JP3515579B2 - 高力価グロブリン組成物およびその製造方法 - Google Patents

高力価グロブリン組成物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静注可能な、高力価
(抗体活性の高い)グロブリン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】高力価グ
ロブリン組成物(製剤)とは一般的に特定の抗原に対し
て高い抗体活性を有するグロブリン製剤を指し、例え
ば、各種ウィルス(サイトメガロウィルス(CMV)、
ヘルペスウィルス、HIV、インフルエンザ等)、ウィ
ルス由来蛋白(B型肝炎ウィルス表面抗原等)、破傷風
毒素あるいは腫瘍関連抗原(癌胎児性抗原、α−フェト
プロテインなど)に対するものが知られており、各々の
ウィルスによる感染の予防治療のために用いられたり、
腫瘍の治療のための使用が検討されている。
【0003】しかし、従来の高力価グロブリン製剤はヒ
ト由来の陽性血漿を原料にして調製されており、力価も
充分に高いものではなく、また、ヒト由来の陽性血漿を
手にするのが困難である。均一の品質のものが得にくい
などの問題点も指摘されている。
【0004】一方、現在、例えば抗CMV高力価グロブ
リン製剤は、抗CMV高抗体価II+III ペーストを原料
とし、その抽出上清から調製されている(以下、これを
抗CMV低力価グロブリン組成物という)。しかし、こ
のような方法にて製造された抗CMV低力価グロブリン
組成物の抗体価は、プールした血漿、すなわち抗CMV
陽性血漿以外の血漿をも含めて一括貯蔵したもの、のII
+III ペーストを原料とし、その抽出上清から抽出され
た通常の静注用グロブリン製剤の4倍程度である。その
理由はCMV抗体の抽出効率が悪い点にあると考えられ
ている。
【0005】上記問題を解決すべく、本発明の目的は、
静注可能な、高力価(抗体活性の高い)グロブリン組成
物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは以上の点
に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、高抗体価II+III 抽出
残渣には、多量のIgGが存在し、この画分からIgG
を調製した場合、サイトメガロウィルス(以下、CMV
という)に対して高い抗体価を有する抗体が得られ、か
かる抗体が高力価グロブリン組成物として好適であるこ
とを見出した。本発明の高力価グロブリンはCMVの
他、破傷風毒素、風疹ウィルス、麻疹ウィルスに対する
抗体活性の高いものにも適用できる。以下、抗CMV高
力価グロブリンを例にとって説明する。
【0007】本発明の抗CMV高力価グロブリン組成物
とは、抗CMV高抗体価II+III の抽出残渣から調製す
ることにより、CMV標準品の10倍以上、また従来の
抗CMV高抗体価II+III 抽出上清画分からの調製法に
より得られる抗CMV低力価グロブリン組成物の2.7
倍もの高抗体価を有する抗CMV高力価免疫グロブリン
組成物である。また、IgG1サブクラスの割合が血漿
中あるいは通常の静注用グロブリン製剤(通常、55〜
68%)と比べて有意に高い(具体的には70〜90%
程度が例示される)ことが特徴である。
【0008】本発明のグロブリン組成物は非化学修飾完
全分子型であることが好ましい。この非化学修飾完全分
子型とは、(1) 自然のままで何らの修飾や変化も受けて
おらず、従ってγ−グロブリンのフラグメントであるF
ab、F(ab’)2 、Fc等を含まず、(2) 抗体価の
低下がなく、同時に抗体スペクトルの低下もなく、(3)
抗補体作用(補体結合性)が日本国生物学的製剤基準で
安全とみなされる20単位(CH50値)よりも十分に低
い、という諸性状を備えたものをいう。
【0009】かかる抗CMV高力価免疫グロブリン組成
物は、例えば、次のようにして製造される。
