術で、例え
ばヨーロッパ特許第320,308号及びヨーロッパ特許第43
9,182号で適切に説明されている。プローブ長さ、プロ
ーブ濃度及び条件の厳密性は全て、ハイブリダイゼーシ
ョンの程度及び速度に影響する。プローブが所望の特異
性を提供する、即ち試料中のランダム配列とハイブリッ
ド形成しないようにするのに十分な長さを有することが
好ましい。通常、約10〜100塩基のプローブがこの目的
を果たす。現在好ましいのは、長さが約15〜約40ヌクレ
オチド、通常約20ヌクレオチドのプローブである。
プローブは化学量論的に反応すると予想されるので、
プローブをほぼ等モル濃度で加えることが好ましい。更
に好ましくは、各プローブは、約5ナノモル(nM)〜約
90nM、好ましくは約10nM〜50nMの範囲の濃度で存在す
る。各反応で使用するプローブの最適量は、実施すべき
サイクルの回数によっても変動する。最適濃度は当業者
により決定され得る。
条件の厳密性は一般に、温度、溶媒及び他のパラメー
ターに依存することが当業者には公知である。恐らく、
これらのパラメーターのうちで最も簡単に制御されるの
は温度であり、従って、温度は一般にLCRの性能で変動
する反応パラメーターである。ハイブリダイゼーション
のための温度は通常、使用するプローブの融解温度より
僅かに(即ち1〜約10℃)低くなるように選択する。本
発明を実施するために必要なハイブリダイゼーション条
件は、通常のLCRの条件と同様であり、当業者により決
定され得る。
2. プローブの修正 修正機構は先に説明しており、ここでは方法の段階と
して適用する。好ましい修正試薬は、5'→3'エキソヌク
レアーゼ及び重合活性の両方を有する鋳型依存性DNAポ
リメラーゼ(“標的依存性DNAポリメラーゼ”とも称す
る)である。修正試薬には、Thermus aquaticus(Ta
q)及び他のThermus sp.DNAポリメラーゼが含まれる。
LCRに必要な高温反復に耐え得るポリメラーゼを使用す
ることが好ましい。ポリメラーゼは熱安定でなければ、
通常各LCRサイクルで再度添加しなければならない。ポ
リメラーゼは天然あっても非天然(例えば組換えにより
産生)であってもよい。本発明を実施するために使用で
きるポリメラーゼとしては、重合活性を有するポリメラ
ーゼ及びポリメラーゼ断片が含まれ、標的依存性エキソ
ヌクレアーゼ活性はあってもなくてもよい。別のエキソ
ヌクレオリチック剤も使用するならば、ポリメラーゼは
標的依存性エキソヌクレアーゼ活性をもつ必要はない。
このような修正は、標的の塩基と相補的なdNTPの反応
混合物の存在を必要とする。dNTPは、多数の会社[例え
ばPharmacia(Piscataway,NJ)及びBethesda Research
Laboratories(Gaithersburg,MD)]から市販されて
いる。前述したように、1組のdNTPを使用して、終止塩
基が合成/分解反応を所定の終止点に限定するようにし
てもよい。ヌクレアーゼ(例えば前記エキソヌクレアー
ゼ又はエキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ)
による加水分解に耐える結合を、代替法として又は前記
方法と組み合わせて下流プローブで使用することができ
る。ヌクレアーゼ耐性結合の例はホスホチオエート結合
及びメチルホスホネート結合である。これらの型の結合
は、これらのプローブの合成中に、分解及び合成を終結
する必要のある地点でLCRプローブ内に組み込むことが
でき、かくして、dNTPプールを制限せずに又はdNTPプー
ルを制限した上に修正を制限することができる。
3. 修正したプローブの連結 酵素連結は、修正したプローブを共有結合する好まし
い方法である。しかしながら、連結は、2個のプローブ
を共有結合するための任意の方法(例えばヨーロッパ特
許出願公開第324,616号に記載の光−連結(photo−liga
tion))を用いて実施され得る。
好ましい酵素連結段階の条件及び試薬は当業者には公
知であり、“背景”のところに記載した参考文献に開示
されている。連結試薬の例には、原核リガーゼ[例えば
大腸菌リガーゼ、T4リガーゼ、ヨーロッパ特許第320,30
8号に教示されているThermus thermophilusリガーゼ
(例えばATCC 27634)、及び(例えばWO91/17239号に
開示されているような)Thermus aquaticusリガーゼ]
が含まれる。最後の2種のリガーゼはLCRの熱サイクル
中にリガーゼ活性を保持するのでこれらが好ましい。熱
安定性リガーゼがなければ、サイクルを繰り返す毎にリ
ガーゼを添加しなければならない。真核リガーゼ(例え
ばRabin等、J.Biol.Chem.261:10637−10647(1986年)
に記載されているDrosophiliaのDNAリガーゼ)も有用で
ある。
融合プローブは一旦連結すると、標的から解離する。
従来のLCRと同様に、プロセスを数サイクル繰り返す。
反復するサイクルの回数は1〜約100回であり、好まし
くは約15〜70回であり得る。増幅後、公知の方法又は開
示された方法のいずれかを用いて連結事象を決定する。
本発明の他の態様は、前述の改変プローブを用いて標
的の核酸配列の違いを検出する方法を提供する。この方
法を使用して突然変異(例えば点変異、挿入、欠失及び
