JP3514947B2 - 3次元画像処理装置及び3次元画像処理方法 - Google Patents

3次元画像処理装置及び3次元画像処理方法

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JP3514947B2
JP3514947B2 JP14765297A JP14765297A JP3514947B2 JP 3514947 B2 JP3514947 B2 JP 3514947B2 JP 14765297 A JP14765297 A JP 14765297A JP 14765297 A JP14765297 A JP 14765297A JP 3514947 B2 JP3514947 B2 JP 3514947B2
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    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置内に数値デー
タとして設定されている3次元情報から現実感のある立
体的な2次元画像を生成する3次元画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータグラフィックスは、
バーチャルリアリティやマルチメディア等の基幹技術と
して注目を集めている。コンピュータグラフィックスに
おいては、物体の複雑な表面を小さな多角形(ポリゴ
ン)で近似した多面体モデルが利用される。そして、そ
の表面にテクスチャを張り付けて現実に近い自然な3次
元画像を生成する。このような3次元画像を生成する画
像処理装置には、様々のタイプのものがあり、以下に詳
しく説明する。
【0003】<第1従来例>図38は、第1従来例の画
像処理装置を示すブロック図である。この装置は、ポリ
ゴンのデータとテクスチャデータを格納する主メモリ1
00、CPU101、ポリゴン表面の模様データを記憶
するテクスチャメモリ102、ポリゴンマッピング処理
回路103、1画面分のフレームメモリ104、ディス
プレイコントローラ105、ディスプレイ106からな
り、ディスプレイコントローラ105からの画面座標値
によりフレームメモリ104の内容が読み出され、ディ
スプレイ106へ順次出力するようにしたものである。
【0004】この処理装置では、CPU101は、主メ
モリ100に格納されているポリゴンを定義するパラメ
ータと、アプリケーションソフトやオペレーターの操作
に応じて得られる操作データとを用いて、モデリング変
換や投影変換等を実行し、ポリゴン画像を形成すべく、
該当するポリゴンのパラメータを変換し、そのパラメー
タをポリゴンマッピング処理回路103へ順次出力す
る。
【0005】ポリゴンマッピング処理回路103は、入
力されるポリゴンのパラメータから、ポリゴンに対応す
るテクスチャデータをテクスチャメモリ102から取り
込み、各ポリゴンにテクスチャデータを付しながら、隠
面処理を逐次施して、その結果をフレームメモリ104
に出力する。テクスチャメモリ102内にテクスチャが
格納されていない場合には、CPU101の指示によ
り、主メモリ100から該当するテクスチャを読み込
む。ポリゴンマッピング処理回路103で生成されたポ
リゴン画像は、フレーム画としてフレームメモリ104
に書き込まれ、所要の速度でディスプレイ106に繰り
返し読み出されて静止画として表示される。
【0006】また、図39に示すように、特開平7−2
54072号公報に開示されている画像処理装置があ
る。この装置は、ポリゴンマッピング処理回路103を
座標変換装置107とレンダリング装置108に分けた
ものである。座標変換装置107は、モデルの3次元座
標空間から2次元座標空間への投影までを処理し、レン
ダリング装置108は、各ポリゴンにテクスチャデータ
を付しながら、画面イメージを生成する。
【0007】<第2従来例>図40は、第2従来例の画
像処理装置を示すブロック図である。この画像処理装置
は、画像の解像度を観察者の注目点の近くでは高く、注
目点から離れた所では低くすることにより、観察者には
鮮明に見える画像を高速に生成するものである。これ
は、特願平5−6402号公報に開示されている。
【0008】この画像処理装置は、観察者の注目点を検
出して注目点の情報を出力する注目点検出手段110
と、注目点検出手段110の出力した注目点情報に基づ
き注目点の近くほど画素を密に選択し注目点から離れる
ほど画素を疎に選択する画素選択器111と、画素選択
器111で選択された画素についてその輝度値を正確に
計算して求める輝度計算器112と、輝度計算器112
で求められた輝度値を用いた補間により未計算の画素に
ついてその輝度値を求める補間器113と、生成された
画像を表示する表示手段114とからなる構成である。
【0009】この処理装置では、まず注目点検出手段1
10は観察者の注目点を検出し、検出した注目点の情報
を画素選択器111に出力する。画素選択器111は注
目点検出手段110から受け取った注目点の情報に基づ
き、注目点の近くほど画素を密に選択し、注目点から離
れるほど画素を疎に選択し、選択した画素の座標を輝度
計算器112に出力する。輝度計算器112は、画素選
択器111から出力された座標の画素についてその輝度
値を正確に計算して求め、輝度値を求めた画素の座標と
ともに補間器113に出力する。補間器113は未計算
の画素についてその輝度値を、輝度計算器112で求め
た輝度値を用いた補間によって求め、求められた全画素
の輝度値を表示手段114に出力する。表示手段114
は補間器113から受け取った全画素の輝度値に基づい
て画像を表示する。これを画像中の全ての画素の値が求
まるまで行う。
【0010】<第3従来例>図41は、第3の従来の画
像処理装置を示すブロック図である。この画像処理装置
は、画素生成処理を軽くしたものであり、本出願人が出
願したものである(特願平9−22711号)。
【0011】この画像処理装置は、モデルデータを格納
する外部形状記憶装置120と、装置全体を制御するC
PU121と、ポリゴンの頂点座標の座標変換を行い、
座標変換後の頂点座標とポリゴンの識別子(以降ポリゴ
ンコードと呼ぶ)をポリゴンコードメモリに転送する座
標変換回路122と、ポリゴンの描画位置にポリゴンコ
ードを格納するポリゴンコードメモリ123と、座標変
換後の頂点座標と(テクスチャ座標などの)レンダリン
グパラメータを受け取り、ポリゴンコードによって示さ
れるアドレスに格納するポリゴンキャッシュ124と、
頂点座標および画面座標から内分値を生成する内分値発
生器125と、内分値とレンダリングパラメータを受け
取り色データを生成するレンダラ126と、色データ値
に従った画像信号を出力するディスプレイコントローラ
127と、画像信号に基づいて表示するディスプレイ1
28とから構成される。
【0012】この方式では、色のデータ値ではなくポリ
ゴンコードをポリゴンコードメモリ123へ書き込む。
また、ディスプレイ128の水平垂直信号に同期して、
マッピングやレンダリング等の画素処理を行なう。従っ
て、処理が非常に軽くなる。
【0013】<第4従来例>また、特開平5−2901
45号公報や特開平8−87585号公報に開示されて
いるように、仮想空間を観察している観察者と仮想空間
内のモデルが相対的に運動している場合には、相対速度
が大きくなるほど精度が荒いモデルを表示しても人間に
は知覚される事がないことを利用して、モデルの頂点数
(ないしポリゴン数)を減らすことによって、処理量を
減らす手法が考えられる。
【0014】図42は、第4従来例の3次元画像処理装
置を示すブロック図である。この装置は、画像情報入力
装置130と、対象物検出部131と、対象物132−
1〜132−nと、その対象物の速度検出部133−1
〜133−n、視点位置検出装置134と、相対速度検
出部135−1〜135−nと、領域分割部136と、
ブロック137−1〜ブロック137−n、合成表示装
置138とからなる構成である。
【0015】画像情報画像情報入力装置130から入力
された画像を対象物検出部131で検出し、その対象物
132の画像内における速度を速度検出部133で検出
する。視点位置に応じて、相対速度検出部135から相
対速度を検出する。領域分割部136で対象物を複数の
領域に分割し、検出した相対速度に応じて、各領域の頂
点数を変化させ、それぞれのモデル画像を合成して合成
表示装置138に表示するものである。こうして、相対
速度が大きいものほど、精度の粗いモデルを表示する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】さて、高品質で現実感
のあるコンピューターグラフィック映像を生成するため
には、仮想空間内に多くの形状データを配置し、形状の
表面を構成するテクスチャも高解像度のものを多数用意
する必要がある。このため、多量のデータを処理するの
で、1画面を描画するには多大な処理を施す必要があ
る。一般には、これらの多量のデータは主メモリに格納
しておき、必要に応じて読み出す。しかし、観察者が見
回す等の移動を行った場合、この移動速度に追随して画
像形成を行う必要があるが、処理データ量が多く、以下
に記載するような問題が発生する。
【0017】第1従来例は、ポリゴン毎に表示処理を行
なうため、例えば机の上に本が載置された画像の場合、
机の処理と本の処理を行い、重なり部分の机の画像を消
去する等の処理を行う。従って、画面の塗り重ねが多発
し、画素生成処理が非常に重くなるという欠点があっ
た。従って、観察者自身が移動した場合には、画像生成
処理が遅くなって、移動に合わせて画像が追随できず不
自然な画像となってしまう。
【0018】第2従来例は、画像の解像度を観察者の注
目点から離れた所では低くすることにより、第1従来例
と比べて画素生成処理を早くすることが可能である。し
かし、注目点の部分は従来通りの画像処理を必要とし、
観察者の頭部位置の移動に対しては、注目点においては
静止時と同じ処理を頭部位置の移動時にも行なう。その
ため、頭部位置の移動に対しては画像が遅延することに
なる。また、1秒当たりの描画回数も制限され、スムー
ズな動きにならない。
【0019】第3従来例は、色のデータ値ではなくコー
ドをポリゴン・コード・メモリへ書き込むための処理が
軽く、また、ディスプレイの水平垂直信号に同期して、
マッピングやレンダリング等の画素処理を行なうので、
第1従来例と比べて塗り重ね等がなく画素処理が非常に
軽くなる。しかし、本従来例は、処理する画像のデータ
そのものは第1従来例と変わりなく、画像処理の速度が
不十分となり、観察者の移動に対して画像が遅延する場
合があり、動きがスムーズとならない。
【0020】第4従来例では、観察者と仮想空間内のモ
デルが有する相対速度が大きくなる程、精度の粗いモデ
ルを表示することで、データ処理量を減らすことができ
る。しかしながら、簡略化された精度の粗いモデルであ
っても、それに張り付けるテクスチャそのものに、従来
通りのものを用いていれば、テクスチャのデータ量はか
なり多い。従って、観察者の移動に画像が追随できない
場合が起こり得る。
【0021】このように従来例の装置では、観察者が移
動している場合も、静止している場合と同じ品質の画面
を生成して表示する。また、新しく移動した観察者の位
置に必要な描画処理が頻繁に繰り返される。従って、こ
の処理量が増加し、描画処理が頭部の位置の移動に間に
合わず描画位置が頭部位置の動きに対し遅れてしまう。
【0022】また、仮想空間を現実感あるものとするた
めには、高解像度なテクスチャを多く用いる必要があ
る。しかし、仮想空間内のすべてのテクスチャをグラフ
ィック装置内のテクスチャメモリ上に持つには、テクス
チャメモリの容量が非常に大きくなるので現実的でな
い。また、テクスチャメモリ上にないテクスチャが描画
に必要になる毎にテクスチャの読み込みを行うことにな
るが、高解像度のテクスチャを一度に読み込むため時間
がかかり、高速に画像を生成することは困難であり、描
画位置が頭部位置の動きに対し遅れてしまう。
【0023】本発明は、以上の課題を鑑みてなされたも
のであり、移動方向の画像の識別力が低下することに着