【0010】(原料) 出発原料としては、抗CMV(抗体)陽性免疫グロブリ
ンを含む画分が使用され、これはヒト血漿由来であっ
て、抗CMV陽性免疫グロブリン画分を含むものであれ
ば特に限定されない。具体的には、抗CMV陽性血漿か
らコーンのエタノール分画により得られる画分II+I
IIのペーストが挙げられる。また、画分II、または
抗CMV陽性免疫グロブリンを含むこれらと同様の画分
のペースト等を用いることができる。この出発原料は、
ヒト血液型抗体、カリクレイン、プレカリクレイン、I
gM、IgG重合体などを含んでいてもよい。陽性の確
認は公知の免疫学的試薬(RIA法、RPHA法、EI
A法、ラテックス凝集反応法)との反応性を検知する
とによって行う。この陽性血漿を出発原料とする。
【0011】(製造法)本発明による製造方法は、以下
の処理からなる。 抗CMV高抗体価II+III ペーストの抽出残渣画分
の調製 本工程は出発原料である抗CMV高抗体価II+III ペー
ストを水性溶媒で抽出する際の抽出残渣を回収する工程
である。水性溶媒はpH5〜7、好ましくは5〜6程
度、低イオン強度、例えば、0.0001〜0.1M、
好ましくは0.0001〜0.01M程度を用いる。ま
た、その使用量は抗CMV高抗体価II+III ペースト1
重量部に対して10〜30倍量(容量で)程度が例示さ
れる。抽出画分を除いたあとの抽出残渣画分を回収す
る。
【0012】 酸処理 の抽出残渣1重量部を等量〜10倍量、好ましくは2
〜5倍量(容量で)の適当な水性溶媒に懸濁する。得ら
れた懸濁液のpHを3〜5、好ましくは3.5〜4.5
に調整し、抽出処理を行う。その後、pHを5〜6に調
整し、遠心分離(6000〜8000rpm、10〜3
0分程度)して上清を回収する。
【0013】得られた上清画分を公知の方法を用いて精
製する。例えば、ポリエチレングリコール分画処理、陰
イオン交換体処理、固定化ジアミノ化合物処理、固定化
ヒト血液型物質処理、加熱処理(液状、乾燥)等が例示
される(特開昭62−283933、同62−2895
23、同63−146832、同63−183539号
公報等)。これらの操作を目的に応じて、適宜組み合わ
せて当該抗CMV高力価グロブリン組成物の製造(精
製)のために用いることができる。好適な具体例として
は、上記抽出残渣の調製、酸処理の後、液状加熱
処理→低濃度PEG処理→高濃度PEG処理→陰
イオン交換体処理等の処理工程を用いることができる。
具体的に説明すると以下のようになる。
【0014】 加熱処理 安定化剤の存在下に免疫グロブリンの抗体活性の減少は
最小限にとどめるが、夾雑するHBウィルス、AIDS
ウィルス等は完全に不活性する条件下で加熱処理する。
加熱処理は、溶液状態、即ち免疫グロブリンの水溶液状
態(即ち、液状加熱処理)で行う。加熱処理時の安定化
剤としては、二糖類(例、サッカロース、マルトー
ス)、糖アルコール(例、ソルビトール、マンニトー
ル)が好適に例示される。安定化剤の添加量は、二糖
類、糖アルコール等を10w/w以上(好ましくは3
0〜50w/w)を用いることが好適に呈示される。
加熱の対象となる免疫グロブリンの量は、蛋白量として
0.1〜10w/v%(好ましくは2〜5w/v%)に
調整することが好ましい。液状加熱処理は水溶液のpH
を4.5〜6.5、好ましくはpH5〜6に調整し、た
とえば50〜70℃(好ましくは60℃程度)、10分
〜20時間(好ましくは10時間程度)で処理される。
【0015】 低濃度ポリエチレングリコール(PE
G)処理 上記で得た画分を低濃度PEGで処理し、その上清を
回収する。この上清を分子量1,000〜10,000
(好適には約2,000〜6,000)のPEGで処理
する(例えば、両者を混合する)。処理条件としては、
蛋白濃度1〜10w/v%(特に2〜5w/v%)、P
EG濃度4〜10w/v%(特に4〜8w/v%)、p
H4〜7(特に5〜6)、イオン強度0.0001〜
0.1M(特に0.0001〜0.01M)であること