フレームシフト)をスクリーニングし;例えば遺伝子マ
ッピングに有用なDNA多型現象を同定し;更には微生物
(例えば細菌)の薬物耐性株及び薬物感受性株を最初に
培養せずともこれらの間の相違を確認することができ
る。
例えば、非対合塩基(WRTT)を有するプローブ及び非
対合塩基と相補的な塩基の欠如したdNTPプールを用いて
欠失を実施する。一例としては、Chlamydia MOMP354−
401配列の378位のT−A塩基対(Zhang,Y.−X.等、Nucl
eic Acid Res.,18:1061(1990年))(表1参照)を
C−G塩基対に改変すると、プローブ354.1、354.2B、3
54.3B及び354.4を用いる修正反応を実施例2に記載の方
法で実施することはできない。反応にはdTTPしか存在し
ないので、プローブ354.1(第1の上流プローブ)の伸
長は妨げられる。従って、当然プローブ354.2B(第1の
下流プローブ)の連結インコンピーテントな5'エンドを
修正することができなくなる。更には、プローブ354.4
(第2の上流プローブ)の伸長の有効性は、このプロー
ブの5'エンドが標的と非対合であるために弱まる。その
結果、点変異を含む標的配列の増幅は排除されるか大幅
に減少すべきである。結果的に、使用するプローブの型
によって、点変異の位置が変動し得る。例えば、末端非
対合の型の手順は前述した非対合の他に少なくとも1個
の対になった塩基の置換を必要とするように思えるの
で、これを使用して378位又は379位の塩基の違いを検出
することができる。
WO92/02638号には、Taqポリメラーゼによるオリゴヌ
クレオチドの重合非依存性開裂が可能であると記載され
ている。本発明は、この活性を用いて、重合させずに連
結プローブを検出する方法を提供する。
この方法は、標的とハイブリッド形成し得ない5'伸長
部を有する図4と同様のプローブを用いて、“ルーズ
な”重複エンドを生成する。これらのプローブは5'非リ
ン酸化末端を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよ
い。本方法によれば、プローブは、標的依存性エキソヌ
クレアーゼ(又は標的依存性エキソヌクレアーゼを有す
るポリメラーゼ)が重複を除去し、ハイブリダイズした
プローブが隣接して連結が生起し得るように設計されて
いる。
増幅は、標的相補体とハイブリダイズしたときに重複
を生じ得る第2組のプローブを加えて実施され得る。前
述のハイブリダイゼーション、修正及び連結の段階は、
過剰な4個全てのプローブの存在下で実施されるが、dN
TPプールは使用しない。単純エキソヌクレアーゼを使用
してもよい。前述したように、増幅は、ハイブリッド形
成し連結したプローブを標的又は標的相補体から分離す
る他の段階を含み、連結したプローブはそれぞれ、他の
ハイブリダイゼーション、修正及び連結のサイクルの標
的相補体又は標的自体として機能する。
V. 検出法 修正及び連結の後に、公知の方法を用いてLCR反応産
物を検出することができる。例えば、連結産物の存在又
は量を決定することにより連結事象を監視することがで
きる。連結産物は個々のプローブよりも長いので、この
決定は分子量を基準にして実施され得る。プローブを標
識せずとも、正しい長さ又は分子量の染色バンドは連結
事象及び標的の存在を示し得る。
あるいは、一つの組のプローブの一方又は両方を、ほ
とんどの公知の技術を用いて標識することができる。例
えば、LCRプローブは、(例えば米国特許第4,948,882号
に開示されているリンカーアーム技術を用いる)合成方
法の一部としてか、プローブの合成中に付加する反応性
基(例えばAminomodifier IITM,Clontech,Palo Alto,
California)を手動で用いるか、又はプローブの合成後
に酵素で処理して標識することができる。ある好ましい
実施態様では、相補的なプローブ1、3はある種のラベ
ル(例えばプローブ1の5'エンド及びプローブ3の3'エ
ンド)を用いて合成し、相補的なプローブ2、4は図面
に示すように、第2の異なるラベル(例えばプローブ2
の3'エンド及びプローブ4の5'エンド)を用いて合成す
る。従って、非連結相補的プローブは一方の型のラベル
しかもたないのに対して、連結産物は両方の型のラベル
を有する。次いで、第1のラベルを固相で捕捉し、固相
を溶液から分離し、固相と会合した第2のラベルを検出
することにより、増幅LCR反応産物を検出することがで
きる。反応中に生成した不完全産物(例えば個々の非連
結プローブ又は相補的プローブ二本鎖)では固相の捕捉
及びラベル検出の一方又は両方が不可能である。
代替の標識方法は、修正のために使用されるdNTP内に
ラベルを組み込む。このような標識は一般に従来の有機
化学の分野である。リンカー又はスペーサーを使用して
もよいが、必須ではない。改変dNTPがその相補体に対向
して標的鎖上に組み込まれることだけが重要である。
他の検出代替例では、連結事象は、下流DNA配列のヌ
クレオリチック分解を調べることにより監視される。前
述したように、このヌクレオリチック活性により、モ
ノ、ジ及びこれよりも大きいヌクレオチド断片が離脱す
る。従って、本発明を使用し、このように離脱した断片
を検出することによっても標的の存在を検出することが
できる。幾つかの方法が使用され得る。これは、例えば