目して、画像の処理を軽くし、高速に画像を生成するこ
とができるような3次元画像処理装置を提供することを
目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、3次
元情報から立体的な2次元画像を生成処理する3次元画
像生成装置において、観察者の移動の方向と速度を含む
移動情報を検出する移動検出手段と、該移動情報に基づ
いて観察者の移動方向を画面座標系に投影した移動方向
に画像の画素を疎に選択する画素選択手段と、前記画素
選択手段で求めた値から画像を生成する画像生成手段と
を備えたことを特徴とする。
【0025】請求項2の発明は、請求項1記載の3次元
画像生成装置であって、前記画素選択手段は、観察者の
移動方向に一定比率で画像を圧縮する圧縮手段と、該圧
縮画像を画素単位で抽出して復元する復元手段とからな
ることを特徴とする。
【0026】請求項3の発明は、請求項2記載の3次元
画像生成装置であって、前記圧縮手段は、観察者の移動
方向に圧縮するマトリックス変換式を画素座標にかける
ことを特徴とする。
【0027】請求項4の発明は、請求項2記載の3次元
画像生成装置であって、前記圧縮手段は、観察者の移動
方向を画面座標系のX軸あるいはY軸に回転し一致させ
てから、一致させた軸方向に圧縮するマトリックス変換
式を画素座標にかけることを特徴とする。
【0028】請求項5の発明は、請求項2記載の3次元
画像生成装置であって、前記圧縮手段は、観察者の移動
方向を画面座標系のX軸あるいはY軸に回転し一致させ
てから、一致させた軸方向に圧縮し、さらに圧縮前の描
画範囲の対向する少なくとも2辺に圧縮後の描画範囲の
対応する2辺を平行にするマトリックス変換式を画素座
標にかけることを特徴とする。
【0029】請求項6の発明は、請求項3、4又は5記
載の3次元画像処理装置であって、前記画像生成手段は
画像情報を画素毎に格納する記憶手段を有し、該画像記
憶手段から画像情報を読み出して画像生成を行い、前記
圧縮手段は前記マトリックス変換式で圧縮した画像を前
記記憶手段に画素単位で格納し、前記復元手段は読み出
すべき画素座標に前記マトリックス変換式を左からかけ
た座標の画素を読み出し復元することを特徴とする。
【0030】請求項7の発明は、請求項3、4又は5記
載の3次元画像処理装置であって、前記画像生成手段は
画像情報を画素毎に格納する記憶手段を有し、該画像記
憶手段から画像情報を読み出して画像生成を行い、前記
圧縮手段は前記マトリックス変換式で圧縮した画像を前
記記憶手段に画素単位で格納し、前記復元手段は読み出
すべき画素座標に前記マトリックス変換式の逆マトリッ
クスを左がけした座標の画素を読み出し復元することを
特徴とする。
【0031】請求項8の発明は、請求項2記載の3次元
画像処理装置であって、前記画像生成手段は画像情報を
画素毎に格納する画像記憶手段を有し、該画像記憶手段
から画像情報を読み出して画像生成を行い、前記圧縮手
段は観察者の移動方向を画面座標系のX軸あるいはY軸
に回転し一致させてから、一致させた軸方向に圧縮し、
さらに圧縮前の描画範囲の各辺に圧縮後の描画範囲の辺
を平行にするマトリックス変換式を画素座標にかけ、該
マトリックス変換式で圧縮した画像を前記記憶手段に画
素単位で格納し、前記復元手段は前記記憶手段から読み
出した画像を伸長し復元することを特徴とする。
【0032】請求項9の発明は、請求項2ないし8のい
ずれかに記載の3次元画像生成装置であって、前記比率
は、観察者の移動速度が速くなるに従い、減少すること
を特徴とする。
【0033】
【0034】
【0035】請求項10の発明は、3次元情報から立体
的な2次元画像にテクスチャを付して画像生成処理する
3次元画像処理装置において、全てのテクスチャを記憶
している主記憶手段と、該主記憶手段から読み込んだ表
示に必要なテクスチャを記憶するテクスチャ記憶手段
と、観察者の移動速度を検出する移動検出手段と、テク
スチャを用いて描画する位置を算出する算出手段と、該
速度と描画位置に応じた解像度を有するテクスチャを選
択して前記テクスチャ記憶手段に読み込ませるテクスチ
ャ選択手段と、前記テクスチャ記憶手段からテクスチャ
を読み出して画像生成を行う画像生成手段と、を備え、
前記テクスチャ選択手段は、観察者の移動に合わせて表
示物体の新たな画像形成領域が描画位置に現れて前記主
記憶手段から前記テクスチャ記憶手段へ新たなテクスチ
ャを読み込む場合、前記主記憶手段に記憶された低解像
度のテクスチャを選択し前記テクスチャ記憶手段に読み
込ませ、低解像度のテクスチャを読み込んだ後に移動速
度に合わせて前記主記憶手段から前記テクスチャ記憶手
段へ低解像度に対応する高解像度のテクスチャを読み込
ませることを特徴とする。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】請求項11の発明は、3次元情報から立体
的な2次元画像にテクスチャを付して画像生成処理する
3次元画像処理方法において、観察者の移動速度を検出
し、テクスチャを用いて描画する位置を算出し、該速度
と描画位置に応じた解像度を有するテクスチャを選択し
て、全てのテクスチャを記憶している主記憶手段から選
択した前記テクスチャをテクスチャ記憶手段に読み込ま
せ、前記テクスチャ記憶手段からテクスチャを読み出し
て画像生成を行い、観察者の移動に合わせて表示物体の
新たな画像形成領域が描画位置に現れて、全てのテクス
チャを記憶している主記憶手段から前記テクスチャ記憶
手段へ新たなテクスチャを読み込む場合、前記主記憶手
段に記憶された低解像度のテクスチャを選択し前記テク
スチャ記憶手段に読み込ませ、低解像度のテクスチャを
読み込んだ後に移動速度に合わせて前記主記憶手段から
前記テクスチャ記憶手段へ低解像度に対応する高解像度
のテクスチャを読み込ませることを特徴とする。
【0041】
【0042】
【0043】請求項1〜請求項9においては、観察者の
移動方向に画素を疎に選択することにより、描画する画
素数を少なくすることにより、描画の処理量を軽減し、
観察者の移動速度に応じた画面を生成して表示すること
ができる。
【0044】請求項10及び請求項11において、解像
度の異なるテクスチャを複数設け、観察者の移動速度や
観察者と表示物体の相対速度が早くなれば、テクスチャ
の解像度を低くするようにテクスチャを選択する。従っ
て、観察速度や相対速度が速くなるとテクスチャが低解
像度となって、テクスチャの読み込み速度が速くなり、
観察速度や相対速度に応じた画面を生成して表示するこ
とができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。
【0046】<第1実施形態>図1は、本発明に係る3
次元画像処理装置の第1実施形態を示すブロック図であ
る。この画像処理装置は、第3従来例の画像処理装置に
観察者の移動方向に画像の画素を疎に選択する画素選択
手段を備えたものであり、頭部姿勢検出装置11と、外
部形状記憶装置12と、CPU13と、座標変換回路1
4と、圧縮変換回路15と、ポリゴンコードメモリ16
と、ポリゴンキャッシュ17と、内分値発生器18と、
レンダラ19と、ディスプレイコントローラ20と、デ
ィスプレイ21と、復元変換回路22とから構成され
る。
【0047】頭部姿勢検出装置11は、観察者の頭の位
置や移動量(方向と速度)を検出し、CPU13に頭部
位置・移動情報(移動方向と移動速度)を送る。この実
施形態においては、観察者の頭の位置を検出し、各時間
毎の位置データから移動方向と移動速度をCPU13で
算出するものとする。外部形状記憶装置11は、仮想空
間内のモデルを格納するための記憶装置である。
【0048】CPU13は、頭部姿勢検出装置11から
頭部位置データから移動情報を算出し、これに基づいて
画面座標変換マトリックスを算出し、圧縮変換回路15
と復元変換回路22へ出力する。さらに、CPU13
は、外部形状記憶装置12から読み出したモデルデータ
に基づき、ポリゴンコード、ポリゴンの描画頂点座標及
び座標変換マトリックスを座標変換回路14に対し出力
する。同様に、レンダリングパラメータをポリゴンキャ
ッシュ17に対し出力する。また、制御信号によってポ
リゴンコードメモリ16およびポリゴンキャッシュ17
を制御する。
【0049】座標変換回路14は、入力された描画頂点
座標を座標変換マトリックスによって座標変換し、各ポ
リゴンコードに対応した座標変換後の頂点座標を圧縮変
換回路15へ出力する。また、画面を構成する各画素に
対応して、ポリゴンコードを圧縮変換回路15に出力す
る。
【0050】圧縮変換回路15は、CPU13から出力
された画面座標マトリックスによって、観察者の移動方
向に座標変換後の描画頂点座標を圧縮変換して、ポリゴ
ンを描画する位置を示す画面アドレスを求める。そし
て、このポリゴンコードメモリ16の画面アドレスに対
応するエントリに、座標変換後の頂点座標および対応す
るポリゴンコードを書き込む。なお、画面座標変換マト
リックスに基づいて行う圧縮方式については、後述す
る。
【0051】復元変換回路22は、画面表示をさせる時
に圧縮画像を復元するもので、描画に必要な全てのポリ
ゴンコードの書き込みが完了した時点で、ポリゴンコー
ドアドレスをポリゴンコードメモリ16に出力する。こ
のポリゴンコードアドレスは、ディスプレイコントロー
ラ20からの画面座標と、CPU13からの画面座標変
換マトリックスとから求める。そしてディスプレイ21
に表示させる画素に対応するポリゴンコードメモリ16
の圧縮画像データをポリゴンキャッシュ17に読み出
す。
【0052】圧縮変換回路15と復元変換回路30は、
観察者の移動方向に画像の画素を疎に選択する画素選択
手段と考えることができる。
【0053】ポリゴンコードメモリ16は、(ポリゴン
・コードを格納する実際のレンダリング範囲が収まる分
の横ピクセル数)×(画面の縦ピクセル数)のエントリ
を持った2つのメモリで構成される。圧縮変換回路15
から示される画面アドレスにポリゴンコードを格納し、
復元変換回路22から示されるポリゴンコードアドレス
からポリゴンコードが読み出され、ポリゴンキャッシュ
17に送られる。
【0054】ポリゴンキャッシュ17は、ポリゴンコー
ドの最大数分のエントリを有する2つのバッファメモリ
にて構成される。このバッファメモリには、制御信号に
応じて交互に、圧縮変換回路16からアドレスとして出
力されるポリゴンコードの示す位置に、座標変換回路1
4からの頂点座標とCPU13からのレンダリング・パ
ラメータが格納される。そして、描画すべきポリゴンコ
ードがポリゴンコードメモリ16から格納される。ポリ
ゴンキャッシュ17は、ポリゴンコード(アドレス)で
示す内容の頂点座標およびレンダリングパラメータを内
分値発生器18へ送る。
【0055】内分値発生器18は、ポリゴン・キャッシ
ュ17から画面座標に対応したポリゴンの頂点座標が与
えられ、内分値を算出してレンダラ19に出力する。
【0056】レンダラ19は、各ポリゴンの内分値及び
レンダリングパラメータから色データ値を生成し、ディ
スプレイ・コントローラ20に出力する。
【0057】ディスプレイ・コントローラ20は、画面
上のピクセル位置の色データ値を受けて、画像信号を生
成し、ラスタスキャン方式のディスプレイ21に出力し
て、画像表示する。また画面表示させるための画素の座
標を内分値発生器18と復元変換回路22に出力する。
【0058】以下、第1実施形態の3次元画像表示装置
の動作について説明する。本装置の動作は描画側と表示
側の2つの処理がある。描画側は、ポリゴンの外形を生
成する処理である。一方、表示側は、ポリゴン面を構成
するピクセルの色を決定し、ディスプレイ21に表示す
る処理である。
【0059】まず、描画側の処理から説明する。CPU
13は、ユーザの操作に従って、外部形状記憶装置12
からアプリケーションデータを読み出して、外形表示す
べき三角形ポリゴンの3つの描画頂点座標、ポリゴンコ
ード及び座標変換マトリックスを生成し、座標変換回路
14に出力する。また、各頂点に対し1組ずつ計3組の
レンダリングパラメータをポリゴンキャッシュ17に対
し出力する。また、頭部姿勢検出装置11から頭部位置
を受取り移動情報を算出し、これに基づいて画面座標変