が好ましい。当該処理は、通常約0〜4℃で30分〜6
時間攪拌することによって行われる。その後、例えば遠
心分離(6000〜8000rpm、10〜30分間)
して上清を回収する。
【0016】 高濃度ポリエチレングリコール(PE
G)処理 さらに、上記の上清を高濃度PEGで処理し、沈澱を
回収する。即ち、上記上清を分子量1,000〜10,
000(好適には2,000〜6,000)のPEGに
てさらに処理する(たとえば、両者を混合する)。処理
条件としては、蛋白濃度0.02〜5w/v%(特に
0.1〜1w/v%)、PEG濃度10〜15w/v%
(特に11〜13w/v%)、pH7〜10(特に8〜
9.5)、イオン強度0.0001〜0.1M(特に
0.0001〜0.01M)であることが好ましい。当
該処理は、通常約0〜4℃で30分〜6時間攪拌するこ
とによって行われる。その後、例えば遠心分離(600
0〜8000rpm、10〜30分間)して沈澱を回収
する。
【0017】 陰イオン交換体処理 の沈澱画分を水性溶媒に溶解後、陰イオン交換体で接
触処理して非吸着画分を回収する操作であり、IgM、
アルブミン等の不純蛋白質を除くために行われるもので
ある。
【0018】(i)陰イオン交換体 陰イオン交換体は陰イオン交換基を不溶性担体に結合し
たものであるが、陰イオン交換基としてはジエチルアミ
ノエチル(DEAE)基、四級アミノエチル(QAE)
基等を、不溶性担体としてはアガロース、セルロース、
デキストラン、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0019】(ii) 処理方法 の沈澱画分を適当な水性溶媒に溶解する。水性溶媒は
pH4〜7、好ましくは5〜6程度、低イオン強度、好
ましくは、0.0001〜0.1Mの水溶液である。蛋
白濃度としては1〜15w/v%(特に3〜10w/v
%)が好ましい。さらに、適当な水性溶媒、例えば、
0.1〜1w/v%塩化ナトリウム溶液等で平衡化した
陰イオン交換体と接触処理する。その処理に際してはバ
ッチ法、カラム法のどちらかを用いてもよい。たとえ
ば、バッチ法では、陰イオン交換体1mlに対して当該
溶液10〜100ml程度の割合で両者を混合し、0〜4
℃で30分〜2時間程度攪拌した後、遠心分離(600
0〜8000rpm、10〜30分間)して上清を回収
する。カラム法でも陰イオン交換体1mlに対して当該
溶液10〜100ml程度の割合で両者を接触させ、非
吸着画分を回収する。
【0020】全工程終了後、公知の方法、すなわち透
析、除菌濾過、分注等の操作により液状製剤とすること
ができる(特開昭63−192724号公報)。さら
に、凍結乾燥等の操作による乾燥製剤とすることができ
る。
【0021】(液状組成物の調製)得られた抗CMV高
力価免疫グロブリンを常套手段によって1〜10w/v
%(好ましくは3〜7w/v%)になるように水溶液を
調製し、さらにソルビトール1〜20w/v%(好まし
くは2〜10w/v%)、pHを5〜6(好ましくは約
5.5)、低電導度、好ましくは電導度1mmho以下
(特に、0.6mmho以下、共に8℃換算)になるよ
うに、自体既知の手段にて調整した後、通常の製剤化技
術に基づいて、除菌濾過、分注等を行う。かくして、静
脈内投与可能な抗CMV高力価免疫グロブリン液状組成
物が調製される。
【0022】
【発明の効果】本発明により、静注可能な、高力価(抗
体活性の高い)グロブリン組成物が提供され、本高力価
グロブリン組成物は、経済的にもまた調製された製剤の
評価(高力価)の面からも有益である。
【0023】
【実施例】以下の実施例及び試験例によって本発明をよ
り具体的に説明する。なお、試験例において、試験は次
の方法によって行った。
【0024】実施例1 出発原料である抗CMV高抗体価II+III 1kgを20
Lの蒸留水にて抽出し、遠心分離(1万G、60分間)を
行い、沈澱(II+III 抽出残渣)を得る。得られたCM