下流プローブの5'エンドを検出可能な化学基で標識する
ことにより達成され得る。離脱した断片は、分子量がプ
ローブよりも遥かに小さく、幾つかの検出方法(例えば
ゲル電気泳動又はクロマトグラフィー技術)のいずれか
を用いて容易に識別できねばならない。一般に、可能で
あれば均質な検出系を使用することが好ましい。蛍光ラ
ベルを開裂した断片に付着させれば連結事象を均質に検
出することができる。このようなラベルのスピン特性は
開裂状態と非開裂状態とでは十分に異なり、蛍光偏光に
よる検出が可能となる。これは均質な検出方法であるだ
けでなく、中間段階で増幅反応の進行を監視するために
使用することもできる。蛍光偏光による開裂断片の検出
を示す特定例については実施例6で説明する。
第2のホモジニアス法は、蛍光“ドナー”を終止塩基
の3'位で下流プローブに結合し、適切な消光剤又は阻止
剤化合物を開裂領域の5'エンドに結合することからな
る。もちろん、蛍光剤と消光剤とが逆向きであってもよ
い。いずれの向きでも、蛍光は、修正されるまで未反応
のプローブで消光又は阻止される。5'断片をヌクレオリ
チック活性で開裂すると、消光剤及び蛍光剤は分離し
て、蛍光を観察することができる。
イムノアッセイ技術としての蛍光消光は当業界でよく
知られ、例えば米国特許第4,174,384号に記載されてい
る。蛍光剤/消光剤対の例には以下の化合物が含まれ
る: a)フルオレセイン(イソチオシアネート又は他の誘導
体)と、以下の消光剤:スルホローダミン101、塩化ス
ルホニル(Texas Red);スクシンイミジル1−ピレン
ブチレート;テトラメチルローダミン(TMR);テトラ
メチルローダミンイソチオシアネート(TRITC);エオ
シン−5−イソチオシアネート(EITC);エリトロシン
−5−イソチオシアネートのいずれか; b)Texas Redとマラカイトグリーンイソチオシアネー
ト;及び c)7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸,N−ヒ
ドロキシスクシンイミジルエステルと、4−(ジメチル
アミノフェニルアゾ)安息香酸、N−ヒドロキシスクシ
ンイミジルエステル(DABCYL NHS−エステル)又は4
−ジメチルアミノアゾベンゼンスルホニルクロライド
(ダブシルクロライド)。
これらの及び他の蛍光剤/消光剤対は市販品又は文献
に記載されたものを容易に入手することができる。
VI. 組成物及びキット 本発明の他の態様は、本明細書に記載した方法を実施
するのに有用な本明細書に記載の改変プローブを含む物
質の組成物を提供する。例えば、そのような組成物は、
少なくとも一方の下流プローブが5'エンドで改変してい
る1組又は2組のプローブを含み得る。
本発明の方法で使用する試薬は診断キットに収納され
得る。このキットは好ましくは標識した改変プローブを
含んでいる。プローブが標識されていない場合、標識試
薬をキットに加えることもできる。キットは更に、他の
適切に収納された、増幅に必要な試薬/材料(例えば緩
衝液;リガーゼ;dNTP;ポリメラーゼ活性及びエキソヌク
レアーゼ活性の両方を含むDNAポリメラーゼ、又はポリ
メラーゼ試薬とエキソヌクレアーゼ試薬とを組み合わせ
たもの)を含んでいてもよい。検出分析のために、キッ
トは更に例えば酵素及び固相抽出剤を含み得る。キット
が、アッセイ実施のための説明書を含んでいることが好
ましい。
VII. 実施例 本発明を実施例により更に詳しく説明する。実施例は
本発明を例示するものであって、何等限定するものでは
ない。以下の実施例では、ポリメラーゼの量を製造業者
(Molecular Biology Resources)が規定した単位で
表す。リガーゼ酵素の単位は本明細書に規定する通りで
あり、95%精製Thermus thermophilus DNAリガーゼ1m
gは約1×108単位の比活性を有する。これは正確には規
格化されておらず、20%ほど変動し得るが、当業者によ
り容易に最適化される。
実施例1 以下で2組のプローブを用いた増幅を例示する。各組
のプローブは、3塩基からなる5'伸長部と5'ヒドロキシ
ル末端とを含む下流プローブを有する。第1及び第2の
下流プローブの5'伸長部は互いにハイブリッド形成し得
ないし、各標識ともハイブリッド形成し得ない。(図4
と同様)。
Coyサーモサイクラーにて、85℃で30秒間のインキュ
ベーション及び55℃で40秒間のインキュベーションから
なるLCRを75サイクル実施した。ヒト胎盤DNA(陰性対
照)10μg、又は種々の希釈度のChlamydia trachomat
is陽性McCoy細胞溶解物を含むヒト胎盤DNA(陽性対照)
10μgを用いて反応を生起した。10-2希釈度のMcCoy溶
解物は、約104個Chlamydia trachomatis DNAゲノム等
価物を含んでいる。使用したLCRプローブを以下の表1
に示す。これらのプローブは、(Zhang,Y.−X.等、Nucl
eic Acid Res.,18:1061(1990年)に開示されてい
る)Chlamydia trachomatisのMOMPI遺伝子内のマップ
位置354−401に特異的である。
50mM EPPS pH7.8、30mM MgC12、20mM KC1、1μ
M dTTP、表1に示す各オリゴヌクレオチド分子(354.