換マトリックスを算出する。そして、圧縮変換回路15
と復元変換回路22へ画面座標変換マトリックスを出力
する。この画面座標変換マトリックスが画素を疎に選択
するために用いる頭部位置の移動方向に依存した変換マ
トリックスである。これについては後述する。
【0060】座標変換回路14では、座標変換のための
4×4の座標変換マトリックスを用いるため、ポリゴン
の3頂点の座標は(x,y,z,1)の形式で表され
る。この頂点座標に4×4の座標変換マトリックスを左
からかけて正規化し、各ポリゴンコードに対応した3頂
点の座標(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、(x
3,y3,z3)を生成する。
【0061】ここで図2は、立体の存在する3次元座標
と,画面となるz=1の平面との関係を示す。画面は−
1≦y/z≦1および−1≦x/z≦1の範囲に設定さ
れ、図に示すように、画面の上端の座標が(1,1,
1)および(−1,1,1)、下端の座標が(1,−
1,1)および(−1,−1,1)となる。ここでは3
次元座標上の点P0(x0,y0,z0)が,画面上の
座標(x0/z0,y0/z0,1)に投影される。同
様に、点P1(x1,y1,z1)が,画面上の座標
(x1/z1,y1/z1,1)に、点P2(x2,y
2,z2)が,画面上の座標(x2/z2,y2/z
2,1)に投影される。
【0062】画面が上記の領域に設定されているため、
ポリゴンを描画すべき領域は、−1≦y/z≦1と−1
≦x/z≦1およびz=nearとz=farとで囲ま
れる部分になる。ここでnearとfarは使用者が定
義する正の値である。
【0063】ここで、画面座標系のzの値は奥行きの比
較に用いられる値であり、zの値を変化させても、描画
領域の面積は変化しない。従って、以下では画面座標系
での考察の代わりに、画面座標系から画面座標系のX−
Y平面に投影した2次元座標系での考察を行なえば十分
である。勿論、以下のアフィン変換マトリックスにおい
てzの値が不変である様に3次元座標系で表してもよ
い。
【0064】さて、この領域が第3従来例の装置で描画
を行なっていた領域であるが、この領域を、頭部位置の
移動方向に依存した画面変換マトリックスを用いて、圧
縮する。即ち、後述するいずれかの圧縮方式により求め
た画面変換マトリックスを左から掛けると、実際のレン
ダリング面積が上記領域と比べて狭くなる。以下に、画
面変換マトリックスによる圧縮方式について説明する。
【0065】まず、図3に示すように、頭部位置の移動
を表す3次元座標系のベクトルをTとし、画面座標系に
投影したベクトルをT1とし、ベクトルT1を画面座標系
から画面座標系のX−Y平面に投影し、単位ベクトル化
したベクトルをV(Vx,Vy)とする。また、以下の
説明でこのベクトルVとY軸とのなす角をθとし、圧縮
率をαとする。
【0066】(1)第1圧縮方式 図4は、第1圧縮方式の説明図である。図に示すよう
に、頭部位置の移動方向Vと垂直な直線lに、描画領域
上の任意の点Pから下ろした垂線の足をHとし、線分P
Hを1−α:αに内分する点をQとする。以下の画面座
標変換マトリックスを点Pの座標に左からかけることに
より、点Pは点Qに変換される。
【0067】
【数1】
【0068】従って、ポリゴンをレンダリングすべき範
囲は、頭部位置の移動方向にαだけ圧縮される。結果的
に、実際のレンダリング面積が狭くなり、その差分だけ
描画処理を省略でき、画面の描画時間の短縮が可能にな
る。この方式が以下に述べる方式のベースになってい
る。
【0069】なお、この方式のレンダリングすべき範囲
の面積は、図4に示すように、第3従来例における描画
領域の面積に対してα倍となり、レンダリング範囲が移
動方向Vに圧縮されて直線l方向に伸び、第3従来例の
描画領域内には収まらないという欠点がある。従って、
その分、描画領域をX軸やY軸方向に大きくとる必要が
ある。
【0070】(2)第2圧縮方式 この圧縮方式では、ある条件下でならば、X軸方向にの
み、拡張した描画領域を設定すれば良い。圧縮率αが2
1/2/2以下の場合には、圧縮の方向をY軸と一致させ
れば、Y方向ではポリゴンコードメモリ16をふやさな
くて良い。
【0071】第2圧縮方式では、頭部位置の移動方向を
軸に一致させる回転マトリックスを付した後に圧縮を行
うマトリックス変換式を求める。図5は、第2圧縮方式
の説明図である。描画領域上の任意の点をPとし、頭部
位置の移動方向をY軸方向に合わせるような回転を点P
に施した結果をP1とし、さらにY軸方向にαだけ縮め
た点をQとする。以下の画面座標変換マトリックスを点
Pの座標に左からかけることにより、点Pは点Qに変換
される。
【0072】
【数2】
【0073】従って、ポリゴンをレンダリングすべき範
囲は、頭部位置の移動方向(Y軸方向)にαだけ圧縮さ
れる。結果的に、実際のレンダリング面積が狭くなり、
その差分だけ描画処理を省略でき、画面の描画時間の短
縮が可能になる。
【0074】21/2/2以下の場合としたのは、第3従
来例の領域を45度回転した時が最も領域がはみ出す。
従って、21/2/2以下に圧縮する第3従来例の領域内
に変換領域が必ず収まるからである。
【0075】なお、この方式のレンダリングすべき範囲
の面積は、第3従来例の描画領域の面積のα倍となり、
X軸方向にレンダリング範囲が伸び、第3従来例の描画
領域内には収まらないという欠点がある。その分、描画
領域をX軸方向に大きくとる必要がある。
【0076】(3)第3圧縮方式 圧縮率αが21/2/2以下の場合には、圧縮の方向をX
軸と一致させれば、X方向ではポリゴンコードメモリ1
6をふやさなくて良い。
【0077】この圧縮方式では、頭部位置の移動方向を
軸に一致させる回転マトリックスを付した後に圧縮を行
うマトリックス変換式を求める。図6は、第3圧縮方式
の説明図である。描画領域上の任意の点をPとし、頭部
位置の移動方向をX軸方向に合わせるような回転を点P
に施した結果をP1とし、さらにX軸方向にαだけ縮め
た点をQとする。以下の画面座標変換マトリックスを点
Pの座標に左からかけることにより、点Pは点Qに変換
される。
【0078】
【数3】
【0079】従って、ポリゴンをレンダリングすべき範
囲は、頭部位置の移動方向(X軸方向)にαだけ圧縮さ
れる。結果的に、実際のレンダリング面積が狭くなり、
その差分だけ描画処理を省略でき、画面の描画時間の短
縮が可能になる。上記の方法は、実際のレンダリング範
囲が第3従来例の描画領域内には収まらないという欠点
がある。その分、描画領域をY軸方向に大きくとる必要
がある。
【0080】(4)第4圧縮方式 ポリゴンを描画する場合、Y軸方向でのライン分割を行
なった後、X軸方向でのピクセル分割を行なう。そこ
で、ライン分割数を少なくすること、即ち、実際のレン
ダリング範囲のY軸方向の長さを極小にすると、描画速
度が向上する。このためには、描画領域の1辺がX軸と
平行であれば良い。この方式では、圧縮率αが21/2
2以下という条件が不要になる。
【0081】図8は、第4圧縮方式の説明図である。描
画領域上の任意の点をPとし、方式2で求めたマトリッ
クス変換式を用いた変換を点Pに施した結果をQとす
る。これに描画領域の1辺とX軸がなす角をψとし、ψ
分だけ回転を行なった点をRとする。以下のマトリック
ス変換式を点Pの座標に左からかけることにより、点P
は点Rに変換される。
【0082】
【数4】
【0083】従って、ポリゴンをレンダリングすべき範
囲は、頭部位置の移動方向にαだけ圧縮される。結果的
に、実際のレンダリング面積が狭くなり、その差分だけ
描画処理を省略でき、画面の描画時間の短縮が可能にな
る。上記の方法は、実際のレンダリング範囲が第3従来
例の描画領域内には収まらないという欠点がある。その
分、描画領域をX軸方向に大きくとる必要がある。
【0084】ここでは、X軸方向に描画範囲を平行にし
たが、Y軸方向に平行にしても構わない。いずれにして
も、平行にした方向に垂直な方向の描画領域は、圧縮前
の描画領域内に存在する。
【0085】(5)第5圧縮方式 上記の第4圧縮方式でも実際のレンダリング範囲は第3
従来例の描画領域内には収まらないという欠点がある。
これは、軸と平行ではない辺があるためである。実際の
レンダリング面積を変えないで、この辺をY軸と平行と
するような変換を行なえば、第3従来例の描画領域内に
実際のレンダリング範囲が収まる。従って、描画領域の
各辺はX軸方向及びY軸方向に平行となる。この様な改
善を行なったのが以下に述べる手法である。
【0086】図8は、第5圧縮方式の説明図である。描
画領域上の任意の点をPとし、第3圧縮方式のマトリッ
クスを点Pに施した結果をQとする。描画領域のX軸に
並行ではない辺と平行で、Qを通る線分がX軸交わる点
Q1とX軸に下ろした垂線の足Q2との距離の分だけ点
QをX軸方向に移動した点をRとする。以下の画面座標
変換マトリックスを点Pの座標に左からかけることによ
り、点Pは点Rに変換される。
【0087】
【数5】
【0088】上記のマトリックス変換処理によりレンダ
リングすべき範囲がどの様に変化するかを図9に示す。
すなわち、各マトリックスを左からかけることは、第2
圧縮方式、第4圧縮方式、第5圧縮方式と順にレンダリ
ングすべき範囲を変化させることである。こうして、ポ
リゴンをレンダリングすべき範囲は、X軸方向及びY軸
方向に圧縮され、第3技術例からはみ出す部分がない。
結果的に、実際のレンダリング面積が狭くなり、その差
分だけ描画処理を省略でき、画面の描画時間の短縮が可
能になる。
【0089】図10は、このような画面座標変換マトリ
ックスを算出するCPU動作を示すフローチャートであ
る。頭部姿勢検出装置11は、頭部位置を検出し、検出
結果をCPU13に出力する。CPU13は、この頭部
位置データを頭部姿勢検出装置11から取得し(ステッ
プS1)、以前の頭部位置データとの差分をとって、頭
部位置移動量を求める(ステップS2)。
【0090】一般に人間の動体視力と頭部位置速度の関
係から、頭を早く動かすほど動体視力は落ち、物体に対
する認識力が低下する。そこで、頭を早く動かす場合
は、粗い画像でも不自然な感じを与えない。むしろ、画
面の画像が頭の動きに追随しない方が不自然な感じを与
える。そこで、CPU13は、頭部の移動速度に画面の
画像が追随できる画像データ量に減らすべく、移動速度
に基づいて、画面圧縮率を計算する(ステップS3)。
この計算は関係式で与えても、テーブルで与えても良
い。
【0091】頭部位置移動量と画面縮小率から画面座標
変換マトリックスを計算する(ステップS4)。この画
面座標変換マトリックスは上述の5種類のものがある。
そして、必要であれば(ステップS5)、表示側の処理
を行うため逆画面座標変換マトリックスを計算する(ス
テップS6)。本実施形態では、画面座標変換マトリッ
クスで描画処理も表示処理もできるので、ステップS6
の計算は行わない。
【0092】以上記載したように求めた画面座標変換マ
トリックスにより、圧縮変換回路15は、座標変換回路
14から出力された頂点座標やポリゴンゴードを圧縮す
る。また、ポリゴン面を構成する各ピクセルの代わり
に、画面アドレスを生成し、この値で示されるポリゴン
コードメモリ16のエントリにポリゴンコードを書き込
む。
【0093】描画を行ないながら表示を行なうためポリ
ゴンコードメモリ16は、画面のピクセル数の容量を持
つ2つのメモリで構成される。一方のメモリを描画側で
使用する間はもう一方のメモリを表示側に使用する。同
様にポリゴン・キャッシュ404も2つで構成され、一
方を描画側で使用している時はもう一方を表示側で使用
する。
【0094】1画面分の表示に必要なポリゴン処理を行
い、ポリゴンコードメモリ16やポリゴンキャッシュ1
7への書き込みが完了した時点で、CPU13は制御信
号を用いて、ポリゴンコードメモリ16とポリゴン・キ
ャッシュ17の描画側と表示側を入れ変える。この処理
をスワップバッファ処理と呼び、これによって書き込み
が完了したデータを表示側の回路から参照できるように
なる。
【0095】次に表示側の処理を説明する。ディスプレ
イ21の水平垂直走査に同期してディスプレイコントロ