VII+III 抽出残渣ペースト0.6kgを蒸留水1.8
Lにて懸濁し、1N塩酸にてpH4.0に調整後、1時
間抽出処理を行った。さらに、1N水酸化ナトリウム溶
液にてpH5.5に調整後、遠心分離(1万G、20分
間) した。これにソルビトール720g(終濃度40%
w/w)を添加し、60℃で10時間加熱処理を行なっ
た。加熱処理後、蒸留水3.6Lを加え、PEG#40
00を終濃度が8%になるように添加した。さらにpH
を5.5に調整し、2℃で2時間攪拌後に、遠心分離を
行った。得られた上清を1N−水酸化ナトリウムを用い
pH8.8とした後、PEG#4000を終濃度が12
%になるように加え、2℃で2時間攪拌後に遠心分離を
行い、沈澱画分にIgG画分を得た。この画分を蒸留水
0.7Lに溶解し、0.5N塩酸にてpHを5.5に戻
したあと、この溶液に0.6%NaClにて平衡化した
DEAE−セファデックスを添加(溶液1ml当たり
0.03g)、0〜4℃の条件下、約1時間接触処理
し、ガラスフィルターにて濾過して濾液(IgG溶液)
を回収した。このIgG溶液を蒸留水で5%IgG溶液
に調整し、酢酸ナトリウムで溶液をpH5.5にし、さ
らにソルビトールを終濃度5%まで添加した。この水溶
液(電導度約1mmho)を除菌濾過し、静注用抗CM
Vグロブリン液状組成物とした。
【0025】実施例1で得られた抗CMV高力価グロブ
リン組成物の評価を次の各試験項目につき行った。 (試験項目及び方法) (1)IgG収量 IgG収量は、LCパルチゲンIgG(ヘキスト社製)
を用いて280nmの吸光度を測定し、その値をIgG
収量とした。 (2)HPLC分析 重合体の定量は高速液体クロマトグラフィーで分析し
た。 (3)カリクレイン含量 夾雑物としてのカリクレイン含量としては、S2302
(カビ社製)を合成基質として加え、酵素基質反応を利
用して405nmの吸光度を測定した。 (4)IgGサブクラス コンビ・リッド・キット(ザ・バインディング・サイト
・リミテッド社製)を用いて測定した。 (5)CMV抗体価 CMV抗体価はエンザイグノストCMVプレート(ヘキ
スト社製)を用いて測定した。プレートの各ウェルに希
釈検体〔希釈倍数(A)とする〕150pl加え、3
7℃で2時間反応させた後、洗浄し、ペルオキシダーゼ
標識抗ヒトIgGを50μl加えた。37℃で1時間反
応させた後に基質液を加え、37℃で30分間発色させ
て4N硫酸で反応を停止させ、405nmの吸光度を測
定した。Standard IgGの405nmにおけ
る吸光度が上記で測定した405nmにおける吸光度と
同じ値を示すときのStandard IgGの希釈倍
数を、希釈倍数(B)とし、A/Bの値をその検体のS
tandard IgGに対する比活性とした。 (6)CMV中和力価 プラーク減少法にて測定した。中和力価はプラーク減少
率の50%点で求め、その手法は最も一般的に利用され
るReed−Muench法によって求めた。
【0026】試験例1(IgG収量)実施例1の方法に
て調製した抗CMV高力価グロブリン組成物の各工程に
おけるIgG収量を調べた。その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】試験例2(HPLC分析)実施例1の方法
にて調製した抗CMV高力価グロブリン組成物について
HPLC分析を行った。その結果を図1に示す。単一ピ
ークを示し、重合物を含まない静注用グロブリン製剤が
調製された。
【0029】試験例3(カリクレイン含量)実施例1の
方法にて調製した抗CMV高力価グロブリン組成物につ
いてカリクレイン含量をΔE405nm で評価した。その結
果を表2に示す。加熱処理によりカリクレインが大幅に
不活性化している。
【0030】
【表2】
【0031】試験例4(IgGサブクラス)実施例1の
方法にて調製した抗CMV高力価グロブリン組成物の各
工程におけるIgGサブクラス(%)を調べた。また、
プールしたヒト血漿に由来するII+III ペーストを原料