1,354.2A,354.3A,354.4)1×1012個、1単位のThermus
DNAポリメラーゼ(Molecular Biology Resources,I
nc.,Milwaukee,Wisconsin)、及び5000単位のThermus
thermophilus DNAリガーゼを含む緩衝液中で反応を生
起した。最終反応容量は50μlであった。増幅後、反応
物を1Mx(登録商標)希釈緩衝液で1:1に希釈し、LCR増
幅産物を、Abbott IMx(登録商標)自動化イムノアッ
セイ系を用いて実施されるサンドイッチイムノアッセイ
により検出した。
検出は以下の方法で実施した。表中の“Carb."はカル
バゾール由来のハプテンを示し、“Adam."はアダマンタ
ン由来のハプテンを示す。先に説明した種々のラベルで
のオリゴヌクレオチドの標識にはこれらのハプテンを使
用した。従って、連結オリゴヌクレオチドは、微粒子酵
素イムノアッセイ(MEIA)技術を用いたIMx(登録商
標)機器(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)に
よる検出のために、一方の末端にカルバゾールを有し、
他方の末端にアダマンタンを有する。アッセイ手順は、
市販のα−フェトプロテインアッセイで使用されている
手順と同様であり、以下の手順を適応する:(1)抗α
−フェトプロテイン抗体被覆微粒子を抗カルバゾール抗
体被覆微粒子で置換し;(2)抗α−フェトプロテイン
抗体:アルカリ性ホスファターゼの結合体を抗−3−フ
ェニル−1−アダマンタン酢酸抗体:アルカリ性ホスフ
ァターゼの結合体で置換する。
IMx(登録商標)MEIAアッセイの手順はヨーロッパ特
許出願公開第439,182号(上掲)に更に詳しく記載され
ている。手短に言えば、手順は以下の通りである。LCR
で増幅した100μlの試料を試料ウェルにピペットで加
える。次いで、この試料30μlをインキュベーションウ
ェルにピペットで加え、抗カルバゾール被覆微粒子をウ
ェルに加える。適当な期間インキュベートすると、抗カ
ルバゾールとカルバゾールエンドを有する核酸配列とか
らなる複合体が形成される。インキュベーション後に、
この混合物をIMx(登録商標)反応セルのガラス繊維捕
捉マトリックス上にピペットで加え、アルカリ性ホスフ
ァターゼに結合した抗アダマンタンを加える。これによ
り微粒子−オリゴヌクレオチド−酵素複合体が得られ
る。この複合体はガラス繊維捕捉マトリックスの表面上
に滞留する。洗浄過程で過剰試薬を除去した後に(この
手順中は常にガラス繊維捕捉マトリックス下方のブロッ
ターが試薬溶液を吸収する。そうでなければ試薬溶液が
ガラス繊維捕捉マトリックスから溢出する)、ガラス繊
維捕捉マトリックスを4−メチルウンベリフェリルホス
フェート(MUP)で処理する。表面結合酵素は非蛍光性
(nonfluorogenic)MUPを、蛍光の測定が可能な4−メ
チルウンベリフェロン(MU)に変換する。以下の実施例
で示す数値は、このプロセスの速度値(カウント数/秒
/秒:cpss)である。連結プローブの量は、この速度値
に直接関係する。標識オリゴヌクレオチドのこのMEIA読
み取りの概念は、1990年3月7日公開のLaffler,T.G.等
によるヨーロッパ特許出願公開第357,011号“Detection
and Amplification of Target Nucleic Acid S
equences"に記載されている。
2回のアッセイを実施した。平均結果を以下に示す:標的 IMx(登録商標)速度 0 11.23±1 10-3希釈度 1139.34±100 10-4希釈度 359.99±21 10-5希釈度 36.88±9 前記結果は、標的配列の量が増すと、連結プローブの
数も増すことを示している。
実施例2 以下の標的増幅は、下流プローブが5'ヒドロキシル末
端を有する2組のブラント末端化プローブの使用を例示
している。
Coyサーモサイクラーにて、85℃で30秒間のインキュ
ベーション及び55℃で40秒間のインキュベーションから
なるLCRを100サイクル実施した。ヒト胎盤DNA(陰性対
照)1μg、又は種々の希釈度のChlamydia trachomat
is陽性McCoy細胞溶解物を含むヒト胎盤DNA(陽性対照)
1μgを用いて反応を生起した。使用したLCRオリゴヌ
クレオチドは前記実施例1の表1に示した通りである。
これらのオリゴヌクレオチドは、Chlamydia trachomat
isのMOMPI遺伝子内のマップ位置354−401に特異的であ
る。50mM EPPS pH7.8、30mM MgCl2、20mM KCl、1
μM dTTP、表1に示す各オリゴヌクレオチド分子(35
4.1,354.2B,354.3B,354.4)1×1012個、1単位のTherm
us DNAポリメラーゼ、及び5000単位のThermus thermo
philus DNAリガーゼを含む緩衝液中で反応を生起し
た。最終反応容量は50μlであった。
増幅後、反応物を1Mx(登録商標)希釈緩衝液で1:1に
希釈し、LCR増幅産物を、実施例1に記載したようにAbb
ott IMx(登録商標)自動化イムノアッセイ系を用いて
実施されるサンドイッチイムノアッセイにより検出し
た。
3回のアッセイを実施した。平均結果を以下に示す:標的 IMx(登録商標)速度 0 17.18±3 10-2希釈度 794.83±130 10-3希釈度 81.80±23 実施例3 2組のブラント末端化プローブを用いた増幅を以下で
説明する。各下流プローブは5'ヒドロキシル末端を有
し、一塩基末端が非対合(WRTT、WRTP)である。
Coyサーモサイクラーにて、85℃で30秒間のインキュ
ベーション及び55℃で40秒間のインキュベーションから
なるLCRを70サイクル実施した。ヒト胎盤DNA(陰性対
照)1μg、又は10-4希釈度のChlamydia trachomatis
陽性McCoy細胞溶解物を含むヒト胎盤DNA(陽性対照)1
μgを用いて反応を生起した。使用したLCRオリゴヌク
レオチドは前記実施例1の表1に記載する通りである。
これらのオリゴヌクレオチドは、Chlamydia trachomat
isのMOMPI遺伝子内のマップ位置354−401に特異的であ
る。50mM EPPS pH7.8、30mM MgCl2、20mM KC1、1
μM dTTP、表1に示す各オリゴヌクレオチド分子(35
4.1,354.2C,354.3C,354.4)1×1012個、1単位のTherm
us DNAポリメラーゼ、及び5000単位のThermus thermo
philus DNAリガーゼを含む緩衝液で反応を生起した。
最終反応容量は50μlであった。