ーラ20は画面座標を生成する。復元変換回路22は、
CPU13から受けとった画像変換マトリックスをもち
いて、画面座標からポリゴンコードアドレスを生成す
る。
【0096】ポリゴンコードメモリ16はポリゴンコー
ドアドレスで示される位置に保存されているポリゴンコ
ードをポリゴンキャッシュ17に対し出力する。ポリゴ
ンキャッシュ17は、ポリゴンコードで示される位置に
保存されている3頂点分の頂点座標およびレンダリング
パラメータを出力、内分値発生器18には、画面座標
と3つの頂点座標を入力する。内分値発生器18は、画
面座標で示される画面位置に投影される3つの頂点座標
で定義されたポリゴン面の位置を算出する。
【0097】また、レンダラ19には、内分値と3組の
レンダリング・パラメータが入力される。レンダラ19
は、3組のレンダリングパラメータを補間し、内分値が
示す位置における色データ値を算出する。ディスプレイ
コントローラ20はレンダラ19から色データ値を入力
し、画像信号に変換しディスプレイ21に対し出力す
る。以上が画面上の1ピクセルの表示処理である。この
処理をディスプレイの画素数分繰り返し1画面の表示処
理が終了する。
【0098】こうして、移動情報に基づいて観察者の移
動方向に画像の画素を疎に選択する画素選択手段を備え
ているので、画像処理すべき画素数が減少し、処理時間
を短縮することができ、観察者の移動に追随した画像を
形成することができる。人間の動体視力は観察者の移動
速度が増すほど低下するため、観察者の移動方向に画像
の画素を疎に選択しても、画質の低下を感じることはな
い。圧縮手段と復元手段ともに同じマトリックス変換式
を用いて、観察者の移動方向に画像の画素を疎に選択し
た画像を生成できる。
【0099】<第2実施形態>図11は、本発明に係る
3次元画像処理装置の第2実施形態を示すブロック図で
ある。この3次元画像処理装置は、頭部姿勢検出装置3
1と、外部形状記憶装置32と、CPU33と、ポリゴ
ンマッピング処理回路34と、テクスチャメモリ35
と、圧縮変換回路36と、フレームメモリ37と、ディ
スプレイコントローラ38と、ディスプレイ39と、復
元変換回路40とから構成される。
【0100】第1実施形態と同じ役割の部分は簡略化し
て、各部の説明を行う。頭部姿勢検出装置31は、頭の
位置や移動量を検出し、CPU32に頭部位置・移動情
報を送る。CPU32は、頭部姿勢検出装置31から頭
部位置・移動情報を受けとり、画面座標変換マトリック
スを算出して、圧縮変換回路36と復元変換回路40へ
画面座標変換マトリックスをおくる。
【0101】さらに、外部形状記憶装置32からポリゴ
ンを定義するパラメータとアプリケーションソフトやオ
ペレーターの操作に応じて得られる操作データとを用い
て、モデリング変換や投影変換等を実行し、ポリゴン画
像を形成すべく、該当するポリゴンのパラメータを変換
し、そのパラメータをポリゴンマッピング処理回路34
へ順次出力する。
【0102】ポリゴンマッピング処理回路34は、入力
されるポリゴンのパラメータから、ポリゴンに対応する
テクスチャデータをテクスチャメモリ35から取り込
み、各ポリゴンにテクスチャデータを付しながら、隠面
処理を逐次施して、その結果を圧縮変換回路36に出力
する。圧縮変換回路36はCPU33からの画面座標変
換マトリックスに基づいて画像を圧縮し、フレームメモ
リ37に出力する。ポリゴンマッピング処理回路34で
生成されたポリゴン画像は、フレーム画としてフレーム
メモリ37に書き込まれる。
【0103】ディスプレイコントローラ38からの画面
座標値は、復元変換回路40により、フレームメモリア
ドレスに変換され、これによりフレームメモリ37の内
容が読み出され、ディスプレイコントローラ38からデ
ィスプレイ39へ順次出力する。
【0104】この3次元画像処理装置は、第1実施形態
のように、ポリゴンコードによって画像生成処理を行う
タイプのもに比較すれば、処理量が多く処理速度は遅く
なるが、実際の使用上で特に問題となるレベルではな
い。
【0105】<第3実施形態>図12は、本発明に係る
3次元画像処理装置の第3実施形態を示すブロック図で
ある。この装置は、基本的には第2実施形態とほぼ同じ
構成をなすので、同一部分には同一符号を付し、説明は
省略する。この装置の特徴は、イメージメモリ41と、
イメージ変換・合成回路42とを備える点である。
【0106】この処理装置では、頭部姿勢検出装置31
は、頭の位置や移動量を検出し、CPU32に頭部位置
・移動情報を送る。CPU32は、頭部姿勢検出装置3
1から頭部位置・移動情報を受けとり、画面座標変換マ
トリックスとイメージ変換マトリックスを算出する。そ
して、圧縮変換回路36に画面座標変換マトリックスを
送り、イメージ変換・合成回路42へイメージ変換マト
リックスをおくる。2つのマトリックスは逆マトリック
スの関係にある。従って、図10のフローチャートにお
いて、CPU13は、ステップS6で逆変換マトリック
スを必要とし、画面座標変換マトリックスの逆マトリッ
クス(イメージ変換マトリックス)を算出する(ステッ
プS7)。
【0107】ポリゴンマッピング処理回路34は、入力
されるポリゴンのパラメータから、ポリゴンに対応する
テクスチャデータをテクスチャメモリ35から取り込
み、各ポリゴンにテクスチャデータを付しながら、隠面
処理を逐次施して、その結果を圧縮変換回路36に出力
する。圧縮変換回路36はCPU33からの画面座標変
換マトリックスに基づいて画像を圧縮し、イメージメモ
リ35に出力する。こうして圧縮変換回路36で生成さ
れたポリゴン画像は、フレーム画としてイメージメモリ
41に書き込まれる。
【0108】イメージ変換・合成回路42は、イメージ
メモリ41の内容を読み出し、CPU32から送られた
イメージ変換マトリックスによる変換を加え、フレーム
メモリ37に書き込む。
【0109】ディスプレイコントローラ38からの画面
座標値によりフレームメモリ37の内容が読み出され、
ディスプレイ39へ順次出力する。
【0110】こうして、復元変換回路の替わりにイメー
ジメモリ41と、イメージ変換・合成回路42を付加す
るだけで、第2実施形態と同様の効果が得られる。しか
も、フレームメモリ37から後段の構成は、第1従来例
と同じであり、同じ処理ができる。
【0111】<第4実施形態>図13は、本実施形態に
おける画素選択方式の説明図である。本実施形態は、レ
イトレーシング(光線追跡法)への応用である。
【0112】レイトレーシングとは、スクリーン上の各
画素の方向から視点に入ってくる光線を逆に追跡し、明
るさ、色を求めるという方法である。この方法は、計算
量が非常に多い。
【0113】通常、図13左のようにスクリーン上の画
素は均等にならんでいることを想定する。これに対し
て、本方式では図13右に示すように、輝度計算に用い
るスクリーン上の仮想的な画素を頭部位置の移動方向
と、それに垂直な方向の行列となるようにとる。この
時、頭部位置の移動方向の画素の間隔を疎にすることに
より、画素の間引きを行なえる。また、追跡する光線の
数が減るので、計算量を減少する。
【0114】図13右のスクリーン上の画素列から、図
13左のスクリーン上の画素列を求めるには、補間を用
いればよい、例えば、図13左のスクリーン上の1つの
画素の位置から、図13右のスクリーン上の同じ位置を
囲む、4個の画素が決定する。個々の画素の輝度計算を
距離により比例配分し、図13左のスクリーン上の画素
の輝度にする。
【0115】図14は、本発明に係る3次元画像処理装
置の第4実施形態のブロック図である。本実施形態の3
次元画像表示装置は、図39における第2従来例の装置
と同じ構成である。まず、頭部姿勢検出器23は観察者
の頭部位置や移動情報を検出し、これを画素選択器24
に出力する。画素選択器24は頭部姿勢検出器23から
受け取った注視点の情報に基づき、上記の方法により頭
部位置の移動方向に画素を間引き、選択した画素の座標
を輝度計算器25に出力する。輝度計算器25は、画素
選択器24から出力された座標の画素についてその輝度
値を正確に計算して求め、輝度値を求めた画素の座標と
ともに補間器26に出力する。補間器26は未計算の画
素についてその輝度値を、輝度計算器25で求めた輝度
値を用いた補間によって求める。この補間の例は上記の
通りである。求められた全画素の輝度値を表示器27に
出力する。表示器274は補間器26から受け取った全
画素の輝度値に基づいて画像を表示する。これを画像中
の全ての画素の値が求まるまで行う。
【0116】こうして、レイトレーシングの線を間引く
ことで簡単に画素を観察者の移動方向に間引くことがで
きる。
【0117】<第5実施形態>以上の実施形態以外に
も、画像信号の伸長回路を利用する方式がある。以下で
は、画素を疎にする方向を1方向に限定した場合につい
て説明する。図15は、本発明に係る3次元画像処理装
置の第5実施形態を示すブロック図である。ここでは、
頭部の左右方向の動きについて述べるが、上下方向も同
様である。
【0118】CPU33は、頭部姿勢検出装置31から
頭部位置・移動情報を受けとり、画像を圧縮する画面座
標変換マトリックスと圧縮された画像を復元する伸長率
を算出する。圧縮変換回路36へ画面座標変換マトリッ
クスを出力し、画面伸長回路43に伸長率を送る。ここ
で、画面座標変換マトリックスは、前述の第5圧縮方式
に記載したマトリックスを用いる。このマトリックスに
より、画面はX軸方向及びY方向に圧縮されるので、復
元するときはそれぞれの方向に画面を一定の伸長率(1
/圧縮率)をかける。
【0119】また、CPU33は、ポリゴンを定義する
データとアプリケーションソフトやオペレーターの操作
に応じて得られる操作データとを用いて、モデリング変
換や投影変換等を実行し、ポリゴン画像を形成すべく、
該当するポリゴンのパラメータを変換し、そのパラメー
タをポリゴン・マッピング処理回路34へ順次出力す
る。
【0120】ポリゴンマッピング処理回路34は、入力
されるポリゴンのパラメータから、ポリゴンに対応する
テクスチャデータをテクスチャメモリ35から取り込
み、各ポリゴンにテクスチャデータを付しながら、隠面
処理を逐次施してイメージ画像を作成する。圧縮変換回
路36は、画面座標変換マトリックスにより、イメージ
画像を圧縮し、生成された圧縮ポリゴン画像はフレーム
画としてフレームメモリ37に書き込まれる。
【0121】ディスプレイコントローラ38からの画面
座標値によりフレームメモリ37の内容が読み出され、
画面伸長回路43へ送られる。画面伸長回路43は、C
PU33から送られた伸長率により、画像信号を伸長
し、ディスプレイ39へ順次出力する。
【0122】こうして、表示側の処理においては、マト
リックス変換を行うことなく、単なる伸長率をかけるこ
とにより圧縮画像を復元することができ、複雑な処理が
不要で、回路も簡易化できる。
【0123】さて、観察者の移動に応じて画像処理を行
う方法としては、以上の外にテクスチャの解像度を変え
る方法がある。この実施形態を次にいくつか述べる。
【0124】〔第6実施形態〕図16は、本発明に係る
3次元画像処理装置の第6実施形態を示すブロック図で
ある。この3次元画像処理装置は、観察方向検出器5
1、観察方向速度検出器52、解像度変換器53、テク
スチャ選択装置54、テクスチャ転送装置55、テクス
チャメモリ56、主メモリ57、CPU60、座標変換
装置61、レンダリング装置62、フレームメモリ6
3、ディスプレイ64、から構成される。主メモリ57
は、外部形状記憶装置58、外部テクスチャ記憶装置5
9とから構成される。
【0125】主メモリ57、CPU60、座標変換装置
61、レンダリング装置62、フレームメモリ63、デ
ィスプレイ64は、図に示す第1従来例の装置と同様の
機能を果たし、観察方向検出器51、観察方向速度検出
器52、解像度変換器53、テクスチャ選択装置54、
テクスチャ転送装置55、テクスチャメモリ56が、本
実施形態の特徴をなす部分である。
【0126】以下に、各部分について詳述する。
【0127】観察方向検出器51は、観察者の観察方向
を検出する。この向きは、観察者の頭の動きを検出する
三次元磁気センサなどによって検出することができる
が、ここではその方法を限定しない。また、検出値は、