とし、その抽出上清から同様に調製した組成物〔通常の
静注用免疫グロブリン製剤(乾燥製剤、非加熱、商品名
ヴェノグロブリン−I/ミドリ十字、以下ヴェノ−Iと
いう)〕および液状加熱製剤(液状加熱済み液状製剤、
商品名ヴェノグロブリン−IH/ミドリ十字、以下ヴェノ
−IHという)との比較も行った。その結果を表3に示
す。IgGサブクラスの分析からII+III 水抽出残渣中
にCMV抗体が多い理由として、水抽出によるIgG抽
出効率がIgG−2>IgG−1であり、残渣中のIg
G−1が、II+III に比べ高比率であるためと考えられ
た。
【0032】
【表3】
【0033】試験例5(抗CMV抗体価)実施例1の方
法にて調製した抗CMV高力価グロブリン組成物、また
比較として抗CMV高力価II+III ペーストを原料と
し、その抽出上清から調製した組成物(抗CMV低力価
グロブリン組成物)、及びヴェノ−I、ヴェノ−IHにつ
いてそれぞれ上記エンザイグノストCMV−ELISA
を用いてCMV抗体価を測定し、社内標準品に対する比
活性を調べた。結果を表4に示す。本発明の抗CMV高
力価グロブリン製剤は、通常の静注用グロブリン製剤
(ヴェノ−I、ヴェノ−II)の10倍以上、また抗CM
V高抗体価II+III 抽出上清画分からの調製法により得
られる抗CMV低力価グロブリン製剤の2.7倍もの高
抗体価を示した。
【0034】
【表4】
【0035】試験例6(CMV中和力価)実施例1の方
法にて調製した抗CMV高力価グロブリン組成物、また
比較として現在西ドイツで抗CMV高力価グロブリン製
剤として販売されている製剤3種[Cytomegalie(Behring
werke 社製) 、Cytotect(Biotest社製) 、CMV-Polyglob
in(Troponwerke(Cutter 社製)]についてそれぞれ標準化
前の中和力価及び社内標準品で標準化した中和力価を求
めた。結果を表5に示した。本発明の抗CMV高力価グ
ロブリン組成物は、非常に高い中和力価(単位重量当た
り)を示した。次に力価の高いCytomegalie は筋注製剤
であるので、静注製剤としては、本発明の抗CMV高力
価グロブリン組成物が、群を抜いて力価が高いといえ
る。
【0036】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】抗CMV高力価グロブリン組成物についてHP
LC分析パターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武智 和男 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株式会社ミドリ十字中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−225125(JP,A) Journal of Vicrol ogical Methods,Vo l.25(1989) P139−152 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 39/395 MEDLINE

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高抗体価II+IIIペーストを10〜
    30倍量の、pH5〜7の条件下で抽出する際の抽
    出残渣を用いて、該抽出残渣をに懸濁して得られた懸
    濁液の抽出処理をpH3〜5の条件下で行うことを特徴
    とする、IgG1サブクラスの割合が70〜90%であ
    る高力価免疫グロブリン組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 高力価免疫グロブリンが抗サイトメガロ
    ウイルス高力価免疫グロブリンである請求項1記載の製
    造方法。
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