増幅後、反応物を1Mx(登録商標)希釈緩衝液で1:1に
希釈し、LCR増幅産物を、実施例1に記載したようにAbb
ott IMx(登録商標)自動化イムノアッセイ系を用いる
サンドイッチイムノアッセイにより検出した。
2回のアッセイを実施した。平均結果を以下に示す:標的 IMx(登録商標)速度 0 11.18±1 10-4希釈度 1648.87±120 実施例4 以下の増幅では、実施例3で使用したものと同一フォ
ーマットではあるが、核酸配列の異なるブラント末端化
プローブを使用した。
Perkin−Elmer 480サーモサイクラー(Perkin−Elme
r,Norwalk,CT)にて、85℃で30秒間のインキュベーショ
ン及び55℃で25秒間のインキュベーションからなるLCR
を40、50又は60サイクル実施した。ヒト胎盤DNA(陰性
対照)1μg、又は102個のChlamydia trachomatis基
本小体を含むヒト胎盤DNA(陽性対照)1μgを用いて
反応を生起した。使用したLCRオリゴヌクレオチドは前
記実施例1の表1に示す通りである。これらのオリゴヌ
クレオチドは、Chlamydia trachomatisのMOMPI遺伝子
内のマップ位置270−315に特異的である。50mM EPPS
pH7.8、30mM MgCl2、20mM KC1、1μM dCTP、表1
に示す各オリゴヌクレオチド分子(270.1,270.2,270.3,
270.4)1×1012個、2単位のThermus DNAポリメラー
ゼ、及び5000単位のThermus thermophilus DNAリガー
ゼを含む緩衝液中で反応を生起した。最終反応容量は50
μlであった。
増幅後、反応物を1Mx(登録商標)希釈緩衝液で1:1に
希釈し、LCR増幅産物を、実施例1に記載したようにAbb
ott IMx(登録商標)自動化イムノアッセイ系を用いて
実施されるサンドイッチイムノアッセイにより検出し
た。
2回のアッセイを実施した。平均結果を以下に示す: 標的分子 IMx(登録商標)速度 40サイクル: 0 59.42±5 102 1750.15±45 50サイクル: 0 11.02±1 102 2576.55±20 60サイクル: 0 12.72±0 102 2629.98±7 実施例5 以下の実施例では、各下流プローブが5'ヒドロキシル
末端と1個の塩基からなる5'伸長部とを有する2組のプ
ローブを使用した。これらの伸長部は互いにハイブリッ
ド形成し得るが、各標的とはハイブリッド形成し得な
い。これらのプローブを使用して、血清試料中でB型肝
炎ウイルス(HBV)に特異な配列を検出した。
本実施例でプローブとして使用したHBV特異核酸配列
をOno Y.等の方法(Nucleic Acid Res.,11,1747−17
57(1983年))に従ってマッピングした。特に明記しな
い限り、配列は5'から3'の方向(左から右)に記載す
る。“F"はラベルのフルオレセイン−5−イソチオシア
ネート(FITC異性体、Molecular Probes Inc.)を示
し、“B"はビオチン分子(Biotin−xx−NHSエステル、C
lontech Laboratories Inc)を示す。プローブ配列
は、HBV亜型ADWの塩基666〜塩基709である。
HBV陰性血清(陰性対照)、又は1.4×105個もしくは
1.0×103個のHBVゲノムを含む血清を用いて反応を生起
した。血清試料をプロティナーゼK(50℃、3時間)で
処理し、100℃で15分間加熱した。
Perkin−Elmer 480サーモサイクラーにて、85℃で30秒
間のインキュベーション及び50℃で40秒間のインキュベ
ーションからなる変形LCRを55サイクル実施した。50mM
EPPS pH7.8、30mM MgCl2、20mM KC1、それぞれ1
μMのdCTP及びdGTP、各オリゴヌクレオチド分子(666:
1,666:2,666:3,666:4)1×1012個、2単位のThermus
DNAポリメラーゼ、及び5000単位のThermus thermophil
us DNAリガーゼを含む緩衝液中で反応を生起した。最
終反応容量は50μlであった。増幅後、反応物をH2Oで
1:1に希釈し、特異的連結産物を、Abbott IMx(登録商
標)自動化イムノアッセイ系でのサンドイッチイムノア
ッセイにより検出した。連結プローブ検出のためのMEIA
手順は前記実施例1で使用した手順と同様であった。但
し、以下の点が異なる:(1)抗ビオチン抗体被覆微粒
子;及び(2)抗フルオレセイン抗体:アルカリ性ホス
ファターゼの結合体。結果を以下に示す:標的分子 IMx(登録商標)速度 0 13.37 1×103 32.19 1.4×105 331.24 実施例6 以下の標的増幅は、ハイブリダイズドプローブの離脱
(又は放出)断片の検出を例示している。この標的増幅
は、5'末端に検出可能なフルオレセイン基を含む一塩基
の5'伸長部を有する下流プローブを使用した。これらの
伸長部は互いにハイブリッド形成し得ず、各標的ともハ
イブリッド形成し得ない。
Coyサーモサイクラーにて、85℃で30秒間のインキュ
ベーション及び55℃で40秒間のインキュベーションから
なるLCRを85サイクル実施した。ヒト胎盤DNA(陰性対
照)1μg、又は10-2希釈度のChlamydia trachomatis
陽性McCoy細胞溶解物を含むヒト胎盤DNA(陽性対照)1
μgを用いて反応を生起した。使用したLCRオリゴヌク
レオチドは前記実施例1の表1に記載した通りである。
これらのオリゴヌクレオチドは、Chlamydia trachomat
isのMOMP1遺伝子内のマップ位置354−401に特異的であ
る。50mM EPPS ph7.8、30mM MgCl2、20mM KC1、1
μM dTTP、表1に示す各オリゴヌクレオチド分子(35
4.1,354.2D,354.3D,354.4)1×1012個、1単位のTherm
us DNAポリメラーゼ、及び5000単位のThermus thermo
philus DNAリガーゼを含む緩衝液中で反応を生起し
た。最終反応容量は50μlであった。
増幅後、反応物を1Mx(登録商標)希釈緩衝液で1:1に
希釈し、LCR増幅産物を、実施例1に記載したようにAbb
ott IMx(登録商標)自動化イムノアッセイ系を用いて
実施されるサンドイッチイムノアッセイにより検出し
た。
2回のアッセイを実施した。平均結果を以下に示す:標的 IMx(登録商標)速度 0 146.88±95 10-2希釈度 2030.83±50 Abbott TDx(登録商標)蛍光偏光イムノアッセイ分
析機(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)を用い