図17に示すように、観察方向の方位角θ、仰角δのみ
の場合、観察方向の方位角θ、仰角δと回転角φで表す
場合、観察方向の方位角θ、仰角δと回転角φと観察位
置(x,y,z)で表わす場合などが考えられる。
【0128】観察方向速度検出器52は、観察者の観察
方向の変化する速度量を検出する。速度量も観察方向検
出器51と同様に、観察方向の方位角変化量dθ、仰角
変化量dδのみの場合、観察方向の方位角変化量dθ、
仰角変化量dδと回転角変化量dφで表わす場合、観察
方向の方位角変化量dθ、仰角変化量dδと回転角変化
量dφと観察位置変化量(dx,dy,dz)で表わす
場合などが考えられる。
【0129】解像度変換器53は、観察方向速度検出器
52によって検出された速度に対し、許容される解像度
を出力する。例としては、ある速度を閾値として、それ
よりも速度が速い場合は低い解像度を、速度が遅い場合
は高い解像度を出力する方法がある。
【0130】主メモリ57の外部テクスチャ記憶装置5
9は、仮想空間内にあるすべてのテクスチャを格納する
事のできる記憶装置である。各テクスチャごとに解像度
の異なるテクスチャも格納される。例えば4種類のテク
スチャ(A,B,C,D)が記憶装置内に格納される場
合、それぞれ通常の解像度を持つテクスチャ(A1,B
1,C1,D1)、低解像度のテクスチャ(A2,B
2,C2,D2)も格納される。
【0131】テクスチャメモリ56は、テクスチャをキ
ャッシュするメモリである。テクスチャを数枚分格納す
ることができ、メモリ内のテクスチャは、レンダリング
装置62で参照される。
【0132】テクスチャ選択装置54は、指定されたテ
クスチャがテクスチャメモリ56上に存在するかどうか
を調べ、存在しなかった場合、解像度変換器によって示
される解像度を持つテクスチャをテクスチャ転送装置5
5に指定する。例えばテクスチャAを読み込む必要があ
った場合、解像度変換器53によって示される解像度が
低解像度ならテクスチャA2を、高解像度ならテクスチ
ャA1を読み込むようテクスチャ転送装置55に指定す
る。指定されたテクスチャがすでに、テクスチャメモリ
56上に存在する場合は、テクスチャが格納されている
アドレスをレンダリング装置62に転送する。
【0133】テクスチャ転送装置55は、指定されたテ
クスチャを外部テクスチャ記憶装置59からテクスチャ
メモリ56へと転送する装置である。
【0134】主メモリ57の外部形状記憶装置58は、
仮想空間内のモデルを格納するための記憶装置である。
【0135】CPU60は、モデルを外部形状記憶装置
58から入力し、座標変換装置61へ出力する。また、
モデルで使用されているテクスチャの識別子(ID)を
テクスチャ選択装置54に転送する。
【0136】座標変換装置61は、外部形状記憶装置5
8からモデルを入力し、座標変換、視野変換、スクリー
ン座標変換を行い、変換後のモデルをレンダリング装置
62に転送する。
【0137】レンダリング装置62は、座標変換装置6
1から転送されたモデルの画面イメージを生成する装置
で、その際に、テクスチャメモリ56に格納されている
テクスチャを用いる。どのテクスチャを用いるかは、テ
クスチャ選択装置54から転送されるテクスチャアドレ
スによって決定される。
【0138】フレームメモリ63は、レンダリング装置
62で生成された画面イメージを保持する。
【0139】ディスプレイ64はフレームメモリ63に
保持された画面イメージを表示する。
【0140】この装置を使用して高速処理を実現できる
原理を述べる。人間の識別能力は静止した物体を観察す
る場合に比べて観察者の観察方向が変化している場合も
しくは観察者に対してモデルが相対的に運動している場
合には、映像の品質は静止状態で必要とされるほど高く
ない。この特徴を利用することによって処理時間の軽減
をはかるのである。
【0141】具体的には、新たなテクスチャをテクスチ
ャメモリ56に設定する場合、観察者の観察方向の変化
速度や観察者とモデルの相対速度を検知し、速度に応じ
た解像度のテクスチャを選択することにより、外部テク
スチャ記憶装置59からのテクスチャの読み込み時間を
短縮する。例えば、あるテクスチャをテクスチャメモリ
56に設定する必要がでた場合に、図18に示すよう
に、通常のテクスチャの代わりに、それよりも低い解像
度(例えば1/4の解像度)を持つテクスチャを読み込
むことによって、読み込み時間を短縮することができ
る。
【0142】観察者の観察方向の変化速度に応じてテク
スチャ解像度を変化させる場合の具体例を図19を用い
て説明する。本実施形態では、観察者の水平方向の見回
しで説明するが観察者のほかの動きについても同様であ
る。
【0143】図19に示すように、観察者の周囲には、
仮想空間が広がっているものとする。便宜上、観察者を
中心とした扇状の領域に分けて考える。この領域のう
ち、観察者の観察方向にある連続した領域(図19では
ABCDEFGH)に存在するモデルが画面上に表示さ
れるものとする。この領域は、説明上仮に設けたもの
で、実際には、空間をこのように領域分割して認識して
いる訳ではない。
【0144】説明の都合上、モデルで使用されるテクス
チャは、各領域ごとに、2種類用いられていて(例えば
机と椅子のテクスチャ)、テクスチャメモリの容量は画
面上に表示されるテクスチャを格納することは可能とす
る。また、それよりもテクスチャメモリの容量が大きい
場合についても同様である。従って、新たなテクスチャ
が必要となる時は、外部テクスチャ記憶装置59から読
み出して、テクスチャメモリ56に格納しなければなら
ない。
【0145】観察者が右方向にゆっくりと見回して行く
場合、観察者に見える範囲が画面に描画されることにな
る。領域がABCDEFGH(同図(a))からBCD
EFGHI(同図(b))のように描画される場合、1
回の描画中にテクスチャメモリ56に読み込み直すテク
スチャ量は2枚とする(例えば、机と本のテクスチ
ャ)。
【0146】観察者の見回す速度を上げて、上記と同じ
時間で、画面中に現れる領域がABCDEFGHからD
EFGHIJKに変化したとする。この時に外部テクス
チャ記憶装置59からテクスチャメモリ56に、描画中
に6枚(領域IJKに各2枚)のテクスチャを読み込ま
なければならない。見回す時間に見合った、不自然に感
じない速度でテクスチャを読み込むことができなけれ
ば、描画遅れの原因となり、操作者が不自然に感じてし
まう。
【0147】そこで、本来の解像度よりも低い解像度の
テクスチャを読み込むことにより、テクスチャの読み込
みによる描画遅れを軽減する。本来の1/4の解像度を
もつテクスチャを読み込むものとすると、6枚のテクス
チャを読み込むのにかかる時間は6×1/4=1.5枚
分で済む。もしくは、1/16の解像度を持つテクスチ
ャを読み込むものとすると、6×1/16=0.375
枚分となる。従って、テクスチャの読み込み時間を短縮
することができる。
【0148】このような原理に基づく本実施形態の3次
元画像処理装置の具体的動作について説明する。CPU
60は、外部形状記憶装置58からポリゴンを定義する
パラメータとアプリケーション・ソフトやオペレーター
の操作に応じて得られる操作データとを用いて、モデリ
ング変換や投影変換等を実行し、ポリゴン画像を形成す
べく、該当するポリゴンのパラメータを変換し、そのパ
ラメータを座標変換装置61へ順次出力する。また、テ
クチャIDを算出し、テクスチャ選択装置54に送出す
る。
【0149】一方、観察方向検出器51、観察方向速度
検出器52は、観察者の観察方向と速度を検出し、その
検出結果を解像度変換器53に出力する。解像度変換器
53は、観察速度に基づいてテクスチャの許容解像度を
テクスチャ選択装置54に出力する。この許容解像度
は、観察方向の速度に追随して描画を自然に行うことの
できるテクスチャの解像度を示している。
【0150】この許容解像度を入力されたテクスチャ選
択装置54は、次のような動作を行う。図20は、テク
スチャ選択装置54の動作を示すフローチャートであ
る。まず、テクスチャ選択装置54は、CPU60から
テクスチャIDを獲得し(ステップS11)、解像度変
換器53から許容解像度を獲得する(ステップS1
2)。そして、許容解像度以上の解像度を持つテクスチ
ャがテクスチャメモリ上に存在するか否かを確認する
(ステップS13)。このテクスチャが存在すれば、テ
クスチャメモリ56には既にテクスチャが存在している
ので、新たなテクスチャを外部テクスチャ記憶装置59
より読み込む必要がない。従って、テクスチャ選択装置
54は、処理を行わない。
【0151】許容解像度以上のテクスチャが存在しなけ
れば、許容解像度の示すテクスチャ(低解像度のテクス
チャ)を新たに読み込む必要がある。従って、テクスチ
ャIDと許容解像度からテクチャが外部テクチャ記憶装
置59に格納されているアドレスとサイズを求める(ス
テップS14)。テクスチャ転送装置55にアドレスと
サイズを転送する(ステップS15)。テクスチャ転送
装置55は、このアドレスとサイズを外部テクスチャ記
憶装置59から読み出して、テクスチャメモリ64に書
き込む。上述のように、許容解像度の示す低解像度のテ
クスチャを読み込むので、処理時間を短縮でき、自然な
描画が可能となる。
【0152】レンダリング装置62は、座標変換装置6
1からのモデル情報とテクスチャメモリ56に格納され
ているテクスチャから画面イメージ(色データ値)を生
成する。これをフレームメモリ62に書き込み、このデ
ータ値をディスプレイ64に表示する。
【0153】<第7実施形態>図21は、本発明に係る
3次元画像処理装置の第7実施形態を示すブロック図で
ある。この3次元画像処理装置は、第3従来例に第6実
施形態のテクスチャ処理部分を加えた構成であり、観察
方向検出器51と、観察方向速度検出器52と、解像度
変換器53と、テクスチャ選択装置54と、テクスチャ
転送装置55と、テクチャメモリ55と、外部形状記憶
装置58と、外部テクスチャ記憶装置59と、CPU7
1と、座標変換回路72と、ポリゴンコードメモリ73
と、ポリゴンキャッシュ74と、内分値発生器75と、
レンダラ76と、ディスプレイコントローラ77と、デ
ィスプレイ78とから構成される。各部の動作及び機能
は前述の通りなので、詳しい説明は省略する。テクスチ
ャメモリが存在しないが、同様の機能をレンダラ76が
備えている。
【0154】この装置は、ポリゴンコードメモリ73を
有し、レンダラ76において、画像信号を送る際にレン
ダリングを行うことにより、テクスチャ設定とレンダリ
ング処理の一部を並列に実行することで、テクスチャの
読み込みによる処理時間をさらに短縮することが可能に
なる。
【0155】ポリゴン毎にレンダリングを行う場合に
は、各々のポリゴンは座標変換された後、レンダリング
処理によりテクスチャマッピングされる。この時、テク
スチャがレンダラ76内のメモリ上にない場合は、テク
スチャが設定されるまでの間、レンダリング処理が遅延
することになる。この時間を短縮するため、次のような
処理を行う。
【0156】図22(a)は、4つのポリゴンA,B,
C,Dを描画する時間をグラフに表したものである。ポ
リゴンAではテクスチャ1、ポリゴンBではテクスチャ
2を必要として、両方ともテクスチャメモリ上に設定さ
れていないものとしている。第6実施形態においては、
テクスチャ設定とレンダリング処理を並列に行うことが
できないので、ポリゴンAのレンダリングはテクスチャ
1の読み込み終了後、ポリゴンBのレンダリングはテク
スチャ2の読み込み終了後に行われ、レンダリング処理
が遅延してしまう。
【0157】そこで、上述のように、本来の解像度の1
/4のテクスチャを読み込むと、図22(b)のように
なる。図22(a)に対して、テクスチャ読み込み時間
が短縮されるため、レンダリング処理の遅延が軽減され
る。
【0158】一方、本実施形態においては、テクスチャ
設定とレンダリング処理を並列に行うことができる。即
ち、ポリゴンコードメモリを有し、画像信号を送る際に
レンダリングを行う場合、各々のポリゴンは座標変換さ
れた後、彩色前の画面イメージとしてポリゴンコードメ
モリに格納され、その間にテクスチャの読み込みも行え
る。すべてのポリゴンがポリゴンコードメモリに格納さ
れ、テクスチャが読み込まれた後、画面イメージを彩色
処理が行われる。
【0159】図23(a)は、本来の解像度を持つテク
スチャを読み込んだ場合の処理時間を表したものであ
り、図23(b)は、本来の解像度の1/4のテクスチ
ャを読み込んだ場合を表したものである。第6実施形態
である図22と比較して、レンダリング処理の遅延は軽
減されているのは明らかである。当然ながら、図23
(a)と図23(b)を比較すれば、テクスチャ読み込
み時間が短縮されるぶんだけ、レンダリング処理の遅延
が軽減される。
【0160】<第8実施形態>図24は、本発明に係る
3次元画像処理装置の第8実施形態を示すブロック図で
ある。この装置は、観察者の観察方向と表示物体との相
対速度によって、テクスチャの解像度を切り替える手段
を有する。具体的には、第6実施形態に、モデル速度検
出器65、相対速度検出器66を追加した構成である。
【0161】モデル速度検出器65は、CPU54から
モデルの速度を検出する。相対速度検出器66は、観察
方向検出器59、観察方向速度検出器60によって検出
された観察者の観察方向の変化速度とモデルの速度とか
ら、観察者とモデルの相対速度を検出する。解像度変換
器53は、相対速度検出器66によって検出された速度
に対し、許容される解像度を出力する。
【0162】表示物体が移動している場合は、観察者に
対する相対速度でその物体に対する認識力が異なる。そ
こで、どの解像度のテクスチャを読み込むかを、相対速
度検出器66により、観察者の観察方向と表示物体の相
対速度を検出して決定する。このことにより、観察者に
はテクスチャの解像度が本来のものよりも低いことを意
識させることなく、テクスチャ読み込み処理時間を短縮
することができる。
【0163】こうして観察者とモデルの相対速度に応じ
てテクスチャ解像度を変化させる場合についても同様
に、テクスチャの読み込み時間を短縮することができ
る。これ以外の動作については第6実施形態と同様であ
るので記載を省略する。
【0164】<第9実施形態>図25は、本発明に係る
3次元画像処理装置の第9実施形態を示すブロック図で
ある。この装置は、第7実施形態に相対速度検出器66
を追加した構成である。第8実施形態と異なり、モデル
速度検出器が存在しないのは、CPU71が、モデルの
速度を検出し、相対速度検出器66に送信するからであ
る。
【0165】テクスチャ処理部分の動作は、第8実施形
態と同様である。この装置は、第8実施形態の装置より
も、処理が軽く、より自然な画像が得られる。
【0166】<第10実施形態>図26は、本発明に係
る3次元画像処理装置の第10実施形態を示すブロック
図である。この3次元画像処理装置は、第6実施形態の
画像処理部分(57、60〜64)にテクスチャ選択装
置54a、テクスチャ転送装置55a、テクスチャメモ
リ56を備えた構成である。
【0167】テクスチャ選択装置54は、モデルで使用
されているテクスチャがテクスチャメモリ56内に無い
場合に、該当するテクスチャを読み込むようテクスチャ
転送装置55aに転送命令を出力する装置である。CP
U60からテクスチャの識別子(ID)が入力される
と、該当するテクスチャがテクスチャメモリ56上に存
在するかを調べ、存在しない場合、そのテクスチャの低
解像度テクスチャと高解像度テクスチャを読み込むよ
う、テクスチャ転送装置55aに命令を送信する。
【0168】テクスチャ転送装置55aは、テクスチャ
選択装置54aからテクスチャ転送の命令を受け取り、
該当するテクスチャを外部テクスチャ記憶装置59から
テクスチャメモリ56に転送する装置である。図27に
テクスチャ転送装置の概略ブロック図を示す。テクスチ
ャ転送装置55aは、低解像度テクスチャ転送器80、
高解像度テクスチャ転送器81、転送命令バッファ82
によって構成される。
【0169】低解像度テクスチャ転送器80は、テクス
チャ選択装置54aから送信されるテクスチャ転送命令
のうち、低解像度テクスチャの転送命令を実行する。高
解像度テクスチャ転送器81は、テクスチャ選択装置5
4aから送信されるテクスチャ転送命令のうち、高解像
度テクスチャの転送命令を実行する。転送命令バッファ
82は、テクスチャ選択装置54aから送信されるテク
スチャ転送命令のうち、高解像度テクスチャの転送命令
をバッファリングする。高解像度テクスチャ転送装置8
1は、テクスチャ選択装置54aからの制御信号によっ
て、転送実行の中断、再開が行われる。この制御信号
は、低解像度テクスチャの転送命令が送信されたとき
と、低解像度テクスチャの読み込み終了時に出される。
【0170】この実施形態では、モデルが画面に現れた
直後には、その詳細な部分は判別できないという特長を
利用して、通常の解像度のテクスチャを読み込むまでの
間、低解像度のテクスチャを用いて描画することによっ
て、テクスチャ設定の処理時間の分散を図る。
【0171】前述の図19を用いて説明する。図19で
は、観察者の水平方向の見回しで説明するが観察者のほ
かの動きについても同様である。前述同様に、観察者の
周囲には、仮想空間が広がっているものとする。便宜
上、この空間を観察者を中心とした扇状の領域(ABC
DEFGHIJK)に分けて考える。この領域のうち、
観察者の観察方向にある連続した領域(図19(a)で
はABCDEFGH)が画面上に表示されるものとす
る。
【0172】説明の都合上、領域Iにテクスチャ(高解
像度)が2枚使用されていて、他の領域では新たに読み
込むべきテクスチャはないものとする。このテクスチャ
を読み込んで理想の画像(高解像度の画像)を描くとす
れば、観察者の見回し速度に応じた描画間隔(1画面を
描画する時間)では、1枚のテクスチャしか読み込めな
いものとする。
【0173】図19(a)から、観察者が右方向にゆっ
くりと見回したとすると、同図(b)に示すように、画
面中に現れる領域はBCDEFGHIと変化する。この
時に1描画中に読み込み直すテクスチャ量は2枚(領域
Iのテクスチャ)となり、図28に示すように、理想の
描画間隔(観察者の見回し速度に追随できる描画間隔)
に対して、実際の描画間隔では2倍の時間がかかってし
まう。このため、観察者の動きに画面が追随できず、不
自然な画像となる。
【0174】そこで、初めに低解像度のテクスチャを読
み込み、通常の解像度のテクスチャを読み込むまでの
間、低解像度のテクスチャを用いて描画する。
【0175】観察者が右方向にゆっくりと見回したとす
ると、画面中に現れる領域はBCDEFGHIとなった
とき、領域Iで使用される2枚のテクスチャを、本来よ
りも低い解像度を持つテクスチャとして、読み込む。例
えば、1/4の解像度をもつテクスチャであれば、読み
込みにかかる時間は、2×1/4=0.5枚分であり、
描画遅れすることなく描画することができる。図29に
示すように、理想の描画間隔と実際の描画間隔を一致さ
せることができ、自然な画像を形成できる。
【0176】観察者が右方向に見回しを続けるとする
と、新たに読み込むテクスチャはないので、画面中に現
れる領域がCDEFGHIJとなるまでの間に、領域I
で用いられている本来のテクスチャの1つを読み込むこ
とができる。さらに観察者が右方向に見回しを続けて、
画面中に現れる領域がDEFGHIJKとなるまでの間
に、領域Iで用いられている本来のテクスチャの残り1
つを読み込むことができる。テクスチャを切り換えるタ
イミングは、個々のテクスチャを読み込んだ段階でも、
両方を読み込んだ段階でもよい。
【0177】次に、本実施形態の動作について説明す
る。CPU60、観察方向検出器51、観察方向速度検
出器52等の動作については第6実施形態で説明した通
りなので説明は省略する。 この3次元画像処理装置の
テクスチャ読み込み動作について説明する。
【0178】図30は、テクスチャ選択装置54aの動
作を示すフローチャートである。テクスチャ選択装置5
4aは、テクスチャメモリ56が高解像度のテクスチャ
の読み込みを終了したかを確認する(ステップS2
1)。読み込んでいれば、テクスチャ選択装置54aは
テクチャIDに対応するテクスチャを高解像度テクスチ
ャに切り換えて(ステップS22)、始めに戻る。高解
像度テクスチャを読み込んでいなければ、CPU60か
らテクスチャIDが入力されたかを確認し(ステップS
23)、入力されていなければステップS21に戻る。
テクスチャIDが入力されていれば、テクスチャ選択装
置54aはCPU60からテクスチャIDを獲得するこ
となる(ステップS24)。テクスチャIDに対応する
テクスチャがテクスチャメモリ56上に存在するか否か
を確認し(ステップS25)、存在すれば、ステップS
21に戻る。
【0179】テクスチャが存在しなければ、新たにテク
スチャを外部テクスチャ記憶装置59からテクスチャメ
モリ56に読み込まなければならない。まずはテクスチ
ャIDから低解像度テクチャが格納されているアドレス
とサイズを求める(ステップS26)。テクスチャ転送
装置55aにアドレスとサイズを転送する(ステップS
27)。テクスチャ転送装置55aのテクスチャ転送を
待つ(ステップS28)。テクスチャ転送装置55aの
低解像度テクスチャ転送器80は、低解像度テクスチャ
の転送命令を実行する。
【0180】低解像度テクスチャをテクスチャメモリ5
6に転送終了すると、テクスチャIDから高解像度テク
スチャが格納されているアドレスとサイズを求め(ステ
ップS29)、テクスチャ転送装置55aにアドレス
サイズを転送する(ステップS30)。テクスチャ転送
装置55aの転送命令バッファ82に、高解像度テクス
チャの転送命令をバッファリングする。テクスチャメモ
リ56が新たなテクスチャを読み込む必要がないとき
に、高解像度テクスチャ転送器81は、転送命令バッフ
ァ82に格納されている転送命令を実行する。そして最
初(ステップS21)に戻る。
【0181】領域Iが画面中央に移動する前に、本来の
解像度で描画するので、観察者には、画質の変化を知覚
されずに、描画間隔を落とすことなく描画することがで
きる。
【0182】<第11実施形態>図31は、本発明に係
る3次元画像処理装置の第11実施形態を示すブロック
図である。この3次元画像処理装置は、第7実施形態の
画像処理部分(58、59、71〜78)にテクスチャ
選択装置54a、テクスチャ転送装置55aを備えた構
成である。
【0183】この装置は、ポリゴンコードメモリ73を
有し、レンダラ76において、画像信号を送る際にレン
ダリングを行うことにより、テクスチャ設定とレンダリ
ング処理の一部を並列に実行することで、テクスチャの
読み込みによる処理時間をさらに短縮することが可能に
なる。
【0184】<第12実施形態>図32は、本発明に係
る3次元画像処理装置の第12実施形態を示すブロック
図である。この装置は、第8実施形態にテクスチャ転送
遅延装置67を追加したものである。以下、本発明の特
徴的部分について説明する。
【0185】テクスチャ選択装置54は、指定されたテ
クスチャがテクスチャメモリ56上に存在するかどうか
を調べ、存在しなかった場合、解像度変換器53が示す
解像度のテクスチャをテクスチャ転送装置55に転送命
令を送信する装置である。内部にテクスチャメモリ上に
あるテクスチャIDとその解像度のリストを持つ。
【0186】テクスチャ転送遅延装置67は、テクスチ
ャ選択装置54内のテクスチャIDとその解像度のリス
トを用いて、テクスチャメモリ56にあるテクスチャの
うち低解像度のものを1つ選択し、それに対応する高解
像度のテクスチャの転送命令をテクスチャ転送装置55
に送信する装置である。テクスチャ転送装置55は、テ
クスチャを外部テクスチャ記憶装置59からテクスチャ
メモリ56に転送する装置で、テクスチャ選択装置54
とテクスチャ転送遅延装置55から転送命令を入力す
る。
【0187】さて、この装置は、観察者の観察方向の速
度を検出し、この速度に応じてテクスチャの解像度を低
いものに切替え、変化速度が低速になる際にテクスチャ
解像度を戻す処理の分散を図る。
【0188】次に、この装置の処理分散の動作原理につ
いて説明する。まずは、図19を用いて、観察者の水平
方向の見回しで説明するが、観察者のほかの動きについ
ても同様である。