る蛍光偏光技術により、離脱断片を検出した。IMx(登
録商標)検出アッセイで残存する増幅産物をIMx(登録
商標)希釈緩衝液で200μlに希釈し、各試料の蛍光偏
光値を測定した。
平均結果を以下に示す:標的 TDx(登録商標)結果 0 201.9±0.5 10-2希釈度 93.07±3 蛍光化合物の偏光は、この化合物と結合する分子の寸
法に反比例する。従って、無傷のオリゴヌクレオチドに
結合した蛍光分子の偏光は、オリゴヌクレオチドに由来
する分子量がより小さい分解産物(この場合は離脱断
片)に結合した発蛍光団の偏光よりも大きいと予想され
る。結果として偏光値の減少は下流プローブの修正を示
すものとなる。
本発明は、分かりやすくするために実施例によりある
程度詳しく説明したが、前述の方法、組成物及びキット
が、LCR技術以外の核酸増幅技術で標的非依存性増幅を
低減するために使用できることは明白である。更には、
当業者による種々の変形及び変更は添付のクレームの範
囲内にあると考えられる。本明細書に記載の基本的発明
の明白な変更を考慮に入れた将来の技術的進歩もクレー
ムの範囲内である。
配列表 (1)一般情報: (i)出願人:CARRINO,JOHN J. SPIES,UWE RINEHARDT,LAURIE A. PABICH,EDWARD K. (ii)発明の名称:エキソヌクレオリチック活性を用
いた標的核酸の検出及び増幅 (iii)配列の数:21 (iv)連絡先: (A)宛名:ABBOTT LABORATORIES (B)通り:D−377,AP6D,ONE ABBOTT PARK ROAD (C)市:ABBOTT PARK (D)州:ILLINOIS (E)国:U.S.A (F)郵便番号:60064−3500 (v)コンピューターの読取り可能形態: (A)媒体の型:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PCコンパチブル (C)オペレーティングシステム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:PatentIn/Wordperfect (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先願データ: (A)出願番号:US 07/925,402 (B)出願日:1992年8月3日 (viii)弁理士/代理人情報: (A)氏名:Thomas D.Brainard (B)登録番号:32,459 (C)参照/事件整理番号:4773.PC.03 (ix)電気通信情報: (A)電話:708−937−4884 (B)ファクシミリ:708−938−2623 (2)配列番号1の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:48塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ゲノムDNA (vi)起源: (A)生物名:Chlamydia trachomatis (viii)ゲノム内での位置: (B)染色体上の位置:354−401 (xi)配列番号1の配列: (2)配列番号2の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:24塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号2の配列: (2)配列番号3の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:27塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号3の配列: (2)配列番号4の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:27塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号4の配列: (2)配列番号5の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:24塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号5の配列: (2)配列番号6の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:24塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号6の配列: (2)配列番号7の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:24塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号7の配列: (2)配列番号8の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:24塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号8の配列: (2)配列番号9の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:24塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号9の配列: (2)配列番号10の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:25塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号10の配列: (2)配列番号11の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:25塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号11の配列: (2)配列番号12の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:46塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ゲノムDNA (xi)配列番号12の配列: (2)配列番号13の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:23塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号13の配列: (2)配列番号14の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:23塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号14の配列: (2)配列番号15の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:23塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号15の配列: (2)配列番号16の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:23塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号16の配列: (2)配列番号17の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号17の配列: (2)配列番号18の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:22塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号18の配列: (2)配列番号19の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:23塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号19の配列: (2)配列番号20の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:21塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:その他(合成DNA) (xi)配列番号20の配列: (2)配列番号21の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:44塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ゲノムDNA (vi)起源: (A)生物名:肝炎B型ウイルス (viii)ゲノム内での位置: (B)染色体上の位置:666−709 (xi)配列番号21の配列:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シユピーズ,ウーベー ドイツ連邦共和国、リンブルグ、ベー― 6250・リンブルグ、クリユースマンスト ラツセ・17 (72)発明者 ラインハード,ローリー・エイ アメリカ合衆国、ウイスコンシン・ 53142、ケノーシヤ、シツクステイーフ イフス・アベニユー・8104 (72)発明者 パビツク,エドワード・ケイ アメリカ合衆国、イリノイ・60639、シ カゴ、ノース・マツクビツカー・アベニ ユー・2450 (56)参考文献 欧州特許出願公開439182(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 C12N 15/09

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標的核酸配列のアッセイ方法であって、 (a)ハイブリダイゼーション条件下にて、一本鎖形態
    の標的DNA配列を含むと思われる試料を、第1の上流プ
    ローブ及び第1の下流プローブを含む、第1組のオリゴ
    ヌクレオチドであって、ここで両プローブが標的DNA配
    列の部分と実質的に相補的な配列を有し且つ第1の上流
    プローブの3'末端が第1の下流プローブの5'末端に近接
    してハイブリダイズするものである過剰の前記第1組の
    オリゴヌクレオチドに暴露し、ここにおいて第1の下流
    プローブの5'エンドを改変させて、非リン酸化5'末端の
    導入、5'エンドへの非対合ヌクレオチド塩基の導入およ
    びそれらの組み合わせから選択される連結インコンピー
    テント不在修正とし、これにより第1組のオリゴヌクレ
    オチドを任意に存在する標的DNA配列とハイブリダイズ
    させ、 (b)実質的に下流プローブが標的とハイブリダイズす
    るときにのみ下流プローブの5'エンドに該5'エンドのヌ
    クレアーゼ依存的分解を含む修正を施して、この5'エン
    ドを酵素リガーゼによる連結可能にし、 (c)修正した下流プローブを上流プローブに連結して
    連結産物を生成し、 (d)修正及び連結段階がどの程度生起するかを試料中
    の標的核酸の尺度として決定し、ただし該決定は、前記
    下流プローブの5'エンドからの開裂断片の離脱を監視す
    ることを含む、 段階を包含する前記方法。
  2. 【請求項2】前述の連結インコンピーテント5'エンドが
    本質的に非リン酸化5'末端からなり、前記修正段階が、
    末端ヌクレオシドを開裂して、前記下流プローブ上に新
    しい5'リン酸化末端を生成することからなる請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】前記修正段階が更に、鋳型依存的に1個以
    上のヌクレオチドトリホスフェートを加えて前記上流プ
    ローブの3'末端を伸長し、前記の伸長した3'末端を新た
    に生成された前記5'リン酸化末端と隣接させることを含
    む請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記の開裂及び伸長の両段階が、5'→3'ヌ
    クレオチド分解活性を有する鋳型依存性ポリメラーゼに
    より行われる請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記下流プローブの末端ヌクレオチドがラ
    ベルを有し、該ラベルが蛍光ラベルであり、前記監視が
    蛍光偏光からなる請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記連結インコンピーテント5'エンドが、
    該エンドとハイブリダイズする標的配列とは非対合のヌ
    クレオチド塩基を少なくとも1個前記5'エンドに含んで
    おり、前記修正段階が非対合ヌクレオチドを開裂して、
    前記下流プローブ上に新しい5'リン酸化末端を生成する
    ことからなる請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記修正段階が更に、鋳型依存的に1個以
    上のヌクレオチドトリホスフェートを加えて前記上流プ
    ローブの3'末端を伸長し、前記の伸長した3'末端を新た