【0189】観察者は、仮想空間をある速度で、右方向
に見回しているものとする。この時の速度が高いものと
すると、画面に表示されている領域(領域Aから領域
H)で表示されているモデルには、第8実施形態で説明
したように、低解像度のテクスチャが用いられている。
【0190】この状態で、観察者が見回す速度を落と
し、次に画面に表示されている領域がBCDEFGHI
になったとする。この時、領域Iでは、使用されるテク
スチャがテクスチャメモリ上にないために、高解像度の
テクスチャを読み込む必要がある。また、領域Bから領
域Hでは、低解像度のテクスチャを用いているので、新
たに高解像度テクスチャを読み込み直す必要がある。よ
って、高解像度テクスチャを何枚も読み込み直す必要が
あるため、次の描画が遅れてしまうことになる。
【0191】テクスチャを読み込む必要があった場合に
は、観察方向速度検出器52により観察方向の速度を検
知して、 1)速度が遅い場合には、高解像度テクスチャを読み込
む。 2)速度が速い場合には、低解像度テクスチャを読み込
む。そして、テクスチャの読み込みを行わないときに
は、 3)テクスチャメモリに設定されている低解像度テクス
チャの1つを選択し、それに対応する高解像度テクスチ
ャを読み込む。 この読み込みは、テクスチャを読み込む必要がないフレ
ームやレンダリングが終了してディスプレイに表示され
るまでの間などを用いて行う。
【0192】図33の横軸は時間軸であり、軸上に付加
された印は、描画が行われるタイミングである。横軸の
上に記述した領域名は、観察者が見回すことによって、
画面に新たに現れる領域を表わす。図33(a)の領域
Iとは、始め画面には領域ABCDEFGHが表示され
ていて、領域Iが画面上に現れることによって、表示領
域がBCDEFGHIに変化することを表わしている。
横軸の下にある四角は、読み込むテクスチャの種類とテ
クスチャを読み込むまでの時間の概略を表わしている。
【0193】見回す速度は、領域1つが新たに画面に現
れる速度(以降、速度1と表わす)で、始め速度1の状
態から速度1ずつ加速し、速度4に達して、そこから速
度1になるまで減速するものとする。また、テクスチャ
は、領域I、L、O、R、U上でそれぞれ1枚ずつ利用
されているものとし、それぞれの領域が画面上に現れる
毎にテクスチャメモリ読み込む必要があるとする。ま
た、テクスチャメモリは、画面上に表示されるテクスチ
ャのみを格納することができるものとした。ここでは、
説明の都合上、観察者には速度2以上の場合、画面上の
モデルに使用されるテクスチャの解像度が変化しても認
識されないものとした。
【0194】図33(a)は、第6実施形態を用いた場
合のテクスチャ設定の例を示す説明図である。始めは速
度1で、領域Iが画面上に現れる。この時、高解像度の
テクスチャIを読み込む。次に、速度2となり領域JK
が画面上に現れる。ここでは、新たにテクスチャを読み
込む必要がない。次に、速度3となり領域LMNが画面
上に現れる。この時、低解像度のテクスチャLを読み込
む。次に、速度4となり領域OPQRが画面上に現れ
る。この時、低解像度のテクスチャO、Rを読み込む。
次に、減速して速度3となり、領域STUが画面上に現
れ、低解像度のテクスチャUを読み込み、さらに減速し
て速度2、速度1と変化し、領域Xが画面上に現れる。
【0195】しかし、画面上には、領域QRSTUVW
Xが存在する。領域R、Uに用いられているテクスチャ
を高解像度なものに変化させる必要がある。したがっ
て、高解像度なテクスチャR、Uを読み込み直さなけれ
ばならない。
【0196】図33(b)は、本実施形態を用いた場合
のテクスチャ設定の例をしめす説明図である。始めは速
度1で、領域Iが画面上に現れる。この時、1)の方法
が適用され、高解像度のテクスチャIを読み込む。次
に、速度2となり領域JKが画面上に現れる。ここで
は、2)の方法が適用されるが新たにテクスチャを読み
込む必要がない。次に、速度3となり領域LMNが画面
上に現れる。この時、2)の方法が適用され、低解像度
のテクスチャLを読み込む。次に、速度4となり領域O
PQRが画面上に現れる。この時、2)の方法が適用さ
れ、低解像度のテクスチャO、Rを読み込む。次に、減
速して速度3となり、領域STUが画面上に現れ、2)
の方法が適用され、まず低解像度のテクスチャUを読み
込まれる。
【0197】さらに減速して速度2になったところで、
読み込む必要があるテクスチャがないので、3)が適用
される。この時、画面に表示される領域は、PQRST
UVWであり、この領域で用いられているテクスチャの
中で、テクスチャR、テクスチャUが低解像度である。
このうち一方(図では、テクスチャR)の高解像度テク
スチャを読み込む。次に、速度1になったとき、読み込
む必要のあるテクスチャがないので、画面中で用いられ
ているテクスチャの中で、低解像度テクスチャのままで
あるテクスチャUの高解像度テクスチャを読み込む。領
域Xが画面に現れるとき、速度1よりすべて高解像度テ
クスチャで表示する必要があるが、この時表示される領
域はQRSTUVWXであり、この領域で用いられてい
るテクスチャR,Uともに高解像度なものとなってい
る。
【0198】次に本実施形態の具体的動作について説明
する。CPU60、観察方向検出器51、観察方向速度
検出器52等の動作については第6実施形態で説明した
通りなので説明は省略する。
【0199】この3次元画像処理装置のテクスチャ読み
込み動作について説明する。図34は、第12実施形態
のテクスチャ読み込み動作を示すフローチャートであ
る。テクスチャ選択装置54は、テクスチャメモリ56
が高解像度のテクスチャの読み込みを終了したかを確認
する(ステップS31)。読み込んでいれば、テクスチ
ャ選択装置54はテクチャIDに対応するテクスチャを
高解像度テクスチャに切り換えて(ステップS32)、
始めに戻る。
【0200】高解像度テクスチャを読み込んでいなけれ
ば、CPU60からテクスチャIDが入力されたかを確
認し(ステップS33)、入力されていなければステッ
プS31に戻る。テクスチャIDが入力されていれば、
テクスチャ選択装置54はCPU60からテクスチャI
Dを獲得することなる(ステップ34)。そして、解像
度変換器53から、観察速度に基づくテクスチャの許容
解像度を獲得する(ステップS35)。
【0201】テクスチャIDに対応するテクスチャがテ
クスチャメモリ56上に存在するか否かを確認し(ステ
ップS36)、存在すれば、ステップS21に戻る。テ
クスチャが存在しなければ、新たにテクスチャを外部テ
クスチャ記憶装置59からテクスチャメモリ56に読み
込まなければならない。まずはテクスチャIDから低解
像度テクチャが格納されているアドレスとサイズを求め
る(ステップS37)。テクスチャ転送装置55とテク
スチャ転送遅延装置67にアドレスとサイズを転送する
(ステップS38)。テクスチャ転送遅延装置67は、
テクスチャ転送装置55のテクスチャ転送を待つ(ステ
ップS39)。
【0202】低解像度テクスチャをテクスチャメモリ5
6に転送終了すると、テクスチャ転送遅延装置67は、
テクスチャ選択装置54内のテクスチャIDとその解像
度のリストを用いて、テクスチャメモリ56にあるテク
スチャのうち低解像度のものを1つ選択し、それに対応
する高解像度のテクスチャの転送命令をテクスチャ転送
装置55に送信する。即ち、テクスチャIDから高解像
度テクスチャが格納されているアドレスとサイズを求め
る(ステップS40)。そして、テクスチャメモリ56
が新たなテクスチャを読み込む必要がないときに、テク
スチャ転送装置55にアドレスをサイズを転送する。そ
して最初(ステップS21)に戻る。
【0203】従って、テクスチャを読み込む必要があっ
た場合、観察者の観察方向の速度を検知して、変化速度
に応じて、速度が低速になる時にテクスチャの解像度を
元に戻す処理を分散させることによって、テクスチャの
読み込み処理によるレンダリング処理の遅延を軽減する
ことができる。
【0204】<第13実施形態>図35は、本発明に係
る3次元画像処理装置の第13実施形態を示すブロック
図である。この装置の構成は、第7実施形態にテクスチ
ャ転送遅延装置67を追加したものである。テクスチャ
読み込み動作は、基本的に第12実施形態と同じなので
説明は省略する。
【0205】<第14実施形態>図36は、本発明に係
る3次元画像処理装置の第14実施形態を示すブロック
図である。この装置は、観察者の観察方向と表示物体の
相対速度を検出し、相対速度に応じてテクスチャの解像
度を低いものに切替え、変化速度が低速になる際にテク
スチャ解像度を戻す処理の分散を図る。この装置の構成
は、第8実施形態にテクスチャ転送遅延装置67を追加
したものである。
【0206】この装置の動作は、基本的には第12実施
形態と同じである。異なる点は、観察者とモデルの相対
速度を相対速度検出器66で検知して、その相対速度で
解像度変換器53で許容解像度を決定していることであ
る。他の動作に関しては説明を省略する。
【0207】こうして、テクスチャを読み込む必要があ
った場合、観察者とモデルの相対速度を検知して、相対
速度に応じて、速度が低速になる時にテクスチャの解像
度を元に戻す処理を分散させることによって、テクスチ
ャの読み込み処理によるレンダリング処理の遅延を軽減
することができる。
【0208】<第15実施形態>図37は、本発明に係
る3次元画像処理装置の第15実施形態を示すブロック
図である。この装置の構成は、第9実施形態にテクスチ
ャ転送遅延装置67を追加したものである。テクスチャ
読み込み動作は、基本的に第14実施形態と同じなので
説明は省略する。
【0209】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、移動情報に基
づいて観察者の移動方向に画像の画素を疎に選択する画
素選択手段を備えているので、画像処理すべき画素数が
減少し、処理時間を短縮することができ、観察者の移動
に追随した画像を形成することができる。人間の動体視
力は観察者が移動することにより低下するため、観察者
の移動方向に画像の画素を疎に選択しても、画質の低下
を感じることはない。
【0210】請求項2の発明によれば、画素選択手段が
観察者の移動方向に一定比率で画像を圧縮し、該圧縮画
像を画素単位で抽出して復元する。すなわち、圧縮画像
のデータを画素単位ごとにとらえ直して復元するので、
観察者の移動方向に画像の画素を疎に選択することがで
きる。
【0211】請求項3の発明によれば、画像を観察者の
移動方向に圧縮するので、第3従来例における描画領域
の面積に対してα倍圧縮することができ、画像処理すべ
き画素数が減少し、処理時間を短縮することができ、観
察者の移動に追随した画像を形成することができる。
【0212】請求項4の発明によれば、頭部位置の移動
方向を画面座標系のX軸あるいはY軸に一致させて圧縮
を行うので、X軸あるいはY軸方向に圧縮されので、少
なくとも、圧縮された軸方向に対しては、圧縮前の描画
範囲から圧縮後の描画範囲がはみ出すことがなく、画像
処理の対象範囲を少なくとも圧縮方向に対しては増加さ
せる必要がないので、例えば、画像データを記憶させて
おくメモリ容量を少なくできる等のメリットがある。
【0213】請求項5の発明によれば、圧縮前の描画範
囲の対向する少なくとも2辺に圧縮後の描画範囲の対応
するので、2辺の方向に対しては、圧縮前の描画範囲か
ら圧縮後の描画範囲がはみ出すことがなく、画像処理の
対象範囲を少なくとも2辺の方向に対しては増加させる
必要がないので、例えば、画像データを記憶させておく
メモリ容量を少なくできる等のメリットがある。
【0214】請求項6の発明によれば、マトリックス変
換式で圧縮した画像を記憶手段に画素単位で格納し、読
み出すべき画素座標に前記マトリックス変換式を左から
かけた座標の画素を読み出すので、圧縮手段と復元手段
ともに同じマトリックス変換式を用いて、観察者の移動
方向に画像の画素を疎に選択した画像を生成できる。
【0215】請求項7の発明によれば、マトリックス変
換式で圧縮した画像を記憶手段に画素単位で格納し、読
み出すべき画素座標に前記マトリックス変換式の逆マト
リックスを左かけた座標の画素を読み出すので、観察者