    に生成された前記5'リン酸化末端と隣接させることを含
    む請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記の少なくとも1個の非対合塩基が前記
    5'末端ヌクレオチドの1〜約5ヌクレオチド内側に位置
    する請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記下流プローブの連結インコンピーテン
    トな5'エンドが更に非リン酸化5'末端を含んでいる請求
    項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】修正及び連結の程度の決定が、非連結プ
    ローブから連結産物を分離し、生成した連結産物の量を
    決定することを含む請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】下流プローブの5'エンドの開裂部分がラ
    ベルを有し、修正及び連結の程度の決定が、下流プロー
    ブからのラベルの離脱を監視することからなる請求項6
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】第2の上流プローブ及び第2の下流プロ
    ーブを含む第2組のオリゴヌクレオチドであって、ここ
    で両プローブがそれぞれ第1の下流プローブ及び第1の
    上流プローブと実質的に相補的な配列を有し、第2の上
    流プローブの3'末端が第2の下流プローブの5'末端に近
    接してハイブリダイズするものである過剰の前記第2組
    のオリゴヌクレオチドを更に含み、前記のハイブリダイ
    ゼーション、修正及び連結の段階(a−c)を繰り返し
    て標的核酸配列の増幅を行う請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記第1の下流プローブの連結インコン
    ピーテント5'エンドが本質的に非リン酸化5'末端からな
    り、前記修正段階が、末端ヌクレオシドを開裂して前記
    下流プローブ上に新しい5'リン酸化末端を生成すること
    からなる請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】(a)非リン酸化5'末端;及び(b)前
    記下流プローブとハイブリダイズする鋳型配列とは非対
    合の5'エンドの少なくとも1個のヌクレオチド塩基の中
    から選択される改変によって、第2の下流プローブの5'
    エンドも連結インコンピーテント不在修正とし、前記修
    正段階が新たなリン酸化された5'末端を形成するための
    第2の下流プローブの5'エンドの開裂を含み、それによ
    って両下流プローブの5'末端を酵素リガーゼによる連結
    可能とする、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記修正段階が更に、鋳型依存的に1個
    以上のヌクレオチドトリホスフェートを加えて前記の両
    上流プローブの3'末端を伸長し、前記の伸長した3'末端
    を新たに生成された前記5'リン酸化末端と隣接させるこ
    とを含む請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】修正及び連結の程度の決定が、非連結プ
    ローブから連結産物を分離し、生成した連結産物の量を
    決定することを含む請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記下流プローブの末端ヌクレオチドが
    ラベルを有し、修正及び連結の程度の決定が、下流プロ
    ーブからのラベルの離脱を監視することからなる請求項
    14に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記第1の下流プローブの連結インコン
    ピーテント5'エンドが、前記下流プローブとハイブリダ
    イズする鋳型配列とは非対合のヌクレオチド塩基を少な
    くとも1個5'エンドに含み、前記修正段階が、非対合ヌ
    クレオチドを開裂して前記下流プローブ上に新しい5'リ
    ン酸化末端を生成することからなる請求項12に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】(a)非リン酸化5'末端;及び(b)前
    記下流プローブとハイブリダイズする鋳型配列とは非対
    合の5'エンドの少なくとも1個のヌクレオチド塩基の中
    から選択される改変によって、第2の下流プローブの5'
    エンドも連結インコンピーテント不在修正とし、前記修
    正段階が新たなリン酸化された5'末端を形成するための
    第2の下流プローブの5'エンドの開裂を含み、それによ
    って両下流プローブの5'末端を酵素リガーゼによる連結
    可能とする、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記修正段階が更に、鋳型依存的に1個
    以上のヌクレオチドトリホスフェートを加えて前記の両
    上流プローブの3'末端を伸長し、前記の伸長した3'末端
    を新たに生成された前記5'リン酸化末端と隣接させるこ
    とを含む請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記下流プローブの一方又は両方の少な
    くとも1個の非対合塩基が5'末端ヌクレオチド又は前記
    5'末端ヌクレオチドの1〜約5ヌクレオチド内側に位置
    する請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記開裂段階が、非対合ヌクレオチドに
    隣接する3'側のヌクレオチドを開裂することからなる請
    求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】修正及び連結の程度の決定が、非連結プ
    ローブから連結産物を分離し、生成した連結産物の量を
    決定することを含む請求項19に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記下流プローブの末端ヌクレオチドが
    ラベルを有し、修正及び連結の程度の決定が、下流プロ
    ーブからのラベルの離脱を監視することからなる請求項
    19に記載の方法。
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