の移動方向に画像の画素を疎に選択した画像を生成でき
る。
【0216】請求項8の発明によれば、圧縮前の描画範
囲の各辺に圧縮後の描画範囲の辺を平行にした画像を記
憶手段に画素単位で格納するので、復元手段はマトリッ
クス変換式によって復元する必要がなく、復元する伸長
率をかけるだけですむため、復元処理を簡易化できる。
【0217】請求項9の発明によれば、前記比率は、観
察者の移動速度が速くなるに従い、減少するので、移動
速度が速くなるに従って処理画素数が減少し、さらに処
理時間を短縮できる。従って、移動速度に追随した画像
を生成できる。人間の動体視力は観察者の移動速度が増
すほど低下するため、移動速度に伴って観察者の移動方
向に画像の画素をより疎に選択しても、画質の低下を感
じることはない。
【0218】
【0219】
【0220】
【0221】
【0222】請求項10及び11の発明によれば、新た
なテクスチャを読み込む場合、低解像度のテクスチャを
まず読み込み、その後に高解像度のテクスチャを読み込
むので、テクスチャを読み込む処理を分散させることが
できる。従って、新たなテクスチャが次々読み込まれる
場合においても、テクスチャの読み込み時間を短縮する
ことができるので、描画間隔を落とす事なく描画するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る3次元画像処理装置の第1実施形
態を示すブロック図である。
【図2】立体の存在する3次元座標と,画面となるz=
1の平面との関係を示す説明図である。
【図3】頭部位置の移動を表す3次元座標系の説明図で
ある。
【図4】第1圧縮方式の説明図である。
【図5】第2圧縮方式の説明図である。
【図6】第3圧縮方式の説明図である。
【図7】第4圧縮方式の説明図である。
【図8】第5圧縮方式の説明図である。
【図9】マトリックス変換処理によるレンダリング範囲
の変化を示す説明図である。
【図10】画面座標変換マトリックスを算出するCPU
動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る3次元画像処理装置の第2実施
形態を示すブロック図である。
【図12】本発明に係る3次元画像処理装置の第3実施
形態を示すブロック図である。
【図13】第4実施形態における画素選択方式の説明図
である。
【図14】本発明に係る3次元画像処理装置の第4実施
形態のブロック図である。
【図15】本発明に係る3次元画像処理装置の第5実施
形態を示すブロック図である。
【図16】本発明に係る3次元画像処理装置の第6実施
形態を示すブロック図である。
【図17】観察方向を示す説明図である。
【図18】通常解像度と低解像度の例を示す説明図であ
る。
【図19】観察者の観察方向の速度に応じてテクスチャ
解像度を変化させる場合の具体例の説明図である。
【図20】テクスチャ選択装置54の動作を示すフロー
チャートである。
【図21】本発明に係る3次元画像処理装置の第7実施
形態を示すブロック図である。
【図22】第7実施形態において、ポリゴンA,B,
C,Dを描画するための処理時間を示す説明図である。
【図23】第7実施形態において、本来の解像度を持つ
テクスチャを読み込んだ場合の処理時間示す説明図であ
る。
【図24】本発明に係る3次元画像処理装置の第8実施
形態を示すブロック図である。
【図25】本発明に係る3次元画像処理装置の第9実施
形態を示すブロック図である。
【図26】本発明に係る3次元画像処理装置の第10実
施形態を示すブロック図である。
【図27】テクスチャ転送装置を示す概略ブロック図で
ある。
【図28】本来の解像度を持つテクスチャを読み込んだ
場合の処理時間示す説明図である。
【図29】第10実施形態において、テクスチャを読み
込んだ場合の処理時間示す説明図である。
【図30】第10実施形態において、テクスチャ選択装
置の動作を示すフローチャートである。
【図31】本発明に係る3次元画像処理装置の第11実
施形態を示すブロック図である。
【図32】本発明に係る3次元画像処理装置の第12実
施形態を示すブロック図である。
【図33】テクスチャ設定の例を示す説明図である。
【図34】第12実施形態のテクスチャ読み込み動作を
示すフローチャートである。
【図35】本発明に係る3次元画像処理装置の第13実
施形態を示すブロック図である。
【図36】本発明に係る3次元画像処理装置の第14実
施形態を示すブロック図である。
【図37】本発明に係る3次元画像処理装置の第15実
施形態を示すブロック図である。
【図38】第1従来例の画像処理装置を示すブロック図
である。
【図39】他の第1従来例の画像処理装置を示すブロッ
ク図である。
【図40】第2従来例の画像処理装置を示すブロック図
である。
【図41】第3従来例の画像処理装置を示すブロック図
である。
【図42】第4従来例の画像処理装置を示すブロック図
である。
【符号の説明】
11 頭部姿勢検出装置 12 外部形状記憶装置 13 CPU 15 圧縮変換回路 16 ポリゴンコードメモリ 17 ポリゴンキャッシュ 22 復元変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−111877(JP,A) 特開 平10−334266(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 15/00 - 17/40

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元情報から立体的な2次元画像を生
    成処理する3次元画像生成装置において、 観察者の移動の方向と速度を含む移動情報を検出する移
    動検出手段と、該移動情報に基づいて観察者の移動方向
    を画面座標系に投影した移動方向に画像の画素を疎に選
    択する画素選択手段と、前記画素選択手段で求めた値か
    ら画像を生成する画像生成手段とを備えたことを特徴と
    する3次元画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記画素選択手段は、観察者の移動方向
    に一定比率で画像を圧縮する圧縮手段と、該圧縮画像を
    画素単位で抽出して復元する復元手段とからなることを
    特徴とする請求項1記載の3次元画像生成装置。
  3. 【請求項3】 前記圧縮手段は、観察者の移動方向に圧
    縮するマトリックス変換式を画素座標にかけることを特
    徴とする請求項2記載の3次元画像生成装置。
  4. 【請求項4】 前記圧縮手段は、観察者の移動方向を画
    面座標系のX軸あるいはY軸に回転し一致させてから、
    一致させた軸方向に圧縮するマトリックス変換式を画素
    座標にかけることを特徴とする請求項2記載の3次元画
    像生成装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮手段は、観察者の移動方向を画
    面座標系のX軸あるいはY軸に回転し一致させてから、
    一致させた軸方向に圧縮し、さらに圧縮前の描画範囲の
    対向する少なくとも2辺に圧縮後の描画範囲の対応する
    2辺を平行にするマトリックス変換式を画素座標にかけ
    ることを特徴とする請求項2記載の3次元画像生成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記画像生成手段は、画像情報を画素毎
    に格納する記憶手段を有し、該画像記憶手段から画像情
    報を読み出して画像生成を行い、 前記圧縮手段は、前記マトリックス変換式で圧縮した画
    像を前記記憶手段に画素単位で格納し、 前記復元手段は、読み出すべき画素座標に前記マトリッ
    クス変換式を左からかけた座標の画素を読み出し復元す
    ることを特徴とする請求項3、4又は5記載の3次元画
    像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記画像生成手段は、画像情報を画素毎
    に格納する記憶手段を有し、該画像記憶手段から画像情
    報を読み出して画像生成を行い、前記圧縮手段は、前記
    マトリックス変換式で圧縮した画像を前記記憶手段に画
    素単位で格納し、 前記復元手段は、読み出すべき画素座標に前記マトリッ
    クス変換式の逆マトリックスを左がけした座標の画素を
    読み出し復元することを特徴とする請求項3、4又は5
    記載の3次元画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記画像生成手段は、画像情報を画素毎
    に格納する画像記憶手段を有し、該画像記憶手段から画
    像情報を読み出して画像生成を行い、 前記圧縮手段は、観察者の移動方向を画面座標系のX軸
    あるいはY軸に回転し一致させてから、一致させた軸方
    向に圧縮し、さらに圧縮前の描画範囲の各辺に圧縮後の
    描画範囲の辺を平行にするマトリックス変換式を画素座
    標にかけ、該マトリックス変換式で圧縮した画像を前記
    記憶手段に画素単位で格納し、 前記復元手段は、前記記憶手段から読み出した画像を伸
    長し復元することを特徴とする請求項2記載の3次元画
    像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記比率は、観察者の移動速度が速くな
    るに従い、減少することを特徴とする請求項2ないし8
    のいずれかに記載の3次元画像生成装置。
  10. 【請求項10】 3次元情報から立体的な2次元画像に
    テクスチャを付して画像生成処理する3次元画像処理装
    置において、 全てのテクスチャを記憶している主記憶手段と、該主記
    憶手段から読み込んだ表示に必要なテクスチャを記憶す
    るテクスチャ記憶手段と、観察者の移動速度を検出する
    移動検出手段と、テクスチャを用いて描画する位置を算
    出する算出手段と、該速度と描画位置に応じた解像度を
    有するテクスチャを選択して前記テクスチャ記憶手段に
    読み込ませるテクスチャ選択手段と、前記テクスチャ記
    憶手段からテクスチャを読み出して画像生成を行う画像
    生成手段と、を備え 前記テクスチャ選択手段は、観察者の移動に合わせて表
    示物体の新たな画像形成領域が描画位置に現れて前記主
    記憶手段から前記テクスチャ記憶手段へ新たなテクスチ
    ャを読み込む場合、前記主記憶手段に記憶された低解像
    度のテクスチャを選択し前記テクスチャ記憶手段に読み
    込ませ、低解像度のテクスチャを読み込んだ後に移動速
    度に合わせて前記主記憶手段から前記テクスチャ記憶手
    段へ低解像度に対応する高解像度のテクスチャを読み込
    ませる ことを特徴とする記載の3次元画像処理装置。
  11. 【請求項11】 3次元情報から立体的な2次元画像に
    テクスチャを付して画像生成処理する3次元画像処理
    において、観察者の移動速度を検出し、テクスチャを用いて描画す
    る位置を算出し、該速度と描画位置に応じた解像度を有
    するテクスチャを選択して、全てのテクスチャを記憶し
    ている主記憶手段から選択した前記テクスチャをテクス
    チャ記憶手段に読み込ませ、前記テクスチャ記憶手段か
    らテクスチャを読み出して画像生成を行い、 観察者の移動に合わせて表示物体の新たな画像形成領域
    が描画位置に現れて、全てのテクスチャを記憶している
    主記憶手段から前記テクスチャ記憶手段へ新たなテクス
    チャを読み込む場合、前記主記憶手段に記憶された低解
    像度のテクスチャを選択し前記テクスチャ記憶手段に読
    み込ませ、低解像度のテクスチャを読み込んだ後に移動
    速度に合わせて前記主記憶手段から前記テクスチャ記憶
    手段へ低解像度に対応する高解像度のテクスチャを読み
    込ませる ことを特徴とする3次元画像処理方法
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